以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なときを除き、同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
また、以下では、画素のウェル領域がP型半導体領域からなり、フォトダイオードをN型半導体領域により構成する場合について説明するが、当該ウェル領域および当該フォトダイオードのそれぞれが反対の導電型を有する場合についても同様の効果を奏する。また、以下では、固体撮像素子の上面側から光を入射する素子を例として説明するが、BSI(Back Side Illumination、裏面照射)型の固体撮像素子においても、同様の構造またはプロセスフローを用いた場合には、以下の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、符号「−」および「+」は、導電型がn型またはp型の不純物の相対的な濃度を表しており、例えばn型不純物の場合は、「n−」、「n」、「n+」の順に不純物濃度が高くなる。また、ゲート電極、ゲートパターンおよび検査パターンなど、同層の半導体膜により形成された各層をまとめてゲート層と呼ぶ場合がある。
(実施の形態1)
以下に、図1〜図17を用いて、本実施の形態の半導体装置の製造方法を説明する。また、図16〜図24を用いて、本実施の形態の半導体装置について説明する。本実施の形態の半導体装置は、固体撮像素子に係るものであり、特に、一つの画素内に複数のフォトダイオードを有する固体撮像素子に係る。当該固体撮像素子は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサであって、像面位相差式の焦点検出方法により、自動合焦を行うために必要な情報を出力する機能を有するものである。
図1は、本実施の形態の半導体装置の製造工程のフローを示す図である。図2、図4、図6、図8、図11、図13、図15、および図17は、本実施の形態の半導体装置の製造工程を説明する断面図である。図3、図5、図7、図9、図10、図12、図14、および図16は、本実施の形態の半導体装置の製造工程を説明する平面図である。上記の各断面図および各平面図では、図の左側に画素領域1Aを示し、図の右側に検査パターン領域1Bを示している。
また、ここでは画素の一例として、CMOSイメージセンサにおいて画素実現回路として使用される4トランジスタ型の画素を想定して説明を行うが、それに限るものではない。以下では、そのような画素のうち、一部のトランジスタなどを省略し、フォトダイオードと浮遊拡散容量部のみを描写した平面図を用いて説明を行うものとする。
図4、図6、図8、図11、図13、図15、および図17は、図3、図5、図7、図10、図12、図14、および図16のそれぞれのA−A線およびB−B線における断面を示す図である。図18は、本実施の形態の半導体装置の構成を示す概略図である。図19は、本実施の形態の半導体装置を示す等価回路図である。図20〜図24は、本実施の形態の半導体装置の検査パターンの形成位置を説明する平面図である。
画素領域1Aは、イメージセンサが複数有する画素のうち、1つの画素が形成される領域である。検査パターン領域1Bは、マイクロレンズの形成位置を検査・決定するために使用される重ね合わせ検査パターンが形成される領域である。当該検査パターンは、本実施の形態においてはマイクロレンズ以外の半導体領域などの形成位置を検査・決定する際にも用いられる。検査パターン領域1Bは、後に図20〜図24を用いて説明するように、半導体基板(半導体ウエハ)上に固体撮像素子を形成する領域の横のスクライブライン内、または固体撮像素子を形成する領域内の端部に位置する。
画素領域1Aでは、複数の画素のそれぞれの活性領域ARが横方向(X方向)に接するように並んで配置されている。この場合、活性領域ARは横方向に帯上に形成されており、隣接画素間の分離のために、後述する画素間分離注入が必要となる。ただし、隣接画素間に素子分離を設けることでも同様の機能を奏することが可能であり、その場合には画素間分離注入は省略することが可能である。
まず、図2に示すように、半導体基板SBを準備する(図1のステップS1)。その後、半導体基板SBの上面にウェル領域WLを形成する(図1のステップS2)。ここでは、画素領域1Aの半導体基板SBの上面にウェル領域WLを形成するが、検査パターン領域1Bの半導体基板SBの上面にはウェル領域WLを形成しない。ただし、検査パターン領域1Bの半導体基板SBの上面にウェル領域WLを形成しても構わない。
半導体基板SBは例えば単結晶シリコン(Si)からなる。ウェル領域WLは、半導体基板SBの主面にP型の不純物(例えばB(ホウ素))をイオン注入法などにより導入することで形成する。ウェル領域WLは、比較的不純物濃度が低いP−型半導体領域である。
次に、図3および図4に示すように、半導体基板SBの主面に溝を形成し、当該溝内に素子分離領域EIを形成する(図1のステップS3)。これにより、素子分離領域EIから半導体基板SBの上面が露出する領域、つまり活性領域を規定(区画)する。素子分離領域EIは、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)法またはLOCOS(Local Oxidization of Silicon )法などにより形成することができる。ここでは、素子分離領域EIはSTI法により形成されている。図3では、検査パターン領域1Bにおいて素子分離領域EIを示しているが、活性領域ARの周囲を囲う素子分離領域EIの図示を省略している。同様に、後の説明で用いる平面図では、検査パターン領域1Bの素子分離領域EIの図示を省略する場合がある。図3に示すように、活性領域ARにおける半導体基板上面の全面にはウェル領域WLが形成されている。
ここでは、ウェル領域WLを形成してから活性領域ARを形成する場合について説明するが、その逆でもよく、その場合には活性領域ARと素子分離領域EIを突き抜けるような加速エネルギーでP型不純物を注入すればよい。
また、以下の説明で用いる平面図では、層間絶縁膜の図示を省略し、場合によっては、基板上の配線の図示を省略する。また、図2〜図17では、画素領域1Aに形成される構造より、検査パターン領域1Bに形成される構造を小さく示しているが、実際には検査パターン領域1Bに形成されるパターンは、画素領域1Aに示す1つの画素よりも大きい。
また、図3に示すように、画素領域1Aにおいて素子分離領域EIにより囲まれている活性領域ARは、後の工程で2つのフォトダイオードを含む受光部を形成する領域と、転送トランジスタのドレイン領域であり電荷を蓄積する領域である浮遊拡散容量部を形成する領域とを有している。受光部を形成する領域は平面視において矩形の形状を有しており、浮遊拡散容量部を形成する領域の両端は、受光部を形成する領域の4辺のうちの1辺に接している。つまり、活性領域ARは上記の2つの領域からなる環状構造を有しており、上記の2つの領域に囲まれた箇所には素子分離領域EIが形成されている。
言い換えれば、浮遊拡散容量部を形成する領域は、受光部を形成する領域の上記1辺のうちの2箇所から素子分離領域EI側に突出した2つのパターン同士が相互に一箇所で接続された形状を有している。なお、浮遊拡散容量部を形成する領域である当該2つの突出パターンのそれぞれは、互いに接続されていなくてもよい。この場合、活性領域ARは環状構造を有さない。
検査パターン領域1Bの半導体基板上には、素子分離領域EIが半導体基板の上面に沿って、形成されている。図4に示すように、素子分離領域EIの形成深さは、ウェル領域WLの底部よりも浅い。
次に、図示は省略するが、後に形成するフォトダイオードを互いに分離するための不純物注入、つまり画素間分離注入を行う(図1のステップS4)。具体的には、画素領域1Aの半導体基板SBの上面であって、フォトダイオードを形成する領域を囲む領域にP型の不純物(例えばB(ホウ素))をイオン注入法などにより打ち込むことで、半導体基板の上面にP型半導体領域(図示しない)を形成する。当該P型半導体領域は、後に形成するフォトダイオードを構成するN−型半導体領域よりも深く形成する。
画素間分離注入を行うことにより、後に形成する画素間において、電子に対するポテンシャル障壁を形成する。これにより、隣接画素に電子が拡散することを防ぎ、撮像素子の感度特性を向上させることが可能となる。
次に、図5および図6に示すように、半導体基板SB上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する(図1のステップS5)。ここでは、画素領域1Aにおいて、活性領域ARのうち、受光部を形成する領域と、浮遊拡散容量部を形成する領域との境界の上に、ゲート絶縁膜(図示しない)を介してゲート電極G1、G2を形成する。つまり、受光部を形成する領域の1辺のうちの2箇所から突出する活性領域ARのパターンの一方の直上にゲート電極G1を形成し、他方の直上にゲート電極G2を形成する。ゲート電極G1、G2のそれぞれは、後に形成される転送トランジスタのゲート電極を構成する。ここでは、図示していない領域において、後に形成する周辺トランジスタのゲート電極も形成する。
また、ゲート電極G1、G2を形成する工程において、画素領域1Aの活性領域ARのうち、受光部を形成する領域を平面視における中央で2つに分割するように、ゲートパターン(ゲート層)G3を形成する。ゲートパターンG3は半導体基板SB上に絶縁膜GFを介して形成されている(図6参照)。
平面視において、ゲートパターンG3は、半導体基板の主面に沿うY方向に延在しており、半導体基板の主面に沿う方向であって、Y方向に対して直交するX方向において、ゲートパターンG3の横の両側には活性領域ARがゲートパターンG3から露出している。受光部を形成する領域は、平面視においてゲートパターンG3により分割されており、これにより分割された当該領域の一方に隣接して、活性領域ARの突出部および当該突出部の直上のゲート電極G1が形成されている。同様に、分割された当該領域の他方に隣接して、活性領域ARの他の突出部および当該他の突出部の直上のゲート電極G2が形成されている。
また、ゲート電極G1、G2およびゲートパターンG3を形成する工程において、検査パターン領域1Bの素子分離領域EI上に、絶縁膜IF1(図6参照)を介して検査パターン(ゲート層)GMを形成する。検査パターンGMは、平面視において例えば矩形の形状を有している。なお、図5では、検査パターンGMの周囲の素子分離領域EIの図示を省略している。図示はしていないが、検査パターンGMは複数形成されている。
ここでは、半導体基板SB上に絶縁膜および半導体膜を形成した後、フォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いて当該半導体膜および当該絶縁膜を加工する。これにより、当該絶縁膜からなる上記ゲート絶縁膜、図6に示す絶縁膜GFおよびIF1と、当該半導体膜からなるゲート電極G1、G2、ゲートパターンG3および検査パターンGMを形成する。
つまり、上記ゲート絶縁膜、図6に示す絶縁膜GFおよびIF1は、互いに同層の膜である。ここでいう同層の膜とは、製造工程において成膜された時点で一体となっていた膜をいう。言い換えれば、同層の関係にある膜は、同一の工程で成膜された膜からなる。上記ゲート絶縁膜、図6に示す絶縁膜GFおよびIF1は、例えば酸化シリコン膜からなる。なお、上記ゲート絶縁膜を熱酸化法などにより形成する場合、検査パターン領域1Bの素子分離領域EI上に絶縁膜IF1が形成されなくてもよい。
また、図5に示すゲート電極G1、G2、ゲートパターンG3および検査パターンGMは、互いに同層の膜である。ゲート電極G1、G2、ゲートパターンG3および検査パターンGMは、例えばポリシリコン膜からなるゲート層である。ゲート電極G1、G2、ゲートパターンG3および検査パターンGMは、同一のマスクを用いて形成したフォトレジスト膜をマスクとして用いて加工されたパターンであるため、各パターン同士は所定の間隔で形成される。つまり、ゲートパターンG3に対して、検査パターンGMの形成位置はがばらつくことは殆どない。
次に、図7および図8に示すように、画素領域1Aの半導体基板SBの上面に、N−型半導体領域N1を含むフォトダイオードPD1、N−型半導体領域N2を含むフォトダイオードPD2を形成する(図1のステップS6)。すなわち、画素領域1Aの半導体基板SBの主面に、N型の不純物(例えばヒ素(As)またはP(リン))を、例えばイオン注入法により打ち込むことで、活性領域ARのうち、受光部を形成する領域に、N−型半導体領域N1、N2を形成する。N−型半導体領域N1、N2は、X方向においてゲートパターンG3を挟むように形成される。
ここで、上記イオン注入法による打ち込みは、フォトリソグラフィ技術を用いて形成したフォトレジスト膜(図示しない)と、ゲートパターンG3とをマスクとして用いて行う。これにより、N−型半導体領域N1、N2は、活性領域ARの上面において互いに分離して形成される。N−型半導体領域N1、N2は、平面視において概ね矩形の形状を有している。隣り合うN−型半導体領域N1、N2の対向する辺のそれぞれの形成位置は、ゲートパターンG3の形成位置によって決まる。つまり、N−型半導体領域N1、N2の一部であって、N−型半導体領域N1、N2が互いに分離される部分のレイアウトは、ゲートパターンG3により自己整合的に決まる。
N−型半導体領域N1、N2のそれぞれの辺のうち、ゲートパターンG3に隣接する辺の反対側の辺は、素子分離領域EIに対して離間している。N−型半導体領域N1の一部はゲート電極G1と隣接する領域の半導体基板SB内に形成され、N−型半導体領域N2の一部はゲート電極G2と隣接する領域の半導体基板SB内に形成される。つまり、N−型半導体領域N1は、ゲート電極G1を有する電界効果トランジスタであって、後の工程で形成される転送トランジスタTX1のソース領域を構成するものである。また、N−型半導体領域N2は、ゲート電極G2を有する電界効果トランジスタであって、後の工程で形成される転送トランジスタTX2のソース領域を構成するものである。
ゲート電極G1、G2の直下の半導体基板SBの主面の一部はチャネル領域であり、N−型半導体領域N1、N2は形成されていない。図8に示すように、N−型半導体領域N1、N2の形成深さは、素子分離領域EIよりも深く、ウェル領域WLよりも浅い。
また、ゲートパターンG3と隣接する領域を除くN−型半導体領域N1、N2のレイアウトを決める上記フォトレジスト膜からなるパターンは、以下に説明するように、検査パターンGMを基準として形成位置が決められる。
N−型半導体領域N1、N2の形成工程においてイオン注入マスクとして用いるフォトレジストパターンを形成する際は、まず、半導体基板SB上にフォトレジスト膜を塗布し、その後、フォトレジスト膜を、露光用マスク(フォトマスク、レチクル)を用いて露光することで、フォトレジスト膜に露光用マスクのパターンを転写する。その後、フォトレジスト膜を現像することで、フォトレジストパターンを形成する。
ここで、上記露光を行う際に露光用マスクの位置ずれを防ぐため、検査パターンGMが用いられる。例えば、フォトレジストパターンを形成した後、当該フォトレジストパターンの形成位置のずれ量を、平面視における当該フォトレジストパターンと検査パターンGMとの距離から測定し、一旦フォトレジストパターンを除去した後、露光用マスクの位置または半導体基板SBの位置を適正な位置にずらし、再びフォトレジストパターンを形成する。これにより、検査パターンGMに対して位置ずれがないフォトレジストパターンを形成することが可能であるため、当該フォトレジストパターンをマスクとして用いて形成したN−型半導体領域N1、N2のレイアウトが、ゲート電極G1、G2、ゲートパターンG3および検査パターンGMに対してずれることを防ぐことができる。
なお、ゲート電極G1、G2、ゲートパターンG3および検査パターンGMは、素子分離領域EIにより設けられた重ね合わせ検査パターン(図示しない)を用いて形成位置を検査することで、素子分離領域EIのレイアウトに対して位置ずれのないように形成されている。また、N−型半導体領域N1、N2の形成位置を、素子分離領域EIにより設けられた重ね合わせ検査パターン(図示しない)を用いて検査・決定してもよい。この場合、N−型半導体領域N1、N2の形成位置が、素子分離領域EIにより規定された活性領域ARのレイアウトに対してずれることを防ぐことができる。
以上に述べたように、N−型半導体領域N1、N2のレイアウトは、ゲートパターンG3により自己整合的に決定される領域と、検査パターンGMを用いて決定される領域とを有しているため、N−型半導体領域N1、N2が各ゲートパターンに対して位置ずれを起こすことを防ぐことができる。
N−型半導体領域N1、N2を形成することで、N−型半導体領域N1およびウェル領域WLからなる受光部であるフォトダイオードPD1が形成され、N−型半導体領域N2およびウェル領域WLからなる受光部であるフォトダイオードPD2が形成される。つまり、N−型半導体領域N1とPN接合を形成するウェル領域WLはフォトダイオードPD1のアノードとして機能し、N−型半導体領域N1はフォトダイオードPD1のカソードとして機能する。N−型半導体領域N2とPN接合を形成するウェル領域WLはフォトダイオードPD2のアノードとして機能し、N−型半導体領域N1はフォトダイオードPD2のカソードとして機能する。活性領域ARには、平面視において、ゲートパターンG3を挟んでN−型半導体領域N1、N2が並んでいる。
次に、図9に示すように、活性領域AR内の一部にN型の不純物(例えばヒ素(As)またはP(リン))を、例えばイオン注入法により打ち込むことで、N型の不純物領域である浮遊拡散容量部FDを形成する(図1のステップS7)。これにより、浮遊拡散容量部FDをドレイン領域として有し、N−型半導体領域N1をソース領域として有し、さらにゲート電極G1を有する転送トランジスタTX1と、浮遊拡散容量部FDをドレイン領域として有し、N−型半導体領域N2をソース領域として有し、さらにゲート電極G2を有する転送トランジスタTX2とが形成される。また、この工程では、図示していない領域においてソース・ドレイン領域を形成することで、周辺トランジスタであるリセットトランジスタ、増幅トランジスタおよび選択トランジスタを形成する。
浮遊拡散容量部FDは、活性領域ARのうち、矩形の受光部から突出する領域内に形成される。つまり、活性領域ARは、平面視において、ゲート電極G1、G2を境にして、フォトダイオードPD1、PD2を有する受光部と、浮遊拡散容量部FDとに分かれている。転送トランジスタTX1、TX2は、互いにドレイン領域である浮遊拡散容量部FDを共有している。なお、転送トランジスタTX1、TX2のそれぞれのドレイン領域は、レイアウトにおいて分離していてもよい。その場合、後に形成するコンタクトプラグおよび配線を介して、分離されているそれぞれのドレイン領域は、互いに電気的に接続される。
以上の工程により、フォトダイオードPD1、PD2、転送トランジスタTX1、TX2およびその他の周辺トランジスタ(図示しない)を含む画素PEが形成される。図示はしていないが、画素PEは半導体基板SB上の画素アレイ部にマトリクス状に並んで複数形成されている。
N型のフォトダイオードを形成する場合、上記ドレイン領域は、N−型半導体領域N1、N2の不純物のN型不純物濃度より大きいN型不純物濃度で形成する。また、図8に示すN−型半導体領域N1、N2のようなフォトダイオード領域の表面部分に、P+型の不純物(例えばB(ホウ素))などの不純物を、N−型半導体領域N1、N2よりも浅く打ち込んでP+層を形成するようなフォトダイオードの形成方法も使用されることがあるが、以下の説明においては表面のP+層が存在しない場合について説明する。
次に、図10および図11に示すように、半導体基板上に層間絶縁膜CLを形成し(図1のステップS8)、その後、層間絶縁膜CLを貫通するコンタクトプラグCPを形成する(図1のステップS9)。
ここでは、半導体基板SBの主面上に、転送トランジスタTX1、TX2、フォトダイオードPD1、PD2および検査パターンGMなどを覆うように、例えば酸化シリコン膜からなる層間絶縁膜CLを、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成する。その後、層間絶縁膜CL上にフォトレジストパターンを形成し、当該フォトレジストパターンをマスクとしてドライエッチングを行うことで、ゲート電極G1、ゲート電極G2および浮遊拡散容量部FDのそれぞれを露出するコンタクトホールを形成する。ここで、ゲート電極G1、ゲート電極G2および浮遊拡散容量部FDのそれぞれの上面にはシリサイド層が形成されていてもよい。このとき、フォトダイオードPD1、PD2を含む受光部の直上および検査パターンGMの直上にコンタクトホールは形成されない。
続いて、複数のコンタクトホール内を含む層間絶縁膜CL上に金属膜を形成した後、層間絶縁膜CL上の当該金属膜を、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)法により研磨することで除去する。これにより、複数のコンタクトホールのそれぞれに埋め込まれた当該金属膜からなるコンタクトプラグCPを形成する。コンタクトプラグCPは、例えば、コンタクトホール内の側壁および底面を覆う窒化チタン膜と、当該底面上に当該窒化チタン膜を介してコンタクトホール内に埋め込まれたタングステン膜とを含む積層膜により構成される。
コンタクトプラグCPの形成位置は、コンタクトホールを形成する位置により決まる。フォトリソグラフィ技術を用いて形成されるコンタクトホールの位置は、ゲート電極G1、G2と同層の検査パターンGMを基準として決まる。これにより、コンタクトプラグCPの形成位置が、ゲート電極G1、G2に対してずれることを防ぐことができる。フォトダイオードPD1、PD2を含む受光部の直上および検査パターンGMの直上にコンタクトプラグCPは形成されない。
次に、図12および図13に示すように、層間絶縁膜CL上に層間絶縁膜IL1および下層配線である配線M1からなる第1配線層を形成する(図1のステップS10)。下層配線は、いわゆるシングルダマシン法により形成する。
ここでは、層間絶縁膜CL上に、例えばCVD法を用いて例えば酸化シリコン膜などからなる層間絶縁膜IL1を形成する。その後、層間絶縁膜IL1を、フォトリソグラフィ技術およびドライエッチング法を用いて加工することで、層間絶縁膜IL1を貫通する開口部であって、層間絶縁膜CLの上面およびコンタクトプラグCPの上面を露出する配線溝を形成する。続いて、配線溝内を含む層間絶縁膜IL1上に金属膜を形成し、層間絶縁膜IL1上の余分な金属膜をCMP法などにより除去することで、配線溝に埋め込まれた金属膜からなる配線M1を形成する。フォトダイオードPD1、PD2および検査パターンGMのそれぞれの直上に配線M1は形成されない。
配線M1は、例えば窒化タンタル膜および銅膜を順に積層した積層構造を有している。配線溝内の側壁および底面は、窒化タンタル膜により覆われている。配線M1は、その底面においてコンタクトプラグCPの上面に接続されている。なお、図12では、浮遊拡散容量部FD上のコンタクトプラグCPに接続された配線M1の図示を省略している。また、図12では、ゲート電極G1、G2のそれぞれと配線M1との間に設けられたコンタクトプラグCPを、配線M1を透過して示している。
配線M1の形成位置は、配線溝のパターンの形成位置により決まる。ここで、配線溝の形成位置は、コンタクトホールのパターンを基準として検査・決定される。
次に、図14および図15に示すように、層間絶縁膜IL1(図13参照)上に複数の上層配線を含む複数の配線層を積層する(図1のステップS11)。これにより、層間絶縁膜、IL1、層間絶縁膜IL1上の複数の層間絶縁膜、配線M1、および配線M1上に積層された複数の上層配線からなる積層配線層を形成する。ここでは、配線M1上にビアV2を介して配線M2を形成し、配線M2上にビアV3を介して配線M3を形成する構造について説明する。各上層配線およびそれらの上層配線のそれぞれの下のビアは、いわゆるデュアルダマシン法により形成する。図15では、層間絶縁膜CL、IL1およびそれらの上の層間絶縁膜の1つの層間絶縁膜ILとして示している。
配線M2および配線M3は、平面視において、配線M1よりもフォトダイオードPD1、PD2から離れた位置に形成される。つまり、フォトダイオードPD1、PD2のそれぞれの直上に配線は形成されていない。また、検査パターンGMの直上にも配線は形成されていない。また、積層配線層内の最上層配線である配線M3の上には層間絶縁膜ILが形成されている。図14では、配線M3と配線M2との間に形成されたビアV3を、配線M3を透過して示している。
デュアルダマシン法は、例えば層間絶縁膜を貫通するビアホールを形成した後、当該ビアホールよりも浅い配線溝を当該層間絶縁膜の上面に形成し、その後ビアホールおよび配線溝内に金属を埋め込むことで、ビアホール内のビアと、その上の配線溝内の配線とを同時に形成する方法である。ただし、配線溝を形成してから、当該配線溝の底面から層間絶縁膜の底面まで貫通するビアホールを設けてもよい。ビアV2、V3、配線M2およびM3は、主に銅膜からなる。配線M1は、ビアV2、配線M2およびビアV3を介して配線M3に電気的に接続されている。
配線溝およびビアホールは、フォトリソグラフィ技術およびドライエッチング法を用いて層間絶縁膜を加工することで形成する。上記のようにビアホールを形成してから配線溝を形成する場合、ビアV2が埋め込まれたビアホールの形成位置は、配線M1のパターンを基準に検査・決定される。また、配線M2が埋め込まれた配線溝の形成位置は、ビアV2を埋め込む予定のビアホールのパターンを基準に検査・決定される。同様に、ビアV3が埋め込まれたビアホールの形成位置は、配線M2のパターンを基準に検査・決定される。また、配線M3が埋め込まれた配線溝の形成位置は、ビアV3を埋め込む予定のビアホールのパターンを基準に検査・決定される。
次に、図16および図17に示すように、画素領域1Aの層間絶縁膜IL上にカラーフィルタCFを形成し(図1のステップS12)、その後、カラーフィルタCF上であって、画素PEの直上にマイクロレンズMLを形成する(図1のステップS13)。図16では、マイクロレンズMLの輪郭を破線で示している。平面視において、マイクロレンズMLと、フォトダイオードPD1、PD2とは重なっている。
ここで、1つの画素PEは、フォトダイオードPD1、PD2および浮遊拡散領域(フローティングディフュージョン)以外に、画素を構成する他のトランジスタが有しているが、便宜上、図にはそれらの他のトランジスタを記載していない。実際には、平面視において、マイクロレンズMLと重なるようにそれらの他のトランジスタも配置されている。
カラーフィルタCFは、例えば層間絶縁膜IL1の上面に形成された溝内に、所定の波長の光を透過し、他の波長の光を遮断する材料からなる膜を埋め込むことで形成する。ここでは、検査パターンGMの直上にカラーフィルタCFを形成していない。カラーフィルタCF上のマイクロレンズMLは、カラーフィルタCF上に形成した膜を、平面視において円形のパターンに加工した後、例えば当該膜を加熱することで当該膜の表面を丸め、これにより当該膜をレンズ状に加工することで形成する。
また、マイクロレンズMLを形成すると同時に、検査パターン領域1Bの層間絶縁膜IL上に、マイクロレンズMLと同層の膜からなる検査パターンMLPを形成する。検査パターンMLPの平面レイアウトとしては、特に、平面視において検査パターンGMを囲む矩形の環状構造を採用することが考えられる。以下の説明では、検査パターンMLPが、Y方向に延在する2辺と、X方向に延在する2辺とを含む4辺により構成される環状パターンで形成されている場合について説明する。
平面視において、検査パターンMLPは、検査パターンGMから離間している。例えば平面視において正方形の形状を有する検査パターンGMの1辺の長さは15μmであり、検査パターンMLPの1辺の長さは25μmである。検査パターンGMを構成する1辺であって、例えばY方向に延在するパターンの幅、つまりX方向における長さは2〜4μmである。つまり、検査パターンGMと検査パターンMLPとは、X方向またはY方向において、1〜3μm離間している。
これに対して、マイクロレンズMLの直径は、例えば4μmである。つまり、図では検査パターンGM、MLPを比較的小さく示しているが、実際には検査パターンGM、MLPを含む重ね合わせマークは、1つの画素よりも大きいパターンである。
マイクロレンズMLのパターンを形成する際には、カラーフィルタCF上に形成した透過膜を、フォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いて加工する方法を用いることが考えられる。つまり、当該透過膜上にフォトリソグラフィ技術によりフォトレジスト膜を形成した後、フォトレジスト膜を露光・現像することで、フォトレジストパターンを形成し、その後当該フォトレジストパターンをマスクとして用いて当該透過膜を加工することができる。また、当該透過膜自体が感光性を有する場合には、当該透過膜を露光・現像することで、当該透過膜からなるマイクロレンズMLおよび検査パターンMLPのパターンを形成することができる。
マイクロレンズMLの形成位置の検査は、検査パターンGMおよび検査パターンMLPを用いて行う。つまり、マイクロレンズMLの形成位置が、画素PEの受光部に対してずれることを防ぐため、半導体基板SBに対する露光用マスクの位置を、検査パターンGMおよび検査パターンMLPを用いて調整する。
上記調整は、次のようにして行う。すなわち、上記のようにフォトリソグラフィ技術を用いてマイクロレンズMLを形成する場合には、まず、透過膜上にフォトレジストパターンを形成する。当該フォトレジストパターンは、例えば、平面視において、画素領域1AのマイクロレンズMLが形成される円形の領域に形成され、当該円形の領域の周りに形成されていない。また、当該フォトレジストパターンは、検査パターン領域1Bの検査パターンMLPが形成される領域に形成され、検査パターンMLPが形成される環状の領域の外側および内側には形成されていない。
ここで、検査パターンMLPを形成するために当該透過膜の上に形成されたフォトレジストパターン、つまり環状のパターンと、検査パターンGMとの平面視における位置関係を検査する。このとき、当該環状のパターンと検査パターンGMとの間にずれが生じている場合には、ずれ量を測定した後、フォトレジストパターンを除去する。その後、上記ずれ量を考慮して露光用マスクと半導体基板SBとの相対的な位置を調整して、再度フォトレジストパターンを形成する。これにより、フォトレジストパターンを所望の位置に形成することができる。よって、このフォトレジストパターンをマスクとして用いてエッチングを行ってマイクロレンズMLおよび検査パターンMLPを形成すれば、マイクロレンズMLの形成位置が、画素PEに対してずれることを防ぐことができる。
また、フォトレジストパターンと検査パターンGMとを観察してずれの有無および量を検査するのではなく、フォトレジストパターンを用いて透過膜の加工を行い、マイクロレンズMLのパターンおよび検査パターンMLPを形成してから、検査パターンMLPと検査パターンGMとを観察してずれの有無および量を検査してもよい。この場合、検査パターンMLPの形成位置が所望の位置からずれていた場合には、マイクロレンズMLおよび検査パターンMLPを一度除去してから、ずれ量を考慮して形成位置を修正した上で、マイクロレンズMLおよび検査パターンMLPを再度形成する。
また、フォトレジストパターンを形成せず、感光性を有する透過膜を露光・現像により直接加工する場合には、一旦マイクロレンズMLおよび検査パターンMLPを形成してから、検査パターンGM、MLPを用いて、マイクロレンズMLの位置ずれを検査する。検査の結果、検査パターンMLPの形成位置が所望の位置からずれていた場合には、マイクロレンズMLおよび検査パターンMLPを一度除去してから、形成位置を修正して再度形成する。
このように、本実施の形態では、ゲート電極G1、G2、ゲートパターンG3と同層の膜からなる検査パターンGMを重ね合わせマークとして使用することで、マイクロレンズMLの形成位置を検査・決定する。上記のように、特定の膜のパターン、当該パターンを形成するために用いるフォトレジストパターン、またはイオン注入のために用いるマスクパターンを形成した後に、それらのパターンの形成された位置を、検査パターンGMを利用して検査することができる。ただし、検査パターンGMは、露光を行う前の露光マスクの位置決めをするために観測するマーク、つまりアライメントマークとして使用することもできる。
本実施の形態の主な特徴は、N−型半導体領域N1、N2の分離部を、ゲートパターンG3により自己整合的に形成し、かつ、各ゲート電極と同層の検査パターンGMを基準としてマイクロレンズMLの形成位置を規定することにより、N−型半導体領域N1、N2とマイクロレンズMLとの形成位置のずれを抑えることにある。
この後の工程では、半導体基板SB、つまり半導体ウエハのスクライブラインをダイシングして切削することにより、半導体ウエハを複数のセンサチップに個片化することで、当該センサチップからなる固体撮像素子を複数形成する。これにより、当該固体撮像素子を含む本実施の形態の半導体装置が完成する。
以下では、固体撮像素子の構造、動作について図16〜図19を用いて説明する。本実施の形態の半導体装置である固体撮像素子は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサであって、図18に示すように、画素アレイ部PEAと、読み出し回路CC1、CC2と、出力回路OCと、行選択回路RCと、制御回路COCと、記憶回路MCとを備えている。
画素アレイ部PEAには、複数の画素PEが行列状に配置されている。つまり、固体撮像素子を構成する半導体基板の上面には、複数の画素PEが、X軸方向およびY軸方向に並んでいる。画素PEの周縁は素子分離領域(素子分離構造)により囲まれている。図18に示すX軸方向は、固体撮像素子を構成する半導体基板の主面に沿う方向であって、画素PEが配列されている行方向に沿う方向である。また、当該半導体基板の主面に沿う方向であって、当該X軸方向に対して直交するY軸方向は、画素PEが配列されている列方向に沿う方向である。つまり、画素PEはマトリクス状に並んで配置されている。
複数の画素PEのそれぞれは、照射される光の強度に応じた信号を生成する。行選択回路RCは、複数の画素PEを行単位で選択する。行選択回路RCによって選択された画素PEは、生成した信号を後述する出力線OL(図19参照)に出力する。読み出し回路CC1、CC2は、画素アレイ部PEAを間に挟むようにY軸方向で互いに対向して配置されている。読み出し回路CC1、CC2のそれぞれは、画素PEから出力線OLに出力された信号を読み出して出力回路OCに出力する。記憶回路MCは、出力線OLから出力された上記信号を一時的に記憶する記憶部である。
読み出し回路CC1は、複数の画素PEのうち、当該読み出し回路CC1側の半分の画素PEの信号を読み出し、読み出し回路CC2は、当該読み出し回路CC2側の残りの半分の画素PEの信号を読み出す。出力回路OCは、読み出し回路CC1、CC2が読み出した画素PEの信号を、本固体撮像素子の外部に出力する。制御回路COCは、本固体撮像素子全体の動作を統括的に管理し、本固体撮像素子の他の構成要素の動作を制御する。記憶回路MCは、画素PE内の2つのフォトダイオードのうちの一方から出力された信号を記憶することで、当該2つのフォトダイオードのそれぞれから出力される電荷の大きさを測るために用いられる。
次に、図19に画素の回路を示す。図18に示す複数の画素PEのそれぞれが、図19に示す回路を有している。図19に示すように、画素は、光電変換を行うフォトダイオードPD1、PD2と、フォトダイオードPD1で発生した電荷を転送する転送トランジスタTX1と、フォトダイオードPD2で発生した電荷を転送する転送トランジスタTX2とを有している。また、画素は、転送トランジスタTX1、TX2から転送される電荷を蓄積する浮遊拡散容量部FDと、浮遊拡散容量部FDの電位を増幅する増幅トランジスタAMIとを有している。画素はさらに、増幅トランジスタAMIで増幅された電位を、読み出し回路CC1、CC2(図18参照)の一方に接続された出力線OLに出力するか否かを選択する選択トランジスタSELと、フォトダイオードPD1、PD2のカソードおよび浮遊拡散容量部FDの電位を所定電位に初期化するリセットトランジスタRSTとを備えている。転送トランジスタTX1、TX2、リセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMIおよび選択トランジスタSELのそれぞれは、例えばN型のMOSトランジスタである。
フォトダイオードPD1、PD2のそれぞれのアノードには、マイナス側電源電位である接地電位GNDが印加され、フォトダイオードPD1、PD2のカソードは、転送トランジスタTX1、TX2のソースにそれぞれ接続されている。浮遊拡散容量部FDは、転送トランジスタTX1、TX2のそれぞれのドレインと、リセットトランジスタRSTのソースと、増幅トランジスタAMIのゲートとに接続されている。リセットトランジスタRSTのドレインと、増幅トランジスタAMIのドレインとには、プラス側電源電位VCCが印加される。増幅トランジスタAMIのソースは、選択トランジスタSELのドレインに接続されている。選択トランジスタSELのソースは、上述の読み出し回路CC1、CC2のいずれか一方に接続された出力線OLに接続されている。
次に画素の動作について説明する。まず、転送トランジスタTX1、TX2およびリセットトランジスタRSTのゲート電極に所定電位が印加されて、転送トランジスタTX1、TX2およびリセットトランジスタRSTがともにオン状態となる。そうすると、フォトダイオードPD1、PD2に残存する電荷および浮遊拡散容量部FDに蓄積された電荷がプラス側電源電位VCCに向かって流れて、フォトダイオードPD1、PD2および浮遊拡散容量部FDの電荷が初期化される。その後、リセットトランジスタRSTがオフ状態となる。
次に、入射光がフォトダイオードPD1、PD2のPN接合に照射されて、フォトダイオードPD1、PD2で光電変換が発生する。その結果、フォトダイオードPD1、PD2のそれぞれに電荷が発生する。この電荷は、転送トランジスタTX1、TX2によってすべて浮遊拡散容量部FDに転送される。浮遊拡散容量部FDは転送されてきた電荷を蓄積する。これにより、浮遊拡散容量部FDの電位が変化する。
次に、選択トランジスタSELがオン状態となると、変化後の浮遊拡散容量部FDの電位が、増幅トランジスタAMIによって増幅され、その後、出力線OLに出力される。そして、読み出し回路CC1、CC2の一方は、出力線OLの電位を読み出す。なお、像面位相差式の自動合焦を行う際には、フォトダイオードPD1、PD2のそれぞれの電荷を、転送トランジスタTX1、TX2により同時に浮遊拡散容量部FDに転送するのではなく、各電荷を順次転送および読み出しを行うことで、フォトダイオードPD1、PD2のそれぞれに電荷の値を読み出す。撮像を行う際には、フォトダイオードPD1、PD2のそれぞれの電荷を同時に浮遊拡散容量部FDに転送する。
以下では、主に図19を用いて、本実施の形態の半導体装置である固体撮像素子の動作について、より具体的に説明する。固体撮像素子の動作としては、撮像動作および自動合焦動作が挙げられる。
最初に、撮像をする際の画素の動作について説明する。この場合にはまず、転送トランジスタTX1、TX2およびリセットトランジスタRSTのゲート電極に所定電位を印加して、転送トランジスタTX1、TX2およびリセットトランジスタRSTをオン状態とする。そうすると、フォトダイオードPD1、PD2に残存する電荷および浮遊拡散容量部FDに蓄積された電荷がプラス側電源電位VCCに向かって流れて、フォトダイオードPD1、PD2および浮遊拡散容量部FDの電荷が初期化される。その後、リセットトランジスタRSTをオフ状態とする。
次に、入射光がフォトダイオードPD1、PD2のPN接合に照射されて、フォトダイオードPD1、PD2のそれぞれで光電変換が起こる。その結果、フォトダイオードPD1には電荷L1が発生し、フォトダイオードPD2には電荷R1が発生する。このように、フォトダイオードPD1、PD2は、入射光の光量に応じた信号電荷を光電変換によりそれらの内部に生成する受光素子、つまり光電変換素子である。
次に、これらの電荷を浮遊拡散容量部FDに転送する。撮像動作においては、画素PE内の2つのフォトダイオードPD1、PD2を1個の光電変換部と見なして動作させるため、フォトダイオードPD1、PD2の各電荷を1つの信号として合成して読み出す。すなわち、撮像動作においては、2つのフォトダイオードPD1、PD2のそれぞれにおいて発生した電荷信号を、加算して一つの画素情報として取得する。
したがって、フォトダイオードPD1、PD2のそれぞれの電荷を別々に読み出す必要はない。この際、転送トランジスタTX1、TX2をオンさせることにより、電荷を浮遊拡散容量部FDに転送する。これにより、浮遊拡散容量部FDは、フォトダイオードPD1、PD2から転送されてきた電荷を蓄積する。これにより、浮遊拡散容量部FDの電位が変化する。
ここで、上記の電荷の合成の過程を具体的に説明する。ここでは、まず、フォトダイオードPD1の電荷L1と、フォトダイオードPD2の電荷R1が蓄積されている状態でゲート電極G1、G2に電圧を印加し、転送トランジスタTX1、TX2をオン状態とする。これにより、電荷L1、R1は、浮遊拡散容量部FDに転送されて合成される。
次に、選択トランジスタSELをオン状態にして、変化後の浮遊拡散容量部FDの電位を、増幅トランジスタAMIによって増幅することで、浮遊拡散容量部FDの電位変動に対応する電気信号を、出力線OLに出力する。つまり、選択トランジスタSELを動作させることで、増幅トランジスタAMIが出力する電気信号を外部に出力する。これにより、読み出し回路CC1、CC2(図18参照)の一方は、出力線OLの電位を読み出す。
続いて、像面位相差式の自動合焦をする際の画素の動作について説明する。本実施の形態の半導体装置である固体撮像素子は、1個の画素内に複数の光電変換部(例えばフォトダイオード)を設けたものである。このように画素内に複数のフォトダイオードを設けているのは、当該固体撮像素子を、例えば像面位相差型の自動焦点検出システムを有するデジタルカメラに利用した場合に、自動合焦の精度および速度を向上させることができるためである。
このようなデジタルカメラでは、画素内の一方のフォトダイオードと、もう一方のフォトダイオードとのそれぞれが検出した信号のずれ量、つまり位相差から、合焦に必要なレンズの駆動量を算出し、短時間での合焦を実現することができる。よって、画素内に複数のフォトダイオードを設けることで、固体撮像素子内に微細なフォトダイオードをより多く形成することができるため、自動合焦の精度を向上させることができる。したがって、自動合焦を行う際には、上記撮像動作と異なり、画素内の複数のフォトダイオードのそれぞれに生じた電荷を別々に読み出す必要がある。
自動焦点検出の動作においては、まず、転送トランジスタTX1、TX2およびリセットトランジスタRSTのゲート電極に所定電位を印加し、転送トランジスタTX1、TX2およびリセットトランジスタRSTをともにオン状態とする。これにより、フォトダイオードPD1、PD2および浮遊拡散容量部FDの電荷を初期化する。その後、リセットトランジスタRSTをオフ状態とする。
次に、入射光がフォトダイオードPD1、PD2のPN接合に照射されて、フォトダイオードPD1、PD2のそれぞれで光電変換が起こる。その結果、フォトダイオードPD1、PD2のそれぞれに電荷が発生する。ここでは仮に、フォトダイオードPD1に生じる電荷をL1、フォトダイオードPD2に生じる電荷をR1とする。
次に、これらの電荷のうちの一方を浮遊拡散容量部FDに転送する。ここでは、まず、転送トランジスタTX1をオンさせることで、フォトダイオードPD1の電荷L1を浮遊拡散容量部FDに読み出し、浮遊拡散容量部FDの電位を変化させる。その後、選択トランジスタSELをオン状態にして、変化後の浮遊拡散容量部FDの電位を、増幅トランジスタAMIによって増幅し、その後、出力線OLに出力する。つまり、電荷検出部である浮遊拡散容量部FDの電位変動に対応する電気信号を、増幅トランジスタAMIにより増幅して出力する。これにより、読み出し回路CC1、CC2(図18参照)の一方は、出力線OLの電位を読み出す。これにより読み出された電荷L1からなる信号は、記憶回路MC(図18参照)に記憶される。
このとき、浮遊拡散容量部FDはフォトダイオードPD1で生じた電荷L1が残っており、浮遊拡散容量部FDの電位は変化したままとなっている。また、フォトダイオードPD2内の電荷R1は未だ転送されていない。
次に、転送トランジスタTX2をオンさせることで、フォトダイオードPD2の電荷R1を浮遊拡散容量部FDに読み出し、浮遊拡散容量部FDの電位をさらに変化させる。
これにより、浮遊拡散容量部FDにおいては、元々蓄積されていたフォトダイオードPD1の電荷L1と、その後転送されたフォトダイオードPD2の電荷R1とが合成された電荷が蓄積される。つまり、浮遊拡散容量部FD内にはL1+R1の電荷が蓄積される。
その後、選択トランジスタSELをオン状態にして、変化後の浮遊拡散容量部FDの電位を、増幅トランジスタAMIによって増幅し、その後、出力線OLに出力する。これにより、読み出し回路CC1、CC2(図18参照)の一方は、出力線OLの電位を読み出す。これにより読み出された電荷L1+R1からフォトダイオードPD2に生じた電荷R1を算出するため、次のような計算を行う。すなわち、当該電荷L1+R1の値から、記憶回路MC(図18参照)に記憶された電荷L1の値を引く。これにより、フォトダイオードPD2の電荷R1を読み出すことができる。このような演算は、例えば制御回路COC(図18参照)にて行われる。
次に、画素アレイ部PEA(図18参照)の各画素PE内のフォトダイオードPD1、PD2の検出した電荷L1、R1のずれ量、つまり位相差から、合焦に必要なレンズの駆動量を算出し、自動合焦点の検出を行う。
なお、上記のようにフォトダイオードPD1、PD2のそれぞれの電荷を順に読み出す際、先に読み出しを行う対象をフォトダイオードPD2の電荷R1とし、その後にフォトダイオードPD1の電荷L1を読み出してもよい。
また、自動合焦時の他の動作として、合成した電荷L1+R1から電荷R1を算出する動作を省略する方法も考えられる。つまり、先に転送トランジスタTX1をオンさせて電荷L1を読み出して記憶した後、リセットトランジスタRSTをオンさせることで浮遊拡散容量部FDをリセットさせれば、その後転送トランジスタTX2をオンさせることでフォトダイオードPD2の電荷R1を単独で読み出すことができる。この場合も電荷L1を記憶回路MC(図18参照)に記憶する必要があるが、上記のような計算を行わなくとも、電荷L1と電荷R1とを単独で読み出すことができる。
本実施の形態の固体撮像素子をデジタルカメラに用いた場合、静止画および動画のいずれの撮像においても、上記撮像動作を各画素において行う。また、動画の撮像においては、撮像とともに上記自動合焦動作を各画素において行う。静止画の撮像においては、上記自動合焦動作を各画素で行うことにより合焦を行う場合と、上記自動合焦動作を画素において行わず、固体撮像素子外の他の自動合焦装置を用いる場合とがある。
次に、図16および図17を用いて、本実施の形態の半導体装置の構造を説明する。図16の画素領域1Aに示すように、1個の画素PEの面積の大部分は、フォトダイオードPD1、PD2が形成された受光部が占めている。当該受光部の周囲には複数の周辺トランジスタ(図示しない)が配置されており、受光部および周辺トランジスタのそれぞれの活性領域の周縁は、素子分離領域EIにより囲まれている。ここでいう周辺トランジスタとは、図19に示すリセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMIおよび選択トランジスタSELのそれぞれを指す。
図16に示す上記受光部の活性領域ARは、平面視において矩形に近い形状を有している。活性領域AR内には、X軸方向においてフォトダイオードPD1、PD2が並んで配置されている。フォトダイオードPD1、PD2は互いに離間して形成されており、平面視において、フォトダイオードPD1、PD2はいずれも矩形の形状を有している。フォトダイオードPD1、PD2のそれぞれの間の半導体基板の直上には、ゲートパターンG3が形成されている。
浮遊拡散容量部FDは、転送トランジスタTX1およびTX2のドレイン領域として機能する半導体領域であり、活性領域AR内に形成されている。浮遊拡散容量部FDは電気的に浮遊状態にあるため、リセットトランジスタを動作させなければ、浮遊拡散容量部FD内に蓄積された電荷は保持される。
転送トランジスタTX1、TX2のそれぞれのドレイン領域は、半導体基板の主面に形成されたN+型の半導体領域であり、当該半導体領域の上面には、コンタクトプラグCPが接続されている。また、ゲート電極G1、G2のそれぞれの上面にもコンタクトプラグCPが接続されている。
フォトダイオードPD1は、半導体基板の主面に形成されたN−型半導体領域N1と、P型の半導体領域であるウェル領域WLとからなる。同様に、フォトダイオードPD2は、半導体基板の主面に形成されたN−型半導体領域N2と、ウェル領域WLとからなる。受光素子であるフォトダイオードPD1、PD2は、N−型半導体領域N1、N2の形成領域にそれぞれ形成されているものとみなすことができる。活性領域AR内において、N−型半導体領域N1、N2が形成された領域のそれぞれの周囲には、P−型のウェル領域WLが形成されている。
活性領域ARは平面視において矩形に近い形状を有しているが、矩形の4辺のうちの1辺には突出部が2つ形成されており、それらの突出部は、延在した先で接続されている。つまり、活性領域ARは、これらの突出部と、受光部の矩形のパターンとからなる環状の平面レイアウトを有している。当該環状の平面レイアウトの内側には素子分離領域EIが形成されている。それらの突出部には、転送トランジスタTX1、TX2のそれぞれのドレイン領域が形成されている。つまり、転送トランジスタTX1、TX2のそれぞれは、ドレイン領域である浮遊拡散容量部FDを共有している。また、当該2つの突出部の上を跨ぐように、ゲート電極G1、G2がそれぞれ配置されている。
なお、撮影画像を出力する際には、画素内の2つのフォトダイオードの信号(電荷)を一つの信号としてまとめて出力する。これにより、1個のフォトダイオードのみを有する画素を複数備えた固体撮像素子と同等の画質で画像を得ることができる。
半導体基板上には配線M1、M2、M3を含む積層配線層が形成されているが、各配線は、フォトダイオードPD1、PD2を含む受光部と平面視において重なっていない。
図16の検査パターン領域1Bに示すように、半導体基板上には素子分離領域EIが形成されており、素子分離領域EI上には、ゲート電極G1、G2およびゲートパターンG3と同層の膜からなる検査パターンGMが形成されている。検査パターンGM上の層間絶縁膜(図示しない)の上には、マイクロレンズMLと同層の膜からなる検査パターンMLPが形成されている。検査パターンMLPは、平面視において、検査パターン領域1Bを囲うように形成された環状構造を有している。互いに同層の関係にあるゲート電極G1、G2およびゲートパターンG3と同層の膜からなる検査パターンGMは、同じ高さに形成されている。また、互いに同層の関係にあるマイクロレンズMLと検査パターンMLPとは、同じ高さに形成されている。
図17の画素領域1Aには、1個の画素PE(図16参照)内のフォトダイオードPD1、PD2が並ぶ方向に沿う断面図を示している。図17に示す断面図では、半導体基板SB上に積層された複数の層間絶縁膜同士の境界の図示を省略している。図17の画素領域1Aに示すように、N型の単結晶シリコンなどからなる半導体基板SBの上面内には、P−型のウェル領域WLが形成されている。ウェル領域WL上には、活性領域と、他の活性領域とを区画する素子分離領域EIが形成されている。素子分離領域EIは例えば酸化シリコン膜からなり、半導体基板SBの上面に形成された溝内に埋め込まれている。
ウェル領域WLの上面内には、N−型半導体領域N1、N2が互いに隔てられて形成されている。N−型半導体領域N1とPN接合を形成するウェル領域WLはフォトダイオードPD1のアノードとして機能する。N−型半導体領域N2とPN接合を形成するウェル領域WLはフォトダイオードPD2のアノードとして機能する。N−型半導体領域N1とN−型半導体領域N2とは、素子分離領域EIに挟まれた一つの活性領域内に設けられている。N−型半導体領域N1、N2の相互間の半導体基板SBの直上には、絶縁膜GFを介してゲートパターンG3が形成されている。
このように、画素に形成された活性領域内には、N−型半導体領域N1およびウェル領域WLからなるフォトダイオードPD1と、N−型半導体領域N2およびウェル領域WLからなるフォトダイオードPD2とが形成されている。活性領域内においてフォトダイオードPD1、PD2は、半導体基板SBの上面にウェル領域WLが露出している領域を挟むようにして、並んで配置されている。
N−型半導体領域N1、N2の形成深さは、ウェル領域WLの形成深さよりも浅い。また、素子分離領域EIが埋め込まれた半導体基板SBの上面の溝の深さは、N−型半導体領域N1、N2の形成深さよりも浅い。
半導体基板SB上には、素子分離領域EI、フォトダイオードPD1およびPD2を覆うように層間絶縁膜ILが形成されている。層間絶縁膜ILは、複数の絶縁膜を積層した積層膜である。層間絶縁膜IL内には、複数の配線層が積層されており、最下層の配線層には、層間絶縁膜ILに覆われた配線M1が形成されている。配線M1上には層間絶縁膜ILを介して配線M2が形成されており、配線M2上には層間絶縁膜ILを介して配線M3が形成されている。層間絶縁膜ILの上部にはカラーフィルタCFが形成されており、カラーフィルタCF上にはマイクロレンズMLが形成されている。固体撮像素子の動作時において、光はマイクロレンズMLおよびカラーフィルタCFを介して、フォトダイオードPD1、PD2に照射される。
フォトダイオードPD1、PD2を含む活性領域の直上には配線は形成されていない。これは、マイクロレンズMLから入射した光が配線により遮蔽され、画素の受光部であるフォトダイオードPD1、PD2に照射されなくなることを防ぐためである。逆に、活性領域以外の領域に配線M1〜M3を配置することで、周辺トランジスタなどが形成された活性領域において光電変換が起こることを防いでいる。
また、図17の検査パターン領域1Bでは、半導体基板SBの上面に形成された溝内に素子分離領域EIが形成されており、素子分離領域EI上に、絶縁膜IF1を介して検査パターンGMが形成されている。検査パターンGM上には、層間絶縁膜ILが形成されており、検査パターンGMの上面および側壁は層間絶縁膜ILにより覆われている。層間絶縁膜IL上には、検査パターンMLPが形成されている。
検査パターンMLPは、検査パターンGMの横の領域の直上に形成されており、検査パターンGMの直上には形成されていない。また、検査パターンGMの直上に、配線は形成されていない。これは、マイクロレンズMLを形成する際、検査パターンGMを重ね合わせマークとして使用する場合に、層間絶縁膜ILの上方から検査パターンGMを観察する際に、検査パターンGMが配線により視認できなくなることを防ぐためである。
次に、図20〜図24を用いて、重ね合わせマークとして使用される検査パターンの形成位置を説明する。図20〜図23では、図16に示す検査パターンGM、MLPをまとめて重ね合わせマークMKとして示している。図20〜図23は、半導体ウエハに並ぶ複数のセンサチップ領域SCのうち、2つのセンサチップ領域SCを示す平面図である。つまり、図20〜図23は、半導体ウエハをダイシング工程により個片化する前の段階における平面図である。
図20〜図23は、重ね合わせマークMKの形成位置を、それぞれ異なる例を用いて説明するものである。重ね合わせマークMKの形成位置としては、図20〜図23のいずれのレイアウトを採用してもよく、その他のレイアウトを採用してもよい。図20〜図24において、重ね合わせマークMKは、画素アレイ部の外側に複数配置されている。
センサチップ領域SCは、半導体ウエハをダイシングなどにより個片化したときに、1つのセンサチップとなる領域である。半導体ウエハの表面において、Y方向およびX方向に複数並んで配置されたセンサチップ領域SC同士の間は、スクライブライン(スクライブ領域、ダイシング領域)SLを介して隔てられている。スクライブラインSLは、半導体ウエハを個片化する際に、ダイシングブレードにより切削される領域である。
図20に示すように、各センサチップ領域SCは、その中央部に画素アレイ部PEAを有している。画素アレイ部PEAには、複数の画素PE(図18参照)が行列状に並んで配置されている。センサチップ領域SC内の領域であって、画素アレイ部PEAの周りの領域、つまりセンサチップ領域SCの端部は、読み出し回路、出力回路、行選択回路、制御回路および記憶回路などの回路、またはワイヤボンディングなどに用いられるパッドが形成される領域である。
平面視において矩形の形状を有する各センサチップ領域SCの周囲は、スクライブラインSLに囲まれている。つまり、隣り合うセンサチップ領域SC同士の間にはスクライブラインSLが存在する。図20に示す例において、重ね合わせマークMKはスクライブラインSLに形成されている。ここでは、センサチップ領域SCの4隅に対し、X方向において隣り合う位置に重ね合わせマークMKを配置している。つまり、平面視におけるセンサチップ領域SCの角部の近傍に重ね合わせマークMKを配置している。また、図21に示すように、センサチップ領域SCの4辺のそれぞれの中央部に隣接するスクライブラインSLに重ね合わせマークMKを配置してもよい。
また、図22に示すように、重ね合わせマークMKをセンサチップ領域SC内に形成してもよい。ここでは、重ね合わせマークMKを、センサチップ領域SC内角部であって、画素アレイ部PEAの外側に配置している。ダイシング技術が向上してスクライブラインSLの幅が狭くなり、スクライブラインSLに重ね合わせマークMKを配置することが困難な場合などは、センサチップ領域SC内に重ね合わせマークMKを形成することが考えられる。また、スクライブラインSLに多数の種類のTEG(Test Elemental Group)などを配置し、スクライブラインSL内に重ね合わせマークMKを配置することができない場合には、センサチップ領域SC内に重ね合わせマークMKを形成することが考えられる。
また、図23に示すように、センサチップ領域SC内に重ね合わせマークMKを形成する場合には、センサチップ領域SCの角部ではなく、センサチップ領域SCの各辺に沿ってセンサチップ領域SCの端部に複数並んで配置されたパッドPD同士の間に、重ね合わせマークMKを配置させてもよい。図23は、センサチップ領域SCの角部近傍を拡大して示す平面図である。
このようにセンサチップ領域SC内に重ね合わせマークMKを配置した場合には、半導体ウエハをダイシングして個片化することでセンサチップを形成した場合でも、センサチップ内に重ね合わせマークMKが確実に残る。
ただし、図20および図21に示したように、センサチップ領域SCの外側のスクライブラインSLに重ね合わせマークMKを形成し、ダイシング工程を行った後であっても、センサチップの端部に重ね合わせマークMKの一部が残る場合がある。つまり、ダイシングブレードによりスクライブラインSLを切削した際に、ダイシングブレードの幅が小さく、スクライブラインSLがセンサチップの端部に大きく残る場合には、重ね合わせマークMKの一部または全部がセンサチップの端部に残ることが考えられる。
つまり、図24に示すように、重ね合わせマークMKを構成する検査パターンGM、MLPのそれぞれの一部が残ることが考えられる。図24は、センサチップSCHの端部に残ったスクライブラインの一部を示す拡大平面図であり、図の左側にセンサチップSCHの端部であって、ダイシングにより切削された切削面DSを示している。ここでは、残ったスクライブラインもセンサチップSCHの一部であるものとして説明する。すなわち、切削面DSがセンサチップSCHの1辺を構成している。
平面視において、切削面DSに接して検査パターンGM、MLPがそれぞれ形成されており、センサチップの端部、つまり切削面DSより外側を除いて、検査パターンGMを囲むように検査パターンMLPが形成されている。平面視において、検査パターンGM、MLPの相互間および検査パターンMLPの外側には、素子分離領域EIが形成されている。このように、スクライブラインに重ね合わせマークMKを形成しても、個片化後のセンサチップSCHに重ね合わせマークMKが残る場合がある。
以下では、図45および図46に示す比較例を用いて、本実施の形態の半導体装置の効果について説明する。図45は、比較例である半導体装置を示す平面図である。図46は、比較例である半導体装置を示す断面図である。図45では、図16と同様に画素領域1Aと検査パターン領域1Bとを示している。図46では、図17と同様に画素領域1Aと検査パターン領域1Bとを示している。なお、図46では、画素に対してマイクロレンズの形成位置がずれた場合の断面図を示している。
図45および図46に示す比較例の半導体装置は、下記の点を除いて、図2〜図17を用いて説明した本実施の形態の半導体装置と同様の構造を有している。すなわち、比較例では、互いに隣り合うN−型半導体領域N1、N2同士の間の半導体基板SBの直上にゲートパターンG3(図16参照)が形成されていない。また、検査パターン領域1Bに形成された検査パターンは、配線M3と、マイクロレンズMLと同層の検査パターンMLPとにより構成されている。平面視において、検査パターン領域1Bの検査パターンMLPは、配線M3からなる検査パターンを囲むように形成されている。
つまり、N−型半導体領域N1、N2は、ゲート電極G1、G2と同層のパターンをマスクとして用いて自己整合的に形成されていない。また、比較例の半導体装置のマイクロレンズMLは、半導体基板SB上の積層配線層のうち、最上層の配線M3を基準として形成されたものである。これらの点は、本実施の形態と異なる。
比較例の半導体装置の製造工程では、素子分離領域EIを基準としてリソグラフィを行うことで、N−型半導体領域N1、N2を形成するための不純物注入を行う。また、フォトダイオードPD1、PD2に光を照射するために用いられる1つのマイクロレンズMLは、最上層の配線M3を基準としてリソグラフィを行うことで形成される。最上層の配線M3は、その下のビアV3が埋め込まれたビアホールの形成工程において形成されたホールからなるマークを基準としてリソグラフィを行うことで形成されている。また、当該ビアホールは、その下の配線M2の形成工程で形成された金属膜のマークを基準として形成されている。
また、最下層の配線M1は、その下のコンタクトプラグCPが埋め込まれたコンタクトホールからなるマークを基準として形成されており、コンタクトホールは、ゲート電極G1、G2と同層のパターンを基準として形成されている。ゲート電極G1、G2は、素子分離領域EIを基準として形成されている。
このように、N−型半導体領域N1、N2は素子分離領域EIを基準として形成位置が決まるのに対し、マイクロレンズMLは、素子分離領域EIからいくつもの階層にも亘って間接的に重ね合わせずれ管理を行いながらリソグラフィを行い形成される。このため、N−型半導体領域N1、N2とマイクロレンズMLとは、大きな重ね合わせずれが生じやすい。図46では、半導体基板SBの主面に対して垂直な方向における線であって、マイクロレンズMLの中心線を一点鎖線で示し、N−型半導体領域N1、N2の相互間の中心線を破線で示している。本来はこれらの中心線は重なることが望ましいが、N−型半導体領域N1、N2の形成位置とマイクロレンズMLの形成位置にずれが生じると、図46に示すように各中心線が横方向にずれる。
また、像面位相差検出方式による焦点検出の際、合焦の状態であれば1つの被写体を撮像した場合の固体撮像素子に対する射出瞳(カメラのレンズ)からの入射光は、フォトダイオードPD1、PD2のそれぞれに均等に入射され、同一の入射光出力が得られるはずである。しかし、N−型半導体領域N1、N2およびマイクロレンズMLの形成位置のずれが生じた比較例の半導体装置では、合焦状態であっても、フォトダイオードPD1、PD2のそれぞれの出力が一致しない場合が生じる。その場合、焦点が合っているのに、上記形成位置のずれ量分だけカメラのレンズを移動させてしまい、結果として、得られる撮像画像に焦点ずれが生じるという問題がある。
これに対し、本実施の形態では、図16および図17に示すように、1つの画素PE内における同一の活性領域ARにおいて、複数のフォトダイオードPD1、PD2の相互間にゲートパターンG3を設けて、N−型半導体領域N1、N2の分離部を自己整合的に形成している。また、本実施の形態では、当該ゲートパターンG3をと同層の検査パターンGMを重ね合わせマークとして形成し、検査パターンの直上に配線パターンを形成せず、検査パターンGMをマイクロレンズMLを形成するための基準層として用いている。
ゲートパターンG3をマスクとして自己整合的にイオン注入を行って形成されたN−型半導体領域N1、N2の相互間の終端部は、ゲートパターンG3に対してずれが生じていない。また、検査パターンGMを基準として、検査パターンMLPを用いてマイクロレンズMLをリソグラフィによって形成することで、マイクロレンズMLの中心と、N−型半導体領域N1、N2の相互間の中心との間におけるずれを非常に小さくすることが可能である。これは、マイクロレンズML、N−型半導体領域N1およびN2がいずれもゲートパターンを基準として形成されているからである。
これにより、固体撮像素子(センサチップ)を用いて行う自動合焦において、合焦精度を高めることができる。したがって、半導体装置の性能を向上させることができる。
また、マイクロレンズMLの直下に存在するカラーフィルタCFの影響で、マイクロレンズMLを形成する際に、直接的に検査パターンGMを基準としたリソグラフィが不可能な場合には、最上層の配線M3を、検査パターンGMを基準としたリソグラフィで形成し、その後、当該配線M3を基準としてマイクロレンズMLを形成するためのリソグラフィを行ってもよい。
この場合、比較例のように、素子分離領域から最上層配線まで間接的に重ね合わせ調整を行うことで、複数階層の重ね合わせ誤差を含むマイクロレンズを形成する場合に比べ、マイクロレンズMLとN−型半導体領域N1、N2との重ね合わせずれ量を大きく低減することができる。これにより、固体撮像素子(センサチップ)を用いて行う自動合焦において、合焦精度を高めることができる。したがって、半導体装置の性能を向上させることができる。
また、図20〜図23に示すように、ここでは、重ね合わせマークMKを、平面視において有効画素領域(画素アレイ部PEA)全体よりも外側に配置すれば、実際にN−型半導体領域N1、N2とマイクロレンズMLとの重ね合わせを正確に形成する必要がある画素アレイ部PEAを囲むように重ね合わせマークMKを設けている。このため、例えば4隅の重ね合わせマークMKでの計測値をその重ね合わせ管理規格内に抑え込めば、その4隅の重ね合わせマークMKにより囲まれる領域内にある、各画素におけるマイクロレンズとゲート層との重ね合わせ誤差は、その四隅の重ね合わせ計測値以内に抑えることが容易となる。
また、図16および図17に示すゲートパターンG3は、その電位を変化させる必要はなく、電位固定またはフローティングにしておくことが好ましい。例えば接地電位に固定しておいた場合には、画素PE内には既に接地電位領域が存在するので、新たな電位供給配線をイメージエリア(画素アレイ部)の外側の制御回路領域から追加で引き回してくる必要がない。したがって、画素領域1A内での配線数を削減できるので、光学的な遮蔽物による光のけられが減少して感度特性が向上するなどの効果を得ることができる。
また、ゲートパターンG3を負電位に固定しておいた場合には、負電位供給線が新たには必要となるが、ゲートパターンG3近傍の界面準位などから発生した暗電子に対して、負電位によるホール発生で暗電子を再結合させることができ、暗時の撮像特性においてノイズ低減の効果が得ることができる。また、ゲートパターンG3をフローティング状態にすれば、ゲートパターンG3に接続するゲート配線またはメタル配線などを削減できるので、光のけられ削減により感度特性を向上させることができる。
また、ゲートパターンG3に接続するゲート配線またはメタル配線などを形成しないでよいため、フォトダイオードPD1、PD2の電荷を浮遊拡散容量部FDに転送するための転送トランジスタTX1、TX2の制御信号線と、他の配線との間に生じる結合容量を低減することができる。よって、ゲート電極G1、G2の制御信号配線容量が低減でき、当該容量による充放電電流を削減できるため、半導体装置の消費電力を低減することができる。
なお、本実施の形態では、フォトダイオードとしてP型のウェル領域をアノードとし、N−型半導体領域である拡散層をカソードとした場合について記載している。しかし、これに限らず、N型ウェルと当該N型ウェル中のP−型拡散層とからなるフォトダイオード、または、それらの表面に画素ウェルと同じ導電型の拡散層が表面に存在するフォトダイオードを有する固体撮像素子においても、同様の効果を奏することが可能である。また、配線層の配線材料については銅(Cu)を用いる場合について説明したが、これに限られるものではなく、アルミニウム(Al)またはW(タングステン)などの別の金属を主に含む配線を用いてもよい。
(実施の形態2)
本実施の形態は、前記実施の形成1に比べ、フォトダイオードの一部であって、ゲートパターンを用いて自己整合的に形成する部分さらに増やすものである。本実施の形態の半導体装置の平面図を図25に示し、図25のA−A線およびB−B線における断面図を図26に示す。図25および図26では、図16および図17と同様に画素領域1Aおよび検査パターン領域1Bを示している。図25は完成した画素PEを示すものであるが、図を分かりやすくするため、配線M1以外の配線およびビアの図示を省略している。
図25および図26に示すように、本実施の形態では、X方向において、ゲートパターンG3を挟むように一対のゲートパターン(ゲート層)G4を形成している点で、前記実施の形態1と異なる。ゲートパターンG4は、半導体基板SB上に絶縁膜GFを介して形成された、ゲート電極G1、G2、ゲートパターンG3および検査パターンGMと同層の膜である。
つまり、ゲートパターンG4は、ゲート電極G1、G2、ゲートパターンG3および検査パターンGMと同じ形成工程において形成される。本実施の形態が前記実施の形態1と異なる点における主な特徴は、ゲートパターンG3、G4の両方を用いてN−型半導体領域N1およびN2を自己整合的に形成することにある。すなわち、本実施の形態は、N−型半導体領域N1、N2を構成する辺のうち、X方向における画素PEの中心側の辺のみでなく、X方向における画素PEの外側の辺もゲート層により自己整合的に規定するものである。
ここで、ゲートパターンG4を形成しない場合の問題点について説明する。すなわち、図7および図8を用いて説明したイオン注入工程(図1のステップS6)で、イオン注入のマスクとして用いるレジストパターンを形成するリソグラフィにおいて、基準層をゲート層とした場合に、ゲート層とレジストパターンとの間に重ね合わせずれが左右、つまりX方向に生じることが考えられる。この場合、N−型半導体領域N1およびN2を形成する工程で不純物イオンが打ち込まれる面積が、ゲートパターンG3を挟んだ左右で異なり、例えばN−型半導体領域N1およびN2のそれぞれの面積が異なるものとなる。したがって、完全な合焦状態であってもフォトダイオードPD1、PD2のそれぞれの出力値が異なって出力されるという問題が生じる。
これに対し、本実施の形態では、図5および図6を用いて説明したゲート層形成工程(図1のステップS5)において、フォトダイオードPD1、PD2の間のゲートパターンG3以外に、ゲートパターンG3、フォトダイオードPD1およびPD2を挟むように、Y方向に延在する一対のゲートパターンG4を設けている。これにより、N−型半導体領域N1およびN2のそれぞれのX方向における一方の1辺は、ゲートパターンG3をマスクとしたイオン注入により自己整合的に形成され、他方の1辺は、ゲートパターンG4をマスクとしたイオン注入により自己整合的に形成される。
つまり、矩形のN−型半導体領域N1およびN2のうち、Y方向に延在する辺はいずれも自己整合的に形成位置が決まる。したがって、N−型半導体領域N1、N2を形成するイオン注入工程で、そのリソグラフィの基準層を例えばゲート層とした場合に、左右の重ね合わせずれが生じても、フォトダイオードPD1、PD2のそれぞれの面積に違いが生じることを防ぐことができる。これにより、上記重ね合わせずれが生じたとしても、ゲート層と各フォトダイオードPD1、PD2との相対的な位置関係は変化しない。よって、重ね合わせずれに対する製造マージンを向上することが可能となる。また、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
また、本実施の形態では、前記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、ゲートパターンG4は、ゲートパターンG3と同様に、電位を敢えて変化させる必要が無く、負電位もしくは接地電位に固定し、またはフローティング状態とすることが好ましい。
(実施の形態3)
本実施の形態は、前記実施の形成1においてフォトダイオード間に形成したゲートパターンを、フォトダイオードの形成後に除去するものである。本実施の形態の半導体装置の製造工程中の平面図を図27および図28に示し、図28のA−A線およびB−B線における断面図を図29に示す、図27〜図29では、図16および図17と同様に画素領域1Aおよび検査パターン領域1Bを示している。
画素において、2つの光電変換部であるフォトダイオードの近傍にゲート層が形成されている固体撮像素子においては、当該ゲート層が光の遮蔽物となり、固体撮像素子の感度の低下を引き起こす問題がある。ゲート電極の材料に使用されるポリシリコンは、光電変換により光を吸収する性質があり、特に斜めに入射した光においては、上記ゲート層の陰になるフォトダイオードの一部分には光が到達せずに、撮像素子の感度が低下する。
これに対し、本発実施の形態では、図5および図6を用いて説明した工程(図1のステップS5)でゲートパターンG3を形成し、続いて、N−型半導体領域N1、N2を、ゲートパターンG3をマスクとして用いて自己整合的に形成する。その後、図27に示すように、新たなリソグラフィを行って、ゲートパターンG3のみを露出させ、ドライエッチングまたはウェットエッチングによりゲートパターンG3を除去する。
本実施の形態の半導体装置の製造工程は、このようにゲートパターンG3の除去工程を有する点以外、前記実施の形態1の製造工程と同様である。よって、図28および図29に示すように、ゲートパターンG3(図16参照)が形成されていない点を除いて、本実施の形態の半導体装置の構造は前記実施の形態1と同様である。ゲートパターンG3の除去は、少なくとも層間絶縁膜CL(図11参照)の形成工程(図1のステップS8)の前に行う。
本実施の形態では、本実施の形態では、前記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、フォトダイオードPD1、PD2の相互間に設けたゲートパターンG3を、N−型半導体領域N1、N2の形成のために行うイオン注入工程後に除去することで、完成した半導体装置の画素に対し斜めから光が入射した際に、ゲートパターンG3によりフォトダイオードPD1またはPD2に影が生じることを防ぐことができる。したがって、固体撮像素子の感度が低下することを防ぐことができる。よって、半導体装置の性能を向上させることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態は、前記実施の形成2において形成した3本のゲートパターンのそれぞれの近傍の半導体基板内に、画素分離のためのイオン注入を、ゲート層を基準として行うものである。本実施の形態の半導体装置の製造工程中の平面図を図30に、断面図を図31に示す。図30および図31では、図16および図17と同様に画素領域1Aおよび検査パターン領域1Bを示している。
前記実施の形態1では図示を省略して説明した画素間分離注入(図1のステップS4)を、本実施の形態では、図30に示すように、図2〜図6を用いて説明した工程と同様の工程を行った後に行う。なお、ここでは前記実施の形態2と同様にゲートパターンG4を形成する。つまり、図30は、ゲート電極G1、G2、ゲートパターンG3、G4および検査パターンGMを含むゲート層を形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いて所定の領域にP型の不純物(例えばB(ホウ素))を比較的低い濃度で注入することで、P−分離領域PSを形成した構造を示す平面図である。P−分離領域PSは、ゲート層(例えば検査パターンGM)を基準として形成する。ここでは、ゲートパターンG4の直下の領域を含む半導体基板SBの主面にイオン注入を行うことで、P−分離領域PSを形成する。
そのようにしてP−分離領域PSを形成した後は、図9〜図17を用いて説明した工程と同様の工程を行うことで、図31に示す構造を得る。ここでは、X方向において一対のゲートパターンG4に挟まれた領域、つまり一対のP−分離領域PSにより挟まれた領域に自己整合的にN−型半導体領域N1、N2を形成する。
図31に示すように、P−分離領域PSはゲートパターンG4の上から垂直に半導体基板SBに対してイオン注入を行っているため、ゲートパターンG4の直下のP−分離領域PSの形成深さは、ゲートパターンG4の横のP−分離領域PSの形成深さよりも浅い。つまり、P−分離領域PSの底面の一部は、ゲートパターンG4の直下において、半導体基板SBの主面に向かって凹んでいる。このように、P−分離領域PSを形成するために打ち込んだ不純物の一部は、ゲートパターンG4を貫通して半導体基板SB内に導入されている。
なお、P−分離領域PSの形成深さは、ゲートパターンG4の直下であっても、その横の、P−分離領域PSが深く形成されている領域であっても、N−型半導体領域N1、N2の形成深さより深い。これは、半導体基板SBの主面に形成されたフォトダイオードPD1、PD2を、各画素間において分離する必要があるためである。ここでは、ゲートパターンG4の直下に素子分離領域EIを形成しない。
P−分離領域PSは、画素において光電変換された電子が、隣接する他の画素へ拡散することを防止し、これにより撮像素子の感度特性を向上させるために設ける分離部である。つまり、P型不純物を注入することで、電子に対するポテンシャル障壁を形成し、隣接画素への電子の拡散を防止している。
しかし、P−分離領域PSを形成するためのP−分離注入を行う位置が、N−型半導体領域N1、N2の形成位置との関係でずれた場合、2つのフォトダイオードPD1、PD2のうちの一方の出力が大きくなる。このため、合焦状態であっても2つのフォトダイオードPD1、PD2の相互間で出力に差が生じ、正確な自動合焦が行えなくなる問題が生じる。
これに対し、本実施の形態では、ゲート層を基準としてP−分離注入を行ってP−分離領域PSを形成し、その後、同じくゲート層を基準としてN型不純物の注入を行ってN−型半導体領域N1、N2を形成している。これにより、P−分離領域PS、N−型半導体領域N1およびN2の形成位置と、ゲート層との重ね合わせずれを小さく抑えることができる。
また、前記実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
<第1変形例について>
以下に、本実施の形態の第1変形例について説明する。本変形例は、図30および図31を用いて説明した実施の形態と、前記実施の形態2と、前記実施の形態3とを組み合わせたものである。つまり、3つのゲートパターンをマスクとして自己整合的にフォトダイオードを形成した後、受光部の3つのゲートパターンを除去し、その後、ゲート層を基準としてP−分離注入を行うものである。
本実施の形態の半導体装置の製造工程中の平面図を図32に、断面図を図33に示す。図32および図33では、図16および図17と同様に画素領域1Aおよび検査パターン領域1Bを示している。
すなわち、本変形例では、まず、図2〜図6を用いて説明した工程と同様の工程を行う。ただし、前記実施の形態2と同様に、ゲートパターンG3に加えてゲートパターンG4(図25参照)を形成する。また、図1のステップS4の注入工程は、後の工程でゲートパターンG3、G4を除去した後に行う。その後、図7および図8を用いて説明した注入工程を行う。ここでは、ゲートパターンG3およびゲートパターンG4をマスクとしてイオン注入を行い、自己整合的にフォトダイオードPD1、PD2を形成する。
次に、ゲートパターンG3、G4を、フォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いて選択的に除去する。その後、ゲート層(例えば検査パターンGM)を基準として、一対のP−分離領域PSを形成する。P−分離領域PSは、N−型半導体領域N1、N2よりも形成深さが深い半導体領域である。ここでは、N−型半導体領域N1、N2を含む受光部をX方向において挟むように、活性領域ARに一対のP−分離領域PSを形成する。P−分離領域PSのY方向における幅は、N−型半導体領域N1、N2のそれぞれの同方向における幅よりも大きい。P−分離領域PSを形成することにより、フォトダイオードPD1、PD2は、他の画素のとの間で電気的に分離される。
図31を用いて説明した製造方法と異なり、ここではゲートパターンG4を除去してからP−分離注入を行っているため、P−分離領域PSの底部に凹みはない。これにより、図32に示す構造を得る。その後の工程は、図9〜図17を用いて説明した工程と同様の工程を行うことで、図33に示す半導体装置が完成する。
本変形例では、図30および図31を用いて説明した実施の形態と同様の効果を得ることができる。つまり、例えば、N−型半導体領域N1、N2、P−分離領域PSおよび各ゲート層との相互間での位置ずれの発生を防ぐことができる。
また、本変形例では、ゲートパターンによる遮光に起因して、固体撮像素子の感度が低下することを防ぐことができる。
<第2変形例について>
以下に、本実施の形態の第2変形例について説明する。本変形例は、受光部にゲートパターンを形成することなく、受光部のほぼ全体にN−型半導体領域を形成した後、当該N−型半導体領域を分離し、フォトダイオードを規定するP+分離注入を行うものである。
本実施の形態の半導体装置の製造工程中の平面図を図34〜図36に、断面図を図37に示す。図34〜図37では、図16および図17と同様に画素領域1Aおよび検査パターン領域1Bを示している。
すなわち、本変形例では、まず、図34に示すように、図2〜図6を用いて説明した工程と同様の工程を行う。ただし、ここでは、ゲートパターンG3(図5参照)およびゲートパターンG4(図25参照)を形成せず、ゲート電極G1、G2および検査パターンGMを形成する。
次に、図35に示すように、活性領域ARの受光部を形成する領域において、X方向に延在するN−型半導体領域N3を形成する。N−型半導体領域N3は、例えば活性領域ARのX方向における一方の端部から他方の端部に亘って形成されており、画素領域1A内では分断されていない。N−型半導体領域N3は、N−型半導体領域N1、N2(図8参照)と同じく、フォトダイオードの一部となる半導体領域である。なお、N−型半導体領域N3の一部は、ゲート電極G1、G2のそれぞれに隣接する半導体基板SBの上面に形成されている。これにより、活性領域ARの受光部を形成する領域の大部分にN−型半導体領域N3が形成される。
次に、図36に示すように、ゲート層(例えば検査パターンGM)を基準としてフォトレジストパターンを形成し、P+分離注入を行うことで、活性領域ARの3箇所に、Y方向に延在するP+分離領域PRを形成する。つまり、ゲート層(例えば検査パターンGM)を基準として形成したフォトレジストパターンをマスクとして、半導体基板SBの主面にP型の不純物(例えばB(ホウ素))を比較的高い濃度でイオン注入する。これにより、X方向に並ぶ3つのP+分離領域PRを形成する。
ゲート電極G1に近い領域のN−型半導体領域N3(図35参照)を挟むように、3つのP+分離領域PRのうちの2つが形成される。同様に、ゲート電極G2に近い領域のN−型半導体領域N3(図35参照)を挟むように、3つのP+分離領域PRのうちの2つが形成される。これにより、N−型半導体領域N3からなる領域であって、レイアウトが規定されたN−型半導体領域N1およびN2が形成される。
つまり、3つのP+分離領域PRのうちの真ん中に位置する1つのP+分離領域PRは、N−型半導体領域N1およびN2の相互間を分離する位置に形成されている。また、他の2つのP+分離領域PRは、N−型半導体領域N1およびN2の外側のレイアウトを規定し、かつ、各画素間を分離するために設けられている。このように、P+分離領域PRを形成することで、N−型半導体領域N1、N2を規定し、フォトダイオードPD1、PD2を形成する。
この後の工程は、図9〜図17を用いて説明した工程と同様の工程を行うことで、図37に示す半導体装置が完成する。
上記P+分離注入は、フォトダイオードPD1、PD2のレイアウトを規定し、フォトダイオードPD1、PD2の相互間を分離させ、さらに、画素PEにおいて光電変換された電子が、隣接する他の画素へ拡散することを防止して、固体撮像素子の感度特性を向上させるために行うものである。
しかし、例えば、当該P+分離注入と、N−型半導体領域N1、N2を形成するためのリソグラフィ工程およびイオン注入とを両方行った場合、P+分離領域PRの形成位置と、N−型半導体領域N1、N2の形成位置とがずれることで、2つのフォトダイオードPD1、PD2のうちの一方の出力が大きくなる場合がある。この場合、合焦状態であっても、2つのフォトダイオードPD1、PD2間で出力差が生じ、正確な自動合焦をすることができない問題が生じる。
本変形例では、活性領域ARの広い領域にN−型半導体領域N3(図35参照)を形成した後、ゲート層を基準としてP+分離領域PRを形成することで、N−型半導体領域N1、N2を規定している。これにより、P+分離領域PR、N−型半導体領域N1およびN2の、ゲート層に対する位置ずれの発生を抑えることができる。加えて、ゲート層の重ね合わせ管理パターン、つまり検査パターンGMを基準としてマイクロレンズMLを形成することで、マイクロレンズMLとP+分離領域PR、N−型半導体領域N1およびN2との間の重ね合わせずれを抑えることができる。
なお、本変形例のようにP+分離注入によりフォトダイオードのレイアウトを規定する方法は、画素間分離のために行う注入以外の注入であって、フォトダイオードを構成するN−型半導体領域の周辺に位置する領域に注入処理を行う場合について適用可能である。その場合には、P+分離領域、N−型半導体領域との重ね合わせ誤差が低減できるので、画素に形成する2つのフォトダイオードの相互間の出力誤差が低減することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態は、画素内の2つのフォトダイオード同士の間を素子分離領域により分離し、かつ、素子分離領域により形成された重ね合わせマークを用いて、マイクロレンズの形成位置を検査・決定するものである。
本実施の形態の半導体装置の製造工程中の平面図を図38、図40、図41および図43に、断面図を図39、図42および図44に示す。図38〜図44では、図16および図17と同様に画素領域1Aおよび検査パターン領域1Bを示している。
すなわち、本変形例では、まず、図38および図39に示すように、図2〜図4を用いて説明した工程を行う。ただし、ここでは、素子分離領域EIにより、画素領域1Aの活性領域ARのうち、受光部を形成する領域を分断する。つまり、活性領域ARは環状構造を有していない。ここで形成する素子分離領域EIの深さは、例えば、半導体基板SBの主面から500nm以上の大きさを有する。
平面視において、活性領域ARは、平面視において矩形形状を有する領域であって、後に受光部を形成する領域を2つ有している。当該2つの領域は、X方向において、素子分離領域EIを介して隣接している。当該2つの領域のそれぞれの1辺であって、当該2つの領域の対向する辺以外の辺からは、活性領域ARの一部が突出している。当該2つの領域のそれぞれから突出した部分は互いに接続されている。
また、ここで検査パターン領域1Bでは、重ね合わせマークを構成する検査パターンEIMを形成する。検査パターンEIMは、活性領域ARと同様に、周囲を囲む素子分離領域EIにより規定されたパターンである。つまり、検査パターンEIMは、素子分離領域EIから露出する半導体基板SBの主面からなる。検査パターンEIMを規定する素子分離領域EIは、画素領域1Aに形成された素子分離領域EIと同層の膜からなる。言い換えれば、検査パターンEIMは、素子分離領域EIによりレイアウトが規定された素子分離パターンである。
次に、図40に示すように、半導体基板SB上にゲート絶縁膜(図示しない)を介して、ゲート電極G1、G2を形成する。ゲート電極G1、G2は、前記実施の形態1と同様の構造を有し、後の工程で形成する2つの転送トランジスタをそれぞれ構成するものである。ここでは、ゲート電極G1、G2と同層の検査パターンは形成しない。また、ゲート電極G1、G2と同層のゲートパターンであって、ゲート電極G1、G2以外のパターンを、受光部を形成する領域の近傍に形成しない。
次に、図41および図42に示すように、検査パターンEIMを基準として、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法を用いて、画素領域1Aの活性領域ARに、N−型半導体領域N1、N2を形成する。これによりN−型半導体領域N1を含むフォトダイオードPD1と、N−型半導体領域N2を含むフォトダイオードPD2とを形成する。フォトダイオードPD1とフォトダイオードPD2との間は、素子分離領域EIにより分離されている。
N−型半導体領域N1、N2はX方向において対向しており、N−型半導体領域N1、N2の対向する辺は、それぞれ素子分離領域EIと活性領域ARとの境界により規定されている。つまり、N−型半導体領域N1、N2の対向する辺は、素子分離領域EIに対して自己整合的に形成される。つまり、本実施の形態では、活性領域ARに挟まれた素子分離領域EIを、N−型半導体領域N1、N2を形成するために行うイオン注入工程において、マスクとして用いる。
次に、図43および図44に示すように、図9〜図17を用いて説明した工程と同様の工程を行うことで、図37に示す半導体装置が完成する。ただし、ここでは、前記実施の形態1と異なり、素子分離領域EIにより規定された検査パターンEIMを基準として、マイクロレンズMLの形成位置を検査する。図43に示すように、検査パターンEIMの周囲を囲むように、検査パターンMLPが形成されている。これらの検査パターンEIM、MLPを用いてマイクロレンズMLの重ね合わせ管理を行うことで、マイクロレンズMLを、素子分離領域EIのパターンに対してずれの少ない位置で形成することができる。
本実施の形態では、フォトダイオードPD1、PD2を形成する際のイオン注入工程において、素子分離領域EIをマスクとして使用することで、素子分離領域EIのエッジ部分で自己整合的にN−型半導体領域N1、N2を設けることができる。つまり、フォトダイオードPD、PD2の対向する辺のそれぞれは、フォトダイオードPD1、PD2の相互間の素子分離領域EIに接している。ここで、本実施の形態では、素子分離領域EIに対して自己整合的に形成されたN−型半導体領域N1、N2と、マイクロレンズMLとの間で位置ずれが生じることを防ぐため、マイクロレンズMLの形成位置を、素子分離領域EIにより規定された検査パターンEIMを用いて検査・決定している。
したがって、N−型半導体領域N1、N2およびマイクロレンズMLは、素子分離領域EIを基準として形成される。よって、N−型半導体領域N1、N2を、素子分離領域EIを基準として形成する場合であって、マイクロレンズMLをゲート層または上層配線を基準として形成する場合に比べて、N−型半導体領域N1、N2と、マイクロレンズMLとの間の位置ずれを抑えることができる。よって、固体撮像素子を用いて自動合焦を行う場合において、合焦精度を高めることができる。したがって、半導体装置の性能を向上させることができる。
また、ここではフォトダイオードPD1、PD2の相互間などにゲートパターンを設けていないため、画素に対して入射した光が当該ゲートパターンにより遮蔽され、固体撮像素子の感度特性が低下することを防ぐことができる。
なお、前記実施の形態4において説明した、画素分離などのためのP型不純物の注入を、素子分離領域EIを埋め込むための溝の形成後、または素子分離領域EIの形成後に行ってもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
その他、実施の形態に記載された内容の一部を以下に記載する。
(1)第1フォトダイオード、第2フォトダイオードおよびレンズを含む画素を備えた固体撮像素子を有する半導体装置の製造方法であって、
(a)上面に第1領域および第2領域を有する基板を準備する工程、
(b)前記第1領域の前記基板の上面に第1導電型のウェル領域を形成する工程、
(c)前記第1領域の前記基板の上面に、前記第1導電型とは異なる第2導電型の第1半導体領域を形成する工程、
(d)前記第2領域の前記基板上にゲート層を形成する工程、
(e)前記(c)工程後、前記第1領域の前記基板の上面に、前記ゲート層を基準として形成位置を決定した第1導電型の第2半導体領域、第3半導体領域および第4半導体領域を所定の方向に並べて形成することで、
前記第2半導体領域および前記第3半導体領域により規定された前記第1半導体領域を含む第1フォトダイオードと、
前記第3半導体領域および前記第4半導体領域により規定された前記第1半導体領域を含む第2フォトダイオードとをそれぞれ形成する工程、
(f)前記(e)工程後、前記基板上に配線層を形成する工程、
(g)前記配線層上に、前記ゲート層を基準として形成位置を決定した前記レンズを形成する工程、
を有し、
前記第1半導体領域の形成深さは、前記第2〜第4半導体領域のそれぞれの形成深さより浅い、半導体装置の製造方法。
(2)第1フォトダイオード、第2フォトダイオードおよびレンズを含む画素を備えた固体撮像素子を有する半導体装置であって、
上面に第1領域および第2領域を有する基板と、
前記第1領域の前記基板上に形成された第1素子分離領域と、
前記第1素子分離領域を挟むように、前記第1素子分離領域と接して前記基板の上面に形成された前記第1フォトダイオードおよび前記第2フォトダイオードと、
前記第2領域の前記基板上に形成された素子分離パターンと、
前記第1素子分離領域上および前記素子分離パターン上に形成された配線層と、
前記第1領域の前記配線層上に形成された前記レンズと、
前記第2領域の前記配線層上に形成され、平面視において前記素子分離パターンの周囲に形成された検査パターンと、
を有し、
前記素子分離パターンは、前記第1素子分離領域と同層の第2素子分離領域により規定され、
前記レンズと前記検査パターンとは同層の膜である、半導体装置。