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JP6352633B2 - 物干装置 - Google Patents
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JP6352633B2 - 物干装置 - Google Patents

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Description

本発明は、建築物の壁面やベランダの手摺壁等に取り付けられ、物干竿を掛け渡して使用する物干装置に関する。
従来、例えば特許文献1に開示されているように、建築物に取り付けられたベース部材に、アーム部材を垂直面内で回動可能に取り付け、アーム部材を水平状態あるいは斜め上または下向き状態で固定して使用でき、不使用時にはアーム部材を垂直方向に回動して建築物の近くに収納できる物干装置があった。さらに、この物干装置は、アーム部材を垂直方向に収納した状態で、アーム部材の板状の面が建築物の壁面に対してほぼ平行になるように回動させ、壁面からの突出量を小さくすることができる。特許文献1の実施例に記載された物干装置は、ベース部材とアーム部材は、アルミニウム又はその合金が使用されている。ベース部材は、取り付け部、一方の保持部、及び支持部を一体に形成した第一の部材と、他方の保持部及び他方の支持部を一体に形成した第二の部材とで構成されている。組み立てるときは、まず第一の部材を建築物の壁面に当接させて螺子で固定し、アーム部材を第一の部材の保持部及び支持部に係合させた後、第二の部材を取り付けて螺子で第一の部材に固定する。
特開2004−248862号公報
しかしながら、特許文献1の物干装置は、組み立てる時、ベース部材を構成する第一及び第二の部材を螺子で固定する作業が面倒であった。また、使用時、金属製のベース部材とアーム部材とが接触することによって不快な金属音が発生するという問題もあった。
本発明は、上記背景技術に鑑みて成されたものであり、簡単な構造で強度があり組み立てやすく、良好な使用感が得られる物干装置を提供することを目的とする。
本発明は、内側に竿を受ける竿受け部を有するアーム部材と、建築物に直接または間接的に固定される取り付け部、前記取り付け部から一対に突出しその間に前記アーム部材を保持する保持部、及び前記一対の保持部の各先端付近から内向きに突出し隙間を空けて対向する支持部を有したベース部材とで構成され、前記アーム部材には、基端側の縁部分に厚み方向に突出して形成され、その厚みが前記ベース部材の前記一対の支持部が対向する間隔よりも厚く、前記保持部の間を移動可能な係合枠部と、前記係合枠部の内側に形成され、前記アーム部材が垂直方向以外の所定の角度で前記支持部に上方から当接する軸受け部と、前記係合枠部の外側の、前記軸受け部から離れた位置に形成され、前記ベース部材の特定部分に当接して、前記アーム部材が前記軸受け部を中心として回転する力に抗して前記アーム部材の位置を保持する係止部とが設けられ、前記ベース部材には、前記支持部から離れた位置に形成され、前記アーム部材の前記係止部が当接する前記特定部分である受け部と、前記取り付け部の内側に形成され、組み立て時に前記アーム部材を前記取り付け部の側から挿入可能にする貫通孔と、組み立て状態で、前記貫通孔に挿入された前記アーム部材の基端部に接触して戻りを防止する抜け止め部とが設けられた物干装置である。
前記ベース部材は、合成樹脂製の第一及び第二のスペーサをベース金具に取り付けたものであり、前記ベース金具には、前記貫通孔が開口した前記取り付け部、前記一対の保持部、前記一対の支持部、及び前記受け部が設けられ、前記第一及び第二のスペーサには、少なくとも前記保持部の内壁を覆う本体と、この本体から突出する弾性突起とが設けられ、前記第一及び第二のスペーサを前記ベース金具に取り付けた状態で、前記弾性突起よって前記抜け止め部を構成し、組み立て時、前記取り付け部の前記貫通孔に挿入された前記アーム部材の前記係合枠部は、前記弾性突起を押圧して変形させて隙間を広げて進行し、その隙間を通過した後、前記弾性突起の形状が復帰することによって前記アーム部材が抜け止めされ、前記ベース部材は、使用時及び収納時の操作によって前記アーム部材と接触する部分が、第一及び第二のスペーサで覆われているものである。
前記アーム部材の前記係合枠部には、その一部を、前記アーム部材が形成する面と直交する方向である厚み方向に薄くした薄肉部が設けられ、前記薄肉部は、組み立て時、前記弾性突起を押圧して広げた隙間を通過する部分であり、厚みが前記ベース部材の前記一対の支持部が対向する間隔よりも厚く、前記係合枠部の前記薄肉部以外の部分の厚みは、前記弾性突起を押圧して広げた隙間を通過できない程度に厚いものである。
前記アーム部材の内側には、前記軸受け部の近傍の部分を厚くした突部が形成され、前記突部は、前記ベース部材の前記一対の保持部が対向する間を移動可能な形状であり、前記突部は、使用時、前記支持部をガイドすることによって、前記ベース部材の前記弾性突起が前記アーム部材の前記薄肉部に近づくのを妨げるものである。
前記アーム部材には、長手方向の側縁部分に、前記厚み方向に突出して形成され、その厚みが前記ベース部材の前記一対の支持部が対向する間隔よりも厚く、前記保持部の間を移動可能なレール部と、前記レール部の内側に形成され、前記保持部が通過可能な大きさに開口した作動空間とが設けられ、前記ベース部材には、前記取り付け部と前記保持部と前記支持部とで形成されたガイド部が設けられ、前記レール部を前記ガイド部に案内させて前記アーム部材を垂直方向に移動させ、前記支持部を前記作動空間内に通過させ、前記アーム部材を、前記保持部の突出方向に対し前記アーム部材が形成する面がほぼ直角になるように回動させ、前記アーム部材を前記保持部に係止可能なものである。
本発明の物干装置は、構造がシンプルで組み立てやすく、使用時には、竿や洗濯物を確実に保持することができる。また、使用時、アーム部材の角度を変える操作が非常に簡単で、例えば、アーム部材に竿を渡した状態でもワンアクションで行うことができるので、洗濯物を干したまま、日光の角度や天候に合わせて容易に調整できる。さらに、ベース部材に設けた抜け止め部等の働きによって、アーム部材の基端部がベース部材から外れないように確実に抜け止めされるので、使用者がアーム部材を操作するとき、アーム部材の基端側が抜け出て建築物を傷つけたり、アーム部材自体が破損したりするのを防止することができる。
また、ベース部材を、ベース金具と合成樹脂製の第一及び第二のスペーサとで構成し、アーム部材と接触する部分の表面が第一及び第二のスペーサで覆われる構造にすることによって、上記の操作を行ったときに、不快な騒音が発生しない。収納時は、アーム部材を垂直方向に収納し、さらに倒しておくことができるので、建築物からの突出量が小さく邪魔にならない。
本発明の物干装置の一実施形態の外観を示す平面図(a)、表面図(b)である。 この実施形態の物干装置のベース金具を示す左側面図(a)、正面図(b)、右側面図(c)、A1−A1断面図(d)、A2−A2断面図(e)である。 この実施形態の物干装置の第一のスペーサを示す正面図(a)、左側面図(b)、背面図(c)、平面図(d)、底面図(e)、B1−B1断面図(f)である。 この実施形態の物干装置の第二のスペーサを示す正面図(a)、左側面図(b)、背面図(c)、平面図(d)、底面図(e)、C1−C1断面図(f)である。 ベース金具と第一及び第二のスペーサとでベース部材を組み立てる方法を説明する図(a)、組み立てたベース部材の正面図(b)、縦断面図(c)である。 この実施形態の物干装置のアーム部材を示す左側面図(a)、正面図(b)、右側面図(c)、D1−D1断面図(d)、D2−D2断面図(e)、D3−D3断面図(f)、D4−D4断面図(g)、D5−D5断面図(h)、D6−D6断面図(i)である。 ベース部材にアーム部材を取り付ける方法を説明する左側面図である。 ベース部材にアーム部材を取り付ける工程を説明する縦断面図(a)、(b)である。 ベース部材にアーム部材を取り付ける工程を説明する縦断面図(a)、(b)である。 使用時、アーム部材が斜め上向きの角度に保持された状態を正面から見た縦断面図(a)、水平な角度に保持された状態を正面から見た縦断面図(b)、斜め下向きの角度に保持された状態を正面から見た縦断面図(c)である。 アーム部材を垂直な角度にして収納する操作を説明する縦断面図(a),(b)である。 収納時、アーム部材を建築物に対して略平行に倒した状態を正面から見た縦断面図(a)、右側面図(b)である。
以下、本発明の物干装置の一実施形態について説明する。この実施形態の物干装置10は、図1に示すように、建築物Kの壁面に取り付けられるベース部材12と、ベース部材12に保持されるアーム部材14を備えている。まず、ベース部材12及びアーム部材14の各構造について、図2〜図6に基づいて説明する。
ベース部材12は、ベース金具16と第一及び第二のスペーサ18,20とで構成されている。ベース金具16は、アルミニウムまたはその合金で一体に鋳造され、図2に示すように、角筒状の取り付け部22が設けられ、一方の端面が建築物Kに当接する端面22aである。取り付け部22内の貫通孔22bは、断面形状が上下方向に長い略長方形で、後述するアーム部材14を挿入可能な大きさになっている。さらに、端面22a側の上下両端部に、ボルト等の螺子部材を用いて建築物Kに固定するための螺子止め部22cが設けられている。
取り付け部22の左右方向に対向する一対の側壁の端部であって、端面22aと反対側には、それぞれ上下方向の約3/5の幅で上寄りの部分に、側壁を延長する方向に突出して対向する一対の保持部24が延設されている。さらに、保持部24の各先端付近の中央やや下寄りの位置に、内向きに突出する一対の支持部26が設けられている。支持部26は、断面が長方形の両端部を半円弧状に丸くした形状であり、一定の間隔を空けて互いに対向している。また、図2(d)に示すように、保持部24及び取り付け部22が連続する内壁の右周縁部に、やや薄肉になった段部28が設けられている。
取り付け部22の上下方向に対向する側壁は、端面22aと反対側の端面22d,22eが互いに面一であり、端面22d,22eと一対の支持部26とで囲む内側にガイド部30が形成される。また、下側の端面22eは、アーム部材14を保持する際の受け部32となる。ガイド部30、受け部32については、後述する。
第一のスペーサ18は、POM樹脂(polyoxymethylene)等の合成樹脂で一体に形成され、図3に示すように、薄肉の板状本体33を有している。板状本体33は、ベース金具16の一方の保持部24の内壁、及び取り付け部22の内壁の一部を覆う大きさである。板状本体33の正面視で左側の端部には、小形の弾性突起34が形成されている。弾性突起34は、略L字状の板であり、板状本体33から背面側に僅かに突出し、先端部が正面視で右側に屈曲している。なお、図3(a),(c),(f)において弾性突起34の背面に見える略四角形の部分は、成型時に弾性突起34を形成した型を抜くための透孔である。板状本体33の正面視で右側の端部には、板状本体33から略垂直方向に起立する薄肉の筒状カバー部36が設けられている。筒状カバー部36は内側が貫通しており、内側の形状は、ベース金具16の支持部26の外形とほぼ同じである。板状本体33の正面視で右周縁部には、やや厚肉になった段部38が設けられている。段部38は、ベース金具16に取り付けたとき、ベース金具16の段部28に係合する形状になっている。板状本体33の正面視で上下端部には、それぞれ上カバー部40と下カバー部42が形成されている。上カバー部40は、ベース金具16に取り付けたとき、ベース金具16の端面22dと保持部24の側端面24aを覆う部分であり、下カバー部42は、ベース金具16の端面22e(受け部32)を覆う部分である。
第二のスペーサ20も、POM樹脂等の合成樹脂で一体に形成され、図4に示すように、第一のスペーサ18と厚み方向に対称な形状である。第二のスペーサ20の板状本体44、弾性突起46、筒状カバー部48、段部50、上カバー部52、下カバー部54は、それぞれ、第一のスペーサ18の板状本体33、弾性突起34、筒状カバー部36、段部38、上カバー部40、下カバー部42に対応する。
ベース部材12を組み立てるときは、図5(a)に示すように、ベース金具16の一対の保持部24の間に第一及び第二のスペーサ18,20を差し入れて、筒状カバー部36,48の内側に、それぞれ、ベース金具16の支持部26を挿入する。すると、図5(b)に示すように、支持部26の側面が筒状カバー部36,48で覆われ、ベース金具16の保持部24の内壁及び取り付け部22の内壁の一部が板状本体33,44で覆われる。また、ベース金具16の端面22dと保持部24の側端面24aの一部が、第一及び第二のスペーサ18,20の上カバー部40,52によって覆われると共に、端面22e(受け部32)が、下カバー部42,54によって覆われる。そして、板状本体33,44の段部38,50が保持部24及び取り付け部22の内壁に設けられた段部28に係合することによって、第一及び第二のスペーサ18,20が位置決めされ、2つの弾性突起34,46の先端部が互いに対向する。
組み立てられたベース部材12は、図5、図8等に示すように、ベース金具16の支持部26の側面が第一及び第二のスペーサ18,20によって覆われ、覆われた表面がベース部材12の支持部26−Jとなる。ベース金具16の貫通孔22b及び保持部24の内壁が第一及び第二のスペーサ18,28によって覆われ、覆われた内側がベース部材12の貫通孔22b−Jとなる。ベース金具16のガイド部30を構成する端面22d,22e及び支持部26の側面が第一及び第二のスペーサ18,28で覆われ、覆われた部分がベース部材12のガイド部30−Jとなる。ベース金具16の受け部32が第一及び第二のスペーサ18,20で覆われ、覆われた表面がベース部材12の受け部32−Jとなる。さらに、ベース金具16の側端面24aの部分が第一及び第二のスペーサ18,28で覆われ、覆われた表面がベース部材12の側端面24a−Jとなる。
アーム部材14は、アルミニウム又はその合金で一体に鋳造され、図6等に示すように、長尺板状の本体部56を有し、その内側に、竿を受けるための透孔である3つの竿受け部58が長手方向の先端側に寄せて設けられている。本体部56の厚みは、ベース部材12が有する一対の支持部26−Jが対向する間隔よりも薄い。本体部56の長手方向の上側縁部に、本体部56の周縁部に形成された枠部の一部であるレール部60が設けられている。レール部60は真っ直ぐな円柱形状であり、厚みは本体部56の厚みよりも厚く、ベース部材12の貫通孔22a−J内を移動できる程度に薄く、ベース部材12のガイド部30−Jに案内されてスライド可能に形成されている。本体部56の基端側のU字状の縁部分には、レール部60とほぼ同じ厚みで、前記ガイド部30−Jの内側を移動可能な係合枠部62が設けられている。また、本体部56の下側縁部分と先端側の縁部分には、デザイン性を考慮して、レール部60を延長するように装飾用枠部64が設けられている。
3つの竿受け部58のうち、中央の竿受け部58の開口は、レール部60の円柱形状の周面の位置まで広く延長され、このレール部60寄りの開口部分は、ベース部材の保持部26が通過可能な作動空間66である。
係合枠部62の内側であってレール部60に近い位置に、係合枠部62の一部を半円弧状に切り込んで形成された軸受け部68(68a,68b,68c)が設けられている。軸受け部68は、アーム部材14が垂直以外の所定の角度でベース部材12に支持されるとき、支持部26−Jの側面に上方から当接する部分である。また、係合枠部62の軸受け部68から離れた位置に、係合枠部62から外側に突出する複数の傾斜面である係止部70(70a,70b,70c)が設けられている。係止部70は、軸受け部68よりも下側の位置に設けられ、アーム部材14が自重により軸受け部68を中心として回転する力によって、ベース部材12の受け部32に当接し、係止される部分である。
係合枠部62には、軸受け部68と係止部70の間の部分に、薄肉部72が設けられている。薄肉部72は、組み立て時、ベース部材12の2つの弾性突起34,46を押圧しその間を通過する部分であり、厚みはベース部材12の一対の支持部26−Jが対向する間隔よりも厚い。これに対して、係合枠部62の薄肉部72以外の部分の厚みは、2つの弾性突起34,46の間を通過できない程度に厚い。
装飾用枠部64の本体部56先端側の部分には、薄肉部74が設けられている。薄肉部74は、組み立て時、ベース部材12の2つの弾性突起34,46を押圧しその間を通過する部分であり、厚みはベース部材12の一対の支持部26−Jが対向する間隔よりも薄い。
本体部56には、係合枠部62に囲まれた内側の位置に、本体部56の厚み方向に突出するリブ状の突部76が、両面一対に設けられている。ここでは、突部76は薄肉部72と連続させ、突部76の先端面と薄肉部72の表面とを面一にしている。したがって、突部76は、組み立て状態で、ベース部材12の貫通孔22b−J内を移動できるが、一対の支持部26−Jの間を通過することはできない。
本体部56の、作動空間66の薄肉部74側にある本体部56の端縁部は、第一の引掛け部78aとなり、第一の引掛け部78aの近傍に本体部56の厚み方向に突出する第二の引掛け部78bが設けられている。第二の引掛け部78bの突出高さは、レール部60の厚みの範囲に収まっている。
次に、ベース部材12とアーム部材14を組み立てて、物干装置10を建築物Kに設置する方法について、図7〜9に基づいて説明する。まず、図7に示すように、アーム部材14の先端側を、ベース部材12の端面22aの側から貫通孔22b−Jに真っ直ぐ差し込む。貫通孔22b−J内は、一対の支持部26−Jの間と一対の弾性突起34,46の間とが狭くなっているが、図8(a)に示すように、アーム部材14の薄肉部74がこれらの間を通過する。
さらにアーム部材14を進行させると、基端側の薄肉部72が弾性突起34,46の位置に達し、図8(b)に示すように、薄肉部72が弾性突起34,46の間に入り、これらを押圧して間隔を広げて進行する。その後、薄肉部72が弾性突起34,46の間から抜け出る少し手前で、図9(a)に示すように、突部76の竿受け部58側の端部が支持部26−Jに接触し、アーム部材14が真っ直ぐ進行できなくなる。次に、図9(b)に示すように、アーム部材14の先端側を下方に傾ける操作を行うと、突部76の端部が支持部26−Jの半円状の側面を摺動することによって当接が解除される。そして、薄肉部72が弾性突起34,46の間を完全に通過すると、弾性突起34,46の形状が復帰し、間隔が狭くなる。これで、ベース部材12とアーム部材14の組み立てが終了する。
図9(b)の状態で、アーム部材14の係合枠部62がベース部材12の支持部26−Jと弾性突起34,46の間の空間に入っており、アーム部材14は、差し込み方向の移動が支持部26−Jによって制限され、抜き取り方向の移動が抜け止め部である弾性突起34,46によって制限される。また、ベース部材12の支持部26−Jが、アーム部材14の係合枠部62と突部76とで囲まれた狭い空間に入っており、これにより、アーム部材14の上下方向の移動が制限される。しかも、突部76が支持部26−Jの側面の下側をガイドすることによって、アーム部材14の薄肉部72がベース部材12の弾性突起34,46に近づくのが妨げられるので、後述する使用時の操作を乱暴に行ったとしても、アーム部材14が抜き取り方向に外れる心配がない。ただし、物干装置10を分解する必要があるときは、上記の組み立てるときの操作(例えば、図9(b)で説明したアーム部材14をやや下方に傾けるという操作等)を逆に行うことで、無理なくアーム部材14を抜き取ることができる。
ベース部材12とアーム部材14の組み立てが終わると、建築物Kの壁面にベース部材12端面22aを当接させ、螺子止め部22cにボルト等の螺子部材を差し込んで固定する。これで、図1に示す設置状態になる。
次に、物干装置10を使用するときの操作について、図10に基づいて説明する。アーム部材14の角度を斜め上向きにする操作は、図1の状態から、アーム部材14の先端側を一旦高く引き上げ、アーム部材14の軸受け部68cをベース部材12の支持部26−Jの上方から当接させる。そして、アーム部材14を、軸受け部68cを中心として、先端側が建築物Kから離れる方向に回動させる。すると、図10(a)に示すように、アーム部材14の係止部70cが、ベース部材12の受け部32−Jに当接して位置決めされる。この状態で、竿受け部58に竿を取り付けて洗濯物を干すと、竿や洗濯物の重みでアーム部材14の先端側に下向きの力がかかる。この力は、アーム部材14の軸受け部68cから支持部26−J及び保持部24で受けられるとともに、アーム部材14の係止部70cが当接する受け部32−Jで受けられ、アーム部材14が回動のモーメントに抗して保持される。
アーム部材14の角度を水平に変更する操作は、図10(a)の状態から、まず、アーム部材14の軸受け部68cをベース部材12の支持部26−Jから上方に離すとともに、アーム部材14の係止部70cを受け部32−Jから離す。そして、アーム部材14の軸受け部68bを支持部26−Jの上方から当接させ、アーム部材14を軸受け部68bを中心として回動させる。すると、図10(b)に示すように、アーム部材14の係止部70bが、ベース部材12の受け部32−Jに当接して位置決めされる。この場合も、アーム部材14にかかる力は、アーム部材14の軸受け部68bから支持部26−J及び保持部24で受けられるとともに、アーム部材14の係止部70bが当接する受け部32−Jで受けられ、アーム部材14が回動のモーメントに抗して保持される。
アーム部材14の角度を斜め下向きに変更する操作は、図10(b)の状態から、まず、アーム部材14の軸受け部68bをベース部材12の支持部26−Jから上方に離すとともに、アーム部材14の係止部70bを受け部32−Jから離す。そして、アーム部材14の軸受け部68aを支持部26−Jの上方から当接させ、アーム部材14を軸受け部68aを中心として回動させる。すると、図10(c)に示すように、アーム部材14の係止部70aが、ベース部材12の受け部32−Jに当接して位置決めされる。この場合も、アーム部材14にかかる力は、アーム部材14の軸受け部68aから支持部26−J及び保持部24で受けられるとともに、アーム部材14の係止部70aが当接する受け部32−Jで受けられ、アーム部材14が回動のモーメントに抗して保持される。
このように、アーム部材14の角度を変更する操作は非常に簡単である。例えば、2つアーム部材14に竿を掛け渡した状態でも、竿を上げたり降ろしたりする操作により、2つのアーム部材14の角度をワンアクションで変更することができる。
次に、物干装置10を使用した後、アーム部材14を収納する操作について、図11、図12に基づいて説明する。まず、図10(c)の状態から、アーム部材14の軸受け部68aをベース部材12の支持部26−Jから上方に離すとともに、アーム部材14の係止部70aを受け部32−Jから離し、図11(a)に示すように、アーム部材14を建築物Kに近づける方向に回動させてほぼ垂直にする。そして、アーム部材14を下向きに移動させる。すると、アーム部材14は、レール部60がベース部材12のガイド部30−Jに案内されて垂直方向にスライドし、図11(b)に示すように、第二の引掛け部78bがベース部材12の支持部26−Jの上方に当接して保持される。この状態で、アーム部材14は、本体部56が形成する面が保持部24の突出方向に対してほぼ平行であり、建築物Kの壁面から大きく突出している。
さらに、アーム部材14を、ガイド部30−Jの内側のレール部60を軸にして回動させ、図12に示すように、本体部56が形成する面を保持部24の突出方向に対してほぼ直角にする。このとき、ベース部材12の保持部24(保持部24を覆う第一及び第二スペーサ18,20の部分を含む)がアーム部材14の作動空間66の内側を通過するので、支障なく回動させることができる。アーム部材14を回動させた後は、第二の引掛け部78aがベース部材12の保持部24の側端面24a−Jに当接して保持される。
以上説明したように、物干装置10は、ベース部材12及びアーム部材14の構造がシンプルで組み立てやすく、使用時には、竿や洗濯物を確実に保持することができる。また、使用時、アーム部材14の角度を変える操作が簡単で、例えば、アーム部材14に竿を渡した状態でもワンアクションで行うことができるので、洗濯物を干したまま、日光の角度や天候に合わせて容易に調整できる。収納時には、アーム部材14を垂直方向に収納し、さらに倒しておくことができるので、建築物Kからの突出量が小さく邪魔にならない。
ベース部材12は、アーム部材14と接触する部分の表面が合成樹脂製の第一及び第二のスペーサ18,20で覆われているので、上記の操作を行ったときに、ベース金具16とアーム部材14とが接触するときの不快な金属音が発生しない。また、抜け止め部である弾性突起34,46や突部76の働きにより、アーム部材14の基端部がベース部材12から外れないように確実に抜け止めされるので、使用者がアーム部材14を操作するとき、アーム部材14の基端側が抜け出て建築物Kを傷つけたり、アーム部材14自体が破損したりするのを防止することができる。
なお、本発明の物干装置は、上記実施形態に限定されるものではない。上記のアーム部材14は、3つの軸受け部68a,68b,68cと3つの係止部70a,70b,70cとを有し、使用時の角度を3段階に可変できるタイプであるが、例えば、軸受け部68cと係止部70cを省略して2段階に可変できるタイプを設けたり、これらの配置を変更することによって、3段階の角度の差が異なるタイプを設けたりすることができる。しかも、これらの各タイプは、同一のベース部材で対応できるので、商品バリエーションの拡充が容易である。
上記のベース部材12は、ベース金具16の表面を合成樹脂製の別部材(第一及び第二のスペーサ18,20)を用いて覆う構造であるが、インサート成形により金属等の高強度の素材の表面に合成樹脂層を設ける構造にしてもよい。また、抜け止め部は、上記のL字状の弾性突起34,46を一対に設ける構造に限定されず、弾性突起を片方だけに設ける構造にしてもよいし、アーム部材の係合枠部が通過しやすく抜け出しにくい構造であれば、他の構造に変更してもよい。
ベース部材の取付位置や取付個所は、建築物Kの壁面以外に、天井部分や支柱等適宜選択可能である。さらにベース部材とアーム部材の形状、竿受け部の数や形状等、自由に変更可能である。
10 物干装置
12 ベース部材
14 アーム部材
16 ベース金具
18 第一のスペーサ
20 第二のスペーサ
22 ベース金具の取り付け部
22a ベース金具の端面
22b ベース金具の貫通孔
22b−J ベース部材の貫通孔
24 ベース金具の保持部
24a ベース金具の側端面
24a−J ベース部材の側端面
26 ベース金具の支持部
26−J ベース部材の支持部
30 ベース金具のガイド部
30−J ベース部材のガイド部
32 ベース金具の受け部
32−J ベース部材の受け部
33,44 板状本体
34,46 弾性突起(抜け止め部)
56 本体部
58 竿受け部
60 レール部
62 係合枠部
66 作動空間
68(68a,68b,68c) 軸受け部
70(70a,70b,70c) 係止部
72,74 薄肉部
76 突部
K 建築物

Claims (3)

  1. 内側に竿を受ける竿受け部を有するアーム部材と、建築物に直接または間接的に固定される取り付け部、前記取り付け部から一対に突出しその間に前記アーム部材を保持する保持部、及び前記一対の保持部の各先端付近から内向きに突出し隙間を空けて対向する支持部を有したベース部材とで構成され、
    前記アーム部材には、
    基端側の縁部分に厚み方向に突出して形成され、その厚みが前記ベース部材の前記一対の支持部が対向する間隔よりも厚く、前記保持部の間を移動可能な係合枠部と、
    前記係合枠部の内側に形成され、前記アーム部材が垂直方向以外の所定の角度で前記支持部に上方から当接する軸受け部と、
    前記係合枠部の外側の、前記軸受け部から離れた位置に形成され、前記ベース部材の特定部分に当接して、前記アーム部材が前記軸受け部を中心として回転する力に抗して前記アーム部材の位置を保持する係止部とが設けられ、
    前記アーム部材の前記係合枠部には、その一部を、前記アーム部材が形成する面と直交する方向である厚み方向に薄くした薄肉部が設けられ、
    前記ベース部材は、合成樹脂製の第一及び第二のスペーサをベース金具に取り付けたものであり、
    前記ベース部材には、
    前記支持部から離れた位置に形成され、前記アーム部材の前記係止部が当接する前記特定部分である受け部と、
    前記取り付け部の内側に形成され、組み立て時に前記アーム部材を前記取り付け部の側から挿入可能にする貫通孔と、
    組み立て状態で、前記貫通孔に挿入された前記アーム部材の基端部に接触して戻りを防止する抜け止め部とが設けられ、
    前記ベース金具には、前記貫通孔が開口した前記取り付け部、前記一対の保持部、前記一対の支持部、及び前記受け部が設けられ、
    前記第一及び第二のスペーサには、少なくとも前記保持部の内壁を覆う本体と、この本体から突出する弾性突起とが設けられ、
    前記第一及び第二のスペーサを前記ベース金具に取り付けた状態で、前記弾性突起よって前記抜け止め部を構成し、
    前記薄肉部は、組み立て時、前記弾性突起を押圧して広げた隙間を通過する部分であり、厚みが前記ベース部材の前記一対の支持部が対向する間隔よりも厚く、
    前記係合枠部の前記薄肉部以外の部分の厚みは、前記弾性突起を押圧して広げた隙間を通過できない程度に厚く、
    組み立て時、前記取り付け部の前記貫通孔に挿入された前記アーム部材の前記係合枠部は、前記弾性突起を押圧して変形させて隙間を広げて進行し、その隙間を通過した後、前記弾性突起の形状が復帰することによって前記アーム部材が抜け止めされ,
    前記ベース部材は、使用時及び収納時の操作によって前記アーム部材と接触する部分が、第一及び第二のスペーサで覆われていることを特徴とする物干装置。
  2. 前記アーム部材の内側には、前記軸受け部の近傍の部分を厚くした突部が形成され、
    前記突部は、前記ベース部材の前記一対の保持部が対向する間を移動可能な形状であり、
    前記突部は、使用時、前記支持部をガイドすることによって、前記ベース部材の前記弾性突起が前記アーム部材の前記薄肉部に近づくのを妨げる請求項1記載の物干装置。
  3. 前記アーム部材には、長手方向の側縁部分に、前記厚み方向に突出して形成され、その厚みが前記ベース部材の前記一対の支持部が対向する間隔よりも厚く、前記保持部の間を移動可能なレール部と、前記レール部の内側に形成され、前記保持部が通過可能な大きさに開口した作動空間とが設けられ、
    前記ベース部材には、前記取り付け部と前記保持部と前記支持部とで形成されたガイド部が設けられ、
    前記レール部を前記ガイド部に案内させて前記アーム部材を垂直方向に移動させ、前記支持部を前記作動空間内に通過させ、前記アーム部材を、前記保持部の突出方向に対し前記アーム部材が形成する面がほぼ直角になるように回動させ、前記アーム部材を前記保持部に係止可能である請求項1又は2記載の物干装置。
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