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JP6233767B2 - 移乗補助装置 - Google Patents
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本発明は、被介護者をベッドから車椅子に移乗したり、車椅子からトイレの洋式便器の上に移乗したりする際に使用する介護用の移乗補助装置に関するものである。
下記特許文献1に、直立回転軸の上部に手動ハンドルを取り付け、下部に水平可動板を取り付け、水平可動板上に椅子部を直立させてなり、手動ハンドルを操作することによって、直立回転軸のまわりに水平可動板を回転移動し、任意の位置で停止させる回転式移乗用椅子が示されている。
また、下記特許文献2には、トイレや浴室の壁面に沿って設置され、座位で入口開口を通って室の外から内へと移動できる旋回移動台が示されている。
特開平11−178858号公報 特開2010−119458号公報
しかしながら、これらの特許文献に示された椅子型の移乗補助装置は、被介護者が自力で移乗し得る能力を持っていなければ使用できないものであったので、安全に使用することができず、被介護者に不安感や恐怖感を与えるおそれがあった。
また、自力で移乗し得る能力を持っていない被介護者、或いは自力で移乗する自信がない被介護者を例えばベッドから車椅子に移乗したり、車椅子からさらにトイレの洋式便器の上に移乗したりする際、或いはこのような被介護者を入浴させる際などには、介護者に大きな肉体的負担が掛かり、腰を痛めたり、筋肉痛を起こす要因となる。このため相当体力のある者でないとこれらの介護ができないという問題があった。
また、このような介護者の負担を軽減するために、要介護者を吊り上げて移乗し得るようにするリフト装置が従来から知られているが、リフト装置を設置するには非常にコストが掛かるとともに、設置スペースを要し、狭いトイレや浴室等に設置することができないので、例えば在宅介護の環境には不向きであった。
本発明は、上記課題を解決しようとするものである。
本発明に係る移乗補助装置は、床面上で任意方向に移動自在なるようにする複数のボールキャスターを適宜間隔を離して設けた円板状の移動台と、平面視で該移動台と略々同じ大きさであって一対の環状のレールの間に複数個のコロ軸受を設けてなる環状の回転台機構を介在させることで該移動台上に水平面内で回転自在なるように支持された回転台と、該回転台上に支脚を立設して設けた背もたれ付きの介護者用椅子と、該椅子の両サイドに設けられていてパッド部を床面に圧下することにより前記移動台の移動および前記回転台の回転を停止させるサイドストッパーとを具備し、被介護者が起立し得る足乗せ部を前記椅子の座部の前縁部の下方であって前記回転台の上面に形成してなることを特徴とする。このため、前記サイドストッパーを作動状態としたうえで介護者が椅子の前部にて股開状となって両足を床面上に位置させ両股間にて被介護者の両足を前記足乗せ部に位置させつつ被介護者を抱きかかえて後ろに倒れ込むことにより座部に座り、その体勢で前記サイドストッパーを非作動状態として床面を蹴ることにより回転台を回転させて被介護者を移乗させられる
また、本発明は、上記移乗補助装置において、足乗せ部は被介護者の両足が左右独立して囲われるように回転台の上面に仕切片を設けてなるものであることを特徴とする。こうすることで被介護者の両足が適切な位置に拘束される。よって、足がすべることなく被介護者を安定的に安全に起立させることができる。
また、本発明は、上記移乗補助装置において、足乗せ部の高さは床面から30mm以下となるようにしたことを特徴とする。足乗せ部の高さをこのように可及的に低くすることで、被介護者をより抱き込み易くなる。
本発明に係る移乗補助装置によれば、介護者に大きな肉体的負担を掛けることなく被介護者を安全に移乗させることが可能であるとともに、設置スペースを要さず、一般家庭のトイレ内等狭い場所でも使用でき、しかも低コストで提供することができるので、在宅介護のために使用するに極めて適切である。
本発明に係る移乗補助装置の斜視図。 本発明に係る移乗補助装置の側面図。 図2のA−A線断面図。 図2のB−B線断面図。 本発明に係る移乗補助装置の底面図。 本発明に係る移乗補助装置の使用状態を示した側面図。 本発明に係る移乗補助装置の使用状態を示した側面図。
次に本発明に係る移乗補助装置の構造を図1〜図5に従い説明する。図2および図5に示したように、1は円板状の移動台で、該移動台の下面に複数のボールキャスター2が適宜間隔を離して設けられ、該ボールキャスター2の球形ボールを床面3上に転がらせることにより、該移動台1は任意の方向に軽い力で移動し得るように構成される。なお、普通の事務用椅子の脚に設けられている車輪式のキャスタ−は、移動方向によっては初期に大きな力を加えなければ移動しないのに対して、このボールキャスター2は、球形ボール(樹脂製のボール)を回転自在に支持してなるものであり、大きな力を要さず任意の方向に軽い力で移動させることが可能となる。
移動台1上には環状の回転台機構5を介在させることで回転台6が水平面内で回転自在なるように支持される。該回転台機構5は、図4に示されるように移動台1の上面に固着した環状のレール7内に適宜間隔で複数個のコロ軸受8を設けるとともに、該コロ軸受により回転台6の下面に固着した環状のレール9を支持してなるもので、例えば株式会社大阪タイユーから「マワールミニ」といった商品名にて市販されているベアリングタイプのターンテーブルを使用し得る。
回転台6上には、両サイドの支脚10a,10bと、後部の支脚10cと、座部11と、背もたれ12と、肘掛12aとからなる椅子13が立設される。14は椅子13の両サイドの支脚10a,10bに設けられたサイドストッパーで、該サイドストッパー14は、支脚10a,10bの外側に固着された取付板14aに筐体16が固設され、該筐体16中に軸棒15が上下に摺動自在に鉛直に貫通され、該筐体16内に該軸棒15を上向きに付勢するコイルバネを設けている。該筐体16の上部で取付板14aに係合板17が傾動自在に枢着され、該係合板17と筐体16との間に圧縮状のコイルバネ17aを介在させることにより該係合板17を上向きに付勢するとともに、該係合板17に形成された透孔中に筐体16の上部から突出した軸棒15を遊嵌し、筐体16の下部から突出した軸棒15の下端部にゴム製のパッド部18を固着し、軸棒15の上端部にはゴム製のハンドル部19を固着してなる。そして、該パッド部18が床面3と相対し得るように前記回転台6の外周縁の一部が凹状に切り欠かれている。このため、ハンドル部19を手で持って軸棒15を押し下げ、パッド部18を床面3に圧下することにより、移動台1が移動しないようにできると同時に回転台6が回転しないようにすることができる。この状態で係合板17がコイルバネ17aの付勢により傾斜状となり該係合板17の透孔の内周縁が該軸棒15の外周に係合することから、該軸棒15の上昇が止められ、該サイドストッパー14がこのような作動状態に保たれることで移動台1および回転台6を不動状態にすることできる。一方、このようにサイドストッパー14が作動状態に保たれているときに、係合板17をコイルバネ17aの弾性に抗して手で押し下げることにより、該係合板17と該軸棒15との係合状態が解かれ、筐体16内に設けられた前記コイルバネの弾性により該軸棒15が上昇することから、該サイドストッパー14を非作動状態とすることができる。
また、椅子13の座部11の前縁部の下方であって回転台6の上面に被介護者の両足を位置させられる足乗せ部20a,20bが形成される。該足乗せ部20a,20bは、被介護者の両足が左右独立して囲われるように回転台6の上面に直線状の仕切片21と円弧状の仕切片22を固着してなる。なお、前記ボールキャスター2および前記回転台機構5を使用することにより、足乗せ部20a,20bの床面3からの高さが30mm以下となるようにすることができる。23は回転台6の前部外周縁に形成された凹欠部で、該凹欠部に介護者が足のかかとを位置させることで回転台6の回転を制止できるようにしている。
このように構成した移乗補助装置では、例えばベッドに座った被介護者を車椅子に移乗したり、或いは、車椅子に座った被介護者をトイレの洋式便器の上に移乗させたりするに際し、図6に示したように、介護者Aが座部11に座りサイドストッパー14を作動状態とすることで椅子13を不動にしたうえで、介護者Aが椅子の前部にて股開状となって被介護者Bと向かい合わせになり、該介護者Aの両足を床面3上に位置させるとともに介護者Aの両股間にて被介護者Bの両足を前記足乗せ部20a,20bに位置させ、介護者Aの両手を被介護者Bの脇の下から背中に回して組んで被介護者Bを抱きかかえ、その体勢で介護者Aが後ろに倒れ込むことにより図7に示したように座部11に座る。このとき被介護者Bの両足が足乗せ部20a,20bに位置して起立した状態となりこの起立により被介護者Bの体重が一時的に支えられることにより、梃子の原理で介護者Aの体力的負担が軽くなる。なお、背もたれ12は介護者Aが後ろに倒れ込むときの支えとなるために欠かせないものである。そしてこのように被介護者Bを抱きかかえた体勢でサイドストッパー14を非作動状態とし、介護者Aが足で床面3を蹴ることにより、回転台6を回転させ、必要に応じて移動台1を水平移動させ、被介護者Bの背後に車椅子や洋式便器等を位置させる。なお、肘掛12aはこのように被介護者Bを抱きかかえたまま回転・移動するときに介護者Aの身体が側方に傾くのを防ぎ安全に回転・移動できるようにする。そして、サイドストッパー14を作動状態とすることで椅子13を再び不動にし、被介護者Bを抱きかかえたまま、被介護者Bを車椅子や洋式便器上に倒れ込ませる。このときも被介護者Bが後ろに倒れる体重の反動で梃子の原理により介護者Aが起立できることから、被介護者Bの体重が介護者Aに直接掛かることなく介護者Aの体力的負担が軽減される。
なお、回転台6の上面に仕切片21、22によって囲って足乗せ部20a,20bを形成し、被介護者の両足が左右独立して囲われるようにしたことにより、足底が滑ることなく被介護者の両足が肩幅ぐらいに開いた状態に拘束されることから、被介護者を安定して立たせることができる。また、足乗せ部20a,20bの高さを30mm以下に低くすることにより、被介護者は安心して足をつくことができるとともに、介護者が両足を床面についた状態で被介護者を抱き込み易くすることができる。
このように被介護者は、介護者に抱きかかえられるとともに回転台6上に両足がついた状態で移乗するので、自力で移乗できない被介護者でも不安感や恐怖心を持つことなく安心して移乗することができる。また、この移乗補助装置によれば、被介護者を抱きかかえて椅子13を自転することにより被介護者の向きをその場で180度回転させることができるので、一般家庭の狭いトイレにおいても被介護者を車椅子から洋式便器、或いは洋式便器から車椅子へ移乗させることが容易になる。また、介護者に大きな体力的負担を掛けることなく被介護者を安全に移乗させることが可能であるとともに、設置スペースを要さず、一般家庭のトイレ内等狭い場所でも使用でき、しかも簡単な構造であるので低コストで提供することができ、在宅介護が促進されるようにする有益な効果がある。
1 移動台
2 ボールキャスター
3 床面
5 回転台機構
6 回転台
11 座部
12 背もたれ
13 椅子
14 サイドストッパー
15 軸棒
17 係合板
18 パッド部
20a,20b 足乗せ部
21、22 仕切片
A 介護者
B 被介護者

Claims (3)

  1. 床面上で任意方向に移動自在なるようにする複数のボールキャスターを適宜間隔を離して設けた円板状の移動台と、平面視で該移動台と略々同じ大きさであって一対の環状のレールの間に複数個のコロ軸受を設けてなる環状の回転台機構を介在させることで該移動台上に水平面内で回転自在なるように支持された回転台と、該回転台上に支脚を立設して設けた背もたれ付きの介護者用椅子と、該椅子の両サイドに設けられていてパッド部を床面に圧下することにより前記移動台の移動および前記回転台の回転を停止させるサイドストッパーとを具備し、被介護者が起立し得る足乗せ部を前記椅子の座部の前縁部の下方であって前記回転台の上面に形成してなることを特徴とする移乗補助装置。
  2. 足乗せ部は被介護者の両足が左右独立して囲われるように回転台の上面に仕切片を設けてなるものである請求項1に記載した移乗補助装置。
  3. 足乗せ部の高さは床面から30mm以下となるようにした請求項1または2に記載した移乗補助装置。
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