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JP6292088B2 - 車両前部構造 - Google Patents
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本発明は、車両前部構造に関する。
下記特許文献1には、車両前面衝突の際の衝撃を吸収することができる車両前部構造が開示されている。具体的には、車両前後方向に延伸されたフレームと、フレームの車両前後方向前側の前端部に設けられたクラッシュボックスと、クラッシュボックスの車両前後方向前側に取り付けられたバンパリンフォースと、クラッシュボックスとバンパリンフォースとの結合部に設けられたバンパーサポートと、を含んで構成されている。この構成により、車両前面衝突時ではバンパーサポートを介してクラッシュボックスが車両前後方向に圧縮されることで衝撃吸収が安定して吸収される。
特開2009−101731号公報
しかしながら、特許文献1に開示された構成によると、バンパーサポートとフレーム(クラッシュボックス)との結合方法によってはバンパーサポートが車両前後方向以外へ変位する可能性があるため、車両前面衝突時の衝突荷重をフレームへ伝達する伝達性能を向上させる点で改善の余地がある。
本発明は上記問題を考慮し、車両前面衝突時の衝突荷重をフレームへ伝達する荷重伝達性能を向上させることができる車両前部構造を得ることを目的とする。
請求項1記載の発明に係る車両前部構造は、車両前後方向に延伸されたフレームと、前記フレームの車両前後方向の前端部に前記フレームの長手方向と直交する姿勢で設けられた第一当接部と、前記フレームの前記前端部に取り付けられたバンパーサポートと、前記バンパーサポートにおける前記フレームの前記前端部側に取り付けられると共に、前記第一当接部と対向しかつ前記第一当接部と車両前後方向に離間した位置に配置された第二当接部と、少なくとも前記第二当接部が前記第一当接部に当接した状態で前記フレームの側面の外側に位置すると共に前記バンパーサポートが前記フレームに対して車両幅方向に変位すると前記フレームの前記側面に当接する爪部と、を含んで構成されたパッチと、を有している。
請求項1記載の発明によれば、車両前面衝突時、フレームの前端部に取り付けられたバンパーサポートへ入力された衝突荷重によってバンパーサポートは車両前後方向後側へ変位する。したがって、バンパーサポートのパッチにおける第二当接部とフレームの前端部に取り付けられた第一当接部とが当接する。これにより、バンパーサポートへ入力された衝突荷重を効果的にフレームへと伝達させることができる。
また、バンパーサポートへ衝突荷重が入力された時に、衝突荷重の入力方向やバンパーサポートとフレームとの結合方法によってはフレームに対してバンパーサポートが車両前後方向後側かつ車両幅方向に変位する可能性がある。これによって、衝突荷重がフレームへと安定して伝達されない可能性がある。しかしながら、本発明では、バンパーサポートがフレームに対して車両前後方向後側かつ車両幅方向に変位すると、フレームの側面の外側に位置する爪部がバンパーサポートの変位に伴ってフレームの側面に当接することでバンパーサポートのそれ以上の変位が抑制される。したがって、バンパーサポートへ入力された衝突荷重は略車両前後方向に伝達されることから、車両前後方向に延伸されたフレームへと安定して伝達させることができる。
請求項1記載の本発明に係る車両前部構造は、車両衝突時の衝突荷重をフレームへ十分に伝達させることができるという優れた効果を有する。
一実施形態に係る車両前部構造を有する車両における車両前部を示す平面図である。 一実施形態に係る車両前部構造を有する車両におけるバンパーサポート及びフレームを示す斜視図である。 (A)は一実施形態に係る車両前部構造を有する車両におけるバンパーサポートを示す平面図であり、(B)は(A)に示されるバンパーサポートを車両後方から車両前方へと見た状態を示す斜視図である。 (A)は一実施形態に係る車両前部構造を有する車両におけるバンパーサポート及びフレームの初期状態を示す断面図であり、(B)は(A)に対し車両前面衝突時の初期状態を示す断面図であり、(C)は(B)に対し車両前面衝突時の後期状態を示す断面図である。 (A)は対比例に係る車両前部構造を有する車両におけるバンパーサポート及びフレームの初期状態を示す断面図であり、(B)は(A)に対し車両前面衝突の初期状態を示す断面図であり、(C)は(B)に対し車両前面衝突時の後期状態を示す断面図である。
以下、図1〜4を用いて、本発明に係る車両前部構造の一実施形態について説明する。なお、これらの図において示される矢印UPは車両上下方向上側、矢印FRは車両前後方向前側、矢印OUTは車両幅方向外側をそれぞれ示す。
図1に示されるように、車両10の前部には、フロントバンパー12が設けられている。このフロントバンパー12は、車両幅方向に延伸するように配置されていると共に、一例として樹脂製とされている。フロントバンパー12の裏面側には、車両幅方向に離間して2箇所にバンパーサポート14が取り付けられている(図1では1箇所のみ図示)。バンパーサポート14は、それぞれ長尺状に形成されたフレーム16の前端部18に取り付けられている。なお、フロントバンパー12の裏面側の2箇所に設けられたそれぞれのバンパーサポート14は、左右対称構造であるので、以下においては一方のバンパーサポート14についてのみ図示及び説明する。
図2に示されるように、フレーム16は、車両幅方向に設けられた一対のフレーム側面部20と、車両上下方向上側に設けられたフレーム上面部22と、車両上下方向下側に設けられたフレーム下面部24と、を含んで構成されている。このフレーム側面部20と、フレーム上面部22と、フレーム下面部24と、でフレーム16は長手方向に直交する断面形状が略矩形状とされた中空状の角筒状に形成されている。また、フレーム16は、略矩形状の断面の長手方向が略車両上下方向となる向きで、かつ、角筒の軸方向が車両前後方向となるように配置されている。さらに、フレーム16には、軸圧縮部26が形成されている。軸圧縮部26には、フレーム16における車両上側稜線28と車両下側稜線30とに凹部32が形成されている。さらにまた、車両上側稜線28と車両下側稜線30とにそれぞれ形成される凹部32同士の間には、フレーム側面部20の板厚方向に貫通された肉抜き孔34が形成されている。これにより、フレーム16の軸方向に衝突荷重が加わった際は、凹部32及び肉抜き孔34の周縁に圧縮応力が集中し、軸圧縮部26がフレーム16の軸方向で圧縮変形することで、衝突荷重を吸収することができる。
フレーム16の車両前後方向前側の前端部18には、内部にバルクヘッド36が取り付けられている。このバルクヘッド36は、車両前後方向前側に設けられた前側壁部38と、この前側壁部38の車両前後方向後方側に設けられた後側壁部40と、を含んで構成されている。
図4(A)に示されるように、前側壁部38は、車両上下方向に直交する断面形状が開口部を車両幅方向外側へ向けられた略U字形状とされている。具体的には、フレーム16の車両上下方向に沿って車両前後方向前側に設けられた第一当接部としての車両前側当接部42と、車両前側当接部42の車両幅方向内側の端部から車両前後方向後側へ延出された車幅内側部44と、車幅内側部44の車両前後方向後側の端部から車両幅方向外側へ延出された車両後側部46と、を含んで構成とされている。また、後側壁部40は、前側壁部38の車幅内側部44に結合されると共に車両上下方向に直交する断面形状が断面開口を車両幅方向外側へ向けられた略J字状とされている。なお、バルクヘッド36は、前端部18において、前側壁部38の断面内側に後述するボルト50が収められる位置に配置されている。
図3(A)に示されるように、バンパーサポート14は、車両前側かつ車両前後方向に延伸された前部ブラケット52と、前部ブラケット52の車両前後方向後側かつ車両幅方向外側へ延出された後部ブラケット54と、を含んで構成されている。
前部ブラケット52は、図3(B)に示されるように、車両幅方向外側に配置された第一ブラケット56と、第一ブラケット56の車両幅方向内側に配置された第二ブラケット58とを含んで構成されている。第一ブラケット56は、車両前後方向に直交する断面形状が開口部を車両幅方向内側へと向けられた略U字状に形成されている。具体的には、車両上下方向上側に車両前後方向に沿って延伸された第一ブラケット上部60が設けられると共に、第一ブラケット上部60の車両幅方向外側の端部には、車両上下方向下側へ延出された第一ブラケット側部62が設けられている。また、第一ブラケット側部62の車両上下方向下側の端部には、車両幅方向内側へと延出された第一ブラケット底部64が設けられている。さらに、第一ブラケット上部60及び第一ブラケット底部64の車両前後方向後側には、板厚方向に貫通されたボルト締結孔66が形成されている。
第二ブラケット58は、車両前後方向に直交する断面形状が開口部を車両幅方向外側へと向けられた略U字状に形成されている。具体的には、車両上下方向上側に略車両幅方向に沿って延伸された第二ブラケット上部68が設けられると共に、第二ブラケット上部68の車両幅方向内側の端部には、車両上下方向下側へ延出された第二ブラケット側部70が設けられている。また、第二ブラケット側部70の車両上下方向下側の端部には、車両幅方向外側へと延出された第二ブラケット底部72が設けられている。
第一ブラケット56と第二ブラケット58とは、互いの断面形状の開口が向かい合うように配置されている。そして、第一ブラケット上部60の車両下側面と第二ブラケット上部68の車両上側面とが当接されると共に、第一ブラケット底部64の車両上側面と第二ブラケット底部72の車両下側面とが当接するようにアーク溶接されている。これにより、第一ブラケット56と第二ブラケット58との結合部分は、車両前後方向に直交する断面形状が略矩形状とされている。
第二ブラケット58の車両前後方向後側には、パッチ74が設けられている。このパッチ74は、車両後方視で略矩形状かつ車両上下方向に直交する断面形状が略ハット型形状とされている。具体的には、車両幅方向内側に車両上下方向に沿って延伸されたパッチ内側部76が設けられると共に、パッチ内側部76の車両幅方向内側の端部には、車両前後方向かつ車両幅方向内側へ斜めに延伸された爪部86が設けられている。また、パッチ内側部76の車両幅方向外側の端部には、第二当接部としてのバルク当接部78が設けられている。さらに、バルク当接部78の車両幅方向外側の端部には、パッチ外側部80が設けられている。
バルク当接部78は、車両上下方向に直交する断面形状が開口部を車両前後方向前側へと向けられた略U字形状とされている。すなわち、バルク当接部78は、パッチ内側部76及びパッチ外側部80に対して車両前後方向後方側へ突出するように形成されている。また、バルク当接部78は、車両前面視でパッチ外側部80及びパッチ内側部76より車両上下方向の寸法が小さく設定されている。
パッチ内側部76と第二ブラケット側部70の車両前後方向後側の端部とは、アーク溶接により結合されている。また、パッチ外側部80の車両幅方向外側の端部と、第一ブラケット側部62の車両幅方向内側面とは、アーク溶接により結合されている。これにより、パッチ74は前部ブラケット52に結合されている。なお、パッチ74は、車両平面視でバルク当接部78がボルト締結孔66の車両前後方向前側に位置するように第一ブラケット56に結合されている(図3(A)参照)。
後部ブラケット54は、車両幅方向に直交する断面形状が開口部を車両前後方向後側へと向けられた略U字状に形成されている。具体的には、車両上下方向上側に略車両幅方向に延伸された後部ブラケット上部92が設けられると共に、後部ブラケット上部92の車両前後方向前側の端部には、車両上下方向下側へと延出された後部ブラケット前部94が設けられている。また、後部ブラケット前部94の車両上下方向下側の端部には、車両前後方向後側へ延出された後部ブラケット底部96が設けられている。そして、後部ブラケット54と前部ブラケット52とは、後部ブラケット上部92の車両上側面と第一ブラケット上部60の車両下側面とが当接すると共に、後部ブラケット底部96の車両下側面と第一ブラケット底部64の車両上側面とが当接するようにアーク溶接されている。これにより、前部ブラケット52と後部ブラケット54とは一体的に構成されている。
図2に示されるように、前部ブラケット52の第一ブラケット上部60と第一ブラケット底部64との間には、フレーム16の前端部18が挿入される。これと共に、前部ブラケット52の第一ブラケット56に設けられたボルト締結孔66(図3(A)(B)参照)とフレーム16のフレーム上面部22及びフレーム下面部24に板厚方向に貫通されて設けられた図示しないボルト締結孔とにボルト50を挿通させて図示しないナットに螺合させることで、バンパーサポート14は前端部18に結合される。なお、図4(A)に示されるように、バンパーサポート14が前端部18に結合された状態では、パッチ74のバルク当接部78は、フレーム16の角筒内部に収められかつバルクヘッド36の前側壁部38における車両前側当接部42に対向するように位置している。これにより、車両前面衝突時バンパーサポート14の変位によってバルク当接部78が車両前側当接部42に当接される。また、パッチ74の爪部86は、フレーム16のフレーム側面部20の外側に位置している。換言すると、前端部18を車両前方から覆うように設けられている。なお、爪部86は、車両前面衝突によってバルク当接部78が車両前側当接部42に当接したときにフレーム側面部20の外側に位置していればよく、通常時はフレーム側面部20の外側以外の位置に配置されていてもよい。
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
ここで、図5に示される対比例を用いながら、本実施形態の作用並びに効果を説明することにする。なお、本実施形態と同一構成部分については同一番号を付してその説明を省略する。
図5(A)に示されるように、バンパーサポート100は、前部ブラケット52と、後部ブラケット54と、によって構成されている。すなわち、バンパーサポート100は、本実施形態におけるバンパーサポート14に対しパッチ74が設けられない構成とされている。また、バンパーサポート100は、フレーム16の前端部18に取り付けられている。具体的には、バンパーサポート100の前部ブラケット52における第一ブラケット上部60と第一ブラケット底部64(図3(B)参照)との間には、前端部18が挿入される。これと共に、前部ブラケット52の第一ブラケット56に設けられたボルト締結孔66とフレーム16のフレーム上面部22及びフレーム下面部24に板厚方向に貫通されて設けられた図示しないボルト締結孔とにボルト50を挿通させて図示しないナットに螺合されることで締結される。
オフセット衝突時(ODB)、図5(B)に示されるように、バンパーサポート100に車両前後方向後側へ向けて衝突荷重が入力されると、バンパーサポート100は車両前後方向後側へ変位するが、バンパーサポート100は一本のボルト50のみによってフレーム16に締結されているため、このボルト50を中心として車両幅方向に沿って回転するように変位する。そして、図5(C)に示されるように、バンパーサポート100が車両幅方向に変位した状態で圧縮変形される。つまり、バンパーサポート100が車両前後方向よりも車両幅方向へ大きく変位するため、バンパーサポート100から車両前後方向に延伸されたフレーム16への荷重伝達性能を向上させる点で改善の余地がある。
これに対し、本実施形態では、図4(B)に示されるように、車両前面衝突時、フレーム16の前端部18に取り付けられたバンパーサポート14へ入力された衝突荷重によって車両前後方向後側へ変位する。したがって、バンパーサポート14のパッチ74におけるバルク当接部78とフレーム16の前端部18に取り付けられた車両前側当接部42とが当接する。これにより、バンパーサポート14へ入力された衝突荷重を効果的にフレーム16へと伝達させることができる。
また、バンパーサポート14へ衝突荷重が入力された時に、衝突荷重の入力方向やバンパーサポート14とフレーム16とのボルト50による結合によってフレーム16に対してバンパーサポート14が車両幅方向に変位又は車両幅方向に傾きながら車両前後方向後側へ変位する可能性がある。これによって、衝突荷重がフレーム16へと安定して伝達されない可能性がある。しかしながら、本実施形態では、バンパーサポート14に爪部86が設けられた構成とされていることから、バンパーサポート14が車両幅方向に変位又はフレーム16に対して車両幅方向に傾きながら車両前後方向後側へ変位すると、フレーム側面部20の外側に位置する爪部86がバンパーサポート14の変位に伴ってフレーム側面部20に当接することでバンパーサポート14のそれ以上の変位が抑制される。したがって、図4(C)に示されるように、バンパーサポート14へ入力された衝突荷重は、略車両前後方向に伝達されることから、車両前後方向に延伸されたフレーム16へと安定した姿勢で十分に伝達させることができる。このため、フレーム16の軸圧縮部26により衝突荷重を吸収することができる。
さらに、本実施形態では、バンパーサポート14にバルク当接部78と爪部86とを有するパッチ74を設ける構成とされている。すなわち、対比例に対してバンパーサポート14とフレーム16との結合方法を変更する必要がない。したがって、フロントバンパー12をフレーム16へ取り付けるための補強部材であった図5(A)に示される対比例のバンパーサポート100にパッチ74を追加することで荷重伝達部材として利用することが可能となる。これにより、製造方法を大きく変更したり、コストをかけることなく車両前面衝突時の衝突荷重をフレーム16へ十分に伝達させることが可能となる。
なお、本実施形態では、車両前後方向に延伸されたフレーム16を有する所謂フレーム構造とされた車両に適用されているが、これに限らず、モノコック構造の車両に適用されていてもよい。すなわち、モノコック構造の車体からバンパーサポート14の後部にフレームを延出させることで本実施形態を適用することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
14 バンパーサポート
16 フレーム
18 前端部
20 フレーム側面部(側面)
42 車両前側当接部(第一当接部)
74 パッチ
78 バルク当接部(第二当接部)
86 爪部

Claims (1)

  1. 車両前後方向に延伸されたフレームと、
    前記フレームの車両前後方向の前端部に前記フレームの長手方向と直交する姿勢で設けられた第一当接部と、
    前記フレームの前記前端部に取り付けられたバンパーサポートと、
    前記バンパーサポートにおける前記フレームの前記前端部側に取り付けられると共に、前記第一当接部と対向しかつ前記第一当接部と車両前後方向に離間した位置に配置された第二当接部と、少なくとも前記第二当接部が前記第一当接部に当接した状態で前記フレームの側面の外側に位置すると共に前記バンパーサポートが前記フレームに対して車両幅方向に変位すると前記フレームの前記側面に当接する爪部と、を含んで構成されたパッチと、
    を有する車両前部構造。
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