JP6256074B2 - インサート成形用防眩性反射防止フィルム及びこれを用いた樹脂成形品 - Google Patents
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Description
本実施形態のインサート成形に適した防眩性反射防止フィルムは、熱可塑性透明基材フィルムの一方の面に防眩性ハードコート層が積層されており、防眩性ハードコート層側の最表層として低屈折率層が積層された構成である。また、防眩性ハードコート層と低屈折率層との間には、高屈折率層を設けることもできる。
熱可塑性透明基材フィルムは、ポリカーボネート樹脂、又はポリメチルメタクリレート樹脂からなるフィルムを使用でき、特に、ポリカーボネート層及びポリメチルメタクリレート層との二層構造からなるフィルムが好ましい。この場合、ポリメチルメタクリレート層上に防眩性ハードコート層を積層するのが望ましい。そうすると、防眩性ハードコート層形成用組成物を良好にウェットコーティングすることができる。また、防眩性ハードコート層のバインダー成分としてアクリル樹脂(アクリル基を有するモノマーの硬化物)を含む場合、防眩性ハードコート層とポリメチルメタクリレート層の屈折率が近いため、反射光の干渉ムラが生じにくい。加えて、メチルメタクリレート層と防眩性ハードコート層の材質が類似しているため、メチルメタクリレート層と防眩性ハードコート層との密着性に優れる。一方、ポリカーボネート層はポリメチルメタクリレート層に比べガラス転移点(Tg)が高いため、ポリカーボネート層に加飾印刷することで、インサート成形時にインク流れが生じにくくなる。熱可塑性透明基材フィルムの膜厚は通常30〜300μm、好ましくは125〜200μmである。また、熱可塑性透明基材フィルムの屈折率は、1.49〜1.59であることが好ましい。
防眩性ハードコート層はその表面に凹凸を有し、係る凹凸に光が反射して拡散され(表面拡散性)、防眩性を発現することができる機能を備えている。この防眩性ハードコート層は、バインダーに透光性有機微粒子(D)を含有する防眩性ハードコート層形成用組成物を硬化させることにより形成され、ハードコート層として所要の強度及び硬度を有している。防眩性ハードコート層の乾燥硬化後の膜厚は、1〜20μmが好ましい。膜厚が1μmより薄い場合は、十分な表面硬度が得られないため好ましくない。膜厚が20μmより厚い場合は、屈曲性の低下等の問題が生じるため好ましくない。
バインダーは、好ましくは、アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(A)と、紫外線硬化型樹脂(B)と、光重合開始剤(C)とを、それぞれ少なくとも一種以上含有してなるものである。光重合開始剤(C)とともにアクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(A)を含有することにより、熱可塑性透明基材フィルムに対して優れた密着性を発揮することができ、紫外線硬化型樹脂(B)を少なくとも1種含有することにより、適度な流動性を付与することができる。
前記紫外線硬化型樹脂(B)の重量平均分子量は、100〜50000であるのが好ましい。重量平均分子量が100未満であると、塗膜物性が低下する傾向があり、一方、50000を超えると、流動性が低下する傾向がありコーティング時の作業性を損なう恐れがある。
前記透光性有機微粒子(D)は、防眩性ハードコート層における光拡散機能、表面の凹凸形成による防眩機能等を発現するためのものである。この透光性有機微粒子(D)は、例えば塩化ビニル、(メタ)アクリル単量体、スチレン及びエチレンから選択される少なくとも1種の単量体を重合した樹脂から形成される。そのような透光性樹脂微粒子としては、屈折率の調整が容易な点から(メタ)アクリル樹脂、スチレン−アクリル単量体共重合樹脂(スチレン−アクリル共重合樹脂という)又はそれらの架橋物により形成されることが好ましい。スチレン−アクリル共重合樹脂の場合には、両単量体の共重合組成を変化させることにより、屈折率を任意に調整することができる点で、より好ましい。ここで、スチレン−アクリル共重合樹脂又は(メタ)アクリル樹脂(屈折率1.49)のほか、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂(屈折率1.54)、ポリエチレン樹脂、メラミン樹脂(屈折率1.57)、ポリカーボネート樹脂等を含む樹脂より透光性有機微粒子(D)を形成することも可能である。
低屈折率層の屈折率は、防眩性ハードコート層の屈折率、更に、高屈折率層が存在する場合は高屈折率層の屈折率より低く設定されることを要件とし、その屈折率は1.33〜1.46が好ましい。該屈折率が1.33未満の場合には、塗膜中に含まれる屈折率を低下させるために配合する微粒子の量が多くなり、十分に硬い層を形成することが困難である。その一方、屈折率が1.46を超える場合には十分な反射防止性能を得ることが難しい。また、低屈折率層は0.05〜0.25μmであることが好ましい。低屈折率層は、低屈折率層用樹脂組成物を紫外線等により硬化させた硬化物からなり、その組成を以下において説明する。
低屈折率層用樹脂組成物は、(a)フッ素含有紫外線硬化型樹脂5.0〜15.0質量%、(b)アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサン2.0〜8.0質量%、(c)(a)及び(b)と共重合可能な紫外線硬化型樹脂9.0〜70.0質量%、(d)中空シリカ微粒子22.0〜83.0質量%、(e)光重合開始剤1.0〜10.0質量%からなり、(b)の質量%が、(a)の質量%より少なく、更に、(a)(b)(c)(d)(e)の合計は、100質量%である。
続いて、高屈折率層について説明する。該高屈折率層は、上述の低屈折率層との有意な屈折率差により、反射防止効果を向上させるための層である。高屈折率層の屈折率は、防眩性ハードコート層及び低屈折率層より高く設定されており、高屈折率層の屈折率は1.6〜2.1である。この屈折率が1.6より小さい場合、反射防止性能を向上することができない。一方、屈折率が2.1を超える高屈折率層を形成することは現状では困難である。また、高屈折率層の乾燥硬化後の膜厚は、0.05〜0.25μmが好ましい。上記範囲外では、光の干渉による反射防止の効果が不十分となる。更に、高屈折率層は、金属酸化物微粒子と紫外線硬化型樹脂とを混合してなる高屈折率層用樹脂組成物を紫外線等により硬化させた硬化物からなる。
高屈折率層用樹脂組成物を構成する材料としては、前記高屈折率層の屈折率の範囲において、金属酸化物微粒子及び紫外線硬化型樹脂を任意に用いることができる。金属酸化物微粒子は、屈折率を積極的に高めるために配合されるものである。金属酸化物微粒子としては、例えば酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化シラン、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、酸化錫、ITO等の微粒子が挙げられる。特に、導電性や帯電防止能の観点より、酸化錫、酸化アンチモン及びITOが好ましく、高屈折率の観点より、酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛及び酸化ジルコニウムが好ましい。金属酸化物微粒子の平均粒子径は高屈折率層の厚みを大きく超えないことが好ましく、特に0.15μm以下であることが好ましい。金属酸化物微粒子の平均粒子径が高屈折率層の厚みより大きくなると、光の散乱が生じる等、高屈折率層の光学性能が低下する傾向にある。
防眩性ハードコート層、高屈折率層及び低屈折率層は、各層用樹脂組成物を熱可塑性透明基材フィルム上へ塗布した後に、活性エネルギー線照射により硬化することで熱可塑性透明基材フィルム側の層から順に各層ごとに形成される。防眩性ハードコート層用樹脂組成物、高屈折率層用樹脂組成物及び低屈折率層用樹脂組成物の塗布方法は特に制限されず、例えばロールコート法、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ダイコート法、インクジェット法、グラビアコート法等公知のいかなる方法も採用できる。また、活性エネルギー線の種類は特に制限されないが、利便性等の観点から紫外線を用いることが好ましい。尚、防眩性ハードコート層の熱可塑性透明基材フィルムに対する密着性を向上させるために、予め熱可塑性透明基材フィルム表面にコロナ放電処理等の前処理を施すことも可能である。また、塗工性の観点から、各層用樹脂組成物は溶媒に希釈し塗工することが好ましい。溶媒としては、各層形成用の塗液に従来から使用されている公知のものであれば特に制限は無く、例えばアルコール系、ケトン系、エステル系の溶媒が適時選択できる。
本実施形態の成形物は、インサート成形融着法にて、樹脂を成形すると同時に、その成形物の表面に防眩性反射フィルムを一体化して得られる。例えば、防眩性反射防止フィルムを射出成形金型内のキャビティに保持し、溶融した樹脂を金型内に注入することで、表面に防眩性反射防止フィルムが一体化された成形物を得ることができる。
各実施例及び比較例において、熱可塑性透明基材フィルムとしては、以下のものを使用した。
ポリカーボネートフィルム(PC)
住友化学(株)製「C000」188μm
ポリメチルメタクリレートフィルム(PMMA)
住友化学株式会社製「S014G」188μm
ポリカーボネート層とポリメチルメタクリレート層との二層構造からなるフィルム(PC/PMMA)
住友化学株式会社製「C001」200μm
防眩性ハードコート層用樹脂組成物として、次の原料を使用し、各原料を下記表1に記載した組成にて混合し、防眩性ハードコート層用樹脂組成物HC1−1及びHC1−2を調製した。尚、各材料の配合量は、固形分の質量%を記載している。防眩性ハードコート層用樹脂組成物の各原料としては、以下の通りである。
<アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(A)>
下記製造例1で合成した水酸基含有メタクリレート変性無水マレイン酸グラフト化ポリオレフィン(A1)
<紫外線硬化型樹脂(B)>
ダイセル・サイテック(株)製「EBECRYL8402」
日本化薬(株)製「KAYARAD DPCA−20」
共栄社化学(株)製「ライトアクリレート1.9ND−A」
<光重合開始剤(C)>
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製「IRGACURE184(I−184)」
<透光性有機微粒子(D)>
架橋アクリル−スチレン共重合樹脂の微粒子〔積水化成品(株)製、SSX1055QXE、粒子径の揃った単分散な微粒子、平均粒子径(a)は5.0μm〕30質量部
<レベリング剤(E)>
ビックケミー・ジャパン株式会社「BYK−333」
高分子ポリオレフィン(プロピレンと1−ブテンとの共重合体:三井化学社製「タフマーXR110T」)を攪拌機および温度計を備えた反応容器に入れ、360℃まで昇温して溶融させ、窒素気流下で80分間加熱することにより、熱減成による低分子ポリオレフィン(a1)を得た。
(1)PETフィルム〔商品名「A4100」、東洋紡績(株)製〕上に、バーコーターにより、各層用塗液をそれぞれ乾燥硬化後の膜厚で100〜500nmになるように層の厚さを調整して塗布した。乾燥後、紫外線照射装置〔岩崎電気(株)製〕により窒素雰囲気下で120W高圧水銀灯を用いて、400mJの紫外線を照射して硬化し、屈折率測定用フィルムを作製した。
(2)作製したフィルムの裏面をサンドペーパーで荒らし、黒色塗料で塗りつぶしたものを反射分光膜厚計〔「FE-3000」、大塚電子(株)製〕により、反射スペクトルを測定した。
(3)反射スペクトルより読み取った反射率から、下記に示すn-Cauchyの波長分散式(式1)の定数を求め、光の波長589nmにおける屈折率を求めた。
N(λ)=a/λ4+b/λ2+c (式1)
a、b、c:波長分散定数
高屈折率層用樹脂組成物として、次の原料を使用し、各原料を下記表2に記載した組成にて混合し、高屈折率層用樹脂組成物H1−1〜H1−4を調製した。尚、各材料の配合量は、固形分の質量%を記載している。高屈折率層用樹脂組成物の各原料としては、以下の通りである。
<金属酸化物微粒子>
シーアイ化成(株)製「ZRMEK25%−F47」(酸化ジルコニウム微粒子分散液)
シーアイ化成(株)製「RTTMIBK15WT%−N24」(酸化チタン微粒子分散液)
<紫外線硬化型樹脂>
日本合成化学工業(株)製「紫光UV−7600B」
<光重合開始剤>
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製「IRGACURE907(I−907)、IRGACURE184(I−184)」
低屈折率層用樹脂組成物として、次の原料を使用し、各原料を下記表3、4に記載した組成にて、(a)フッ素含有樹脂と、(b)ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はポリエステル変性ポリジメチルシロキサンと、(c)(a)及び(b)と共重合可能な紫外線硬化型樹脂と、(d)中空シリカ微粒子と、(e)光重合開始剤とを混合し、低屈折率層用樹脂組成物L1−1〜L1−15、L2−1〜L2−12を調製した。尚、各材料の配合量は、固形分の質量%を記載している。低屈折率層用樹脂組成物の各原料としては、以下の通りである。
<(a)フッ素含有樹脂>
フッ素含有紫外線硬化型樹脂 ダイキン工業(株)製「オプツールDAC−HP」
フッ素含有紫外線硬化型樹脂 DIC(株)製「メガファックRS−75」
フッ素を含有する紫外線硬化型でない樹脂DIC(株)製「メガファックF−558」
<(b)ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はポリエステル変性ポリジメチルシロキサン>
アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン ビックケミー・ジャパン(株)製「BYK−UV 3500」
アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン ビックケミー・ジャパン(株)製「BYK−UV 3530」
アクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサン ビックケミー・ジャパン(株)製「BYK−UV 3570」
アクリル基を有さないポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン ビックケミー・ジャパン(株)製「BYK331」
<(c)(a)及び(b)と共重合可能な紫外線硬化型樹脂>
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 日本化薬(株)製「KAYARAD DPHA」
1分子中に6つのアクリル基を有するウレタンアクリレート 日本合成化学工業(株)製「紫光UV−7600B」
<(d)中空シリカ微粒子>
日揮触媒化成(株)製「アクリル修飾中空シリカ微粒子 スルーリアNAU」
<(e)光重合開始剤>
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製「IRGACURE907(I−907)、IRGACURE184(I−184)」
住友化学(株)製ポリメチルメタクリレートフィルム「S014G、188μm」の一面に、ハードコート用樹脂組成物(HC1−1)及び溶媒(メチルイソブチルケトン)を1:1の割合で混合した防眩性ハードコート層用塗液をバーコーターにて硬化後の膜厚が10μmとなるように塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより防眩性ハードコート層を形成した。
熱可塑性透明基材フィルム、ハードコート用樹脂組成物、低屈折率層用樹脂組成物を下記表5に記載した材料及び各層の組合せとした以外は、実施例1−1と同様にして、防眩性反射防止フィルム(F1−2〜F1−15)を作製した。得られた防眩性反射防止フィルムについて、指紋拭取り性、耐擦傷性、最小反射率、ヘイズ、像鮮明度、防眩性を下記方法で測定した。その結果を下記表5に示す。なお、熱可塑性透明基材フィルムとして「PC/PMMA」を用いた際は、ポリメチルメタクリレート層(PMMA層)上に各種層を形成した。
人工指脂液(尿素1g、乳酸4.6g、ピロリン酸ナトリウム8g、食塩7g、エタノール20mLを蒸留水で1Lに希釈したもの)1滴を防眩性反射防止フィルム表面(低屈折率層表面)に滴下する。その後、日本製紙クレシア(株)製キムワイプを用い、人工指脂液を馴染ませる。続いて、東レ(株)製トレシーを用いて5往復拭取りを実施した後、表面の跡を目視で観察し下記の3段階で評価した。
○:人工指脂液の跡が無い場合
△:人工指脂液の跡が一部残る場合
×:人工指脂液の跡が残る場合
防眩性反射防止フィルム表面を#0000のスチールウールに250gfの荷重をかけて、ストローク幅25mm、速度30mm/secで10往復摩擦したあとの表面を目視で観察し、以下の○、×で評価した。なお、スチールウールは約10mmφにまとめ、表面が均一になるようにカット、摩擦して均したものを使用した。
○:傷が0〜10本
×:傷が11本以上
防眩性反射防止フィルムの裏面反射を防ぐため、裏面をサンドペーパーで粗し、黒色塗料で塗り潰したものを分光光度計[日本分光(株)製、商品名:U−best560]により、光の波長380nm〜780nmの5°、−5°正反射スペクトルを測定した。得られた反射スペクトルより、最小反射率(%)を読み取った。
ヘイズメーター〔日本電色工業(株)製、NDH2000〕を使用し、光学特性としてのヘイズ値(%)を測定した。
JIS K 7105−1981に基づく像鮮明度測定装置〔スガ試験機(株)製の写像性測定器、ICM−1T〕を用いて1mmの幅を有する光学くしを通して像鮮明度の値(透過像鮮明度)(%)及び45°反射で測定される像鮮明度の値(反射像鮮明度)(%)を測定した。測定結果の判断基準は、次のとおりである。
透過像鮮明度・・・「100%〜90%・・・防眩性なし」、「90%未満15%以上・・・防眩効果が良好」、「15%未満0%未満・・・防眩効果が強すぎる」
反射像鮮明度・・・「100%〜80%・・・防眩性なし」、「80%未満5%以上・・・防眩効果が良好」、「5%未満0%未満・・・防眩効果が強すぎる」
AGAR処理面に蛍光灯距離3m、入射角10°となるように蛍光灯の灯りを映り込ませた場合、10°で正反射した蛍光灯の輪郭がどれほどぼけるかを下記に示す評価基準に従って評価した。蛍光灯はパナソニック(株)製FHF32EXNHを使用した。
○:輪郭が確認できないほどぼけている、×:輪郭はぼけていない。
住友化学(株)製ポリメチルメタクリレートフィルム「S014G、188μm」の一面に、ハードコート用樹脂組成物(HC1−1)及び溶媒(メチルイソブチルケトン)を1:1の割合で混合した防眩性ハードコート層用塗液をバーコーターにて硬化後の膜厚が10μmとなるように塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより防眩性ハードコート層を形成した。
熱可塑性透明基材フィルム、ハードコート用樹脂組成物、高屈折率層用樹脂組成物、低屈折率層用樹脂組成物を下記表6に記載した材料及び各層の組合せとした以外は、実施例2−1と同様にして、防眩性反射防止フィルム(F2−2〜F2−16)を作製した。得られた防眩性反射防止フィルムについて、指紋拭取り性、耐擦傷性、最小反射率、ヘイズ、透過像鮮明度、反射像鮮明度、防眩性を上記方法で測定した。その結果を下記表6に示す。なお、熱可塑性透明基材フィルムとして「PC/PMMA」を用いた際は、ポリメチルメタクリレート層(PMMA層)上に各種層を形成した。
防眩性反射防止フィルムの成形品への融着:実施例1−1〜1−15、実施例2−1〜2−16で得られた防眩性反射防止フィルムを熱可塑性透明基材フィルムが溶融したポリカーボネート樹脂に接するように、射出成形金型内のキャビティに保持し、360℃程度の温度で溶融させたポリカーボネート樹脂を、29400kPaの圧力にて金型内に注入し、放冷して、平板部分と、その両端に半径R=0.5mmとなる曲面形状部分とを有する樹脂成形品を得た。すなわち、成形と同時に融着するインサート成形融着法にて防眩性反射防止フィルムの融着を行うことで、表面に防眩性反射防止フィルムを備える樹脂成形品を得た。
成形物の曲面部分を目視にて確認し、クラック等の亀裂の有無を確認した。
○:クラック等の亀裂なし、×:クラック等の亀裂なし。
熱可塑性透明基材フィルム、ハードコート用樹脂組成物、低屈折率層用樹脂組成物を下記表9に記載した材料及び各層の組合せとした以外は、実施例1−1と同様にして、防眩性反射防止フィルム(F3−1〜F3−13)を作製した。得られた防眩性反射防止フィルムについて、指紋拭取り性、耐擦傷性、最小反射率、ヘイズ、像鮮明度、防眩性を上記方法で測定した。その結果を下記表9に示す。
熱可塑性透明基材フィルム、ハードコート用樹脂組成物、高屈折率層用樹脂組成物、低屈折率層用樹脂組成物を下記表8に記載した材料及び各層の組合せとした以外は、実施例2−1と同様にして、防眩性反射防止フィルム(F2−1〜F2−12)を作製した。得られた防眩性反射防止フィルムについて、指紋拭取り性、耐擦傷性、最小反射率、ヘイズ、透過像鮮明度、反射像鮮明度防眩性を上記方法で測定した。その結果を下記表10に示す。
防眩性反射防止フィルムの成形物への融着:防眩性反射防止フィルムを熱可塑性透明基材フィルムが溶融したポリカーボネート樹脂に接するように(曲率半径R=0.5mmとなる曲面形状を有する)射出成形金型内のキャビティに保持し、360℃程度の温度で溶融させたポリカーボネート樹脂を、29400kPaの圧力にて(曲率半径R=0.5mmとなる曲面形状を有する)金型内に注入し、放冷した。すなわち、成形と同時に融着するインサート成形融着法にて防眩性反射防止フィルムの融着を行うことで、成形物上に防眩性反射防止フィルムが一体化された。
Claims (3)
- 熱可塑性透明基材フィルムの一方の面上に防眩性ハードコート層を有し、前記熱可塑性透明基材フィルムの前記防眩性ハードコート層が設けられた一方の面側の最表層として低屈折率層を備えるインサート成形用防眩性反射防止フィルムであって、
前記低屈折率層は、
(a)フッ素含有紫外線硬化型樹脂5.0〜15.0質量%、
(b)アクリル基を有するポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はアクリル基を有するポリエステル変性ポリジメチルシロキサン2.0〜8.0質量%、
(c)(a)及び(b)と共重合可能な紫外線硬化型樹脂9.0〜70.0質量%、
(d)中空シリカ微粒子22.0〜83.0質量%、
(e)光重合開始剤1.0〜10.0質量%
からなる低屈折率層用樹脂組成物(但し、(a)(b)(c)(d)(e)の合計は、100質量%である。)を硬化させてなり、(b)の質量%が、(a)の質量%より少なく、
前記防眩性ハードコート層と前記低屈折率層との間に、金属酸化物微粒子と紫外線硬化型樹脂とを含有し、前記低屈折率層の屈折率より高い1.6〜2.1の屈折率を有する高屈折率層が備えられており、
前記防眩性ハードコート層は、バインダーに透光性有機微粒子を含有する防眩性ハードコート層用組成物を硬化させてなり、
前記バインダーは、アクリル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィンを含むことを特徴とするインサート成形用防眩性反射防止フィルム。 - 前記熱可塑性透明基材フィルムが、ポリカーボネート層とポリメチルメタクリレート層との二層構造からなり、前記防眩性ハードコート層はポリメチルメタクリレート層上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のインサート成形用防眩性反射防止フィルム。
- 請求項1又は2に記載のインサート成形用防眩性反射防止フィルムを表面に備える、樹脂成形品。
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