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JP6155903B2 - 光学部材用粘着剤組成物及び光学部材用粘着層 - Google Patents
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JP6155903B2 - 光学部材用粘着剤組成物及び光学部材用粘着層 - Google Patents

光学部材用粘着剤組成物及び光学部材用粘着層 Download PDF

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Description

本発明は、光学部材用粘着剤組成物及び光学部材用粘着層に関し、特に、高い屈折率が求められる用途に好適に用いうる光学部材用粘着剤組成物及び光学部材用粘着層に関する。
複数の光学部材を組み合わせて光学的な装置を構成するにあたり、これらの光学部材を粘着剤により結合させることが求められる場合がある。そして、そのような粘着剤の層は、高い屈折率を有することが求められる場合がある。
例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、単に「有機EL素子」という場合がある)を含む面光源装置を構成する場合、有機EL素子を含む構造物と、光取出フィルム(光取出し効率を高めるための表面構造を有するフィルム)とを、粘着剤の層を介して結合させることが、しばしば行われる。このような面光源装置では、有機EL素子において発生した光は、粘着層及び光取出フィルムを通り、装置外に出る。このような面光源装置においては、粘着層が高い屈折率を有していると、光取出し効率を高める上で特に有利である。
高い屈折率を発現するため、粘着力を発現する粘着性組成物に加えて無機粒子を含有する粘着剤組成物が知られている(例えば特許文献1〜特許文献3)。
一方、有機EL素子の電極を透明にすることで、面発光素子の向こう側が見渡せるシースルータイプの面光源装置についても検討がされている(特許文献4)。
特開2010−254889号公報 特開2008−106129号公報 特開2010−095392号公報 特許第3560375号公報
屈折率を制御するために無機粒子を添加することで、高い屈折率の実現をすることは可能だが、無機粒子と粘着性ポリマーとの相溶性が悪いとゲル化してしまう可能性があった。また、屈折率を高くするために、無機粒子量を多くすると、粘着剤として粘着力が弱くなる可能性もあり、さらにシースルータイプの面光源装置へ粘着剤組成物を使用するためには透明性を維持する必要もあった。
従って、本発明の目的は、高い屈折率と高い透明性とを有し、且つ、粘着力を安定して発現する粘着剤組成物及び粘着層を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するため検討した結果、無機粒子、可塑剤及び粘着性ポリマーとして特定のものを採用することにより、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明によれば、下記〔1〕〜〔6〕が提供される。
〔1〕水酸基を主官能基とした、主ポリマー構成がアクリル酸ブチルおよびアクリル酸メチルである粘着性ポリマー 、無機粒子、および可塑剤を含んでなり、
無機粒子の体積平均粒子径が5nm以上50nm以下 、無機粒子の含量が粘着性ポリマー100重量部に対して130重量部以上220重量部 以下の含量である光学部材用アクリル系粘着剤組成物

〔2〕粘着性ポリマーのガラス転移温度が40℃以下であることを特徴とする〔1〕に記載の光学部材用アクリル系粘着剤組成物。
〔3〕可塑剤の融点が0℃以下であることを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載の光学部材用アクリル系粘着剤組成物。
〔4〕可塑剤は、スチレン系可塑剤、エステル系可塑剤からなる群から選択される、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の光学部材用アクリル系粘着剤組成物。
〔5〕可塑剤は、α−メチルスチレンまたは安息香酸エステルである、〔4〕記載の光学部材用アクリル系粘着剤組成物。
〔6〕〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のアクリル系粘着剤組成物により形成されてなる光学部材用粘着層。
本発明の光学部材用アクリル系粘着剤組成物及び粘着層は、無機粒子による高い屈折率と、粘着剤組成物として高い透明性を有しながら、且つ、均質で、粘着力を安定して発現する。
以下、本発明について実施形態及び例示物を示して詳細に説明する。ただし、本発明は以下に説明する実施形態及び例示物に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施してもよい。
なお、本願において、「溶媒」の文言は、記述の便宜上、その中に溶質が溶解される、溶液を構成する媒体のみならず、その中に分散物が分散される、懸濁液(スラリーを含む)を構成する媒体をも含むものとして用いられる。
本発明の粘着剤組成物は、粘着性ポリマー、無機粒子、および可塑剤を含有する。
〔粘着性ポリマー〕
粘着性ポリマーは、本発明の粘着剤組成物の粘着性を発現する材料である。粘着剤組成物において、粘着性ポリマーは、通常液体の状態、または他の成分に溶解した状態で存在する。
光学材料用に用いられる粘着性ポリマーとしては、カルボキシル基および/または水酸基を官能基として持っているものがあるが、本発明で使用される粘着性ポリマーは、水酸基を主官能基とする粘着性を有する粘着性ポリマーを用いる。水酸基を主官能基としたポリマーとは、カルボシキル基および/または水酸基とが含まれた粘着性ポリマー中で、カルボキシル基と水酸基の合計に対する水酸基の割合が50%以上、好ましくは60%以上であるポリマーをいう。粘着性ポリマー中の水酸基の比率は、滴定分析によって測定することができる。本発明で使用される粘着性ポリマーの例としては、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリアクリルアミド系粘着剤等のアクリル系ポリマーが挙げられる。粘着性ポリマーのガラス転移温度は40℃以下、好ましくは0℃以下である。ガラス転移温度の下限は、−80℃以上、好ましくは−60℃以上であることが好ましい。粘着性ポリマーのガラス転移温度が、この範囲であることで、無機粒子を含有している系でも被着体への糊残りもなく、また適度の粘着性を有するという利点がある。
アクリル系ポリマーとは、アクリル系モノマーを重合してなるポリマー、又はアクリル系モノマー及びこれと共重合しうるモノマーとの混合物(モノマー混合物)を重合してなるポリマーであり、これらのモノマーに由来するユニットを含むポリマーである。
アクリル系モノマーの例としては、アルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。本願において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレート又はこれらの混合物を意味する。アルキル(メタ)アクリレートのアルキル基の平均炭素数は1〜12程度であることが好ましく、3〜8であることがより好ましい。アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、及びイソオクチル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらのアルキル(メタ)アクリレートは、1種類を単独で、又は2種類以上を組合せて使用しうる。
モノマー混合物が含有しうる、アクリル系モノマーと共重合しうるモノマーとしては、官能基を有するモノマー(以下、単に「官能基含有モノマー」ということがある。)、窒素原子含有モノマー、及び改質モノマーを好ましく挙げることができる。
官能基含有モノマーの例としては、カルボキシル基を有するモノマー、水酸基を有するモノマー、及びエポキシ基を有するモノマーが挙げられる。カルボキシル基を有するモノマーの例としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、及びイタコン酸が挙げられる。水酸基を有するモノマーの例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、及びN−メチロール(メタ)アクリルアミドが挙げられる。エポキシ基を有するモノマーとの例としては、グリシジル(メタ)アクリレートが挙げられる。モノマー混合物が官能基含有モノマーを含有する場合、その割合は、モノマー混合物の合計を100重量%としたときに、アクリル系モノマーが90〜99.8重量%で、官能基含有モノマーが10〜0.2重量%であることが好ましい。
窒素原子含有モノマーの例としては、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アセトニトリル、ビニルピロリドン、N−シクロヘキシルマレイミド、イタコンイミド、及びN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。モノマー混合物が窒素原子含有モノマーを含有する場合、その割合は、モノマー混合物の合計を100重量%としたときに、アクリル系モノマーが90〜99.8重量%で、窒素原子含有モノマーが10〜0.2重量%であることが好ましい。
改質モノマーの例としては、酢酸ビニル及びスチレンを挙げることができる。モノマー混合物が改質モノマーを含有する場合、その割合は、モノマー混合物の合計を100重量%としたときに、アクリル系モノマーが90〜99.8重量%で、改質モノマーが10〜0.2重量%であることが好ましい。
これらの、アクリル系モノマーと共重合しうるモノマーは、1種類を単独で、又は2種類以上を組合せて使用しうる。粘着性ポリマーとして特に好適なのは、主ポリマー構成がアクリル酸ブチルおよびアクリル酸メチルである粘着性ポリマーである。
粘着性ポリマーとしては、市販の粘着剤をそのまま用いてもよい。当該市販の粘着剤には、溶媒及び添加剤などが含まれる場合もあるが、それをそのまま含んだ状態で、本発明の粘着剤組成物の材料として用いうる。アクリル系ポリマーを含む市販の接着剤の例としては、商品名「X−311033S」(サイデン化学株式社製、溶媒:酢酸エチル、固形分含有割合35%)、商品名「OC3496」(サイデン化学株式社製)を挙げることができる。
〔無機粒子〕
本発明で使用される無機粒子としては、特に制限はないが、金属酸化物が好ましい。その中でも、金属酸化物と、その表面を修飾する、反応性官能基を有する有機物とを含む粒子、より具体的には、金属酸化物の粒子と当該粒子の表面を修飾する、反応性官能基を有する有機物とを含む被覆粒子(以下、反応性修飾金属酸化物粒子ともいう)が好ましい。反応性官能基は、金属酸化物と、水素結合等の相互作用を有した状態にあってもよいし、そのような状態になく別物質と相互作用できる状態にあってもよい。
金属酸化物の例としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)、リンドープ酸化錫(PTO)、アンチモン酸亜鉛(AZO)、インジウムドープ酸化亜鉛(IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化アルミニウム、及び酸化錫を挙げることができる。
反応性官能基を有する有機物における反応性官能基の例としては、水酸基、リン酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルコキシ基、イソシアネート基、酸ハライド、酸無水物、グリシジル基、クロロシラン基、及びアルコキシシラン基が挙げられる。反応性官能基を有する有機物としては特に、イソシアネート基を有する有機物が、金属酸化物と周囲の物質との安定性を向上させうるために好ましい。
イソシアネート基を有する有機物の例としては、アクリロキシメチルイソシアネート、メタクリロキシメチルイソシアネート、アクリロキシエチルイソシアネート、メタクリロキシエチルイソシアネート、アクリロキシプロピルイソシアネート、メタクリロキシプロピルイソシアネート、1,1−ビス(アクリロキシメチル)エチルイソシアネートが挙げられる。
反応性修飾金属酸化物粒子において、反応性官能基を有する有機物の含有割合は、金属酸化物100重量部に対して1〜40重量部としうる。
反応性修飾金属酸化物粒子は、金属酸化物の粒子、反応性官能基を有する有機物、有機溶媒及び必要に応じて添加しうる任意の添加剤を、混合し、さらに得られた混合物に必要に応じて超音波処理等の処理を施すことにより、有機溶媒中に粒子が分散した懸濁液として得ることができる。
有機溶媒の例としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、iso−ブタノール等のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステル類、ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類が挙げられる。有機溶剤としては、これらのうち1種類を単独でまたは2種類以上を混合して使用しうる。
当該混合物に添加しうる任意の添加剤の例としては、金属キレート剤を挙げることができる。
反応性修飾金属酸化物粒子を、有機溶媒中に粒子が分散した懸濁液として得る場合、溶媒の量などの条件を調整し、当該懸濁液中に、反応性修飾金属酸化物粒子が1〜50重量%含まれるよう調整し、これをそのまま粘着剤組成物の製造に供することが、製造の簡便性等の観点から好ましい。
前記混合物の調製に際し、ビーズミル等により、各成分を混合することが好ましい。かかる混合により、二次粒子又はそれ以上の高次粒子を一次粒子レベルに粉砕し、一次粒子の状態で表面を処理することができ、その結果均一な表面処理を行いうる。
混合物に、必要に応じてさらに超音波処理を施すことができる。超音波処理は、超音波洗浄機、超音波ホモジナイザー、超音波分散機等の装置を用いて行いうる。かかる処理により、良好な懸濁液を得ることができる。
反応性修飾金属酸化物粒子としては、市販の粒子をそのまま用いてもよい。当該市販の粒子は、溶媒及び添加剤等の成分を含むスラリーとして提供される場合もあるが、かかる成分をそのまま含んだスラリーの状態で、本発明の粘着剤組成物の材料として用いうる。金属酸化物としてZrO2を含む反応性修飾金属酸化物粒子のスラリーの例としては、商品名「NANON5 ZR−010」(株式会社ソーラー製、溶媒:メチルエチルケトン、粒子含有割合30%、表面を修飾する反応性官能基を有する有機物:重合性官能基を有するイソシアネート、体積平均粒子径15nm)を挙げることができる。金属酸化物としてTiO2を含む反応性修飾金属酸化物粒子のスラリーの例としては、商品名「NOD−742GTF」(ナガセケムテックス株式会社製、溶媒:ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、粒子含有割合30%、体積平均粒子径48nm)を挙げることができる。
本発明に用いる無機粒子の体積平均粒子径は、5nm以上であり、好ましくは10nm以上であり、一方50nm以下であり、好ましくは20nm以下である。粒子径を前記上限以下とすることにより、着色が少なく光透過率の高い粘着層を得ることができ、且つ、粒子の分散が容易となる。反応性修飾金属酸化物が凝集して二次粒子又はそれ以上の高次粒子を構成する場合、前記粒子径の範囲は、一次粒子径の範囲としうる。当該粒子径は、動的光散乱式粒度分布分析装置(日機装株式会社製 Nanotrac Wave−EX
150)を用い、体積を粒子径基準にすることにより測定しうる。
本発明の粘着剤組成物における、無機粒子の含有割合の下限は、粘着性ポリマー100重量部に対して、好ましくは130重量部以上であり、好ましくは 138重量部以上であり、より好ましくは、 150重量部以上である。一方、無機粒子の含有割合の上限は、粘着性ポリマー100重量部に対して、220重量部以下であり、好ましくは 212重量部以下であり、より好ましくは、 195重量部以下である。無機粒子の含有量が、少ないと所望の屈折率が得られない可能性があり、含有量が多いと粘着力が不足する可能性がある。
〔可塑剤〕
可塑剤は、粘着剤組成物の粘度を下げ、粘着性を保持するために用いうる。即ち、本発明の粘着剤組成物は、粒子、特に反応性修飾金属酸化物粒子を通常大量に含有することにより粘度が高くなり、その結果粘着性が低下しうるが、この場合可塑剤を添加することにより、粘着性を保持することができる。その結果、高い屈折率と高い粘着性とを両立することが可能となる。本発明で使用される可塑剤は、融点が0℃以下、さらに好ましくは −10℃以下であることが好ましい。融点の下限は、−70℃以上、好ましく−60℃以上である。可塑剤の融点が、この範囲内であると、相溶性に優れ、かつ被着体への糊残りもなく、また適度の粘着性を有するという利点がある。
可塑剤の例としては、ポリブテン、ビニルエーテル類、ポリエーテル(ポリアルキレンオキシドおよび官能化ポリアルキレンオキシドを含む)、エステル類、ポリオール(例えば、グリセリン)、石油樹脂、水添石油樹脂、及びスチレン系化合物(例えばα−メチルスチレン)が挙げられる。
中でも、粘着性材料との混和性が良好で且つ屈折率が比較的高いことから、エステル類、特に安息香酸系、フタル酸系などの芳香族環含有エステルを好適に用いることができる。 可塑剤に用いうる安息香酸エステルの例としては、ジエチレングリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、ベンジルベンゾエート、及び1,4−シクロヘキサンジメタノールジベンゾエートが挙げられ、特に好ましい安息香酸エステル系の可塑剤の例としては、ジプロピレングリコールジベンゾエート、及びベンジルベンゾエートが挙げられる。
可塑剤に用いうるフタル酸エステルの例としては、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、及びエチルフタリルエチルグリコレートが挙げられる。
市販の可塑剤の例としては、商品名「BENZOFLEX 9−88SG」(イーストマン社製)、商品名「α−メチルスチレン」(三菱化学株式会社製)を挙げることができる。
本発明の粘着剤組成物の可塑剤の含有割合は、粘着性材料100重量部に対して、好ましくは5重量部以上であり、より好ましくは10重量部以上であり、一方好ましくは20重量部以下であり、より好ましくは15重量部以下である。
〔任意の成分〕
本発明の粘着剤組成物は、粘着性ポリマー、無機粒子、および可塑剤に加えて、必要に応じて任意の成分を含有しうる。かかる任意の成分の例としては、シランカップリング剤、硬化剤、光拡散粒子、及び溶媒を挙げることができる。
(シランカップリング剤)
シランカップリング剤の例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、及び3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランが挙げられる。シランカップリング剤としては、1種類を単独で使用しても良く、また2種類以上を混合して用いても良い。
市販のシランカップリング剤の例としては、商品名「KBM−803」(信越化学工業株式会社製)を挙げることができる。
本発明の粘着剤組成物がシランカップリング剤を含む場合、その含有割合は、粘着性材料100重量部に対して、好ましくは0.05重量部以上であり、より好ましくは0.1重量部以上であり、一方好ましくは5重量部以下であり、より好ましくは3重量部以下である。
(硬化剤)
硬化剤の例としては、イソシアネート系の化合物を挙げることができ、より具体的には、ジイソシアン酸イソホロンを含むイソシアネートの付加重合体(例えば、商品名「NY−260A」、三菱化学株式会社製)を挙げることができる。
本発明の粘着剤組成物が硬化剤を含む場合、その含有割合は、粘着性材料100重量部に対して、好ましくは0.01重量部以上であり、より好ましくは0.05重量部以上であり、一方好ましくは5重量部以下であり、より好ましくは1重量部以下である。
(溶媒)
溶媒の例としては、前記反応性修飾金属酸化物粒子の製造に用いる有機溶媒の例と同様のものを挙げることができる。
本発明の粘着剤組成物が溶媒を含む場合、その含有割合は、固形分全量100重量部に対して、好ましくは50重量部以上であり、より好ましくは100重量部以上であり、一方好ましくは300重量部以下であり、より好ましくは250重量部以下である。
溶媒を用いる製造方法により製造した結果、又は市販のものを購入した結果、上に述べた粘着性材料、反応性修飾金属酸化物粒子、有機系光拡散粒子、及び任意の成分を、それらが溶媒中に溶解又は分散した溶液又は懸濁液として得ることがある。その場合、それらに含まれる溶媒もそのまま配合し、本発明の粘着剤組成物の成分としての溶媒の一部又は全部として用いてもよい。
(光拡散粒子)
本発明の粘着剤組成物には、光拡散粒子を含有させることもできる。光拡散粒子を構成する有機系の材料の例としては、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、及びポリスチレン樹脂を挙げることができる 。有機系光拡散粒子の粒子径は、好ましくは0.2μm以上であり、より好ましくは0.5μm以上であり、一方好ましくは5μm以下であり、より好ましくは3μm以下である。
シリコーン樹脂を材料とする市販の有機系光拡散粒子の例としては、商品名「XC−99」(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、体積平均粒子径0.7μm)を挙げることができる。アクリル樹脂を材料とする市販の有機系光拡散粒子の例としては、商品名「MPシリーズ」(綜研化学株式会社製、体積平均粒子径0.8μm)を挙げることができる。ポリスチレン樹脂を材料とする市販の有機系光拡散粒子の例としては、商品名「SXシリーズ」(綜研化学株式会社製、体積平均粒子径3.5μm)を挙げることができる。
(製造方法)
本発明の粘着剤組成物の製造方法は、特に限定されず、上に述べた成分を適宜混合することにより得ることができる。
但し、混合の順序として、
(i)無機粒子を含む懸濁液に粘着性ポリマー、及び可塑剤を添加して混練して混合物を得、
(ii)当該混合物にさらに反応性の任意成分(シランカップリング剤、硬化剤等)を添加して、粘着剤組成物を得る
ことが好ましい。また、当該順序で行う混合の任意の段階で、必要に応じてさらに溶媒を添加して、粘度の調整等の操作を行うことができる。
(粘着層)
本発明の粘着層は、前記本発明の光学部材用粘着剤組成物により形成されてなる。例えば、ある光学部材の表面に粘着剤組成物を塗布し、必要に応じて硬化のための操作(乾燥など)を行うことにより形成することができる。かかる硬化の操作の前又は後に、粘着剤組成物の層に、別の光学部材を接触させ、2つの光学部材間の層として本発明の粘着層を設け、これにより、かかる2つの光学部材の結合を達成することができる。
本発明の粘着層は、前記本発明の光学部材用粘着剤組成物中に含まれていた成分を含みうるが、成分の一部が反応により変化していてもよく、また、成分の一部が揮発して消失していてもよい。例えば、乾燥の工程により、シランカップリング剤、硬化剤等の反応性の成分が反応して他の物質となっていてもよく、また溶媒が揮発して消失していてもよい。
本発明の粘着層の形状は、特に限定されず、光学部材の結合を達成するのに適切な任意の形状としうる。典型的な例において、本発明の粘着層は、平坦な2つの光学部材面間に存在する平坦な層としうる。または、光学部材面に凹凸構造が存在する場合は、かかる凹凸構造に対応した凹凸構造を有する層であってもよい。
本発明の粘着層の厚さは、特に限定されないが、好ましくは3μm以上であり、より好ましくは5μm以上であり、一方好ましくは50μm以下であり、より好ましくは30μm以下である。
本発明の粘着層は、高い屈折率を有するものとしうる。例えば、好ましくは1.55以上、より好ましくは1.60以上の屈折率を有し得る。屈折率の測定は、エリプソメーター(ジェー・エー・ウーラム・ジャパン株式会社製 M−2000)により行いうる。また、本発明の粘着層は、全光線透過率が80%以上、より好ましくは85%以上である。全光線透過率の測定は、JIS K 7136により行い得る。
本発明の粘着層の対ガラス密着性は、5N/25mm以上、7.5N/25mm以上である。粘着層の対ガラス密着性が前記数値以上であることにより、光学部材用粘着剤として好適に使用することができる。粘着層の対ガラス密着性の上限は、特に制限はないが、通常30N/25mm以下である。粘着層の対ガラス密着性の測定は、JIS K 6854−1により行い得る。
(用途)
本発明の粘着組成物は、光学部材用の粘着組成物であり、本発明の粘着層は、光学部材用の粘着層である。かかる光学部材の好ましい例としては、光取出しフィルムを挙げることができる。光取出しフィルムとは、有機EL素子を含む面光源装置の構成要素として、有機EL素子の出光面に設けられるフィルムである。かかる光取出しフィルムを、本発明の粘着層を介して、面光源装置の他の部材と結合させることにより、光取出し効率を有利に高めることができる。本発明の粘着剤は透明性が高いため、特に有機EL素子の電極を透明にすることで、面発光素子の向こう側が見渡せるシースルータイプの面光源装置について好適に使用することができる。
以下、実施例及び比較例を参照して、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。以下において、成分の量比に関する「部」及び「%」は、別に断らない限り重量部を表す。
(実施例1)
(1−1:粘着剤組成物の調製)
プラスチック容器に、粘着性ポリマー(サイデン化学社製OC3447;主官能基が水酸基、ガラス転移温度−25℃)100重量部、無機粒子(ソーラー社製NANON5 ZR−010 体積平均粒子径15nm)を粘着性ポリマー100重量部に対して無機粒子量が150重量部となるように加え、さらに可塑剤(BENZOFLEX 9−88SG」(イーストマン社製))融点−30℃)15重量部を加え15分攪拌し、粘着剤組成物を得た。得られた組成物の相溶性を目視で確認し、相溶性は問題なく、良好であった。
(1−2:粘着層の形成)
工程(1−1)で得られた粘着剤組成物を、100μm厚みのポリエチレンテレフタラートフィルム(東レ製、商品名「U34」)の片面に、乾燥後の厚みが20μmとなるように塗布し、80℃で5分乾燥させて粘着層を形成し、粘着層を有する粘着シートを作製した。
(1−3:ピール強度の測定)
工程(1−2)で得られた粘着シートを幅10mm、長さ100mmに切り出し、ローラを用いてガラス板に貼合した。貼合から24時間経過後、ピール試験機を用いて、速度20mm/分、90°の条件で、長さ方向のピール強度を測定した。結果を表1に示す。
(1−4:屈折率の測定)
ガラス板の片面に、乾燥後の厚みが20μmとなるように、このシリコーン粒子非含有粘着剤組成物を塗布し、80℃で5分乾燥させて、粘着層を形成した。この粘着層の屈折率を、エリプソメーター(ジェー・エー・ウーラム・ジャパン株式会社製 M−2000)にて測定した。結果を表1に示す。
(1−5:全光線透過率の測定)
工程(1−2)で得られた粘着シートを日本分光社「V−570」(JIS K7361)に準じて測定した。結果を表1に示す。
(実施例2〜3、比較例1〜7)
使用した材料の種類及び量を、表1に示す通り変更した他は、実施例1と同様に操作し、粘着剤組成物、及び粘着層を有する粘着シート、及び粒子非含有粘着剤組成物を得て評価した。結果を表1に示す(相溶性については、実施例1と同様に目視で確認して問題のなく良好なものを○、ゲル化等したものを×とした)。比較例7においては主官能基がカルボキシル基であるものを使用したが、相溶性が悪く、粘着層とすることができなかった。
Figure 0006155903
表1に示す結果から明らかな通り、本発明の要件を満たす実施例1〜3においては、粘着剤組成物の相溶性が良好で、粘着層としても、高い屈折率で、粘着力も十分であり、全光線透過率も高いものであった。これに対して、可塑剤を使用しなかった比較例1〜2、比較例4〜6は、粘着力が不十分であった。また、可塑剤を使用しても添加する無機粒子の量を多くした場合も粘着力が不十分であった(比較例3)。さらに、主官能基がカルボキシル基の粘着剤ポリマーを使用した比較例7は、相溶性が悪く、粘着層を形成することができなかった。

Claims (4)

  1. 水酸基を主官能基とした粘着性ポリマー、無機粒子、および可塑剤を含んでなり、
    水酸基を主官能基とした粘着性ポリマーがアクリル系ポリマーであり、
    無機粒子が金属酸化物を含む粒子であり、無機粒子の体積平均粒子径が5nm以上50nm以下、無機粒子の含量が粘着性ポリマー100重量部に対して130重量部以上220重量部以下の含量であり、
    可塑剤がスチレン系化合物及び芳香族環含有エステルからなる群から選択され、可塑剤の融点が0℃以下である光学部材用アクリル系粘着剤組成物。
  2. 粘着性ポリマーのガラス転移温度が40℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の光学部材用アクリル系粘着剤組成物。
  3. 可塑剤は、α−メチルスチレンまたは安息香酸エステルである、請求項1又は2に記載の光学部材用アクリル系粘着剤組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のアクリル系粘着剤組成物により形成されてなる光学部材用粘着層。
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