JP6201538B2 - 機能層形成用インクの製造方法、有機el素子の製造方法 - Google Patents
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Description
例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン系炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエンなどの芳香族系溶媒、ヘキサン、オクタンなどのパラフィン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、ピリジン、キノリンなどのアミン系溶媒、アセトニトリル、バレロニトリルなどのニトリル系溶媒、チオフェン、二硫化炭素などの硫黄系溶媒などが挙げられている。
しかしながら、上記有機溶媒に対する低分子材料や高分子材料の溶解度は、用いられる材料にもよるが必ずしも大きいわけではない。特に、低分子材料と高分子材料との混合物を用いた場合には、有機溶媒中で相互の分子間力によって低分子材料と高分子材料とが凝集してゲル化し易く、ゲル状の混合物を上記有機溶媒に完全に溶解させるまでに相当な時間(例えば24時間以上)を要する、あるいはゲル状の混合物を完全に溶解させることができないおそれがあるという課題があった。
また、機能層形成用インクが低分子材料と高分子材料とを含む場合、低分子材料を含まない場合に比べて、優れた光学特性を有する機能層を形成することができる。
さらに、前記貧溶媒は、直鎖アルカン系溶媒、脂肪族アルコール系溶媒の中から少なくとも1種が選ばれ、前記良溶媒は、3−フェノキシトルエン、2−イソプロピルナフタレン、ジベンジルエーテル、イソプロピルビフェニルの中の少なくとも1種の溶媒であることにより、低分子材料と高分子材料の混合物を良溶媒だけに溶解させた場合の溶解時間に対して、混合溶媒における上記混合物の溶解時間を1/10以下に短縮することができる。
この方法によれば、インクジェット法などの液滴吐出法により機能層を形成する場合に、機能層形成用インクの乾燥によるノズルの目詰まりなどが生じ難く、液滴吐出法に対して好適な機能層形成用インクを製造することができる。
この方法によれば、液滴吐出法を用いる場合に、より好適な機能層形成用インクを提供できる。
この方法によれば、優れた正孔注入性能を有する正孔注入層を効率的に形成することができる。
この方法によれば、優れた正孔輸送性能を有する正孔輸送層を効率的に形成することができる。
この方法によれば、優れた発光性能を有する発光層を効率的に形成することができる。
まず、有機EL素子を備えた有機EL装置について、図1〜図3を参照して説明する。図1は有機EL装置の電気的な構成を示す等価回路図、図2は有機EL装置の構成を示す概略平面図、図3は有機EL装置の画素の構造を示す概略断面図である。
駆動用トランジスター122のソースまたはドレインのうち一方が有機EL素子130の画素電極131に接続され、ソースまたはドレインのうち他方が電源線114に接続されている。駆動用トランジスター122のゲートと電源線114との間に蓄積容量123が接続されている。
なお、画素回路111の構成は、これに限定されるものではない。例えば、駆動用トランジスター122と画素電極131との間に、駆動用トランジスター122と画素電極131との間の導通を制御する発光制御用トランジスターを備えていてもよい。
図4に示すように、有機EL素子130は、素子基板101上に形成された陽極としての画素電極131と、画素電極131に対向配置される陰極としての対向電極134と、画素電極131と対向電極134との間に挟持された機能層132とを有している。機能層132は、画素電極131側から順に積層された、正孔注入層132a、正孔輸送層132b、発光層132c、電子輸送層132d、電子注入層132eを含んでいる。以降、有機EL素子130の各構成について詳しく説明する。
画素電極131は、機能層132に対して正孔を注入するための電極であり、仕事関数が大きく、導電性に優れる透明電極材料を用いることが好ましい。該透明電極材料としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、In2O3、SnO2、フッ素添加SnO2、Sb添加SnO2、ZnO、Al添加ZnO、Ga添加ZnOなどの金属酸化物、Au、Pt、Ag、Cuまたはこれらを含む合金などが挙げられる。また、これらのうちの2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらの透明電極材料を蒸着や各種スパッタリング(RFマグネトロンスパッタ)で成膜後、フォトリソグラフィ法でパターン形成を行う。画素電極131の厚みは特に限定されないが、10nm以上、200nm以下程度であるのが好ましく、30nm以上、150nm以下程度であるのがより好ましい。
正孔注入層132aは、画素電極131からの正孔の注入を容易にする機能を有するものである。このような正孔注入層132aの材料としては、液相プロセスを用いて形成し得るように、導電性高分子材料(または導電性オリゴマー材料)に電子受容性ドーパントを添加したイオン伝導性正孔注入材料が好適に用いられる。このようなイオン伝導性正孔注入材料としては、例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)のようなポリチオフォン系正孔注入材料や、ポリアニリン−ポリ(スチレンスルホン酸)(PANI/PSS)のようなポリアニリン系正孔注入材料が使用できる。これらの正孔注入材料は、液滴吐出法(インクジェット法など)、スクリーン印刷などの液相プロセスを用いて塗布される。塗布後、乾燥、焼成を行い成膜化される。このような正孔注入層132aの厚みは、特に限定されないが、5nm以上、150nm以下程度であるのが好ましく、10nm以上、100nm以下程度であるのがより好ましい。
なお、正孔注入層132aは、有機EL素子130を構成する、画素電極131、正孔輸送層132b及び発光層132cの構成材料の種類及びその膜厚などの組み合わせによっては省略することもできる。
正孔輸送層132bは、正孔注入層132aと発光層132cとの間に設けられ、発光層132cに対する正孔の輸送性(注入性)を向上させると共に、発光層132cから正孔注入層132aに電子が侵入することを抑制するために設けられている。すなわち、発光層132cにおける正孔と電子との結合による発光の効率を改善するものである。本実施形態では、正孔輸送層132bは、低分子材料である正孔輸送材料と高分子材料とを含んでいる。上記正孔輸送材料は、特に限定されないがアミン化合物を用いることができる。例えば、TPD(N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’ビフェニル−4,4’−ジアミン)、α−NPD(N,N’−ジフェニル−N,N’ビス(1−ナフチル)−1,1’ビフェニル−4,4’−ジアミン)、m−MTDATA(4,4’,4”−トリス(N−3−メチルフェニル−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン)、2−TNATA(4,4’,4”−トリス(N,N−(2−ナフチル)フェニルアミノ)トリフェニルアミン)、TCTA(トリス−(4−カルバゾイル−9−イル−フェニル)−アミンなどを用いることができる。
低分子材料と高分子材料との混合物は、低分子材料の混合割合が重量比で0.1wt%〜99.9wt%の範囲で用いることができる。
また、詳しくは後述するが、本実施形態では、低分子材料と高分子材料とが混合された混合物(正孔輸送層形成材料)を、まず貧溶媒に分散させてから良溶媒を加えて、上記混合物を貧溶媒と良溶媒との混合溶媒に溶解させて機能層形成用インク(正孔輸送層形成用インク)としている。これにより、上記混合物を良溶媒だけに溶解させる場合に比べて、低分子材料と高分子材料とが分子間力で凝集してゲル化することを抑制し、上記混合物を上記混合溶媒に速やかに溶解させることができる。このような機能層形成用インク(正孔輸送層形成用インク)を用いれば、上記混合物が十分に溶解しており、ゲル状の上記混合物を含んでいないので、液滴吐出法(インクジェット法)により、安定した成膜が可能となる。正孔輸送層132bの厚みは、特に限定されないが、5nm以上、100nm以下程度であるのが好ましく、10nm以上、50nm以下程度であるのがより好ましい。
発光層の材料は、特に限定されないが、例えば、赤色、緑色、青色の発光が得られる発光材料(ゲスト材料)と、注入された正孔と電子の再結合を効率的に促すことができるホスト材料とを含むことが好ましい。
このようなゲスト材料とホスト材料とを用いれば、液相プロセスだけでなく気相プロセスによっても発光層132cを形成することができる。発光層132cの厚みは、特に限定されないが、5nm以上、100nm以下程度であるのが好ましい。
電子輸送層132dは、対向電極134から電子輸送層132dに注入された電子を発光層132cに輸送する機能を有するものである。また、電子輸送層132dは、発光層132cから電子輸送層132dへ通過しようとする正孔をブロックする機能を有する場合もある。このような電子輸送層132dの材料としては、特に限定されないが、気相プロセスを用いて形成し得るように、例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)や8−キノリノラトリチウム(Liq)などの8−キノリノールなしいその誘導体を配位子とする有機金属錯体などのキノリン誘導体、2−(4−tert−ブチルフェニル)−5−(4−ビフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(tBu−PBD)、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール(BND)のようなオキサジアゾール誘導体、シロール誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、キノキサリン誘導体、イミダゾール誘導体などが好適に用いられる。また、これらの材料のうちの2種以上を組み合わせて用いることもできる。
電子輸送層132dの厚みは、特に限定されないが、1nm以上、100nm以下程度であるのが好ましく、5nm以上、50nm以下程度であるのがより好ましい。
電子注入層132eは、対向電極134から電子輸送層132dへの電子の注入効率を向上させる機能を有するものである。このような電子注入層132eの材料としては、特に限定されないが、気相プロセスを用いて形成し得るように、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属塩(酸化物、フッ化物、塩化物など)、アルカリ土類金属塩(酸化物、フッ化物、塩化物など)、希土類金属塩(酸化物、フッ化物、塩化物など)を用いることができる。電子注入層132eの厚みは、特に限定されないが、0.01nm以上、100nm以下程度であるのが好ましく、0.1nm以上、10nm以下程度であるのがより好ましい。
対向電極134は、機能層132に対して電子を注入するための電極であり、仕事関数が小さい材料を用いることが好ましい。また、後述する陰極形成工程において、気相プロセスを用いて形成し得るように、例えば、Li、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb、Ag、Cu、Al、Cs、Rb、Auまたはこれらを含む合金などが用いられる。また、これらの材料のうちの2種以上を組み合わせて(例えば、複数層の積層体など)用いることもできる。対向電極134の厚さは特に限定されないが、例えば100nm〜1000nmである。
(1)上記有機EL素子130とその製造方法によれば、機能層132のうち正孔注入層132a、正孔輸送層132b、発光層132cが液相プロセス(液滴吐出法;インクジェット法)で形成され、電子輸送層132d、電子注入層132eが気相プロセス(真空蒸着法)で形成されている。したがって、発光層132cなどの塗り分けが必要な層は、液相プロセスが用いられているので、機能層132に含まれる各薄膜層をすべて気相プロセスを用いて形成する場合に比べて、効率よく有機EL素子130を製造することができる。
(2)正孔注入層132a上に形成される正孔輸送層132bは、低分子材料である正孔輸送材料と高分子材料とを含む混合物を貧溶媒に分散させてから良溶媒を添加して攪拌し、貧溶媒と良溶媒とを含む混合溶媒に上記混合物を十分に溶解させた機能層形成用インク70を用いて形成されている。したがって、低分子材料と高分子材料の混合物のゲル化が抑制され、機能層形成用インク70の加熱・乾燥過程で、機能層形成用インク70の粘度が上昇して、高分子材料を含む正孔注入層132aの表面が機能層形成用インク70に対して親液性を示さなくても、ムラなく正孔輸送層132bを成膜することができる。ゆえに、このような機能層132を備えた有機EL素子130は、所望の発光効率と発光寿命とを実現することができる。
(3)機能層形成用インク70は、低分子材料(正孔輸送材料)と高分子材料とが混合された混合物をまず貧溶媒に分散させてから良溶媒を加える。良溶媒は貧溶媒と混合可能なものが選ばれており、混合溶媒における貧溶媒の容積割合は、10%〜70%の範囲となっている。したがって、混合溶媒中における低分子材料と高分子材料の混合物のゲル化が抑制され、貧溶媒に分散された状態の上記混合物を速やかに混合溶媒に溶解させることができる。すなわち、生産性において有機EL素子130を効率よく製造することができる。
(4)上記有機EL素子130を発光画素107に備えることにより、優れた表示品質(発光特性)と信頼性品質(発光寿命)とが両立された有機EL装置100を提供することができる。
緑色の発光が得られる発光層132cの形成に用いられる低分子材料としては、Alq3(Tris(8−hydroxyquinolato)aluminium(III))が挙げられる。同じく緑色の発光が得られる発光層132cの形成に用いられる高分子材料としては、Poly[(9,9−dioctylfluorenyl−2,7−diyl)−co−(N,N'−diphenyl)−N,N'−di(p−butylphenyl)−1,4−diaminobenzene)]が挙げられる。
青色の発光が得られる発光層132cの形成に用いられる低分子材料としては、Iridium(III)bis(2−(4,6−diflurophenyl)pyridinato−N,C2')picolinateが挙げられる。同じく青色の発光が得られる発光層132cの形成に用いられる高分子材料としては、Poly(9,9−dihexylfluorenyl−2,7−diyl)−End capped with が挙げられる。
図8は実施例1の正孔注入層形成用インクの構成と溶解時間の評価結果を示す表、図9は実施例2の正孔注入層形成用インクの構成と溶解時間の評価結果を示す表、図10は実施例3の正孔注入層形成用インクの構成と溶解時間の評価結果を示す表、図11は実施例4の正孔注入層形成用インクの構成と溶解時間の評価結果を示す表である。
図12は実施例5の正孔輸送層形成用インクの構成と溶解時間の評価結果を示す表、図13は実施例6の正孔輸送層形成用インクの構成と溶解時間の評価結果を示す表、図14は実施例7の正孔輸送層形成用インクの構成と溶解時間の評価結果を示す表、図15は実施例8の正孔輸送層形成用インクの構成と溶解時間の評価結果を示す表である。
図16は実施例9の発光層形成用インクの構成と溶解時間の評価結果を示す表、図17は実施例10の発光層形成用インクの構成と溶解時間の評価結果を示す表、図18は実施例11の発光層形成用インクの構成と溶解時間の評価結果を示す表、図19は実施例12の発光層形成用インクの構成と溶解時間の評価結果を示す表である。
なお、各実施例における低分子材料と高分子材料とを含む混合物の混合溶媒における溶解時間の評価は、当該混合物を当該実施例の良溶媒だけに溶解させた比較例における当該混合物の溶解時間を「1」として、比較し数値化したものである。
実施例1の機能層形成用インクとしての正孔注入層形成用インクは、低分子材料であるN,N'−Bis(3−methylphenyl)−N,N’−bis(phenyl)benzidineと高分子材料であるPoly[N,N'−bis(4−butylphenyl)−N,N'−bis(phenyl)−benzidine]との混合物を10L(リットル)の貧溶媒に分散させてから良溶媒を90L(リットル)添加して攪拌し、混合溶媒(100L)における溶解時間を測定した。また、上記混合物の上記混合溶媒に対する重量比は5wt%としている。つまり、5wt%に相当する上記混合物が良溶媒を添加してから上記混合溶媒に完全に溶解するまでの時間を測定した。
実施例1における貧溶媒としては、4種の直鎖アルカン系溶媒(ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン)、5種の脂肪族アルコール系溶媒(ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノニルアルコール、デシルアルコール)、14種の脂肪族エーテル系溶媒(ジペンチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルプロピルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールエチルメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル)、8種の芳香族炭化水素系溶媒(1,3−ジイソプロピルベンゼン、1,4−ジイソプロピルベンゼン、トリイソプロピルンベンゼン、ペンチルベンゼン、ヘキシルベンゼン、ヘプチルベンゼン、オクチルベンゼン、ノニルベンゼン)の合計31種を用いた。これらの貧溶媒に組み合わせる良溶媒として、沸点(bp)が272℃の3−フェノキシトルエンを用いた。つまり、実施例1は、31種の混合溶媒における上記混合物の溶解時間を示すものである。
実施例2の正孔注入層形成用インクは、30Lの貧溶媒と70Lの良溶媒とを混合して100Lの混合溶媒を構成している。つまり、混合溶媒における貧溶媒の容積割合は実施例1が10%であったのに対して実施例2は30%である。また、良溶媒として、沸点(bp)が268℃の2−イソプロピルナフタレンを用いた。
実施例3の正孔注入層形成用インクは、50Lの貧溶媒と50Lの良溶媒とを混合して100Lの混合溶媒を構成している。つまり、混合溶媒における貧溶媒の容積割合は50%である。また、良溶媒として沸点(bp)が298℃のジベンジルエーテルを用いた。
実施例4の正孔注入層形成用インクは、70Lの貧溶媒と30Lの良溶媒とを混合して100Lの混合溶媒を構成している。つまり、混合溶媒における貧溶媒の容積割合は70%である。また、良溶媒として沸点(bp)が291℃のイソプロピルビフェニルを用いた。
図9、図10、図11に示すように、実施例2〜実施例4の正孔注入層形成用インクの製造方法によれば、実施例1と同様に、比較例に比べて10分の1以下の時間で上記混合物を上記混合溶媒に溶解させることができた。また、貧溶媒の選択に起因する溶解時間の傾向も実施例1と同じである。
実施例5の機能層形成用インクとしての正孔輸送層形成用インクは、低分子材料である4,4',4''−tris(N,N'−phenyl−3−methylphenylamino)triphenylamineと高分子材料であるPoly[(9,9−dioctylfluorenyl−2,7−diyl)−co−(4,4'−(N−(4−sec−butylphenyl))diphenylamine)]との混合物を10L(リットル)の貧溶媒に分散させてから良溶媒を90L(リットル)添加して攪拌し、混合溶媒(100L)における溶解時間を測定した。また、上記混合物の上記混合溶媒に対する重量比は5wt%としている。つまり、5wt%に相当する上記混合物が良溶媒を添加してから上記混合溶媒に完全に溶解するまでの時間を測定した。貧溶媒は、実施例1と同じ31種から選ばれ、良溶媒は沸点(bp)が272℃の3−フェノキシトルエンを用いた。
実施例6の正孔輸送層形成用インクは、30Lの貧溶媒と70Lの良溶媒とを混合して100Lの混合溶媒を構成している。つまり、混合溶媒における貧溶媒の容積割合は実施例5が10%であったのに対して実施例6は30%である。また、良溶媒として、沸点(bp)が268℃の2−イソプロピルナフタレンを用いた。
実施例7の正孔輸送層形成用インクは、50Lの貧溶媒と50Lの良溶媒とを混合して100Lの混合溶媒を構成している。つまり、混合溶媒における貧溶媒の容積割合は50%である。また、良溶媒として沸点(bp)が298℃のジベンジルエーテルを用いた。
実施例8の正孔輸送層形成用インクは、70Lの貧溶媒と30Lの良溶媒とを混合して100Lの混合溶媒を構成している。つまり、混合溶媒における貧溶媒の容積割合は70%である。また、良溶媒として沸点(bp)が291℃のイソプロピルビフェニルを用いた。
図13、図14、図15に示すように、実施例6〜実施例8の正孔輸送層形成用インクの製造方法によれば、実施例5と同様に、比較例(1.0)に対して、0.02〜0.8程度に上記混合溶媒における上記混合物の溶解時間を短縮することができた。また、貧溶媒の種類に応じた溶解時間の短縮の程度も実施例5と同じである。
実施例9の機能層形成用インクとしての発光層形成用インクは、低分子材料であるTris(8−hydroxyquinolato)aluminium(III)と高分子材料であるPoly[(9,9−dioctylfluorenyl−2,7−diyl)−co−(N,N'−diphenyl)−N,N'−di(p−butylphenyl)−1,4−diamino−benzene]との混合物を10L(リットル)の貧溶媒に分散させてから良溶媒を90L(リットル)添加して攪拌し、混合溶媒(100L)における溶解時間を測定した。また、上記混合物の上記混合溶媒に対する重量比は5wt%としている。つまり、5wt%に相当する上記混合物が良溶媒を添加してから上記混合溶媒に完全に溶解するまでの時間を測定した。貧溶媒は、実施例1と同じ31種から選ばれ、良溶媒は沸点(bp)が272℃の3−フェノキシトルエンを用いた。
実施例10の発光層形成用インクは、30Lの貧溶媒と70Lの良溶媒とを混合して100Lの混合溶媒を構成している。つまり、混合溶媒における貧溶媒の容積割合は実施例9が10%であったのに対して実施例10は30%である。また、良溶媒として、沸点(bp)が268℃の2−イソプロピルナフタレンを用いた。
実施例11の発光層形成用インクは、50Lの貧溶媒と50Lの良溶媒とを混合して100Lの混合溶媒を構成している。つまり、混合溶媒における貧溶媒の容積割合は50%である。また、良溶媒として沸点(bp)が298℃のジベンジルエーテルを用いた。
実施例12の発光層形成用インクは、70Lの貧溶媒と30Lの良溶媒とを混合して100Lの混合溶媒を構成している。つまり、混合溶媒における貧溶媒の容積割合は70%である。また、良溶媒として沸点(bp)が291℃のイソプロピルビフェニルを用いた。
図17、図18、図19に示すように、実施例10〜実施例12の発光層形成用インクの製造方法によれば、実施例9と同様に、比較例(1.0)に対して、0.02〜0.8程度に上記混合溶媒における上記混合物の溶解時間を短縮することができた。また、貧溶媒の種類に応じた溶解時間の短縮の程度も実施例9と同じである。
低分子材料と高分子材料とを含む混合物をまず貧溶媒に分散させてから良溶媒を加え、混合溶媒における上記混合物の溶解時間を比較例(溶解時間の指数1.0)よりも短縮するには、貧溶媒の容積割合(容積比)を10%〜70%とすることが好ましい。
また、正孔注入層、正孔輸送層、発光層のそれぞれにおける低分子材料と高分子材料の選択に係わらず、3−フェノキシトルエン、2−イソプロピルナフタレン、ジベンジルエーテル、イソプロピルビフェニルの中から良溶媒を選択した場合には、貧溶媒として直鎖アルカン系溶媒または脂肪族アルコール系溶媒、あるいはトリイソプロピルベンゼンを選択することが好ましい。これにより、上記混合溶媒における上記混合物の溶解時間を比較例に対して1/50程度に短縮することができる。
また、正孔注入層、正孔輸送層、発光層のそれぞれにおける低分子材料と高分子材料の選択に係わらず、芳香族炭化水素系溶媒の中から貧溶媒を選択した場合には、貧溶媒の沸点(bp)を200℃以上とすることができるので、液滴吐出法(インクジェット法)を用いる場合に、より好適な機能層形成用インクとすることができる。
具体例としては、ハロゲン化溶媒、炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒、エーテル溶媒、アルコール溶媒、ケトン溶媒、ニトリル溶媒、スルホキシド溶媒、アミド溶媒が挙げられる。これらの有機溶媒は、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
ハロゲン化溶媒の具体例としては、四塩化炭素、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、ビス(2−クロロエチル)エーテル、クロロメチルエチルエーテル、クロロメチルメチルエーテル、2−クロロエチルエチルエーテル、2−クロロエチルメチルエーテルが挙げられる。
炭化水素溶媒の具体例としては、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカヒドロナフタレン、石油エーテル、リグロイン、ビシクロヘキシルが挙げられる。
芳香族炭化水素溶媒の具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、プソイドクメン、メシチレン、ブチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、ヘキシルベンゼン、ヘプチルベンゼン、オクチルベンゼン、ノニルベンゼン、デカチルベンゼン、テトラリン、シクロヘキシルベンゼン、デカリン、メチルナフタレンが挙げられる。
エーテル溶媒としては、ジエチルエーテル、エチルプロピルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、アニソール、メチルアニソール、ジフェニルエーテル、フェノキシトルエン、フェノキシキシレン、ジトリルエーテル、テトラヒドロフラン、ジヒドロフラン、ジオキサン、テトラヒドロピラン、4−メチル−1,3−ジオキサン、4−フェニル−1,3−ジオキサンが挙げられる。
アルコール溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、1−ヘキサノール、シクロペンタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、2−メチル−1−ブタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、3−ヘキサノール、2−ヘキサノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−エチルブタノール、2,4−ジメチル−3−ペンタノール、3−ヘプタノール、4−ヘプタノール、2−ヘプタノール、1−ヘプタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノールが挙げられる。
ケトン溶媒の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ−ブチルケトン、シクロヘキサノン、イソプロピルメチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、3−ヘキサノン、ジイソプロピルケトン、2−ヘキサノン、シクロペンタノン、4−ヘプタノン、イソ−アミルメチルケトン、3−ヘプタノン、2−ヘプタノン、4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン、5−メチル−3−ヘプタノン、2−メチルシクロヘキサノン、ジイソブチルケトン、5−メチル−2−オクタノン、3−メチルシクロヘキサノン、2−シクロヘキセン−1−オン、4−メチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン、4−tert−ブチルシクロヘキサノン、ベンジルアセトンが挙げられる。
ニトリル溶媒の具体例としては、アセトニトリル、アクリロニトリル、トリクロロアセトニトリル、プロピオニトリル、ピバロニトリル、イソブチロニトリル、n−ブチロニトリル、メトキシアセトニトリル、2−メチルブチロニトリル、イソバレロニトリル、N−バレロニトリル、n−カプロニトリル、3−メトキシプロピオニトリル、3−エトキシプロピオニトリル、3,3’−オキシジプロピオニトリル、n−ヘプタンニトリル、グリコロニトリル(glycolonitrile)、ベンゾニトリル、エチレンシアノヒドリン、スクシノニトリル、アセトンシアノヒドリン、3−n−ブトキシプロピオニトリルが挙げられる。
スルホキシド溶媒の具体例としては、ジメチルスルホキシド、ジ−n−ブチルスルホキシド、テトラメチレンスルホキシド、メチルフェニルスルホキシドが挙げられる。
アミド溶媒の具体例としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アシルアミド、2−アセトアミドエタノール、N,N−ジメチル−m−トルアミド、トリフルオロアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルドデカンアミド、エプシロン−カプロラクタム、N,N−ジエチルアセトアミド、N−tert−ブチルホルムアミド、ホルムアミド、ピバルアミド、N−ブチルアミド、N,N−ジメチルアセトアセトアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−ホルミルエチルアミン、アセトアミド、N,N−ジイソプロピルホルムアミド、1−ホルミルピペリジン、N−メチルホルムアニリドが挙げられる。
なお、貧溶媒及び良溶媒は混合しても分離せず、容易に混ざり合う溶媒を選択することが好ましい。
例えば、正孔注入層形成材料としては、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリアニリン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体、N,N,N’,N’−テトラフェニル−p−ジアミノベンゼン及びその誘導体等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また正孔輸送層形成材料としては各種p型の高分子材料や、各種p型の低分子材料を単独または組み合わせて用いることができる。
p型の高分子材料(有機ポリマー)としては、例えば、ポリ(2,7−(9,9−ジ−n−オクチルフルオレン)−(1,4−フェニレン−((4−sec−ブチルフェニル)イミノ)−1,4−フェニレン(TFB)等のポリアリールアミンのようなアリールアミン骨格を有するもの、フルオレン−ビチオフェン共重合体のようなフルオレン骨格を有するもの、フルオレン−アリールアミン共重合体のようなアリールアミン骨格及びフルオレン骨格の双方を有するもの、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリチオフェン、ポリアルキルチオフェン、ポリヘキシルチオフェン、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリチニレンビニレン、ピレンホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒド樹脂またはその誘導体等が挙げられる。
このようなp型の高分子材料は、他の化合物との混合物として用いることもできる。一例として、ポリチオフェンを含有する混合物としては、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン/スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)等が挙げられる。
一方、p型の低分子材料としては、例えば、1,1−ビス(4−ジ−パラ−トリアミノフェニル)シクロへキサン、1,1’−ビス(4−ジ−パラ−トリルアミノフェニル)−4−フェニル−シクロヘキサンのようなアリールシクロアルカン系化合物、4,4’,4’’−トリメチルトリフェニルアミン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD1)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(4−メトキシフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD2)、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メトキシフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD3)、N,N’−ビス(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(α−NPD)、TPTEのようなアリールアミン系化合物、N,N,N’,N’−テトラフェニル−パラ−フェニレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(パラ−トリル)−パラ−フェニレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(メタ−トリル)−メタ−フェニレンジアミン(PDA)のようなフェニレンジアミン系化合物、カルバゾール、N−イソプロピルカルバゾール、N−フェニルカルバゾールのようなカルバゾール系化合物、スチルベン、4−ジ−パラ−トリルアミノスチルベンのようなスチルベン系化合物、OxZのようなオキサゾール系化合物、トリフェニルメタン、m−MTDATAのようなトリフェニルメタン系化合物、1−フェニル−3−(パラ−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリンのようなピラゾリン系化合物、ベンジン(シクロヘキサジエン)系化合物、トリアゾールのようなトリアゾール系化合物、イミダゾールのようなイミダゾール系化合物、1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ジ(4−ジメチルアミノフェニル)−1,3,4,−オキサジアゾールのようなオキサジアゾール系化合物、アントラセン、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセンのようなアントラセン系化合物、フルオレノン、2,4,7,−トリニトロ−9−フルオレノン、2,7−ビス(2−ヒドロキシ−3−(2−クロロフェニルカルバモイル)−1−ナフチルアゾ)フルオレノンのようなフルオレノン系化合物、ポリアニリンのようなアニリン系化合物、シラン系化合物、1,4−ジチオケト−3,6−ジフェニル−ピロロ−(3,4−c)ピロロピロールのようなピロール系化合物、フローレンのようなフローレン系化合物、ポルフィリン、金属テトラフェニルポルフィリンのようなポルフィリン系化合物、キナクリドンのようなキナクリドン系化合物、フタロシアニン、銅フタロシアニン、テトラ(t−ブチル)銅フタロシアニン、鉄フタロシアニンのような金属または無金属のフタロシアニン系化合物、銅ナフタロシアニン、バナジルナフタロシアニン、モノクロロガリウムナフタロシアニンのような金属または無金属のナフタロシアニン系化合物、N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン、N,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジンのようなベンジジン系化合物等が挙げられる。
上記蛍光材料としては、赤色の蛍光を発するものであれば特に限定されず、例えば、ペリレン誘導体、ユーロピウム錯体、ベンゾピラン誘導体、ローダミン誘導体、ベンゾチオキサンテン誘導体、ポルフィリン誘導体、ナイルレッド、2−(1,1−ジメチルエチル)−6−(2−(2,3,6,7−テトラヒドロ−1,1,7,7−テトラメチル−1H,5H−ベンゾ(ij)キノリジン−9−イル)エテニル)−4H−ピラン−4H−イリデン)プロパンジニトリル(DCJTB)、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM)、ポリ[2−メトキシ−5−(2−エチルヘキシロキシ)−1,4−(1−シアノビニレンフェニレン)]、ポリ[{9,9−ジヘキシル−2,7−ビス(1−シアノビニレン)フルオレニレン}オルト- コ- {2,5−ビス(N,N’-ジフェニルアミノ)−1,4−フェニレン}]、ポリ[{2−メトキシ−5−(2−エチルヘキシロキシ)−1,4−(1−シアノビニレンフェニレン)}−コ- {2,5−ビス(N,N’-ジフェニルアミノ)−1,4−フェニレン}]等を挙げられる。
上記燐光材料としては、赤色の燐光を発するものであれば特に限定されず、例えば、イリジウム、ルテニウム、白金、オスミウム、レニウム、パラジウム等の金属錯体が挙げられ、これら金属錯体の配位子の内の少なくとも1つがフェニルピリジン骨格、ビピリジル骨格、ポルフィリン骨格等を持つものも挙げられる。より具体的には、トリス(1−フェニルイソキノリン)イリジウム、ビス[2−(2’−ベンゾ[4,5−α]チエニル)ピリジネート−N,C3’]イリジウム(アセチルアセトネート)(btp2Ir(acac))、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−12H,23H−ポルフィリン−白金(II)、ビス[2−(2’−ベンゾ[4,5−α]チエニル)ピリジネート−N,C3’]イリジウム、ビス(2−フェニルピリジン)イリジウム(アセチルアセトネート)が挙げられる。
また、前述した赤色発光材料の他に、赤色発光材料がゲスト材料として添加されるホスト材料を含んでいてもよい。
ホスト材料は、正孔と電子とを再結合して励起子を生成するとともに、その励起子のエネルギーを赤色発光材料に移動(フェルスター移動またはデクスター移動)させて、赤色発光材料を励起する機能を有する。このようなホスト材料を用いる場合、例えば、ゲスト材料である赤色発光材料をドーパントとしてホスト材料にドープして用いることができる。
このようなホスト材料としては、用いる赤色発光材料に対して前述したような機能を発揮するものであれば、特に限定されないが、赤色発光材料が赤色蛍光材料を含む場合、例えば、ナフタセン誘導体、ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体のようなアセン誘導体(アセン系材料)、ジスチリルアリーレン誘導体、ペリレン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアミン誘導体、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体(Alq3)等のキノリノラト系金属錯体、トリフェニルアミンの4量体等のトリアリールアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、シロール誘導体、ジカルバゾール誘導体、オリゴチオフェン誘導体、ベンゾピラン誘導体、トリアゾール誘導体、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、キノリン誘導体、4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることもできる。
前述したような赤色発光材料(ゲスト材料)及びホスト材料を用いる場合、赤色発光層中における赤色発光材料の含有量(ドープ量)は、0.01wt%〜10wt%であるのが好ましく、0.1wt%〜5wt%であるのがより好ましい。赤色発光材料の含有量をこのような範囲内とすることで、発光効率を最適化することができる。
上記蛍光材料としては、緑色の蛍光を発するものであれば特に限定されず、例えば、クマリン誘導体、キナクリドン及びその誘導体、9,10−ビス[(9−エチル−3−カルバゾール)−ビニレニル]−アントラセン、ポリ(9,9−ジヘキシル−2,7−ビニレンフルオレニレン)、ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)−コ−(1,4−ジフェニレン−ビニレン−2−メトキシ−5−{2−エチルヘキシルオキシ}ベンゼン)]、ポリ[(9,9−ジオクチル−2,7−ジビニレンフルオレニレン)−オルト−コ−(2−メトキシ−5−(2−エトキシルヘキシルオキシ)−1,4−フェニレン)]等が挙げられる。
上記燐光材料としては、緑色の燐光を発するものであれば特に限定されず、例えば、イリジウム、ルテニウム、白金、オスミウム、レニウム、パラジウム等の金属錯体が挙げられ、具体的には、ファク−トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(Ir(ppy)3)、ビス(2−フェニルピリジネート−N,C2’)イリジウム(アセチルアセトネート)、ファク−トリス[5−フルオロ−2−(5−トリフルオロメチル−2−ピリジン)フェニル−C,N]イリジウム等が挙げられる。
また、緑色発光層9中には、前述した緑色発光材料の他に、緑色発光材料がゲスト材料として添加されるホスト材料が含まれていてもよい。
このようなホスト材料としては、前述した赤色発光層で説明したホスト材料と同様のものを用いることができる。
上記蛍光材料としては、青色の蛍光を発するものであれば特に限定されず、例えば、ジスチリルジアミン系化合物等のジスチリルアミン誘導体、フルオランテン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン及びペリレン誘導体、アントラセン誘導体、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、クリセン誘導体、フェナントレン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、テトラフェニルブタジエン、4,4’−ビス(9−エチル−3−カルバゾビニレン)−1,1’−ビフェニル(BCzVBi)、ポリ[(9.9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)−コ−(2,5−ジメトキシベンゼン−1,4−ジイル)]、ポリ[(9,9−ジヘキシルオキシフルオレン−2,7−ジイル)−オルト−コ−(2−メトキシ−5−{2−エトキシヘキシルオキシ}フェニレン−1,4−ジイル)]、ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)−コ−(エチルニルベンゼン)]等が挙げられる。
上記燐光材料としては、青色の燐光を発するものであれば特に限定されず、例えば、イリジウム、ルテニウム、白金、オスミウム、レニウム、パラジウム等の金属錯体が挙げられ、具体的には、ビス[4,6−ジフルオロフェニルピリジネート−N,C2’]−ピコリネート−イリジウム、トリス[2−(2,4−ジフルオロフェニル)ピリジネート−N,C2’]イリジウム、ビス[2−(3,5−トリフルオロメチル)ピリジネート−N,C2’]−ピコリネート−イリジウム、ビス(4,6−ジフルオロフェニルピリジネート−N,C2’)イリジウム(アセチルアセトネート)等が挙げられる。
また、青色発光層中には、前述した青色発光材料の他に、青色発光材料がゲスト材料として添加されるホスト材料が含まれていてもよい。
このようなホスト材料としては、前述した赤色発光層で説明したホスト材料と同様のものを用いることができる。
Claims (7)
- 発光機能を有する機能層を形成する際に用いられる機能層形成用インクの製造方法であって、
低分子材料と高分子材料とを混合した混合物の固形分を貧溶媒に分散させる工程と、
前記固形分を分散させた前記貧溶媒に良溶媒を加えて、前記固形分を溶解させる工程と、を含み、
前記貧溶媒に前記良溶媒を加えた総容積に対して、前記貧溶媒の容積比が10%〜70%であり、且つ前記貧溶媒と前記良溶媒とを混合可能であり、
前記貧溶媒は、直鎖アルカン系溶媒、脂肪族アルコール系溶媒のうちの少なくとも1種の溶媒であり、
前記良溶媒は、3−フェノキシトルエン、2−イソプロピルナフタレン、ジベンジルエーテル、イソプロピルビフェニルのうちの少なくとも1種の溶媒であり、
前記低分子材料として、N,N'−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン(N,N'−Bis(3−methylphenyl)−N,N’−bis(phenyl)benzidine)、4,4',4''−トリス(N,N'−フェニル−3−メチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(4,4',4''−tris(N,N'−phenyl−3−methylphenylamino)triphenylamine)、トリス(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(III)(Tris(8−hydroxyquinolato)aluminium(III))、4,4’,N,N’−ジフェニルカルバゾール(4,4’,N,N’−Diphenylcarbazole)、イリジウム(III)ビス(2−(2’−ベンゾチエニル)ピリジネート−N,C3’)(アセチルアセトネート)(Iridium(III)bis(2−(2’−benzothienyl)pyridinato−N,C3’)(acetylacetonate))、イリジウム(III)ビス(2−(4,6−ジフルオロフェニル)ピリジネート−N,C2’)ピコリネート(Iridium(III)bis(2−(4,6−difluorophenyl)pyridinato−N,C2’)picolinate)のうちの少なくとも1種を含み、
前記高分子材料として、ポリ[N,N'−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N'−ビス(フェニル)−ベンジジン](Poly[N,N'−bis(4−butylphenyl)−N,N'−bis(phenyl)−benzidine])、ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレニル−2,7−ジイル)−コ−(4,4'−(N−(4−sec−ブチルフェニル))ジフェニルアミン)](Poly[(9,9−dioctylfluorenyl−2,7−diyl)−co−(4,4'−(N−(4−sec−butylphenyl))diphenylamine)])、ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレニル−2,7−ジイル)−コ−(N,N'−ジフェニル)−N,N'−ジ(p−ブチルフェニル)−1,4−ジアミノ−ベンゼン](Poly[(9,9−dioctylfluorenyl−2,7−diyl)−co−(N,N'−diphenyl)−N,N'−di(p−butylphenyl)−1,4−diamino−benzene])、ポリビニルカルバゾール(Polyvinylcarbazole)、ポリ[{9,9−ジヘキシル−2,7−ビス(1−シアノビニレン)フルオレニレン}−alt−co−{2,5−ビス(N,N’-ジフェニルアミノ)−1,4−フェニレン}](Poly[{9,9−dihexyl−2,7−bis(1−cyanovinylene)fluorenylene}−alt−co−{2,5−bis(N,N’-diphenylamino)−1,4−phenylene}])、ポリ(9,9−ジヘキシルフルオレニル−2,7−ジイル)(Poly(9,9−dihexylfluorenyl−2,7−diyl))のうちの少なくとも1種を含むことを特徴とする機能層形成用インクの製造方法。 - 前記貧溶媒の沸点が150℃以上300℃以下であって、前記良溶媒の沸点が250℃以上300℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の機能層形成用インクの製造方法。
- 前記貧溶媒は、4種の直鎖アルカン系溶媒(ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン)、5種の脂肪族アルコール系溶媒(ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノニルアルコール、デシルアルコール)のうちの少なくとも1種の溶媒であり、
前記良溶媒は、3−フェノキシトルエン、2−イソプロピルナフタレン、ジベンジルエーテル、イソプロピルビフェニルのうちの少なくとも1種の溶媒であることを特徴とする請求項1または2に記載の機能層形成用インクの製造方法。 - 陽極と陰極との間に発光機能を有する機能層を備えた有機EL素子の製造方法であって、
前記機能層は、前記陽極側から順に積層された正孔注入層、正孔輸送層、発光層を含み、
低分子材料と高分子材料とを混合した混合物の固形分を含む機能層形成用インクを用いて、前記正孔注入層、前記正孔輸送層、前記発光層のうち少なくとも1層を形成する機能層形成工程を有し、
前記機能層形成用インクは、請求項1または2に記載の機能層形成用インクの製造方法を用いて製造されたものであることを特徴とする有機EL素子の製造方法。 - 前記機能層形成工程では、前記機能層形成用インクを用いて、前記正孔注入層を形成することを特徴とする請求項4に有機EL素子の製造方法。
- 前記機能層形成工程では、前記機能層形成用インクを用いて、前記正孔輸送層を形成することを特徴とする請求項4に記載の有機EL素子の製造方法。
- 前記機能層形成工程では、前記機能層形成用インクを用いて、前記発光層を形成することを特徴とする請求項4に記載の有機EL素子の製造方法。
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