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JP6317330B2 - サスペンションアーム及びサスペンションアームの製造方法 - Google Patents
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JP6317330B2 - サスペンションアーム及びサスペンションアームの製造方法 - Google Patents

サスペンションアーム及びサスペンションアームの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両の車輪懸架システムに用いられるサスペンションアーム及びこのサスペンションアームの製造方法に関する。
車輪懸架システムに用いられるサスペンションアームとしては例えば特許文献1に記載された構造のものが知られている。このサスペンションアームはアーム本体の両端部にカラーを固定した構造を有し、それぞれのカラー内にはブラケット取り付け用ブッシュが圧入により固定されていて、一方のブッシュが車輪側のブラケットの支持ボルト又は支持シャフトに回転可能に取り付けられ、他方のブッシュが車体側のブラケットの支持ボルト又は支持シャフトに回転可能に接続されて使用される。アーム本体へのカラーの固定は、例えば溶接により行われる。
このようなサスペンションアームでは、アーム本体とカラーとが溶接により固定されるので、溶着不良が発生するとサスペンションアームの破損につながり重大事故を起こしかねない。また、長さ方向で急激な断面変化があるために応力集中が生じやすく、強度を確保して破損を防止するためにカラーやアーム本体の肉厚などを厚くする必要があり、その結果、サスペンションアームの重量が大きくならざるを得ない。
そこで、例えば特許文献2(図1)に記載されたようなサスペンションアームも開発されている。ここでのサスペンションアームは、カラー部分及びアーム本体部分が一体的に形成された一対のアームプレートを背中合わせに接続することにより構成されているので、アーム本体とカラーとの不十分な溶着といった問題は生じないし、ブラケットへの接続個所で過大な応力集中が発生するといったこともない。なお、カラー部分とアーム本体部分が一体的に形成された一対のアームプレートを背中合わせに接合することにより構成されたサスペンションアームは特許文献3(図5及び図6)にも記載されている。
特開平8−133357号公報 特開2002−192261号公報 特許第4465346号公報
しかしながら、このようなサスペンションアームでは、一対のアームプレートのカラー部分が隣接状態となっているので、カラー部分のバーリングフランジを外側に大きく突出させる必要がある(特許文献2参照)。すなわち、カラー部内に圧入されたブッシュを安定して支持するためにはブッシュの軸方向両端部がカラー部で支持されている必要があるが、アームプレートのカラー部分が隣接状態となっている場合にカラー部分のバーリングフランジの突出量を特許文献3(図5及び図6)に記載されたように小さくすると、ブッシュ固定構造がブッシュの軸方向中間部だけを支持するものとなってしまうのである。ところが、特許文献2のようにバーリングフランジを外側に大きく突出させても、バーリングフランジの先端側の支持強度は低いので、ブッシュを十分安定して支えることはできない。ここで、特許文献2の図11に記載されたような断面長方形の筒状のサスペンションアームを用いると、バーリングフランジの突出量を小さくしてもブッシュの軸方向両端部を支持することが可能となるが、筒状のサスペンションアームではバーリングフランジの形成作業が煩雑となってしまう。
本発明は、一対のアームプレートを接続して構成した車両用のサスペンションアームであって、取り付け用ブッシュを安定して支持できるサスペンションアームの提供及びこのような車両用のサスペンションアームの製造方法の提供を目的とする。
この目的を達成するための本発明の車両用のサスペンションアームは、車両用のサスペンションアームであって、周縁に補強用の立ち上がり部が形成された第1のアームプレートと、周縁に補強用の立ち上がり部が形成されて前記第1のアームプレートに接続された第2のアームプレートと、を備え、前記第1のアームプレートは、第1のブッシュ取り付け孔が形成された長さ方向両端部の第1のブッシュ取り付け部と、長さ方向中間部の第1の接続部と、前記第1の接続部及び前記第1のブッシュ取り付け部の間の第1のオフセット部と、を一体的に有し、前記第2のアームプレートは、第2のブッシュ取り付け孔が形成された長さ方向両端部の第2のブッシュ取り付け部と、前記第1の接続部に互いの前記立ち上がり部が外側を向くように固定して接続された長さ方向中間部の第2の接続部と、前記第2の接続部及び前記第2のブッシュ取り付け部の間の第2のオフセット部と、を一体的に有していて、前記第1のオフセット部及び前記第2のオフセット部はそれぞれ、前記第1のブッシュ取り付け部及び前記第2のブッシュ取り付け部を離隔させるように外側方向に屈曲又は湾曲し、前記第1のブッシュ取り付け孔は外側又は内側に突出する第1のバーリングフランジを有し、前記第2のブッシュ取り付け孔は外側又は内側に突出する第2のバーリングフランジを有しているものである。第1のアームプレートの第1のブッシュ取り付け部と第2のアームプレートの第2のブッシュ取り付け部とは隣接状態になく軸方向に離隔している。したがって、第1のブッシュ取り付け孔と第2のブッシュ取り付け孔とでブッシュ(例えばブッシュの外側環状体)の軸方向両端部を強固に支持することができるので、ブッシュの固定強度を高めることが可能となる。例えば、第1のブッシュ取り付け孔の外側に突出する第1のバーリングフランジ及び第2のブッシュ取り付け孔の外側に突出する第2のバーリングフランジを低く形成しておいてもブッシュの軸方向両端部を支持することができるし、第1のブッシュ取り付け部と第2のブッシュ取り付け部との離隔程度が大きければ、第1のバーリングフランジ及び第2のバーリングフランジを内側に突出するように形成しても、ブッシュの軸方向両端部を支持することができる。第1のバーリングフランジ及び第2のバーリングフランジは、第1のアームプレート及び第2のアームプレートを形成するときに簡単に設けることができる。
第1のアームプレート及び第2のアームプレートの接続を、特許文献2や特許文献3に記載されているようにスポット溶接を用いて行うと、接合作業に手間がかかりサスペンションアームを効率よく製造することができないので、第1の接続部又は第2の接続部の塑性変形又はかしめ(第1の接続部及び第2の接続部両方の塑性変形又はかしめを含む)によって第1の接続部と第2の接続部とを接続するのが好ましい。具体的には、第1の接続部に固定孔を設け、第2の接続部にこの固定孔に通される固定用バーリングフランジを形成しておき、固定孔に通された固定用バーリングフランジの先端部を塑性変形又はかしめにより固定孔又は固定孔の周囲に係合させ、第1の接続部と第2の接続部とを固定し接続する。固定孔及び固定用バーリングフランジは円形に形成できるが、角形などのその他の形状であってもよい。
一方側の第1のブッシュ取り付け孔及び一方側の第2のブッシュ取り付け孔に一方側の取り付け用ブッシュを圧入して取り付け、他方側の第1のブッシュ取り付け孔及び他方側の第2のブッシュ取り付け孔に他方側の取り付け用ブッシュを圧入して取り付けてサスペンションアームを構成することができる。
また、本発明の車両用のサスペンションアームの製造方法は、車両用のサスペンションアームの製造方法であって、第1のバーリングフランジを有する第1のブッシュ取り付け孔が形成された長さ方向両端部の第1のブッシュ取り付け部と、長さ方向中間部の第1の接続部と、前記第1の接続部及び前記第1のブッシュ取り付け部の間の第1のオフセット部と、を一体的に有し、周縁に補強用の立ち上がり部が突出して形成された第1のアームプレートと、第2のバーリングフランジを有する第2のブッシュ取り付け孔が形成された長さ方向両端部の第2のブッシュ取り付け部と、長さ方向中間部の第2の接続部と、前記第2の接続部及び前記第2のブッシュ取り付け部の間の第2のオフセット部と、を一体的に有し、周縁に補強用の立ち上がり部が突出して形成された第2のアームプレートと、を準備する準備工程と、前記第1の接続部に互いの前記立ち上がり部が外側を向くように前記第2の接続部を当接させる配置工程と、一方側の前記第1のブッシュ取り付け孔及び一方側の前記第2のブッシュ取り付け孔を同軸に位置決めし、かつ、他方側の前記第1のブッシュ取り付け孔及び他方側の前記第2のブッシュ取り付け孔を同軸に位置決めする位置決め工程と、一方側の前記第1のブッシュ取り付け孔及び一方側の前記第2のブッシュ取り付け孔の軸方向に、又は、他方側の前記第1のブッシュ取り付け孔及び他方側の前記第2のブッシュ取り付け孔の軸方向に、前記第1の接続部又は前記第2の接続部を加圧し、塑性変形させ又はかしめることにより(第1の接続部及び第2の接続部の両方を加圧して塑性変形させ又はかしめる場合もある)、前記第1の接続部と前記第2の接続部を固定して接続する接続工程と、を備えたものである。第1のアームプレートの補強用の立ち上がり部は、第1のバーリングフランジと同じ方向に突出するように形成することができる。第2のアームプレートの補強用の立ち上がり部は、第2のバーリングフランジと同じ方向に突出するように形成することができる。一方側の第1のブッシュ取り付け孔及び一方側の第2のブッシュ取り付け孔の軸方向と、他方側の第1のブッシュ取り付け孔及び他方側の第2のブッシュ取り付け孔の軸方向とは、例えば同じ方向である。一方側の第1のブッシュ取り付け孔及び一方側の第2のブッシュ取り付け孔の軸方向に、又は、他方側の第1のブッシュ取り付け孔及び他方側の第2のブッシュ取り付け孔の軸方向に、第1の接続部又は第2の接続部を加圧し、塑性変形させ又はかしめるには、例えば、加圧部材をブッシュ取り付け孔の軸方向に移動させて第1の接続部又は第2の接続部を加圧し、塑性変形させ又はかしめればよい。このように構成することにより、接続工程と位置決め工程とを同時に行いやすくなる。例えば、位置決め(例えば取り付け用ブッシュの圧入)と加圧を行う位置決め加圧部材を構成し、この位置決め加圧部材を一方向に移動(例えば下降)させて位置決めと加圧を行うときは、接続工程と位置決め工程とが同時に行われていることとなる。ここでは、第1のアームプレートと第2のアームプレートとを接続し、取り付け用ブッシュを固定するのに、位置決め加圧部材を一工程作動させればよいこととなる。
位置決め工程では、一方側の第1のブッシュ取り付け孔及び一方側の第2のブッシュ取り付け孔に一方側の取り付け用ブッシュを圧入することにより一方側の第1のブッシュ取り付け孔及び一方側の第2のブッシュ取り付け孔を同軸に位置決めし、かつ、他方側の第1のブッシュ取り付け孔及び他方側の第2のブッシュ取り付け孔に他方側の取り付け用ブッシュを圧入することにより他方側の第1のブッシュ取り付け孔及び他方側の第2のブッシュ取り付け孔を同軸に位置決めするのが好ましい。
また、第1の接続部に固定孔を形成し、第2の接続部にこの固定孔に通される固定用バーリングフランジを形成しておき、配置工程では、固定用バーリングフランジが固定孔を貫通するように第1の接続部に前記第2の接続部を当接させ、接続工程では、固定用バーリングフランジの先端部を加圧して塑性変形させ又はかしめ、固定孔又は固定孔の周囲に係合させて第1の接続部と第2の接続部とを固定し接続するように構成できる。固定孔及び固定用バーリングフランジは円形に形成できるが、角形などのその他の形状であってもよい。
本発明のサスペンションアーム及びサスペンションアームの製造方法によれば、取り付け用ブッシュを強固に固定できる、一対のアームプレートから構成されたサスペンションアームを提供できる。
本発明に係るサスペンションアームの斜視図である。 サスペンションアームの分解斜視図である。 サスペンションアームの断面図である。 固定孔及び固定用バーリングフランジ個所を示す拡大図である。 取り付け用ブッシュ個所を示す拡大図である。 サスペンションアームの使用状態を示す図である。 第1のアームプレート及び第2のアームプレートの準備工程を示す図である。 第1のアームプレート及び第2のアームプレートの配置工程を示す図である。 第1のアームプレート及び第2のアームプレートの位置決め工程を示す図であり、取り付け用ブッシュのブッシュ取り付け孔への圧入開始状態を示す図である。 第1のアームプレート及び第2のアームプレートの位置決め工程を示す図であり、取り付け用ブッシュをブッシュ取り付け孔に途中まで圧入した状態を示す図である。 第1のアームプレート及び第2のアームプレートの位置決め工程及び接続工程を示す図であり、取り付け用ブッシュ全体をブッシュ取り付け孔に圧入し、固定用バーリングフランジをかしめた状態示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
まず、図1乃至図3を参照して本発明に係るサスペンションアームの構成を説明する。
サスペンションアーム1は、第1のアームプレート3と第2のアームプレート5とを接続することにより構成されている。
第1のアームプレート3は鋼製であり、細長く薄いプレート状に形成されていて、長さ方向中間部の第1の接続部7と、第1の接続部7の長さ方向両側の第1のオフセット部9と、それぞれの第1のオフセット部9の長さ方向外側の第1のブッシュ取り付け部11と、を一体的に備え、外周縁に全周にわたって立ち上がり部13を一体的に有している。第1の接続部7は平板状に形成され、長さ方向両側に固定孔15を有している。それぞれの第1のオフセット部9は、第1の接続部7の長さ方向外端から外側に7度乃至10度傾斜して長さ方向外側に延びていて、第1のブッシュ取り付け部11は、第1のオフセット部9の長さ方向外端から第1の接続部7と平行に段違い状態で長さ方向外側に延びている。それぞれの第1のブッシュ取り付け部11には第1のブッシュ取り付け孔17が形成されていて、この第1のブッシュ取り付け孔17は外側に立ち上がるバーリングフランジ(第1のバーリングフランジ)19を有している。なお、立ち上がり部13の外端縁(上端縁)21は、長さ方向両端縁部を除いて全周にわたって同一又はほぼ同一の高さに位置している。また、バーリングフランジ19は内側に突出するように形成することもできる。
第2のアームプレート5も鋼製であり、細長く薄いプレート状に形成されていて、長さ方向中間部の第2の接続部23と、第2の接続部23の長さ方向両側の第2のオフセット部25と、それぞれの第2のオフセット部25の長さ方向外側の第2のブッシュ取り付け部27と、を一体的に備え、外周縁に全周にわたって立ち上がり部29を一体的に有している。第2の接続部23は平板状に形成され、立ち上がり部29と反対側に突出するバーリングフランジ31を固定孔15に対応して長さ方向両側に有している。それぞれの第2のオフセット部25は、第2の接続部23の長さ方向外端から外側に7度乃至10度傾斜して長さ方向外側に延びていて、第2のブッシュ取り付け部27は、第2のオフセット部25の長さ方向外端から第2の接続部23と平行に段違い状態で長さ方向外側に延びている。それぞれの第2のブッシュ取り付け部27には第2のブッシュ取り付け孔33が形成されていて、この第2のブッシュ取り付け孔33は外側に立ち上がるバーリングフランジ(第2のバーリングフランジ)35を有している。なお、立ち上がり部29の外端縁(下端縁)37は、長さ方向両端縁部を除いて全周にわたって同一又はほぼ同一の高さに位置している。また、バーリングフランジ35は内側に突出するように形成することもできる。
第2のアームプレート5は、固定孔15とバーリングフランジ31との違いを除いて第1のアームプレート3と同一の形状を有している。なお、ここでは固定孔15及びバーリングフランジ31は円形となっているが、例えば正方形状に形成することもできる。
第1のアームプレート3と第2のアームプレート5とは、第1の接続部7と第2の接続部23とが背中合わせとなり(第1の接続部7の立ち上がり部13と反対側の面(裏面)39及び第2の接続部23の立ち上がり部29と反対側の面(裏面)41同士が合わさるような状態)、第1の接続部7の固定孔15内に第2の接続部23のバーリングフランジ31が入り込んだ状態で、バーリングフランジ31の先端部をかしめることにより接続されている。ここでは、バーリングフランジ31のかしめられた先端部は第1の接続部7の固定孔15の表面側周縁又は第1の接続部7の固定孔15周囲の表面と抜け止め係合しているが、バーリングフランジ31の付け根部外周は湾曲し、付け根端で固定孔15よりも大径となっているので、第1の接続部7の裏面39と第2の接続部23の裏面41とは非接触状態となっている(図4参照)。したがって、第1の接続部7の裏面39と第2の接続部23の裏面41とがこすれて広い範囲で塗装がはげるといったことが防止される。
一方側の第1のブッシュ取り付け孔17及び一方側の第2のブッシュ取り付け孔33と、他方側の第1のブッシュ取り付け孔17及び他方側の第2のブッシュ取り付け孔33とにはそれぞれ、ブラケット取り付け用ブッシュ43が圧入されて固定されている。取り付け用ブッシュ43は、金属製の外側環状体45と、この外側環状体45を貫通するようにゴム製リング47を介して外側環状体45内に取り付けられた金属製の取り付けパイプ49と、を有し、外側環状体45の軸方向一端縁及び軸方向他端縁が、第1のブッシュ取り付け孔17の第1のバーリングフランジ19の外端縁(軸方向外端縁)及び第2のブッシュ取り付け孔33の第2のバーリングフランジ35の外端縁(軸方向外端縁)と一致するように、第1のブッシュ取り付け孔17及び第2のブッシュ取り付け孔33に圧入されている。すなわち、取り付け用ブッシュ43の外側環状体45は、第1のブッシュ取り付け孔17の第1のバーリングフランジ19の外端縁及び第2のブッシュ取り付け孔33の第2のバーリングフランジ35の外端縁の間隔に等しい長さを有し、長さ方向(軸方向)両端部が第1のブッシュ取り付け孔17及び第2のブッシュ取り付け孔33に圧入されて支えられている(図5参照、図5は一方側の取り付け用ブッシュ43箇所を示すが、他方側の取り付け用ブッシュ43箇所も同じ構造である)。取り付けパイプ49の長さ方向(軸方向)両端部は外側環状体45の軸方向両端から外側に突出している。
このような構成のサスペンションアーム1は、図6に示すように、一方側の取り付け用ブッシュ43の取り付け用パイプ49に車体側ブラケット51の支持ボルト53を挿入してナット54で締め、この取り付け用パイプ49を車体側ブラケット51に回転可能に取り付けるとともに、他方側の取り付け用ブッシュ43の取り付け用パイプ49に車輪側ブラケット55の支持ボルト57を挿入してナット58で締め、この取り付け用パイプ49を車輪側ブラケット55に回転可能に取り付けて使用する。
次に、図7乃至図11を参照してサスペンションアーム1の製造方法を説明する。
まず、図7に示すように、一枚の薄い鋼板59からプレス成形により第1のアームプレート3を形成するとともに、一枚の薄い鋼板61からプレス成形により第2のアームプレート5を成形する。成形した第1のアームプレート3及び第2のアームプレート5に必要な塗装を施す(準備工程)。
次に、図8に示すように、第1の接続部の固定孔15に第2の接続部のバーリングフランジ31が挿入されるように、第1の接続部と第2の接続部とを背中合わせで当接させる(配置工程)。そして、図9に示すように、別に準備した取り付け用ブッシュ43を一方側及び他方側の第1のブッシュ取り付け孔17上に置き、一方側及び他方側それぞれの取り付け用ブッシュ43を第1のアームプレート3及び第2のアームプレート5に対して押し下げることができるように圧入部材(加圧部材、加圧位置決め部材)63を位置させる。圧入部材63は厚肉のプレート体であり、長さ方向両側にブッシュ押圧部65を有するとともに、中間部にバーリングフランジ31に対応した一対の断面円錐台形のパンチ67を有していて、ブッシュ押圧部65にはそれぞれ、取り付け用ブッシュ43の外側環状体45よりも小径で取り付けパイプ49よりも大径の挿入孔69が形成され、それぞれのブッシュ押圧部65はこの挿入孔69内に取り付けパイプ49の突出端部を収めた状態で取り付け用ブッシュ43の外側環状体45の上端縁を押圧するように構成されている。圧入部材63は、図10に示すように、下降(矢印A方向、図9にも記載されている)することによりそれぞれのブッシュ押圧部65で一方側及び他方側の取り付け用ブッシュ43を押圧し、それぞれの取り付け用ブッシュ43を一方側及び他方側の第1のブッシュ取り付け孔17及び一方側及び他方側の第2のブッシュ取り付け孔33内に押し込む(図10は取り付け用ブッシュ43を第2のブッシュ取り付け孔33に途中まで圧入した状態を示す)。一方側の第1のブッシュ取り付け孔17及び一方側の第2のブッシュ取り付け孔33内への一方側の取り付け用ブッシュ43の圧入により、一方側の第1のブッシュ取り付け孔17及び一方側の第2のブッシュ取り付け孔33は同軸(矢印Aと同じ方向)に位置決めされ、他方側の第1のブッシュ取り付け孔17及び他方側の第2のブッシュ取り付け孔33内への他方側の取り付け用ブッシュ43の圧入により、他方側の第1のブッシュ取り付け孔17及び他方側の第2のブッシュ取り付け孔33も同軸(矢印Aと同じ方向)に位置決めされる。それぞれの取り付け用ブッシュ43が第2のブッシュ取り付け孔33に途中まで圧入されると、パンチ67がバーリングフランジ31の先端部の高さ位置に達する。そして、図11に示すように、圧入部材63が立ち上がり部13の外端縁21に当接し、取り付け用ブッシュ43(外側環状体45)の下端が第2のブッシュ取り付け孔33の下端に達したときに、取り付け用ブッシュ43の圧入は完了し、パンチ67によるバーリングフランジ31の先端部のかしめも完了する。その後、圧入部材63は上昇するが、圧入部材63の下降により開始された位置決め工程と接続工程は圧入部材63のこの上昇により終了する。
本発明のサスペンションアームは例えば自家用車の車輪懸架装置に用いることができる。
1 サスペンションアーム
3 第1のアームプレート
5 第2のアームプレート
7 第1の接続部
9 第1のオフセット部
11 第1のブッシュ取り付け部
13、29 立ち上がり部
17 第1のブッシュ取り付け孔
19 第1のバーリングフランジ
23 第2の接続部
25 第2のオフセット部
27 第2のブッシュ取り付け部
29 立ち上がり部
33 第2のブッシュ取り付け孔
35 第2のバーリングフランジ

Claims (8)

  1. 車両用のサスペンションアームであって、
    周縁に補強用の立ち上がり部が形成された第1のアームプレートと、周縁に補強用の立ち上がり部が形成されて前記第1のアームプレートに接続された第2のアームプレートと、を備え、
    前記第1のアームプレートは、取り付け用ブッシュを圧入するための第1のブッシュ取り付け孔が形成された長さ方向両端部の第1のブッシュ取り付け部と、長さ方向中間部の第1の接続部と、前記第1の接続部及び前記第1のブッシュ取り付け部の間の第1のオフセット部と、を一体的に有し、
    前記第2のアームプレートは、取り付け用ブッシュを圧入するための第2のブッシュ取り付け孔が形成された長さ方向両端部の第2のブッシュ取り付け部と、前記第1の接続部に互いの前記立ち上がり部が外側を向くように固定して接続された長さ方向中間部の第2の接続部と、前記第2の接続部及び前記第2のブッシュ取り付け部の間の第2のオフセット部と、を一体的に有していて、
    前記第1のオフセット部及び前記第2のオフセット部はそれぞれ、前記第1のブッシュ取り付け部及び前記第2のブッシュ取り付け部を離隔させるように外側方向に屈曲又は湾曲し、
    前記第1のブッシュ取り付け孔は外側又は内側に突出する第1のバーリングフランジを有し、前記第2のブッシュ取り付け孔は外側又は内側に突出する第2のバーリングフランジを有している、ことを特徴とするサスペンションアーム。
  2. 前記第1の接続部と前記第2の接続部とは、前記第1の接続部又は前記第2の接続部の塑性変形又はかしめによって固定され接続されている、ことを特徴とする請求項1記載のサスペンションアーム。
  3. 前記第1の接続部には固定孔が設けられ、前記第2の接続部にはこの固定孔に通された固定用バーリングフランジが形成されていて、この固定用バーリングフランジの先端部は塑性変形又はかしめにより前記固定孔又は前記固定孔の周囲に係合し、前記第1の接続部と前記第2の接続部とを固定し接続している、ことを特徴とする請求項2記載のサスペンションアーム。
  4. 一方側の前記第1のブッシュ取り付け孔及び一方側の前記第2のブッシュ取り付け孔には一方側の取り付け用ブッシュが圧入されて取り付けられ、他方側の前記第1のブッシュ取り付け孔及び他方側の前記第2のブッシュ取り付け孔には他方側の取り付け用ブッシュが圧入されて取り付けられている、ことを特徴とする請求項1、2又は3記載のサスペンションアーム。
  5. 車両用のサスペンションアームの製造方法であって、
    第1のバーリングフランジを有する、取り付け用ブッシュを圧入するための第1のブッシュ取り付け孔が形成された長さ方向両端部の第1のブッシュ取り付け部と、長さ方向中間部の第1の接続部と、前記第1の接続部及び前記第1のブッシュ取り付け部の間の第1のオフセット部と、を一体的に有し、周縁に補強用の立ち上がり部が突出して形成された第1のアームプレートと、第2のバーリングフランジを有する、取り付け用ブッシュを圧入するための第2のブッシュ取り付け孔が形成された長さ方向両端部の第2のブッシュ取り付け部と、長さ方向中間部の第2の接続部と、前記第2の接続部及び前記第2のブッシュ取り付け部の間の第2のオフセット部と、を一体的に有し、周縁に補強用の立ち上がり部が突出して形成された第2のアームプレートと、を準備する準備工程と、
    前記第1の接続部に互いの前記立ち上がり部が外側を向くようにかつ前記第1のオフセット部及び前記第2のオフセット部が外側を向いて前記第1のブッシュ取り付け部と前記第2のブッシュ取り付け部が離隔するように前記第2の接続部を当接させる配置工程と、
    一方側の前記第1のブッシュ取り付け孔及び一方側の前記第2のブッシュ取り付け孔を同軸に位置決めし、かつ、他方側の前記第1のブッシュ取り付け孔及び他方側の前記第2のブッシュ取り付け孔を同軸に位置決めする位置決め工程と、
    一方側の前記第1のブッシュ取り付け孔及び一方側の前記第2のブッシュ取り付け孔の軸方向に、又は、他方側の前記第1のブッシュ取り付け孔及び他方側の前記第2のブッシュ取り付け孔の軸方向に、前記第1の接続部又は前記第2の接続部を加圧して塑性変形させ又はかしめることにより、前記第1の接続部と前記第2の接続部を固定して接続する接続工程と、を備えたことを特徴とするサスペンションアームの製造方法。
  6. 前記接続工程は前記位置決め工程と同時に行われる、ことを特徴とする請求項5記載のサスペンションアームの製造方法。
  7. 前記位置決め工程では、一方側の前記第1のブッシュ取り付け孔及び一方側の前記第2のブッシュ取り付け孔に一方側の取り付け用ブッシュを圧入することにより一方側の前記第1のブッシュ取り付け孔及び一方側の前記第2のブッシュ取り付け孔を同軸に位置決めし、かつ、他方側の前記第1のブッシュ取り付け孔及び他方側の前記第2のブッシュ取り付け孔に他方側の取り付け用ブッシュを圧入することにより他方側の前記第1のブッシュ取り付け孔及び他方側の前記第2のブッシュ取り付け孔を同軸に位置決めする、ことを特徴とする請求項5又は6記載のサスペンションアームの製造方法。
  8. 前記第1の接続部に固定孔を形成し、前記第2の接続部にこの固定孔に通される固定用バーリングフランジを形成しておき、
    前記配置工程では、前記固定用バーリングフランジが前記固定孔を貫通するように前記第1の接続部に前記第2の接続部を当接させ、
    前記接続工程では、前記固定用バーリングフランジの先端部を加圧して塑性変形させ又はかしめ、前記固定孔又は前記固定孔の周囲に係合させて前記第1の接続部と前記第2の接続部とを固定し接続する、ことを特徴とする請求項5、6又は7記載のサスペンションアームの製造方法。
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