以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
また、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見易くするためにハッチングを省略する場合もある。また、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。
(実施の形態1)
<半導体装置の構造について>
図1および図2は、本実施の形態の半導体装置の要部断面図である。図3は、図1の一部を拡大して示す部分拡大断面図である。図1は、トランジスタセル形成領域を横切る断面図に対応し、図2は、ゲート用のボンディングパッドPDGを横切る断面図に対応している。
本実施の形態の半導体装置は、トレンチゲート型の電界効果トランジスタ、例えばトレンチゲート型のMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)、を備えた半導体装置である。このため、本実施の形態の半導体装置を構成する半導体基板SBには、トレンチゲート型のMISFETが形成されている。トレンチゲート型のMISFETは、トレンチ型ゲート構造(基板に設けた溝に埋め込まれたゲート電極構造)を有するMISFETである。
半導体基板SBに形成されたトレンチゲート型MISFETは、パワートランジスタ(パワー半導体素子)とみなすこともできる。このため、本実施の形態の半導体装置は、パワートランジスタ(パワー半導体素子)としてトレンチゲート型のMISFETを備えた半導体装置と言うこともできる。
図1および図2に示されるように、本実施の形態の半導体装置を構成する半導体基板SBは、例えばヒ素(As)が導入されたn+型の単結晶シリコンなどからなる基板本体(半導体基板、半導体ウエハ)SB1と、基板本体SB1の主面上に形成された、例えばn−型の単結晶シリコンからなる半導体層(エピタキシャル層、エピタキシャル半導体層)EPと、を有している。半導体層EPは、エピタキシャル層(エピタキシャル半導体層)であり、基板本体SB1の主面上にエピタキシャル成長により形成されている。このため、半導体基板SBは、いわゆるエピタキシャルウエハである。基板本体SB1と半導体層EPとは、同じ導電型(ここではn型)であるが、基板本体SB1の不純物濃度(n型不純物濃度)は、半導体層EPの不純物濃度(n型不純物濃度)よりも高くなっている。このため、基板本体SB1の抵抗率(比抵抗)は、半導体層EPの抵抗率(比抵抗)よりも低い。
半導体基板SBに形成されたトレンチゲート型MISFETの具体的な構成について、以下に説明する。
半導体基板SBの主面に、パワートランジスタ(パワー半導体素子)を構成するトレンチゲート型のMISFETが形成されている。具体的には、半導体基板SBの主面には、複数の単位トランジスタセルQ1が形成されており、半導体基板SBに形成された複数の単位トランジスタセルQ1が並列に接続されることで、1つのパワートランジスタが形成されている。図3には、繰り返し単位である1つの単位トランジスタセルQ1が示されており、この図3の構造(単位トランジスタセルQ1)が、図1の横方向に繰り返されている。
各単位トランジスタセルQ1は、トレンチゲート型のMISFETで構成されている。なお、トレンチゲート型のMISFETは、トレンチ型ゲート構造(基板に設けた溝に埋め込まれたゲート電極構造)を有するMISFETである。ここで、半導体基板SBの主面において、パワートランジスタを構成する複数の単位トランジスタセルQ1が形成(配置)されている平面領域を、トランジスタセル形成領域と称することとする。
基板本体SB1および半導体層EP(n型半導体領域EPN)は、上記単位トランジスタセルQ1のドレイン領域としての機能を有している。
半導体基板SBの裏面(すなわち基板本体SB1の裏面)全面に、ドレイン電極用の裏面電極(裏面ドレイン電極、ドレイン電極)BEが形成されている。この裏面電極BEは、例えば、半導体基板SBの裏面から順にチタン(Ti)層、ニッケル(Ni)層および金(Au)層の積層膜により、形成することができる。
なお、半導体基板SBにおいて、半導体層EPが形成されている側とは反対側の主面を、半導体基板SBの裏面と称することとする。また、基板本体SB1において、半導体層EPが形成されている側とは反対側の主面を、基板本体SB1の裏面と称することとする。このため、半導体基板SBの裏面と、基板本体SB1の裏面とは、同じものである。また、半導体基板SBにおいて、溝TRが形成されている側の主面を、半導体基板SBの上面と称することとする。また、半導体層EPにおいて、溝TRが形成されている側の主面を、半導体層EPの上面と称することとする。このため、半導体基板SBの上面と半導体層EPの上面とは、同じものである。
また、トランジスタセル形成領域の半導体層EP中には、p型半導体領域PR1が形成されており、このp型半導体領域PR1は、上記単位トランジスタセルQ1のチャネル形成領域としての機能を有している。
また、トランジスタセル形成領域の半導体層EPにおいて、p型半導体領域PR1の上部にn+型半導体領域NRが形成されており、このn+型半導体領域NRは、上記単位トランジスタセルQ1のソース領域としての機能を有している。従って、n+型半導体領域NRはソース用の半導体領域である。n+型半導体領域NRの下には、p型半導体領域PR1が存在している。
ここで、半導体層EPのうち、n型のエピタキシャル半導体層として形成されたときのn型の状態が維持されている領域を、n型半導体領域(n型半導体層)EPNと称することとする。半導体層EPには、n+型半導体領域NR、p型半導体領域PR1およびp+型半導体領域PR2が形成されているが、それらを除く領域であって、n型の半導体層EPを形成した後に不純物の注入が行われていない領域が、n型半導体領域EPNに対応している。p型半導体領域PR1の下にはn型半導体領域EPNが存在している。このn型半導体領域EPNが、上記単位トランジスタセルQ1のドレイン領域として機能することができる。
また、半導体基板SB(具体的には半導体層EP)には、その主面から半導体基板SBの厚さ方向に延びる溝(トレンチ)TRが形成されており、溝TR内には、ゲート絶縁膜GFを介してゲート電極GEが形成されている(埋め込まれている)。半導体基板SB(半導体層EP)に形成された溝TRの底面および側面には、酸化シリコン膜などの絶縁膜からなるゲート絶縁膜GFが形成されているため、溝TRに埋め込まれたゲート電極GEと半導体基板SB(半導体層EP)との間には、ゲート絶縁膜GFが介在した状態になっている。すなわち、ゲート電極GEと溝の底面および側面との間には、ゲート絶縁膜GFが介在している。
ゲート電極GEは、半導体基板SBの溝TR内に埋め込まれた導電膜(導電体膜)からなり、例えばn型不純物(例えばリン)が導入された多結晶シリコン膜(ドープトシリコン膜)からなる。ゲート電極GEは、上記単位トランジスタセルQ1のゲート電極としての機能を有している。
溝TRは、半導体基板SBの上面から、n+型半導体領域NRとp型半導体領域PR1とを貫通し(通り抜け)、n型の半導体層EP中(すなわちn型半導体領域EPN中)で終端するように形成されている。このため、溝TRの底面は、n+型半導体領域NRの底面(すなわちn+型半導体領域NRとp型半導体領域PR1との境界面)よりも深く、かつ、p型半導体領域PR1の底面(すなわちp型半導体領域PR1とn型半導体領域EPNとの境界面)よりも深いが、基板本体SB1には達しておらず、n型の半導体層EP(すなわちn型半導体領域EPN)の途中(深さ方向の途中)に位置している。
このため、溝TRに隣接する領域の半導体基板SB(半導体層EP)には、ソース用のn+型半導体領域NRと、n+型半導体領域NRの下に位置するチャネル形成用のp型半導体領域PR1と、p型半導体領域PR1の下に位置するドレイン用のn型半導体領域EPNとが存在している。
なお、本願において、「深さ」または「深さ位置」に言及する場合、「深さ」または「深さ位置」とは、半導体基板SBの上面を基準とし、半導体基板SBの上面からの距離(半導体基板SBの上面に垂直な方向の深さ)に対応している。そして、半導体基板SBの上面から遠い側(換言すれば半導体基板SBの裏面に近い側)を深い側とし、半導体基板SBの上面に近い側を浅い側とする。
また、本願において、「高さ」または「高さ位置」に言及する場合、「高さ」または「高さ位置」とは、半導体基板SBの裏面を基準とし、半導体基板SBの裏面からの距離(半導体基板SBの裏面に垂直な方向の高さ)に対応している。そして、半導体基板SBの裏面から遠い側を高い側とし、半導体基板SBの裏面に近い側を低い側とする。
また、図1および図3に示される各溝TRおよびそれに埋め込まれた各ゲート電極GEは、図1および図3の紙面に垂直な方向に延在しているが、ゲート電極GE同士は、図1および図3の断面図には示されない領域において一体的に連結されている。このため、トランジスタセル形成領域に形成されている複数の単位トランジスタセルQ1のゲート電極GEは、互いに電気的に接続されるとともに、後述のゲート用配線M1Gに電気的に接続されている。
ゲート絶縁膜GFを介して溝TRに埋め込まれたゲート電極GEの上面は、溝TRに隣接する領域の半導体基板SBの上面(半導体層EPの上面)よりも低い位置にある。なお、溝TRに隣接する領域においては、半導体基板SB(半導体層EP)の上層部にソース用のn+型半導体領域NRが形成されているため、溝TRに隣接する領域の半導体基板SBの上面(半導体層EPの上面)は、溝TRに隣接する領域におけるソース用のn+型半導体領域NRの上面と同じである。このため、ゲート絶縁膜GFを介して溝TRに埋め込まれたゲート電極GEの上面は、溝TRに隣接する領域のn+型半導体領域NRの上面よりも低い位置にある。
但し、ゲート絶縁膜GFを介して溝TRに埋め込まれたゲート電極GEの上面は、n+型半導体領域NRの底面(すなわちn+型半導体領域NRとp型半導体領域PR1との境界面)よりも高い位置にあることが望ましい。換言すれば、半導体基板SBの厚み方向に見たときに、溝TR内に形成されたゲート電極GEが、ソース用のn+型半導体領域NRと部分的に重なっていることが望ましい。これにより、ゲート電極GEに所定の電圧を印加してチャネルを反転したときに、ソース用のn+型半導体領域NRとドレイン用のn型半導体領域EPN(n型の半導体層EP)との間に、ゲート電極GEの側面(すなわち溝TRの側面)に沿って電流を的確に流すことができるようになる。
このように、本実施の形態の半導体装置は、溝TR内にゲート絶縁膜GFを介して形成されたゲート電極GEと、半導体基板SBにおける溝TRに隣接する領域に形成された、ソース用のn+型半導体領域NR、n+型半導体領域NRの下に位置するチャネル形成用のp型半導体領域PR1、および、p型半導体領域PR1の下に位置するドレイン用のn型半導体領域EPNとを有している。
ゲート絶縁膜GFを介して溝TRに埋め込まれたゲート電極GE上で、かつ、溝TRの側壁上に、側壁絶縁膜(サイドウォールスペーサ)SWが形成されている。すなわち、側壁絶縁膜SWは、溝TRの側壁(ゲート電極GEの上面よりも高い部分の溝TRの側壁)に隣接するように、ゲート電極GEの上面上に形成されている。側壁絶縁膜SWは、ゲート電極GEの上面よりも高い部分の溝TRの側壁上に、サイドウォールスペーサ状に形成されている。なお、溝TRの側面と、溝TRの側壁とは、同義である。
次に、半導体基板SBよりも上層の構造について説明する。
半導体基板SBの上面(すなわち半導体層EPの上面)上には、ゲート電極GEおよび側壁絶縁膜SWを覆うように、絶縁膜(層間絶縁膜)ILが形成されている。絶縁膜ILは、層間絶縁膜であり、例えば酸化シリコン膜からなる。ゲート電極GEおよび側壁絶縁膜SWは、絶縁膜ILによって覆われている。
絶縁膜ILにはコンタクトホール(開口部、貫通孔)CT1,CT2が形成されている。コンタクトホールCT1は、ソース用のコンタクトホールであり、トランジスタセル形成領域において、平面視で隣り合う溝TRの間に形成(配置)されている。コンタクトホールCT1は、絶縁膜ILを貫通して半導体層EPに達している。
図1および図3に示されるように、コンタクトホールCT1は、絶縁膜ILを貫通するとともに、更に半導体基板SB(半導体層EP)の一部を掘り込んでおり、n+型半導体領域NRを貫通している。コンタクトホールCT1の底面は、n+型半導体領域NRの底面(すなわちn+型半導体領域NRとp型半導体領域PR1との境界面)よりも深いが、かつ、p型半導体領域PR1の底面(すなわちp型半導体領域PR1とn型の半導体層EPとの境界面)よりも浅い位置にある。p型半導体領域PR1内において、コンタクトホールCT1の底面に隣接する位置には、p型半導体領域PR1よりも高不純物濃度のp+型半導体領域PR2が形成されている。このため、コンタクトホールCT1からは、n+型半導体領域NRとp+型半導体領域PR2とが露出されている。
コンタクトホールCT2は、ゲート用のコンタクトホールであり、図2に示されている。図2の場合は、ゲート電極GEと一体的に形成されたゲート引き出し用配線部(ゲート引き出し部)GE1を溝TRの外部の半導体基板SB上に延在させて、そのゲート引き出し用配線部GE1の上にコンタクトホールCT2を形成しており、コンタクトホールCT2の底部では、ゲート引き出し用配線部GE1の一部が露出されている。ゲート引き出し用配線部GE1は、溝TR内のゲート電極GEを溝TR外の半導体基板SBの上面上に引き出して半導体基板SBの表面上に延在させた部分であり、ゲート引き出し部とみなすことができる。すなわち、ゲート引き出し用配線部GE1は、溝TR内に埋め込まれたゲート電極GEと一体的に形成されて溝TR外の半導体基板SB上に延在するゲート引き出し部である。
図1の場合は、ゲート引き出し用配線部GE1は、半導体層EP上にゲート絶縁膜GFと同層の絶縁膜を介して形成されている。他の形態として、半導体層EP上に形成したフィールド絶縁膜(図示せず)上にゲート引き出し用配線部GE1を形成する(延在させる)こともできる。
コンタクトホールCT1,CT2内には、導電体部(接続用導体部)として導電性のプラグPGが埋め込まれている。
プラグPGは、コンタクトホールCT1,CT2の底部および側壁(側面)上に形成された薄いバリア導体膜と、このバリア導体膜上にコンタクトホールCT1,CT2を埋め込むように形成された主導体膜とで形成されているが、図面の簡略化のために、図1〜図3では、プラグPGを構成するバリア導体膜および主導体膜を一体化して示してある。なお、プラグPGを構成するバリア導体膜は、例えば、チタン膜、窒化チタン膜、あるいはそれらの積層膜を用いることができ、プラグPGを構成する主導体膜は、例えばタングステン膜を用いることができる。ここで、ソース用のコンタクトホールCT1に埋め込まれたプラグPGを、符号PGSを付してソース用プラグPGSと称することとし、また、ゲート用のコンタクトホールCT2に埋め込まれたプラグPGを、符号PGGを付してゲート用プラグPGGと称することとする。
ゲート用のコンタクトホールCT2内に埋め込まれているゲート用プラグPGGは、その底部でゲート引き出し用配線部GE1に接している。このため、ゲート用プラグPGGは、ゲート引き出し用配線部GE1に電気的に接続されている。
ソース用のコンタクトホールCT1は、トランジスタセル形成領域において、平面視で溝TRの間の半導体基板SBの上方に形成されており、絶縁膜ILおよびn+型半導体領域NRを貫通して、ソース用のコンタクトホールCT1の底面がp+型半導体領域PR2に接している。このため、ソース用のコンタクトホールCT1内に埋め込まれたソース用プラグPGSは、絶縁膜ILおよびn+型半導体領域NRを貫通し、ソース用プラグPGSの底面がp+型半導体領域PR2に接し、ソース用プラグPGSの側面の一部(具体的には底部近傍の側面)が、n+型半導体領域NRに接している。従って、ソース用プラグPGSは、n+型半導体領域NRとp+型半導体領域PR2との両方に電気的に接続されている。
ソース用プラグPGSは、ソース用のn+型半導体領域NRに電気的に接続されるとともに、p+型半導体領域PR2にも電気的に接続されているが、このp+型半導体領域PR2は、p型半導体領域PR1に接して電気的に接続されている。このため、ソース用プラグPGSは、p+型半導体領域PR2を通じて、チャネル形成用のp型半導体領域PR1と電気的に接続されていることになる。ソース用プラグPGSは、後述のソース用配線M1Sに電気的に接続されているため、ソース用配線M1Sが、ソース用のn+型半導体領域NRだけでなく、チャネルとなるp型半導体領域PR1にも電気的に接続されていることになり、これにより、ベース電位を一定とすることができる。
プラグPGが埋め込まれた絶縁膜IL上には、導電膜(導電体)からなる配線M1が形成されている。配線M1は、ソース用配線M1Sとゲート用配線M1Gとを含んでいる。ソース用配線M1Sとゲート用配線M1Gとは、同工程で同層に形成されている。
配線M1のうちのゲート用配線M1Gは、ゲート用プラグPGG上にも延在してゲート用プラグPGG(の上面)に接することで、ゲート用プラグPGGに電気的に接続されている。このため、ゲート用配線M1Gは、ゲート用プラグPGGを介して、ゲート引き出し用配線部GE1に電気的に接続されている。従って、ゲート用配線M1Gは、ゲート用プラグPGGおよびゲート引き出し用配線部GE1を介して、トランジスタセル形成領域のゲート電極GEと電気的に接続されている。
ソース用配線M1Sは、複数の単位トランジスタセルQ1が形成されている平面領域(トランジスタセル形成領域)のほぼ全体に形成されており、各ソース用プラグPGSの上面はソース用配線M1Sの下面に接している。このため、各ソース用プラグPGSはソース用配線M1Sと電気的に接続されている。すなわち、トランジスタセル形成領域に形成された複数のソース用プラグPGSは、共通のソース用配線M1Sに電気的に接続されている。ゲート用配線M1Gは、平面視において、ソース用配線M1Sと重ならない位置に形成されており、例えば、平面視においてソース用配線M1S(トランジスタセル形成領域)の周囲に形成されている。
ソース用のコンタクトホールCT1は、トランジスタセル形成領域において、平面視で溝TRの間の半導体基板SBの上方に形成されている。このため、コンタクトホールCT1はトランジスタセル形成領域において複数形成され、それら複数のコンタクトホールCT1に埋め込まれたソース用プラグPGSを介して、トランジスタセル形成領域に設けられた複数の単位トランジスタセルQ1のソース領域(n+型半導体領域NR)とチャネル形成領域(p型半導体領域PR1)とが、共通のソース用配線M1Sに電気的に接続されている。従って、ソース用配線M1Sは、ソース用プラグPGSを介して、トランジスタセル形成領域に設けられた複数の単位トランジスタセルQ1のソース領域(n+型半導体領域NR)およびチャネル形成領域(p型半導体領域PR1)に電気的に接続されている。
また、図2の場合は、ゲート電極GEと一体的に形成されたゲート引き出し用配線部GE1を溝TRの外部の半導体基板SB上に延在させて、そのゲート引き出し用配線部GE1上にゲート用のコンタクトホールCT2およびそれを埋めるゲート用プラグPGGを配置することで、ゲート引き出し用配線部GE1をゲート用プラグPGGに接続している。この場合、ゲート電極GEは、ゲート引き出し用配線部GE1およびゲート用プラグPGGを介して、ゲート用配線M1Gに電気的に接続される。他の形態として、トランジスタセル形成領域の周囲において、溝TRに埋め込まれたゲート電極GE上にゲート用のコンタクトホールCT2およびそれを埋めるゲート用プラグPGGを配置することで、溝TRに埋め込まれたゲート電極GEをゲート用プラグPGGに接続することもできる。この場合、トランジスタセル形成領域の周囲において、ゲート用プラグPGGがゲート電極GE上に配置されて、ゲート電極GEと接して電気的に接続され、それによって、ゲート電極GEは、ゲート用プラグPGGを介してゲート用配線M1Gに電気的に接続される。いずれにしても、ゲート用配線M1Gは、ゲート用プラグPGGを介して、トランジスタセル形成領域に設けられた複数の単位トランジスタセルQ1のゲート電極GEに電気的に接続されている。
ゲート用配線M1Gおよびソース用配線M1Sは、プラグPGが埋め込まれた絶縁膜IL上に導電膜(導電体膜)を形成し、この導電膜をパターニングすることにより形成されている。すなわち、ゲート用配線M1Gおよびソース用配線M1Sは、パターニングされた導電膜により形成されている。このため、ゲート用配線M1Gとソース用配線M1Sとは、同層の導電膜からなる。但し、ゲート用配線M1Gとソース用配線M1Sとは、互いに分離されている。配線M1(ゲート用配線M1Gおよびソース用配線M1S)を構成する導電膜は、金属膜からなり、好ましくはアルミニウム膜またはアルミニウム合金膜からなる。アルミニウム合金膜を用いる場合は、例えば、Al(アルミニウム)を主成分とし、Si(シリコン)およびCu(銅)のどちらか一方または両方を添加した合金膜などを用いることができる。
また、図1および図3の場合は、ソース用プラグPGSの底面に接しかつp型半導体領域PR1に内包される位置に、p型半導体領域PR1よりも高不純物濃度のp+型半導体領域PR2を設け、そのp+型半導体領域PR2を介してソース用プラグPGSをp型半導体領域PR1に電気的に接続している。他の形態として、p+型半導体領域PR2の形成を省略し、ソース用プラグPGSがp型半導体領域PR1と直接的に接するようにすることで、ソース用プラグPGSをp型半導体領域PR1と電気的に接続することもできる。但し、ソース用プラグPGSとp型半導体領域PR1との間にp+型半導体領域PR2を介在させた場合は、ソース用プラグPGSのコンタクト抵抗を低減することができるため、ソース用プラグPGSとp型半導体領域PR1との間を低抵抗で接続することができるようになる。
また、図1〜図3では、プラグPGと配線M1とを別々に形成した場合が示されている。他の形態として、プラグPGと配線M1とを一体的に形成することもできる。その場合、ゲート用プラグPGGとゲート用配線M1Gとが一体的に形成され、ソース用プラグPGSとソース用配線M1Sとが一体的に形成される。
配線M1(ゲート用配線M1Gおよびソース用配線M1S)は、表面保護のための絶縁膜(保護膜、表面保護膜)PAにより覆われている。すなわち、絶縁膜IL上に、配線M1(ゲート用配線M1Gおよびソース用配線M1S)を覆うように、絶縁膜PAが形成されている。この絶縁膜PAは、半導体装置の最上層の膜(絶縁膜)である。絶縁膜PAは、パッシベーション膜とみなすこともできる。絶縁膜PAは、例えば、ポリイミド系の樹脂などからなる。
絶縁膜PAには複数の開口部OPが形成されており、各開口部OPからは、配線M1の一部が露出されている。開口部OPから露出する配線M1が、ボンディングパッド(パッド電極)となっている。
すなわち、図1に示されるように、絶縁膜PAに形成された開口部OP(開口部OPのうち、ゲート用のボンディングパッドを形成するための開口部OP)から露出するゲート用配線M1Gによって、ゲート用のボンディングパッドPDGが形成される。また、図2に示されるように、絶縁膜PAに形成された開口部OP(開口部OPのうち、ソース用のボンディングパッドを形成するための開口部OP)から露出するソース用配線M1Sによって、ソース用のボンディングパッドPDSが形成される。
このような構成の半導体装置においては、半導体基板SBのトランジスタセル形成領域に形成されたトレンチゲート型MISFETの動作電流は、ドレイン用のn型の半導体層EP(n型半導体領域EPN)とソース用のn+型半導体領域NRとの間をゲート電極GEの側面(すなわち、溝TRの側面)に沿って半導体基板SBの厚さ方向に流れるようになっている。すなわち、チャネルが半導体基板SBの厚さ方向に沿って形成される。p型半導体領域PR1のうち、ゲート絶縁膜GFを介してゲート電極GEに隣接する領域、すなわち、n+型半導体領域NRとn型の半導体層EP(n型半導体領域EPN)との間で溝TRに沿った領域が、チャネル形成領域(チャネル層)となる。
このため、半導体基板SBのトランジスタセル形成領域に形成されたトレンチゲート型MISFETは、縦型のMISFETでもある。ここで、縦型のMISFETとは、ソース・ドレイン間の電流が、半導体基板(ここでは半導体基板SB)の厚さ方向(半導体基板の主面に略垂直な方向)に流れるMISFETに対応する。
トレンチゲート型MISFETに電流を流すには、ソース用のボンディングパッドPDS(ソース用配線M1S)よりも高電位を裏面電極BEに印加した状態で、ゲート用配線M1Gなどを介して、ゲート電極GEにしきい値電圧以上のゲート電圧を印加する。すると、トレンチゲート型MISFETがオンして、ソース用のボンディングパッドPDSと裏面電極BEとの間に、ソース用配線M1S、ソース用プラグPGS、ソース領域(n+型半導体領域NR)、チャネル層、半導体層EP(ドレイン領域)および基板本体SB1を介して、電流を流すことができる。
また、ここでは、nチャネル型のトレンチゲート型MISFETを形成した場合について説明した。他の形態として、n型とp型の導電型を逆にすることもできる。
図4は、本実施の形態の半導体装置の変形例を示す部分拡大断面図(要部断面図)であり、上記図3に対応するものである。上記図3の場合は、側壁絶縁膜SWと溝TRの側面(側壁)との間には、ゲート絶縁膜GFは介在しておらず、側壁絶縁膜SWは溝TRの側面(側壁)に接していた。それに対して、図4の場合は、側壁絶縁膜SWと溝TRの側面(側壁)との間にも、ゲート絶縁膜GFが延在している。すなわち、図4の場合、ゲート絶縁膜GFは、ゲート電極GEと溝TRの底面および側面(側壁)との間だけでなく、側壁絶縁膜SWと溝TRの側面(側壁)との間にも形成されている。このため、図4の場合は、側壁絶縁膜SWはゲート絶縁膜GFを介して溝TRの側面(側壁)に隣接している。図4の変形例の半導体装置の他の構成は、図3の半導体装置と基本的には同じであるので、ここではその繰り返しの説明は省略する。
なお、図4を参照して説明した変形例は、後述の実施の形態2,3,4に適用することもできる。
<半導体装置の製造工程について>
次に、本実施の形態の半導体装置の製造工程について、図5〜図21を参照して説明する。図5〜図21は、半導体装置の製造工程中の要部断面図であり、上記図1に対応する領域の断面図が示されている。
本実施の形態の半導体装置を製造するには、まず、図5に示されるように、半導体基板SBを準備する。
半導体基板(半導体ウエハ)SBは、例えばヒ素(As)などのn型不純物が導入されたn+型の単結晶シリコンなどからなる半導体基板(半導体ウエハ)である基板本体SB1の主面上に、例えばリン(P)などのn型不純物が導入されたn−型単結晶シリコンからなる半導体層EPをエピタキシャル成長させることにより、形成することができる。半導体基板SBは、いわゆるエピタキシャルウエハである。基板本体SB1の不純物濃度(n型不純物濃度)は、半導体層EPの不純物濃度(n型不純物濃度)よりも高くなっており、基板本体SB1の抵抗率(比抵抗)は、半導体層EPの抵抗率(比抵抗)よりも低い。半導体層EPの厚みは、例えば2.5μm〜10μm程度とすることができる。
次に、半導体基板SBの主面に(すなわち半導体層EPの主面に)、溝(トレンチ)TRを形成する。溝TRは、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて形成することができる。
具体的には、溝TRは、例えば次のようにして形成することができる。
まず、図6に示されるように、半導体基板SB上に、ハードマスク用の絶縁膜HDを形成する。絶縁膜HDは、単層絶縁膜または積層絶縁膜であり、例えば窒化シリコン膜などからなり、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学的気相成長)法などを用いて形成することができる。この段階では、絶縁膜HDは、半導体基板SBの主面(上面)全体に形成されている。それから、絶縁膜HD上にフォトリソグラフィ技術を用いてフォトレジストパターン(図示せず)を形成する。このフォトレジストパターンは、溝TR形成予定領域に開口部を有している。それから、このフォトレジストパターンをエッチングマスクとして用いて絶縁膜HDをエッチング(例えばドライエッチング)することで、溝TR形成予定領域の絶縁膜HDを選択的に除去する。それから、このフォトレジストパターンを除去する。図6には、この段階が示されている。絶縁膜HDは、溝TR形成予定領域に開口部を有した状態となっている。それから、この絶縁膜HDをエッチングマスク(ハードマスク)として用いて、半導体層EPをエッチング(例えばドライエッチング)することにより、図7に示されるように、半導体層EPに溝TRを形成する。その後、図8に示されるように、絶縁膜HDをエッチング(例えばウェットエッチング)などにより除去する。このようにして、溝TRを形成することができる。溝TRの深さは、例えば0.5μm〜3.0μm程度とすることができる。
絶縁膜HDをエッチングマスクとして半導体層EPをエッチングすることにより、半導体層EPに溝TRを形成した後で、熱酸化などの酸化処理により溝TRの内面(側面および底面)に犠牲酸化膜を形成する工程と、その犠牲酸化膜をエッチングなどにより除去する工程とを行うこともできる。この犠牲酸化膜形成工程と犠牲酸化膜除去工程とを行うことにより、溝TRの底面角部に丸みを持たせることができる。この場合、犠牲酸化膜除去工程の後で、絶縁膜HDを除去すればよい。
また、他の形態として、半導体基板SB上にフォトリソグラフィ技術を用いて形成したフォトレジストパターンをエッチングマスクとして用いて、半導体層EPをドライエッチングすることにより、溝TRを形成することもできる。
次に、図9に示されるように、例えば熱酸化法などを用いて、溝TRの内面(側面および底面)に、比較的薄い酸化シリコン膜などからなる絶縁膜GFaを形成する。この絶縁膜GFaは、後でゲート絶縁膜GFとなる絶縁膜であり、溝TRの内面(側面および底面)と、半導体層EPの露出する上面とに形成される。
次に、図10に示されるように、半導体基板SBの主面上に、すなわち絶縁膜GFa上に、溝TR内を埋めるように、不純物(例えばn型不純物)が導入された多結晶シリコン膜(ドープトポリシリコン膜)などからなる導電膜(導体膜)CDを形成する。導電膜CDは、ゲート電極GE形成用の導電膜である。導電膜CDは、CVD法などを用いて形成することができる。
次に、ゲート引き出し用配線部GE1形成予定領域を覆いかつそれ以外の領域を露出するようなフォトレジストパターン(図示せず)を導電膜CD上に形成してから、このフォトレジストパターンをエッチングマスクとして用いて、導電膜CDをエッチバック(エッチング、異方性エッチング)する。このエッチバックにより、図11に示されるように、溝TR内と上記フォトレジストパターンの下に導電膜CDを残し、それ以外の導電膜CDを除去する。その後、フォトレジストパターンは除去する。溝TR内に残存する絶縁膜GFaがゲート絶縁膜GFとなり、溝TR内に残存する導電膜CDがゲート電極GEとなり、上記フォトレジストパターンの下に残存する導電膜CDがゲート引き出し用配線部GE1となる。なお、ゲート引き出し用配線部GE1は、図11には示されていないが、上記図2に示されている。
また、導電膜CDのエッチバック工程で、半導体層EPの上面の絶縁膜GFa(溝TRの内面以外の絶縁膜GFa)を除去することもできる。
このようにして、溝TR内に埋め込まれた導電膜CDからなるゲート電極GEと、ゲート電極GEと一体的に形成されたゲート引き出し用配線部GE1とが形成される。ゲート電極GEは、絶縁膜GFa(すなわちゲート絶縁膜GF)を介して溝TR内に埋め込まれた状態となっている。
なお、図11にも示されるように、導電膜CDのエッチバック工程では、オーバーエッチングを行うことにより、溝TRに埋め込まれたゲート電極GEの上面が、半導体層EPの上面よりも後退する(高さが低くなる)ようにしている。図11では、溝TRに埋め込まれたゲート電極GEの上面が、半導体層EPの上面よりも距離L1だけ低くなっている。ここで、半導体基板SBの裏面に近い側を低い側とし、半導体基板SBの裏面から遠い側を高い側としている。但し、この距離L1は、後で形成されるn+型半導体領域NRの深さ(厚み)よりも小さくする。すなわち、ゲート電極GEの上面が、後で形成されるn+型半導体領域NRの底面(下面)よりも高い位置になるようにする。これにより、ゲート電極GEに所定の電圧を印加してチャネルを反転したときに、ソース用のn+型半導体領域NRとドレイン用の半導体層EP(n型半導体領域EPN)との間に、ゲート電極GEの側面(すなわち溝TRの側面)に沿って電流を的確に流すことができるようになる。
次に、図12に示されるように、半導体基板SBの上面(半導体層EPの上面)上に、ゲート電極GEを覆うように、絶縁膜ZMを形成する。絶縁膜ZMは、酸化シリコン膜などからなり、CVD法などを用いて形成することができる。
次に、絶縁膜ZMをエッチバック(エッチング、異方性エッチング)する。このエッチバック工程により、図13に示されるように、ゲート電極GEの上面よりも高い部分の溝TRの側壁上に、絶縁膜ZMが局所的に残存して、側壁絶縁膜(サイドウォールスペーサ)SWが形成される。すなわち、側壁絶縁膜SWは、ゲート電極GEの上面よりも高い部分の溝TRの側壁上に、サイドウォールスペーサ状に残存する絶縁膜ZMからなる。つまり、側壁絶縁膜SWは、サイドウォールスペーサ状に形成される。側壁絶縁膜SWは、ゲート電極GEの上面よりも高い部分の溝TRの側壁上に、自己整合的に形成される。
側壁絶縁膜SWは、溝TRの側壁(ゲート電極GEの上面よりも高い部分の溝TRの側壁)に隣接するように、ゲート電極GEの上面上に形成される。絶縁膜ZMのエッチバック工程において、側壁絶縁膜SWとなる部分以外の絶縁膜ZMは、エッチングされて除去される。
また、絶縁膜ZMのエッチバック工程においては、絶縁膜ZMよりも半導体層EPおよびゲート電極GEがエッチングされにくいエッチング条件を用いる。これにより、絶縁膜ZMのエッチバック工程において、半導体層EPやゲート電極GEがエッチングされるのを抑制または防止することができる。
次に、図14に示されるように、半導体基板SBの主面(上面)に対してp型の不純物(例えばホウ素(B))をイオン注入することにより、半導体層EPにp型半導体領域PR1を形成する。p型半導体領域PR1は、トランジスタセル形成領域における半導体基板SBの上層部に形成される。p型半導体領域PR1は、溝TRに隣接する領域の半導体層EPに形成される。
次に、半導体基板SBの主面(上面)に対してn型の不純物(例えばヒ素(As))をイオン注入することにより、半導体層EPにn+型半導体領域NRを形成する。n+型半導体領域NRは、溝TRに隣接する領域の半導体層EPに形成される。
n+型半導体領域NRの深さ(下面の深さ位置)は、p型半導体領域PR1の深さ(下面の深さ位置)よりも浅い。このため、p型半導体領域PR1およびn+型半導体領域NRは、トランジスタセル形成領域における半導体層EPの上層部(表層部)に形成されるが、n+型半導体領域NRはp型半導体領域PR1の上部に形成され、n+型半導体領域NRの下にp型半導体領域PR1が存在し、p型半導体領域PR1の上にn+型半導体領域NRが存在する状態になる。n+型半導体領域NRおよびp型半導体領域PR1は、溝TRよりも浅く形成されるため、溝TRは、n+型半導体領域NRおよびp型半導体領域PR1を貫通して、n型の半導体層EP中で終端した状態となっている。n+型半導体領域NRは、トレンチゲート型MISFETのソース領域としての機能を有しており、ソース用の半導体領域とみなすことができる。p型半導体領域PR1は、トレンチゲート型MISFETのチャネル形成領域としての機能を有している。
また、ここでは、p型半導体領域PR1を先に形成してから、n+型半導体領域NRを形成する場合について説明したが、他の形態として、n+型半導体領域NRを先に形成してから、p型半導体領域PR1を形成することもできる。図14には、p型半導体領域PR1とn+型半導体領域NRとの両方を形成した段階が示されている。
次に、導入された不純物を活性化するための熱処理である活性化アニールを行う。この活性化アニールは、例えば800〜1000℃程度で行うことができる。これにより、半導体基板SB(半導体層EP)に形成した各半導体領域(p型半導体領域PR1およびn+型半導体領域NRなど)に導入された不純物を活性化させることができる。
次に、図15に示されるように、半導体基板SBの主面(上面)上に、ゲート電極GE、ゲート引き出し用配線部GE1および側壁絶縁膜SWを覆うように、層間絶縁膜として絶縁膜ILを形成する。絶縁膜ILは、例えば酸化シリコン膜からなる。
次に、図16に示されるように、フォトリソグラフィ法を用いて絶縁膜IL上に形成したフォトレジストパターン(図示せず)をエッチングマスクとして、絶縁膜ILをエッチング(例えばドライエッチング)し、更に、半導体層EPをエッチング(例えばドライエッチング)することにより、コンタクトホールCT1を形成する。コンタクトホールCT1は、平面視で隣り合う溝TRの間に配置され、絶縁膜ILおよびn+型半導体領域NRを貫通して、コンタクトホールCT1の底部がp型半導体領域PR1に達している。このため、コンタクトホールCT1の底面では、p型半導体領域PR1が露出され、コンタクトホールCT1の側面の下部では、n+型半導体領域NRが露出される。
次に、図17に示されるように、コンタクトホールCT1の底面から露出するp型半導体領域PR1に対してp型不純物をイオン注入することにより、コンタクトホールCT1の底面に接する位置に、p型半導体領域PR1よりも高不純物濃度のp+型半導体領域PR2を形成する。
p+型半導体領域PR2の形成を省略することも可能であり、その場合は、後で形成するソース用プラグPGSは、p型半導体領域PR1と直接的に接することになる。但し、p+型半導体領域PR2を形成し、ソース用プラグPGSとp型半導体領域PR1との間にp+型半導体領域PR2を介在させた場合は、ソース用プラグPGSのコンタクト抵抗を低減することができる。
次に、フォトリソグラフィ法を用いて絶縁膜IL上に形成した他のフォトレジストパターン(図示せず)をエッチングマスクとして、絶縁膜ILをエッチング(例えばドライエッチング)することにより、コンタクトホールCT2を形成する。コンタクトホールCT2は、図17には示されていないが、上記図2に示されている。コンタクトホールCT2は、ゲート引き出し用配線部GE1の上に形成され、コンタクトホールCT2の底部ではゲート引き出し用配線部GE1が露出される。コンタクトホールCT2をコンタクトホールCT1と同工程で形成する場合もあり得る。
次に、図18に示されるように、コンタクトホールCT1,CT2内に、導電体部(接続用導体部)として、タングステン(W)などからなる導電性のプラグPGを形成する。
プラグPGを形成するには、例えば、コンタクトホールCT1,CT2の内部(底面および側壁上)を含む絶縁膜IL上に、バリア導体膜(例えばチタン膜、窒化チタン膜、あるいはそれらの積層膜)を形成する。それから、このバリア導体膜上にタングステン膜などからなる主導体膜をコンタクトホールCT1,CT2内を埋めるように形成する。その後、コンタクトホールCT1,CT2の外部の不要な主導体膜およびバリア導体膜をCMP(Chemical Mechanical Polishing)法またはエッチバック法などによって除去することにより、プラグPGを形成することができる。なお、図面の簡略化のために、図18では、プラグPGを構成するバリア導体膜および主導体膜(タングステン膜)を一体化して示してある。他の形態として、絶縁膜IL上にプラグPG用のバリア導体膜を残存させて、そのバリア導体膜を配線M1の下地膜として用いることも可能である。
コンタクトホールCT1内に埋め込まれたプラグPGが、ソース用プラグPGSであり、コンタクトホールCT2内に埋め込まれたプラグPGが、ゲート用プラグPGGである。ゲート用プラグPGGは、コンタクトホールCT1の底部でゲート引き出し用配線部GE1に接して電気的に接続される。ソース用プラグPGSは、コンタクトホールCT1の底部でn+型半導体領域NRおよびp+型半導体領域PR2に接して、それらと電気的に接続される。
次に、図19に示されるように、半導体基板SBの主面(上面)上に、すなわちプラグPGが埋め込まれた絶縁膜IL上に、導電体膜(例えばアルミニウム膜またはアルミニウム合金膜を主体とする金属膜)をスパッタリング法などにより形成してから、この導電体膜をフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いてパターニングすることにより、配線M1を形成する。
配線M1のうちのソース用配線M1Sは、ソース用プラグPGSを介して、n+型半導体領域NRおよびp+型半導体領域PR2と電気的に接続される。また、配線M1のうちのゲート用配線M1Gは、ゲート用プラグPGGを介して、ゲート引き出し用配線部GE1に電気的に接続される。ゲート用配線M1Gおよびゲート用プラグPGGは、図19には示されていないが、上記図2に示されている。
また、ここでは、プラグPGと配線M1とを別々に形成する場合について説明した。他の形態として、プラグPGと配線M1とを一体的に形成することもできる。この場合、プラグPGを形成せずに、半導体基板SBの主面上に(すなわち絶縁膜IL上に)、コンタクトホールCT1,CT2内を埋めるように、導電体膜(例えばアルミニウム膜またはアルミニウム合金膜を主体とする金属膜)を形成し、この導電体膜をフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いてパターニングすることにより、配線M1を形成する。この場合は、プラグPGが配線M1の一部で形成された状態(すなわちプラグPGが配線M1と一体的に形成された状態)となる。
次に、図20に示されるように、半導体基板SBの主面上に、すなわち絶縁膜IL上に、配線M1を覆うように、絶縁膜PAを形成する。絶縁膜PAは、例えばポリイミド系の樹脂などからなり、表面保護のために形成する。
次に、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて絶縁膜PAをパターニングすることにより、配線M1の一部が露出するような開口部OPを絶縁膜PAに形成することで、ボンディングパッド(パッド電極)を形成する。
絶縁膜PAの開口部OPから露出するソース用配線M1Sが、ソース用のボンディングパッドPDSとなり、絶縁膜PAの開口部OPから露出するゲート用配線M1Gが、ゲート用のボンディングパッドPDGとなる。
また、開口部OPから露出する配線M1の表面(すなわちボンディングパッドの表面)上には、メッキ法などで更に金属層(図示せず)を形成する場合もある。この金属層は、例えば、下から順に形成された銅(Cu)膜とニッケル(Ni)膜と金(Au)膜との積層膜や、あるいは、下から順に形成されたチタン(Ti)膜とニッケル(Ni)膜と金(Au)膜との積層膜などからなる。この金属層を形成したことにより、下地のアルミニウム(配線M1)の表面の酸化を抑制または防止することができる。
次に、必要に応じて、半導体基板SBの裏面を研削または研磨して、半導体基板SBの厚みを薄くする。その後、半導体基板SBの裏面(基板本体SB1の裏面)全体に金属層を蒸着法などによって被着することにより、図21に示されるように、裏面電極(ドレイン電極)BEを形成する。裏面電極BEは、トレンチゲート型MISFETのドレインに電気的に接続されており、ドレイン電極(ドレイン用裏面電極)として機能することができる。基板本体SB1および半導体層EPは、トレンチ型ゲート構造を有する縦型のMISFETのドレイン領域としての機能を有している。裏面電極BEは、例えば、半導体基板SBの裏面から順にチタン(Ti)層、ニッケル(Ni)層および金(Au)層の積層膜により形成することができる。
このようにして、本実施の形態の半導体装置が製造される。その後、半導体基板SBをダイシングなどによって分割(分離、切断)することにより、半導体基板SBから個々の半導体チップ(半導体装置)が取得される。
<検討例について>
図22は、本発明者が検討した検討例の半導体装置の部分拡大断面図であり、上記図3に対応するものである。
図22に示される検討例の半導体装置は、上記半導体層EPに相当するn型の半導体層EP101に、上記溝TRに相当する溝TR101が形成され、溝TR101内にゲート絶縁膜GF101を介してゲート電極GE101が埋め込まれている。溝TR101に隣接する領域の半導体層EP101には、上記n+型半導体領域NRに相当するソース用のn+型半導体領域NR101と、n+型半導体領域NR101の下に位置し、上記p型半導体領域PR1に相当するチャネル形成用のp型半導体領域PR101とが形成されている。半導体層EP101上に、ゲート電極GE101を覆うように、上記絶縁膜ILに相当する層間絶縁膜IL101が形成され、層間絶縁膜IL101には上記コンタクトホールCT1に相当するコンタクトホールCT101が形成され、コンタクトホールCT101内には、上記ソース用プラグPGSに相当するソース用プラグPGS101が埋め込まれている。p型半導体領域PR101内において、ソース用プラグPGS101の底面に隣接する位置には、上記p+型半導体領域PR2に相当するp+型半導体領域PR102が形成されている。ソース用プラグPGSが埋め込まれた層間絶縁膜IL101上には、上記ソース用配線M1Sに相当するソース用配線M1S101が形成されている。
図23は、図22の検討例の半導体装置の製造工程中の要部断面図であり、半導体基板SB100の半導体層EP101に溝TR101を形成してから、溝TR101内にゲート絶縁膜GF101を介してゲート電極GE101を埋め込んだ段階が示されている。なお、図23において、半導体基板SB100は、上記半導体基板SBに相当し、基板本体SB101は上記基板本体SB1に相当している。
図23の構造を得た後、半導体基板SB100に対して、ソース用のn+型半導体領域NR101を形成するためのイオン注入工程と、チャネル形成用のp型半導体領域PR101を形成するためのイオン注入工程を行う。これらのイオン注入工程において、ゲート電極GE101と半導体層EP101との間に介在するゲート絶縁膜GF101の上部(図23に示される領域RG101内に位置する部分のゲート絶縁膜GF101に対応)が、イオン注入によるダメージを受けてしまい、絶縁耐圧が低下してしまう。これにより、ゲート電極GE101とn+型半導体領域NR101またはp型半導体領域PR101との間の耐圧が低下してしまい、半導体装置の信頼性の低下を招いてしまう。ゲート絶縁膜GF101の厚みを薄くする仕様においては、ゲート電極GE101とn+型半導体領域NR101またはp型半導体領域PR101との間に印加される電位差が大きいと、ゲート電極GE101と半導体層EP101との間に介在するゲート絶縁膜GF101が絶縁破壊してしまうことに繋がってしまう。
<主要な特徴と効果について>
本実施の形態の半導体装置は、半導体基板SBに形成されたトレンチゲート型電界効果トランジスタを有する半導体装置であり、半導体基板SBに形成された溝TRと、溝TR内にゲート絶縁膜GFを介して形成されたゲート電極GEと、半導体基板SBの主面(上面)上に形成された絶縁膜(層間絶縁膜)ILとを有している。そして、ゲート電極GEの上面は、溝TRに隣接する領域の半導体基板SBの上面よりも低い位置にあり、ゲート電極GE上でかつ溝TRの側壁(側面)上に側壁絶縁膜SWが形成され、ゲート電極GEと側壁絶縁膜SWとは絶縁膜(層間絶縁膜)ILで覆われている。
また、本実施の形態の半導体装置の製造方法は、(a)半導体基板SBを準備する工程と、(b)前記(a)工程後、半導体基板SBに溝TRを形成する工程と、(c)前記(b)工程後、溝TR内にゲート絶縁膜GFを介してゲート電極GEを形成する工程と、(d)前記(c)工程後、半導体基板SBの主面(上面)上に絶縁膜(層間絶縁膜)ILを形成する工程とを有している。そして、前記(c)工程で形成されたゲート電極GEの上面は、溝TRに隣接する領域の半導体基板SBの上面よりも低い位置にあり、前記(c)工程後で、前記(d)工程前に、(c1)ゲート電極GE上でかつ溝TRの側壁(側面)上に側壁絶縁膜SWを形成する工程を更に有し、前記(d)工程では、ゲート電極GEと側壁絶縁膜SWとは絶縁膜(層間絶縁膜)ILで覆われる。
本実施の形態の主要な特徴のうちの一つは、溝TR内にゲート絶縁膜GFを介して形成された(埋め込まれた)ゲート電極GEの上面が、溝TRに隣接する領域の半導体基板SBの上面(ここでは半導体層EPの上面)よりも低い位置にあることである。
本実施の形態の主要な特徴のうちの他の一つは、ゲート電極GE上でかつ溝TRの側壁(側面)上に側壁絶縁膜SWが形成されていることである。ゲート電極GEと側壁絶縁膜SWとは絶縁膜(層間絶縁膜)ILで覆われている。
半導体基板SB上に、溝TR内を埋めるように、ゲート電極用の導電膜CDを形成した後、エッチバックにより溝TRの外部の導電膜CDを除去し、溝TR内に導電膜CDを残すことにより、ゲート電極GEを形成することができる。この際、溝TRの外部の半導体基板SB上に意図せずして導電膜CDが残存してしまうと、その残存部が不良を招く虞があるため、溝TRの外部の半導体基板SB上に意図せずして導電膜CDが残存しないようにすることが望ましい。このため、エッチバックにより溝TRの外部の導電膜CDを除去する際に、溝TR内に残存する導電膜CD(すなわちゲート電極GE)の上面が、溝TRに隣接する領域の半導体基板SBの上面(ここでは半導体層EPの上面)よりも低くなるようにすれば、溝TRの外部の半導体基板SB上に意図せずして導電膜CDが残存してしまうのを防止することができる。
しかしながら、ゲート電極GEの上面が、溝TRに隣接する領域の半導体基板SBの上面(ここでは半導体層EPの上面)よりも低い位置にあるか否かにかかわらず、上記図23を参照して説明したように、ゲート電極GEと半導体基板SB(ここでは半導体層EP)との間に介在するゲート絶縁膜GFに、イオン注入によるダメージが入ると、ゲート絶縁膜GFの絶縁耐圧が低下してしまう。
それに対して、本実施の形態では、溝TR内にゲート絶縁膜GFを介して形成された(埋め込まれた)ゲート電極GEの上面が、溝TRに隣接する領域の半導体基板SBの上面(ここでは半導体層EPの上面)よりも低い位置にあり、ゲート電極GE上でかつ溝TRの側壁(側面)上に側壁絶縁膜SWが形成されている。
本実施の形態では、側壁絶縁膜SWを形成したことにより、側壁絶縁膜SWを形成した後のイオン注入工程において、ゲート電極GEと半導体基板SB(ここでは半導体層EP)との間に介在するゲート絶縁膜GFにイオン注入によるダメージが入るのを抑制または防止することができる。すなわち、本実施の形態とは異なり、側壁絶縁膜SWを形成しない場合には、ゲート電極GEと半導体基板SBとの間に介在するゲート絶縁膜GFの上部において、イオン注入工程中にゲート絶縁膜GFにも不純物イオンが打ち込まれてゲート絶縁膜GFがダメージを受けてしまう。それに対して、本実施の形態のように側壁絶縁膜SWが形成されていると、不純物の注入が側壁絶縁膜SWによって遮られる分、イオン注入工程中にゲート絶縁膜GFに打ち込まれる不純物イオンの量が少なくなり、イオン注入によりゲート絶縁膜GFがダメージを受けるのを防止することができる。
このため、本実施の形態では、ゲート電極GEと半導体基板SBとの間に介在するゲート絶縁膜GFの絶縁耐圧がイオン注入のダメージにより低下してしまうのを防止することができる。すなわち、製造された半導体装置における、ゲート電極GEと半導体基板SBとの間に介在するゲート絶縁膜GFの絶縁耐圧を向上させることができる。従って、半導体装置の信頼性を向上させることができる。例えば、ゲート絶縁膜GFの厚みを薄くする仕様であっても、ゲート電極GEと半導体基板SBとの間に介在するゲート絶縁膜GFの絶縁耐圧を向上させることができたことで、ゲート電極GEとn+型半導体領域NRまたはp型半導体領域PR1との間に印加される電位差が大きくとも、ゲート絶縁膜GFが絶縁破壊してしまうのを抑制または防止できるようになる。また、ゲート絶縁膜GFを介して流れるリーク電流を低減することもできる。
本実施の形態では、p型半導体領域PR1形成用のイオン注入を行う前に側壁絶縁膜SWを形成したことにより、p型半導体領域PR1形成用のイオン注入工程において、ゲート電極GEと半導体基板SB(ここでは半導体層EP)との間に介在するゲート絶縁膜GFにイオン注入によるダメージが入るのを抑制または防止することができる。また、本実施の形態では、n+型半導体領域NR形成用のイオン注入を行う前に側壁絶縁膜SWを形成したことにより、n+型半導体領域NR形成用のイオン注入工程において、ゲート電極GEと半導体基板SB(ここでは半導体層EP)との間に介在するゲート絶縁膜GFにイオン注入によるダメージが入るのを抑制または防止することができる。ソース用のn+型半導体領域NRを形成するためのイオン注入は、ドーズ量が特に大きいため、本実施の形態とは異なり、側壁絶縁膜SWを形成していない状態でソース用のn+型半導体領域NRを形成するためのイオン注入を行った場合は、ゲート電極GEと半導体基板SBとの間に介在するゲート絶縁膜GFが受けるダメージは非常に大きなものとなり、信頼性の低下が強く懸念される。本実施の形態では、ソース用のn+型半導体領域NRを形成するためのイオン注入の前に、側壁絶縁膜SWを形成しておくことで、そのような懸念を回避することができる。
また、本実施の形態では、側壁絶縁膜SWを形成したことにより、側壁絶縁膜SWを形成した後の各種工程で、ゲート電極GEと半導体基板SB(ここでは半導体層EP)との間に介在するゲート絶縁膜GFがエッチングされてしまうのを抑制または防止することができ、それによって、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
すなわち、本実施の形態とは異なり、側壁絶縁膜SWを形成しない場合には、何らかのエッチング工程などが行われた際に、ゲート電極GEと半導体基板SBとの間に介在するゲート絶縁膜GFの上部において、ゲート絶縁膜GFがエッチングによるダメージを受ける虞がある。ゲート電極GEと半導体基板SBとの間に介在するゲート絶縁膜GFに対してエッチングによるダメージが入ると、ゲート絶縁膜GFの絶縁耐圧の低下につながる虞がある。それに対して、本実施の形態のように側壁絶縁膜SWが形成されていると、何らかのエッチング工程などが行われた際に、側壁絶縁膜SWによって遮られる(保護される)分、ゲート電極GEと半導体基板SBとの間に介在するゲート絶縁膜GFがエッチングによるダメージを受けるのを防止することができる。
このため、本実施の形態では、ゲート電極GEと半導体基板SBとの間に介在するゲート絶縁膜GFの絶縁耐圧がエッチングのダメージにより低下してしまうのを防止することができる。すなわち、製造された半導体装置における、ゲート電極GEと半導体基板SBとの間に介在するゲート絶縁膜GFの絶縁耐圧を向上させることができる。従って、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
このように、本実施の形態では、ゲート電極GEの上面を、溝TRに隣接する領域の半導体基板SBの上面(ここでは半導体層EPの上面)よりも低くしているだけではなく、ゲート電極GE上でかつ溝TRの側壁(側面)上に側壁絶縁膜SWを成していることで、上述のようにゲート絶縁膜GFにダメージが入りにくくし、ゲート絶縁膜GFの絶縁耐圧を向上させているのである。つまり、側壁絶縁膜SWは、ゲート電極GEと半導体基板SB(半導体層EP)との間に介在するゲート絶縁膜GFの保護膜としての機能を有している。
また、側壁絶縁膜SWの保護膜としての機能を考慮すると、側壁絶縁膜SWの厚み(高さ)T1は、50nm以上であることが好ましい(すなわちT1≧50nm)。これにより、ゲート電極GEと半導体基板SBとの間に介在するゲート絶縁膜GFのダメージ(イオン注入やエッチングによるダメージ)を、側壁絶縁膜SWによってより的確に防ぐことができるようになる。ここで、側壁絶縁膜SWの厚みT1は、上記図3に示されており、高さ方向の厚み(すなわち半導体基板SBの主面に略垂直な方向の厚み)に対応している。
また、側壁絶縁膜SWの厚みT1は、溝TR内にゲート絶縁膜GFを介して形成された(埋め込まれた)ゲート電極GEの上面と、溝TRに隣接する領域の半導体基板SB(半導体層EP)の上面との高さの差H1と同じかそれよりも小さくなる(すなわちT1≦H1)。このため、ゲート電極GEの上面と、溝TRに隣接する領域の半導体基板SBの上面との高さの差H1は、50nm以上であることが好ましいことになる(すなわちH1≧50nm)。ここで、ゲート電極GEの上面と、溝TRに隣接する領域の半導体基板SB(半導体層EP)の上面との高さの差H1は、上記図3に示されており、ゲート電極GEの上面は、溝TRに隣接する領域の半導体基板SB(半導体層EP)の上面よりも、差H1の分だけ低い位置にある。差H1は、上記図11の距離L1と概ね一致している。このため、上記図11の距離L1は、50nm以上であることが好ましい(すなわちL1≧50nm)。
また、溝TR内にゲート絶縁膜GFを介して形成された(埋め込まれた)ゲート電極GEの上面は、ソース用のn+型半導体領域NRの上面よりも低く、かつ、ソース用のn+型半導体領域NRの下面(すなわちn+型半導体領域NRとp型半導体領域PR1との境界)よりも高い位置にあることが好ましい。これにより、p型半導体領域PR1において、ソース用のn+型半導体領域NRとドレイン用のn型半導体領域EPNとの間に、溝TRの側面に沿うようにチャネル(n型反転層)が形成され、そのチャネルを介して、ソース用のn+型半導体領域NRとドレイン用のn型半導体領域EPNとの間に的確に電流を流すことができるようになる。
また、ゲート電極GEの上面は、ソース用のn+型半導体領域NRの上面よりも低く、かつ、ソース用のn+型半導体領域NRの下面よりも高い位置にある場合、n+型半導体領域NRの厚みT2は、上記差H1よりも大きく(T2>H1)、また、側壁絶縁膜SWの厚みT1よりも大きくなる(T2>T1)。ここで、n+型半導体領域NRの厚みT2は、上記図3に示してある。
また、本実施の形態では、側壁絶縁膜SWを形成したことにより、ソース用のn+型半導体領域NRをより的確に形成できるという効果も得ることができる。これについて、図24を参照して説明する。図24は、半導体装置の製造工程中の要部断面図であり、イオン注入によりソース用のn+型半導体領域NRを形成した段階が示されている。なお、図24は、断面図であるが、ハッチングは省略している。
ゲート電極GEの上面が、溝TRに隣接する領域の半導体層EPの上面SF1よりも低い位置にある場合に、本実施の形態とは異なり、側壁絶縁膜SWを形成しなければ、ソース用のn+型半導体領域NRを形成するためのイオン注入工程で、半導体層EPの上面SF1からだけでなく、溝TRの側壁から露出する半導体層EPの側面SF2からも、n型不純物イオンが注入されてしまう懸念がある。半導体層EPの上面SF1からだけでなく、溝TRの側壁から露出する半導体層EPの側面SF2からも、ソース領域形成用のn型不純物が注入されてしまうと、ソース用のn+型半導体領域NRにおける不純物プロファイルが乱れ、ソース用のn+型半導体領域NRの下面の位置は、図24において、点線で示された位置になる。この場合、しきい値電圧の低下あるいはしきい値電圧のばらつきを招き、リーク電流の増加、あるいは、オン抵抗の増加などを招く虞がある。これは、半導体装置の信頼性を低下させる。
それに対して、ゲート電極GEの上面が半導体層EPの上面SF1よりも低い位置にある場合に、本実施の形態のように側壁絶縁膜SWを形成しておけば、ソース用のn+型半導体領域NRを形成するためのイオン注入工程において、半導体層EPの上面SF1から半導体層EP内に不純物が注入され、半導体層EPの側面SF2側からの不純物の注入は、側壁絶縁膜SWによって遮ることができる。このため、半導体層EPの側面SF2側からの不純物イオンが注入されることに起因してソース用のn+型半導体領域NRにおける不純物プロファイルが乱れるのを防止することができる。これにより、ソース用のn+型半導体領域NRの下面の位置は、図24において、実線で示された位置になる。すなわち、ソース用のn+型半導体領域NRの下面は、半導体層EPの上面に対して、ほぼ平行になる。なお、図24では、側壁絶縁膜SWは図示していない。従って、本実施の形態では、側壁絶縁膜SWを形成したことにより、ソース用のn+型半導体領域NRをより的確に形成できるという効果も得ることができる。これに伴い、半導体装置の信頼性を更に向上させることができる。例えば、しきい値電圧の低下あるいはしきい値電圧のばらつき、リーク電流の増加、あるいは、オン抵抗の増加などを防ぎ、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
また、本実施の形態では、半導体基板SBにトレンチゲート型のMISFETを形成した場合について説明した。他の形態として、半導体基板SBに、トレンチゲート型のIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)を形成することもできる。その場合は、半導体基板SBにおいて、裏面電極BEに隣接する位置にp型半導体領域(p型コレクタ領域)を形成する(すなわち裏面電極BEとn型半導体領域EPNとの間にp型半導体領域(p型コレクタ領域)を設ける)こと以外は、上記図1〜図3(または図1、図2および図4)の断面構造と基本的には同じになる。その場合、ドレイン用の裏面電極BEは、コレクタ用の裏面電極として機能し、ソース用のボンディングパッドPDSは、エミッタ用のボンディングパッドとして機能し、ソース用配線M1Sは、エミッタ用配線として機能する。
(実施の形態2)
本実施の形態2の半導体装置は、ダイオード素子DDを更に有している点が、上記実施の形態1の半導体装置と相違している。ダイオード素子DDは、例えば、ゲート保護ダイオードであり、上記ソース用配線M1Sと上記ゲート電極GEとの間に接続されている。その場合、ダイオード素子DDは、パワートランジスタのソースとゲートとの間に設けられた静電破壊防止用の保護ダイオードとして機能することができる。
以下、本実施の形態2の半導体装置の製造工程について、図25〜図39を参照しながら説明する。
図25〜図39は、本実施の形態2の半導体装置の製造工程中の要部断面図である。図25〜図39のうち、図26、図28、図30および図32には、トランジスタセル形成領域の断面図が示されており、ここでは、上記図1の左半分に対応する領域の断面図が示されている。また、図25〜図39のうち、図25、図27、図29、図31および図33〜図39には、ダイオード形成領域の断面図が示されている。なお、半導体基板SBの主面において、ダイオード素子DDが形成(配置)される平面領域を、ダイオード形成領域と称することとする。
本実施の形態2の製造工程も、上記図11に示される構造を得るまでは、上記実施の形態1と同様であるので、ここではその繰り返しの説明は省略する。図25(ダイオード形成領域)は、上記図11と同じ工程段階が示されている。図25に示されるように、ダイオード形成領域には、溝TRや、溝TR内にゲート絶縁膜GFを介して埋め込まれたゲート電極GEは、形成されない。
次に、本実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様に、上記図12に示されるように、半導体基板SBの上面(半導体層EPの上面)上に、ゲート電極GEを覆うように、絶縁膜ZMを形成する。絶縁膜ZMは、酸化シリコン膜などからなり、CVD法などを用いて形成することができる。
次に、本実施の形態2では、上記実施の形態1とは異なり、図26(トランジスタセル形成領域)および図27(ダイオード形成領域)に示されるように、絶縁膜ZM上にシリコン膜PSを形成する。シリコン膜PSは、多結晶シリコン膜(ポリシリコン膜)からなる。
次に、シリコン膜PS全体に、イオン注入などを用いてp型不純物を導入する。これにより、シリコン膜PSは、ドープトポリシリコン膜となる。イオン注入の代わりに、シリコン膜PSの成膜時にシリコン膜PS中にp型不純物を導入することも可能である。
次に、シリコン膜PS上に、フォトリソグラフィ技術を用いてフォトレジストパターン(レジストパターン、マスク層)RP1を形成する。フォトレジストパターンRP1は、トランジスタセル形成領域(図26)には形成されず、ダイオード形成領域(図27)に形成される。
次に、図28(トランジスタセル形成領域)および図29(ダイオード形成領域)に示されるように、フォトレジストパターンRP1をエッチングマスクとして用いて、シリコン膜PSをエッチングする。このエッチングは、シリコン膜PSよりも絶縁膜ZMがエッチングされにくいエッチング条件を用いる。これにより、フォトレジストパターンRP1で覆われていない領域のシリコン膜PSを選択的にエッチングして除去するとともに、フォトレジストパターンRP1の下にシリコン膜PSを残存させる。シリコン膜PSは、ダイオード形成領域に残存するが(図29参照)、トランジスタセル形成領域では、シリコン膜PSは除去される(図28参照)。
次に、フォトレジストパターンRP1を除去してから、図30(トランジスタセル形成領域)および図31(ダイオード形成領域)に示されるように、絶縁膜ZM上に、フォトリソグラフィ技術を用いてフォトレジストパターン(レジストパターン、マスク層)RP2を形成する。このフォトレジストパターンRP2は、トランジスタセル形成領域(図30)には形成されず、ダイオード形成領域(図31)に形成され、ダイオード形成領域に残存するシリコン膜PSを平面視で内包している。このため、フォトレジストパターンRP2は、絶縁膜ZM上に、ダイオード形成領域に残存するシリコン膜PSを覆うように形成される。トランジスタセル形成領域における絶縁膜ZMは、フォトレジストパターンRP2で覆われずに露出される。
次に、図32(トランジスタセル形成領域)および図33(ダイオード形成領域)に示されるように、フォトレジストパターンRP2をエッチングマスクとして用いて、絶縁膜ZMをエッチバック(エッチング、異方性エッチング)する。
この絶縁膜ZMのエッチバック工程は、上記実施の形態1における絶縁膜ZMのエッチバック工程に対応しており、トランジスタセル形成領域(図32に対応)では、フォトレジストパターンRP2が形成されていない状態で、絶縁膜ZMがエッチバックされる。このため、上記実施の形態1と本実施の形態2とで、トランジスタセル形成領域(上記図13および図32に対応)における絶縁膜ZMのエッチバック工程に違いはない。このため、上記実施の形態1と同様に、本実施の形態2においても、絶縁膜ZMのエッチバック工程により、トランジスタセル形成領域(図32に対応)において、ゲート電極GEの上面よりも高い部分の溝TRの側壁上に、側壁絶縁膜SWが形成される。形成された側壁絶縁膜SWについては、本実施の形態2も上記実施の形態1と基本的には同じであるので、ここではその繰り返しの説明は省略する。
一方、本実施の形態2では、ダイオード形成領域(図33)においては、フォトレジストパターンRP2が形成されている状態で、絶縁膜ZMがエッチバックされるため、フォトレジストパターンRP2の下に絶縁膜ZMが残存し、フォトレジストパターンRP2で覆われない部分の絶縁膜ZMがエッチバックされて除去される。絶縁膜ZMのエッチバック工程の後、図34(ダイオード形成領域)に示されるように、フォトレジストパターンRP2は除去される。
このようにして、トランジスタセル形成領域においては、上記図13に示されるように、ゲート電極GE上でかつ溝TRの側壁上に側壁絶縁膜SWが形成され、ダイオード形成領域においては、図34に示されるように、半導体基板SB(半導体層EP)上に、絶縁膜ZMを介してシリコン膜PSが形成された構造が得られる。シリコン膜PSは、ダイオード素子DD用のシリコン膜である。
次に、上記実施の形態1と同様に、本実施の形態2においても、上記図14に示されるように、トランジスタセル形成領域において、半導体層EPにチャネル形成用のp型半導体領域PR1とソース用のn+型半導体領域NRとを、それぞれイオン注入により形成する。p型半導体領域PR1とn+型半導体領域NRの形成法については、本実施の形態2も、上記実施の形態1と基本的には同じである。但し、本実施の形態2では、図35(ダイオード形成領域)に示されるように、p型半導体領域PR1を形成するイオン注入工程で、ダイオード形成領域におけるシリコン膜PSにp型半導体領域PS1が形成され、また、n+型半導体領域NRを形成するイオン注入工程で、ダイオード形成領域におけるシリコン膜PSにn+型半導体領域PS2が形成される。なお、図35は、上記図14と同じ工程段階のダイオード形成領域が示されている。
すなわち、本実施の形態2では、トランジスタセル形成領域におけるp型半導体領域PR1とダイオード形成領域におけるp型半導体領域PS1とを、同じ(共通の)イオン注入により形成する。また、本実施の形態2では、トランジスタセル形成領域におけるn+型半導体領域NRとダイオード形成領域におけるn+型半導体領域PS2とを、同じ(共通の)イオン注入により形成する。
これにより、ダイオード形成領域のシリコン膜PSに、p型半導体領域PS1とn+型半導体領域PS2とが形成されることで、ダイオード素子DDが形成される。すなわち、p型半導体領域PS1とn+型半導体領域PS2とのPN接合により、PN接合ダイオードが形成される。p型半導体領域PS1とn+型半導体領域PS2とは、ダイオード素子DDの構成要素である。
次に、上記実施の形態1と同様に、本実施の形態2においても、活性化アニールを行う。
次に、上記実施の形態1と同様に、本実施の形態2においても、上記図15および図36(ダイオード形成領域)に示されるように、半導体基板SBの主面(上面)上に、ゲート電極GE、ゲート引き出し用配線部GE1および側壁絶縁膜SWを覆うように、層間絶縁膜として絶縁膜ILを形成する。ダイオード形成領域(図35)においては、絶縁膜ILは、半導体基板SBの主面(上面)上に、絶縁膜ZMおよびシリコン膜PSを覆うように、形成される。
次に、本実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様に上記図16に示されるように、トランジスタセル形成領域にコンタクトホールCT1を形成するが、その際、図37に示されるように、ダイオード形成領域においてコンタクトホールCT3を形成する。コンタクトホールCT3は、絶縁膜ILを貫通し、シリコン膜PSの一部を露出する。
コンタクトホールCT3が、絶縁膜ILを貫通し、更にシリコン膜PSを貫通することもできるが、その場合でも、コンタクトホールCT3は絶縁膜ZMは貫通せずに、コンタクトホールCT3の底部に絶縁膜ZMが残存する。すなわち、コンタクトホールCT3は、半導体層EPには到達していない。これは、エッチングによりコンタクトホールCT3を形成する際に、絶縁膜ZMをエッチングストッパとして機能させることで実現できる。
次に、上記実施の形態1と同様に、本実施の形態2においても、上記図17に示されるように、トランジスタセル形成領域において、イオン注入によりp+型半導体領域PR2を形成する。
次に、本実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様に上記コンタクトホールCT2を形成するが、コンタクトホールCT1,CT3と同工程でコンタクトホールCT2を形成する場合もあり得る。
次に、本実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様に、上記図19および図38(ダイオード形成領域)に示されるように、コンタクトホールCT1,CT2,CT3内に、導電体部(接続用導体部)として、タングステン(W)などからなる導電性のプラグPGを形成する。プラグPGの形成法は、本実施の形態2も、上記実施の形態1と基本的には同じである。
次に、本実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様に、上記図19および図38(ダイオード形成領域)に示されるように、配線M1を形成する。配線M1は、半導体基板SBの主面上に、すなわちプラグPGが埋め込まれた絶縁膜IL上に、導電体膜(例えばアルミニウム膜またはアルミニウム合金膜を主体とする金属膜)をスパッタリング法などにより形成してから、この導電体膜をフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いてパターニングすることにより、形成することができる。
本実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様に、配線M1は、上記ソース用配線M1Sおよびゲート用配線M1Gを含んでいる。本実施の形態2では、配線M1は、更に、プラグPGを介してシリコン膜PSのn+型半導体領域PS2に電気的に接続された配線を含んでいてもよく、また、プラグPGを介してシリコン膜PSのp型半導体領域PS1に電気的に接続された配線を含んでいてもよい。
次に、本実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様に、上記図21および図39(ダイオード形成領域)に示されるように、半導体基板SBの主面上に、すなわち絶縁膜IL上に、配線M1を覆うように、絶縁膜PAを形成してから、絶縁膜PAに開口部OPを形成する。
次に、本実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様に、上記図21および図39(ダイオード形成領域)に示されるように、必要に応じて半導体基板SBの裏面を研削または研磨して半導体基板SBの厚みを薄くしてから、半導体基板SBの裏面(基板本体SB1の裏面)全体に裏面電極(ドレイン電極)BEを形成する。
このようにして、本実施の形態2の半導体装置が製造される。その後、半導体基板SBをダイシングなどによって分割(分離、切断)することにより、半導体基板SBから個々の半導体チップ(半導体装置)が取得される。
本実施の形態2の半導体装置では、トランジスタセル形成領域の構成は、上記実施の形態1と基本的には同じであるが、本実施の形態2では、図39に示されるように、半導体基板SB上に、絶縁膜ZMを介してダイオード素子DDが形成されている。半導体基板SBとダイオード素子DDとの間に介在する絶縁膜ZMは、半導体基板SBとダイオード素子DDとを電気的に分離する機能を有している。そして、本実施の形態2では、側壁絶縁膜SWは、絶縁膜ZM(半導体基板SBとダイオード素子DDとの間に介在する絶縁膜ZM)と同層の絶縁膜により形成されている。
本実施の形態2においても、側壁絶縁膜SWを形成したことにより、上記実施の形態1とほぼ同様の効果を得ることができる。
更に、本実施の形態2では、半導体基板SBとダイオード素子DDとを分離するために用いた絶縁膜ZMを利用して、側壁絶縁膜SWを形成している。このため、側壁絶縁膜SWを形成するために新たな絶縁膜を形成する必要が無いので、半導体装置の製造工程数を抑制することができる。すなわち、半導体装置の製造工程数を増加させずに、側壁絶縁膜SWを形成することができる。このため、半導体装置の製造コストの低減に有利である。
また、本実施の形態2とは異なり、絶縁膜ZMのエッチバック工程で側壁絶縁膜SWを形成しなかった場合には、その絶縁膜ZMのエッチバック工程で、ゲート電極GEと半導体基板SBとの間に介在するゲート絶縁膜GFの上部において、ゲート絶縁膜GFがエッチングによるダメージを受ける虞がある。それに対して、本実施の形態2では、絶縁膜ZMのエッチバック工程で側壁絶縁膜SWを形成しているため、その絶縁膜ZMのエッチバック工程で、ゲート電極GEと半導体基板SBとの間に介在するゲート絶縁膜GFがエッチングによるダメージを受けるのを防止することができる。従って、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
なお、本実施の形態2は、後述の実施の形態3,4に適用することもできる。
(実施の形態3)
図40は、本実施の形態3の半導体装置の要部断面図であり、上記実施の形態1の上記図3に対応するものである。
本実施の形態3の半導体装置が、上記実施の形態1の半導体装置と相違しているのは、本実施の形態3では、ゲート電極GEとは溝TRの内面(側壁および底面)との間に介在するゲート絶縁膜GFの厚みが、均一ではなく、溝TRの上部におけるゲート絶縁膜GFの厚みT3が、溝TRの下部におけるゲート絶縁膜GFの厚みT4よりも小さい(すなわちT3<T4)ことである。
より特定的には、本実施の形態3では、図40に示されるように、n+型半導体領域NRおよびp型半導体領域PR1と、ゲート電極GEとの間に介在する部分のゲート絶縁膜GFの厚み(厚みT3に対応)が、n型半導体領域EPNとゲート電極GEとの間に介在する部分のゲート絶縁膜GFの厚み(厚みT4に対応)よりも小さく(薄く)なっている。
これ以外の構成は、本実施の形態3の半導体装置も、上記実施の形態1の半導体装置と基本的には同じであるので、ここではその繰り返しの説明は省略する。
本実施の形態3では、上記実施の形態1で得られる効果に加えて、更に次のような効果を得ることができる。
すなわち、本実施の形態3では、ドレイン領域として機能するn型半導体領域EPNとゲート電極GEとの間に介在する部分のゲート絶縁膜GFの厚み(厚みT4に対応)を厚くすることにより、ゲート(ゲート電極GE)とドレイン(n型半導体領域EPN)との間の耐圧を高めることができる。
しかしながら、n型半導体領域EPNとゲート電極GEとの間に介在する部分のゲート絶縁膜GFの厚み(厚みT4に対応)に合わせて、p型半導体領域PR1とゲート電極GEとの間に介在する部分のゲート絶縁膜GFの厚み(厚みT3に対応)も厚くしてしまうと、p型半導体領域PR1にチャネル(反転層)を形成しづらくなる。
それに対して、本実施の形態3では、厚みT3を厚みT4よりも小さく(T3<T4)しているため、厚みT3を抑制しながら厚みT4を厚くすることができる。このため、p型半導体領域PR1とゲート電極GEとの間に介在する部分のゲート絶縁膜GFの厚み(厚みT3に対応)を抑制してp型半導体領域PR1にチャネルを的確に形成できるようにするとともに、n型半導体領域EPNとゲート電極GEとの間に介在する部分のゲート絶縁膜GFの厚み(厚みT4に対応)を厚くして、ゲートとドレインとの間の耐圧を高めることができる。従って、半導体装置の信頼性をより向上させることができる。
また、溝TRの上部におけるゲート絶縁膜GFの厚みT3を薄くした場合には、厚みが薄い分絶縁耐圧が低くなるが、その薄い部分のゲート絶縁膜GFにイオン注入やエッチングなどに起因したダメージが入ると、薄い部分のゲート絶縁膜GFの絶縁耐圧が更に低下してしまう。
それに対して、本実施の形態3では、上記実施の形態1と同様に側壁絶縁膜SWを形成しているため、溝TRの上部におけるゲート絶縁膜GFの厚みT3を薄くした場合であっても、その薄い部分のゲート絶縁膜GFを側壁絶縁膜SWによって保護することができ、ゲート絶縁膜GFにイオン注入やエッチングなどに起因したダメージが入るのを防止することができる。このため、溝TRの上部におけるゲート絶縁膜GFの厚みT3を薄くした場合であっても、その薄い部分のゲート絶縁膜GFの絶縁耐圧を確保することができるようになる。従って、半導体装置の信頼性をより向上させることができる。
図41〜図49は、本実施の形態3の半導体装置の製造工程中の要部断面図である。図41〜図49には、トランジスタセル形成領域の断面図が示されており、ここでは、上記図1の左半分に対応する領域の断面図が示されている。
本実施の形態3においても、上記実施の形態1と同様にして上記図6の構造を得る。
次に、本実施の形態3においても、上記実施の形態1と同様に、図41に示されるように、窒化シリコン膜などからなる絶縁膜HDをエッチングマスク(ハードマスク)として用いて、半導体層EPをエッチング(例えばドライエッチング)することにより、半導体層EPに溝TRを形成する。但し、この図41の段階で形成した溝TRの深さは、上記図7の段階で形成した溝TRの深さよりも浅く、図41における溝TRの底面の位置は、後で形成するp型半導体領域PR1の下面(底面)の位置と概ね一致している。
次に、図42に示されるように、溝TRの底面および側壁上を含む絶縁膜HD上に、窒化シリコン膜などからなる絶縁膜SNをCVD法などを用いて形成する。絶縁膜SNは比較的薄く形成され、溝TR内が絶縁膜SNで充填されないようにする。
次に、図43に示されるように、溝TRの底部の絶縁膜SNと、絶縁膜HD上の絶縁膜SNとを、異方性エッチングにより除去する。このときのエッチングは異方性エッチングであるため、図43に示されるように、溝TRの側壁上には絶縁膜SNが残存する。溝TRの底部では、半導体層EPが露出される。溝TR以外の半導体層EPの上面は絶縁膜HDで覆われているため、露出されない。
次に、図44に示されるように、絶縁膜HDをエッチングマスク(ハードマスク)として用いて、溝TRの底部で露出する半導体層EPをエッチング(例えばドライエッチング)することにより、溝TRの深さを深くする。このエッチングによって深さが深くなった溝TRにおいては、溝TRの下部の側壁と溝TRの底部で半導体層EPが露出され、溝TRの上部の側壁が絶縁膜SNで覆われた状態になっている。
次に、図45に示されるように、溝TRの下部の側壁と溝TRの底部で露出する半導体層EPの露出面を酸化(例えば熱酸化)することにより、酸化膜(酸化シリコン膜)OXを形成する。酸化膜OXは、溝TRの内面(側壁および底面)のうち、絶縁膜SNで覆われていない部分に形成される。このため、酸化膜OXは、溝TRの底面上と溝TRの下部の側壁上とに形成される。
次に、図46に示されるように、絶縁膜HDおよび絶縁膜SNを、エッチングによって除去する。これにより、半導体層EPの上面が露出されるとともに、溝TRの側壁の上部で半導体層EPが露出される。溝TRの側壁の下部と溝の底面では、酸化膜OXが形成されているため、半導体層EPは露出されない。なお、絶縁膜HDおよび絶縁膜SNを除去するためのエッチング工程は、絶縁膜HDおよび絶縁膜SNに比べて半導体層EPおよび酸化膜OXがエッチングされにくいエッチング条件で行うことが好ましい。これにより、絶縁膜HDおよび絶縁膜SNを選択的に除去することができる。絶縁膜HDと絶縁膜SNとを同じ絶縁材料(例えば窒化シリコン)により形成しておけば、絶縁膜HDおよび絶縁膜SNの除去工程を行いやすくなる。
次に、図47に示されるように、酸化処理(例えば熱酸化処理)を行うことにより、溝TRの内面(側壁および底面)と半導体層EPの上面に、酸化膜(酸化シリコン膜)からなる絶縁膜GFbを形成する。
この酸化処理によって、半導体層EPの上面と、溝TRの側壁の上部(酸化膜OXが形成されていなかった部分)で露出する半導体層EPの露出面とが酸化されて絶縁膜GFbが形成されるとともに、溝TRの底面上と溝TRの側壁の下部上では、酸化膜OXの厚みがこの酸化処理によって増加し、厚みが増加した酸化膜OXも絶縁膜GFbの一部となる。このため、絶縁膜GFbは、半導体層EPの上面上と、溝TRの側壁および底面上とに形成されるが、溝TRの底面上と側壁の下部上とに形成されている部分の絶縁膜GFbの厚みT4aは、溝TRの側壁の上部上に形成されている部分の絶縁膜GFbの厚みT3aよりも厚くなる(T4a>T3a)。すなわち、溝TRの下部における絶縁膜GFbの厚みT4aが、溝TRの上部における絶縁膜GFbの厚みT3aよりも大きくなる(すなわちT4a>T3a)。なお、溝TRの下部における絶縁膜GFbの厚みT4aが、上述した溝TRの下部におけるゲート絶縁膜GFの厚みT4に対応し、溝TRの上部における絶縁膜GFbの厚みT3aが、上述した溝TRの上部におけるゲート絶縁膜GFの厚みT3に対応している。
次に、図48に示されるように、半導体基板SBの主面上に、すなわち絶縁膜GFb上に、溝TR内を埋めるように、導電膜CDを形成する。
次に、上記実施の形態1と同様にして、導電膜CDをエッチバックすることにより、図49に示されるように、ゲート電極GEを形成する。ゲート電極GEは、溝TR内に埋め込まれた導電膜CDからなり、絶縁膜GFb(すなわちゲート絶縁膜GF)を介して溝TR内に埋め込まれた状態となっている。溝TR内に残存する絶縁膜GFbがゲート絶縁膜GFとなる。
形成されたゲート電極GEおよびゲート絶縁膜GFについては、溝TRの上部におけるゲート絶縁膜GFの厚み(T3)が、溝TRの下部におけるゲート絶縁膜GFの厚み(T4)よりも小さいこと以外は、上記実施の形態1と基本的には同じである。
以降の工程は、上記実施の形態1と同様であり、上記図12〜図21の工程を行えばよい。
(実施の形態4)
図50は、本実施の形態4の半導体装置の要部断面図であり、上記実施の形態1の上記図3に対応するものである。
本実施の形態4の半導体装置が、上記実施の形態1の半導体装置と相違しているのは、本実施の形態4では、溝TR内に、ゲート電極GEだけでなく、制御電極(電極、ゲート電極)CGも形成されている(埋め込まれている)ことである。ゲート電極GEは、溝TR内の上部に形成され、制御電極CGは、溝TR内の下部に形成されている。制御電極CGとゲート電極GEとは、共に、導電体からなり、例えば低抵抗な多結晶シリコン(ドープトポリシリコン)からなる。
ゲート電極GEと制御電極CGとは、ゲート絶縁膜GFを介して溝TR内に形成されている(埋め込まれている)。また、溝TR内において、制御電極CG上にゲート電極GEが存在し、ゲート電極GEの下に制御電極CGが存在しているが、制御電極CGとゲート電極GEとは、互いに接しておらず、制御電極CGとゲート電極GEとの間にも、ゲート絶縁膜GFが介在している。このため、溝TRの側壁(側面)および底面と制御電極CGとの間と、溝TRの側壁(側面)とゲート電極GEとの間と、制御電極CGとゲート電極GEとの間とに、ゲート絶縁膜GFが介在している。溝TRの側壁(側面)および底面と制御電極CGとの間に介在する部分のゲート絶縁膜GFと、溝TRの側壁(側面)とゲート電極GEとの間に介在する部分のゲート絶縁膜GFと、制御電極CGとゲート電極GEとの間に介在する部分のゲート絶縁膜GFとは、別々の膜であっても、一体的な膜であってもよい。
このように、本実施の形態4の半導体装置は、溝TRの上部に形成されたゲート電極GEと、溝TR内の下部に形成された制御電極CGとを有しており、ゲート絶縁膜GFは、溝TRの側壁(側面)および底面と制御電極CGとの間と、溝TRの側壁(側面)とゲート電極GEとの間と、制御電極CGとゲート電極GEとの間とに形成されている。
制御電極CGとゲート電極GEとの間にゲート絶縁膜GFが介在しているため、制御電極CGとゲート電極GEとは、短絡されておらず、互いに絶縁されている。このため、制御電極CGとゲート電極GEとは、互いに独立に制御可能であり、制御電極CGとゲート電極GEとに、同電位を印加することも異電位を印加することも可能である。
溝TR内に形成されたゲート電極GEの上面の高さ位置は、本実施の形態4においても、上記実施の形態1と同様である。また、本実施の形態4においても、上記実施の形態1と同様に側壁絶縁膜SWが形成されているが、ここではその繰り返しの説明は省略する。
また、溝TR内に形成されたゲート電極GEの底面(下面)の位置は、p型半導体領域PR1の底面と同じか、あるいはp型半導体領域PR1の底面よりも低い位置にあり、これについては、本実施の形態4も、上記実施の形態1と共通である。
このため、溝TR内のゲート電極GEの側面は、n+型半導体領域NRおよびp型半導体領域PR1にゲート絶縁膜GFを介して対向している。具体的には、溝TR内のゲート電極GEの側面の上部は、ゲート絶縁膜GFを介してn+型半導体領域NRに対向し、溝TR内のゲート電極GEの側面の中間部は、ゲート絶縁膜GFを介してp型半導体領域PR1に対向し、溝TR内のゲート電極GEの側面の下部は、ゲート絶縁膜GFを介してドレイン用半導体領域(ここではn型半導体領域EPN)に対向している。これについては、本実施の形態4も上記実施の形態1と共通である。
一方、溝TR内に形成された制御電極CGの上面の位置と底面の位置とは、どちらもp型半導体領域PR1の底面よりも低い位置にあり、ドレイン用の半導体領域(ここではn型半導体領域EPN)の厚みの途中に位置している。このため、半導体基板SBの厚み方向に見ると、溝TR内に形成された制御電極CGは、ドレイン用の半導体領域(ここではn型半導体領域EPN)と重なっているが、ソース用のn+型半導体領域NRとチャネル用のp型半導体領域PR1とには重なっていない。従って、溝TR内の制御電極CGの側面および底面は、n+型半導体領域NRおよびp型半導体領域PR1には対向しておらず、ドレイン用半導体領域(ここではn型半導体領域EPN)にゲート絶縁膜GFを介して対向している。
溝TR内に埋め込まれたゲート電極GEは、トレンチゲート型MISFETのゲート電極として機能し、溝TR内に埋め込まれた制御電極CGは、トレンチゲート型MISFETの制御電極として機能することができる。すなわち、溝TR内に埋め込まれたゲート電極GEは、p型半導体領域PR1におけるチャネル領域の形成を制御し、トレンチゲート型MISFETのオン/オフを制御する。また、溝TR内に埋め込まれた制御電極CGは、ドレイン用半導体領域(ここではn型半導体領域EPN)を制御し、ドレイン用半導体領域の導通抵抗やトレンチゲート型MISFETの寄生容量を制御する。制御電極CGもゲート電極とみなすこともできるが、チャネルのオン/オフ(すなわちトレンチゲート型MISFETのオン/オフ)を制御するのは、ゲート電極GEである。
また、上記配線M1は、ソース用配線M1Sおよびゲート用配線M1Gだけでなく、制御電極CGに電気的にされた配線(制御電極用配線)を有することもできる。例えば、ゲート電極GEと同様に、制御電極CGも半導体基板SB上に引き出され、絶縁膜ILに形成されたコンタクトホールに埋め込まれたプラグ(上記プラグPGに相当するもの)を介して、制御電極用配線に電気的に接続されている。
これ以外の構成は、本実施の形態4の半導体装置も、上記実施の形態1の半導体装置と基本的には同じであるので、ここではその繰り返しの説明は省略する。
本実施の形態4においても、側壁絶縁膜SWを形成したことにより、上記実施の形態1とほぼ同様の効果を得ることができる。
図51〜図56は、本実施の形態4の半導体装置の製造工程中の要部断面図である。図51〜図56には、トランジスタセル形成領域の断面図が示されており、ここでは、上記図1の左半分に対応する領域の断面図が示されている。
本実施の形態4においても、上記実施の形態1と同様にして上記図8の構造を得る。但し、本実施の形態4では、溝TR内にゲート電極GEだけでなく制御電極CGも形成する分、溝TRの深さを、上記実施の形態1における溝TRの深さよりも深くすることもできる。
次に、図52に示されるように、例えば熱酸化法などを用いて、溝TRの内面(側壁および底面)を含む半導体基板SBの主面(上面)に、酸化シリコン膜などからなる絶縁膜GFcを形成する。
次に、半導体基板SBの主面(上面)上に、すなわち絶縁膜GFc上に、溝TR内を埋めるように、導電膜CD1を形成する。導電膜CD1は、制御電極CG1形成用の導電膜であり、例えば不純物(例えばn型不純物)が導入された多結晶シリコン膜(ドープトポリシリコン膜)などからなり、CVD法などを用いて形成することができる。
次に、導電膜CD1をエッチバックすることで、図53に示されるように、溝TRの外部の導電膜CD1を除去し、溝TR内に導電膜CD1を残して制御電極CGを形成する。制御電極CGの上面の高さ位置は、半導体層EPの上面よりも低く、溝TRの深さの途中に位置している。それから、制御電極CGで覆われずに露出する絶縁膜GFcをエッチングにより除去するが、この際、溝TR内において、制御電極CGと溝TRの内面(側壁および底面)との間に介在する部分の絶縁膜GFcは、除去されずに残存する。これにより、溝TR内に絶縁膜GFcを介して制御電極CGが埋め込まれた構造が得られる。
次に、図54に示されるように、例えば熱酸化法などを用いて、溝TRの側壁および制御電極CGの表面(露出表面)を含む半導体基板SBの主面に、酸化シリコン膜などからなる絶縁膜GFdを形成する。
次に、図55に示されるように、半導体基板SBの主面(上面)上に、すなわち絶縁膜GFd上に、溝TR内を埋めるように、導電膜CD2を形成する。導電膜CD2は、ゲート電極GE形成用の導電膜であり、例えば不純物(例えばn型不純物)が導入された多結晶シリコン膜(ドープトポリシリコン膜)などからなり、CVD法などを用いて形成することができる。
次に、図56に示されるように、導電膜CD2をエッチバックすることで、溝TRの外部の導電膜CD2を除去し、溝TR内に導電膜CD2を残してゲート電極GEを形成する。溝TR内において、ゲート電極GEと制御電極CGとの間と、ゲート電極GEと溝TRの側壁との間とに介在する絶縁膜GFdと、制御電極CGと溝TRの側壁および底面との間に介在する絶縁膜GFcとにより、ゲート絶縁膜GFが形成される。ゲート電極GEの上面は、半導体層EPの上面よりも低くなっている。
以降の工程は、上記実施の形態1と同様であり、上記図12〜図21の工程を行えばよい。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。