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JP6187026B2 - ドットインパクトプリンター - Google Patents
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JP6187026B2 - ドットインパクトプリンター - Google Patents

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Description

本発明は、記録ワイヤーを駆動して記録用紙にドットを形成する記録ヘッドを備えるドットインパクトプリンターに関する。
高信頼性や複写用紙への重ね印刷を主な目的として、様々な分野でドットインパクトプリンターが使用されている。ドットインパクトプリンターは、複数の記録ワイヤー(ワイヤーピン)を有する記録ヘッドを備えている。記録ヘッドは、記録ワイヤーごとに記録ワイヤーを駆動するヘッドコイル(電磁石コイル)を有し、ヘッドコイルを選択的に駆動することによって記録ワイヤーを選択的に突出させる。ドットインパクトプリンターは、記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録用紙の紙幅方向(ヘッド走査方向)に走査しながら、記録ヘッドの記録ワイヤーをインクリボンを介して選択的に記録用紙に打ち付け、記録用紙にドットを形成し情報を記録する。
この種の記録ヘッドにおいて、記録ワイヤーは、記録するドット密度に従って配置されている。例えば、ヘッド走査方向に対して直角な方向に基準ドットピッチで記録ワイヤーが配列される。あるいは、記録ワイヤーを左右2列(紙幅方向に2列)に分けて配列し、各列の配列ピッチを基準ドットピッチの2倍にして、一方の列を他方の列に対して基準ドットピッチ分だけヘッド走査方向に対して直角な方向にずらした配置にする。そして、このような記録ヘッドを紙幅方向に走査しながら所定の駆動周期でヘッドコイルを駆動して、縦横に基準ピッチで並ぶドットを記録用紙に形成するフルドット印刷を行う。あるいは、基準ピッチの1/2のピッチでドットを形成するハーフドット印刷を行う。この種の記録ヘッドは、ヘッド移動速度および記録ワイヤーの配置に応じてヘッドコイルの駆動周期を適宜ずらすことにより、記録用紙に形成するドットの密度を調整して印刷時の解像度を調整できる。
また、ドットインパクトプリンターにおいては、記録ワイヤーが連続して駆動されると、この記録ワイヤーを駆動しているヘッドコイルが急激に温度上昇して焼損するおそれがある。そこで、ヘッドコイルの焼損を防止するために、記録ヘッドの温度を検出し、焼損のおそれがある温度になったときには印刷速度を減速するか、あるいは、印刷動作を停止してヘッドコイルの発熱量を減少させる。また、より確実にヘッドコイルの焼損を防止するために、急激な温度上昇を引き起こすことが予測されるドットパターンを想定し、印刷データの中にこのドットパターンが検出されたときには、発熱量の低い駆動モードに切り換えるための判定温度を通常よりも低くする。特許文献1には、このような制御を行うドットインパクトプリンターが開示されている。
特開2011−255632号公報
ドットインパクトプリンターの記録ヘッドには、記録ワイヤーを駆動する複数のヘッドコイルが互いに近接して配列されている。隣り合うヘッドコイルは、各々のヘッドコイルに流れる駆動電流によって相互に磁気干渉を受けるが、同期して駆動される場合には駆動電流の電流波形も同期しているため、磁気の影響が相殺される。しかしながら、隣り合うヘッドコイルの駆動周期がずれているとき、磁気干渉によって記録ワイヤーを駆動するための電磁力が変動し、記録ワイヤーの挙動に影響が生じるおそれがある。図11は磁気干渉による記録ワイヤーの挙動の変化を示す説明図であり、(a)は記録ワイヤーの挙動(縦軸が記録ワイヤーの突出量、横軸が時間)、(b)はこの記録ワイヤーを駆動するヘッドコイルの隣のヘッドコイルの電流波形である。(a)において、実線は磁気干渉がない元の挙動、破線は磁気干渉がある場合の挙動を示している。また、(b)において、実線はヘッドコイルを同期駆動する場合の電流波形、破線は1/2周期の駆動周期ずれをもって駆動される場合の電流波形である。この図に示すように、ある記録ワイヤーが駆動されるとき、1/2周期ずらして隣のヘッドコイルが駆動されていると記録ワイヤーの戻りが(a)の破線に示すように磁気干渉によって遅くなり、正しい復帰位置まで戻らずに次の突出動作に移る。このような記録ワイヤーの応答不良により、記録ヘッドの移動時に記録ワイヤーにインクリボンが引っ掛かるというトラブルが発生する。
磁気干渉に起因する記録ワイヤーの応答不良によるインクリボンの引掛けを防止するためには、駆動周波数を低くし、隣り合うヘッドコイルの駆動電流の影響を小さくすることが考えられるが、印刷速度が遅くなるために印刷時のスループットが低下するという問題点がある。特に、ヘッドコイルの焼損を防止するためにヘッドコイルの駆動インターバルを長くするなどの制御を同時に行う場合、印刷時のスループットの低下が問題になる。
本発明の課題は、この点に鑑みて、ヘッドコイル間の磁気干渉に起因する記録ワイヤーのインクリボン引掛けを防止しつつ、印刷時のスループットの低下を抑制できるドットインパクトプリンターを提案することにある。
上記の課題を解決するために、本発明のドットインパクトプリンターは、
記録媒体の送り方向と交差する方向に走査されるキャリッジと、
前記キャリッジに搭載された記録ヘッドと、
前記記録ヘッドを制御する制御部を有し、
前記記録ヘッドは、
前記記録媒体にドットを形成する複数の記録ワイヤーと、
当該複数の記録ワイヤーのそれぞれを選択的に駆動する複数のヘッドコイルを備え、
前記制御部は、
印刷対象のドットラインデータから、隣り合う前記ヘッドコイルを特定の駆動周期ずれをもって駆動することにより印刷される特定のドット配列を検出し、
当該特定のドット配列の検出結果に基づいて前記記録ヘッドの駆動モードを決定し、当該決定した駆動モードで前記キャリッジを走査しながら前記記録ワイヤーを駆動して、前記印刷対象のドットラインデータの印刷を実行することを特徴としている。
本発明では、このような構成により、近接するヘッドコイル間の相互作用(磁気干渉)によって記録ワイヤーの挙動に影響が生じるおそれがある印刷データか否かを印刷実行前に判別できる。そして、判別結果に基づいて記録ヘッドの駆動モードを決定することにより、記録ワイヤーの応答不良によるインクリボンの引掛けを防止できる。例えば、駆動電流波形の重なりを少なくすることができる駆動モード(駆動周波数の低い駆動モード等)に決定することにより、磁気干渉を少なくでき、記録ワイヤーの応答不良によるインクリボンの引掛けを防止できる。また、記録ワイヤーの挙動に影響が生じるおそれがない場合には高い駆動周波数の駆動モードを選択して印刷速度を低下させないようにすることができる。従って、ヘッドコイル間の相互作用に起因するインクリボンの引掛けを防止しつつ、スループットの低下を抑制できる。
本発明において、前記複数のヘッドコイルが、前記記録ヘッド内に円周状に配列され、前記複数の記録ワイヤーの少なくとも一部が、前記キャリッジの走査方向と交差する方向に一定ピッチで配列されると共に、前記ヘッドコイルの配列順と同じ順序で並んでいる場合には、前記特定のドット配列を、複数のドットを基準ドットピッチの半分の寸法だけずらして千鳥状に配列した千鳥パターンに設定することができる。このような構成の記録ヘッドでは、ヘッド走査方向と交差する方向に配列された記録ワイヤーを駆動するヘッドコイル同士が磁気干渉を起こす特定のドット配列として千鳥パターンが挙げられる。従って、これを検出することにより、インクリボンの引掛けを防止できるように駆動モードを決定できる。
また、本発明において、前記印刷対象のドットラインデータの先頭列から最終列までの各列について、前記複数の記録ワイヤーを順次検査対象として、検査対象の記録ワイヤーと、当該検査対象の記録ワイヤーに対して予め設定した位置関係にある隣接記録ワイヤーによって前記特定のドット配列が印刷されるか否かを判定し、前記特定のドット配列を印刷すると判定された前記記録ワイヤーの数が予め設定した基準数以上である列が予め設定した基準連続数以上続いた場合に、予め設定した特殊パターンを検出したと判定し、当該判定結果に基づいて前記駆動モードを決定することができる。このようにすると、千鳥パターンが続いてインクリボンの引掛けのおそれが高くなる印刷データを判別できる。従って、インクリボンの引掛けを防止できるように駆動モードを決定できる。
この場合に、印刷時の前記記録ヘッドの駆動モードとして、前記ヘッドコイルの駆動周波数が異なる駆動モードが設定可能であり、前記制御部は、前記特殊パターンを検出した場合には、前記特殊パターンを検出しない場合よりも前記ヘッドコイルの駆動周波数が低い駆動モードを選択し、当該選択した前記駆動モードにより、前記印刷対象のドットラインデータの印刷を実行するように構成できる。このようにすると、ヘッドコイル間の相互作用に起因するインクリボンの引掛けを防止しつつ、スループットの低下を抑制できる。
ここで、前記制御部は、前記ドットを基準ドットピッチの半分のピッチで形成するハーフドット印刷を行う印刷モードのときには、前記印刷対象のドットラインデータから前記特定のドット配列を検出する処理を行い、当該特定のドット配列の検出結果に基づいて前記記録ヘッドの駆動モードを決定し、前記ハーフドット印刷を行わない印刷モードのときには、前記特定のドット配列を検出する処理を行わないようにすることが望ましい。このようにすると、磁気干渉のおそれがないドットラインデータに対して不必要な検出処理を行わずに済むため、制御を簡略化でき、駆動モード決定のための処理時間を短縮できる。
また、本発明において、前記印刷対象のドットラインデータから、前記特定のドット配列、および、予め設定した高デューティドットパターンを検出し、当該高デューティドットパターンは、同一の前記記録ワイヤーの連続駆動回数、あるいは、同一の前記記録ワイヤーを1ドットおきに駆動する間歇駆動の連続回数が予め設定した上限値以上となるドット配列であり、前記印刷対象のドットラインデータにおける前記高デューティドットパターンおよび前記特定のドット配列の検出結果に基づいて前記記録ヘッドの駆動モードを決定し、当該決定した駆動モードで前記印刷対象のドットラインデータの印刷を実行することが望ましい。このようにすると、ヘッドコイル焼損防止を実現できるように駆動モードを決定できると共に、インクリボン引掛け防止のための特定のドット配列検出と高デューティドットパターン検出を効率的に行うことができる。従って、駆動モード決定のための処理時間を短縮できる。
更に、本発明において、印刷時の前記記録ヘッドの駆動モードとして、発熱量が異なる駆動モードを設定可能であると共に、前記駆動モードと前記記録ヘッドの温度とを対応付けておき、前記駆動モードに対応付けられている前記記録ヘッドの温度は、第1温度と、当該第1温度よりも低い第2温度の少なくとも2つの温度を含み、前記制御部は、前記印刷対象のドットラインデータの印刷実行前に、前記記録ヘッドの温度を検出し、前記印刷対象のドットラインデータにおける前記特定のドット配列および前記高デューティドットパターンの検出結果に基づき、前記第1温度と前記第2温度のいずれかを選択し、選択した温度に対応付けられている前記駆動モードの中から、検出した前記記録ヘッドの温度に対応する前記駆動モードを選択し、当該選択した前記駆動モードにより、前記印刷対象のドットラインデータの印刷を実行することが望ましい。このように、2種類の基準温度を使い分けて駆動モードを決定することにより、ヘッドコイルの焼損を防止できる。
本発明によれば、近接するヘッドコイル間の相互作用(磁気干渉)によって記録ワイヤーの挙動に影響が生じるおそれがある印刷データか否かを印刷実行前に判別できる。従って、判別結果に基づいて記録ヘッドの駆動モードを決定することにより、ヘッドコイル間の相互作用に起因するインクリボンの引掛けを防止しつつ、スループットの低下を抑制できる。
本発明を適用したドットインパクトプリンターの主要部の概略構成図である。 記録ヘッドの断面図である。 ヘッドコイルの平面配置を示す説明図である。 記録ワイヤーの配置を示す説明図である。 特殊ビットイメージA(特定のドットパターン)の説明図である。 特殊ビットイメージAの検出処理のフローチャートである。 特殊ビットイメージB(高デューティドットパターン)の説明図である。 駆動モード決定用の制御テーブルである。 駆動モード決定処理および印刷処理の流れを示すフローチャートである。 特殊ビットイメージ検出処理のフローチャートである。 磁気干渉による記録ワイヤーの挙動の変化を示す説明図である。
以下に、図面を参照して、本発明を適用したドットインパクトプリンターの実施の形態を説明する。
(全体構成)
図1は、本実施形態のドットインパクトプリンターの主要部の概略構成図である。ドットインパクトプリンター1は、記録ヘッド2と、記録用紙(記録媒体)を挟んで記録ヘッド2に対向配置されるプラテン3を備えている。記録ヘッド2はキャリッジ4に搭載されており、キャリッジ4は、プリンター幅方向(紙幅方向)に延びるキャリッジガイド軸5にスライド可能に装着されている。キャリッジ4は、タイミングベルトとプーリーなどの駆動機構6aを介して、キャリッジモーター6bの出力に基づいてプリンター幅方向に往復移動する。すなわち、キャリッジは、ヘッド走査方向に往復移動する。キャリッジガイド軸5の両端は、プリンターフレームの左右の側板7a、7bに支持されている。
記録ヘッド2とプラテン3は一定のギャップで対峙しており、この隙間には、インクリボン8が配置されている。インクリボン8は、図示しないインクリボンカセットから引き出され、記録ヘッド2のヘッド面2aに沿って掛け渡されている。ドットインパクトプリンター1は、トラクターユニットあるいは紙送りローラーなどの搬送機構(図示省略)を備えている。記録用紙は、プラテン3と記録ヘッド2の間の印刷位置に、搬送機構の搬送力によって、ヘッド走査方向と交差する方向(ほぼ直交する方向)に送り込まれる。記録用紙は、記録ヘッド2による印刷動作に連動して搬送され、印刷が終了すると、プリンター外部に排出される。
(記録ヘッド)
図2は記録ヘッド2の断面図であり、図3はヘッドコイル16の平面配置を示す説明図である。記録ヘッド2は、円筒状のヘッド本体11と、ヘッド本体11の軸線方向の一端側に装着されたノーズ部12と、ヘッド本体11の他端側および外周面を覆うように装着された放熱器13を備えている。ヘッド本体11のフレーム14には、磁性材料からなる複数のコア15が所定の間隔で円周状に設けられている。各コア15には、ボビン(図示省略)を介してヘッドコイル16が巻回されている。
フレーム14の径方向中央には貫通孔14aが形成され、ここを通るように複数本の記録ワイヤー17が配置されている。なお、図2において、複数本の記録ワイヤーの1本のみを示し、他は図示を省略している。記録ワイヤー17の先端は、ノーズ部12に設けられたワイヤーガイド18を通ってノーズ部12の先端に向かって案内されている。また、記録ワイヤー17の後端は、ヘッドコイル16への通電動作によって駆動されるワイヤーレバー19の一端に固定されている。ヘッド本体11内には、ヘッドコイル16と同数のワイヤーレバー19が放射状に配置され、各ワイヤーレバー19はコア15の端面を横断して径方向に延びている。各ワイヤーレバー19の径方向外側の端部19aは、支点押さえばね20によってフレーム14の外周部に押し付けられている。一方、各ワイヤーレバー19の径方向内側の端部は、貫通孔14a内に配置されたスプリングホルダー21に保持される圧縮コイルばね(図示省略)により、ノーズ部12の先端とは逆の側に向けて付勢されている。
フレーム14とノーズ部12の間には、ヘッドコイル16に電流を供給するための基板22が配置されている。ヘッドコイル16に電流が供給されると、ワイヤーレバー19がコア15に吸着されて端部19aを支点として傾く。これにより、ノーズ部12の先端に向かう方向に記録ワイヤー17が移動し、ノーズ部12の先端に設けられた先端ガイド12aから記録ワイヤー17の先端が突出する。また、ヘッドコイル16への電流の供給が停止されると、スプリングホルダー21に保持された圧縮コイルばねの付勢力により、記録ワイヤー17の先端がノーズ部12内に引っ込むようにワイヤーレバー19が傾く。先端ガイド12aから突出した記録ワイヤー17の先端がインクリボン8を介してプラテン3上の記録用紙に打ち付けられると、記録用紙にインクリボン8のインクによるドットが形成される。また、記録用紙と感圧紙を重ねて搬送している場合には、感圧紙における同一の位置にもドットが形成される。
ヘッドコイル16への通電が行われると、ヘッドコイル16が発熱し、ヘッド本体11の温度が上昇する。記録ヘッド2の放熱器13は、アルミ等の熱伝導性の良い材料で形成されており、ヘッド本体11から熱を奪って放熱してヘッド本体11を冷却する。ヘッド本体11のフレーム14には、温度検出器23が設けられている。温度検出器23としては、温度によって抵抗値が変化するサーミスターが用いられている。
(記録ワイヤーおよびヘッドコイルの配列)
図4は記録ワイヤー17の配置を示す説明図である。記録ワイヤー17は断面が円形のワイヤーピンからなり、1本の記録ワイヤー17の端面で1つのドットを形成する。本実施形態の記録ヘッド2は24本の記録ワイヤー17を備えている。ノーズ部12の先端に設けられた先端ガイド12aは、記録ワイヤー17が突出するヘッド面2aを形成しており、このヘッド面2aからは、24本の記録ワイヤー17が記録ヘッド2による印刷ドット密度に従う配置で突出する。本実施形態では、図4に示すように、24本の記録ワイヤー17を12本ずつ2列に配置している。この図において、Xは記録ヘッド2を搭載したキャリッジ4の走査方向(ヘッド走査方向)である。各列の記録ワイヤー17は走査方向Xとほぼ直交するように配列されている。各列における記録ワイヤー17の配列ピッチは、基準ドットピッチをdとすると、dの2倍(2d)であり、2つの記録ワイヤー列17A、17Bの列間距離は基準ドットピッチdの6倍(6d)となっている。そして、記録ワイヤー列17A、17Bは、走査方向Xとほぼ直交する方向に基準ドットピッチdだけずらして配置されている。
記録ヘッド2には、記録ワイヤー17およびこれを駆動するヘッドコイル16が、24対(#1〜#24)設けられている。24対について#1〜#24の符号を割り当てたとき、その配置は図3、図4に示すようになっている。すなわち、記録ヘッド2には、24個のヘッドコイル16が円周状に配列されているが、このうち、記録ワイヤー列17Aを駆動するヘッドコイル16群は、記録ワイヤー列17Aと同じ配列順で半円状に並んでいる。同様に、記録ワイヤー列17Bを駆動するヘッドコイル16群は、記録ワイヤー列17Bと同じ配列順で半円状に並んでいる。具体的には、#1、#3、#5、#7、#9、#11、#13、#15、#17、#19、#21、#23の記録ワイヤー17によって記録ワイヤー列17Aが構成され、これらに対応するヘッドコイル16が同じ配列順で半円状に並んでいる。また、#2、#4、#6、#8、#10、#12、#14、#16、#18、#20、#22、#24の記録ワイヤー17によって記録ワイヤー列17Bが構成され、これらに対応するヘッドコイル16が同じ配列順で半円状に配列されている。後述する記録ヘッド2の駆動モード決定に用いる特殊ビットイメージA(A1、A2)は、このような記録ワイヤー17およびヘッドコイル16の配置に従って設定されている。
(制御系)
ドットインパクトプリンター1は、ドットインパクトプリンター1の各部を統括制御する制御部9を備えている。制御部9には、ホスト装置から印刷データや制御コマンドなどが通信回線などを介して入力される。制御部9は、入力された印刷データや制御コマンドに基づいて、キャリッジモーター6bおよび搬送機構に制御信号を出力して、記録用紙の搬送位置およびキャリッジ4の位置を制御する。また、制御部9は、印刷データや制御コマンドなどに基づいて、記録ヘッド2の各ヘッドコイル16に図示しないヘッドドライバーを介して制御信号を出力し、各ヘッドコイルの通電状態を制御する。
また、制御部9には、温度検出器23の検出信号が入力される。制御部9は、印刷を行うときには、温度検出器23の検出信号に基づいて記録ヘッド2が予め設定した基準温度を越えたか否かを判定する。そして、この判定結果に基づいて、印刷時の記録ヘッド2の駆動モード、すなわち、各記録ワイヤー17を駆動するためのヘッドコイル16の通電制御に係る設定(駆動モード)を決定する。制御部9には、このような駆動モードの決定、および、各駆動モードにおける制御に用いられるデータを記憶させておくための記憶部10が設けられている。
制御部9は、キャリッジ4を走査しながら、印刷データに基づいて必要なヘッドコイル16を通電し、各記録ワイヤー17を必要なタイミングで選択的に突出させることにより、1行ずつ印刷を行う。記録ヘッド2による1行分の印刷データは、1行にわたって、ドットを記録媒体に形成するかどうかを示すドット配列(ドットパターン)を有するドットラインデータで構成される。本実施形態では、記録ヘッド2は、24本の記録ワイヤー17が12本ずつ2列に配置されるので、ドットラインデータは、列方向に24ドット(ヘッド走査方向とほぼ直交する方向のドット数)の情報を有する。そして、ドットラインデータは、記録ヘッド2を基準ドットピッチdだけ走査する毎に記録ワイヤー17を突出させると、走査方向Xに基準ドットピッチdでドットが並んで形成されると共に、走査方向Xとほぼ直交する方向にも基準ドットピッチdで24個のドットが並んで形成される。つまり、予め設定した基準駆動周期で記録ワイヤー17を同期して駆動することにより、フルドット印刷を行うことができる。また、ドット間隔が基準ドットピッチdの1/2になるハーフドット印刷を行うこともできる。この場合には、基準となるドット位置からハーフドットずれた位置にドットを形成する記録ワイヤー17を、基準となるドット位置にドットを形成する記録ワイヤー17の駆動タイミングに対し、基準駆動周期の1/2の周期だけずらして駆動する。
制御部9は、印刷データを1行ずつ印刷するにあたり、各行の印刷実行前に、印刷対象のドットラインデータが予め設定した特殊ビットイメージA(特殊パターン)に該当するドット配列を含むか否かを判定する。また、印刷対象のドットラインデータが予め設定した特殊ビットイメージB(高デューティドットパターン)を含むか否かを判定する。そして、これらの判定結果、温度検出器23からの検出信号、印刷データで指定された各種のパラメーター等に基づき、記録ヘッド2の駆動モードを決定する。そして、決定した駆動モードに従って印刷対象のドットラインデータを印刷する。
(特殊ビットイメージAおよびその検出処理)
特殊ビットイメージAは、24本の記録ワイヤー17のそれぞれについて、各記録ワイヤー17が隣接するヘッドコイル16からの磁気干渉による応答不良を起こすおそれがあるか否かを判定するためのドットパターンである。図5は特殊ビットイメージAの説明図であり、図5(a)は24本の記録ワイヤー17(検査対象の記録ワイヤー17)のそれぞれに対する隣接記録ワイヤーの組み合わせを示す一覧表、図5(b)は特殊ビットイメージA1の説明図、図5(c)は特殊ビットイメージA2の説明図である。図中の黒丸は記録媒体にドットを形成すること(黒ドット)を示し、白丸は記録媒体にドットを形成しないこと(白ドット)を示す。
ここで、「隣接記録ワイヤー」とは、検査対象の記録ワイヤー17とヘッドコイル16同士が隣接している記録ワイヤー17のことである。例えば、図4に示すように、検査対象の記録ワイヤー17(17a)が#1のとき、隣接記録ワイヤー17(17b、17c)は#2、#3である。また、検査対象の記録ワイヤー17(17a)が#13のとき、隣接記録ワイヤー17(17b、17c)は#11、#15である。図3、4に示す配置から、24本の記録ワイヤー17(17a)のそれぞれに対して、隣接記録ワイヤー17(17b、17c)の組み合わせを定義できる。特殊ビットイメージA(A1、A2)は、ハーフドット印刷が行われるとき、検査対象の記録ワイヤー17(17a)が駆動され、且つ、隣接記録ワイヤー17(17b、17c)が基準駆動周期の1/2の周期だけずらして駆動された場合に形成される特定のドット配列を含むように設定されている。
図5(b)は検査対象の記録ワイヤー17(17a)と隣接記録ワイヤー17(17b、17c)が同一列にある場合の特殊ビットイメージA(A1)の一例である。また、図5(c)は、一方の隣接記録ワイヤー17(17c)が検査対象の記録ワイヤー17(17a)と異なる列にある場合の特殊ビットイメージA(A2)の一例である。特殊ビットイメージA1は、基準となる記録ワイヤー17(17a)によるドット形成位置と、隣接記録ワイヤー17(17b、17c)によるハーフドットずらしたドット形成位置(すなわち、記録ヘッド2の走査方向Xに1ドットずらしたドット形成位置)の両方にドットが形成される千鳥パターンC(特定のドット配列)を含んでいる。検査対象の記録ワイヤー17と隣接記録ワイヤー17(17b、17c)が同列に配置されているとき、すなわち、#3〜#22の記録ワイヤー17を検査対象とするときは、特殊ビットイメージA1に含まれるような千鳥パターンCを検出する。千鳥パターンCは、隣り合うヘッドコイル16が特定の駆動周期ずれ(本実施形態では、基準駆動周期の1/2の駆動周期ずれ)をもって駆動されることにより形成されるドット配列である。
一方、特殊ビットイメージA2は、検査対象の記録ワイヤー17と隣接記録ワイヤー17(17c)が異なる列にあることを前提としている。この場合には、記録ワイヤー列17A、17Bの列間距離、および、印刷するドットの密度(印刷解像度)を考慮して、隣接記録ワイヤーによるドットデータを列間距離に相当するドット数(図5(c)に示すNdドット)だけ記録ヘッド2の走査方向Xにずらしたときに千鳥パターンCを形成するドットパターンを含むように特殊ビットイメージA2を設定している。例えば、本実施形態のように、列間距離を6dとする記録ワイヤー17の配置でハーフドット印刷を行うときには、Nd=12となる。従って、この場合には、走査方向Xに12ドット分だけドット位置をずらしたときに千鳥パターンCを形成するドットパターンを含むように特殊ビットイメージA2を設定する。本実施形態の記録ワイヤー17およびヘッドコイル16の配置では、#1、#2、#23、#24の記録ワイヤー17を検査対象とするときは、特殊ビットイメージA2に含まれるような千鳥パターンCを検出する。
図6は特殊ビットイメージAの検出処理のフローチャートである。制御部9は、このフローチャートに従い、1行分の印刷データ(24列のドットラインデータ)の全範囲に対して特殊ビットイメージAの検出処理を行う。すなわち、制御部9は、印刷対象のドットラインデータの先頭列から最終列までの各列において、24本の記録ワイヤー17を順次検査対象として、千鳥パターンCに該当する配置でドットを形成するか否かを判定する処理を行う。そして、印刷対象の行の印刷データにおける千鳥パターンCの検出状況が予め設定した状況になったとき、特殊ビットイメージAを検出したと判定する。具体的には、連続する2つのドット位置のどちらかにおいて千鳥パターンCを形成する記録ワイヤー17の数が予め設定した基準数(本実施形態では、2)以上あると判定された列が予め設定した基準連続数(本実施形態では、12)以上のとき、特殊ビットイメージAを検出したと判定する。
制御部9は、特殊ビットイメージAの検出処理に用いるカウンターとして、千鳥パターンカウンター、ワイヤーカウンター、検出数カウンターを備えている。制御部9は、1行分の印刷データにおける特殊ビットイメージAの検出処理を開始するのに先立ち、千鳥パターンカウンターを初期化してそのカウント値を0にする。しかる後に、1行分の印刷データ中の先頭列を対象列として、ステップS1〜S11の処理を開始する。まず、ステップS1において、検出数カウンターの初期化を行ってカウント値(PinCnt)を0にすると共に、検査対象の記録ワイヤー17を指定するワイヤーカウンターの初期化を行い、カウント値(i)を1にする。
続いて、ステップS2において、対象列における検査対象の記録ワイヤー17a(すなわち、#1の記録ワイヤー17)のドットデータ(記録媒体にドットを形成するかどうかのデータ)、隣接記録ワイヤー17b(すなわち、#3の記録ワイヤー)によるハーフドット分(1ドット)ずれた位置のドットデータ、および、隣接記録ワイヤー17c(この場合には、#2の記録ワイヤー)によるハーフドット分(1ドット)+列間距離分(Ndドット:図4に示すワイヤー配置の場合12ドット)ずれた位置のドットデータ、の3つのドットデータ(1組目のドットデータ)を取得する。そして、ステップS3に進む。制御部9は、i=1、2、23、24のときは、ステップS2において、特殊ビットイメージA2の千鳥パターンCを想定して、隣接記録ワイヤー17cのドットデータとして、ハーフドット分(1ドット)+列間距離分(Ndドット:図4に示すワイヤー配置の場合12ドット)ずれた位置のドットデータを取得する。一方、i=3〜22のときは、特殊ビットイメージA1の千鳥パターンCを想定して、隣接記録ワイヤー17cのドットデータとして、ハーフドット分(1ドット)ずれた位置のドットデータを取得する。
ステップS3では、取得した3つのドットデータが千鳥パターンCを形成するか否か(すなわち、3つのドットデータが全て黒ドットであるか否か)を判定する。千鳥パターンCを形成する場合には(ステップS3:Yes)、ステップS4に進む。一方、千鳥パターンCを形成しない場合には(ステップS3:No)、ステップS5に進む。ステップS5では、現在の対象列の隣に対象列を移し、ステップS2と同様に検査対象の記録ワイヤー17aと隣接記録ワイヤー17b、17cのドットデータを取得する。そして、ステップS6に進み、取得した3つのドットデータ(2組目のドットデータ)が千鳥パターンCを形成するか否かを判定する。形成する場合には(ステップS6:Yes)、ステップS4に進む。ステップS4では、検出数カウンターのカウント値(PinCnt)に1を加算する。そして、ステップS7に進む。一方、2組目のドットデータが千鳥パターンCを形成しない場合(ステップS6:No)は、検出数カウンターのカウント値(PinCnt)を加算せずにステップS7に進む。
制御部9は、ステップS7においてワイヤーカウンターのカウント値に1を加算した後、ステップS8に進み、ワイヤーカウンターの現在のカウント値が24より大きいか否か、すなわち、24本の記録ワイヤー17の全てについて検査が行われたか否かを判定する。24よりも小さい値の場合には(ステップS8:No)、ステップS2に戻る。そして、ワイヤーカウンターのカウント値(i)が24になるまで、ステップS2〜S8を繰り返す。
ワイヤーカウンターのカウント値が24より大になると(ステップS8:Yes)、ステップS9に進み、検出数カウンターのカウント値(PinCnt)が2以上か否かを判定する。2以上の場合には(ステップS9:Yes)、ステップS10に進み、千鳥パターンカウンターのカウント値に1を加算する。そして、ステップS12に進む。一方、検出数カウンターのカウント値(PinCnt)が1以下の場合には(ステップS9:No)、ステップS11に進み、千鳥パターンカウンターを初期化してそのカウント値を0にする。しかる後に、ステップS12に進む。
ステップS12では、千鳥パターンカウンターのカウント値が12以上か否かを判定する。このカウント値が12以上のとき、言い換えれば、千鳥パターンCを形成する記録ワイヤー17が2本以上ある列が連続して12列以上続いた場合には(ステップS12:Yes)、制御部9は、印刷対象の行が特殊ビットイメージAを含む行であると判定して、この時点で処理を終了する。一方、千鳥パターンカウンターのカウント値が12未満のときは(ステップS12:No)、ステップS13に進む。ステップS13では、これが印刷対象の行の最終列であるか否かを判定し、最終列でないときには(ステップS13:No)、対象列を隣に移動させてステップS1に戻り、次の列の検出(ステップS1〜S12)を行う。一方、最終列であるときには(ステップS13:Yes)、印刷対象の行が特殊ビットイメージAを含まないと判定し、処理を終了する。
(特殊ビットイメージBおよびその検出処理)
図7は、駆動モードの決定に用いるもう1種類の特殊ビットイメージB(高デューティドットパターン)の説明図であり、図7(a)は同一の記録ワイヤー17により連続してドットが形成される第1ドットパターンB1、図7(b)は同一の記録ワイヤー17により連続して1ドットおきにドットが形成される第2ドットパターンB2である。本実施形態では、1行の印刷データは、列方向の24ドットを最大136桁(1桁は、1文字分の幅)分のドットラインデータとして構成される。特殊ビットイメージBの検出処理は、図7(a)あるいは図7(b)に示すドット配列の連続数を検出して、その最大連続数が基準数(例えば、50)以上か否かを判定することにより行われる。
制御部9は、各行の印刷を行う前に、予め、上述した特殊ビットイメージAの検出処理と並行して、特殊ビットイメージBの検出処理を行う。特殊ビットイメージA、Bの検出処理は、いずれも、印刷対象のドットラインデータの全範囲に対して行われる。すなわち、制御部9は、印刷対象行のドットラインデータの全範囲に対し第1ドットパターンB1あるいは第2ドットパターンB2の連続数を検出する。ここで、第1ドットパターンB1と第2ドットパターンB2のどちらを検出するかはハーフドット印刷を行うか否かに基づいて決定するものとし、ハーフドット印刷を行わない場合には第1ドットパターンB1の連続数を検出し、ハーフドット印刷を行う場合には第2ドットパターンB2の連続数を検出する。そして、1行分の印刷データの中の最大連続数が基準数を超えるか否かの判定を行い、基準数を超えた場合には、特殊ビットイメージBを検出したと判定する。
(駆動モードを決定するための他のパラメーター)
制御部9は、記録ヘッド2の駆動モード(すなわち、ヘッドコイル16の通電制御に係る設定)を決定するためのパラメーターとして、上述した特殊ビットイメージA、Bの検出結果の他に、記録ヘッド2の温度(温度検出器23の検出値)と、印刷対象のドットデータに対して指定される印刷品位の設定を用いる。印刷品位は、印刷モードと文字品位の2つのパラメーターの組合せによって指定されている。印刷モードとしては、「ノーマル」と「コピー」のいずれかのモードが指定される。また、文字品位としては、「DRAFT」と、「LQ(Letter Quality)」のいずれかが指定される。DRAFTモードは、予め設定した基準解像度よりも低い解像度の印刷データに対して指定され、LQモードは、基準解像度以上の解像度の印刷データに対して指定される。
図8は、駆動モード決定用の制御テーブルである。制御部9は、温度検出器23の検出信号に基づいて記録ヘッド2が予め設定した基準温度を越えたか否かを判定し、この判定結果に基づいて、各行の印刷時の各ヘッドコイル16への通電内容を調整するが、この基準温度として、3種類の基準温度を用いている。図8において、「特殊ビットイメージA」と表示している欄は、特殊ビットイメージAの検出ありと判定された場合に用いる基準温度等の設定である。また、「特殊ビットイメージB」と表示している欄は、特殊ビットイメージAの検出がなく、且つ、特殊ビットイメージBを含む特定領域の数が基準数N以上の場合に用いる基準温度等の設定である。ここで、「特殊ビットイメージA」と表示している欄に「特殊ビットイメージ以外」と表示しているが、これは、特殊ビットイメージA、Bのいずれも検出がない場合には、特殊ビットイメージAの検出ありの場合と同じ設定を用いることを意味している。本実施形態では、図8に示すように、印刷モード(ノーマル/コピー)と文字品位(DRAFT/LQ)の組合せからなる4種類の印刷品位のそれぞれについて、「特殊ビットイメージA」もしくは「特殊ビットイメージ以外」と、「特殊ビットイメージB」の2つに場合分けして、これらの合計8パターンについて、3種類の基準温度の設定値を予め設定している。なお、図8に示す制御テーブルでは、基準温度の値そのものは図示を省略し、各基準温度に対応する温度検出器23の出力値(Rin、Rhh、Rst)のみを図示している。
図8においては、設定した各基準温度に対応する温度検出器23(例えば、サーミスター)の出力値を表示している。3種類の基準温度の中で最も低い基準温度は、1ドット形成のための通電終了から次の通電開始までのインターバル時間(ヘッドコイル駆動インターバル)を設定するためのインターバル印刷条件(Rin)である。また、インターバル印刷条件(Rin)の次に低い基準温度は、キャリッジ4の往復移動における往路と復路の両方においてドット形成を行う両方向印刷と、往路と復路のいずれかのみにおいてドット形成を行う片方向印刷のどちらを行うかを設定するためのUni−D印刷条件(Rhh)である。そして、最も高い基準温度は、印刷を停止するか否かの判定に用いる印刷停止条件(Rst)である。制御部9は、温度検出器23の出力値とRinとの比較判定により、初期インターバル時間(Tin1)と、高温時インターバル時間(Tin2)のどちらを用いるかを決定する。また、温度検出器23の出力値とRhhとの比較判定により、両方向印刷と片方向印刷のどちらを行うかを決定する。更に、温度検出器23の出力値とRstとの比較判定により、印刷を停止するか否かを決定する。
(印刷時の記録ヘッドの制御方法)
図9は、図8の制御テーブルを用いた駆動モード決定処理および印刷処理の流れを示すフローチャートである。また、図10は、特殊ビットイメージ検出処理(図9のステップS24)のフローチャートである。以下、これらのフローチャートに従って、印刷データを1行ずつ印刷する場合の印刷処理を説明する。まず、制御部9は、ステップS21において、温度検出器23の出力値Rを取得し、予め設定した基準温度に対応する出力値との比較判定を行う。ここで用いる基準温度は、上述した3種類の基準温度の中の最も低い温度であるインターバル印刷条件(Rin)よりも更に低い値であり、例えば、対応する温度検出器23の出力値は13.62KΩに設定されている。記録ヘッド2の温度が基準温度以下の場合、すなわち、R≧13.62KΩの場合には(ステップS21:Yes)、制御部9は、ステップS22に進み、駆動モードを設定する。
ステップS22では、制御部9は、ヘッドコイル駆動周波数fをf≦780Hz(0.78kHz)とし、ヘッドコイル通電時間Pwをノーマルモードの場合はPwn+10μs、コピーモードの場合はPwc+10μsに設定する。ここで、Pwnは予め設定したノーマルモードの基準通電時間であり、Pwcは予め設定したコピーモードの基準通電時間である。なお、ヘッドコイル駆動インターバルについては、例えば、「特殊ビットイメージ以外」の欄の値の中から、印刷品位に応じた初期インターバル(Tin1)を選択することができる。あるいは、他のインターバル値を別途設定しても良い。続いて、ステップS23に進み、設定された駆動モードで今回の印刷対象の行の印刷を実行し、処理を終了する。
ステップS21において、記録ヘッド2の温度が基準温度より高い(すなわち、R<13.62KΩ)の場合には(ステップS21:No)、制御部9は、ステップS24に進む。ステップS24では、図10に示すように、ステップS24a、ステップS24b、ステップS24cの3ステップにより、印刷対象の行のドットラインデータに対し、上述した特殊ビットイメージA、Bの検出処理を行う。
まず、ステップS24aにおいて、印刷データがハーフドット印刷用のデータであるか否かを判別する。ハーフドット印刷用のデータである場合には(ステップS24a:Yes)、ステップS24bに進む。一方、ハーフドット印刷用のデータでない場合には、(ステップS24a:No)、ステップS24bを省略してステップS24cに進む。制御部9は、ステップS24bでは、印刷対象の行のドットラインデータに対し、図6のフローチャートで示した特殊ビットイメージAの検出処理を行う。また、ステップS24cでは、印刷対象の行のドットラインデータに対し、特殊ビットイメージBの検出処理を行う。制御部は、ステップS24aでハーフドット印刷用のデータであると判定した場合には、ステップS24cにおいて第2ドットパターンB2の最大連続数が基準数以上か否かの判定を行う。一方、ステップS24aでハーフドット印刷用のデータでないと判定した場合には、ステップS24cにおいて第1ドットパターンB1の最大連続数が基準数以上か否かの判定を行う。
ステップS24において、ステップS24bで特殊ビットイメージAを含むと判定された場合(すなわち、千鳥パターンCを形成する記録ワイヤー17が2本以上ある列が連続して12列以上続くと判定された場合)には(ステップS24:Yes−(1))、ステップS25に進む。ステップS25では、図8の制御テーブルを参照して、3種類の基準温度として、今回の印刷データに対して指定されている印刷品位における「特殊ビットイメージA」の欄の温度(第1温度)を選択する。そして、選択した基準温度に対応する温度検出器23の出力値Rin、Rhh、Rstを、駆動モードを決定するための判定値として設定する。
また、ステップS24において、特殊ビットイメージAが検出されず(ステップS24bで検出なし、あるいは、ステップS24bが省略されており)、且つ、ステップS24cにおいて特殊ビットイメージBが検出された場合には(ステップS24:Yes−(2))、ステップS26に進む。ステップS26では、図8の制御テーブルを参照して、3種類の基準温度として、今回の印刷データに対して指定されている印刷品位における「特殊ビットイメージB」の欄の温度(第2温度)を選択する。そして、選択した基準温度に対応する温度検出器23の出力値Rin、Rhh、Rstを、駆動モードを決定するための判定値として設定する。
そして、ステップS24において、特殊ビットイメージAが検出されず(ステップS24bで検出なし、あるいは、ステップS24bが省略されており)、且つ、ステップS24cにおいて特殊ビットイメージBが検出されない場合には(ステップS24:No)ステップS27に進む。ステップS27では、図8の制御テーブルを参照して、3種類の基準温度として、今回の印刷データに対して指定されている印刷品位における「特殊ビットイメージ以外」の欄の温度(第1温度)を選択する。そして、選択した基準温度に対応する温度検出器23の出力値Rin、Rhh、Rstを、駆動モードを決定するための判定値として設定する。
ステップS25に進んだ場合(すなわち、特殊ビットイメージAの検出ありの場合)には、続いて、ステップS28〜S33において、温度検出器23の出力値RとRin、Rhh、Rstとの比較判定を行い、判定結果に基づいて駆動モードを設定する。ステップS25では、3種類の基準温度を、文字品位がDRAFTのときにはT1、T2、T3(0.90kΩ、0.55kΩ、0.51kΩ)とし、文字品位がLQのときにはT1、T4、T5(0.90kΩ、0.57kΩ、0.53kΩ)とする。そして、ステップS28において、最も低い基準温度であるインターバル印刷条件(T1)に対応する出力値Rinとの比較判定を行う。R>Rin(記録ヘッド2の温度T≦T1)の場合には(ステップS28:No)、ステップS29に進み、ヘッドコイル駆動周波数fをf≦0.78kHzとし、ヘッドコイル通電時間Pwをノーマルモードの場合はPwn、コピーモードの場合はPwcに設定する。また、ヘッドコイル駆動インターバルをTin1に設定する。
ステップS28においてR≦Rin(記録ヘッド2の温度T>T1)であった場合には(ステップS28:Yes)、ステップS30に進み、Uni−D印刷条件(T2、T4)に対応する出力値Rhhとの比較判定を行う。そして、R>Rhh(記録ヘッド2の温度T≦T2、T4)の場合には(ステップS30:No)、ステップS31に進み、ヘッドコイル駆動周波数f、ヘッドコイル通電時間の各値を図9のステップS31の欄に示す値に設定する。
また、ステップS30においてR≦Rhh(記録ヘッド2の温度T>T2、T4)であった場合には(ステップS30:Yes)、ステップS32に進んで、印刷停止条件(T3、T5)に対応する出力値Rstとの比較判定を行う。そして、R>Rst(記録ヘッド2の温度T≦T3、T5)の場合には(ステップS32:No)、ステップS33に進み、ヘッドコイル駆動周波数f、ヘッドコイル通電時間の各値を図9のステップS33の欄に示す値に設定する。
このように、ステップS29、S31、S33のいずれかで駆動モードの設定が行われると、ステップS23に進み、設定された駆動モードで今回の印刷対象の行の印刷を実行し、処理を終了する。一方、ステップS32においてR≦Rst(記録ヘッド2の温度T>T3、T5)であった場合には(ステップS32:Yes)、ステップS34に進み、印刷を停止する。制御部9は、ステップS34において、予め設定した遅延時間(記録ヘッド2の放熱を行うための時間)の間は印刷を停止する。その後、ステップS21に戻って処理を再開する。
次に、ステップS26に進んだ場合(すなわち、特殊ビットイメージBの検出ありの場合)には、ステップS35〜S40において、温度検出器23の出力値RとRin、Rhh、Rstとの比較判定を行い、判定結果に基づいて駆動モードを設定する。ステップS26では、基準温度をT6、T7、T5(5.82kΩ、4.16kΩ、0.53kΩ)に設定する。この場合は、文字品位がDRAFTであってもLQであっても基準温度は同一である。ステップS35〜S40の処理は、3種類の基準温度がステップS28〜S33の処理を行う場合よりも低く設定されている点(基準温度として第2温度が選択されている点)、および、ヘッドコイル駆動周波数fがステップS29、S31、S33で設定されるf≦0.78kHzよりも高い駆動周波数(ノーマルモードの場合はf≦1.56kHz、コピーモードの場合はf≦1.26kHz)である点を除いては、ステップS28〜S33と同様に行われる。
そして、ステップS27に進んだ場合(すなわち、特殊ビットイメージA、Bとも検出なしの場合)には、ステップS41〜S46において、温度検出器23の出力値RとRin、Rhh、Rstとの比較判定を行い、判定結果に基づいて駆動モードを設定する。ステップS27では、Rin、Rhh、RstをステップS25で設定した値と同じ値に設定する。ステップS41〜S46の処理は、ヘッドコイル駆動周波数fがステップS29、S31、S33で設定されるf≦0.78kHzよりも高い駆動周波数(ノーマルモードの場合はf≦1.56kHz、コピーモードの場合はf≦1.26kHz)である点を除いては、ステップS28〜S33と同様に行われる。
このように、本実施形態では、隣接するヘッドコイル16間の磁気干渉を考慮して駆動モードを決定する制御を行っている。具体的には、ステップS25に進んだ場合の駆動モードを、ステップS26、S27に進んだ場合の駆動モードよりも、ヘッドコイル駆動周波数fが低くなるように設定している。つまり、印刷対象の行のドットラインデータから、隣接するヘッドコイル16が特定の駆動周期ずれをもって駆動されることにより印刷される千鳥パターンCを基準量以上含む特殊ビットイメージAを検出した場合、言い換えれば、ヘッドコイル間の磁気干渉によるインクリボン引掛けが発生することが予測される場合には、特殊ビットイメージAを検出しない場合よりもヘッドコイル駆動周波数fを低く設定している。
このようにすると、印刷速度は遅くなるものの、隣接するヘッドコイル16間の磁気干渉に起因する記録ワイヤー17の応答不良を抑制できる。従って、インクリボン引掛けの発生を未然に防止できる。また、特殊ビットイメージAを検出した場合のみ印刷速度を遅くするため、インクリボン引掛けの発生のおそれがない場合にまで印刷速度を遅くせずに済む。よって、必要以上にスループットを低下させることがない。また、ハーフドット印刷を行う場合、言い換えれば、基準駆動周期の1/2の周期だけヘッドコイルの駆動タイミングをずらして印刷する場合にのみ特殊ビットイメージAの検出処理を行うため、不必要な検出処理を省略できる。よって、制御を簡略化でき、処理時間を短縮できる。
また、本実施形態では、記録ヘッド2の温度がヘッドコイル16の焼損限界温度を越えるような高デューティドットパターンを印刷するときには、ヘッドコイル16の温度が低い段階で発熱量の少ない駆動モードに切り換える制御を行っている。具体的には、ステップS25、S27に進んだ場合には、駆動モードを決定するための基準温度を、T1、T2、T3もしくはT1、T4、T5(第1温度)に設定する。一方、ステップS26に進んだ場合には、基準温度をT6、T7、T4(第2温度)に設定する。また、ステップS25、S27に進んだ場合には、各基準温度に対応するヘッドコイル駆動インターバルTin1、Tin2をステップS26に進んだ場合よりも短い値に設定する。つまり、印刷対象の行のドットラインデータの中に特殊ビットイメージBが含まれる場合(すなわち、記録ヘッド2の温度がヘッドコイルの焼損限界温度を越えると予測される場合)には、特殊ビットイメージBが含まれない場合(記録ヘッド2の温度がヘッドコイルの焼損限界温度を越えないと予測される場合)よりも、駆動モードを変更するための記録ヘッド2の基準温度を低くすると共に、印刷速度を遅くしている。
このように、基準温度を低くすると、記録ヘッド2の温度が同一であっても、より発熱量の少ない駆動モードに設定される。従って、記録ヘッド2の温度がヘッドコイルの焼損限界温度を越えるおそれがある場合にのみ、発熱量が少なく、印刷速度の遅い駆動モードに切り換えることができる。ヘッドコイルの焼損を未然に防止しつつ、必要以上に印刷スループットを低下させることがない。
更に、本実施形態では、ステップS24において特殊ビットイメージA、Bの検出処理をまとめて行うことができるため、効率的に制御を行うことができ、処理時間を短縮できる。
(改変例)
(1)上記実施形態では、特殊ビットイメージAの検出処理において、連続する2つのドット位置のどちらかにおいて千鳥パターンCを形成する記録ワイヤー17の数が予め設定した基準数(2本)以上あると判定された列が、予め設定した基準連続数(12列)以上のとき、特殊ビットイメージAを検出したと判定しているが、基準数および基準連続数の設定値は2本および12列に限定されるものではない。基準数および基準連続数については、各種の印刷データにおけるインクリボン引掛けの発生状況を事前に検証することにより、適宜設定することができる。
(2)上記実施形態では、ステップS24において特殊ビットイメージA、Bの検出処理を行っているが、特殊ビットイメージBの検出処理を省略することもできる。この場合には、図8の制御テーブルにおける「特殊ビットイメージB」と表示した欄のデータが不要になると共に、図9のフローチャートにおけるステップS25〜S30のステップが不要になる。
(3)上記実施形態における特殊ビットイメージA(A1、A2)およびその検出処理は、図3、図4に示すようなヘッドコイル16の配置および記録ワイヤー17の配列を前提としたものであったが、本発明は、図3、図4とは異なるヘッドコイル配置および記録ワイヤー配置に対しても適用可能である。例えば、記録ワイヤー17の少なくとも一部を1列に配列し、これらを駆動するヘッドコイル16を対応する順序で1列にあるいは円周状に配列した場合においても、同様な検査対象の記録ワイヤー17aおよび隣接記録ワイヤー17b、17cの組み合わせを定義できる。そして、これらが千鳥パターンCを形成するか否かを判定することにより、インクリボン引掛けの発生のおそれがある印刷データか否かを判定できる。
このように、本発明は、複数のヘッドコイル16が隣接配置される各種の構成に適用できる。すなわち、隣り合うヘッドコイル16が磁気干渉による記録ワイヤー17の応答不良のおそれのある特定の駆動周期ずれをもって駆動されることにより印刷される特定のドット配列を予め把握しておき、その検出結果に基づいて適切な駆動モードを選択すればよい。
(4)上記実施形態では、特殊ビットイメージBの検出処理において、1行分の印刷データの中の第1ドットパターンB1あるいは第2ドットパターンB2の最大連続数に着目し、最大連続数が基準数を超えた場合に特殊ビットイメージBを検出したと判定しているが、連続数が基準数を超える第1ドットパターンB1あるいは第2ドットパターンB2の数(出現数)をカウントし、カウント数が基準数以上(基準数は、2、3、4・・などの数に適宜設定可能)のときに特殊ビットイメージBを検出したと判定するようにしても良い。
1…ドットインパクトプリンター、2…記録ヘッド、2a…ヘッド面、3…プラテン、4…キャリッジ、5…キャリッジガイド軸、6a…駆動機構、6b…キャリッジモーター、7a、7b…側板、8…インクリボン、9…制御部、10…記憶部、11…ヘッド本体、12…ノーズ部、12a…先端ガイド、13…放熱器、14…フレーム、14a…貫通孔、15…コア、16…ヘッドコイル、17…記録ワイヤー、17a…検査対象の記録ワイヤー、17b…隣接記録ワイヤー、17c…隣接記録ワイヤー、17A…記録ワイヤー列、17B…記録ワイヤー列、18…ワイヤーガイド、19…ワイヤーレバー、19a…端部、21…スプリングホルダー、22…基板、23…温度検出器、A、A1、A2…特殊ビットイメージ(特殊パターン)、B、B1、B2…特殊ビットイメージ(高デューティドットパターン)、C…千鳥パターン(特定のドット配列)、d…基準ドットピッチ、X…走査方向。

Claims (7)

  1. 記録媒体の送り方向と交差する方向に走査されるキャリッジと、
    前記キャリッジに搭載された記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドを制御する制御部を有し、
    前記記録ヘッドは、
    前記記録媒体にドットを形成する複数の記録ワイヤーと、
    当該複数の記録ワイヤーのそれぞれを選択的に駆動する複数のヘッドコイルを備え、
    前記制御部は、
    印刷対象のドットラインデータから、隣り合う前記ヘッドコイルを特定の駆動周期ずれをもって駆動することにより印刷される特定のドット配列であって、予め定められた第1の高デューティドットパターンと、当該第1の高デューティドットパターンより記録媒体に形成されるドットの密度が高い第2の高デューティドットパターンと、を含む特定のドット配列を検出し、
    当該特定のドット配列の検出結果に基づいて前記記録ヘッドの駆動モードを決定し、
    前記駆動モードを前記第1の高デューティドットパターンに対応する駆動モードに決定した場合、前記特定のドット配列が検出されなかった場合より前記ヘッドコイルの駆動周波数を低く設定し、かつ、複写用紙に印刷する場合の前記駆動周波数を他の記録媒体に印刷する場合の前記駆動周波数より低く設定し、
    前記駆動モードを前記第2の高デューティドットパターンに対応する駆動モードに決定した場合、前記駆動モードが前記第1の高デューティドットパターンに対応する駆動モードである場合より前記駆動周波数を低く設定し、かつ、複写用紙に印刷する場合の前記駆動周波数を他の記録媒体に印刷する場合の前記駆動周波数より低く設定しない、
    ことを特徴とするドットインパクトプリンター。
  2. 請求項1において、
    前記複数のヘッドコイルは、前記記録ヘッド内に円周状に配列され、
    前記複数の記録ワイヤーの少なくとも一部は、前記キャリッジの走査方向と交差する方向に一定ピッチで配列されると共に、前記ヘッドコイルの配列順と同じ順序で並び、
    前記特定のドット配列は、
    複数のドットを基準ドットピッチの半分の寸法だけずらして千鳥状に配列した千鳥パターンであることを特徴とするドットインパクトプリンター。
  3. 請求項1または2において、
    前記制御部は、
    前記印刷対象のドットラインデータの先頭列から最終列までの各列について、
    前記複数の記録ワイヤーを順次検査対象として、検査対象の記録ワイヤーと、当該検査対象の記録ワイヤーに対して予め設定した位置関係にある隣接記録ワイヤーによって前記特定のドット配列が印刷されるか否かを判定し、
    前記特定のドット配列を印刷すると判定された前記記録ワイヤーの数が予め設定した基準数以上である列が予め設定した基準連続数以上続いた場合に、予め設定した特殊パターンを検出したと判定し、
    当該判定結果に基づいて前記駆動モードを決定することを特徴とするドットインパクトプリンター。
  4. 請求項3において
    記制御部は、
    前記特殊パターンを検出した場合には、前記特殊パターンを検出しない場合よりも前記ヘッドコイルの駆動周波数が低い駆動モードを選択し、当該選択した前記駆動モードにより、前記印刷対象のドットラインデータの印刷を実行することを特徴とするドットインパクトプリンター。
  5. 請求項1ないし4のいずれかの項において、
    前記制御部は、
    前記ドットを基準ドットピッチの半分のピッチで形成するハーフドット印刷を行う印刷モードのときには、前記印刷対象のドットラインデータから前記特定のドット配列を検出する処理を行い、当該特定のドット配列の検出結果に基づいて前記記録ヘッドの駆動モードを決定し、
    前記ハーフドット印刷を行わない印刷モードのときには、前記特定のドット配列を検出する処理を行わないことを特徴とするドットインパクトプリンター。
  6. 請求項1ないし5のいずれかの項において、
    前記制御部は、
    前記高デューティドットパターンは、同一の前記記録ワイヤーの連続駆動回数、あるいは、同一の前記記録ワイヤーを1ドットおきに駆動する間歇駆動の連続回数が予め設定した上限値以上となるドット配列である、
    ことを特徴とするドットインパクトプリンター。
  7. 請求項6において、
    印刷時の前記記録ヘッドの駆動モードとして、発熱量が異なる駆動モードを設定可能であると共に、前記駆動モードと前記記録ヘッドの温度が対応付けされ、
    前記駆動モードに対応付けられている前記記録ヘッドの温度は、第1温度と、当該第1温度よりも低い第2温度の少なくとも2つの温度を含み、
    前記制御部は、
    前記印刷対象のドットラインデータの印刷実行前に、前記記録ヘッドの温度を検出し、
    前記印刷対象のドットラインデータにおける前記特定のドット配列および前記高デューティドットパターンの検出結果に基づき、前記第1温度と前記第2温度のいずれかを選択し、
    選択した温度に対応付けられている前記駆動モードの中から、検出した前記記録ヘッドの温度に対応する前記駆動モードを選択し、
    当該選択した前記駆動モードにより、前記印刷対象のドットラインデータの印刷を実行することを特徴とするドットインパクトプリンター。
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