JP6286439B2 - 環状分子が重合鎖を有するポリロタキサン及びその製造方法 - Google Patents
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Description
具体的には、本発明の目的は、環状分子が重合鎖を有するポリロタキサンであっても、製造工程を従来よりも少なくするか、及び/又は製造時間を少なくした、環状分子が重合鎖を有するポリロタキサン及びその製造方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、上記目的以外に、上記目的に加えて、環状分子が重合鎖を有するポリロタキサンを有する架橋体及びその製造方法を提供することにある。
<1> α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリンからなる群から選ばれる、活性水素を有する環状分子の開口部が直鎖状分子によって串刺し状に包接されてなる擬ポリロタキサンの両端に環状分子が脱離しないように封鎖基を配置してなるポリロタキサンであって、活性水素の少なくとも一部が下記式I(式中、nは1〜7、好ましくは2〜6、より好ましくは3〜5の数を示し、mは平均値として1〜12、好ましくは3〜10、より好ましくは5〜9の数を示す)で表される重合鎖で置換される、上記ポリロタキサン。
<3> 上記<1>又は<2>において、直鎖状分子の重量平均分子量が3,000〜500,000、好ましくは5,000〜100,000、より好ましくは10,000〜50,000であるのがよい。
A)環状分子の開口部が直鎖状分子によって串刺し状に包接されてなる擬ポリロタキサンの両端に環状分子が脱離しないように封鎖基を配置してなるポリロタキサンを準備する工程;
B)環状ラクトンとポリロタキサンとを混合する工程;及び
C) B)工程で得られた混合体に有機塩基を加え、環状ラクトンとポリロタキサンとを反応させる工程;
により、活性水素の少なくとも一部が上記式Iで表される重合鎖で置換されたポリロタキサンを得る、上記方法。
<6> 上記<4>又は<5>において、有機塩基が、1,8-ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン-7(DBU)、1,5-ジアザビシクロ(4.3.0)ノネン-5(DBN)、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、フォスファゼン塩基、1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン(TBD)、7-メチル-1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン(MTBD)、1,1,3,3-テトラメチルグアニジン(TMG)、1-アザビシクロ[2.2.2]オクタンからなる群から選ばれる1種、好ましくは1,8-ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン-7(DBU)、1,5-ジアザビシクロ(4.3.0)ノネン-5(DBN)、1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン(TBD)、7-メチル-1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン(MTBD)からなる群から選ばれる1種、より好ましくは1,8-ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン-7(DBU)又は1,5-ジアザビシクロ(4.3.0)ノネン-5(DBN)であるのがよい。
<9> 上記<1>〜<8>のいずれかにおいて、活性水素を有する環状分子は、α−シクロデキストリン又はγ−シクロデキストリン、好ましくはα−シクロデキストリンであるのがよい。
また、本発明により、上記効果以外に、又は、上記効果に加えて、環状分子が重合鎖を有するポリロタキサンを有する架橋体及びその製造方法を提供することができる。
本願は、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリンからなる群から選ばれる、活性水素を有する環状分子の開口部が直鎖状分子によって串刺し状に包接されてなる擬ポリロタキサンの両端に環状分子が脱離しないように封鎖基を配置してなるポリロタキサンであって、活性水素の少なくとも一部が下記式I(式中、nは1〜7、好ましくは2〜6、より好ましくは3〜5の数を示し、mは平均値として1〜12、好ましくは3〜10、より好ましくは5〜9の数を示す)で表される重合鎖で置換されるポリロタキサンを開示する。また、本願は、該ポリロタキサンの製造方法を開示する。以降、本願のポリロタキサン、及びその製造方法について説明する。
本願のポリロタキサンの環状分子は、活性水素を有し、該活性水素の少なくとも一部が上記式Iで表される重合鎖で置換される構造を有する。
該環状分子は、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリンからなる群から選ばれ、好ましくはα−シクロデキストリン又はγ−シクロデキストリンであるのがよく、より好ましくはα−シクロデキストリンであるのがよい。
ポリロタキサンは、ポリロタキサン1分子中、1個又は複数の環状分子を有し、該1個又は複数の環状分子の活性水素の少なくとも一部が、上記式Iで表される重合鎖で置換される。また、本願のポリロタキサンは、環状分子の一分子に含まれる18個のOH基のうち、少なくとも1個のOH基の「H」が上記式Iで表される重合鎖で置換される構造を有すればよい。
この相違により、本願のポリロタキサンは、環状分子であるシクロデキストリンの水酸基の一部又は全部をヒドロキシプロピル基で置換する工程を設けることなく、得ることができるため、低コストで提供できるなどの利点を有する。
上記式Iで表される重合鎖は、nが1〜7、好ましくは2〜6、より好ましくは3〜5の数を示し、mが平均値として1〜12、好ましくは3〜10、より好ましくは5〜9の数を示すのがよい。
なお、n又はmの値は、1H−NMRにより同定することができる。
環状ラクトンとして、環員数4〜10の環状ラクトンからなる群から選ばれる1種、好ましくは環員数4〜7の環状ラクトンからなる群から選ばれる1種、より好ましくは環員数が6であるγ-バレロラクトン又は環員数が7であるε-カプロラクトンであるのがよい。
その他の基として、アセチル基、プロピオニル基、ヘキサノイル基、メチル基、エチル基、プロピル基、2-ヒドロキシプロピル基、1,2-ジヒドロキシプロピル基、シクロヘキシル基、ブチルカルバモイル基、ヘキシルカルバモイル基、フェニル基、ポリカプロラクトン基、アルコキシシラン基、アクリロイル基、メタクリロイル基又はシンナモイル基、もしくはこれらの誘導体を挙げることができるが、これらに限定されない。
本発明のポリロタキサンの直鎖状分子は、用いる環状分子の開口部に串刺し状に包接され得るものであれば、特に限定されない。
例えば、直鎖状分子として、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸、セルロース系樹脂(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルメチルエーテル、ポリアミン、ポリエチレンイミン、カゼイン、ゼラチン、でんぷん等及び/またはこれらの共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびその他オレフィン系単量体との共重合樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレンやアクリロニトリル−スチレン共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートや(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−メチルアクリレート共重合樹脂などのアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等;及びこれらの誘導体又は変性体、ポリイソブチレン、ポリテトラヒドロフラン、ポリアニリン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ナイロンなどのポリアミド類、ポリイミド類、ポリイソプレン、ポリブタジエンなどのポリジエン類、ポリジメチルシロキサンなどのポリシロキサン類、ポリスルホン類、ポリイミン類、ポリ無水酢酸類、ポリ尿素類、ポリスルフィド類、ポリフォスファゼン類、ポリケトン類、ポリフェニレン類、ポリハロオレフィン類、並びにこれらの誘導体からなる群から選ばれるのがよい。例えばポリエチレングリコール、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール及びポリビニルメチルエーテルからなる群から選ばれるのがよい。特にポリエチレングリコールであるのがよい。
なお、直鎖状分子の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography、GPC)で測定することができる。GPCの測定条件は、直鎖状分子の種類にも依るが、溶離液やカラムの種類、温度、標準物質を適切に選択するのがよい。
本願の、ポリロタキサンにおいて、(環状分子、直鎖状分子)の組合せが、(α−シクロデキストリン由来、ポリエチレングリコール由来)であるのがよい。
本願の、ポリロタキサンの封鎖基は、擬ポリロタキサンの両端に配置され、用いる環状分子が脱離しないように作用する基であれば、特に限定されない。
例えば、封鎖基として、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、シルセスキオキサン類、ピレン類、置換ベンゼン類(置換基として、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、スルホニル、カルボキシル、アミノ、フェニルなどを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、置換されていてもよい多核芳香族類(置換基として、上記と同じものを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、及びステロイド類からなる群から選ばれるのがよい。なお、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、シルセスキオキサン類、及びピレン類からなる群から選ばれるのが好ましく、より好ましくはアダマンタン基類又はシクロデキストリン類であるのがよい。
本願は、上述のポリロタキサンの製造方法を提供する。
本願のポリロタキサンは、例えば、
A)α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリンからなる群から選ばれる、活性水素を有する環状分子の開口部が直鎖状分子によって串刺し状に包接されてなる擬ポリロタキサンの両端に、環状分子が脱離しないように封鎖基を配置してなるポリロタキサンを準備する工程;
B)環状ラクトンとポリロタキサンとを混合する工程;及び
C) B)工程で得られた混合体に有機塩基を加え、環状ラクトンとポリロタキサンとを反応させる工程;
により、得ることができる。
以下、各工程について説明するが、「活性水素」の語は上述と同じ定義を有する。また、環状分子、直鎖状分子、封鎖基、及び環状ラクトンは、上述した通りである。
混合は、従来公知の方法で行うことができる。
環状ラクトンを溶媒としても作用させることができるが、溶媒としての環状ラクトンの他に、「その他の溶媒」を用いてもよい。ただし、「その他の溶媒」を用いる場合、後述のC)工程での反応に悪影響を及ぼさないものを用いるのがよい。例えば、「その他の溶媒」として、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、キシレン、トルエン、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジクロロメタン、クロロホルム、アクリロニトリルなどを挙げることができるがこれらに限定されない。
有機塩基は、環状ラクトンとポリロタキサンとを反応、特に環状ラクトンとポリロタキサンの環状分子中の活性水素とを反応させるものであれば、特に限定されないが、分子内に活性水素を有しない第3級アミン化合物であるのがよい。
例えば、C)工程前に、具体的にはA)工程後、B)工程前、及び/又はB)工程後に、ポリロタキサン及び/又は環状ラクトン及び/又はその混合体を乾燥する工程を設けるのがよい。C)工程において、不要な活性水素、具体的には水分由来の活性水素を有すると、所望の反応を阻害するため、上記乾燥工程を設けるのがよい。
<<PEGのTEMPO酸化によるPEG-カルボン酸の調製>>
PEG(分子量3.5万)10g、TEMPO(2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシラジカル)100mg、及び臭化ナトリウム1gを水100mlに溶解した。得られた溶液に市販の次亜塩素酸ナトリウム水溶液(有効塩素濃度約5%)5mlを添加し、室温で攪拌しながら反応させた。反応が進行すると添加直後から系のpHは急激に減少するが、なるべくpH:10〜11を保つように1N NaOHを添加して調製した。pHの低下は概ね3分以内に見られなくなったが、さらに10分間攪拌した。エタノールを最大5mlまでの範囲で添加して反応を終了させた。塩化メチレン50mlでの抽出を3回繰返して無機塩以外の成分を抽出した後、エバポレータで塩化メチレンを留去した。温エタノール250mlに溶解させた後、−4℃の冷凍庫に一晩おいてPEG−カルボン酸、即ちPEGの両末端をカルボン酸(−COOH)に置換したもの、を析出させた。析出したPEG−カルボン酸を遠心分離で回収した。この温エタノール溶解−析出−遠心分離のサイクルを数回繰り返し、最後に真空乾燥で乾燥させてPEG−カルボン酸を得た。収率95%以上。カルボキシル化率95%以上。
上記で調製したPEG−カルボン酸3g及びα−CD9gをそれぞれ別々に用意した70℃の温水50mlに溶解させた後、両者を混合し、その後、冷蔵庫(4℃)中で一晩静置した。クリーム状に析出した包接錯体を凍結乾燥し回収した。
上記包接錯体にアダマンタンアミン0.13g、BOP試薬(ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム・ヘキサフルオロフォスフェート)0.38g、ジイソプロピルエチルアミン0.14mlを脱水ジメチルホルムアミド(DMF)50mlに溶解した溶液を加え、よく振り混ぜた後、冷蔵庫中で一晩静置した。その後、メタノール50mlを加え、攪拌、遠心分離、上澄みの除去、を行った。次いで、DMF/メタノール=1:1混合溶液100mlを加え、同様の操作を2回行った。さらにメタノール100mlを用いて同様の操作を2回行い、得られた沈澱を真空乾燥した後、ジメチルスルホキシド(DMSO)50mlに溶解した。この溶液を純水700ml中に滴下してポリロタキサンを析出させた。析出したポリロタキサンを遠心分離で回収し、真空乾燥した。さらに同様の再沈澱操作を行い、ポリロタキサン(主鎖分子量3.5万)(以下、「APR35K」と略記する)を得た。
得られたAPR35Kの重量平均分子量を、GPCで測定したところ、100,000であることがわかった。なお、GPCの測定条件は、TOSOH HLC-8220 GPC装置を用い、カラム:TSKガードカラム Super AW-HとTSKgel Super AWM-H(2本連結)、溶離液:ジメチルスルホキシド/0.01M LiBr、カラムオーブン:50℃、流速:0.5ml/min、試料濃度:約0.2wt/vol%、注 入量:20μl、前処理:0.2μmフィルターでろ過、スタンダード分子量:PEO(ポリエチレンオキシド)、であった。
上記<合成例1>のPEG(分子量3.5万)の代わりにPEG(分子量2万)を用いた以外、<合成例1>と同様の方法により、APR20Kを得た。得られたAPR20Kの重量平均分子量を、<合成例1>と同様にGPCで測定したところ、60,000であることがわかった。
上記<合成例1>のPEG(分子量3.5万)の代わりにPEG(分子量1万)を用いた以外、<合成例1>と同様の方法により、APR10Kを得た。得られたAPR10Kの重量平均分子量を、<合成例1>と同様にGPCで測定したところ、37,000であることがわかった。
二口ナスフラスコにAPR35K(1g)及びε-カプロラクトン(10g)を入れ、オイルバスで110℃に加熱撹拌しながら窒素気流条件下で2時間乾燥した。乾燥後、DBU(1ml)を添加してオイルバスで130℃に加熱撹拌しながら窒素気流条件下で、30分間、反応を行った。反応後、酢酸(1ml)を添加して中和した後、メタノールで沈殿精製を行った。得られた沈殿を減圧乾燥してAPR35Kの環状分子であるα−シクロデキストリンにポリカプロラクトンがグラフト化されたグラフト体(7.75g)を得た。
なお、得られたポリカプロラクトン鎖の平均重合度、即ち式Iで表される重合鎖のmの平均値が7であることを、1H−NMRにより確認した。nは、用いたε-カプロラクトンから、5であった。
実施例1で用いたDBU(1ml)の代わりにDBN(1ml)を用いた以外、実施例1と同様の方法により、APR35Kの環状分子であるα−シクロデキストリンにポリカプロラクトンがグラフト化されたグラフト体(7.45g)を得た。
なお、得られたポリカプロラクトン鎖の平均重合度、即ち式Iで表される重合鎖のmの平均値が9であることを、1H−NMRにより確認した。なお、nは、5であった。
実施例1で用いたε-カプロラクトン(10g)の代わりにε-カプロラクトン(6g)を用いた以外、実施例1と同様の方法により、APR35Kの環状分子であるα−シクロデキストリンにポリカプロラクトンがグラフト化されたグラフト体(5g)を得た。
なお、得られたポリカプロラクトン鎖の平均重合度、即ち式Iで表される重合鎖のmの平均値が5.5であることを、1H−NMRにより確認した。なお、nは、5であった。
実施例3で用いたDBUの量を1mlの代わりに0.2mlとし、反応時間を30分間の代わりに5時間とし、且つ反応後の酢酸量を1mlの代わりに0.2mlとした以外、実施例1と同様の方法により、APR35Kの環状分子であるα−シクロデキストリンにポリカプロラクトンがグラフト化されたグラフト体(5.4g)を得た。
なお、得られたポリカプロラクトン鎖の平均重合度、即ち式Iで表される重合鎖のmの平均値が8であることを、1H−NMRにより確認した。なお、nは、5であった。
実施例1で用いたε-カプロラクトン量を10gの代わりに4.5gとし、DBUの量を1mlの代わりに0.4mlとし、反応時間を30分間の代わりに2時間とし、且つ反応後の酢酸量を1mlの代わりに0.4mlとした以外、実施例1と同様の方法により、APR35Kの環状分子であるα−シクロデキストリンにポリカプロラクトンがグラフト化されたグラフト体(4.15g)を得た。
なお、得られたポリカプロラクトン鎖の平均重合度、即ち式Iで表される重合鎖のmの平均値が6.5であることを、1H−NMRにより確認した。なお、nは、5であった。
二口ナスフラスコにAPR20K(1g)及びε-カプロラクトン(6g)を入れ、オイルバスで110℃に加熱撹拌しながら窒素気流条件下で2時間乾燥した。乾燥後、DBU(0.4ml)を添加してオイルバスで130℃に加熱撹拌しながら窒素気流条件下で、2時間、反応を行った。反応後、酢酸(0.4ml)を添加して中和した後、メタノールで沈殿精製を行った。得られた沈殿を減圧乾燥してAPR20Kの環状分子であるα−シクロデキストリンにポリカプロラクトンがグラフト化されたグラフト体(5.15g)を得た。
なお、得られたポリカプロラクトン鎖の平均重合度、即ち式Iで表される重合鎖のmの平均値が5.6であることを、1H−NMRにより確認した。なお、nは、5であった。
二口ナスフラスコにAPR10K(1g)及びε-カプロラクトン(6g)を入れ、オイルバスで110℃に加熱撹拌しながら窒素気流条件下で2時間乾燥した。乾燥後、DBU(0.4ml)を添加してオイルバスで130℃に加熱撹拌しながら窒素気流条件下で、2時間、反応を行った。反応後、酢酸(0.4ml)を添加して中和した後、メタノールで沈殿精製を行った。得られた沈殿を減圧乾燥してAPR10Kの環状分子であるα−シクロデキストリンにポリカプロラクトンがグラフト化されたグラフト体(5.04g)を得た。
なお、得られたポリカプロラクトン鎖の平均重合度、即ち式Iで表される重合鎖のmの平均値が8であることを、1H−NMRにより確認した。なお、nは、5であった。
Claims (7)
- 前記式Iで表される重合鎖が、環状ラクトンを開環重合して得られる鎖である請求項1記載のポリロタキサン。
- 前記直鎖状分子の重量平均分子量が3,000〜500,000である請求項1又は2記載のポリロタキサン。
- α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリンからなる群から選ばれる、活性水素を有する環状分子の開口部が直鎖状分子によって串刺し状に包接されてなる擬ポリロタキサンの両端に環状分子が脱離しないように封鎖基を配置してなるポリロタキサンであって、前記活性水素の少なくとも一部が下記式I(式中、nは1〜7の数を示し、mは平均値として1〜12の数を示す)で表される重合鎖で置換されるポリロタキサンの製造方法であって、
A)前記環状分子の開口部が直鎖状分子によって串刺し状に包接されてなる擬ポリロタキサンの両端に前記環状分子が脱離しないように封鎖基を配置してなるポリロタキサンを準備する工程;
B)環状ラクトンと前記ポリロタキサンとを混合する工程;及び
C)前記B)工程で得られた混合体に有機塩基を加え、前記環状ラクトンと前記ポリロタキサンとを反応させる工程;
により、前記活性水素の少なくとも一部が前記式Iで表される重合鎖で置換されたポリロタキサンを得る、上記方法。
- 前記有機塩基が、分子内に活性水素を有しない第3級アミン化合物である請求項4記載の方法。
- 前記有機塩基が、1,8-ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン-7(DBU)、1,5-ジアザビシクロ(4.3.0)ノネン-5(DBN)、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、フォスファゼン塩基、1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン(TBD)、7-メチル-1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン(MTBD)、1,1,3,3-テトラメチルグアニジン(TMG)、1-アザビシクロ[2.2.2]オクタンからなる群から選ばれる1種である請求項4又は5記載の方法。
- 前記直鎖状分子の重量平均分子量が3,000〜500,000である請求項4〜6のいずれか1項記載の方法。
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