JP6196539B2 - 光学式エンコーダ - Google Patents
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Description
まず、何らかの外因によりミスカウントが発生した場合を考える。この場合、原点が存在しない、すなわち測定の基準点が存在しないため、ミスカウントを検出することが、機構上行えないことになる。そのため、ミスカウントが発生した以降の測定値すべてが誤った値となる危険性がある。
これに対して、原点を有する場合、原点を基準にすることでミスカウントを検出できるため、誤った値をその都度訂正することが可能になる。
以上のことは、実際の機械加工時の測定に光学式エンコーダを使用する場合に、非常に重要である。
原点検出に用いる信号の振幅変化の勾配が小さいため、閾値との比較による原点検出を高精度で行うことが難しかった。また、光源の光量変動の影響を受け、原点位置をずれて検出する可能性があった。
さらに、4つのセンサ部の出力を合計したZ相信号を生成し、A相信号との組み合わせで原点信号を生成しており、往復の相対移動に伴ってずれが発生する。
これにより、簡単な構成で、検出信号の振幅の増加および分解能の向上が図れる。
これにより、正負の合成信号を正部分のみの絶対値信号に変えて、そのピーク値の変化に近い信号が得られる。
これにより、第1または第2光学系の第1または第2光源または第1または第2受光センサ等が劣化する等の原因で信号強度が変化しても、原点を正確に検出できる。
実施形態の反射式のリニア光学式エンコーダは、2つの反射パターン2−1および2−2が形成されたスケール基板1と、光源11、格子12が形成された光透過部材13、および2個の受光素子14−1および14−2が形成され、透明な樹脂材16で被覆されたセンサ基板10と、を有する。一軸方向に相対的に移動する2つの部材の一方にスケール基板1を、他方にセンサ基板10を固定し、2つの部材の相対的な移動距離を測定する。ここでは、移動方向を主軸方向と称する。
光源11、反射パターン2−1および受光素子14−1が第1光学系を、光源11、反射パターン2−2および受光素子14−2が第2光学系を、それぞれ形成する。
図3に示すように、光源11からの光は、格子12を通過し、図において左側方向の光は、反射パターン2−1で反射され、受光部15−1に投影され、右側方向の光は、反射パターン2−2で反射され、受光部15−2に投影される。
図4に示すように、反射パターン2は、スケールピッチp2(=20μm)の反射パターンであり、デューティは50%であるため、反射部分2Rの幅はp2/2(=10μm)である。実施形態では、反射部分2Rが幅p2(=20μm)のパターンとして受光部15に投影される。したがって、受光部15に投影されるパターンのピッチは2p2(=40μm)である。
図5に示すように、受光部15では、4つのセンサ部PS1〜PS4がピッチp2/2(=10μm)で配列されている。この上に、投影される濃淡パターンは、ピッチ2p2(=40μm)の濃淡パターンであり、デューティは50%であるため、濃い部分4Aおよび淡い部分4Bの幅はp2(=20μm)である。
演算回路は、検出信号+A、−A、+B、−Bをそれぞれ増幅する増幅回路31〜34と、増幅回路31と32の出力の差を演算してA相信号PHASEAを出力する第1差演算回路35と、増幅回路33と34の出力の差を演算してB相信号PHASEBを出力する第2差演算回路36と、を有する。
前述のように、反射パターン2−1は、主軸方向にスケールピッチp2=20μmで形成された反射パターンであり、反射部分Rと透過部分Tは同じ10μmの幅である。
なお、実施形態の反射式のリニア光学式エンコーダでは、一般的な反射式のリニア光学式エンコーダと同様に、反射パターン2−1の反射パターンを受光する受光部15−1の信号を演算する演算回路が、反射パターン2−1のスケールピッチの周期より高分解能で移動位置を演算するが、これについては広く知られているので説明を省略する。実施形態の反射式のリニア光学式エンコーダは、上記の位置演算機能に、これまでと異なる原点検出機能を付加したものであり、原点検出に関係する演算処理についてのみ説明する。
図11は、スケール基板1とセンサ基板10の相対的な位置関係(長さ)の変化に伴う、受光部15−2の出力する副A相信号PHASEAの変化を示す図である。位置変化に伴い、受光部15−2に反射パターンの所定位置5での反射が入射し始めると、受光部15−2のセンサ部PS1およびPS3に入射する投影パターンは、一部が逆相となる。例えば、正相の側では、PS1に反射部分(明部分)が入射し、PS3に透過部分(暗部分)が入射するのに対して、逆相の側では、PS1に透過部分(暗部分)が入射し、PS3に反射部分(明部分)が入射する。したがって、正相の側での信号と逆相側での信号が相殺する方向になり、逆相の割合が増加するにしたがって副A相信号PHASEAの振幅は減少する。受光部15−2の中心に、反射パターンの所定位置5が投影される状態になると、受光部15−2のセンサ部分の半分は正相に信号を、半分は逆相の信号を出力するので、副A相信号PHASEAの振幅はゼロになる。さらに移動すると、逆相の信号の割合が増加し、受光部15−2全体に反射パターンの所定位置5の他方の側(図9では右側)が投影される状態になると、副A相信号PHASEAの振幅は、受光部15−2全体に反射パターンの所定位置5の左側の部分が投影される状態と同じ振幅となるが、逆相の信号となる。したがって、この時、副A相信号PHASEAは、主A相信号PHASEAと同じ振幅で、逆相の信号となる。
閾値調整回路は、第2受光センサ14−2の出力するA相およびB相の信号を増幅するアンプ35−2および36−2の信号を入力信号として受け、出力信号をコンパレータ46に出力する。なお、第1受光センサ14−1の出力するA相およびB相の信号を入力信号として受けるようにしても、第1受光センサ14−1の出力するA相およびB相の信号と、第2受光センサ14−2の出力するA相およびB相の信号をそれぞれ合成した合成A相および合成B相の信号を入力信号として受けるようにしてもよい。さらに、閾値調整回路は、エンコーダ全体の制御を行うCPU60が所定幅のパルス状の閾値調整制御信号を出力した時のみ調整動作を行い、閾値調整制御信号が出力されない時には、前の閾値を保持する。また、この閾値調整処理時には、一方の方向、すなわち投影される反射パターン2−2が正相から逆相に変化する方向に移動して行われる。
コンパレータ61は、アンプ35−2の出力する副B相信号をゼロレベルと比較し、副B相信号が負から正に変化する時にHに立ち上がる信号を発生する。ANDゲート62は、CPU60が閾値調整制御信号を出力している時のみコンパレータ61の信号を通過させる。
さらに、演算処理回路は一例であり、振幅の変化を検出する回路を実現する各種の変形例が可能であることは、当業者には容易に理解できる。
2−1、2−2 反射パターン
5 所定位置
10 センサ基板
11 光源
14−1、14−2 受光素子
15−1、15−2 受光部
35 第1差演算回路
36 第2差演算回路
41 第1演算回路
42 第2演算回路
43 合成回路
44 正負判定回路
45 ゼロクロス検出回路
46 判定回路
Claims (6)
- 主軸方向に変化する第1濃淡パターンを有する第1光学式スケールと、前記第1光学式スケールの第1照明光を出力する第1光源と、前記第1照明光で前記第1光学式スケールを照明することにより生成された前記第1濃淡パターンの像を検出するように配置された第1受光センサと、を備え、前記第1受光センサは、前記主軸方向に順にセンサピッチで配列された第1から第4の主センサ部からなる第1センサ組を、前記主軸方向に所定組数繰り返し配列した第1センサ配列を有する第1光学系と、
前記主軸方向に変化する第2濃淡パターンを有する第2光学式スケールと、前記第2光学式スケールの第2照明光を出力する第2光源と、前記第2照明光で前記第2光学式スケールを照明することにより生成された前記第2濃淡パターンの像を検出するように配置された第2受光センサと、を備え、前記第2受光センサは、前記主軸方向に順に前記センサピッチで配列された第1から第4の副センサ部からなる第2センサ組を、前記主軸方向に所定組数繰り返し配列した第2センサ配列を有する第2光学系と、
前記第1光学系の前記第1受光センサの検出信号および前記第2光学系の前記第2受光センサの検出信号を演算処理する検出回路と、を備え、
前記第1光学式スケールおよび前記第2光学式スケールは、前記第1光源、前記第1受光センサ、前記第2光源および前記第2受光センサに対して相対移動し、
前記第1光学式スケールの前記第1濃淡パターンは、濃い部分と淡い部分の幅が同じで、スケールピッチで濃淡を繰り返し、
前記第2光学式スケールの前記第2濃淡パターンは、濃い部分と淡い部分の幅が同じで、前記スケールピッチで濃淡を繰り返し、所定位置において、濃い部分と淡い部分が反転しており、
前記検出回路は、第1および第3の主センサ部の出力の差を演算する第1主差演算回路と、第2および第4の主センサ部の出力の差を演算する第2主差演算回路と、第1および第3の副センサ部の出力の差を演算する第1副差演算回路と、前記第1主差演算回路の出力と前記第1副差演算回路の出力を加算する合成回路と、前記合成回路の出力を閾値と比較して原点を検出する原点判定回路と、を備えることを特徴とする光学式エンコーダ。 - 前記第1光学式スケールおよび前記第2光学式スケールは、共通のスケール基板上に隣接して、前記第1濃淡パターンおよび前記第2濃淡パターンが平行に、前記所定位置の一方の側では濃い部分と淡い部分の位置が一致し、他方の側では濃い部分と淡い部分が反転するように形成され、
前記第1光源、前記第1受光センサ、前記第2光源および前記第2受光センサは、共通のセンサ基板上に形成され、前記第1光源および前記第2光源は共通光源として形成され、前記第1受光センサおよび前記第2受光センサは、共通光源の両側に、前記第1センサ配列および前記第2センサ配列が平行に、前記第1から第4の主センサ部および前記第1から第4の副主センサ部の位置が一致するように形成され、
前記センサ基板は、前記スケール基板に対して、前記第1濃淡パターンで反射された前記共通光源からの照明光が前記第1受光センサに投影され、前記第2濃淡パターンで反射された前記共通光源からの照明光が前記第2受光センサに投影されるように配置される請求項1に記載の光学式エンコーダ。 - 前記スケールピッチは、前記センサピッチの2倍であり、
前記センサ基板は、前記スケール基板に対して、前記第1濃淡パターンおよび前記第2濃淡パターンが、前記センサピッチの4倍の濃淡パターンとして投影されるように配置される請求項2に記載の光学式エンコーダ。 - 前記原点判定回路は、
前記合成回路の出力の絶対値信号を生成する絶対値回路と、
前記絶対値信号の高周波成分を除去するローパスフィルタと、
前記ローパスフィルタの出力を閾値と比較する比較回路と、を備える請求項1から3のいずれか1項に記載の光学式エンコーダ。 - 前記検出回路は、前記第1主差演算回路および前記第2主差演算回路の出力から、前記センサピッチの4倍の長さを1周期とする周期長内の位相を算出すると共に、前記原点判定回路の比較回路の出力変化がいずれの前記周期長内で発生したかを検出し、移動方向に応じて前記原点がいずれの前記周期長内にあるか判定する請求項4に記載の光学式エンコーダ。
- 前記原点判定回路は、
前記第2主または副差演算回路の出力に基づいて前記第1主または副差演算回路の出力が最大値となる時を判定し、前記第1主または副差演算回路の出力の最大値に応じて、前記原点判定回路の前記比較回路の前記閾値を変化させる閾値制御回路を備える請求項4または5に記載の光学式エンコーダ。
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