JP6366787B2 - 偏光板 - Google Patents
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Description
前記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを乾式延伸して、延伸フィルムを得る第2工程と、
を含む、延伸フィルムの製造方法。
前記延伸フィルムを用いて偏光フィルムを得る工程と、
を含む、偏光フィルムの製造方法。
下記式(1):
で表される二乗平均平方根RMSが0.04°以下である、偏光板。
図1を参照して、本発明に係る延伸フィルムの製造方法は、下記の工程:
幅方向における面内位相差値の平均値が5nm以下であるポリビニルアルコール系樹脂フィルムを用意する第1工程S10、及び
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを乾式延伸して、延伸フィルムを得る第2工程S20
を含む。以下、各工程について詳細に説明する。
本工程は、幅方向における面内位相差値の平均値が5nm以下であるポリビニルアルコール系樹脂フィルムを用意する工程である。本工程で用意されるPVA系樹脂フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂で構成されたフィルムであり、通常、このフィルムは長尺である。ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化したものを用いることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体が例示される。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、アンモニウム基を有する(メタ)アクリルアミド類等が挙げられる。なお、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルからなる群より選ばれる少なくとも1種を表す。その他の「(メタ)」を付した用語においても同様である。
ケン化度(モル%)=100×(水酸基の数)/(水酸基の数+酢酸基の数)
で定義される。ケン化度は、JIS K 6726(1994)に準拠して求めることができる。
本工程は、第1工程S10で用意したPVA系樹脂フィルム(又は上述の積層フィルム)を乾式延伸して、延伸フィルムを得る工程である。この延伸フィルムは通常、長尺フィルムである。なお、上述のように、PVA系樹脂フィルムに対して湿式延伸のみを行って延伸フィルムを作製する場合には、スジ状欠陥の問題は生じないことが本発明者らの検討により明らかとなっている。
本発明に係る製造方法によって得られる延伸フィルムは、偏光フィルムの原料として好適に用いることができる。偏光フィルムは、延伸フィルムを二色性色素で染色することにより二色性色素を吸着させる工程;二色性色素が吸着されたフィルムを架橋処理する工程;及び、架橋処理後に水洗する工程、を経て製造することができる。このようにして製造される偏光フィルムは、延伸されたPVA系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向しているものである。二色性色素としては、ヨウ素又は二色性有機染料を用いることができる。なお、PVA系樹脂フィルムが上述の積層フィルムとして用意される場合、偏光フィルムの製造に供される延伸フィルムは、上記積層フィルムを基材フィルムごと延伸してなる延伸フィルムである。この場合、得られる偏光フィルムは、基材フィルム上に積層された状態にあるが、偏光フィルムを製造した後、基材フィルムを偏光フィルムから剥離除去してもよい。
PVAフィルムから、MD長さ50mm×TD長さ全幅の帯状の試験片を切り出した。次いで、リタデーション測定装置〔大塚電子(株)製のリタデーション測定装置「RETS−100」〕を用いて、幅方向に100mm間隔で、全幅にわたって、波長550nmにおける面内位相差値を測定し、得られた測定値の平均として、PVAフィルムの幅方向における面内位相差値の平均値を得た。
PVAフィルムの幅方向の片側の端部から、MD長さ100mm×TD長さ25mmの長方形の試験片を100mm間隔で全幅にわたって切り出した。次いで、切り出した試験片のそれぞれを引張試験機〔(株)島津製作所製 AUTOGRAPH AG−1S試験機〕の上下つかみ具で、つかみ具の間隔が7cmとなるように上記試験片の長辺方向両端を挟み、温度23℃、相対湿度55%の環境下、引張速度50mm/分で試験片をMD(試験片の長さ方向)に引張り、得られる応力−ひずみ曲線における初期の直線の傾きから、23℃でのMDにおける引張弾性率〔MPa〕を算出した。得られた引張弾性率の平均値及び標準偏差から、下記式:
PVAフィルムの幅方向における23℃での引張弾性率の変動係数〔%〕=(PVAフィルムの幅方向における23℃での引張弾性率の標準偏差)/(PVAフィルムの幅方向における23℃での引張弾性率の平均値)×100
に従って、PVAフィルムの幅方向における23℃での引張弾性率の変動係数を求めた。
水分率の異なる複数のPVAフィルム試料を用いて、乾燥重量法による水分率と、赤外線吸収式の水分率計(クラボウ製の「RM−300」)の測定値との相関を示す検量線(換算式)を作成した。表1に記載の水分率は、上記水分率計を用いて測定値を得、これを上記検量線(換算式)に代入して、乾燥重量法による水分率〔重量%〕に換算したものである。乾燥重量法による水分率は、105℃で2時間乾燥させたときのPVAフィルムの重量をW1、乾燥前のPVAフィルムの重量をW0とするとき、下記式:
乾燥重量法による水分率〔重量%〕={(W0−W1)÷W0}×100
に従って求めた。上記検量線は、PVAフィルムの厚みが異なるごとに作成した。
(株)ニコン製のデジタルマイクロメーター「MH−15M」を用いて測定した。
表面温度計(安立計器株式会社製の「HFT−50」)を使用して、熱ロールの幅方向中央部を周方向に22.5°毎に16箇所測定し、これらの測定値の平均値を熱ロールの表面温度とした。
得られた偏光板から、MD長さ50mm×TD長さ全幅の帯状の試験片を切り出した。次いで、リタデーション測定装置〔大塚電子(株)製のリタデーション測定装置「RETS−100」〕を用いて、幅方向に100mm間隔で、全幅にわたって、吸収軸角度を測定し、得られた測定値より上記式(1)に従って、偏光板における吸収軸角度と平均線との差の二乗平均平方根RMSを求めた。上記式(1)中、Nは透過軸方向に100mm間隔で測定した吸収軸角度の測定点数であり、xiは透過軸方向における測定位置であり、θiは測定位置xiにおける吸収軸角度(°)である。aは上記式(2)で表される係数であり、bは上記式(3)で表される係数である。式(2)及び式(3)中のN、xi及びθiは上記式(1)中における意味と同じである。
得られた偏光板から、MD長さ400mm×TD長さ全幅の帯状の試験片を切り出した。次いで、暗室内において、輝度が20000cd/m2のバックライト上に検査用の偏光板を配置し、さらにその上に上記偏光板試験片を配置した。この際、検査用の偏光板の透過軸と偏光板試験片の透過軸とが直交するように検査用の偏光板及び偏光板試験片を配置した。次いで、バックライトを点灯させた状態で偏光板試験片側から目視観察し、偏光板試験片の吸収軸方向に延びるスジ状のムラ(スジ状欠陥)について、次の基準により評価した。
2:全幅において合計1〜5本のスジ状欠陥が薄く観察される。
4:全幅において合計6本以上のスジ状欠陥が明確に観察される。
(1)延伸フィルムの作製
平均重合度が約2400、ケン化度が99.9モル%以上、厚みが30μm、水分率が8.1重量%、幅方向における面内位相差値の平均値が1.5nm、幅方向における23℃での引張弾性率の変動係数が2.6%である長尺のポリビニルアルコール(PVA)フィルムを準備した。このPVAフィルムを連続的に巻き出しながら、表面温度が119℃の熱ロールを用いて乾式で4.1倍に一軸延伸して、厚み8μmの長尺の延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムは巻取りロールに巻き取って延伸フィルムロールとした。
延伸フィルムロールから延伸フィルムを連続的に巻き出しながら、延伸フィルムを、緊張状態を維持しつつ30℃の純水に滞留時間1分で浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.1/5/100である28℃の水溶液に滞留時間45秒で浸漬した。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が15/5.5/100である69℃の水溶液に滞留時間200秒で浸漬した。引き続き、20℃の純水で5秒間洗浄した後、60℃で60秒間乾燥させて、ヨウ素が吸着配向された長尺の偏光フィルムを連続的に製造した。
得られた長尺の偏光フィルムを連続的に搬送するとともに、長尺の第1熱可塑性樹脂フィルム〔コニカミノルタオプト(株)製のトリアセチルセルロース(TAC)フィルムである商品名「KC2UAW」、厚み:25μm〕及び長尺の第2熱可塑性樹脂フィルム〔JSR(株)製の環状ポリオレフィン系樹脂フィルムである商品名「FEKB015D3」、厚み:15μm〕を連続的に搬送し、偏光フィルムと第1熱可塑性樹脂フィルムとの間、及び偏光フィルムと第2熱可塑性樹脂フィルムとの間に水系接着剤を注入しながら、1対の貼合ロール間に通して第1熱可塑性樹脂フィルム/水系接着剤層/偏光フィルム/水系接着剤層/第2熱可塑性樹脂フィルムからなる積層フィルムを得た。引き続き、得られた積層フィルムを搬送し、熱風乾燥機に通して80℃、300秒間の加熱処理を行うことにより水系接着剤層を乾燥させて、長尺の偏光板を得た。上記の水系接着剤には、ポリビニルアルコール粉末〔日本合成化学工業(株)製の商品名「ゴーセファイマー」、平均重合度1100〕を95℃の熱水に溶解して得られた濃度3重量%のポリビニルアルコール水溶液に架橋剤〔日本合成化学工業(株)製のグリオキシル酸ナトリウム〕をポリビニルアルコール粉末100重量部に対して10重量部の割合で混合した水溶液を用いた。スジ状欠陥の評価結果を表1に示す。
幅方向における面内位相差値の平均値が3.1nm、幅方向における23℃での引張弾性率の変動係数が3.3%であるPVAフィルムを使用したこと以外は実施例1と同様にして偏光板を作製した。スジ状欠陥の評価結果を表1に示す。
PVAフィルムを、表面温度が119℃の熱ロールを用いて乾式で3.6倍に一軸延伸したこと以外は実施例2と同様にして偏光板を作製した。スジ状欠陥の評価結果を表1に示す。延伸フィルムの厚みは、9μmであった。
平均重合度が約2400、ケン化度が99.9モル%以上、厚みが30μm、水分率が8.1重量%であり、幅方向における面内位相差値の平均値及び幅方向における23℃での引張弾性率の変動係数がそれぞれ表1に示したとおりであるPVAフィルムを使用したこと以外は実施例1と同様にして、延伸フィルム、偏光フィルム及び偏光板を作製した。スジ状欠陥の評価結果を表1に示す。
平均重合度が約2400、ケン化度が99.9モル%以上、厚みが30μm、水分率が8.1重量%であり、幅方向における面内位相差値の平均値が8.9nm、幅方向における23℃での引張弾性率の変動係数が4.8%であるPVAフィルムを準備した。このPVAは、比較例1で用いたものと同じPVAフィルムである。このPVAフィルムを温度60℃、相対湿度90%の恒温恒湿炉内で、複数のガイドロールの表面に接触させながら1分間加湿処理した。得られたPVAフィルムの水分率は9.8重量%であり、幅方向における面内位相差値の平均値は4.9nmであり、幅方向における23℃での引張弾性率の変動係数は3.8%であった。次いで、この恒温恒湿炉で処理した後のPVAフィルムを使用したこと以外は実施例1と同様にして、延伸フィルム、偏光フィルム及び偏光板を作製した。スジ状欠陥の評価結果を表1に示す。延伸フィルムの厚みは、8μmであった。
Claims (3)
- 前記偏光フィルムは、平均厚みが10μm以下である、請求項1に記載の偏光板。
- 前記偏光フィルムと前記熱可塑性樹脂フィルムとの間に接着剤層を有する、請求項1又は2に記載の偏光板。
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