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JP6257075B2 - SiCエピタキシャルウェハの製造方法 - Google Patents
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本発明は、SiCエピタキシャルウェハの製造方法に関する。
炭化珪素(SiC)は、シリコン(Si)に比べて絶縁破壊電界が1桁大きく、バンドギャップが3倍大きく、熱伝導率が3倍程度高い等の特性を有することから、パワーデバイス、高周波デバイス、高温動作デバイス等への応用が期待されている。
SiCエピタキシャルウェハは、SiCエピタキシャル膜を形成する基板として昇華法等で作製したSiCのバルク単結晶から加工したSiC単結晶基板を用い、通常、この上に化学的気相成長法(Chemical Vapor Deposition:CVD)によってSiC半導体デバイスの活性領域となるSiCエピタキシャル膜を成長させることにより製造する。
SiCエピタキシャル膜の欠陥として、三角形状の欠陥(以下、「三角欠陥」という)が知られている。この三角欠陥は、ステップフロー成長方向に沿って三角形の頂点とその対辺(底辺)が順に並ぶような方向を向いて形成される(非特許文献3を参照)。すなわち、<11−20>方向に直交する方向に三角欠陥の対辺(底辺)が配置する。この三角欠陥の発生原因としては複数考えられており、例えば、基板(ウェハ)表面に残っている研磨傷等のダメージ(特許文献1を参照)、ステップフロー成長中にテラスに形成される二次元核(特許文献2を参照)、成長初期の過飽和状態のときに基板とエピタキシャル膜との界面に形成される異種のポリタイプの結晶核(非特許文献1を参照)、後述するSiC膜の微小破片を起点とするものがある。また、本願発明者らにより、チャンバ内の材料片を起点とする三角欠陥も存在することが明らかにさている(特許文献6を参照)。
このような三角欠陥は、SiCエピタキシャル膜の成長と共に成長してゆく。すなわち、ステップフロー成長と共に、上記の起点を三角形の頂点として、ほぼ三角形の相似形を維持しながらその面積を大きくするように成長していく。従って、通常、起点がSiCエピタキシャル膜の成長初期に発生した三角欠陥ほどサイズが大きく、三角欠陥のサイズから起点の膜中の深さを推測することができる。
SiCエピタキシャルウェハの量産における歩留り向上のためには、かかる三角欠陥の低減は不可欠であり、特許文献1、2及び6には、その低減について原因に応じた方策が提案されている。
SiCエピタキシャル膜の品質を劣化させる原因として、SiCウェハ(SiC基板)を載置するウェハ載置部を有するサセプタの上面に対向して上方に配置するシーリング(天板)上に堆積したSiC膜が剥がれて、SiCウェハ上、又は、SiCエピタキシャル膜中もしくは膜上に落下したSiC膜の微小破片(以下「ダウンフォール」という。)がある。このダウンフォールは三角欠陥の起点になりえる。また、チャンバ内の部品から剥離した材料片もダウンフォールとなりえる。
ここで、SiCエピタキシャル膜の成長に際して、基板であるSiCウェハを高温に加熱し、その温度を保持する必要があるが、この加熱・保持の方法として、主に、サセプタの下面側及び/又はシーリングの上面側に配置された加熱手段を用いて加熱する方法が用いられている(特許文献3、非特許文献2、3を参照)。シーリングを加熱する場合、誘導コイルによる高周波誘導加熱によって加熱されるものが一般的であり、高周波誘導加熱に適したカーボン製のものが通常用いられる。
SiCエピタキシャル膜の成膜中において、SiCの堆積は、SiCウェハ上だけではなく、シーリング上や、その他のチャンバ(SiC−CVD炉)内の部材上にも生じてしまう。成膜を繰り返すと、シーリング等の上に形成されるSiCの堆積量も多くなるため、特に量産においてはダウンフォールの問題も顕在化する。
SiCエピタキシャルウェハの量産において、歩留り向上のためには、ダウンフォールの低減は不可欠である。
ところで、SiCエピタキシャルウェハにおいては、窒素もドーパントになるため、その製造に際しては、図12に示すように、グローブボックス100内にチャンバ(SiC−CVD炉)200を配置し、グローブボックス内をアルゴンガス等の不活性ガスで充填して、サーキュレーションをONにして、グローブボックスに備えたフィルタ300を介してグローブボックス内に不活性ガスを循環させながら、SiCウェハ上にSiCエピタキシャル膜を成膜する成膜工程を行い、SiCエピタキシャルウェハを製造するのが一般的である。2個のフィルタ300を結ぶ矢印は不活性ガスの循環を摸式的に示すものである。
グローブボックスに備えられるフィルタとしては、例えば、除去率(粒子捕集率)が極小となる0.3μmのパーティクルに対して99.97%以上のパーティクル除去率を有するものが用いられている。
グローブボックス内は、SiC基板の設置や、作製されたSiCエピタキシャルウェハの回収の際の作業等で、チャンバ(SiC−CVD炉)の蓋201を開けるたびに、チャンバ内の部材に付着したSiC等の堆積物(パーティクル、デポ)が飛散してグローブボックス内が汚れるが、このフィルタを介したグローブボックス内の不活性ガスの循環は、かかる堆積物を除去することを主な目的とする。
図12において、符号201で示す蓋の上の点線は、蓋が開いている状態を示すものであり、上下の矢印は蓋が開閉可能であることを示すものである。
特許第4581081号公報 特開2009−256138号公報 特表2004−507897号公報 特開2009−164162号公報 特許第4959763号公報 特開2013−023399号公報
Journal of Applied Physics 105 (2009) 074513 Materials Science Forum Vols. 483−485 (2005) pp141−146 Materials Science Forum Vols. 556−557 (2007) pp57−60
上述のように、結晶欠陥の発生を防ぐためには、チャンバ内に成長用基板を設置する基板設置作業を行う際に、チャンバ内に結晶欠陥の原因となるパーティクルを持ち込むことを極力抑制する必要がある。さらに、ドナーとなる窒素や結晶欠陥の原因となる酸素等のガス状の不純物も、吸着の形で系内に持ち込まれる可能性があり、これらを極力除去することも必要であると考えられてきた。
SiCエピタキシャルウェハの成長条件は1500〜1600℃と高温であり、チャンバ内の主要パーツ基材として実用的な耐用性を備える材料として、グラファイトが一般的に用いられる、しかしながら、このグラファイトは多孔質の物質であり、窒素ガス等のガス状の不純物が含まれる。そのため、例えば、新品パーツの使用開始時は、内包窒素ガスを除去するために、予め時間をかけて、各パーツのベーキング(純化処理)を実施する処理が行われている。
また、高温でグラファイト基材の表面が劣化することを防ぐために、TaCや炭化珪素をグラファイトの表面にコートしたものを用いる場合がある。このようなコーティングにより、グラファイトの吸着ガスの影響は低減される。しかしながら、そのような場合であっても、基材の表面には成長によって脆い状態で付着したデポジションが存在することから、そのデポジションに吸着した不純物による汚染の影響が懸念される。また、デポジションがパーティクルの原因になるのは、上述の通りである。
かかる理由から、高純度のSiCエピタキシャルウェハを製造する場合には、グローブボックスを用い、グローブボックス内の雰囲気は精製Ar(アルゴン)雰囲気とされている。これは、上述のように、ドナーとなる窒素ガス(N)や、電気的に活性な結晶欠陥の基となる可能性のある不純物である酸素(O)等をチャンバ内に持ち込むのを、極力避けるためである。
しかしながら、例えば、グローブボックス内をArによる不活性ガス雰囲気とした場合には、酸素分子や窒素分子をイオン化するイオナイザを使用して、このグローブボックス内においてイオン化ガスを発生させることが不可能である。そのため、従来は、グローブボックス内においてイオン化ガスを積極的に発生させることで、グローブボックス内に設置されたウェハや各種パーツの除電を行ない、浮遊するパーティクルを除去するという方法を採用することは不可能であった。
また、SiCエピタキシャルウェハを製造する際は、まず、SiCウェハ(SiC(単結晶)基板)をチャンバ内に設置する基板設置作業を行う必要があるが、従来、この基板設置作業、すなわち、チャンバの蓋を開けての作業は、サーキュレーションをOFFにして行っていた。サーキュレーションをOFFにして基板設置作業を行っていた理由としては、サーキュレーションをONにしたままで作業を行うと、グローブボックス内のガスの動きが大きいので、チャンバの内壁やチャンバ内の部材に付着したSiC堆積物等の堆積物が舞い上がってしまい、この舞い上がった堆積物が、設置作業中にSiCウェハ(SiC基板)に付着してしまうと考えられていたことが挙げられる。
SiCの堆積物をはじめとするパーティクルは、様々な段階でSiCウェハ(SiC基板)に付着するものであり、例えば、チャンバ(SiC−CVD炉)の蓋を閉めるときに付着するもの、原料ガスの導入時に付着するもの、エピタキシャル成長のための温度上昇時に付着するもの等が考えられ、これらはチャンバ(SiC−CVD炉)内でパーティクルが付着する場合である。このようなチャンバ内でパーティクルが付着するという問題を解決することも容易ではないという現状において、チャンバ外の環境であるグローブボックス内の環境、例えば、浮遊するパーティクル数と、そのパーティクルに起因した、SiCエピタキシャルウェハの欠陥との関係や、そのような欠陥の低減策について、検討が進んでいないのが現状である。このグローブボックス内のパーティクルも、SiC基板上に付着した場合には三角欠陥の原因になり得る。
また、ダウンフォールについては、特許文献4に開示されている方法によって、シーリングからSiC基板上、若しくは、その上に成長したSiCエピタキシャル膜に落下するダウンフォールを阻止することはできるが、ダウンフォールの原因となるシーリング上のSiCの堆積(もしくはSiC膜の成長)自体を抑制することはできない。
ここで、成膜前のウェハと、飛来するパーティクルとでは、その電位や属性が異なることから、ウェハ表面にパーティクルが付着しやすいという問題がある。これは、グローブボックス内のパーティクルの帯電属性は、そのほとんどが正(+)で数100V程度であるのに対し、成膜前のウェハは数10Vで、その帯電属性は正(+)、負(−)が同程度であることによるものと考えられる。
このため、従来の方法でSiCエピタキシャルウェハを製造すると、SiC基板をチャンバ内に設置する際に、グローブボックス内のパーティクルがSiC基板に飛来して多く付着してしまい、SiC基板上におけるパーティクルに起因した三角欠陥の面密度が高くなるという問題があった。
リアクタをグローブボックス内に収容して操業を行なった場合、リアクタの蓋を開けてウェハをチャージする時の動作によってパーティクルの浮遊や静電気が生じる。さらに、通常、成長炉内へのウェハの設置時には、その前に行なったエピタキシャル成長工程において付着したデポジットを除去するため、リアクタ内のクリーニングを行なうが、この場合にも、グローブボックス内においてパーティクルの原因となる小さなダストが必然的に発生する。
このように、成長工程における小さな動作や静電気、クリーニング等により、グローブボックス内においてパーティクルが長時間浮遊した状態となることから、複数のパーツ上にパーティクルが堆積し、さらに、ウェハ表面にもパーティクルが飛来して付着する。また、ウェハ表面以外に付着したパーティクルも、結晶成長を行っている際に離脱し、ウェハ上に付着する場合もあることから、上述したような欠陥密度を上昇させる原因となるおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、静電気発生にあたってのAr雰囲気による阻害要因を解消し、イオナイザを使用してグローブボックス内の除電を行ない、パーティクルを効果的に除去することを目的とする。さらに、除電されたグローブボックス内の気体を循環させることにより、さらに効率的にパーティクルの除去を行なうことを目的とする。
そして、SiC基板上にパーティクルが付着するのを抑制でき、SiC基板上に付着したパーティクルを起点とする三角欠陥の面密度が低いSiCエピタキシャルウェハの製造方法及びSiCエピタキシャルウェハを提供することを目的とする。
本発明者らは、従来、Ar雰囲気とされたグローブボックス内においては多量のイオン化ガスを発生させることができなかった点について再検討を行い、その雰囲気ガスの組成を適正化することにより、Arを含む雰囲気下であっても、イオン化ガスを効果的に発生させて除電を行なうことが可能となることを見出した。
より詳細には、例えば、イオナイザ等のようなイオン化ガスの発生手段を用いて除電を行うことにより、ウェハのセッティング時に、SiCエピタキシャルウェハに、静電気によってパーティクルが付着することを防止するとともに、さらに、グローブボックス内の雰囲気をサーキュレーションによって循環させて清浄化することで、静電気によるパーティクルの再付着を防止しながら、パーティクルを効率的に除去することができ、ウェハのセッティング終了時に残存するパーティクルを低減することが可能になることを知見した。さらに、この際、チャンバ及びリアクタを収納するグローブボックス内の雰囲気ガスを、Ar/Oの混合ガス雰囲気とすることで、効果的なイオン化ガスの発生が可能となることを知見した。即ち、多量のイオン化ガスの発生手段を用いるにあたり、このイオン化ガスの発生手段や雰囲気ガスの組成等を適正化することにより、グローブボックス内での除電機能を発揮させることができ、高稼働率で操業した場合であっても、ウェハ表面にパーティクルが飛来・付着するのを抑制し、さらに、雰囲気ガスが成膜時にドーパントとなるのを抑制しながら、高品質のSiCエピタキシャルウェハを製造することが可能であることを見出したものである。
さらに、SiCエピタキシャルウェハのエピタキシャル膜に形成された三角欠陥の面密度との関係を鋭意検討し、SiCウェハ(SiC基板)基板の設置作業を、サーキュレーションをOFFにしないでONを継続したまま行った方が、グローブボックス内のパーティクルに起因した三角欠陥の面密度が低減されることを見出した。
(グローブボックス内のパーティクル)
図1は、パーティクル(粒子)カウンターを用いて、SiC−CVD炉内にSiC基板を設置する前に計測したグローブボックス内のパーティクル数と、その後、SiC基板上にSiCエピタキシャル層を有するSiCエピタキシャルウェハを作製して、そのSiCエピタキシャルウェハのSiCエピタキシャル層で計測された、三角欠陥の面密度との関係を示すグラフである。横軸がグローブボックス内のパーティクル数であり、縦軸が計測されたグローブボックス内のパーティクル数は28.8リットルの気体の量におけるパーティクル数である。
グローブボックス及びSiC−CVD炉は、AIXTRON社製のHot Wall SiC CVD(VP2400HW)を用いた(以下、本発明で示す結果は全て同じ)。循環させた気体はアルゴンであり、フィルタは除去率が極小となる0.3μmのパーティクルに対して99.97%以上のパーティクル除去率を有するものを用いた(以下、本発明で示す結果は全て同じ)。また、パーティクル(粒子)カウンターはニッタ株式会社製のエアロトラック9110を用いた(以下、本発明で示す結果は全て同じ)。
図1に示す通り、グローブボックス内のパーティクル数が増大すると、SiCエピタキシャル層内の三角欠陥の面密度が単調に増大している。
ここで、計測された三角欠陥は、グローブボックス内のパーティクルに起因するものと、グローブボックス内のパーティクル以外のパーティクル(主に、SiC−CVD炉内の部材に付着した堆積物やその部材自体が剥がれたもの(部材の材料片))に起因するものとが混在している。図1において、パーティクル数がゼロに近くなっても存在する三角欠陥はグローブボックス内のパーティクル以外のパーティクルに起因するものである。
図2は、サーキュレーション(気体の循環)をONとOFFで交互に繰り返した場合の、グローブボックス内のパーティクル数について調べた結果を示すものである。グラフにおいて、横軸は時間(分)、縦軸はパーティクル数(28.8リットルに対して)、縦の破線はサーキュレーションのONとOFFの切り替えを示すものである。また、図中の「*」は、その時刻にグローブボックス内に手を出し入れして、模擬作業を行ったことを示している。
図2に示す通り、サーキュレーションONの場合はサーキュレーションOFFの場合に比べて、グローブボックス内のパーティクル数は非常に少なく、また、サーキュレーションOFFからONに切り替えると、グローブボックス内のパーティクル数は数分以内に最小値となり、サーキュレーションが十分に機能していることがわかる。
サーキュレーションをOFFにするとグローブボックス内のパーティクル数が増大するのは、フィルタからのパーティクルの逆流が生じたり、気体の流れに乱れが生じてグローブボックス内のパーティクルが舞い上がったりしてしまい、それがサーキュレーションOFFのためにフィルタで除去されなかったためと考えられる。
この結果から、サーキュレーションをONにしてグローブボックス内を一旦、清浄にしても、OFFにしてしまうと、グローブボックス内を再び汚してしまうことがわかった。
図3は、SiC基板の設置作業に伴うSiC−CVD炉(チャンバ)の蓋の開閉、及び、サーキュレーション(気体の循環)のON、OFFと、グローブボックス内のパーティクル数との関係を示すグラフである。
図3において、「◆」(実施例)は、SiC基板の設置作業に伴う際の、SiC−CVD炉(チャンバ)の蓋の開閉を通じてサーキュレーションをONにしたままとした例、「□」(参考例1)及び「△」(参考例2)は、SiC−CVD炉(チャンバ)の蓋を開けるときに、それまでONだったサーキュレーションをOFFにしてSiC基板を設置し、蓋を閉じた後に再びONにした例を示すものである。図3のグラフにおいて、横軸は時間(分)、縦軸はパーティクル数(28.8リットルに対して)を示す。また、チャージ開始として示した縦線は、SiC基板設置のために蓋を開けた時刻を示すものであり、また、その縦線以後で、各例において示した縦線は、SiC基板設置を完了して蓋を閉じた時刻を示すものであり、また、その縦線の直後に各例において示した丸印は、エピタキシャル膜形成の開始直前のパーティクル数を示すものである。
図3に示す通り、サーキュレーションのONを継続した場合(「◆」)には、SiC−CVD炉(チャンバ)の蓋を開けてSiC基板の設置作業を行っても、グローブボックス内のパーティクル数はほとんど増大していない。
これに対して、それまでONだったサーキュレーションを、SiC−CVD炉(チャンバ)の蓋を開けるときにOFFにしてSiC基板の設置作業を行った場合(「△」、「□」)は、グローブボックス内のパーティクル数が増大することがわかった。
このパーティクル数の増大は、フィルタからのパーティクルの逆流と、SiC−CVD炉(チャンバ)内のパーティクルの飛散によるものと考えられる。
表1は、サーキュレーション(気体の循環)のON、OFFのそれぞれの場合について、SiCエピタキシャルウェハのエピタキシャル層の表面欠陥の面密度、幅(対辺の長さ)が約180μm(162μm以上198μm以下)の三角欠陥の面密度、及び、幅(対辺の長さ)が約180μm(162μm以上198μm以下)のうち、起点のサイズ(平面視して最大の方向のサイズ)が20μm未満の三角欠陥の面密度の計測結果を示すものである。
なお、起点のサイズ(平面視して最大の方向のサイズ)が20μm未満の三角欠陥を分けて計測したのは、SiC基板上に付着したパーティクルには、グローブボックス内に浮遊していたものと、エピタキシャル成長前にチャンバ内の部材(例えば、シーリング)の材料片が落下したものが考えられるが、経験的に、後者のものはパーティクルのサイズが大きく、それに起因した欠陥の起点は大きいので、それを排除する趣旨である。
計測したSiCエピタキシャルウェハは、炉のクリーニング後の最初のSiCエピタキシャルウェハであり、エピタキシャル層の形成条件は、層厚(12.5μm)以外は実施例で示した条件と同じであった。SiC基板はオフ角4°の4H−SiC単結晶であり、エピタキシャル層の層厚は12.5μmであったので、エピタキシャル成長前のSiC基板上に付着したパーティクルを起点として形成された三角欠陥の幅は、(12.5/tan4°)=180μm、となる。
表1に示した通り、SiCエピタキシャルウェハのエピタキシャル層の表面欠陥、幅が約180μmの三角欠陥、及び、幅が約180μmの三角欠陥のうち起点のサイズが20μm未満の三角欠陥のいずれの面密度も、サーキュレーションONを連続した場合の方が低かった。これは、SiC−CVD炉の蓋の開閉を通じてサーキュレーションONを連続した結果、グローブボックス内のパーティクル密度が低減した状態でSiC基板の設置作業を行うことができた結果、エピタキシャル成長前にSiC基板上に付着したグローブボックス内のパーティクルが少なかったことによると考えることができる。
特に、幅が約180μmの三角欠陥のうち、起点のサイズが20μm未満の三角欠陥の面密度がゼロであり、SiC−CVD炉の蓋の開閉を通じたサーキュレーションONの連続運転は、グローブボックス内のサイズの小さいパーティクルの除去に特に有効であるものと考えられる。
しかしながら、SiC−CVD炉の蓋の開閉を通じたサーキュレーションONの連続運転を行うことにより、グローブボックス内のサイズの小さいパーティクルの除去が可能な状態とした場合でも、静電気により付着してしまったパーティクルを除去することは難しい。これら一時的に付着したパーティクルも、エピタキシャル成長系内に持ち込まれると、結晶成長開始前あるいは成長中に離脱して、三角欠陥などの結晶欠陥となってしまう。一般に、パーティクルに起因する欠陥は、結晶成長プロセスを繰り返した場合、成長ごとにその数がばらつくという傾向がある。これを改善するためには、エピタキシャル成長系内に持ち込まれるパーティクルをできるだけ少なくする必要があり、そのためには考えられる種々の原因それぞれに対してパーティクル低減策をとることが重要である。
(静電気発生手段を用いたグローブボックス内の除電)
次に、別の側面からのパーティクル低減策として、静電気発生手段を用いたグローブボックス内の除電について詳述する。本発明者等は、パーティクルがエピタキシャル成長系内に持ち込まれる原因の一つとして、パーティクルが静電気によって付着しているために除去されにくいということに注目し、イオナイザによって静電気を除電することを考えた。そして、グローブボックス内の除電を行うにあたり、除電用イオナイザの機能及び雰囲気の調整により、継続的に除電効果を発揮できるような状態について検討し、エピタキシャル品質をより向上させるための検討実験を行った。
本実験においては、ウェハ、チャンバ(エピタキシャル炉)用の主要パーツ、及び関連治具全てのイオン化レベルを測定し、作業前後でのイオン化レベルと除電処理後のイオン化レベルを比較した。この実験の結果、エピタキシャル成長に関連する主要パーツの取り扱いに伴い、高レベル(電位差)の静電気が発生しているものの、除電作業でほぼ解消できることが明らかとなった。
即ち、本実験においては、市販の除電装置を使用し、市販の高精度電気センサを用いて、以下に示す条件下でパーツの耐電状態を調べた。
この実験の結果を図6のグラフに示す。図6に示すグラフは、不活性ガスであるArを用いた場合と、窒素を用いた場合とを比較するデータであり、さらに、酸素を添加してイオンバランスレベルを測定する実験を行った結果である。ここで、イオンバランスレベルとは、対象物を0Vに保つ能力の指標であり、この数値が0Vから離れていると、除電できずに帯電させやすいことを示す。
(1)除電装置:株式会社キーエンス製;コロナ放電タイプ・イオナイザ(SJ−H−036)
(2)計測器:株式会社キーエンス製;高精度電気センサ(SK−200)
図6のグラフから明らかなように、Arガス中に酸素ガスを0.7%以上添加すると、ほぼ安定してイオン発生量を適正に保持できることがわかる。すなわち、Ar雰囲気中に酸素ガスを一定量添加することにより、安定して除電効果を発揮することが可能になることが明らかとなった。
また、本実験により、帯電は物質同士の接触(摩擦帯電)、一体化している樹脂製パックの蓋を外す(剥離帯電)等の行為で発生し、その電荷量は少量であるものの、電位差(電圧)が非常に大きいことが明らかとなった。
また、除電装置から多量のイオンを照射することで、帯電したパーツに存在する少電荷量を中和し、電位差を無くすことができることが判った。この際、照射するイオン量は、±0に近いレベルで、双方のイオン発生量が同等に近い状態が適正と考えられる。
また、不活性ガス雰囲気中においては、除電装置から発生させるイオンのバランスが(−)側へシフトしやすいことが判った。従って、イオンバランスが0Vに近い領域から(−)側へ外れ始める領域が、除電機能を有効に利用できる限界雰囲気と考えられる。
さらに、N雰囲気よりも、Ar雰囲気の方が、多くの混合ガスを必要とする結果となった。これは、Ar雰囲気の方が、放電現象が起こりやすく、イオンバランスを適正に保つのに必要な混合ガスを多く必要とするためと考えられる。
即ち、不活性ガスに電離可能ガスである酸素を少量混合することにより、イオナイザを使用して除電を行うことが可能となることが分かった。
また、窒素ガスは雰囲気ガスとしても、電離可能ガスとしても用いることができる。しかしながら、SiCのエピタキシャル成長においては、窒素は効率的にドナー不純物となるため、成長時には反応系内からは極力除去することが望ましい。そのため、SiC基板設置工程に長時間を要した場合や、部材を長期にわたって繰り返し使用して部材内に蓄積された場合に、窒素が微量に混入する危険性を考慮すると、雰囲気ガスとして使用することは好ましくない。雰囲気ガスとしては、不活性ガスであるアルゴン等の希ガスを用いることが望ましい。
次に、イオナイザが使用できるレベルの酸素を添加した雰囲気ガスが、SiCのエピタキシャル成長に使用できるかどうかを確認する実験を行った。
本実験においては、一定時間での成膜に使用し、デポジションの蓄積したグラファイト製のパーツを、ウェハのセット/取り出しに必要な時間で大気に暴露し、エピタキシャル特性が影響を受けるかどうかを確認した。即ち、21%の酸素を含む窒素含有ガスを雰囲気に用いて、一連のSiCエピウェハのセッティング動作をおこない、通常条件と比較して、その影響を確認した。この際、ガス供給条件一定(アンドープ)、グローブボックスのセッティングのみを変化させ、以下の3条件でキャリア濃度を比較した。
上記実験の結果を図7のグラフに示す。
(1)通常条件(グローブボックス内を純Ar雰囲気として、ウェハ出し入れ作業を実施)、
(2)グローブボックス開放条件(大気雰囲気下でリアクタ開閉、ウェハの出し入れ実施:所要時間約1時間)、
(3)通常条件(グローブボックス内を純Ar雰囲気に再形成し、ウェハの出し入れ作業を実施)
図7のグラフから明らかなように、上記3条件による実験の結果、上記(1)、(2)、(3)と、操業を重ねるにつれて、わずかにキャリア濃度が低下する傾向が見られたが、これは、グラファイト製のパーツ自体に内包された窒素ガスの純化傾向による推移と考えられ、例えば、上記(2)においてリアクタの内部を大気に晒したことによるキャリア濃度の上昇は見られなかった。また、成長表面についても、特に差が無く、正常であった。
すなわち、1時間程度の時間、グローブボックス内、即ちリアクタ内部部材を窒素及び酸素ガスが大量に存在する大気に暴露しても、窒素および酸素によるエピタキシャル層の汚染の影響は無視できるレベルであり、正常なエピタキシャル成長が行われることが確認された。従って、グローブボックス内の雰囲気を、精製Arガスにイオナイザが使用できる程度の酸素ガスを添加した混合雰囲気とした場合であっても、エピタキシャルウェハの成長に、特に問題が生じることが無いことが明らかとなった。
そして、上述のように、グローブボックス内における基板のセッティング工程で、除電のためにイオナイザを用いることができることが明らかとなったため、使用している部材で除電の効果が実際に得られるかを確認する実験をおこなった。本実験においては、上記同様の除電装置及び計測器を用い、エピタキシャルウェハ成長工程に使用し、基板のセッティング時にグローブボックス内に存在する部材や物品について、以下に示す各状態での静電器量を測定した。なお、以下に説明する「取扱い」としては、実際の操作を模した接触、ブローガスの吹付等を実施した。
上記実験の結果を図8のグラフ及び表2に示す。
(1)取り扱い前の状態確認
(2)取り扱い中の状態確認
(3)除電装置使用後の状態確認
図8のグラフ及び表2から明らかなように、比較的サイズの大きなパーツ(カセットケース、シーリング、SiC基板等)の一方だけに触った場合には(−)に帯電し、逆方向は(+)に帯電することが多いことが判った。
また、帯電レベルには時間依存性があり、一定の時間以上で放置すると、帯電レベルは徐々に低下するが、0(ゼロ)にはならないことが判った。
また、帯電中に窒素ガスをブローした場合でも、除電は不可能で、放置状態に変わりは無かった。
また、除電装置(放電を伴うイオン照射)によってのみ、静電気レベルがリセットできることが確認できた。リセット後、通常の操作を実施すれば帯電レベルは元に戻るが、これは、主として摩擦帯電と剥離帯電による静電気蓄積によるものと考えられる。このことから、クリーンベンチのような清浄な環境においても、付着したパーティクルを除去するためには、放置するだけでは不十分であり、イオナイザを用いた除電が有効であることが分かった。
上記のような、本発明者等が行った実験結果より、イオンバランス機能を備えた除電手段(静電気発生手段)、及び、除電手段がその機能をもって適正なイオン発生機能を発揮可能な不活性ガス(希ガス)/イオン化ガス(電離可能ガス)混合雰囲気を形成し、グローブボックス内でも除電手段が適正に機能できる環境とすることを見出した。これにより、リアクタの開閉時に発生するパーティクルが、静電気を帯びたパーツやエピタキシャル成長前のウェハの表面へ飛来・付着しやすくなるのを抑制することが可能となる。
本発明者等は、上記各実験(予備試験)により、イオンが適正に発生できる環境の範囲を把握し、その実環境で試験を実施した結果、除電機能を有するイオナイザが適正に動作することを確認した。併せて、リアクタを覆うグローブボックスを一時的に撤去し、大気雰囲気(除電機能を有するイオナイザは問題なく動作可能)においても、同様にウェハのセット及びエピタキシャル成長試験を実施することで、パーツやウェハへのパーティクルの付着を抑制できる効果と、グラファイト製のパーツが一時的に大気へ晒されることによる、キャリア濃度のバックグラウンド上昇が無いことを確認し、以下に示す本発明をなし得たものである。
(本発明が採用する構成)
本発明は、上記各知見に基づき、従来の課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)グローブボックス内に設置されたSiC−CVD炉を用いて、SiC基板上にSiCエピタキシャル層を有するSiCエピタキシャルウェハを製造する方法であって、前記SiC−CVD炉内にSiC基板を設置する際に、前記グローブボックスの内部を希ガスと電離可能ガスとの混合雰囲気にするとともに、静電気発生手段によって前記グローブボックスの内部を除電しながら、その設置を行うSiC基板設置工程を有することを特徴とするSiCエピタキシャルウェハの製造方法。
(2)前記電離可能ガスが、酸素であることを特徴する(1)に記載のSiCエピタキシャルウェハの製造方法。
(3)前記希ガスがアルゴンであることを特徴とする(1)又は(2)に記載のSiCエピタキシャルウェハの製造方法。
(4)前記除電を、前記グローブボックス内の気体を循環させながら行うことを特徴とする(1)〜(3)のいずれか一項に記載のSiCエピタキシャルウェハの製造方法。
(5)前記除電を、前記SiC−CVD炉内にSiC基板を設置する前後を通じて行うことを特徴とする(1)〜(4)のいずれか一項に記載のSiCエピタキシャルウェハの製造方法。
(6)前記除電を、前記SiC−CVD炉内にSiC基板を設置する、少なくとも3分前から行うことを特徴とする(5)に記載のSiCエピタキシャルウェハの製造方法。
(7)前記SiC基板設置工程は、前記除電により、前記SiC基板の表面における電位を0〜40Vの範囲に制御することを特徴とする(1)〜(6)のいずれか一項に記載のSiCエピタキシャルウェハの製造方法。
(8)前記SiC基板設置工程を、SiC−CVD炉内にSiC基板を設置する前に、前記グローブボックス内のパーティクル数が所定のパーティクル数密度以下であることを確認するパーティクル数密度確認工程を有することを特徴とする(1)〜(7)のいずれか一項に記載のSiCエピタキシャルウェハの製造方法。
本発明によれば、上記方法を採用することにより、SiC基板上へのパーティクルの付着を抑制することが可能となるので、パーティクルを起点とする三角欠陥の面密度が低いSiCエピタキシャルウェハ及びその製造方法を提供できる。
また、本発明によれば、チャンバ内の部材の材料片を起点とする三角欠陥の面密度が低いSiCエピタキシャルウェハの製造方法を提供できる。
グローブボックス内のパーティクル数とエピタキシャルウェハのSiCエピタキシャル層で計測された三角欠陥の面密度との関係を示すグラフである。 サーキュレーションをONとOFFで交互に繰り返した場合のグローブボックス内のパーティクル数の変化を調べた結果を示すグラフである。 SiC−CVD炉の蓋の開閉、サーキュレーションのON、OFFと、グローブボックス内のパーティクル数との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態において使用されるエピタキシャルウェハの製造装置を示す断面模式図である。 本発明の実施形態において使用されるエピタキシャルウェハの製造装置を示す模式図であり、グローブボックス内にチャンバ(SiC−CVD炉)、イオナイザ、サーキュレーターが配置された構成を概略的に示す図である。 本発明の実施形態において使用されるエピタキシャルウェハの製造装置を用いた実験により、グローブボックス内の雰囲気ガスにおける不活性ガス占有率と、イオナイザから発生するイオンのバランスレベルとの関係を調べた結果を示すグラフである。 本発明の実施形態において使用されるエピタキシャルウェハの製造装置を用いた実験により、「グローブボックス内を純Ar雰囲気として、ウェハ出し入れ作業を実施」、「グローブボックスを開放して大気雰囲気下でリアクタ開閉、ウェハの出し入れを所要時間約1時間で実施」、「グローブボックス内を純Ar雰囲気に再形成し、ウェハの出し入れ作業を実施」の3条件でキャリア濃度を比較し、ウェハ表面の各位置におけるキャリア濃度を示したグラフである。 本発明の実施形態において使用されるエピタキシャルウェハの製造装置を用いた実験により、エピタキシャルウェハ成長工程における、「取り扱い前の状態」、「取り扱い中の状態」、「除電装置使用後の状態」の各状態での静電器量を測定し、各パーツの静電気レベルを示したグラフである。 実施例と比較例の表面欠陥密度と2mm□収率の結果を示したグラフである。 実施例のエピタキシャルウェハの結晶欠陥のマップ(カンデラ像)である。 比較例のエピタキシャルウェハを結晶欠陥のマップ(カンデラ像)である。 グローブボックス内にチャンバ(SiC−CVD炉)が配置された構成を概略的に示す図である。
以下、本発明を適用したSiCエピタキシャルウェハの製造方法、及び、SiCエピタキシャルウェハについて、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
[SiCエピタキシャルウェハの製造方法]
本発明を適用した第1の実施形態のSiCエピタキシャルウェハの製造方法は、図5に示すように、グローブボックス81内に設置されたSiC−CVD炉1を用いて、SiC基板上にSiCエピタキシャル層を有するSiCエピタキシャルウェハを製造する方法である。具体的には、本発明に係る製造方法は、リアクタを含むSiC−CVD炉1内にSiC基板を設置する際に、グローブボックス81の内部を希ガスと電離可能ガスとの混合雰囲気にするとともに、静電気発生手段であるイオナイザ82によってグローブボックス81の内部を除電しながら、その設置を行うSiC基板設置工程を有する方法である。なお、図5中に示すサーキュレーター83は、フィルタ83aを備えてなり、グローブボックス81内の雰囲気ガスを循環させる点では、図12中に示すグローブボックス100と同様である。
そして、本実施形態では、上記のSiC基板設置工程において、イオナイザ82によるグローブボックス81の内部の除電を、このグローブボックス81内の気体を循環させながら行う方法を例に挙げて説明する。
<SiC基板設置工程>
(グローブボックス内の混合雰囲気)
本実施形態のSiC基板設置工程では、グローブボックス81内の混合雰囲気を構成する電離可能ガス、すなわちイオン化ガスとして、酸素を用いることができる。
また、グローブボックス81内の混合雰囲気を構成する希ガス、すなわち不活性ガスとして、Ar(アルゴン)を用いることができる。
このように、グローブボックス81内の雰囲気中に、Ar等の不活性ガスに加え、酸素を含有させ、適正化された混合雰囲気下とすることで、従来のAr雰囲気下では不可能であった静電気発生による除電を行うことが可能になるとともに、ウェハ中のドーパント濃度を適正に制御しながら、除電を行うことができる。
すなわち、グローブボックス81内に設置されたSiC−CVD炉1に、蓋1Aを開閉してSiCエピタキシャルウェハをセッティングする際、静電気によってウェハにパーティクルが付着するのを防止するとともに、グローブボックス内の雰囲気をサーキュレーションによって循環させて清浄化することで、静電気によるパーティクルの再付着を防止しながら、パーティクルを効率的に除去することができる。これにより、特に、高稼働率で操業した場合であっても、グローブボックス81内に存在するパーティクルが各主要パーツに飛来して付着するのを防止でき、ひいては、各パーツに付着したパーティクルがSiCエピタキシャルウェハ上に飛来して付着するのを防止できる。従って、パーティクルに起因した三角欠陥の面密度が低減され、素子特性に優れたSiCエピタキシャルウェハを製造することが可能となる。
具体的には、上述するとともに、図6のグラフにも示したように、Arを主体とする混合雰囲気ガス中において、酸素を0.7%以上添加することにより、イオン発生量を安定して適正に保持でき、静電気の発生に伴う高い除電作用が安定して得られる。なお、上記の混合雰囲気ガス中における酸素の上限は、特に限定されないが、SiC−CVD炉1内のパーツに酸素が吸着して不純物となるのを防止するため、例えば、10%以下とすることが好ましい。
また、図7のグラフに示すように、ウェハのセッティング時に、グローブボックス81内の雰囲気中に酸素が存在する場合であっても、短時間であれば、キャリア濃度、すなわちSiCエピタキシャルウェハの特性に大きな影響は無く、ウェハの成長に問題が生じることは無い。
(静電気発生手段:イオナイザ)
本実施形態の製造方法において用いられるイオナイザ(静電気発生手段)82は、上述の如く、静電気を発生させることでグローブボックス81内の各種パーツやウェハの除電を行うものである。イオナイザ82としては、従来から、物品に発生した静電気を除電するために用いられている、市販の静電気発生手段を何ら制限無く採用することができ、例えば、放電によってイオンを発生させるものを使用できる(例:株式会社キーエンス製;コロナ放電タイプ・イオナイザ(SJ−H−036)等)。イオナイザ82は、上記のような放電によってイオンを発生させて除電対象に照射することにより、静電気を打ち消して除電する効果が得られるものである。
そして、イオナイザ82は、グローブボックス81内において、内部全体を除電することが可能な位置に適宜設置することができる。
(除電のタイミング)
本実施形態のSiC基板設置工程におけるイオナイザ82を用いた除電の実施タイミングとしては、特に限定されるものではないが、例えば、SiC−CVD炉1内にSiC基板を設置する前後を通じて除電を行うことが、パーティクルのウェハへの飛来・付着を確実に防止する観点から好ましい。
また、除電は、SiC−CVD炉1内にSiC基板を設置する、少なくとも3分前から行うことが、パーティクルのウェハへの飛来・付着を、さらに確実に防止できることから、より好ましい。
すなわち、本実施形態のSiC基板設置工程における除電は、SiC−CVD炉1内にSiC基板を設置する時間よりも、その前後において長く実施することで、ウェハをセットする際のパーティクルの飛来・付着をより効果的に防止することが可能となる。
(除電によるSiC基板の表面の電位)
SiC基板設置工程においては、上記の除電により、SiC−CVD炉1内に設置したSiC基板の表面における電位を0〜40Vの範囲に制御することが、ウェハ表面に対するパーティクルの再付着等を防止する観点から好ましい。
上述したように、本発明者等が鋭意検討した結果、帯電現象としては、物質同士の接触による摩擦帯電や、一体化している樹脂製の部材を剥離することで発生する剥離帯電等が挙げられ、その電荷量は小さくとも、電位差(電圧)が非常に大きいことが判っている。
これに対し、本実施形態では、イオナイザ82から多量のイオンをグローブボックス81内に照射することにより、帯電したパーツ等に存在する少電荷量を中和し、電位差を無くすことが可能となる。さらに、SiC−CVD炉1内にしたSiC基板の表面における電位を0〜40V(の範囲に制御することで、ウェハ表面の電位差を低減させ、パーティクルの付着を防止することが可能となる。
(グローブボックス内の気体の循環)
上述したように、本実施形態の製造方法においては、SiC基板設置工程において、イオナイザ82によるグローブボックス81の内部の除電を行う際、グローブボックス81内の気体を、例えば、サーキュレーター83を用いて循環させることが好ましい。
すなわち、SiC基板(SiCエピタキシャルウェハ)をSiC−CVD炉1内にセッティングする際、グローブボックス81内を除電することでウェハにパーティクルが付着するのを防止するとともに、グローブボックス内の雰囲気をサーキュレーター83によって循環させて清浄化することで、ウェハへのパーティクルの再付着を防止しながら、効率的にパーティクルを除去することが可能になるという相乗効果を有する。
従って、特に、高稼働率で操業した場合であっても、グローブボックス81内に存在するパーティクルが各主要パーツやウェハに飛来して付着するのを防止することが可能となる。
サーキュレーター83に備えられるフィルタ83aとしては、例えば、除去率(粒子捕集率)が極小となる0.3μmのパーティクルに対して99.97%以上のパーティクル除去率を有するものを用いることができる。このようなフィルタ83aを用いて上記のサーキュレーションを実施した場合、0.3μm程度のサイズのパーティクルの除去にも有効である。本実施形態では、サーキュレーションを実施することにより、捕集率が多少低くても、効率的に小さなパーティクルを除去することができる。
本実施形態において、サーキュレーター83による気体の循環は、上記のイオナイザ82よる除電とともに、SiC−CVD炉1内にSiC基板を設置する前後を通じて行うことが好ましい。また、気体の循環は、イオナイザ82よる除電とともに、SiC−CVD炉1内にSiC基板を設置する、少なくとも3分前から行うことがさらに好ましい。これは、グローブボックス内のパーティクル数密度を低減した状態でSiCエピタキシャル膜の成長を行うことが可能になるので、SiCエピタキシャル膜の成長前にグローブボックス81内のパーティクルがSiC基板上に付着するのが抑制され、パーティクルを起点とする三角欠陥の密度(面密度)が低減されたSiCエピタキシャルウェハの製造が可能になるからである。
また、本実施形態においては、上記条件のSiC基板設置工程を、グローブボックス81内のパーティクル数密度が所定のパーティクル数密度以下であることを確認してから行うことが好ましい。これは、SiCエピタキシャル膜の成長前にグローブボックス81内のパーティクルがSiC基板上に付着するのが抑制され、パーティクルを起点とする三角欠陥の密度(面密度)の管理が可能となるからである。
本実施形態の製造方法においては、まず、イオナイザ82によってグローブボックス81内に配置された各パーツ及びウェハ(SiC基板)の除電を行うことにより、これらパーツやウェハ表面にパーティクルが飛来して付着するのを抑制できる。
さらに加えて、本実施形態では、上記の除電とともに、グローブボックス81内のサーキュレーションを実施することにより、グローブボックス81内に浮遊するパーティクルを効果的に除去することが可能となる。すなわち、本実施形態では、除電によってウェハ表面にパーティクルが付着するのを抑制するとともに、ウェハやパーツに付着せずにグローブボックス81内に残存するパーティクルをサーキュレーションによって除去することで、ウェハ表面にパーティクルが付着するのを確実に防止することができる。
従って、本実施形態のSiCエピタキシャルウェハの製造方法によって、三角欠陥の密度が低いSiCエピタキシャルウェハを製造することが可能となる。
<SiC−CVD炉>
本発明に係る製造方法において用いられるSiC−CVD炉としては、特に制限はない。
図4は、本発明に係るSiCエピタキシャルウェハの製造方法で用いられるSiC−CVD炉1の一部を示す断面模式図である。
本発明のSiCエピタキシャルウェハの製造方法で用いるSiC−CVD炉は、例えば、図4に示すようなSiC−CVD炉1が挙げられる。このSiC−CVD炉1は、炉内に原料ガスを供給しながら、ウェハの面上にエピタキシャル層を形成するSiC−CVD炉であり、ウェハが載置される複数の載置部2bを有し、これら複数の載置部2bが周方向に並んで配置されたサセプタ2と、サセプタ2との間で反応空間4を形成するように、サセプタ2の上面に対向して配置されたシーリング(天板)3とを備える。
本実施形態のSiC−CVD炉1は、さらに、サセプタ2の下面側及びシーリングの上面側に配置されて、載置部2bに載置されたウェハを加熱する加熱手段6、7と、シーリング3の上面中央部から反応空間4内に原料ガスを導入するガス導入口を有して、このガス導入口から放出された原料ガスを反応空間4の内側から外側に向かって供給するガス導入管5とを備える。
加熱手段6、7は誘導コイルであり、誘導コイルによる高周波誘導加熱によってシーリング3及びサセプタ2を加熱し、熱伝導及び輻射熱によってウェハを加熱することができる。
本実施形態では、ウェハはサセプタ2の下面側及びシーリングの上面側に配置された加熱手段を用いて加熱する構成であるが、サセプタ2の下面側にだけ加熱手段を有する構成であってもよい。
また、SiC基板の加熱手段としては、上述した高周波誘導加熱によるものに限らず、抵抗加熱よるもの等を用いてもよい。
シーリング3は、ガス導入管5に固定された支持部材13及び反応空間の外周部の壁に設けられた支持部11に支持されている。
シーリング3としては、黒鉛等のカーボン材料の基材にSiC、熱分解炭素、TaC等の膜を被覆したものを用いることができる。シーリング3は、高温下での発塵やチャンバ内のガスとの相互作用による昇華が生じにくい材料からなることが好ましい。
複数の載置部2bは、円盤状のサセプタ2上に、その中央部を囲むように周方向に並んで配置する。サセプタ2の下面中央部には公転用回転軸2aが取り付けられている。公転用回転軸2aは、ガス導入管5の直下に配置することになる。各載置部2bには、自転用回転軸(図示せず)が取り付けられている。
上述の構成により、ガス導入管5を中心軸にしてSiC単結晶基板をサセプタ2によって公転させるとともに、SiC単結晶基板の中心を軸にしてSiC単結晶基板自体を載置部2bとともに自転させるようになっている。
また、ガス導入管5の先端部(下端部)には、拡径方向に突出されたフランジ部5aが設けられている。このフランジ部5aは、ガス導入管5の下端部から鉛直下向きに放出された原料ガスを、その対向するサセプタ2との間で水平方向に放射状に流すためのものである。
そして、このSiC−CVD炉1では、ガス導入管5から放出された原料ガスを反応空間4の内側から外側に向かって放射状に流すことで、SiC単結晶基板の面内に対して平行に原料ガスを供給することが可能となっている。また、チャンバ内で不要になったガスは、反応空間外周部の壁に設けられた図視略の排気口からチャンバの外へと排出することが可能となっている。
上述したような、イオナイザ82及びサーキュレーター83が内部に備えられたグローブボックス81にSiC−CVD炉1を配置し、これを用いることにより、チャンバ内の部材の材料片を起点とする三角欠陥の面密度が従来のSiC−CVD炉を用いた場合よりも低いSiCエピタキシャルウェハを製造することができる。
<製造工程>
以下に、本発明の実施形態のSiCエピタキシャルウェハの製造方法について、SiC基板の設置からエピタキシャル層の形成、さらに、連続的にSiCエピタキシャルウェハを製造する際の、三角欠陥の面密度の測定及び部材交換についてまでの一連の手順の例を示す。
本発明で用いるSiC基板としては、SiC単結晶からなるものが好ましい。このようなSiC単結晶基板としては、何れのポリタイプのものも用いることができ、実用的なSiCデバイスを作製するために主に使用されている4H−SiC等を用いることができる。SiCデバイスの基板としては、昇華法等で作製したバルク結晶から加工されるSiC単結晶基板を用い、通常、この上に、SiCデバイスの活性領域となるSiCエピタキシャル膜を化学的気相成長法(CVD)によって形成する。
また、SiC単結晶基板のオフ角としては、何れのオフ角のものも用いることもでき、特に制限はないが、コスト削減の観点からはオフ角が小さいもの、例えば、0.4°〜5°のものが好ましい。
SiCエピタキシャル層の厚さは、特に限定はないが、例えば、典型的な成長速度4μm/hで2.5時間成膜を行うと10μm厚となる。
(研磨工程)
まず、SiC基板の前処理として研磨工程を行う。
研磨工程では、スライス工程においてウェハ表面に残留した4H−SiC単結晶基板(SiC基板)について、その表面の格子乱れ層が3nm以下となるまで研磨する。
上記の「格子乱れ層」とは、TEMの格子像(結晶格子が確認できる像)において、SiC単結晶基板の原子層(格子)に対応する縞状構造又はその縞の一部が明瞭になっていない層をいう(上記の特許文献5を参照)。
(SiC基板設置工程)
次に、研磨後のSiC単結晶基板を洗浄した後、基板をエピタキシャル成長装置、例えば、上述したSiC−CVD炉1等のような、量産型の複数枚プラネタリー型CVD装置内にセットする。
SiC基板設置工程では、グローブボックス81内を除電するとともに、内部の気体を循環させながら、炉の蓋を開け、ウェハ載置部にSiC基板(ウェハ)を設置し、設置が完了した後、炉の蓋を閉じる。この際、上述したように、グローブボックス81内の除電、及び、気体の循環は、蓋の開閉作業を通じて、その前後の時間も含めて、連続して行うことが好ましい。
グローブボックス81内の気体としては、上述したように、希ガスと電離可能ガスとの混合雰囲気、より具体的には、アルゴン等の不活性ガスと、酸素等のイオン化ガスとの混合雰囲気とする。これにより、グローブボックス81内において静電気を発生させ、各種パーツやウェハ(SiC基板)等の除電を行うことが可能となる。
また、グローブボックス81内の除電は、内部を上記混合雰囲気としたうえで、上述したような静電気発生手段であるイオナイザ82を用いて行うことができる。
また、グローブボックス81内の気体の循環は、グローブボックス81に備えたフィルタを介して循環装置であるサーキュレーター83を用いて行うことができる。
(パーティクル数密度確認工程)
なお、SiC−CVD炉1内にSiC基板を設置する前に、グローブボックス内のパーティクル数密度を計測して所定のパーティクル数密度以下であることを確認するパーティクル数密度確認工程を行ってもよい。
(成膜(エピタキシャル成長)工程)
成膜(エピタキシャル成長)工程では、(エピタキシャル膜の成長温度が清浄化(ガスエッチング)温度よりも高い場合では昇温後に)上記清浄化後の基板の表面に、炭化珪素のエピタキシャル成長に必要とされる量の炭素含有ガス及び珪素含有ガスを所定の濃度比(例えば、SiHガス及び/又はCガスとを濃度比C/Siが0.7〜1.2)を供給して、SiC膜をエピタキシャル成長させる。
まず、装置内に水素ガスを導入した後、圧力を100〜250mbarに調整する。その後、装置の温度を上げ、基板温度を1400〜1600℃として、水素ガスによって基板表面のガスエッチングを行う。
原料ガスには、例えば、Si源にシラン(SiH)、C源にプロパン(C)を含むものを用いることができ、さらに、キャリアガスとして水素(H)を含むものを用いことができる。成長圧力は80〜250mbar、成長温度は1600℃より高く1800℃以下、成長速度は毎時1〜20μmの範囲内で、オフ角、膜厚、キャリア濃度の均一性、成長速度を制御しながら決定する。成膜開始と同時にドーピングガスとして窒素ガスを導入することで、エピタキシャル層中のキャリア濃度を制御することができる。
(降温工程)
降温工程では、炭素含有ガス及び珪素含有ガス(例えば、SiHガス及び/又はCガス)の供給を同時に停止することが、モフォロジーの悪化を抑制するのに有効である観点から好ましい。そして、上記の供給停止後、炭素含有ガス及び珪素含有ガスを排気するまで基板温度を保持し、その後降温する。
以下、本発明の効果を、実施例を用いて具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例として、まず、グローブボックス内のサーキュレーリョンを稼働した状態で、グローブボックス内の雰囲気ガスをArガスに空気を加えて酸素ガスを1%含む混合雰囲気とし、イオナイザによるイオン照射が稼働できることを確認した。
その状態で、SiC基板の設置工程を実施し、引き続いてエピタキシャル成長を行った。基板としては、直径4inの4H−SiC基板を用いた。
また、比較例として、グローブボックス内をArとし、イオナイザを稼働させない状態にした点以外は、上記実施例と同様の条件としたエピタキシャル成長を、実施例の前(比較例1)と、実施例の後(比較例2)に行った。すなわち、比較例1、実施例、比較例2の順番にエピタキシャル成長を行った。
得られたエピタキシャルウェハについて、レーザー光を用いる光学式表面検査装置(KLA−Tencor社製Candela)を使用して表面欠陥の解析を行った。
表面欠陥密度の測定結果をまとめたグラフを図9に示す。また、実施例の結晶欠陥のマップ(カンデラ像)を図10に、比較例のものを図11にしめす。なお、図10の中央に見えるラインは、使用したSiC基板にもともと存在したスクラッチ状の潜傷に起因するものであり、本実施例において注目しているパーティクルに起因する結晶欠陥とは明確に区別される。また、図9では、このスクラッチ部分を除いて解析を行っている。
図9に示すように、実施例においては、比較例1、比較例2に比べて表面欠陥密度が少ない。また、欠陥の別の指標として、2mm□収率を図9中に記しているが、この2mm□収率とは、ウェハ面内を2mm×2mmの区画に分け、表面欠陥が存在しない区画の割合を求めたものである。図9のグラフに示すように、実施例においては、比較例に比べて2mm□収率が高く、デバイスを作製した際の歩留まりが高いウェハとなっている。
また、図10、図11に示した結晶欠陥のマップ(カンデラ像)を見ても、実施例においては、スクラッチ部分を除いて、点状の表面結晶欠陥が少ないことがわかる。
なお、実施例と比較例1、2とでは、測定されたキャリア濃度に差はみられなかった。
以上説明したような実施例の結果により、本発明に係るSiCエピタキシャルウェハの製造方法を用いてSiCエピタキシャルウェハを製造することで、グローブボックス内においてウェハにパーティクルが付着するのを効果的に防止することができ、パーティクルを起点とする欠陥の面密度を低減し、特性に優れたSiCエピタキシャルウェハが得られることがわかった。
本発明に係るSiCエピタキシャルウェハの製造方法は、電気特性に優れたSiCエピタキシャルウェハを、生産性及び歩留まり良く製造できるので、特に、高耐圧デバイス等に用いられるSiCエピタキシャルウェハの製造に好適である。
1…チャンバ(SiC−CVD炉)、
1A…蓋、
2…サセプタ、
2b…載置部、
3…シーリング(天板)、
4…反応空間、
6、7…誘導コイル(加熱手段)、
11…支持部、
13…支持部材、
81…グローブボックス、
82…イオナイザ(静電気発生手段)、
83…サーキュレーター、
83a…フィルタ

Claims (6)

  1. グローブボックス内に設置されたSiC−CVD炉を用いて、SiC基板上にSiCエ
    ピタキシャル層を有するSiCエピタキシャルウェハを製造する方法であって、
    前記SiC−CVD炉内にSiC基板を設置する際に、前記グローブボックスの内部を希ガスと電離可能ガスとの混合雰囲気にするとともに、静電気発生手段によって前記グローブボックスの内部を除電しながら、その設置を行うSiC基板設置工程を有し、
    前記電離可能ガスは酸素であり、
    前記希ガスはアルゴンであり、
    前記混合雰囲気中において、酸素濃度が0.7%以上10%以下であることを特徴とするSiCエピタキシャルウェハの製造方法。
  2. 前記除電を、前記グローブボックス内の気体を循環させながら行うことを特徴とする請求項1に記載のSiCエピタキシャルウェハの製造方法。
  3. 前記除電を、前記SiC−CVD炉内にSiC基板を設置する前後を通じて行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のSiCエピタキシャルウェハの製造方法。
  4. 前記除電を、前記SiC−CVD炉内にSiC基板を設置する、少なくとも3分前から行うことを特徴とする請求項に記載のSiCエピタキシャルウェハの製造方法。
  5. 前記SiC基板設置工程は、前記除電により、前記SiC基板の表面における電位を0〜40Vの範囲に制御することを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項に記載のSiCエピタキシャルウェハの製造方法。
  6. 前記SiC基板設置工程を、SiC−CVD炉内にSiC基板を設置する前に、前記グローブボックス内のパーティクル数が所定のパーティクル数密度以下であることを確認するパーティクル数密度確認工程を有することを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項に記載のSiCエピタキシャルウェハの製造方法。
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