JP6153592B2 - 酢酸の製造方法 - Google Patents
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Description
を取り出し、酢酸を側流または蒸留塔の底部からの流として取り出すことによりヨウ化水素濃度が50ppm以下の酢酸生成物を得ることができる。この蒸留法は、蒸留系でのヨウ化水素の凝縮と、蒸留系での腐食を抑制することができるが、エネルギー損失が大きい。水濃度を低く保つため、この方法は2.35という大きな還流比を必要とし、消費エネルギーが大きい。
質液相の一部を単体で、あるいは軽質液相の還流液との混合物として第1の塔に還流してもよい。
残留ヨウ化物汚染物質を除去することを含んでもよい。
[0017]酢酸の回収方法は、通常は第1の塔で粗酢酸生成物を蒸留して側流を形成することと、この側流を第2の塔で蒸留して精製酢酸生成物を形成することを含む。この側流は、酢酸や水を含むと共に、ヨウ化水素等の様々な少量の不純物を含む。第1の塔では、低沸点オーバーヘッド蒸気流も形成される。この低沸点オーバーヘッド蒸気流は、通常は凝縮され、軽質液相と重質液相の二相に分離される。
ともあるが、所定量のヨウ化水素がある条件下では触媒として有益に作用する場合がある。そのような触媒としては、米国特許第7,223,883号(所定の酢酸分離方法でジメチルエーテルを形成する利点が記載されている)に記載のジメチルエーテルを形成するための触媒が挙げられるが、この特許の全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
るイオン測定方法が不正確であるために実際のヨウ化水素濃度が十分に示されない。また、この間接計算技術では他のヨウ化物形態を勘定にいれていない。その理由として、金属陽イオンを測定して、この陽イオンがすべてヨウ化物陰イオンとのみ結合することを前提としているが、これは誤りであって、実際にはこれら金属陽イオンは酢酸陰イオンや触媒陰イオン等の他の陰イオンと結合する場合があるからである。これに対して、本発明によるヨウ化水素濃度の直接測定は、系内の実際のヨウ化水素濃度を反映することができ、0.01%もの低い確度が得られるという利点がある。
反応工程
[0028]一例としての反応及び酢酸回収系100を図1に示す。図に示すように、メタノール含有供給流101と一酸化炭素含有供給流102を液相カルボニル化反応器105に
投入し、カルボニル化反応を行って酢酸を形成する。
食性金属を除去してもよい。米国特許第8,697,908号(その全内容が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、腐食性金属除去床を用いてアミンのような窒素化合物を除去してもよい。
酢酸の回収
[0043]酢酸の蒸留及び回収は、特に本発明の目的に限定されない。図1に示すように、蒸気生成物流112は第1の塔120(軽質分留塔とも言う)に供給される。一態様では、蒸気生成物流112は酢酸、酢酸メチル、水、ヨウ化メチル、アセトアルデヒドに加えて、ヨウ化水素、クロトンアルデヒド等の他の不純物やプロピオン酸等の副生物を含んで
いてもよい。蒸留により低沸点オーバーヘッド蒸気流122と、精製酢酸生成物(好ましくは側流123を経て除去される)と、高沸点残渣流121とが得られる。酢酸の大部分は側流123内に除去されるが、高沸点残渣流121からは酢酸が殆ど回収されないか、あるいは全く回収されないことが好ましい。
いてもよく、あるいはPRC除去系に供給してもよい。図1に示すように、ライン136中のリサイクル流を液体リサイクル流111と混合して反応器105に戻してもよい。一態様では、ライン136中のリサイクル流を、例えば反応器105やフラッシュ容器110等の反応系にリサイクルされている他の流と混合してもよい。乾燥塔125からの凝縮オーバーヘッド流138が水相と有機相に分離される場合、ライン136中のリサイクル流を水相と混合することが好ましい場合がある。あるいは、ライン136中のリサイクル流の全部または少なくとも一部を重質液相134および/またはオーバーヘッド流138からの有機相と混合してもよい。
置、超音波濃度分析装置等の任意の好適な分析計を用いてもよいが、これらに限定されない。
ガード床
[0057]ハロゲン化物および/または腐食性金属で汚染されたカルボン酸流(例えば、酢酸流)を様々な運転条件下で本発明のイオン交換樹脂組成物と接触させてもよい。このイオン交換樹脂組成物はガード床中に設けられていることが好ましい。ガード床を用いて汚染カルボン酸流を精製することは、例えば米国特許第4,615,806号、5,653,853号、5,731,252号、及び6,225,498号に記載されており、これらの全内容は参照により本明細書に組み込まれる。一般に、汚染された液体カルボン酸流を本発明のイオン交換樹脂組成物と接触させるが、このイオン交換樹脂組成物はガード床中に設けられていることが好ましい。例えばヨウ化物汚染物質等のハロゲン化物汚染物質は、金属と反応してヨウ化金属を形成する。ある態様では、例えばメチル基等、ヨウ化物と結合することがある炭化水素部位は、カルボン酸をエステル化することがある。例えばヨウ化メチルで汚染された酢酸の場合であれば、ヨウ化物除去の副生物として酢酸メチルが生成する。このエステル化物の形成は、通常、処理されたカルボン酸流に有害な影響を及ぼすことはない。
〜0.5MPaの範囲の圧力で行われる。しかし、便宜上、圧力と温度の両方を規定して、汚染カルボン酸流を液体として処理することが好ましい。従って、例えば、一般に経済的観点から好ましいとされる大気圧での運転では、温度は17℃(酢酸の凝固点)から118℃(酢酸の沸点)の範囲であってもよい。他のカルボン酸化合物を含む生成物流に対して同等の範囲を決定することは当業者の理解の範囲内である。この接触工程の温度を比較的低く保って樹脂の劣化を最少にすることが好ましい。一態様では、この接触工程は25℃〜120℃、例えば25℃〜100℃、または50℃〜100℃の範囲の温度で行う。数種のカチオン性マクロ網状樹脂は、通常150℃の温度で劣化し始める(酸で触媒した芳香族脱スルホン化の反応機構による)。炭素数が5以下、例えば3以下のカルボン酸は、この範囲の温度で液体のままである。従って、接触時の温度は用いる樹脂の劣化温度より低く維持しなければならない。ある態様では、運転温度を樹脂の温度限界より低く保ち、液相操作とハロゲン化物除去のための所望の反応速度との整合性をとる。
より本明細書に組み込まれる。また、当然のことながら、本発明の側面及び様々な態様の部分、以下の記述および/または添付の特許請求の範囲で列挙した様々な特徴は、その全体または一部を組み合わせたり、入れ替えたりしてもよい。当業者であれば、様々な態様に関する上述の説明において、他の態様に言及する態様は別の態様と適切に組み合わせてもよいことが理解されよう。さらに、当業者であれば、上述の説明は単なる例示であって本発明を限定するものではないことが理解されよう。
比較例1−軽質液相をリサイクルしない場合
[0064]典型的な例として、0.01Mの酢酸リチウムのアセトン(50ml)溶液で側流試料(0.2g)を滴定して側流のHI濃度を求めた。pH電極を滴定装置Metrohm 716 DMS Titrinoと共に用いてダイナミック当量点滴定モードで終点を求めた。酢酸リチウム滴定試薬の消費量に基づき、次の式からHI濃度を重量%で算出した。
実施例1−軽質液相をリサイクルする場合
[0066]オーバーヘッド軽質留分由来の軽質液相の一部を反応器にリサイクルして側流の水含有量を低下させる。側流は1.5重量%の水と、25wppm未満のHIを含み、残部は酢酸、酢酸メチル及びヨウ化メチルである。HI濃度が低すぎて、直接滴定で測定することができなかった。HI濃度を直接測定することを困難にする他の陽イオンが存在する。無機ヨウ化物の総量、すなわち可能な限り最大のHI総量を直接測定する。これらの他の無機ヨウ化物は、ヨウ化リチウムに加えて腐食性金属ヨウ化物を含んでいることがある。
以下に、出願時の特許請求の範囲の記載を示す。
[請求項1]
反応器とフラッシュ容器を備える反応系を用意すること、
該反応器で反応媒体を形成すること、
該フラッシュ容器で該反応媒体を液体リサイクル流と蒸気生成物流に分離すること、
第1の塔で該蒸気生成物流の少なくとも一部を蒸留して側流と5重量%超の水を含む低沸点オーバーヘッド蒸気流を得ること、
該低沸点オーバーヘッド流の少なくとも一部を凝縮し、かつ二相に分離して重質液相と軽質液相を形成すること、
該軽質液相の該反応系へのリサイクル率を制御して該側流中の水濃度を1〜3重量%に維持し、該側流中のヨウ化水素濃度を50wppm以下に維持すること、及び
第2の塔で該側流の少なくとも一部を蒸留して精製酢酸生成物を得ることを含む、酢酸を製造する方法。
[請求項2]
該反応媒体は酢酸メチル、水、金属触媒、ヨウ化物塩及びヨウ化メチルを含む、請求項1に記載の方法。
[請求項3]
該反応媒体は、0.5〜30重量%の酢酸メチル、0.1〜14重量%の水、200〜3000wppmの金属触媒、1〜25重量%のヨウ化物塩、及び1〜25重量%のヨウ化メチルを含む、請求項1に記載の方法。
[請求項4]
該側流中の水濃度を1.1〜2.5重量%に維持する、請求項1に記載の方法。
[請求項5]
該側流のヨウ化水素濃度を0.1〜50wppmに維持する、請求項1に記載の方法。
[請求項6]
該側流は0.1〜6重量%の1種以上のヨウ化C1−C14アルキルをさらに含む、請求項1に記載の方法。
[請求項7]
該側流は0.1〜6重量%の酢酸メチルをさらに含む、請求項1に記載の方法。
[請求項8]
該側流中のヨウ化水素濃度を、滴定試薬として酢酸リチウムを用いた電位差滴定により求める、請求項1に記載の方法。
[請求項9]
ヨウ化水素濃度が所定の閾値を超える場合は該リサイクル率を増加させる、請求項1に記載の方法。
[請求項10]
該第1の塔は0.05〜0.4の還流比で運転される、請求項1に記載の方法。
[請求項11]
該重質液相、該軽質液相、またはこれらの混合物を該第1の塔に還流させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
[請求項12]
該軽質液相は40〜80重量%の水を含む、請求項1に記載の方法。
[請求項13]
該精製酢酸生成物の総ヨウ化物濃度が5wppm以下の場合には、該精製酢酸生成物をガード床に接触させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
[請求項14]
反応器とフラッシュ容器を備える反応系を用意すること、
該反応器で反応媒体を形成すること、
該フラッシュ容器で該反応媒体を液体リサイクル流と蒸気生成物流に分離すること、
第1の塔で該蒸気生成物流の少なくとも一部を蒸留して側流と低沸点オーバーヘッド蒸気流を得ること、
該低沸点オーバーヘッド流の少なくとも一部を凝縮し、かつ二相に分離して重質液相と軽質液相を形成すること、
該側流中のヨウ化水素濃度を測定すること、
該測定されたヨウ化水素濃度に応じて該軽質液相の該反応系へのリサイクル率を制御して、該側流中のヨウ化水素濃度を50wppm以下に維持すること、及び
第2の塔で該側流の少なくとも一部を蒸留して精製酢酸生成物を得ることを含む、酢酸を製造する方法。
[請求項15]
該側流中のヨウ化水素濃度を、滴定試薬として酢酸リチウムを用いた電位差滴定により測定する、請求項14に記載の方法。
[請求項16]
該第1の塔は0.05〜0.4の還流比で運転される、請求項14に記載の方法。
[請求項17]
該側流中のヨウ化水素濃度を0.1〜50wppmに維持する、請求項14に記載の方法。
[請求項18]
該側流中の水濃度を1〜3重量%に維持する、請求項14に記載の方法。
[請求項19]
反応器とフラッシュ容器を備える反応系を用意すること、
該反応器で反応媒体を形成すること、
該フラッシュ容器で該反応媒体を液体リサイクル流と蒸気生成物流に分離すること、
第1の塔で該蒸気生成物流の少なくとも一部を蒸留して低沸点オーバーヘッド蒸気流と、1〜3重量%の水、0.1〜6重量%の1種以上のヨウ化C1−C14アルキル、及び50wppm以下のヨウ化水素を含む側流とを得ること、
第2の塔で該側流の少なくとも一部を蒸留して精製酢酸生成物を得ること、及び
該精製酢酸生成物の総ヨウ化物濃度が5wppm以下の場合には、該精製酢酸生成物をガード床と接触させることを含む、酢酸を製造する方法。
[請求項20]
該側流中のヨウ化水素濃度を0.1〜50wppmに維持する、請求項18に記載の方法。
Claims (10)
- 酢酸を製造する方法であって、
反応器とフラッシュ容器を備える反応系を用意すること、
該反応器で、酢酸、酢酸メチル、水、金属触媒、ヨウ化物塩及びヨウ化メチルを含む反応媒体を形成すること、
該フラッシュ容器で該反応媒体を、液体リサイクル流と、酢酸、酢酸メチル、水、ヨウ化水素、ヨウ化メチル及び過マンガン酸還元化合物(PRC)を含む蒸気生成物流とに分離すること、
第1の塔で該蒸気生成物流の少なくとも一部を蒸留して、水、酢酸メチル、ヨウ化メチル及びPRCを含む低沸点オーバーヘッド蒸気流と、1〜3重量%の水、50wppm以下のヨウ化水素、及び酢酸を含む側流とを得ること、
該低沸点オーバーヘッド流の少なくとも一部を凝縮し、かつ二相に分離して重質液相と、40〜80重量%の水を含む軽質液相を形成すること、
該重質液相の一部、該軽質液相の一部、またはこれらの混合物を該第1の塔に還流させること、ここで、該第1の塔は0.05〜0.4の還流比で運転され、
当該軽質液相の一部を当該反応系にリサイクルすること、
該軽質液相の該反応系へのリサイクル率を制御して該側流中の水濃度を1〜3重量%に維持し、該側流中のヨウ化水素濃度を50wppm以下に維持すること、ここで、該リサイクル率の制御は、該側流中のヨウ化水素濃度が所定の閾値を超える場合は該リサイクル率を増加させることを含み、
第2の塔で該側流の少なくとも一部を蒸留して精製酢酸生成物を得ること、及び
該精製酢酸生成物の総ヨウ化物濃度が5wppm以下の場合には、該精製酢酸生成物をガード床と接触させることを含む、前記方法。 - 該側流中のヨウ化水素濃度を0.1〜50wppmに維持する、請求項1に記載の方法。
- 当該液体リサイクル流が、酢酸及び当該金属触媒を含む、請求項1に記載の方法。
- 該側流中が1.1〜2.5重量%の水を含む、請求項1に記載の方法。
- 当該還流比が0.1〜0.35である、請求項1に記載の方法。
- 該側流は0.1〜6重量%の1種以上のヨウ化C1−C14アルキルをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 該側流は0.1〜6重量%の酢酸メチルをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 当該第1の塔は、当該側流と当該第1の塔の塔頂との間に、5より多い理論段数を含む、請求項1に記載の方法。
- 当該重質液相の一部を当該反応系へリサイクルする、請求項1に記載の方法。
- 第2の塔で当該側流の少なくとも一部を蒸留して、50〜75重量%の水を含む第2のオーバーヘッドをさらに得る、請求項1に記載の方法。
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