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JP6137230B2 - 燃料タンクのフランジ部の成形装置及びその成形方法 - Google Patents
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JP6137230B2 - 燃料タンクのフランジ部の成形装置及びその成形方法 - Google Patents

燃料タンクのフランジ部の成形装置及びその成形方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料タンクのフランジ部の成形装置及びその成形方法に関する。
従来、樹脂成形される燃料タンクは、溶融樹脂からなるシート状のパリソン(シート体)を上型と下型にそれぞれ真空賦形し、上型と下型を型閉じすることによって中空体の燃料タンクを成形している。この際、燃料タンクには、シート体の端部同士を接合することによってフランジ部が形成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−155588
ところで、燃料タンクにフランジ部を形成する際には、フランジ成形面がそれぞれ設けられた上型と下型を型閉じすることによって、上型と下型に賦形されたシート体(溶融樹脂)の端部同士の接合を行い、フランジ部を所定形状に成形している。この際、シート体の放熱による部分的な収縮のバラツキによって、シート体の表面に凹部が形成される。したがって、このシート体が接合されて成形されたフランジ部の内部にシート体の凹部内に位置した空気が残留するおそれがあった。
このようにフランジ部の接合面に空気が残留すると、フランジ部の接合強度が低下する。
本発明は上記事実を考慮し、フランジ部の接合面に空気が残留することを抑制する燃料タンクのフランジ部の成形装置及びその成形方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明では、燃料タンクを成形するために型閉じされる上型と下型と、前記上型に固定されると共に前記燃料タンクの燃料タンク本体の側壁の外側面から当該外側面に交差する方向へ延出されたフランジ部を成形するための成形面と前記成形面から前記下型側へ突出した凸部とを備え、型閉じ時に前記凸部が前記成形面よりも前記下型側に接近して配置されることで燃料タンク本体側へ流動する溶融樹脂量を制御する固定部と、前記上型において前記固定部の前記燃料タンク本体側と反対側に隣接して設けられ、前記フランジ部の延出方向に対して上型後退方向へ傾斜した角度まで前記固定部回りに回転可能に形成された成形面を備えるフランジ入子と、前記上型において前記フランジ入子の前記燃料タンク本体側と反対側に隣接して設けられ前記フランジ部の前記燃料タンク本体と反対側の端部を形成する成形面を備えると共に、前記上型から前記下型に対して進退可能に設けられた食い切り入子と、を備える。
この燃料タンクのフランジ部の成形装置では、フランジ入子の成形面が回転可能に形成されているため、フランジ入子の成形面をフランジ部の延出方向に行くに従って上型後退方向に位置するように傾斜させることができる。
賦形時にフランジ部の延出方向に行くに従って上型後退方向に傾斜(下型から離間)されていたフランジ入子の成形面は、接合時に固定部の成形面と同一高さとなるように固定部回りに回転される。この成形面の回転により余分な溶融樹脂が燃料タンク本体側(以下、「内側」という場合がある)から燃料タンク本体側と反対側(以下、「外側」という場合がある)に押し出されていく。続いて、食い切り入子を下型側に前進させることにより、フランジ部の外側端部を切断してフランジ部の端部を成形すると同時に、余分な溶融樹脂をさらに内側から外側に押し出していく。
このようにフランジ部が成形される。すなわち、フランジ部の成形に余分な溶融樹脂が固定部、フランジ入子、食い切り入子と順次押圧されて内側から外側に押し出されていくため、上型と下型に賦形された溶融樹脂間に位置していた空気も良好に外側に排出される。したがって、フランジ部が形成される溶融樹脂の接合面に空気が残存することが抑制される。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記フランジ入子は、前記食い切り入子の駆動に応じて従動する。
この燃料タンクのフランジ部の成形装置では、フランジ入子は、食い切り入子の駆動に応じて従動するように構成されている。したがって、フランジ入子と食い切り入子を駆動するのに、駆動源が一つで済む。
請求項3に記載の発明では、請求項1記載の燃料タンクのフランジ部の成形装置において、前記上型と前記下型に溶融樹脂からなるシート体がそれぞれ賦形される第1工程と、前記上型と前記下型を型閉じすることによって、前記固定部が前記下型に対してフランジ部を成形する位置に配置される第2工程と、前記フランジ入子が前記固定部回りに回転して前記フランジ入子の成形面が前記フランジ部の延出方向に対して前記上型後退方向に傾斜された状態から前記固定部の成形面と同一高さとされる第3工程と、前記食い切り入子が前記下型に向かって前進して、前記下型に当接される第4工程と、を備える。
この燃料タンクのフランジ部の成形方法では、先ず、上型と下型にシート体が賦形される。次に、上型と下型が型閉じをすると、固定部がフランジ部を形成する位置に配置されるため、固定部と下型の間でそれぞれに賦形されたシート体が接合される。続いて、フランジ部の延出方向に向かうにつれて上型後退方向に傾斜していたフランジ入子の成形面が固定部回りに回転して固定部の成形面と同一高さとされ、フランジ部と下型の間でそれぞれに賦形されたシート体同士が内側から接合される。さらに、食い切り入子が下型に当接されることによって、食い切り入子と下型の間のシート体同士が接合されると共に、フランジ部の端部となる部分が切断され、フランジ部が成形される。
このように、上型と下型に賦形されたシート体同士が内側から接合されていくので、フランジ部の成形に余分な溶融樹脂が内側から外側に押し出されていく。この結果、シート体間に存在していた空気が外側に排出される。したがって、成形されたフランジ部においてシート体の接合面に空気が残留することが抑制される。
請求項4に記載の発明では、請求項3記載の発明において、前記第1工程では、前記フランジ入子の成形面が前記フランジ部の延出方向に対して前記上型後退方向に傾斜されており、前記固定部の成形面の前記燃料タンク本体と反対側の端部と前記フランジ入子の成形面の前記燃料タンク本体側の端部が略同一高さであり、前記食い切り入子の成形面の前記燃料タンク本体側の端部と前記フランジ入子の成形面の前記燃料タンク本体と反対側の端部が略同一高さである状態で、前記上型と前記下型に溶融樹脂からなるシート体が賦形される。
この燃料タンクのフランジ部の成形方法では、上型のフランジ成形面に設けられた固定部とフランジ入子と食い切り入子の各成形面に溶融樹脂からなるシート体が賦形される際に、フランジ部の延出方向に向かって上型後退方向に傾斜されたフランジ入子の成形面の内側端部と固定部の成形面の外側端部が略同一高さとされ、フランジ入子の成形面の外側端部と食い切り入子の成形面の内側端部が略同一高さとされている。すなわち、隣接して位置する固定部の成形面の外側端部とフランジ入子の成形面の内側端部の間、フランジ入子の成形面の外側端部と食い切り入子の内側端部の間に段差がほとんどなく、賦形されたシート体に凹部が形成されることが抑制される。
したがって、成形されたフランジ部においてシート体の接合面に空気が残留することが一層抑制される。
請求項5に記載の発明では、燃料タンクを成形するために型閉じされる上型と下型と、
前記上型に固定されると共に前記燃料タンクの燃料タンク本体の側壁の外側面から当該外側面に交差する方向へ延出されたフランジ部を成形するための成形面と前記成形面から前記下型側へ突出した凸部とを備え、型閉じ時に記凸部が前記成形面よりも前記下型側に接近して配置されることで燃料タンク本体側に流動する溶融樹脂量を制御する固定部と、前記上型において前記固定部の前記燃料タンク本体と反対側に隣接して設けられ、前記フランジ部を成形するための成形面を備え、前記上型から前記下型に対して進退可能に設けられたフランジ入子と、前記上型において前記フランジ入子の前記燃料タンク本体と反対側に隣接して設けられ前記フランジ部の前記燃料タンク本体と反対側の端部を形成する成形面を備えると共に、前記上型から前記下型に対して進退可能に設けられた食い切り入子と、を備える。
この燃料タンクのフランジ部の成形装置では、上型と下型に賦形されたシート体が型閉じされる前に、固定部の成形面よりもフランジ入子の成形面を上型後退方向に後退させると共に、食い切り入子の成形面をフランジ入子の成形面と同一高さかそれ以上上型後退方向まで後退させる。そして、上型と下型の型閉じ後にフランジ入子の成形面を固定部の成形面の高さまで下型側に前進させる。続いて、食い切り入子を下型に当接するまで前進させる。この結果、シート体が内側から順次接合されていき、食い切り入子が接合されたシート体の外側端部を切断することによってフランジ部が成形される。このように、内側から順次シート体が接合されていくため、フランジ部の成形に余分なシート体(溶融樹脂)が内側から外側に押し出され、シート体間に位置していた空気がフランジ部の外側に良好に排出される。すなわち、成形されたフランジ部の内部に空気が残留することが抑制される。
請求項6に記載の発明では、請求項5記載の燃料タンクのフランジ部の成形装置において、請求項5記載の燃料タンクのフランジ部の成形装置において、前記固定部、前記フランジ入子、前記食い切り入子の各成形面が略同一高さである状態で、前記上型と前記下型に溶融樹脂からなるシート体が賦形される第1工程と、前記上型と前記下型が型閉じする際に、前記固定部の成形面に対して前記フランジ入子の成形面が相対的に上型後退方向に後退し、前記食い切り入子の成形面が前記フランジ入子の成形面の位置以上、前記上型後退方向に相対的に後退すると共に、前記上型と下型が型閉じすることによって前記固定部が前記下型に対してフランジ部を成形する位置に配置される第2工程と、前記フランジ入子が前記下型に向かって前進して、前記固定部の成形面と同一高さとされる第3工程と、前記食い切り入子が前記フランジ入子よりも前記下型側に前進して、前記下型に当接される第4工程と、を備える。
この燃料タンクのフランジ部の成形方法では、フランジを形成する部分の溶融樹脂を接合させる際、先ず、一番内側に位置する固定部の成形面に対してフランジ入子の成形面を上型後退方向に後退させた位置に、フランジ入子の成形面に対して食い切り入子の成形面を同位置かさらに上型後退方向に後退させた位置にした後、フランジ入子を下型側に前進させ、続いて食い切り入子を下型側に前進させている。したがって、接合面を形成するシート体が固定部側からフランジ入子、食い切り入子側に順次内側から接合されていくと共に、外側に余分な溶融樹脂が排出される。したがって、上型と下型のシート体間に位置していた空気が接合面に残存せずに外部に排出され、フランジ部の接合面に空気が残留することが抑制される。
また、上型に設けられた固定部とフランジ入子と食い切り入子の各成形面が略同一高さとされた状態で、各成形面にシート状の溶融樹脂(シート体)が賦形される。したがって、シート体の賦形時に、隣接する固定部の成形面とフランジ入子の成形面との間、フランジ入子の成形面と食い切り入子の成形面との間に段差がほとんどなく、賦形されたシート体に空気が残留するおそれのある凹部が形成されることが抑制される。
請求項1、3〜6記載の本発明は上記構成としたので、燃料タンクのフランジ部の接合面に空気が残留することを抑制することができる。
請求項2記載の本発明は上記構成としたので、フランジ入子と食い切り入子を動かす駆動源を一つにすることができる。
第1実施形態に係る燃料タンクのフランジ部の成形装置と、成形装置で形成される燃料タンクを示す概略図である。 第1実施形態に係る燃料タンクのフランジ部の成形装置の要部縦断面図である。 第1実施形態に係る燃料タンクのフランジ部の成形方法における真空賦形状態を示す要部縦断面図である。 第1実施形態に係る燃料タンクのフランジ部の成形方法における型閉じ状態を示す要部縦断面図である。 第1実施形態に係る燃料タンクのフランジ部の成形方法におけるフランジ入子の回転状態を示す要部縦断面図である。 第1実施形態に係る燃料タンクのフランジ部の成形方法における食い切り入子の前進状態を示す要部縦断面図である。 第2実施形態に係る燃料タンクのフランジ部の成形装置の要部縦断面図である。 第2実施形態に係る燃料タンクのフランジ部の成形方法における真空賦形状態を示す要部縦断面図である。 第2実施形態に係る燃料タンクのフランジ部の成形方法における型閉じ状態を示す要部縦断面図である。 第2実施形態に係る燃料タンクのフランジ部の成形方法におけるフランジ入子の前進状態を示す要部縦断面図である。 第2実施形態に係る燃料タンクのフランジ部の成形方法における食い切り入子の前進状態を示す要部縦断面図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る燃料タンクのフランジ部の成形装置について説明し、その成形装置を用いた燃料タンクのフランジ部の成形方法について説明する。
図1に示すように、燃料タンクのフランジ部の成形装置(以下、「成形装置」という場合がある)10は、図1に示す燃料タンク12を成形するものである。燃料タンク12は、断面ハット形状の上側成形体14と下側成形体16とを各フランジ部14A、16Aで接合することによって一体化したものである。燃料タンク12は、上側成形体14と下側成形体16の各フランジ部14A、16Aを除く部分で形成され燃料が貯留される燃料タンク本体17と、フランジ部14Aとフランジ部16Aが接合されて形成されたフランジ部18を備える。燃料タンク本体17は、上壁17A、下壁17B、側壁17C、17Dを備える。また、このフランジ部18を車体に締結することによって燃料タンク12が車体に取り付けられるものである。
成形装置10は、図1に二点鎖線で示すように、燃料タンク12を成形するための上型20と下型22とを備える。この上型20と下型22において、燃料タンク12のフランジ部18を成形する部分を図2に示す。
図2は、上型20と下型22が型開きしたときの状態を示すものである。図2に示すように、上型20は、燃料を貯留する燃料タンク本体を成形するための一般面24が内側(図2上左側)に形成され、フランジ部18を成形するためのフランジ面26が下方に形成されている。
なお、ここで、「内側」とは、フランジ部18において、燃料タンク本体17が形成される一般面24側(図2、矢印A方向参照)のことであり、「外側」とは、フランジ部18において、内側と反対側(図2、矢印B方向参照)のことである。本実施形態の「内側」は、本発明の「燃料タンク本体側」に相当し、本実施形態の「外側」は本発明の「フランジ部の延出方向」及び「燃料タンク本体と反対側」に相当する。
また、「下」とは、上型20が型閉じする方向(図2、矢印C方向参照)のことであり、「上」とは上型20が型開きする方向(図2、矢印D方向参照)のことである。本実施形態の「下」は本発明の「下型側」又は「下型に向かって」に相当し、本実施形態の「上」は本発明の「上型後退方向」に相当する。
フランジ面26の内側端部には、下側に突出された膨出部28が形成されており、膨出部28の下方先端の外側面には、固定部30が固定されている。固定部30は、断面略矩形状であり、その下方の面が成形面32とされている。成形面32には、下方に突出した凸部34が形成されている。
なお、本実施形態では固定部30は、膨出部28(上型20)と別に形成されているが、一体に形成しても良い。
固定部30の外側には、断面略矩形状のフランジ入子36が配設されている。フランジ入子36は、固定部30に軸体38を介して回転自在に支持されている。フランジ入子36の下側には、平面である成形面40が形成されている。
ここで、フランジ入子36は、上型20に対して進退(上下動)自在のロッド42の先端に形成されたピン44がフランジ入子36に設けられた係合部46の長孔48に挿入されている。したがって、ロッド42が上型20に対して進退(上下方向に移動)することによってピン44がフランジ入子36の係合部46の長孔48内を相対的に移動し、フランジ入子36が固定部30に対して軸体38を中心として回転する構成である。
フランジ入子36の外側には、食い切り入子50が配設されている。食い切り入子50の下側には、成形面52が形成されている。成形面52は、内外方向に延在する平面52Aと平面52Aの内側端部から内側に向かって上方に傾斜した傾斜面52Bとを有する。食い切り入子50は、上型20に対して進退自在に構成されたロッド54の先端に固定されている。図示しない駆動源の駆動によってロッド54が上下動することによって、食い切り入子50は、下型22に対して進退可能とされている。
ロッド54には、伝達部材56が固定されている。伝達部材56は、内外方向に延在する水平部56Aと、水平部56Aの内外方向略中央から上方に延在する鉛直部56Bとを備え、全体として逆T字型とされている。
この伝達部材56の上方には、伝達部58に固定された係止部材60が設けられている。係止部材60は、内外方向に延在する水平部60Aと水平部60Aの内外方向略中央から鉛直下方に延在する鉛直部60Bを備える。伝達部材56の鉛直部56Bと係止部材60の水平部60Aは、バネ62で接続されている。
なお、係止部材60が固定されている伝達部58は略矩形体形状であり、上型20の内部に設けられた溝59の内部を上下方向に移動可能に配置されている。
また、ロッド42には、外側に延在するバー64が設けられている。係止部材60の水平部60Aがバー64を上方から押圧することにより、ロッド42が下方に移動可能とされている。また、伝達部材56の水平部56Aがバー64を下方から押圧することによって、ロッド42が上方に移動可能とされている。したがって、ロッド54の駆動源が駆動されることによってロッド54が上型20に対して相対的に上下方向に変位した際、水平部60A又は水平部56Aがバー64を押圧することによりロッド42が上下方向に変位し、フランジ入子36が軸体38を中心として回転する構成である。
一方、下型22は、図2に示すように、上型20と同様に、燃料タンク本体を成形するための一般面70が内側(図2上左側)に形成され、フランジ部18を成形するためのフランジ面72が上方に形成されている。
フランジ面72には、内側端部近傍に、上型20と下型22の型閉じ時に固定部30の凸部34と所定距離あけて向き合う凸部74が突出形成されている。また、フランジ面72において上型20の食い切り入子50と対向する部分には、フランジ成形時に食い切り入子50が当接してシート状の溶融樹脂(以下、「シート体」という場合がある)を切断するための当接部76が突出形成されている。当接部76には、内外方向に延在する平面78Aと平面78Aの内側端部から内側に向かって下方に傾斜した傾斜面78Bとを有する成形面78が形成されている。なお、食い切り入子50の平面52Aが当接部76の平面78Aに当接することによってシート体を切断すると共に、食い切り入子50の傾斜面52Bと当接部76の傾斜面78Bが対向することによってフランジ部18の外側端部が形成されるものである。
なお、フランジ面72において、当接部76の外側には、断面L字型の支持部材80が配置されている。支持部材80は、フランジ面72に形成された凹部82に配設されたバネ84に所定の弾性力で支持されている。この支持部材80の食い切り入子50と対向する対向面86は、当接部76の平面78Aより下方に位置しており、フランジ成形時に食い切り入子50との間でシート体90、92を所定の圧力で支持するものである。
このように形成された成形装置10を用いた本実施形態に係る燃料タンクのフランジ部の成形方法を説明する。
先ず、図3に示すように、成形装置10の上型20と下型22を型開きした状態で、負圧で吸引することによってシート体90、92を上型20と下型22の一般面24、70及びフランジ面26、72に賦形する。この際、図2及び図3に示すように、上型20のフランジ面26には固定部30、フランジ入子36、食い切り入子50が配置され、固定部30、フランジ入子36、食い切り入子50の各成形面32、40、52にシート体90が賦形される。
ここで、図3に示すように、フランジ入子36の成形面40は、外側に向かって上方に傾斜されている。また、食い切り入子50の成形面52は、固定部30の成形面32に対して上方に後退した位置とされている。
次に、図4に示すように、上型20と下型22を相互に接近させて型閉じする。これにより、固定部30の凸部34と下型22の凸部74がフランジ部18を成形する所定距離離間した位置に配置される。この結果、フランジ部18を形成するシート体90、92の凸部34、74近傍部分が接合する。なお、凸部34と凸部74間の距離を後述するフランジ入子36の成形面40と下型22のフランジ面72との距離よりも短く設定とすることにより、フランジ部18の成形時(シート体90、92の接合時)に内側(一般面24側)に押し出される溶融樹脂の流量を制御するものである。
続いて、図5に示すように、図示しない駆動源を駆動してロッド54を下方に前進させることにより、食い切り入子50を下方に前進させる。この際、ロッド54に固定された伝達部材56が下方に移動することにより、伝達部材56とバネ62で連結された係止部材60が固定されさた伝達部58も溝59内を下方に移動する。この結果、伝達部58と共に下降した係止部材60の水平部60Aがロッド42に固定されたバー64を下方に押圧し、ロッド42を下方に移動させる。これにより、フランジ入子36が軸体38を中心として反時計回りに回転する。図5に示すように、フランジ入子36の回転は、フランジ入子36の内側端面36Aが固定部30の外側端面30Aに当接することによって停止し、固定部30の成形面32とフランジ入子36の成形面40が同一高さ(面一)となる。
なお、図5に示すように、食い切り入子50の成形面52(平面52A)は、フランジ入子36の回転停止時において、フランジ入子36の成形面40よりも上方に後退した位置とされている。この結果、フランジ入子36の回転に伴って、凸部34、74近傍で接合されていたシート体90、92が成形面40とフランジ面72の間で内側から接合されていくと共に、余分な溶融樹脂が外側に押し出されていく。また、食い切り入子50と下型22の当接部76の距離も狭められることにより、成形面52と成形面78の間でシート体90、92が接合されるが、その前にフランジ入子36の回転によりシート体90、92が内側から接合されていくため、シート体90、92の間に位置していた空気が成形されたフランジ部18の内部に残留することが抑制される。
続けて、図6に示すように、さらに図示しない駆動源を駆動することによりロッド54が下方に移動し、食い切り入子50が下型22の当接部76に当接するまで移動する。この際、フランジ入子36はこれ以上の回転が不可能なため、ロッド42が従動して下方に移動することはない。また、ロッド42のバー64が当接している係止部材60が固定された伝達部58も移動することはない。この結果、ロッド54の伝達部材56が下方に移動することによって、伝達部材56と係止部材60を連結するバネ62が伸長することになる。
食い切り入子50の平面52Aが下型22の当接部76の平面78Aと当接することによって、余分な溶融樹脂を外側に押し出しつつ、シート体90、92を切断する。なお、フランジ部18の端部は、食い切り入子50の傾斜面52Bと当接部76の傾斜面78Bで形成される。
このように、本実施形態に係る成形装置10及び燃料タンクのフランジ部の成形方法では、シート体90、92の接合時には、先ず、型閉じ時に固定部30が下型22と所定距離とされた後、フランジ入子36の外側に向かって上方に傾斜した成形面40が固定部30の成形面32と同一高さ(面一)となるようにフランジ入子36を回転させ、続いて、食い切り入子50を下型22に当接させる。すなわち、フランジ部18を形成するシート体90、92の接合を内側から順次行うため、余分な溶融樹脂を内側から外側に押し出しながら行うことになる。この結果、シート体90、92間に位置していた空気が確実に外側に排出されながらシート体90、92の接合が行われるため、フランジ部18を形成するシート体90、92の接合面に空気が残留することが抑制される。
このように、燃料タンク12のフランジ部18に空気が残留することが抑制されるため、フランジ部18を介して燃料タンク12を車体に取り付ける際に、フランジ部18が十分な強度を確保することができる。
また、成形装置10はロッド42がロッド54に従動する構成としたため、フランジ入子36と食い切り入子50を駆動する駆動源が一つで済むという利点がある。
さらに、型閉じによって固定部30の凸部34と下型22の凸部74を所定距離として凸部34、74近傍のシート体90、92を接合した後、フランジ入子36の成形面40の回転及び食い切り入子50の前進によってシート体90、92を内側から順次接合し、余分な溶融樹脂を外側に押し出している。したがって、凸部34と凸部74の間から内(一般面24、70)側に流入する溶融樹脂量を良好に制御することができる。この結果、燃料タンク12のフランジ部18の付け根部分に肉盛り部を過不足なく形成することができる。
なお、成形装置10では、ロッド42、54を一つの駆動源で駆動する構成としたが、異なる駆動源で駆動しても良い。この場合には、フランジ入子36の回転と、食い切り入子50の前進・後退のタイミングを同期させる必要がないため、自由に駆動タイミングを設定できる。
また、本実施形態では、フランジ入子36が一つであったが、複数であっても良い。
さらに、本実施形態のバリエーションとして、成形装置10では、シート体の賦形時に、外側に向かって上方に傾斜したフランジ入子36の成形面40は、内側端部が固定部30の成形面32(の外側端部)と略同一高さとされ、外側端部が食い切り入子50の成形面52(平面52Aの内側端部)と略同一高さとされることができる。
この結果、固定部30(成形面32)とフランジ入子36(成形面40)との境界部分及びフランジ入子36(成形面40)と食い切り入子50(成形面52)との境界部分に段差がほとんどないため、固定部30、フランジ入子36、食い切り入子50の各成形面32、40、52に賦形されたシート体90には、フランジ部18の成形後に空気が残留するおそれがある凹部が形成されることが抑制される。
なお、食い切り入子50の成形面52のフランジ入子36側には、傾斜面52Bが形成されており、厳密に言えば、フランジ入子36と食い切り入子50の間には段差があることなるが、賦形されたシート体90に凹部が形成されていない程度であれば、本実施形態では段差がほとんどない(略同一高さである)とみなすことにする。
このように、成形装置10及び燃料タンクのフランジ部の成形方法では、固定部30の成形面32の外側端部とフランジ入子36の成形面40の内側端部、フランジ入子36の成形面40の外側端部と食い切り入子50の成形面52(平面52A)の内側端部を略同一高さとすることで、シート体90を賦形する場合に固定部30とフランジ入子36との間、フランジ入子36と食い切り入子50との間に段差をほとんど設けないようにすることができる。すなわち、接合時に空気が残留するおそれがある凹部が賦形されたシート体90に形成されることを抑制できる。この結果、成形されたフランジ部18に空気が残留することを一層抑制することができる。したがって、フランジ部18が十分な強度を確保することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る燃料タンクのフランジ部の成形装置について説明し、その成形装置を用いた燃料タンクのフランジ部の成形方法について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
成形装置100は、図7に示すように、フランジ入子36、食い切り入子50がそれぞれロッド42、54の先端に固定されており、上型20から上下方向に進退自在に構成されている。なお、各ロッド42、54は、異なる駆動源によって駆動される。
このように形成された成形装置100を用いた本実施形態に係る燃料タンクのフランジ部の成形方法を説明する。
先ず、図7、図8に示すように、成形装置100の上型20と下型22を型開きした状態で、真空吸引することによってシート体90、92を上型20と下型22の一般面24、70及びフランジ面26、72に賦形する。この際、図7、図8に示すように、フランジ面26には、固定部30、フランジ入子36、食い切り入子50が配置され、固定部30、フランジ入子36、食い切り入子50の各成形面32、40、52にシート体90が賦形される。ここで、固定部30、フランジ入子36、食い切り入子50の各成形面32、40、52(平面52A)は同一高さ(面一)とされている。
したがって、図8に示すように、固定部30、フランジ入子36、食い切り入子50の成形面32、40、52に賦形されたシート体90は、固定部30とフランジ入子36、フランジ入子36と食い切り入子50との境界部分で段差がほとんどないため、フランジ部18の成形時に内部に空気が残留するおそれがある凹部がシート体90に形成されることが抑制される。
次に、図9に示すように、上型20と下型22を相互に接近させて型閉じすることにより、固定部30の凸部34と下型22の凸部74がフランジ部18を成形する所定距離離間した位置に配置される。
また、上型20と下型22の型閉じの際に図示しない駆動源が駆動され、ロッド42、54が同一距離、それぞれ上型20内を上方に移動する。したがって、図9に示すように、フランジ入子36、食い切り入子50の各成形面40、52が固定部30の成形面32より上方に後退した位置とされる。この結果、フランジ部18を形成するシート体90、92の凸部34、74の近傍が接合される。
続いて、図10に示すように、図示しない駆動源を駆動してロッド42を下方に前進させることにより、フランジ入子36を所定位置まで下方に前進させ、固定部30の成形面32とフランジ入子36の成形面40を同一高さ(面一)にする。
この際、食い切り入子50の成形面52(平面52A)は、下方に前進することなく、その位置に止まる。この結果、フランジ入子36の前進(下降)に伴って、凸部34、74の近傍で接合されたシート体90、92が成形面40とフランジ面72との間で内側から接合されていくと共に、シート体90、92間に位置した空気が外側に排出されていく。
さらに、図11に示すように、図示しない駆動源を駆動することによりロッド54を下方に移動させ、食い切り入子50を下型22の当接部76に当接するまで移動させる。すなわち、食い切り入子50の平面52Aが下型22の当接部76の平面78Aと当接する。この結果、シート体90、92が成形面52と成形面78との間で内側から接合しながら、余分な溶融樹脂を外側に押し出し、フランジ部18の外側端部となる部分でシート体90、92を切断する。なお、フランジ部18の外側端部は、食い切り入子50の傾斜面52Bと当接部76の傾斜面78Bで形成される。
このように、本実施形態に係る成形装置10及び燃料タンクのフランジ部の成形方法では、シート体90、92を接合する場合には、先ず、型閉じ時に固定部30に対してフランジ入子36と食い切り入子50を相対的に後退(上昇)させ、固定部30と下型22とをフランジ部18を成形する所定距離とした後、フランジ入子36を前進(下降)させて下型22と所定距離とし、最後に食い切り入子50を前進(下降)させて下型22に当接させる。このように、内側の固定部30から順次、下型22と所定距離(当接を含む)のフランジ部18を成形する位置に配置することで、フランジ部18を形成するシート体90、92が内側から順次接合され、余分な溶融樹脂が外側に押し出されて行く。この結果、シート体90、92間に存在していた空気も外側に排出され、フランジ部18を形成するシート体90、92の接合面に空気が残留することが抑制される。
また、固定部30、フランジ入子36、食い切り入子50の各成形面32、40、52(平面52A)部を賦形時に同一高さとすることで、すなわちシート体90を賦形する場合に固定部30とフランジ入子36との間、フランジ入子36と食い切り入子50との間に段差をほとんど設けないことによって、賦形されたシート体90に空気が残留する凹部が形成されることを抑制できる。
特に、本実施形態に係る成形装置100を適用した燃料タンク12のフランジ部18の成形方法では、シート体90の上型20に対する真空賦形時に固定部30の成形面32と、フランジ入子36の成形面40と、食い切り入子50の成形面52(平面52A)と面一に配置されているため、賦形されたシート体90に凹部が形成されにくく、形成されたフランジ部18に残留する空気が一層抑制される。この結果、フランジ部18は、十分な強度を確保することができる。
なお、本実施形態では、型閉じ時に固定部30に対してフランジ入子36と食い切り入子50を同一高さに後退させたが、食い切り入子50の方の後退量を大きくしても良い。
10、100 燃料タンクのフランジ部の成形装置
12 燃料タンク
17 燃料タンク本体
17C、17D 側壁
18 フランジ部
20 上型
22 下型
30 固定部
32 成形面(固定部の成形面)
34 凸部
36 フランジ入子
40 成形面(フランジ入子の成形面)
50 食い切り入子
52 成形面(食い切り入子の成形面)
90、92 シート体

Claims (6)

  1. 燃料タンクを成形するために型閉じされる上型と下型と、
    前記上型に固定されると共に前記燃料タンクの燃料タンク本体の側壁の外側面から当該外側面に交差する方向へ延出されたフランジ部を成形するための成形面と前記成形面から前記下型側へ突出した凸部とを備え、型閉じ時に前記凸部が前記成形面よりも前記下型側に接近して配置されることで燃料タンク本体側へ流動する溶融樹脂量を制御する固定部と、
    前記上型において前記固定部の前記燃料タンク本体側と反対側に隣接して設けられ、前記フランジ部の延出方向に対して上型後退方向へ傾斜した角度まで前記固定部回りに回転可能に形成された成形面を備えるフランジ入子と、
    前記上型において前記フランジ入子の前記燃料タンク本体側と反対側に隣接して設けられ前記フランジ部の前記燃料タンク本体と反対側の端部を形成する成形面を備えると共に、前記上型から前記下型に対して進退可能に設けられた食い切り入子と、
    を備える燃料タンクのフランジ部の成形装置。
  2. 前記フランジ入子は、前記食い切り入子の駆動に応じて従動する請求項1に記載の燃料タンクのフランジ部の成形装置。
  3. 請求項1記載の燃料タンクのフランジ部の成形装置において、前記上型と前記下型に溶融樹脂からなるシート体がそれぞれ賦形される第1工程と、
    前記上型と前記下型を型閉じすることによって、前記固定部が前記下型に対してフランジ部を成形する位置に配置される第2工程と、
    前記フランジ入子が前記固定部回りに回転して前記フランジ入子の成形面が前記フランジ部の延出方向に対して前記上型後退方向に傾斜された状態から前記固定部の成形面と同一高さとされる第3工程と、
    前記食い切り入子が前記下型に向かって前進して、前記下型に当接される第4工程と、
    を備える燃料タンクのフランジ部の成形方法。
  4. 前記第1工程では、前記フランジ入子の成形面が前記フランジ部の延出方向に対して前記上型後退方向に傾斜されており、前記固定部の成形面の前記燃料タンク本体と反対側の端部と前記フランジ入子の成形面の前記燃料タンク本体側の端部が略同一高さであり、前記食い切り入子の成形面の前記燃料タンク本体側の端部と前記フランジ入子の成形面の前記燃料タンク本体と反対側の端部が略同一高さである状態で、前記上型と前記下型に溶融樹脂からなるシート体が賦形される請求項3記載の燃料タンクのフランジ部の成形方法。
  5. 燃料タンクを成形するために型閉じされる上型と下型と、
    前記上型に固定されると共に前記燃料タンクの燃料タンク本体の側壁の外側面から当該外側面に交差する方向へ延出されたフランジ部を成形するための成形面と前記成形面から前記下型側へ突出した凸部とを備え、型閉じ時に記凸部が前記成形面よりも前記下型側に接近して配置されることで燃料タンク本体側に流動する溶融樹脂量を制御する固定部と、
    前記上型において前記固定部の前記燃料タンク本体と反対側に隣接して設けられ、前記フランジ部を成形するための成形面を備え、前記上型から前記下型に対して進退可能に設けられたフランジ入子と、
    前記上型において前記フランジ入子の前記燃料タンク本体と反対側に隣接して設けられ前記フランジ部の前記燃料タンク本体と反対側の端部を形成する成形面を備えると共に、前記上型から前記下型に対して進退可能に設けられた食い切り入子と、
    を備える燃料タンクのフランジ部の成形装置。
  6. 請求項5記載の燃料タンクのフランジ部の成形装置において、前記固定部、前記フランジ入子、前記食い切り入子の各成形面が略同一高さである状態で、前記上型と前記下型に溶融樹脂からなるシート体が賦形される第1工程と、
    前記上型と前記下型が型閉じする際に、前記固定部の成形面に対して前記フランジ入子の成形面が相対的に上型後退方向に後退し、前記食い切り入子の成形面が前記フランジ入子の成形面の位置以上、前記上型後退方向に相対的に後退すると共に、前記上型と下型が型閉じすることによって前記固定部が前記下型に対してフランジ部を成形する位置に配置される第2工程と、
    前記フランジ入子が前記下型に向かって前進して、前記固定部の成形面と同一高さとされる第3工程と、
    前記食い切り入子が前記フランジ入子よりも前記下型側に前進して、前記下型に当接される第4工程と、
    を備える燃料タンクのフランジ部の成形方法。
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