JP6283466B2 - 半導電性熱可塑性エラストマー組成物およびそれを用いた電子写真用シームレスベルト - Google Patents
半導電性熱可塑性エラストマー組成物およびそれを用いた電子写真用シームレスベルト Download PDFInfo
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Description
また、特許文献3には、熱可塑性ポリウレタンへ可塑剤を添加することで低硬度化を達成する方法が開示されているが、低分子量の飽和脂肪酸及び分岐脂肪酸からなる可塑剤を添加した熱可塑性ポリウレタンを電子写真用シームレスベルトに用いた場合、表面から可塑剤がブリードアウトし、転写不良を引き起こす要因となる。
一方、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーおよびアクリル系熱可塑性エラストマーには、ショアA硬度58未満のものが実用化されているが、上記のようにイオン伝導性材料を配合しても半導電性を示さないという問題がある。
(1)熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)と、ショアA硬度が58未満の低硬度熱可塑性エラストマー(B)と、イオン伝導性材料(C)とを含有してなる半導電性熱可塑性エラストマー組成物であって、前記ショアA硬度が58未満の低硬度熱可塑性エラストマー(B)は、ショアA硬度が58未満のスチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(B−1a)であり、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)と前記スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(B−1a)の合計量100重量%に対して、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)を50重量%〜95重量%と、前記スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(B−1a)を50重量%〜5重量%とを含有し、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)及び前記スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(B−1a)の合計量100重量部に対してイオン伝導性材料(C)を0.1〜10重量部含有し、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)からなる連続相中に、前記スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(B−1a)が分散相としてなる海島構造または相互連結構造を呈し、ショアA硬度が58未満であることを特徴とする半導電性熱可塑性エラストマー組成物が提供され、
(2)熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)と、ショアA硬度が58未満の低硬度熱可塑性エラストマー(B)と、イオン伝導性材料(C)とを含有してなる半導電性熱可塑性エラストマー組成物であって、前記ショアA硬度が58未満の低硬度熱可塑性エラストマー(B)は、ショアA硬度が58未満のスチレン−イソプレン共重合体の水素添加物(B−1b)であり、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)と前記スチレン−イソプレン共重合体の水素添加物(B−1b)の合計量100重量%に対して、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)を30重量%〜95重量%と、前記スチレン−イソプレン共重合体の水素添加物(B−1b)を70重量%〜5重量%とを含有し、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)及び前記スチレン−イソプレン共重合体の水素添加物(B−1b)の合計量100重量部に対してイオン伝導性材料(C)を0.1〜10重量部含有し、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)からなる連続相中に、前記スチレン−イソプレン共重合体の水素添加物(B−1b)が分散相としてなる海島構造または相互連結構造を呈し、ショアA硬度が58未満であることを特徴とする半導電性熱可塑性エラストマー組成物が提供され、
(3)熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)と、ショアA硬度が58未満の低硬度熱可塑性エラストマー(B)と、イオン伝導性材料(C)とを含有してなる半導電性熱可塑性エラストマー組成物であって、前記ショアA硬度が58未満の低硬度熱可塑性エラストマー(B)は、ショアA硬度が58未満のスチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物(B−1c)であり、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)と前記スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物(B−1c)の合計量100重量%に対して、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)を40重量%〜95重量%と、前記スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物(B−1c)を60重量%〜5重量%とを含有し、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)及び前記スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物(B−1c)の合計量100重量部に対してイオン伝導性材料(C)を0.1〜10重量部含有し、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)からなる連続相中に、前記スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物(B−1c)が分散相としてなる海島構造または相互連結構造を呈し、ショアA硬度が58未満であることを特徴とする半導電性熱可塑性エラストマー組成物が提供され、
(4)熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)と、ショアA硬度が58未満の低硬度熱可塑性エラストマー(B)と、イオン伝導性材料(C)とを含有してなる半導電性熱可塑性エラストマー組成物であって、前記ショアA硬度が58未満の低硬度熱可塑性エラストマー(B)は、ショアA硬度が58未満の(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチルの共重合体(B−2a)であり、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)と前記(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチルの共重合体(B−2a)の合計量100重量%に対して、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)を40重量%〜95重量%と、前記(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチルの共重合体(B−2a)を60重量%〜5重量%とを含有し、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)及び前記(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチルの共重合体(B−2a)の合計量100重量部に対してイオン伝導性材料(C)を0.1〜10重量部含有し、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)からなる連続相中に、前記(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチルの共重合体(B−2a)が分散相としてなる海島構造または相互連結構造を呈し、ショアA硬度が58未満であることを特徴とする半導電性熱可塑性エラストマー組成物が提供され、
(5)前記イオン伝導性材料(C)が、ポリエチレンオキサイドまたはポリエチレンオキサイド共重合体と、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、チオシアン酸リチウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウムから選ばれる1種以上のイオン電解質とからなるものであることを特徴とする(1)から(4)のいずれか記載の半導電性熱可塑性エラストマー組成物が提供され、
(6)温度23℃、相対湿度50%RHにおける体積抵抗率は1×106Ω・cm以上、1×1011Ω・cm以下であり、表面抵抗率は1×106Ω/□以上、1×1011Ω/□以下であることを特徴とする(1)から(5)のいずれか記載の半導電性熱可塑性エラストマー組成物が提供され、
(7)(1)から(6)のいずれか記載の半導電性熱可塑性エラストマー組成物からなることを特徴とする電子写真用弾性部材が提供され、
(8)(1)から(6)のいずれか記載の半導電性熱可塑性エラストマー組成物からなる弾性層を有することを特徴とする電子写真用シームレスベルトが提供される。
本発明の半導電性熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)と、ショアA硬度が58未満の低硬度熱可塑性エラストマー(B)と、イオン伝導性材料(C)とを配合していることを特徴とする。さらに詳しくは、熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)へ、ショアA硬度が58未満の低硬度熱可塑性エラストマー(B)を配合し、イオン伝導性材料(C)によって半導電性を示す熱可塑性ポリウレタン系エラストマー相を連続相(海)とし、低硬度熱可塑性エラストマー相を分散相(島)とする海島構造または相互連結構造とすることによって、優れた半導電性を示すとともに、低硬度化を達成した半導電性熱可塑性エラストマー組成物である。
本発明に用いられる熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)とは、長鎖ジオール、及び短鎖ジオールとジイソシアネートを主原料として合成される分子構造中にウレタン結合を有するポリマーであり、分子中にソフトセグメントとハードセグメントを有し、熱可塑性と弾性を示す。前記したジオールとしては、例えば1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール等の短鎖ジオール、両末端に水酸基を有するポリエーテル、両末端に水酸基を有するポリエステル、両末端に水酸基を有するポリカーボネート等の長鎖ジオールが挙げられる。前記したジイソシアネートとしては、例えばジフェニルメタンジイソシアネート、水添したジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネート等が挙げられる。また、熱可塑性ポリウレタン系エラストマーは、上記した長鎖ジオールの種類により、ポリエーテル系、アジペートエステル系、カプロラクトンエステル系、ポリ炭酸エステル系等に分けられるが、それらから選ばれる1種又は2種以上を混合して用いることができる。
本発明に用いる低硬度熱可塑性エラストマー(B)は、ショアA硬度が58未満であることを特徴とする。低硬度熱可塑性エラストマー(B)のショアA硬度が58未満であれば、熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)とブレンドして得られた組成物のショアA硬度を58未満にすることができ、当該組成物からなる電子写真用シームレスベルトはより高精細かつ高品質な画像を提供することができる。低硬度熱可塑性エラストマー(B)のショアA硬度は、低い方が好ましく、好ましくはショアA硬度が50未満であり、より好ましくはショアA硬度が45未満であり、さらに好ましくはショアA硬度が40未満である。
本発明に用いる熱可塑性ポリスチレン系エラストマー(B−1)は、ショアA硬度が58未満であることを特徴とする。熱可塑性ポリスチレン系エラストマー(B−1)のショアA硬度が58未満であれば、熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)とブレンドして得られた組成物のショアA硬度を58未満にすることができ、当該組成物からなる電子写真用シームレスベルトはより高精細かつ高品質な画像を提供することができる。熱可塑性ポリスチレン系エラストマー(B−1)のショアA硬度は、低い方が好ましく、好ましくはショアA硬度が50未満であり、より好ましくはショアA硬度が45未満であり、さらに好ましくはショアA硬度が40未満である。
本発明に用いる熱可塑性アクリル系エラストマー(B−2)は、ショアA硬度が58未満であることを特徴とする。熱可塑性アクリル系エラストマー(B−2)のショアA硬度が58未満であれば、熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)とブレンドして得られた組成物のショアA硬度を58未満にすることができ、当該組成物からなる電子写真用シームレスベルトはより高精細かつ高品質な画像を提供することができる。熱可塑性アクリル系エラストマー(B−2)のショアA硬度は、低い方が好ましく、好ましくはショアA硬度が45未満であり、より好ましくはショアA硬度が40未満であり、さらに好ましくはショアA硬度が35未満である。
本発明に用いられるイオン伝導性材料(C)とは、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンオキサイド共重合体、ポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルエステル、アイオノマー(側鎖にカルボン酸のアルカリ金属塩、スルホン酸のアルカリ金属塩、4級アンモニウム塩を有するポリマー)、イオン電解質等が挙げられ、これらを単独で、あるいは2種類以上を併用することができる。また、上記したイオン伝導性材料(C)のうちでポリエレンオキサイドまたはポリエチレンオキサイド共重合体と、イオン電解質とを組み合わせて用いるのが好ましい。
次いで、本発明の半導電性熱可塑性エラストマー組成物を構成する各成分の組成比について説明する。本発明の半導電性熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)と、低硬度熱可塑性エラストマー(B)と、イオン伝導性材料(C)とを特定の割合で配合することによって、イオン伝導性材料(C)により半導電性を示す熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)の連続相中に低硬度熱可塑性エラストマー(B)が分散相としてなる海島構造または相互連結構造を呈し、これにより優れた半導電性を示すとともに、低硬度化を達成することができるものであるが、低硬度熱可塑性エラストマー(B)の種類により熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)が連続相となり得る範囲は異なる。以下に種々の低硬度熱可塑性エラストマー(B)を用いた際の好ましい熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)と低硬度熱可塑性エラストマー(B)との組成比について例示する。
本発明の半導電性熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)へ配合する低硬度熱可塑性エラストマー(B)として、熱可塑性ポリスチレン系エラストマー(B−1)であることが好ましい。さらに、熱可塑性ポリスチレン系エラストマー(B−1)としては、スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(B−1a)、スチレン−イソプレン共重合体の水素添加物(B−1b)及びスチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物(B−1c)であることが好ましい。
本発明の半導電性熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)と熱可塑性アクリル系エラストマー(B−2)とを含有してなることが好ましく、さらに、熱可塑性アクリル系エラストマー(B−2)としては、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチルの共重合体(B−2a)であることが好ましい。
そして、本発明の半導電性熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)及び低硬度熱可塑性エラストマー(B)の合計100重量部に対してイオン伝導性材料(C)を0.1重量部〜10重量部配合してなる。イオン伝導性材料(C)の配合量は、0.1重量部〜8重量部が好ましく、0.1重量部〜5重量部がより好ましい。イオン伝導性材料の配合量が0.1重量部未満であると所期の半導電性を示す熱可塑性エラストマー組成物が得られず好ましくなく、逆に配合量が10重量部を超えると添加量に見合った電気抵抗の低下が見られなくなるばかりでなく、電気抵抗の環境依存性が大きくなり好ましくない。
本発明の半導電性熱可塑性エラストマー組成物のショアA硬度は、58未満であることを特徴とする。さらに、本発明の半導電性熱可塑性エラストマー組成物のショアA硬度は低い方が好ましく、好ましくはショアA硬度が55未満であり、より好ましくはショアA硬度が50未満であり、さらに好ましくはショアA硬度が45未満である。半導電性熱可塑性エラストマー組成物のショアA硬度が58未満であると、電子写真用弾性部材として好適に使用することができ、特に、電子写真用シームレスベルトの弾性層として好適に使用することができる。そして、当該半導電性熱可塑性エラストマー組成物を用いた電子写真用シームレスベルトは、半導電性を維持しながらも、弾性層が従来に比べて柔軟である為、より高精細かつ高品質な画像を提供することができる。
本発明の半導電性熱可塑性エラストマー組成物は半導電性であることを特徴とする。ここでいう半導電性とは、温度23℃、相対湿度50%RHにおける体積抵抗率は1×106Ω・cm以上、1×1011Ω・cm以下であり、表面抵抗率は1×106Ω/□以上、1×1011Ω/□以下である。電気抵抗を上記範囲内とすることにより、電子写真用の弾性部材として好適に用いることができる。そして、本発明の半導電性熱可塑性エラストマー組成物は、体積抵抗率および表面抵抗率がともに上記範囲内にあることから、特に、電子写真用シームレスベルトの弾性層として好適に用いることができる。
本発明の半導電性熱可塑性エラストマー組成物は、優れた半導電性および柔軟性を有することから、電子写真用弾性部材として好適に用いることができる。ここでいう電子写真用弾性部材とは、本発明の半導電性熱可塑性エラストマー組成物を用いて製造されるベルト形状の部材(シームレスベルト)、帯電ロール及び転写ロール等のロール形状の部材である。
本発明の半導電性熱可塑性エラストマー組成物は、優れた半導電性および柔軟性を有することから、特に、電子写真用シームレスベルトの弾性層として好適に使用することができる。ここでいう電子写真用シームレスベルトとは、電子写真用シームレスベルトとしての強度、耐久性、例えば緩和特性、折れ、曲りに対する強度を分担する基材層上に、厚み方向の柔軟性を付与する弾性層を有するものであり、電子写真方式の画像形成装置に用いる転写搬送ベルトまたは中間転写ベルトである。当該半導電性熱可塑性エラストマー組成物を弾性層に用いた電子写真用シームレスベルトは、半導電性を維持しながらも、弾性層が従来に比べて柔軟である為、弾性層を薄くすることができ、電子写真用シームレスベルトの製造コストを削減することができる。また、当該半導電性熱可塑性エラストマー組成物を弾性層に用いた中間転写ベルトにおいては、弾性層が従来に比べて柔軟である為、弾性層を薄層化しても中抜け等の画像品質の低下を防止することができるばかりでなく、弾性層を薄層化することにより全層厚みの均一性に優れ、色ズレのない高精細かつ高品質な画像を提供することができる。
(1)電気抵抗(体積抵抗率および表面抵抗率)
URSプローブ(MCP−HTP14、ダイヤインスツルメンツ社製)を取り付けたハイレスタUP(MCP−HT450、ダイヤインスツルメンツ社製)を用い、体積抵抗率及び表面抵抗率を測定した。(測定条件:温度23℃、相対湿度50%RH、荷重2kg、印加電圧500V、10秒)尚、体積抵抗率の単位を(Ω・cm)、表面抵抗率(Ω/□)として表した。
(2)ショアA硬度
JIS K 6253に準じて、厚さ2mmのシートを3枚重ねて厚み6mmとし、デューロメータ タイプA(上島製作所製)を用いて測定した。
(3)断面観察
厚さ2mmのシートをロータリミクロトーム(ST−102型、株式会社日本ミクロトーム社製)を用いて厚さ15μmに切出した後、得られた試験片をデジタルマイクロスコープ(VHX−500、株式会社キーエンス社製)を用いて目視により観察した。
<熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)>
・熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)[着色用のカーボンブラック:0.3重量部、ショアA硬度:59、溶融粘度:2146poise]
<低硬度熱可塑性エラストマー(B)>
・スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(SBR)[ショアA硬度:39、溶融粘度:3770poise]
・スチレン−イソプレン共重合体の水素添加物(SIR)[ショアA硬度:34、溶融粘度:960poise]
・スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物(SIBS)[ショアA硬度:38、溶融粘度:3500poise]
・メタクリル酸メチル−アクリル酸ブチルの共重合体(MMA−BA)[ショアA硬度:25、溶融粘度:152poise]
<イオン伝導性材料(C)>
・エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体[アルコックスEP−10、明和化成株式会社製]
・過塩素酸リチウム三水和物[和光純薬工業株式会社製]
尚、上記原料の溶融粘度については島津製作所製高化式フローテスターを用い、長さ10mm×直径1mmのダイに200℃で100kgの荷重をかけて溶融粘度(単位:poise)を測定した。
表1に示した配合比の原料を、ラボプラストミルのローラーミキサーR60H[東洋精機製]に仕込み下記の条件で溶融混練した。得られた混練物は卓上プレス機で熱圧プレスし、厚さ2mmの半導電性熱可塑性エラストマー組成物からなるシートを得た。各シートについて、電気抵抗およびショアA硬度を測定した結果を表1に示す。
・設定温度:200℃
・スクリュー回転数:100rpm
・混練時間:5min
表2に示した配合比の原料を、ラボプラストミルのローラーミキサーR60H[東洋精機製]に仕込み下記の条件で溶融混練した。得られた混練物を卓上プレス機で熱圧プレスし、厚さ2mmの半導電性熱可塑性エラストマー組成物からなるシートを得た。各シートについて、電気抵抗、ショアA硬度を測定した結果を表2に示す。
・設定温度:180℃
・スクリュー回転数:100rpm
・混練時間:3min
表3に示した配合比の原料を、ラボプラストミルのローラーミキサーR60H[東洋精機製]に仕込み下記の条件で溶融混練した。得られた混練物を卓上プレス機で熱圧プレスし、厚さ2mmの半導電性熱可塑性エラストマー組成物からなるシートを得た。各シートについて、電気抵抗およびショアA硬度を測定した結果を表3に示す。
・設定温度:180℃
・スクリュー回転数:100rpm
・混練時間:3min
表4に示した配合比の原料を、ラボプラストミルのローラーミキサーR60H[東洋精機製]に仕込み下記の条件で溶融混練した。得られた混練物を卓上プレス機で熱圧プレスし、厚さ2mmの半導電性熱可塑性エラストマー組成物からなるシートを得た。各シートについて、電気抵抗およびショアA硬度を測定した結果を表4に示す。
・設定温度:180℃
・スクリュー回転数:100rpm
・混練時間:3min
表5に示した配合比の原料を、ラボプラストミルのローラーミキサーR60H[東洋精機製]に仕込み下記の条件で溶融混練した。得られた混練物を卓上プレス機で熱圧プレスし、厚さ2mmの半導電性熱可塑性エラストマー組成物からなるシートを得た。各シートについて、電気抵抗およびショアA硬度を測定した結果を表5に示す。
・設定温度:180℃
・スクリュー回転数:100rpm
・混練時間:3min
Claims (8)
- 熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)と、ショアA硬度が58未満の低硬度熱可塑性エラストマー(B)と、イオン伝導性材料(C)とを含有してなる半導電性熱可塑性エラストマー組成物であって、前記ショアA硬度が58未満の低硬度熱可塑性エラストマー(B)は、ショアA硬度が58未満のスチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(B−1a)であり、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)と前記スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(B−1a)の合計量100重量%に対して、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)を50重量%〜95重量%と、前記スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(B−1a)を50重量%〜5重量%とを含有し、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)及び前記スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(B−1a)の合計量100重量部に対してイオン伝導性材料(C)を0.1〜10重量部含有し、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)からなる連続相中に、前記スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(B−1a)が分散相としてなる海島構造または相互連結構造を呈し、ショアA硬度が58未満であることを特徴とする半導電性熱可塑性エラストマー組成物。
- 熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)と、ショアA硬度が58未満の低硬度熱可塑性エラストマー(B)と、イオン伝導性材料(C)とを含有してなる半導電性熱可塑性エラストマー組成物であって、前記ショアA硬度が58未満の低硬度熱可塑性エラストマー(B)は、ショアA硬度が58未満のスチレン−イソプレン共重合体の水素添加物(B−1b)であり、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)と前記スチレン−イソプレン共重合体の水素添加物(B−1b)の合計量100重量%に対して、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)を30重量%〜95重量%と、前記スチレン−イソプレン共重合体の水素添加物(B−1b)を70重量%〜5重量%とを含有し、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)及び前記スチレン−イソプレン共重合体の水素添加物(B−1b)の合計量100重量部に対してイオン伝導性材料(C)を0.1〜10重量部含有し、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)からなる連続相中に、前記スチレン−イソプレン共重合体の水素添加物(B−1b)が分散相としてなる海島構造または相互連結構造を呈し、ショアA硬度が58未満であることを特徴とする半導電性熱可塑性エラストマー組成物。
- 熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)と、ショアA硬度が58未満の低硬度熱可塑性エラストマー(B)と、イオン伝導性材料(C)とを含有してなる半導電性熱可塑性エラストマー組成物であって、前記ショアA硬度が58未満の低硬度熱可塑性エラストマー(B)は、ショアA硬度が58未満のスチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物(B−1c)であり、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)と前記スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物(B−1c)の合計量100重量%に対して、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)を40重量%〜95重量%と、前記スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物(B−1c)を60重量%〜5重量%とを含有し、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)及び前記スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物(B−1c)の合計量100重量部に対してイオン伝導性材料(C)を0.1〜10重量部含有し、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)からなる連続相中に、前記スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物(B−1c)が分散相としてなる海島構造または相互連結構造を呈し、ショアA硬度が58未満であることを特徴とする半導電性熱可塑性エラストマー組成物。
- 熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)と、ショアA硬度が58未満の低硬度熱可塑性エラストマー(B)と、イオン伝導性材料(C)とを含有してなる半導電性熱可塑性エラストマー組成物であって、前記ショアA硬度が58未満の低硬度熱可塑性エラストマー(B)は、ショアA硬度が58未満の(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチルの共重合体(B−2a)であり、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)と前記(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチルの共重合体(B−2a)の合計量100重量%に対して、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)を40重量%〜95重量%と、前記(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチルの共重合体(B−2a)を60重量%〜5重量%とを含有し、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)及び前記(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチルの共重合体(B−2a)の合計量100重量部に対してイオン伝導性材料(C)を0.1〜10重量部含有し、前記熱可塑性ポリウレタン系エラストマー(A)からなる連続相中に、前記(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチルの共重合体(B−2a)が分散相としてなる海島構造または相互連結構造を呈し、ショアA硬度が58未満であることを特徴とする半導電性熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記イオン伝導性材料(C)が、ポリエチレンオキサイドまたはポリエチレンオキサイド共重合体と、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、チオシアン酸リチウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウムから選ばれる1種以上のイオン電解質とからなるものであることを特徴とする請求項1から4のいずれか記載の半導電性熱可塑性エラストマー組成物。
- 温度23℃、相対湿度50%RHにおける体積抵抗率は1×106Ω・cm以上、1×1011Ω・cm以下であり、表面抵抗率は1×106Ω/□以上、1×1011Ω/□以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれか記載の半導電性熱可塑性エラストマー組成物。
- 請求項1から6のいずれか記載の半導電性熱可塑性エラストマー組成物からなることを特徴とする電子写真用弾性部材。
- 請求項1から6のいずれか記載の半導電性熱可塑性エラストマー組成物からなる弾性層を有することを特徴とする電子写真用シームレスベルト。
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