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JP6265848B2 - ガス発生器 - Google Patents
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JP6265848B2 - ガス発生器 - Google Patents

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Description

本発明は、乗員保護装置に組み込まれるガス発生器に関し、より特定的には、自動車に装備されるエアバッグ装置に組み込まれるガス発生器に関する。
従来、自動車等の乗員の保護の観点から、乗員保護装置であるエアバッグ装置が普及している。エアバッグ装置は、車両等衝突時に生じる衝撃から乗員を保護する目的で装備されるものであり、車両等衝突時に瞬時にエアバッグを膨張および展開させることにより、エアバッグがクッションとなって乗員の体を受け止めるものである。
ガス発生器は、このエアバッグ装置に組み込まれ、車両等衝突時にコントロールユニットからの通電によって点火器を発火し、点火器において生じる火炎によりガス発生剤を燃焼させて多量のガスを瞬時に発生させ、これによりエアバッグを膨張および展開させる機器である。
ガス発生器には、種々の構造のものが存在するが、特にステアリングホイール等に装備される運転席側エアバッグ装置に好適に利用されるガス発生器として、いわゆるディスク型ガス発生器がある。一般に、ディスク型ガス発生器は、軸方向の端部が閉塞された短尺円筒状のハウジングを有し、ハウジングの周壁部にガス噴出口が設けられるとともにハウジングの内部にガス発生剤や点火器、フィルタ等が収容されてなるものである。
上述したフィルタは、通常、ハウジングと同軸上に配置された略円筒状の部材にて構成されており、その軸方向に位置する端部がハウジングの軸方向に位置する天板部および底板部に当接するように配置される。これにより、フィルタの内周面とハウジングの天板部および底板部の内面とによって規定される空間が燃焼室として構成され、当該燃焼室に複数の粒状成形体からなるガス発生剤が収容されることになる。
ここで、フィルタは、ガス発生剤が燃焼することによって発生したガスがこのフィルタ中を通過する際に、ガスが有する高温の熱を奪い取ることによってガスを冷却する冷却手段として機能するとともに、当該ガス中に含まれるスラグ(残渣)等を除去する除去手段としても機能する。したがって、この種のガス発生器にあっては、作動時においてフィルタとハウジングとの間に生じ得る隙間を介してガスが漏れ出すことがないように、当該隙間を塞ぐべく、上述した燃焼室に金属製の部材からなる遮蔽部材が配置される場合が多い。
一方、着火性や燃焼持続性といった燃焼特性を考慮して、上述したようにガス発生剤として複数の粒状成形体からなるものを用いた場合には、ガス発生器に振動が加わること等によって当該ガス発生剤に意図しない破砕が生じてしまうおそれがある。したがって、この種のガス発生器にあっては、非作動時においてガス発生剤が破砕してしまうことを防止するために、ハウジングの内部においてガス発生剤を弾性的に保持すべく、上述した燃焼室にガス発生剤に接触するようにクッション材が配置される場合が多い。
しかしながら、上述した遮蔽部材およびクッション材のいずれをもガス発生器に設けることとした場合には、部品点数が増加するとともに組立て工数が増加することになり、ガス発生器の製造コストが圧迫されてしまう問題があった。
これに対し、特開2007−290620号公報(特許文献1)に開示のガス発生器にあっては、金属製の部材からなる遮蔽部材にガス発生剤を弾性付勢して保持するための部位(すなわち、ガス発生剤に当接する当接部および当該当接部をガス発生剤に向けて押し付けるための板バネ部)を設けることとし、これによりクッション材の廃止を可能にしている。したがって、当該特許文献1に開示のガス発生器とすることにより、作動時におけるガスの漏れ出しと非作動時におけるガス発生剤の破砕とが単一の部品(すなわち上述した当接部および板バネ部を具備した遮蔽部材)にて実現できることになり、製造コストの大幅な削減が図られることになる。
特開2007−290620号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示の如くの遮蔽部材を用いることとした場合には、相当程度に高い寸法精度での部品の管理が必要になったり、あるいは比較的複雑な形状の当接部を有する遮蔽部材が必要になったりする別の課題が発生してしまう。
たとえば、上記特許文献1の図1ないし図6に開示された各種の遮蔽部材は、上述した当接部と板バネ部との間にフィルタの内周面に当接する筒状の周壁部を有するものであるため、当該構成の遮蔽部材を用いて上述した作動時におけるガスの漏れ出しを確実に防止するためには、当該周壁部をフィルタに圧入することが必要になる。しかしながら、そのような組付構造を採用した場合には、板バネ部によって発現される弾性力が十分に当接部に付与され難くなってしまい、結果としてガス発生剤を弾性付勢する付勢力に不足が生じてしまい、上述した非作動時におけるガス発生剤の破砕の防止が不十分となってしまうことが懸念される。
これを防止するためには、上記筒状部がフィルタに軽圧入されただけで必要十分な圧接力が得られることとなるように、フィルタおよび遮蔽部材の双方を高い寸法精度で管理することが必要になってしまい、製造コストの削減が十分には達成できない課題を招来してしまう。
また、上記特許文献1の図7および図8に開示された遮蔽部材は、ガス発生剤に当接する当接部自体に板バネ部の機能を併せ備えさせるために、当該当接部に放射状に延びるスリットが設けられてなるものであるが、このような構成の遮蔽部材は、比較的複雑な形状加工を要するものであり、製造が煩雑となって製造コストが増大してしまい、結果として製造コストの削減が十分には達成できない課題を招来してしまう。
さらには、当接部にスリットを設けることにより、当該当接部自体が角張った形状を有するものとなってしまうため、角張った形状を有する当接部がガス発生剤に接触することでガス発生剤が破砕されてしまうおそれもあり、当該構成の遮蔽部材は、必ずしも最適な形状のものとは言えない課題も有している。
したがって、本発明は、上述した課題を解決すべくなされたものであり、作動時におけるガスの漏れ出しと非作動時におけるガス発生剤の破砕とが確実に防止でき、さらにはより安価にかつ容易に製造することができるガス発生器を提供することを目的とする。
本発明に基づくガス発生器は、ハウジングと、フィルタと、ガス発生剤と、点火器と、押さえ部材とを備えている。上記ハウジングは、ガス噴出口が設けられた筒状の周壁部と、上記周壁部の軸方向に位置する一対の端部を閉塞する天板部および底板部とを含んでいる。上記フィルタは、外周面が上記周壁部の内周面に対向するように上記ハウジングの内部に配置された筒状の部材からなる。上記ガス発生剤は、上記フィルタの内側の空間である燃焼室に収容された複数の粒状成形体からなる。上記点火器は、上記底板部に組付けられており、上記ガス発生剤を燃焼させるためのものである。上記押さえ部材は、上記天板部と上記ガス発生剤との間に位置するように上記燃焼室のうちの上記天板部側の部分に内挿された部材からなる。上記押さえ部材は、金属製の網材に曲げ加工を施すことで成形された成形品からなるとともに、上記フィルタの内周面に当接する環状の第1当接部と、上記天板部から距離をもって位置し、上記ガス発生剤に面するとともにこれに当接する板状の第2当接部とを有している。上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記押さえ部材が上記天板部と上記ガス発生剤とによって挟み込まれることで弾性変形することにより、上記ガス発生剤が、上記第2当接部によって上記底板部側に向けて弾性付勢されることで保持されている。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、非組付状態において、上記第2当接部が、組付状態において上記ガス発生剤が位置することとなる側に向けて膨出した湾曲部を含んでいてもよい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、非組付状態において、上記第2当接部が、滑らかに連続して湾曲する凹凸部を含んでいてもよい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記金属製の網材が、金属線材を平織りしたものであることが好ましい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記底板部の内面および外面のそれぞれが、実質的に半球面形状を規定するように構成されていてもよい。
上記本発明に基づくガス発生器にあっては、上記ガス発生剤が上記点火器によって着火されて燃焼した作動時において、上記燃焼室の圧力上昇に伴って上記天板部が膨らむように変形することで上記フィルタの上記天板部側に位置する端部と上記天板部との間に隙間が生じるとともに、上記燃焼室の圧力上昇に伴って上記押さえ部材が上記天板部側に向けて移動および変形することで上記隙間と上記燃焼室との間に介在するように位置し、これにより上記燃焼室にて発生したガスの一部が、上記押さえ部材を通過した後に上記隙間を経由して上記ガス噴出口に至ることが好ましい。
本発明によれば、作動時におけるガスの漏れ出しと非作動時におけるガス発生剤の破砕とが確実に防止でき、さらにはより安価にかつ容易に製造することができるガス発生器とすることができる。
本発明の実施の形態1におけるガス発生器の概略図である。 図1に示すガス発生器の要部拡大断面図である。 図1に示すガス発生器に具備された押さえ部材の非組付状態における一部破断側面図である。 図1に示すガス発生器の組付構造を示す分解斜視図である。 図1に示すガス発生器が具備されたエアバッグ装置の模式断面図である。 図1に示すガス発生器の作動時におけるガスの流れを示す要部拡大断面図である。 本発明の実施の形態2におけるガス発生器の概略図である。 本発明の実施の形態3におけるガス発生器の概略図である。 本発明の実施の形態4に基づいたある態様に係るガス発生器の概略図である。 図9に示した本発明の実施の形態4に基づいたある態様に係るガス発生器が具備されたエアバッグ装置の模式断面図である。 本発明の実施の形態4に基づいた他の態様に係るガス発生器が具備されたエアバッグ装置の模式断面図である。 本発明の実施の形態4に基づいた第1ないし第3変形例に係るガス発生器の固定部近傍の模式断面図である。 本発明の実施の形態5におけるガス発生器の概略図である。 図13に示すガス発生器に具備された押さえ部材の非組付状態における一部破断側面図である。 本発明の実施の形態6におけるガス発生器の概略図である。 図15に示すガス発生器に具備された押さえ部材の非組付状態における一部破断側面図である。 本発明の実施の形態7におけるガス発生器の概略図である。 図17に示すガス発生器に具備された押さえ部材の非組付状態における一部破断側面図である。 本発明の実施の形態8におけるガス発生器の概略図である。 図19に示すガス発生器に具備された押さえ部材の非組付状態における一部破断側面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。以下に示す実施の形態は、自動車のステアリングホイール等に搭載されるエアバッグ装置に好適に組み込まれるディスク型ガス発生器に本発明を適用したものである。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分に図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態におけるガス発生器の概略図であり、図2は、図1に示すガス発生器の要部拡大断面図である。まず、これら図1および図2を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Aの構成について説明する。
図1に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Aは、軸方向の両端が閉塞された短尺略円筒状のハウジングを有しており、このハウジングの内部に設けられた収容空間に、内部構成部品としての保持部30、点火器40、カップ状部材50、伝火薬56、ガス発生剤61、支持部材70、押さえ部材80Aおよびフィルタ90等が収容されることで構成されている。また、ハウジングの内部に設けられた収容空間には、上述した内部構成部品のうちのガス発生剤61が主として収容された燃焼室60が位置している。
短尺略円筒状のハウジングは、下部側シェル10Aと上部側シェル20Aとを含んでいる。下部側シェル10Aおよび上部側シェル20Aのそれぞれは、たとえば圧延された金属製の板状部材をプレス加工することによって形成されたプレス成形品からなる。下部側シェル10Aおよび上部側シェル20Aを構成する金属製の板状部材としては、たとえばステンレス鋼や鉄鋼、アルミニウム合金、ステンレス合金等からなる金属板が利用され、好適には440MPa以上780MPa以下の引張応力が印加された場合にも破断等の破損が生じないいわゆる高張力鋼板が利用される。
下部側シェル10Aおよび上部側シェル20Aは、それぞれが有底略円筒状に形成されており、これらの開口面同士が向き合うように組み合わされて接合されることによってハウジングが構成されている。下部側シェル10Aは、底板部11と周壁部12とを有しており、上部側シェル20Aは、天板部21と周壁部22とを有している。これにより、ハウジングの軸方向の端部は、天板部21と底板部11とによって閉塞されている。なお、下部側シェル10Aと上部側シェル20Aとの接合には、電子ビーム溶接やレーザー溶接、摩擦圧接等が好適に利用できる。
また、上部側シェル20Aは、周壁部22の下端から連続して外側に向けて立設された固定部25をさらに有している。当該固定部25は、ハウジングを外部の部材(より詳細には、ステアリングホイール100Aに組み込まれるエアバッグ装置の機枠110(図5参照))に対して固定するための部位であり、これにより設置後においてガス発生器1Aが当該外部の部材によって支持されることになる。
下部側シェル10Aの底板部11の中央部には、天板部21側に向かって突出する突状筒部13が設けられており、これにより下部側シェル10Aの底板部11の中央部には、窪み部14が形成されている。突状筒部13は、上述した保持部30を介して点火器40が固定される部位であり、窪み部14は、保持部30に雌型コネクタ部34を設けるためのスペースとなる部位である。
突状筒部13は、有底略円筒状に形成されており、その天板部21側に位置する軸方向端部には、平面視した状態において非点対称形状(たとえばD字状、樽型形状、長円形状等)の開口部15が設けられている。当該開口部15は、点火器40の一対の端子ピン42が挿通される部位である。
点火器40は、火炎を発生させるためのものであり、点火部41と、上述した一対の端子ピン42とを備えている。点火部41は、その内部に、作動時において着火して燃焼することで火炎を発生する点火薬と、この点火薬を着火させるための抵抗体とを含んでいる。一対の端子ピン42は、点火薬を着火させるために点火部41に接続されている。
より詳細には、点火部41は、カップ状に形成されたスクイブカップと、当該スクイブカップの開口端を閉塞し、一対の端子ピン42が挿通されてこれを保持する基部とを備えており、スクイブカップ内に挿入された一対の端子ピン42の先端を連結するように抵抗体(ブリッジワイヤ)が取付けられ、この抵抗体を取り囲むようにまたはこの抵抗体に近接するようにスクイブカップ内に点火薬が装填された構成を有している。
ここで、抵抗体としては一般にニクロム線等が利用され、点火薬としては一般にZPP(ジルコニウム・過塩素酸カリウム)、ZWPP(ジルコニウム・タングステン・過塩素酸カリウム)、鉛トリシネート等が利用される。なお、上述したスクイブカップおよび基部は、一般に金属製またはプラスチック製である。
衝突を検知した際には、端子ピン42を介して抵抗体に所定量の電流が流れる。抵抗体に所定量の電流が流れることにより、抵抗体においてジュール熱が発生し、点火薬が燃焼を開始する。燃焼により生じた高温の火炎は、点火薬を収納しているスクイブカップを破裂させる。抵抗体に電流が流れてから点火器40が作動するまでの時間は、抵抗体にニクロム線を利用した場合には一般に2ミリ秒以下である。
点火器40は、突状筒部13に設けられた開口部15に端子ピン42が挿通するように下部側シェル10Aの内側から挿入された状態で底板部11に取付けられている。具体的には、底板部11に設けられた突状筒部13の周囲には、樹脂成形部からなる保持部30が設けられており、点火器40は、当該保持部30によって保持されることにより、底板部11に固定されている。
保持部30は、型を用いた射出成形(より特定的にはインサート成形)によって形成されるものであり、下部側シェル10Aの底板部11に設けられた開口部15を経由して底板部11の内面の一部から外面の一部にまで達するように絶縁性の流動性樹脂材料を底板部11に付着させてこれを固化させることによって形成されている。
点火器40は、保持部30の成形の際に、開口部15に端子ピン42が挿通するように下部側シェル10Aの内側から挿入された状態とされ、この状態において点火器40と下部側シェル10Aとの間の空間を充填するように上述した流動性樹脂材料が流し込まれることにより、保持部30を介して底板部11に固定される。
射出成形によって形成される保持部30の原料としては、硬化後において耐熱性や耐久性、耐腐食性等に優れた樹脂材料が好適に選択されて利用される。その場合、エポキシ樹脂等に代表される熱硬化性樹脂に限られず、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂(たとえばナイロン6やナイロン66等)、ポリプロピレンスルフィド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂等に代表される熱可塑性樹脂を利用することも可能である。これら熱可塑性樹脂を原材料として選択する場合には、成形後において保持部30の機械的強度を確保するためにこれら樹脂材料にガラス繊維等をフィラーとして含有させることが好ましい。しかしながら、熱可塑性樹脂のみで十分な機械的強度が確保できる場合には、上述の如くのフィラーを添加する必要はない。
保持部30は、下部側シェル10Aの底板部11の内面の一部を覆う内側被覆部31と、下部側シェル10Aの底板部11の外面の一部を覆う外側被覆部32と、下部側シェル10Aの底板部11に設けられた開口部15内に位置し、上記内側被覆部31および外側被覆部32にそれぞれ連続する連結被覆部33とを有している。
保持部30は、内側被覆部31、外側被覆部32および連結被覆部33のそれぞれの底板部11側の表面において底板部11に固着している。また、保持部30は、点火器40の点火部41の下方端寄りの部分の側面および下面と、点火器40の端子ピン42の上方端寄りの部分の表面とにそれぞれ固着している。これにより、開口部15は、端子ピン42と保持部30とによって完全に埋め込まれた状態となり、当該部分におけるシール性が確保されることでハウジングの内部の空間の気密性が確保されている。なお、開口部15は、上述したように平面視非点対称形状に形成されているため、当該開口部15を連結被覆部33で埋め込むことにより、これら開口部15および連結被覆部33は、保持部30が底板部11に対して回転してしまうことを防止する回り止め機構としても機能する。
保持部30の外側被覆部32の外部に面する部分には、雌型コネクタ部34が形成されている。この雌型コネクタ部34は、点火器40とコントロールユニット(不図示)とを結線するためのハーネスの雄型コネクタ(図示せず)を受け入れるための部位であり、下部側シェル10Aの底板部11に設けられた窪み部14内に位置している。この雌型コネクタ部34内には、点火器40の端子ピン42の下方端寄りの部分が露出して配置されている。雌型コネクタ部34には、雄型コネクタが挿し込まれ、これによりハーネスの芯線と端子ピン42との電気的導通が実現される。
また、保持部30によって覆われることとなる部分の底板部11の表面の所定位置に予め接着剤層が設けられてなる下部側シェル10Aを用いて上述した射出成形を行なうこととしてもよい。当該接着剤層は、上記底板部11の所定位置に予め接着剤を塗布してこれを硬化させておくことにより、その形成が可能である。
このようにすれば、底板部11と保持部30との間に硬化した接着剤層が位置することになるため、樹脂成形部からなる保持部30をより強固に底板部11に固着させることが可能になる。したがって、底板部11に設けられた開口部15を囲うように上記接着剤層を周方向に沿って環状に設けることとすれば、当該部分においてより高いシール性を確保することが可能になる。
ここで、底板部11に予め塗布しておく接着剤としては、硬化後において耐熱性や耐久性、耐腐食性等に優れた樹脂材料を原料として含むものが好適に利用され、たとえばシアノアクリレート系樹脂やシリコーン系樹脂を原料として含むものが特に好適に利用される。なお、上述の樹脂材料以外にも、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン系樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン系樹脂、アクリロニトリルスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネイト系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリブチレンテレフタラート系樹脂、ポリエチレンテレフタラート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフェニレンスルファイド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、液晶ポリマー、スチレン系ゴム、オレフィン系ゴム等を含むものが、上述した接着剤として利用可能である。
なお、ここでは、樹脂成形部からなる保持部30を射出成形することで下部側シェル10Aに対する点火器40の固定を可能にした場合の構成例を例示したが、下部側シェル10Aに対する点火器40の固定に他の代替手段を用いることも可能である。
底板部11には、突状筒部13、保持部30および点火器40を覆うようにカップ状部材50が組付けられている。カップ状部材50は、底板部11側の端部が開口した有底略円筒形状を有しており、内部に伝火薬56が収容された伝火室55を含んでいる。カップ状部材50は、その内部に設けられた伝火室55が点火器40の点火部41に面することとなるように、ガス発生剤61が収容された燃焼室60内に向けて突出して位置するように配置されている。
カップ状部材50は、上述した伝火室55を規定する頂壁部51および側壁部52と、側壁部52の開口端側の部分から径方向外側に向けて延設された延設部53とを有している。延設部53は、下部側シェル10Aの底板部11の内面に沿って延びるように形成されている。具体的には、延設部53は、突状筒部13が設けられた部分およびその近傍における底板部11の内底面の形状に沿うように曲成された形状を有しており、その径方向外側の部分にフランジ状に延出する先端部54を含んでいる。
延設部53の先端部54は、ハウジングの軸方向に沿って底板部11と支持部材70との間に配置されており、これによりハウジングの軸方向に沿って底板部11と支持部材70とによって挟み込まれている。ここで、支持部材70は、その上方に配置されたガス発生剤61、押さえ部材80Aおよび天板部21によって底板部11側に向けて押し付けられた状態にあるため、カップ状部材50は、その延設部53の先端部54が支持部材70によって底板部11側に向けて押し付けられた状態となり、底板部11に対して固定されることになる。これにより、カップ状部材50の固定にかしめ固定や圧入固定を利用せずとも、カップ状部材50が底板部11から脱落することが防止される。
カップ状部材50は、頂壁部51および側壁部52のいずれにも開口を有しておらず、その内部に設けられた伝火室55を取り囲んでいる。このカップ状部材50は、点火器40が作動することによって伝火薬56が着火された場合に伝火室55内の圧力上昇や発生した熱の伝導に伴って破裂または溶融するものであり、その機械的強度は比較的低いものが使用される。
そのため、カップ状部材50としては、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属製の部材や、エポキシ樹脂等に代表される熱硬化性樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂(たとえばナイロン6やナイロン66等)、ポリプロピレンスルフィド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂等に代表される熱可塑性樹脂等の樹脂製の部材からなるものが好適に利用される。
なお、カップ状部材50としては、このようなものの他にも、鉄や銅等に代表されるような機械的強度の高い金属製の部材からなり、その側壁部52に開口を有し、当該開口を閉塞するようにシールテープが貼着されたもの等を利用することも可能である。また、カップ状部材50の固定方法も、上述した支持部材70を用いた固定方法に限られず、他の固定方法を利用してもよい。
伝火室55に充填された伝火薬56は、点火器40が作動することによって生じた火炎によって点火され、燃焼することによって熱粒子を発生する。伝火薬56としては、ガス発生剤61を確実に燃焼開始させることができるものであることが必要であり、一般的には、B/KNO等に代表される金属粉/酸化剤からなる組成物などが用いられる。伝火薬56は、粉状のものや、バインダによって所定の形状に成形されたもの等が利用される。バインダによって成形された伝火薬56の形状としては、たとえば顆粒状、円柱状、シート状、球状、単孔円筒状、多孔円筒状、タブレット状など種々の形状がある。
ハウジングの内部の空間のうち、上述したカップ状部材50が配置された部分を取り巻く空間には、複数の粒状成形体からなるガス発生剤61が収容された燃焼室60が位置している。具体的には、上述したように、カップ状部材50は、ハウジングの内部に形成された燃焼室60内に突出して配置されており、このカップ状部材50の外面に面する部分に設けられた空間が燃焼室60として構成されている。なお、当該燃焼室60は、上述したカップ状部材50の外面の他に、フィルタ90の内周面と、天板部21の内面および底板部11の内面とによって規定されている。
また、燃焼室60のうち、ガス発生剤61が収容された空間をハウジングの径方向に取り巻く空間には、ハウジングの内周に沿ってフィルタ90が配置されている。フィルタ90は、円筒状の形状を有しており、その中心軸がハウジングの軸方向と実質的に合致するように配置されている。これにより、フィルタ90の外周面は、ハウジングの周壁部12,22の内周面に対向して位置することになる。
ガス発生剤61は、点火器40が作動することによって生じた熱粒子によって着火され、燃焼することによってガスを発生させる薬剤である。ガス発生剤61としては、非アジド系ガス発生剤を用いることが好ましく、一般に燃料と酸化剤と添加剤とを含む成形体としてガス発生剤61が形成される。燃料としては、たとえばトリアゾール誘導体、テトラゾール誘導体、グアニジン誘導体、アゾジカルボンアミド誘導体、ヒドラジン誘導体等またはこれらの組み合わせが利用される。具体的には、たとえばニトログアニジンや硝酸グアニジン、シアノグアニジン、5−アミノテトラゾール等が好適に利用される。また、酸化剤としては、たとえば塩基性硝酸銅等の塩基性硝酸塩や、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸カリウム等の過塩素酸塩、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、アンモニアから選ばれたカチオンを含む硝酸塩等が利用される。硝酸塩としては、たとえば硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等が好適に利用される。また、添加剤としては、バインダやスラグ形成剤、燃焼調整剤等が挙げられる。バインダとしては、たとえばカルボキシメチルセルロースの金属塩、ステアリン酸塩等の有機バインダや、合成ヒドロキシタルサイト、酸性白土等の無機バインダが好適に利用可能である。スラグ形成剤としては窒化珪素、シリカ、酸性白土等が好適に利用可能である。また、燃焼調整剤としては、金属酸化物、フェロシリコン、活性炭、グラファイト等が好適に利用可能である。
複数の粒状成形体からなるガス発生剤61の形状には、顆粒状、ペレット状、円柱状等の粒状のもの、ディスク状のものなど様々な形状のものがある。また、円柱状のものでは、成形体内部に貫通孔を有する有孔状(たとえば単孔筒形状や多孔筒形状等)の成形体も利用される。これらの形状は、ガス発生器1Aが組み込まれるエアバッグ装置の仕様に応じて適宜選択されることが好ましく、たとえばガス発生剤61の燃焼時においてガスの生成速度が時間的に変化する形状を選択するなど、仕様に応じた最適な形状を選択することが好ましい。また、ガス発生剤61の形状の他にもガス発生剤61の線燃焼速度、圧力指数などを考慮に入れて成形体のサイズや充填量を適宜選択することが好ましい。
フィルタ90は、たとえばステンレス鋼や鉄鋼等の金属線材を巻き回して焼結したものや、金属線材を編み込んだ網材をプレス加工することによって押し固めたもの、あるいは孔あき金属板を巻き回したもの等が利用される。ここで、網材としては、具体的にはメリヤス編みの金網や平織りの金網、クリンプ金網等の金属線材の集合体が利用される。また、孔あき金属板としては、たとえば、金属板に千鳥状に切れ目を入れるとともにこれを押し広げて孔を形成して網目状に加工したエキスパンドメタルや、金属板に孔を穿つとともにその際に孔の周縁に生じるバリを潰すことでこれを平坦化したフックメタル等が利用される。この場合において、形成される孔の大きさや形状は、必要に応じて適宜変更が可能であり、同一金属板上において異なる大きさや形状の孔が含まれていてもよい。なお、金属板としては、たとえば鋼板(マイルドスチール)やステンレス鋼板が好適に利用でき、またアルミニウム、銅、チタン、ニッケルまたはこれらの合金等の非鉄金属板を利用することもできる。
フィルタ90は、燃焼室60にて発生したガスがこのフィルタ90中を通過する際に、ガスが有する高温の熱を奪い取ることによってガスを冷却する冷却手段として機能するとともに、ガス中に含まれるスラグ等を除去する除去手段としても機能する。したがって、ガスを十分に冷却しかつスラグが外部に放出されないようにするためには、燃焼室90内にて発生したガスが確実にフィルタ90中を通過するようにすることが必要である。なお、フィルタ90は、ハウジングの周壁部を構成する上部側シェル20Aの周壁部22および下部側シェル10Aの周壁部12との間で所定の大きさの間隙部Sが構成されることとなるように、当該周壁部12,22から離間して配置されている。
フィルタ90に対面する部分の上部側シェル20Aの周壁部22(すなわち、固定部25が設けられた位置よりも天板部21側に位置する部分の周壁部)には、ガス噴出口23が複数設けられている。このガス噴出口23は、フィルタ90を通過したガスをハウジングの外部に導出するためのものである。上部側シェル20Aの周壁部22の内周面には、上記ガス噴出口23を閉塞するように金属製のシールテープ24が貼り付けられている。このシールテープ24としては、片面に粘着部材が塗布されたアルミニウム箔等が利用でき、当該シールテープ24によって燃焼室60の気密性が確保されている。
燃焼室60のうち、底板部11側に位置する端部近傍には、支持部材70が配置されている。支持部材70は、環状の形状を有しており、フィルタ90と底板部11との境目部分を覆うように、これらフィルタ90と底板部11とに実質的に宛がわれて配置されている。これにより、支持部材70は、燃焼室60の上記端部近傍において、底板部11とガス発生剤61との間に位置している。
支持部材70は、フィルタ90の底板部11側に位置する軸方向端部の内周面に当接するように立設された立壁部72と、当該立壁部72から径方向内側に向けて延設された底部71とを有している。底部71は、下部側シェル10Aの底板部11の内底面に沿って延びるように形成されている。具体的には、底部71は、突状筒部13が設けられた部分を含む底板部11の内底面の形状に沿うように折り曲げられた形状を有しており、その径方向内側の部分に立ち上がるように延設された延設部73を含んでいる。
当該支持部材70は、作動時において、燃焼室60にて発生したガスが、フィルタ90の下端と底板部11との間の隙間からフィルタ90の内部を経由することなく流出してしまうことを防止するための遮蔽部材として機能する。支持部材70は、たとえば金属製の板状部材をプレス加工等することによって形成されたものであり、好適には普通鋼や特殊鋼等の鋼板(たとえば、冷間圧延鋼板やステンレス鋼板等)からなる部材にて構成される。
ここで、上述したカップ状部材50の延設部53の先端部54は、ハウジングの軸方向に沿って底板部11と支持部材70の底部71との間に配置されており、これによりハウジングの軸方向に沿って底板部11と底部71とによって挟み込まれて保持されている。これにより、カップ状部材50は、その延設部53の先端部54が支持部材70の底部71によって底板部11側に向けて押し付けられた状態となり、底板部11に対して固定されることになる。
図1および図2に示すように、燃焼室60のうち、天板部21側に位置する端部近傍には、押さえ部材80Aが配置されている。押さえ部材80Aは、主として、粒状の成形体からなるガス発生剤61を底板部11側に向けて弾性付勢しつつこれを保持することにより、ガス発生剤61が破砕することを防止するための部材である。具体的には、押さえ部材80Aは、フィルタ90の天板部21側の部分に内挿されており、これにより、押さえ部材80Aは、燃焼室60の上記端部近傍において、天板部21とガス発生剤61との間に位置している。
押さえ部材80Aは、金属製の網材に曲げ加工を施すことで所定の形状に成形された成形品からなる。ここで、押さえ部材80Aを構成する金属製の網材としては、たとえばステンレス鋼や鉄鋼等の金属線材を平織りすること等によって織り込んだ金網や、当該金属線材にクリンプ加工を施したものを平織りすること等によって織り込んだクリンプ金網、あるいは当該金属線材をメリヤス編みすること等によって編み込んだ金網等を用いることができる。なお、押さえ部材80Aは、一層の金網によって構成されていてもよいし、多層の金網が積層された集合体によって構成されていてもよい。
金属製の網材に上述した曲げ加工が施されることにより、押さえ部材80Aは、フィルタ90の内周面に当接する第1当接部81と、ガス発生剤61に面するとともに当該ガス発生剤61に当接する第2当接部82と、これら第1当接部81および第2当接部82を接続する接続部83とを含んでいる。
第1当接部81は、環状(より詳細には筒板状)の形状を有しており、その外周面がフィルタ90の内周面に当接している。第2当接部82は、板状の形状を有しており、天板部21から距離をもって位置しているとともに、その底板部11側の表面がガス発生剤61に当接している。接続部83は、第1当接部81の底板部11側の軸方向端部と第2当接部82の周縁部とを接続する環状形状を有しており、第1当接部81と第2当接部82との間に概ね位置している。
接続部83は、第1当接部81の上述した軸方向端部および第2当接部82の上述した周縁部よりも天板部21側に向けて膨出する板バネ形状を有している。より詳細には、接続部83は、膨出した板バネ形状を有する当該接続部83の先端に位置するとともに天板部21に当接した先端当接部84と、第1当接部81に連続する部分である外側バネ部85と、第2当接部82に連続する部分である内側バネ部86とを有している。なお、先端当接部84は、外側バネ部85と内側バネ部86とを連結する部位でもある。
ここで、上述したように先端当接部84が天板部21に当接することにより、当該先端当接部84、外側バネ部85および内側バネ部86を含む接続部83は、その全体が底板部11側であってかつ内側(すなわち、ハウジングの径方向における中心側)に向けて押し曲げられた状態とされている。より詳細には、外側バネ部85および内側バネ部86は、先端当接部84が天板部21に当接することで当該先端当接部84が移動することにより、いずれも外力が加えられていない場合に比べて上記内側に向けて傾斜した姿勢をとっている。
これにより、図2に示すように、天板部21によって接続部83に加えられた力Aの一部は、傾斜した姿勢にある外側バネ部85を介して第1当接部81に加わることになり、当該第1当接部81に加わった力は、当該第1当接部81をフィルタ90の内周面に向けて弾性付勢する付勢力B1となる。一方、天板部21によって接続部83に加えられた力Aの残る一部は、傾斜した姿勢にある内側バネ部86を介して第2当接部82に加わることになり、当該第2当接部82に加わった力は、当該第2当接部82をガス発生剤61に向けて弾性付勢する付勢力B2となる。
以上により、押さえ部材80Aは、その第1当接部81がフィルタ90の内周面に所定の付勢力B1をもって弾性付勢された状態で接触配置されることになるとともに、その第2当接部82がガス発生剤61に所定の付勢力B2をもって弾性付勢された状態で接触配置されることになる。したがって、燃焼室60に収容された複数の粒状成形体からなるガス発生剤61は、押さえ部材80Aによって底板部11側に向けて弾性付勢された状態で保持されることになり、非作動時におけるガス発生剤61の破砕が未然に防止できることになる。
図3は、図1に示すガス発生器に具備された押さえ部材の非組付状態における一部破断側面図である。次に、この図3を参照して、非組付状態における押さえ部材80Aの構造について説明する。
上述したように、本実施の形態においては、押さえ部材80Aとして金属製の網材の成形品を用いている。これにより、押さえ部材80Aは、適度な弾性を有することになり、上述した付勢力B1,B2の大きさは、主として押さえ部材80Aの接続部83の非組付状態における構造によって決まることになる。また、当該付勢力B1,B2を十分に発現させるためには、押さえ部材80Aの接続部83が天板部21によって底板部11側であってかつ内側に向けて押し曲げられた状態とされていることが重要であり、接続部83が当該状態に押し曲げられるか否かについても、基本的には押さえ部材80Aの接続部83の非組付状態における構造によって決まることになる。
図3に示すように、本実施の形態においては、押さえ部材80Aの第1当接部81に連続する部分である接続部83の外側バネ部85が、非組付状態において、接続部83と第1当接部81の境界部から遠ざかるにつれて内側に向けて傾斜する傾斜形状を有している。このように構成することにより、接続部83の先端当接部84に軸方向に沿って外力が加えられた場合(すなわち、図3において上方から下方に向けて外力が加えられた場合)に、接続部83が、その内側に向けて倒れ込むように変形するようになる。したがって、上述した付勢力B1,B2を十分に大きなものとすることができる。
また、この場合において、押さえ部材80Aの第2当接部82に連続する部分である接続部83の内側バネ部86が、非組付状態において、軸方向に略平行となるようにより起立した直立形状を有していることにより、第2当接部82をガス発生剤61に向けて弾性付勢する付勢力B2をより大きく確保することも可能になる。
したがって、図3に示す如くの非組付状態における構造を有する押さえ部材80Aを用いることにより、図1および図2において示した押さえ部材80Aの組付構造を実現することができる。
図4は、図1に示すガス発生器の組立て態様を示す分解斜視図である。次に、この図4を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Aの組立て態様について説明する。
ガス発生器1Aの組立に際しては、プレス成形することで製造された下部側シェル10Aと予め製造された点火器40とを射出成形用の型にセットし、この状態において射出成形を行なうことで下部側シェル10Aの底板部11に樹脂成形部としての保持部30を形成し、これにより点火器40を下部側シェル10Aの突状筒部13に固定する。
次に、予めプレス成形することで製造されたカップ状部材50の内部に所定量の伝火薬56を充填した状態とし、点火器40が固定された状態にある下部側シェル10Aの突状筒部13近傍の部分を、カップ状部材50の開口端側から当該カップ状部材50の内部に向けて挿入する。ここで、当該挿入作業は、伝火薬56が零れ落ちることを防止するために、カップ状部材50および下部側シェル10Aのいずれもがその天地が逆とされた状態で行なう。その際、カップ状部材50の側壁部52の開口端側の部分が、保持部30の内側被覆部31に圧入されるようにする。これにより、カップ状部材50は、保持部30によって軽保持されることで下部側シェル10Aに対して仮固定された状態となる。
次に、カップ状部材50が軽保持された状態にある下部側シェル10Aの天地が逆にされ、この状態において下部側シェル10A上にフィルタ90を載置し、さらにその後に、当該下部側シェル10Aとフィルタ90とによって規定される空間に支持部材70を挿入する。これにより、カップ状部材50の延設部53の先端部54上に支持部材70の底部71が配置されることになり、当該先端部54が、ハウジングの軸方向に沿って底部71と底板部11とによって挟まれた状態となる。
次に、下部側シェル10Aとフィルタ90とによって規定される空間であってかつ支持部材70上に位置する空間に複数の粒状成形体かなるガス発生剤61を所定量充填する。
次に、図4に示すように、フィルタ90の上端側に位置する開口部に上方から押さえ部材80Aを内挿する。これにより、フィルタ90の内部に位置する空間であってガス発生剤61が収容された空間は、押さえ部材80Aによって塞がれることになる。このとき、押さえ部材80Aは、フィルタ90の内部に完全に収まるまで内挿される必要はなく、その一部がフィルタ90の内部に収まっていればよい。また、このとき、押さえ部材80Aの第1当接部81は、フィルタ90に圧入されて嵌合していてもよいし、単にフィルタ90に挿入されて遊嵌されていてもよい。
次に、図4に示すように、押さえ部材80Aを覆うように上部側シェル20Aを下部側シェル10Aに組付ける。その際、押さえ部材80Aの接続部83は、上部側シェル20Aの天板部21に当接することになり、これに伴って当該接続部83は、その全体が底板部11側であってかつ内側に向けて押し曲げられた状態となり、図中に示す矢印C方向に向けて倒れ込むように変形する。
さらに、その後、上部側シェル20Aを下部側シェル10Aに接合することにより、ガス発生器1Aの製造が完了する。
このように、本実施の形態におけるガス発生器1Aにあっては、押さえ部材80Aをフィルタの90の天板部21側の部分に内挿してその後に上部側シェル20Aを下部側シェル10Aに組付けるという簡便な作業にて、上述した如くの押さえ部材80Aの組付構造を実現できるものであり、特別な組付手順を経ずとも非常に容易に製造が可能なものである。
図5は、図1に示すガス発生器が具備されたエアバッグ装置の模式断面図である。次に、この図5を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Aのエアバッグ装置への組付構造について説明する。
図5に示すように、ステアリングホイール100Aは、内部に位置する機枠110と、表面を覆う樹脂カバー120とを主として備えており、樹脂カバー120の内部であって機枠110よりも乗員側に位置する空間に、エアバッグ130が折り畳まれた状態で収容されている。ガス発生器1Aは、このうちの機枠110に固定される。
具体的には、上部側シェル20Aに設けられた固定部25には、貫通孔が設けられており、当該貫通孔に対応した位置の機枠110にも、貫通孔が設けられている。そして、これら貫通孔同士が合致した状態において固定用バー111がこれら貫通孔に挿し込まれ、固定用バー111の両側からナットが締結されることにより、ガス発生器1Aが機枠110に対して固定される。
また、固定用バー111に取付けられたナット間には、宛がい部材112が配置されており、折り畳まれたエアバッグ130の端部が、機枠110と宛がい部材112との間に挟み込まれている。これにより、エアバッグ130も機枠110に対して固定された状態とされている。
ここで、ガス発生器1Aは、上部側シェル20Aが位置する側の端部が乗員側に配置され、下部側シェル10Aが非乗員側(すなわち、乗員が位置しない側)に配置されるように、機枠110に固定される。これにより、上部側シェル20Aに設けられたガス噴出口23は、機枠110よりも乗員側の位置に配置され、折り畳まれたエアバッグ130の内部に面することになる。
図6は、図1に示すガス発生器の作動時におけるガスの流れを示す要部拡大断面図である。次に、この図6と前述の図1とを参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Aの作動時における動作について説明する。
図1を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Aが搭載された車両が衝突した場合には、車両に別途設けられた衝突検知手段によって衝突が検知され、これに基づいて車両に別途設けられたコントロールユニットからの通電によって点火器40が作動する。伝火室55に収容された伝火薬56は、点火器40が作動することによって生じた火炎によって点火されて燃焼し、多量の熱粒子を発生させる。この伝火薬56の燃焼によってカップ状部材50は破裂または溶融し、上述の熱粒子が燃焼室60へと流れ込む。
流れ込んだ熱粒子により、燃焼室60に収容されたガス発生剤61が着火されて燃焼し、多量のガスを発生させる。燃焼室60にて発生したガスの大部分は、図5に示すように、フィルタ90の内部を通過し、その際、フィルタ90によって熱が奪われて冷却されるとともに、ガス中に含まれるスラグがフィルタ90によって除去されてハウジングの外周縁部に位置する間隙部Sに流れ込む。
このとき、多量のガスが発生して燃焼室60の圧力が上昇することに伴い、比較的脆弱な部材である押さえ部材80Aは、図6に示すように、ガスの推力を受けて天板部21側に向けて移動するように変形し、天板部21の内周面およびフィルタ90の内周面に密着することになる。また、その際、燃焼室60の圧力が上昇することに伴い、上部側シェル20Aの天板部21も僅かに膨らむように変形することになるが、その変形後においても、押さえ部材80Aは、天板部21の内周面およびフィルタ90の内周面に密着した状態が維持されることになる。
ここで、より詳細には、押さえ部材80Aの第1当接部81には、殆ど変形は生じず、当該第1当接部81は、天板部21側に接触するように移動するに留まる。一方、第2当接部82および接続部83には、大きな変形と移動が生じ、特に接続部83は押し潰されるように変形し、フィルタ90の内周面と天板部21の内面とによって構成される燃焼室60の隅部に押し遣られる。
このとき、上部側シェル20Aの天板部21も僅かに膨らむように変形することでフィルタ90の天板部21側の軸方向端部と天板部21との間には、図6に示す如くの隙間Gが生じることになるが、当該隙間Gと燃焼室60との間には、上述した移動および変形後の第1当接部81および接続部83が位置することになる。ここで、押さえ部材80Aは、上述した容易金属製の網材にて構成されているため、当該押さえ部材80Aの第1当接部81および接続部83が、フィルタ90と同様に、ガスを冷却する冷却手段として機能するとともに、ガス中に含まれるスラグを除去する除去手段として機能し、燃焼室60にて発生したガスの一部分は、当該押さえ部材80Aを通過し、さらに上述した隙間Gを通過してハウジングの外周縁部に位置する間隙部Sに流れ込む。
その後、ハウジングの内部の圧力の上昇に伴い、上部側シェル20Aのガス噴出口23を閉塞していたシールテープ24による封止が破られ、ガス噴出口23を介してガスがハウジングの外部へと噴出される。噴出されたガスは、ガス発生器1Aに隣接して設けられたエアバッグ130(図5参照)の内部に導入され、エアバッグ130を膨張および展開する。
以上において説明したように、本実施の形態におけるガス発生器1Aにあっては、上述した如くの単一の部品からなる押さえ部材80Aを用いることにより、作動時におけるガスの漏れ出しと非作動時におけるガス発生剤61の破砕とが同時に防止できることになる。
ここで、本実施の形態におけるガス発生器1Aにあっては、押さえ部材80Aが、上述したように、フィルタ90に当接する第1当接部81とガス発生剤61に当接する第2当接部82との間に天板部21側に向けて膨出する板バネ形状の接続部83を有する構成のものであるため、当該接続部83が天板部21に当接することによって押さえ部材80Aに加えられた力Aが、確実に第1当接部81および第2当接部82に上述した付勢力B1,B2として付与されることになり、組付け後の状態において、押さえ部材80Aがフィルタ90の内周面およびガス発生剤61に十分な弾性付勢力をもって接触配置されることになる。したがって、当該構成を採用することにより、フィルタ90および当該押さえ部材80Aを通常の公差をもって製造することが可能になり、非常に厳格な寸法精度の管理を要せずにガス発生器1Aを比較的容易にかつ安価に製造することができる。
また、本実施の形態におけるガス発生器1Aにあっては、上述したように、押さえ部材80Aにスリット等を設ける必要もないため、複雑な形状加工を要しない。したがって、当該構成を採用することにより、この点においてもガス発生器1Aを比較的容易にかつ安価に製造することができる。さらには、押さえ部材80Aが角張った形状を有していないため、押さえ部材80Aにガス発生剤61が接触することによっても当該ガス発生剤61に破砕が生じることもない。
したがって、本実施の形態におけるガス発生器1Aとすることにより、作動時におけるガスの漏れ出しと非作動時におけるガス発生剤61の破砕とが確実に防止でき、さらには従来に比してより安価にかつ容易に製造することができるガス発生器とすることができる。
なお、図2を参照して、非作動時におけるガス発生剤61の破砕を確実に防止しつつ、押さえ部材80Aによるガス発生剤61の安定的な保持を実現するためには、組付け後の状態において、第1当接部81の底板部11側に位置する軸方向端部が、ハウジングの周壁部12,22の軸方向に沿って、第2当接部82のうちの最も底板部11側に位置する部分と同じ位置かそれよりもさらに底板部11側に位置していることが好ましい。ここで、図2においては、第1当接部81の底板部11側に位置する軸方向端部が、図中に示す距離Dだけ第2当接部82のうちの最も底板部11側に位置する部分よりもさらに底板部11側に位置している場合を図示している。
このように構成することにより、燃焼室60に充填されたガス発生剤61の上面をほぼ全面にわたって均等に底板部11側に向けて押し付けることができるとともに、組付け時における押さえ部材80Aのがたつき等が防止できることになる。
また、図6を参照して、作動時におけるガスの漏れ出しを確実に防止するためには、第1当接部81の軸方向に沿った長さが、作動時において天板部21が膨らむように変形することで生じ得る隙間Gの想定される軸方向長さよりも十分に大きく設定されていることが好ましい。
このように構成することにより、作動時において、上記隙間Gと燃焼室60との間に移動および変形後の第1当接部81および接続部83が確実に位置することになるため、結果としてガスがフィルタ90または押さえ部材80Aの少なくともいずれかを必ず通過するようになり、ガスの漏れ出しおよびこれに伴ったスラグの流出を確実に防止することができる。
また、図6に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Aとすることにより、作動時において燃焼室60に面する部分の天板部21の内面がすべて押さえ部材80Aによって覆われることになるため、当該天板部21を覆う部分の押さえ部材80Aにガスが吹き付けられることになり、従来のガス発生器に比べてより効率的にスラグを捕集することも可能になる。
また、図1ないし図4に示すように、本実施の形態においては、押さえ部材80Aの第1当接部81と接続部83との境界部が曲げ返されることにより、当該境界部の先端面が先鋭な形状を有することなく湾曲面にて構成されるようにしている。このように構成することにより、組付け時において凹凸形状を有するフィルタ90の内周面に押さえ部材80Aが引っ掛かることが抑制でき、スムーズな組付けが実現可能になる。
さらには、本実施の形態においては、押さえ部材80Aが金属製の網材にて構成されているため、当該金属製の網材の網目の大きさや、当該網材を構成する金属線材の太さや材料、さらには当該金属線材の織り方や編み方等を変更することにより、当該押さえ部材80Aの弾性変形のし易さ等を種々調整することも可能であり、仕様に応じて最適な押さえ部材を実現できる点においても有利となる。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2におけるガス発生器の概略図である。以下、この図7を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Bについて説明する。
図7に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Bは、上述した実施の形態1において示した金属製の網材の成形品からなる押さえ部材80Aを備えている点において、上述した実施の形態1におけるガス発生器1Aと構成が共通しており、上述した実施の形態1において示した下部側シェル10Aとは異なる形状の下部側シェル10Bを備えている点、上述した実施の形態1において示した支持部材70を備えていない点において、上述した実施の形態1におけるガス発生器1Aと構成が相違している。
具体的には、下部側シェル10Bは、底板部11と周壁部12とを有しており、このうちの底板部11の内面および外面のそれぞれが実質的に半球面形状を規定するように(すなわち略ボール状に)構成されている。また、底板部11の中央部には、天板部21側に向かって突出する突状筒部13が設けられており、当該突状筒部13には、保持部30を介して点火器40が組付けられている。
このような略ボール状に構成された下部側シェル10Bは、上述した実施の形態1において示した平板状の底板部11を有する下部側シェル10Aに比較して耐圧性能に優れているため、下部側シェル10Bの厚みを薄型化することができる。
また、このような略ボール状に構成された下部側シェル10Bは、ガス発生器1Bが作動した際にもハウジングの内圧上昇に伴って変形が生じないものであり、そのためフィルタ90の底板部11側の端部と底板部11との間には、作動時において隙間が生じることがない。したがって、本実施の形態におけるガス発生器1Bにおいては、上述したように、燃焼室60の底板部11側の端部に遮蔽部材としての支持部材70を設けることが不要となっている。
さらには、このような略ボール状に構成された下部側シェル10Bは、ガス発生器1Bが作動した際にもハウジングの内圧上昇に伴って変形が生じないものであり、そのため下部側シェル10Bが変形することで生じ得る樹脂成形部かなる保持部30の破損が未然に防止でき、高い耐圧性能を得ることができる。
以上において説明した本実施の形態におけるガス発生器1Bとすることにより、上述した実施の形態1において説明した効果と同様の効果が得られるばかりでなく、さらに装置構成が簡素化でき、製造コストが削減できる効果が得られることになる。
(実施の形態3)
図8は、本発明の実施の形態3におけるガス発生器の概略図である。以下、この図8を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Cについて説明する。
図8に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Cは、上述した実施の形態1において示した金属製の網材の成形品からなる押さえ部材80Aを備えている点において、上述した実施の形態1におけるガス発生器1Aと構成が共通しており、上述した実施の形態1において示した下部側シェル10Aとは異なる形状の下部側シェル10Cを備えている点、上述した実施の形態1において示した支持部材70に代えて棚板部材16を備えている点において、上述した実施の形態1におけるガス発生器1Aと構成が相違している。
具体的には、下部側シェル10Cは、底板部11と周壁部12とを有しており、このうちの底板部11の内面および外面のそれぞれが概ね半球面形状を規定するように(すなわち略ボール状に)構成されている。また、底板部11の中央部には、上述した実施の形態1において示した突状筒部13は設けられておらず、代わりに開口部19が設けられている。
このような略ボール状に構成された下部側シェル10Cは、上述した実施の形態1において示した平板状の底板部11を有する下部側シェル10Aに比較して耐圧性能に優れているため、下部側シェル10Cの厚みを薄型化することができる。
また、このような略ボール状に構成された下部側シェル10Cは、ガス発生器1Cが作動した際にもハウジングの内圧上昇に伴って変形が生じないものであり、そのためフィルタ90の底板部11側の端部と底板部11との間には、作動時において隙間が生じることがない。したがって、本実施の形態におけるガス発生器1Cにおいては、上述したように、燃焼室60の底板部11側の端部に遮蔽部材としての支持部材70を設けることが不要となっている。
下部側シェル10Cの底板部11の内面上には、開口部19を覆うように棚板部材16が設けられている。棚板部材16は、点火器40の端子ピン42が挿通配置される開口部15が設けられた棚板部17と、底板部11の内面上に宛がわれた基部18と、これら棚板部17と基部18とを接続する筒状部とを含む概略有底筒状の部材からなる。なお、基部18の外周縁部には、フィルタ90の内周面に当接する立壁部18aが設けられている。当該立壁部18aは、主としてフィルタ90の組付けの際のガイドとなるものであるが、作動時におけるガスの漏れ出しを防止する機能をも有している。
ここで、棚板部材16は、たとえば圧延された金属製の板状部材を板金プレス加工することによって形成されたプレス成形品にて構成される。なお、棚板部材16を構成する金属製の板状部材としては、各種の金属板を利用することが可能であるが、特に好適には冷間圧延鋼板(SPCC、SPCD)が利用される。
本実施の形態においては、樹脂成形部からなる保持部30が、棚板部17の内面および外面ならびに底板部11の内面および外面のそれぞれ一部に跨ってこれらを覆うように設けられており、これにより下部側シェル10Cと棚板部材16とが一体化されている。また、棚板部17に設けられた開口部15は、保持部30によって完全に埋め込まれた状態とされており、これによりハウジングの内部の空間の気密性が確保されている。
このように構成することにより、比較的容易に加工が施せる金属板(すなわち、上述した如くの冷間圧延鋼板等)を用いて製作された棚板部材16を介して点火器40を下部側シェル10Cに組付けることが可能になるため、下部側シェル10Cに上述した実施の形態1において示した突状筒部13を設ける必要がなくなる。したがって、下部側シェル10Cの製造に際して、開口部19の周縁を折り曲げる等の複雑な形状加工が不要になる。
また、上述したような略ボール状に構成された下部側シェル10Cは、ガス発生器1Cが作動した際にもハウジングの内圧上昇に伴って変形が生じないものであり、そのため下部側シェル10Cが変形することで生じ得る樹脂成形部かなる保持部30の破損が未然に防止でき、高い耐圧性能を得ることができる。
以上において説明した本実施の形態におけるガス発生器1Cとすることにより、上述した実施の形態1において説明した効果と同様の効果が得られるばかりでなく、さらに装置構成が簡素化でき、製造コストが削減できる効果が得られることになる。
(実施の形態4)
図9は、本発明の実施の形態4に基づいたある態様に係るガス発生器の概略図であり、図10は、図9に示したガス発生器が具備されたエアバッグ装置の模式断面図である。また、図11は、本実施の形態に基づいた他の態様に係るガス発生器が具備されたエアバッグ装置の模式断面図である。以下、これら図9ないし図11を参照して、本実施の形態に基づいたある態様に係るガス発生器1Dおよび他の態様に係るガス発生器1D’ならびにこれらのそれぞれのエアバッグ装置への組付構造について説明する。
図9ないし図11に示すように、本実施の形態に基づいたある態様に係るガス発生器1Dおよび他の態様に係るガス発生器1D’は、上述した実施の形態1において示した金属製の網材の成形品からなる押さえ部材80Aを備えている点において、上述した実施の形態1におけるガス発生器1Aと構成が共通しており、上述した実施の形態1において示した下部側シェル10Aとは異なる形状の下部側シェル10Dを備えている点、上述した実施の形態1において示した上部側シェル20Aとは異なる形状の上部側シェル20Bを備えている点、上述した実施の形態1におけるガス発生器1Aが備えていない固定用補助具26A,26A’をそれぞれ備えている点等において、上述した実施の形態1におけるガス発生器1Aと構成が相違している。
前述の図5において示したように、通常、固定部25は、ステアリングホイールの機枠110にナット等を用いて直接固定されることが一般的である。しかしながら、ガス発生器の機枠110に対する組付位置に関しては、ステアリングホイールの仕様に基づいて様々な位置への組付けが求められる。特に、ステアリングホイールの軸方向における機枠110への組付高さ(すなわち、図5における左右方向に沿った機枠110への組付高さ)に種々のバリエーションが存在する場合が多く、これに応じてガス発生器に設けられる固定部25の位置にも種々のバリエーションを設けることとした場合には、上部側シェルおよび下部側シェルの双方について複数種類の成形用金型を準備することが必要になり、製造コストを大幅に圧迫してしまう問題が発生する。
本実施の形態においては、このような問題を解決すべく、上部側シェルに設けられる固定部を下部側シェルの底板部側に移動させるとともに、高さの異なる固定用補助具を複数種類準備し、ステアリングホイールの仕様に応じた高さの固定用補助具を予めガス発生器の固定部に取付けておき、ガス発生器のステアリングホイールの機枠への組付けに際して当該固定用補助具を機枠へと固定するようにしている。
具体的には、図9に示すように、本実施の形態に基づいたある態様に係るガス発生器1Dにあっては、下部側シェル10Dの周壁部12の軸方向長さが、上述した実施の形態1における下部側シェル10Aのそれよりも小さく構成されており、上部側シェル20Bの周壁部22の軸方向長さが、上述した実施の形態1における上部側シェル20Aのそれよりも大きく構成されている。これにより、ガス発生器1Dにあっては、上部側シェル20Bに設けられた固定部25が、より下部側シェル10Dの底板部11に近い位置に設けられることになる。
当該固定部25には、固定用補助具26Aが取付けられている。固定用補助具26Aは、たとえば金属製または樹脂製の部材からなり、第1フランジ部26aおよび第2フランジ部26bと、これら第1フランジ部26aおよび第2フランジ部26bを接続する筒状部26cとを備えている。筒状部26cは、当該筒状部26cによって規定される中空開口部に上部側シェル20Bが挿入可能な大きさに構成されている。
上部側シェル20Bに設けられた固定部25には、貫通孔が設けられており、当該貫通孔に対応した位置の第1フランジ部26aにも、貫通孔が設けられている。そして、これら貫通孔同士が合致した状態においてボルト27がこれら貫通孔に挿し込まれ、当該ボルト27にナット28が締結されることにより、固定用補助具26Aが固定部25に対して固定されている。ここで、固定用補助具26Aの第1フランジ部26aは、固定部25の一対の主表面のうちの天板部21側に位置する主表面に宛がわれた状態とされる。これにより、第2フランジ部26bは、固定部25および第1フランジ部26aよりも天板部21側に配置されることになる。なお、第2フランジ部26bの所定位置にも機枠110(図10参照)への固定のための貫通孔が設けられている。
また、ここではその詳細な説明を省略するが、図11を参照して、本実施の形態に基づいた他の態様に係るガス発生器1D’も、上述したガス発生器1Dと基本的に同様の構成を有しており、異なる点は、固定用補助具26Aに代えて、筒状部26cの軸方向長さがより大きく構成された固定用補助具26A’を備えている点のみにある。
図10および図11に示すように、上述したガス発生器1D,1D’は、いずれも固定用補助具26A,26A’を介してステアリングホイール100B,100Cの機枠110にそれぞれ組付けられる。その際、固定用補助具26A,26A’の第2フランジ部26bに設けられた貫通孔が機枠110に設けられた貫通孔に合致するように配置され、この状態においてこれら貫通孔同士に固定用バー111が挿し込まれ、固定用バー111の両側からナットが締結されることにより、ガス発生器1D,1D’がそれぞれ機枠110に対して固定される。ここで、第2フランジ部26bは、機枠110の背面側(すなわち、エアバッグ130が位置する側とは反対側)から機枠110に宛がわれる。これにより、固定部25は、機枠110よりも背面側に位置することになる。
ここで、ガス発生器1D,1D’を比較した場合に、その軸方向長さは同じである一方、当該ガス発生器1D,1D’においては、固定用補助具26A,26A’の筒状部26cの軸方向長さが異なるために、ハウジングに対する第2フランジ部26bの相対的な位置のみが相違している。そのため、ステアリングホイール100B,100Cへの組付け後において、ガス発生器1D,1D’は、ステアリングホイールの軸方向における機枠110への組付高さのみが相違していることになり、結果として機枠110よりも正面側(すなわち、エアバッグ130が位置する側)に位置する部分の突出量のみが異なっている。
このように、本実施の形態においては、ステアリングホイールの仕様に応じた高さの固定用補助具を複数準備しておき、これを予めガス発生器の固定部に取付けておくことにより、ステアリングホイールの仕様に基づいた様々な位置への組付けを可能にするものであり、これによりステアリングホイールの仕様に応じて個別にハウジングを製造する手間が省け、結果として製造コストを大幅に削減することができる。
したがって、以上において説明した本実施の形態におけるガス発生器1D,1D’とすることにより、上述した実施の形態1において説明した効果と同様の効果が得られるばかりでなく、さらに製造コストが削減できる効果が得られることになる。
なお、上記構成を採用した場合には、ハウジングの周壁部12,22から突出して位置する固定部25を比較的小さく構成することもできる。したがって、固定用補助具26A,26A’をたとえば樹脂製の部材にて構成した場合には、装置の軽量化にも資することになる。
加えて、上記構成を採用した場合には、上述したように固定部25が機枠110よりも背面側に位置するとともに、ステアリングホイール100B,100Cの軸方向に沿って見た場合に固定部25と機枠110とが重なるように位置している。そのため、万が一にも固定用補助具26A,26A’が破損した場合にも、ガス発生器1D,1D’の作動時においてこれらがエアバッグ130側に移動してしまうことが防止でき、安全性に優れたものとすることができる。
図12(A)ないし図12(C)は、それぞれ本実施の形態に基づいた第1ないし第3変形例に係るガス発生器の固定部近傍の模式断面図である。次に、これら図12(A)ないし図12(C)を参照して、本実施の形態に基づいた第1ないし第3変形例に係るガス発生器の固定部25近傍の構造について説明する。
図12(A)に示すように、第1変形例に係るガス発生器にあっては、固定部25と固定用補助具26Aの第1フランジ部26aとの固定にリベット29を用いている。このように構成した場合には、これらの固定にボルトおよびナットを用いた場合よりも、より簡便に固定が行なえるメリットが得られる。
図12(B)に示すように、第2変形例に係るガス発生器にあっては、上述した固定用補助具26Aに代えて、樹脂製の部材によって構成された固定用補助具26Bを用いることとし、当該固定用補助具26Bの第1フランジ部26aに係止用突起部26dを設けることとしている。これにより、固定部25と固定用補助具26Bの第1フランジ部26aとの固定にスナップフィット構造が利用でき、上述した係止用突起部26dを固定部25に設けられた貫通孔に挿入するのみで固定が行なえることになる。このように構成した場合にも、より簡便に固定が行なえるメリットが得られる。
図12(C)に示すように、第2変形例に係るガス発生器にあっては、上述した固定用補助具26Aに代えて、樹脂製の部材によって構成された固定用補助具26Cを用いることとし、当該固定用補助具26Cの第1フランジ部26aに係止用爪部26eを設けることとしている。これにより、固定部25と固定用補助具26Bの第1フランジ部26aとの固定にスナップフィット構造が利用でき、上述した係止用爪部26eを固定部25の外周縁に引っ掛けるのみで固定が行なえることになる。このように構成した場合にも、より簡便に固定が行なえるメリットが得られる。
(実施の形態5)
図13は、本発明の実施の形態5におけるガス発生器の概略図であり、図14は、図13に示すガス発生器に具備された押さえ部材の非組付状態における一部破断側面図である。以下、これら図13および図14を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Eについて説明する。
図13および図14に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Eは、上述した実施の形態1において示した金属製の網材の成形品からなる押さえ部材80Aと構造が異なる押さえ部材80Bを備えている点においてのみ、上述した実施の形態1におけるガス発生器1Aと構成が相違している。
具体的には、押さえ部材80Bは、金属製の網材に曲げ加工を施すことで所定の形状に成形された成形品からなり、フィルタ90の内周面に当接する第1当接部81と、ガス発生剤61に面するとともに当該ガス発生剤61に当接する第2当接部82と、これら第1当接部81および第2当接部82を接続する接続部83とを含んでいる。ここで、押さえ部材80Bを構成する金属製の網材としては、上述した実施の形態1において例示したものと同様のものを用いることができる。
第1当接部81は、環状(より詳細には筒板状)の形状を有しており、その外周面がフィルタ90の内周面に当接している。第2当接部82は、板状の形状を有しており、天板部21から距離をもって位置しているとともに、その底板部11側の表面がガス発生剤61に当接している。ここで、図14に示すように、非組付状態において、第2当接部82は、組付状態においてガス発生剤61が位置することとなる側に向けて膨出した湾曲部を有するように、その全体が湾曲板状に構成されている。接続部83は、第1当接部81の底板部11側の軸方向端部と第2当接部82の周縁部とを接続する一部が湾曲した板状の環状形状を有しており、第1当接部81と第2当接部82との間に概ね位置している。
接続部83は、当該接続部83の先端に位置するとともに天板部21に当接した先端当接部84と、第1当接部81に連続する部分である外側接続部85’と、第2当接部82に連続する部分である内側接続部86’とを有している。なお、先端当接部84は、外側接続部85’と内側接続部86’とを連結する部位でもある。
このような構造の押さえ部材80Bが組付けられたガス発生器1Eにおいては、押さえ部材80Bが天板部21とガス発生剤61とによって挟み込まれることで弾性変形することになり、ガス発生剤61が、第2当接部82によって底板部11側に向けて弾性付勢されることで保持されることになる。その際、第2当接部82の湾曲部が複数の粒状成形体からなるガス発生剤61に当接することでより平坦な形状に変形することになる。
したがって、本実施の形態におけるガス発生器1Eとすることにより、上述した実施の形態1において説明した効果に加え、燃焼室60に充填されたガス発生剤61の上面をほぼ全面にわたってより均等に底板部11側に向けて押し付けることが可能になり、非作動時におけるガス発生剤61の破砕を確実に防止しつつ、押さえ部材80Bによるガス発生剤61の安定的な保持が実現可能になる効果が得られる。
(実施の形態6)
図15は、本発明の実施の形態6におけるガス発生器の概略図であり、図16は、図15に示すガス発生器に具備された押さえ部材の非組付状態における一部破断側面図である。以下、これら図15および図16を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Fについて説明する。
図15および図16に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Fは、上述した実施の形態1において示した金属製の網材の成形品からなる押さえ部材80Aと構造が異なる押さえ部材80Cを備えている点においてのみ、上述した実施の形態1におけるガス発生器1Aと構成が相違している。
具体的には、押さえ部材80Cは、金属製の網材に曲げ加工を施すことで所定の形状に成形された成形品からなり、フィルタ90の内周面に当接する第1当接部81と、ガス発生剤61に面するとともに当該ガス発生剤61に当接する第2当接部82と、これら第1当接部81および第2当接部82を接続する接続部83とを含んでいる。ここで、押さえ部材80Cを構成する金属製の網材としては、上述した実施の形態1において例示したものと同様のものを用いることができる。
第1当接部81は、環状(より詳細には筒板状)の形状を有しており、その外周面がフィルタ90の内周面に当接している。第2当接部82は、板状の形状を有しており、天板部21から距離をもって位置しているとともに、その底板部11側の表面がガス発生剤61に当接している。ここで、図16に示すように、非組付状態において、第2当接部82は、組付状態においてガス発生剤61が位置することとなる側に向けて膨出した湾曲部を有するように、その中央部の一部が湾曲板状に構成されている。接続部83は、第1当接部81の底板部11側の軸方向端部と第2当接部82の周縁部とを接続する一部が湾曲した板状の環状形状を有しており、第1当接部81と第2当接部82との間に概ね位置している。
接続部83は、当該接続部83の先端に位置するとともに天板部21に当接した先端当接部84と、第1当接部81に連続する部分である外側接続部85’と、第2当接部82に連続する部分である内側接続部86’とを有している。なお、先端当接部84は、外側接続部85’と内側接続部86’とを連結する部位でもある。
このような構造の押さえ部材80Cが組付けられたガス発生器1Fにおいては、押さえ部材80Cが天板部21とガス発生剤61とによって挟み込まれることで弾性変形することになり、ガス発生剤61が、第2当接部82によって底板部11側に向けて弾性付勢されることで保持されることになる。その際、第2当接部82の中央部に位置する湾曲部が複数の粒状成形体からなるガス発生剤61に当接することでより平坦な形状に変形することになる。
したがって、本実施の形態におけるガス発生器1Fとすることにより、上述した実施の形態1において説明した効果に加え、燃焼室60に充填されたガス発生剤61の上面をほぼ全面にわたってより均等に底板部11側に向けて押し付けることが可能になり、非作動時におけるガス発生剤61の破砕を確実に防止しつつ、押さえ部材80Cによるガス発生剤61の安定的な保持が実現可能になる効果が得られる。
ここで、第2当接部82の全体を湾曲部にて構成した上述の実施の形態5においては、場合によっては、第2当接部82のうちの接続部83と連続する部分(すなわち、第2当接部82の周縁部近傍)において中央部よりも比較的弱い弾性付勢力しか発現しないことが想定され、本実施の形態は、このような場合に上述の実施の形態5よりもより均等に燃焼室60に充填されたガス発生剤61の上面を底板部11側に向けて押し付けることが可能になる点で有利となるものである。
(実施の形態7)
図17は、本発明の実施の形態7におけるガス発生器の概略図であり、図18は、図17に示すガス発生器に具備された押さえ部材の非組付状態における一部破断側面図である。以下、これら図17および図18を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Gについて説明する。
図17および図18に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Gは、上述した実施の形態1において示した金属製の網材の成形品からなる押さえ部材80Aと構造が異なる押さえ部材80Dを備えている点においてのみ、上述した実施の形態1におけるガス発生器1Aと構成が相違している。
具体的には、押さえ部材80Dは、金属製の網材に曲げ加工を施すことで所定の形状に成形された成形品からなり、フィルタ90の内周面に当接する第1当接部81と、ガス発生剤61に面するとともに当該ガス発生剤61に当接する第2当接部82と、これら第1当接部81および第2当接部82を接続する接続部83とを含んでいる。ここで、押さえ部材80Dを構成する金属製の網材としては、上述した実施の形態1において例示したものと同様のものを用いることができる。
第1当接部81は、環状(より詳細には筒板状)の形状を有しており、その外周面がフィルタ90の内周面に当接している。第2当接部82は、板状の形状を有しており、天板部21から距離をもって位置しているとともに、その底板部11側の表面がガス発生剤61に当接している。ここで、図18に示すように、非組付状態において、第2当接部82は、滑らかに連続して湾曲する凹凸部を含むように、その全体が湾曲板状に構成されている。接続部83は、第1当接部81の底板部11側の軸方向端部と第2当接部82の周縁部とを接続する一部が湾曲した板状の環状形状を有しており、第1当接部81と第2当接部82との間に概ね位置している。
接続部83は、当該接続部83の先端に位置するとともに天板部21に当接した先端当接部84と、第1当接部81に連続する部分である外側接続部85’と、第2当接部82に連続する部分である内側接続部86’とを有している。なお、先端当接部84は、外側接続部85’と内側接続部86’とを連結する部位でもある。
このような構造の押さえ部材80Dが組付けられたガス発生器1Gにおいては、押さえ部材80Dが天板部21とガス発生剤61とによって挟み込まれることで弾性変形することになり、ガス発生剤61が、第2当接部82によって底板部11側に向けて弾性付勢されることで保持されることになる。その際、第2当接部82に設けられた凹凸部が組付け時において複数の粒状成形体からなるガス発生剤61に個別に当接することになり、燃焼室60て充填されたガス発生剤61の上面をより均すことが可能になる。
したがって、本実施の形態におけるガス発生器1Gとすることにより、上述した実施の形態1において説明した効果に加え、より高い密度でガス発生剤61を燃焼室60に充填させることが可能になる効果が得られる。
(実施の形態8)
図19は、本発明の実施の形態8におけるガス発生器の概略図であり、図20は、図19に示すガス発生器に具備された押さえ部材の非組付状態における一部破断側面図である。以下、これら図19および図20を参照して、本実施の形態におけるガス発生器1Hについて説明する。
図19および図20に示すように、本実施の形態におけるガス発生器1Hは、上述した実施の形態1において示した金属製の網材の成形品からなる押さえ部材80Aと構造が異なる押さえ部材80Eを備えている点においてのみ、上述した実施の形態1におけるガス発生器1Aと構成が相違している。
具体的には、押さえ部材80Eは、金属製の網材に曲げ加工を施すことで所定の形状に成形された成形品からなり、フィルタ90の内周面に当接する第1当接部81と、ガス発生剤61に面するとともに当該ガス発生剤61に当接する第2当接部82と、天板部21に当接する第3当接部87とを含んでいる。ここで、押さえ部材80Eを構成する金属製の網材としては、上述した実施の形態1において例示したものと同様のものを用いることができる。
第1当接部81は、外側に向けて膨出した環状の形状を有しており、その外周面の所定位置がフィルタ90の内周面に当接している。第2当接部82は、板状の形状を有しており、天板部21から距離をもって位置しているとともに、その底板部11側の表面がガス発生剤61に当接している。第3当接部87は、環状板状の形状を有しており、その天板部21側の表面が天板部21の内面に当接している。ここで、第2当接部82と第3当接部87とは、略平行に位置するように設けられており、第1当接部81は、これらの外周縁部同士を接続するように位置している。
このような構造の押さえ部材80Eが組付けられたガス発生器1Hにおいては、押さえ部材80Eが天板部21とガス発生剤61とによって挟み込まれることで弾性変形することになり、ガス発生剤61が、第2当接部82によって底板部11側に向けて弾性付勢されることで保持されることになる。
したがって、本実施の形態におけるガス発生器1Gとすることにより、上述した実施の形態1において説明した効果と同様の効果を得ることが可能になる。
なお、上述した本発明の実施の形態1ないし8およびその変形例において示した特徴的な構成は、本発明の趣旨に照らして許容される範囲で当然に相互に組み合わせることが可能である。
加えて、上述した本発明の実施の形態1ないし8およびその変形例においては、本発明をいわゆるディスク型ガス発生器に適用した場合を例示して説明を行なったが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではない。
このように、今回開示した上記実施の形態およびその変形例はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1A〜1H,1D’ ガス発生器、10A〜10D 下部側シェル、11 底板部、12 周壁部、13 突状筒部、14 窪み部、15 開口部、16 棚板部材、17 棚板部、18 基部、18a 立壁部、19 開口部、20A,20B 上部側シェル、21 天板部、22 周壁部、23 ガス噴出口、24 シールテープ、25 固定部、26A〜26C,26A’ 固定用補助具、26a 第1フランジ部、26b 第2フランジ部、26c 筒状部、26d 係止用突起部、26e 係止用爪部、27 ボルト、28 ナット、29 リベット、30 保持部、31 内側被覆部、32 外側被覆部、33 連結被覆部、34 雌型コネクタ部、40 点火器、41 点火部、42 端子ピン、50 カップ状部材、51 頂壁部、52 側壁部、53 延設部、54 先端部、55 伝火室、56 伝火薬、60 燃焼室、61 ガス発生剤、70 支持部材、71 底部、72 立壁部、73 延設部、80A〜80E 押さえ部材、81 第1当接部、82 第2当接部、83 接続部、84 先端当接部、85 外側バネ部、85’ 外側接続部、86 内側バネ部、86’ 内側接続部、87 第3当接部、90 フィルタ、100A〜100C ステアリングホイール、110 機枠、111 固定用バー、112 宛がい部材、120 樹脂カバー、130 エアバッグ、G 隙間、S 間隙部。

Claims (6)

  1. ガス噴出口が設けられた筒状の周壁部と、前記周壁部の軸方向に位置する一対の端部を閉塞する天板部および底板部とを含むハウジングと、
    外周面が前記周壁部の内周面に対向するように前記ハウジングの内部に配置された筒状のフィルタと、
    前記フィルタの内側の空間である燃焼室に収容された複数の粒状成形体からなるガス発生剤と、
    前記底板部に組付けられ、前記ガス発生剤を燃焼させるための点火器と、
    前記天板部と前記ガス発生剤との間に位置するように前記燃焼室のうちの前記天板部側の部分に内挿された押さえ部材とを備え、
    前記押さえ部材は、金属製の網材に曲げ加工を施すことで成形された成形品からなるとともに、前記フィルタの内周面に当接する環状の第1当接部と、前記天板部から距離をもって位置し、前記ガス発生剤に面するとともにこれに当接する板状の第2当接部とを有し、
    前記押さえ部材が前記天板部と前記ガス発生剤とによって挟み込まれることで弾性変形することにより、前記ガス発生剤が、前記第2当接部によって前記底板部側に向けて弾性付勢されることで保持されている、ガス発生器。
  2. 非組付状態において、前記第2当接部が、組付状態において前記ガス発生剤が位置することとなる側に向けて膨出した湾曲部を含んでいる、請求項1に記載のガス発生器。
  3. 非組付状態において、前記第2当接部が、滑らかに連続して湾曲する凹凸部を含んでいる、請求項1に記載のガス発生器。
  4. 前記金属製の網材が、金属線材を平織りしたものである、請求項1から3のいずれかに記載のガス発生器。
  5. 前記底板部の内面および外面のそれぞれが、実質的に半球面形状を規定するように構成されている、請求項1から4のいずれかに記載のガス発生器。
  6. 前記ガス発生剤が前記点火器によって着火されて燃焼した作動時において、前記燃焼室の圧力上昇に伴って前記天板部が膨らむように変形することで前記フィルタの前記天板部側に位置する端部と前記天板部との間に隙間が生じるとともに、前記燃焼室の圧力上昇に伴って前記押さえ部材が前記天板部側に向けて移動および変形することで前記隙間と前記燃焼室との間に介在するように位置し、これにより前記燃焼室にて発生したガスの一部が、前記押さえ部材を通過した後に前記隙間を経由して前記ガス噴出口に至る、請求項1から5のいずれかに記載のガス発生器。
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