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JP6375766B2 - 弾性体移動装置及び部品の製造方法 - Google Patents
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JP6375766B2 - 弾性体移動装置及び部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、弾性体移動装置及び部品の製造方法に関する。
特許文献1には、その図7に示されるように、ガイド治具16の円錐部16A外周に保持された弾性リング11の上面に、押圧治具20の先端面32を当接させる構成が開示されている。
特開2003−300119号公報
円錐部を有する部材に貫通穴の縁を接触させた弾性体を、弾性体が円錐部に接触する側と反対側に平坦な端面を接触させて押圧し、円錐部を有する部材における円錐部のない部位へ弾性体を移動させると、弾性体に亀裂が発生する虞がある。
本発明は、円錐部を有する部材に弾性体の貫通穴の縁を接触させ、弾性体を押圧し、円錐部を有する部材における円錐部のない部位へ弾性体を移動させる際、弾性体に亀裂を発生させ難くすることを目的とする。
請求項1記載の弾性体移動装置は、軸方向端部に周方向に沿って複数の突起及び凹み正弦波状に交互に形成された端面を有する筒体を備え、円錐部を有する部材の該円錐部に貫通穴の縁を接触させた弾性体における該円錐部に接触する側と反対側に該端面の周方向全周を接触させて該筒体を該複数の突起同士が隣り合う回転方向の角度のうち最も大きい角度以上回転させながら該弾性体を押圧して、該部材における該円錐部のない部位へ該弾性体を移動させる。
請求項2に記載の弾性体移動装置は、請求項に記載の弾性体移動装置であって、前記複数の突起が、回転方向に均等に配置されている。
請求項3に記載の弾性体移動装置は、請求項1又は請求項2に記載の弾性体移動装置であって、前記複数の突起が、3個形成されている。
請求項4に記載の部品の製造方法は、円錐部を有する部材に貫通穴が形成された弾性体の前記貫通穴の縁を接触させる工程と、軸方向端部に周方向に沿って複数の突起及び凹み正弦波状に交互に形成された端面を有する筒体により、前記弾性体を、該弾性体における前記円錐部に接触する側と反対側に前記端面の周方向全周を接触させて前記筒体を該複数の突起同士が隣り合う回転方向の角度のうち最も大きい角度以上回転させながら押圧して、前記弾性体を前記部材における前記円錐部のない部位へ移動させる工程と、を含む。
請求項1に記載の弾性体移動装置は、筒体を、複数の突起同士が隣り合う回転方向の角度のうち最も小さい角度未満回転させながら、円錐部を有する部材における円錐部のない部位へ弾性体を移動させる弾性体移動装置に比べて、弾性体に亀裂を発生させ難い。
請求項2に記載の弾性体移動装置は、複数の突起が回転方向に均等に配置されていない弾性体移動装置に比べて、弾性体に亀裂を発生させ難い。
請求項3に記載の弾性体移動装置は、筒体の端面に形成された複数の突起が3個でない弾性体移動装置に比べて、弾性体に亀裂を発生させ難い。
請求項4に記載の部品の製造方法は、筒体を、複数の突起同士が隣り合う回転方向の角度のうち最も小さい角度未満回転させながら、弾性体を円錐部を有する部材における円錐部のない部位へ移動させる工程を含む方法に比べて、弾性体に亀裂を発生させ難い。
実施形態の弾性体移動装置を用いて製造される回転体の断面図である。 実施形態の弾性体移動装置並びに弾性体移動装置に取り付けられた軸体及び弾性体を示す概略図(正面図)であって、回転体の製造開始時の状態を示す図である。 実施形態の弾性体移動装置並びに弾性体移動装置に取り付けられた軸体及び弾性体を示す概略図(正面図)であって、回転体の製造時の状態を示す図である。 実施形態の弾性体移動装置並びに弾性体移動装置に取り付けられた軸体及び弾性体を示す概略図(正面図)であって、回転体の製造終了時の状態を示す図である。 実施形態の弾性体移動装置を構成する筒体の斜視図である。 変形例の弾性体移動装置を構成する筒体の斜視図であって、(A)は突起69が2個の場合、(B)は突起69が4個の場合を示す図である。
≪概要≫
以下、実施形態について、図面に基づき説明する。まず、実施形態の弾性体移動装置を用いて製造される回転体の構成について説明する。次いで、実施形態の弾性体移動装置について説明する。次いで、実施形態の弾性体移動装置を用いた回転体の製造方法について説明する。次いで、実施形態の弾性体移動装置及び回転体の製造方法の作用について説明する。
≪回転体≫
実施形態の弾性体移動装置40(図2〜図4参照)を用いて製造される回転体10(図1参照)は、画像形成装置(図示省略)に用いられる紙送り用部品の一部とされている。なお、回転体10は、後述する先端部28が配置されている側と反対側に歯車(図示省略)が固定されて、紙送り用部品を構成する。
回転体10は、軸体20と、弾性体30と、を含んで構成されている。ここで、軸体20とは、円錐部を有する部材の一例である。
[軸体]
軸体20は、自軸(図中の一点鎖線C)を中心に対称な円筒体とされている。そして、軸体20は、図1に示されるように、大径部22と、小径部24と、円錐部26と、先端部28と、を含んで構成されている。大径部22と、小径部24と、円錐部26と、先端部28とは、これらの記載順で、自軸方向に沿って配置されている。なお、軸体20には、自軸を中心とした直径D1の貫通穴が形成されている。
大径部22は、直径D2の外周面を有する部位とされている。
小径部24は、直径D3(D3<D2)の外周面を有する部位とされている。なお、小径部24の幅(自軸方向の距離に相当する値)は、幅W1とされている。ここで、小径部24は、円錐部のない部位の一例である。
円錐部26は、直径D4(D3<D4<D2)の外周面を有する部位26Aと、その外周面の直径が、小径部24側から先端部28側に向かうに従い、直径D4から直径D5(D5<D4)まで徐々に小さくなる外周面を有する部位26Bと、で構成されている。なお、部位26Aと部位26Bとは、これらの記載順で、大径部22側から先端部28側に配置されている。
先端部28は、直径D5の外周面を有する部位とされている。
ここで、軸体20について補足する。前述のとおり、幅W1の小径部24は、軸体20の自軸方向に沿って、大径部22と、円錐部26を構成する部位26Aとに挟まれて配置されている。そして、小径部24の直径D3は、大径部22の直径D2及び部位26Aの直径D4よりも小さい。つまり、軸体20における小径部24が配置されている部位には、幅W1の溝(以下、溝部25という。)が形成されている。
[弾性体]
弾性体30は、図1に示されるように、貫通穴32が形成された円環状とされている。弾性体30は、軸体20の溝部25に嵌め込まれている。弾性体30は、溝部25に嵌め込まれた状態において、軸体20の自軸を中心に、直径D6(D2<D6)の外周面を有している。また、弾性体30は、上方側と下方側に、それぞれ平面34と平面36とを有している。なお、弾性体30の幅(平面34と平面36との距離に相当する値)W2は、溝部25の幅W1よりも小さい。ここで、平面34は、弾性体における円錐部に接触する側と反対側の一例である。
また、弾性体30は、軸体20に比べて柔らかい(変形し易い)。実施形態の弾性体30は、一例として天然ゴムとされている。弾性体30は、図2に示されるように、溝部25に嵌め込まれていない状態(自然長の状態)では、貫通穴の直径が直径D7(D7<D3)とされている。つまり、自然長の状態の弾性体30における貫通穴32の直径D7は、溝部25に嵌め込まれた状態の弾性体30の貫通穴32の直径D3よりも小さい。そのため、弾性体30は、溝部25に嵌め込まれた状態では、貫通穴32側から溝部25に押し広げられて変形している。
以上が、実施形態の弾性体移動装置40を用いて製造される回転体10についての説明である。
≪弾性体移動装置≫
次に、弾性体移動装置40について、図面を参照しつつ説明する。
弾性体移動装置40は、図2〜図4に示されるように、軸体20の円錐部26に貫通穴32の縁32Aを接触させた弾性体30を、円錐部26から移動させ、軸体20の溝部25へ嵌め込ませる機能を有する。別の見方をすれば、弾性体移動装置40は、軸体20の円錐部26に貫通穴32の縁32Aを接触させた弾性体30を、円錐部26から軸体20の小径部24へ移動させる機能を有する。なお、以下において、図2に示されるような、軸体20の円錐部26に貫通穴32の縁32Aを接触させた弾性体30を、移動前の弾性体30として説明する。
弾性体移動装置40は、図2〜4に示されるように、台50と、筒体60と、駆動源70と、を含んで構成されている。
[台]
台50は、軸体20を支持する機能を有する。台50には、丸穴52が形成されている。そして、台50は、丸穴52に、軸体20の自軸方向一端部(大径部22の一端部)を嵌め込ませて、軸体20の先端部28が上方に向くようにして、軸体20を支持するようになっている。そして、台50が軸体20を支持した状態において、丸穴52の自軸が軸体20の自軸に重なるようになっている。なお、図2〜図6における矢印Aは、下方の向きを示している。
[筒体]
筒体60は、図2〜図4に示されるように、後述する端面68を、移動前の弾性体30の平面34に接触させて、弾性体30を押圧する機能を有する。
筒体60は、図2〜図4に示されるように、円筒体とされている。また、筒体60は、図2及び図3に示されるように、後述する駆動源70により、自軸を中心に矢印B方向に回転されながら、下方に移動されるようになっている。筒体60の自軸は、台50に形成された丸穴52の自軸に重なっている。筒体60は、弾性体移動装置40による動作開始前において、移動前の弾性体30より上方に離れた初期位置(図示省略)に配置されている。なお、図2における筒体60の位置は、初期位置よりも下方であって、初期位置から移動した筒体60の端面68が弾性体30の平面34に接触を開始する接触開始位置とされている。
筒体60は、側壁62と、上壁64と、を備えている。
側壁62は、自軸を囲むように周方向全域に亘って配置された壁とされ、直径D8(D4<D8<D6)の内周面と、直径D9(D9<D6)の外周面と、を有している。上壁64は、自軸を中心に、自軸方向と交差する方向に沿って配置された直径D9の円板とされている。上壁64には、自軸を中心に開口64Aが形成されている。なお、上壁64は、側壁62の上方端部と繋がっている。そのため、筒体60(側壁62)の下方には、開口が形成されている。
側壁62の下方端部(自軸方向端部)には、図5に示されるように、周方向に沿って、高さがなだらかに変化している端面68が形成されている。具体的には、端面68の高さは、周方向に沿って、正弦波状に形成されている。そして、端面68には、下方を正方向とした場合、端面68の高さが最大値となる部位68Aと最小値となる部位68Bとが、周方向に沿ってそれぞれ3ヶ所ずつ交互に形成されている。ここで、端面68における周方向に亘る部位であって、最大値となる部位68Aの隣に形成された2箇所の最小値となる部位68Bに挟まれた部位を、突起69という。すなわち、実施形態の端面68には、複数(3個)の突起69が形成されている。また、前述のとおり、端面68の高さは、周方向に沿って正弦波状に形成されていることから、最大値となる部位68Aは、周方向において端面68に均等に(120°分ずつ離れて)配置されている。別言すれば、3個の突起69は、周方向において端面68に均等に(120°分離れて)配置されているといえる。さらに別の見方をすれば、3個の凹みは、周方向において端面68に均等に(120°分離れて)配置されているといえる。ここで、3個の凹みとは、端面68における周方向に亘る部位であって、任意の最小値となる部位68Bの隣に形成された2箇所の最大値となる部位68Aに挟まれた部位をいう。なお、以下の説明において、突起69の高さHとは、筒体60の自軸方向下方を正方向、最小値となる部位68Bを基準とした最大値となる部位68Aの高さをいう。
突起69の高さHは、移動前の弾性体30の平面34に、筒体60の端面68を接触させて押圧している期間において、端面68が周方向全周に亘って弾性体30に接触する高さとされている(図3参照)。なお、実施形態の突起69の高さHは、一例として0.5mmとされている。
また、側壁62の端面68は、図2〜4に示されるように、断面が円弧状に形成されている。
[駆動源]
駆動源70は、筒体60を下方に移動させる機能と、筒体60を筒体60の自軸周りに回転させる機能と、を有する。
駆動源70は、図2〜図4に示されるように、本体72と、軸74と、を含んで構成されている。
本体72は、一例としてコンパクトシリンダとされている。軸74は、筒体60の上壁64の開口64Aの縁に固定されている。軸74の自軸は、筒体60の自軸に重なっている。
本体72は、軸74を自軸周りに回転させながら、軸74を下方に移動させるようになっている。そのため、本体72は、軸74に固定された筒体60を、自軸周りに回転させながら(図2及び図3の矢印B方向に回転させながら)、前述した初期位置から終期位置まで移動させるようになっている。ここで、終期位置とは、図4に示される筒体60の上下方向の位置であって、駆動源70により筒体60が弾性体30を移動させて、弾性体30が溝部25に嵌め込まれる際の筒体60の位置とされている。なお、図4に示されるように、弾性体30の平面36は、終期位置において、軸体20の大径部22と小径部24との境界(段差部)に接触している。
そして、本体72は、軸74により、筒体60を前述した接触開始位置(図2参照)から終期位置(図4参照)まで移動させる期間、軸74を一例として自軸周りに130°回転させるようになっている。これに伴い、筒体60の突起69は、筒体60が接触開始位置から終期位置まで移動する期間で、周方向に沿って、複数の突起69が周方向に離れて配置されている角度120°以上回転されるようになっている。換言すれば、筒体60の突起69は、複数の突起69同士が隣り合う回転方向の角度以上回転されるようになっている。また、複数の突起69が周方向に離れて配置されている角度120°とは、複数の突起69同士が隣り合う回転方向の角度のうち最も大きい角度でもある。
なお、本体72が筒体60を接触開始位置から終期位置まで移動させると、筒体60は、弾性体移動装置40における下方に距離H1(>W1>W2)(図2参照)移動される。別の見方をすれば、弾性体30が下方に距離H1(>W2)移動されるまでの期間、筒体60の突起69は、弾性体30の平面34を全周に亘って接触するようになっている。
以上が、実施形態の弾性体移動装置40についての説明である。
≪回転体の製造方法≫
次に、実施形態の回転体10の製造方法について図面を参照しつつ説明する。実施形態の回転体10の製造方法(以下、本方法という。)は、実施形態の弾性体移動装置40を用いて製造される。そして、本方法は、第1工程と、第2工程と、を含む。
[第1工程]
第1工程は、回転体10を構成する軸体20及び弾性体30を、弾性体移動装置40に配置する工程である。
具体的に第1工程では、図2に示されるように、台50の丸穴52に軸体20の自軸方向一端部を嵌め込む。そうすると、軸体20は、先端部28が上方を向いた状態で、台50に支持される。次いで、第1工程では、軸体20の円錐部26に貫通穴32の縁32Aが接触するように、弾性体30を、台50に支持された軸体20に配置する。以上の動作が行われると、第1工程が終了する。
[第2工程]
第2工程は、第1工程の終了後の工程であって、移動前の弾性体30を軸体20の溝部25に嵌め込む工程である。
具体的に第2工程では、図2に示されるように、駆動源70により、初期位置に配置された筒体60を自軸周りに回転させながら、筒体60を下方に移動させる。さらに、図3に示されるように、筒体60が下方に移動されると、筒体60は、接触開始位置に到達し、端面68の周方向全周を弾性体30の平面34に接触させながら、弾性体30に食い込む。さらに、筒体60が下方に移動されると、筒体60は、端面68で弾性体30を押圧して、弾性体30を変形させながら、弾性体30を下方に移動させる。そして、図4に示されるように、筒体60が終期位置まで移動すると、弾性体30は、軸体20の溝部25に嵌め込まれる。ここで、第2工程において、弾性体30が自軸周りに回転される筒体60に押圧されて下方に移動される期間、弾性体30は、筒体60の回転に伴い回転されない。ただし、弾性体30は、筒体60の回転に伴い、自軸周りに多少ずれる場合、つまり、連れ周りが発生する場合もある。この場合であっても、筒体60の突起69が弾性体30の平面34を全周に亘って接触するように、筒体60の突起69は、筒体60が接触開始位置から終期位置まで移動する期間で、周方向に沿って、複数の突起69が周方向に離れて配置されている角度120°以上回転されるようになっている。
以上のとおり、第2工程では、弾性体移動装置40により、筒体60を回転させて下方に移動させながら、移動前の弾性体30を円錐部26から下方に移動させて、弾性体30を溝部25に嵌め込む。なお、第2工程では、本体72が軸74を回転させることで、筒体60が接触開始位置から終期位置まで移動する期間で、筒体60が、周方向に沿って130°、すなわち、複数の突起69同士が隣り合う回転方向の角度以上回転される。以上の動作が行われると、第2工程が終了する。そして、第2工程が終了すると、本方法が終了する。
以上が、本方法の説明である。なお、本方法により製造された回転体10は、弾性体移動装置40から取り外されて、後工程により歯車が回転体10に固定されて、紙送り用部品となる。
≪作用≫
次に、実施形態の弾性体移動装置40及び本方法の作用について、図面を参照しつつ説明する。以下の説明では、先ず、実施形態と、以下に想定する比較形態とを比較して行う。なお、比較形態において、実施形態の弾性体移動装置40で用いた部品等を用いる場合、又は、本方法の工程を行う場合、その部品等の符号及び各工程の名称をそのまま用いて説明する。次いで、実施形態における弾性体移動装置40及び本方法の特徴点の作用について、比較形態と比較せずにそのメカニズムを説明する。
[比較形態との比較(突起69が形成されていることによる作用)]
比較形態の弾性体移動装置(以下、比較装置という。)は、筒体の端面に突起69が形成されていない。換言すれば、筒体の端面は、周方向全周に亘って同じ高さの面(断面は円弧状の面)とされている。また、比較装置は、駆動源を構成する本体が、軸74を回転させることができない。比較装置は、これらの点以外は、実施形態の弾性体移動装置40と同様の構成とされている。
また、比較装置を用いた回転体の製造方法(以下、比較方法という。)は、比較装置を用いて、第1工程(弾性体30を軸体20に配置する工程)と、第2工程(第1工程の終了後、弾性体30を軸体20の溝部25に嵌め込む工程)とが行われる。この点以外は、本方法と同様の方法とされている。
比較装置を用いて第2工程を行うと、筒体の端面が弾性体30の平面34に接触して、筒体が弾性体30を押圧する期間、弾性体30は、平面34の周方向全周に亘り、筒体の端面から均等な力で押圧される。
具体的には、弾性体30は、内周面側(貫通穴32側)から円錐部26に支持されながら、弾性体30の平面34に筒体の端面が接触される。そのため、弾性体30は、筒体により周方向全周に亘って均等な力で押圧される。特に、押し込み過程で、弾性体30における筒体の端面と円錐部26の下方端部とに挟まれた部位は、その内周面が最大直径(直径D4)まで広げられ、弾性体30の他の部位に比べ、平面34側及び内周面側の両方から最も大きい押圧力を受けて周方向全域に亘って圧縮される。そのため、弾性体30は、変形しながら円錐部26の下方端部を越えて移動し難くなり、弾性体30に亀裂が発生し得る。そして、弾性体30に亀裂が発生すると、回転体10は不良品となる。つまり、比較方法では、回転体10は不良になり得る。
これに対して、実施形態の弾性体移動装置40は、筒体60の端面68に複数の突起69が形成されている。そのため、実施形態の弾性体移動装置40により第2工程を行うと、弾性体30は、平面34の周方向全周に亘って端面68から不均等な力で押圧される。
そして、弾性体30における筒体60の端面68と円錐部26の下方端部とに挟まれた部位は、周方向全周に亘って不均等な力で押圧されため、周方向全域に亘って均等な力で圧縮されることがない。そのため、実施形態の弾性体移動装置40により押圧される弾性体30は、比較装置により押圧される弾性体30に比べ、円錐部26の下方端部を越えて移動する際、変形し易い。別の見方をすると、筐体60の端面68には凹みが形成されているため、弾性体30における相対的に強い力で押圧された部位は、上記凹み側に逃げて変形し易い。
したがって、実施形態の弾性体移動装置40は、比較装置に比べて、弾性体30に亀裂を発生させ難い。また、本方法は、比較方法に比べて、弾性体30の亀裂に起因する回転体10の製造不良が抑制される。
[実施形態における特徴点による作用]
次に、実施形態における弾性体移動装置40及び本方法の特徴点の作用について、比較形態と比較せずにそのメカニズムを説明する。
〔突起が端面に3個配置されていることの作用〕
実施形態の弾性体移動装置40では、複数(3個)の突起69が端面68に配置されている。仮に、突起69が2個の場合(図6(A)の筒体60Aの場合)、2個の突起69が弾性体30に接触して押圧する場合、接触安定性に乏しい。また、仮に、突起69が4個以上の場合(図6(B)の筒体60Bは突起69が4個の場合)、すべての突起69を弾性体30に均等に接触させることが難しい。したがって、複数の突起69は、3個が好ましいといえる。なお、突起69が2個の場合及び4個以上の場合も、すなわち、弾性体移動装置40において、筒体60に換えて、筒体60A又は筒体60Bとした場合も、本発明の技術的範囲に含まれる。ここで、筒体60A及び筒体60Bは、実施形態の筒体60の変形例である。また、弾性体移動装置40において、筒体60に換え、筒体60A又は筒体60Bとした弾性体移動装置は、実施形態の弾性体移動装置40の変形例である。
〔複数の突起が周方向に均等に配置されていることによる作用〕
実施形態の弾性体移動装置40では、複数(3個)の突起69がおける周方向(回転方向)に均等に配置されている。そのため、複数の突起69が弾性体30を押圧する場合、弾性体30における大きく変形する部位が周方向に沿って均等に離れる。そのため、複数の突起69が周方向に不均等に配置されている弾性体移動装置により弾性体30が押圧される場合に比べ、弾性体30を周方向に亘って変形させ易い。したがって、複数の突起69は、周方向に均等に配置されていることが好ましいといえる。なお、複数の突起69が周方向に不均等に配置されている場合も、本発明の技術的範囲に含まれる。
〔筒体60が回転されることによる作用〕
実施形態の弾性体移動装置40は、筒体60が接触開始位置から終期位置まで移動する期間、筒体60が、周方向に沿って回転される。そうすると、円錐部26の下方端部(直径D4の部位)に接触する弾性体30の部位は、周方向全周に亘って変動する不均等な力で押圧される。
したがって、実施形態の弾性体移動装置40は、筒体60が回転しない弾性体移動装置に比べて、弾性体30に亀裂を発生させ難い。また、本方法は、筒体60が回転しない弾性体移動装置を用いた回転体の製造方法に比べて、弾性体30の亀裂に起因する回転体10の製造不良が抑制される。なお、筒体60が回転しない弾性体移動装置は、本発明の技術的範囲に含まれる。
また、実施形態の弾性体移動装置40は、筒体60が接触開始位置から終期位置まで移動する期間、端面68に均等に配置された3個の突起69が形成された筒体60が、周方向に沿って130°回転される。換言すれば、複数の突起69は、少なくとも複数の突起69同士が隣り合う回転方向の角度(120°)以上回転される。つまり、移動前の弾性体30は、筒体60に接触されてから溝部25に嵌め込まれるまでの期間、周方向全周に亘って、端面68の高さが最大値となる部位68Aと最小値となる部位68Bに押圧される。そのため、弾性体30の平面34の周方向全域は、少なくとも1回は部位68A、68Bに押圧されるため、弾性体30の周方向の一部が大きく変形したまま、下方に移動されることがない。
したがって、実施形態の弾性体移動装置40は、複数の突起69同士が隣り合う回転方向の角度未満回転される弾性体移動装置に比べて、弾性体30に亀裂を発生させ難い。また、本方法は、複数の突起69同士が隣り合う回転方向の角度未満回転される弾性体移動装置を用いた回転体の製造方法に比べて、弾性体30の亀裂に起因する回転体10の製造不良が抑制される。なお、筒体60が120°未満回転される弾性体移動装置は、本発明の技術的範囲に含まれる。
以上のとおり、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内にて他の実施形態が可能である。
例えば、本方法で製造される回転体10を構成する軸体20は、図1〜図4を参酌すると、金属製であるかの如く説明した。しかしながら、軸体20が弾性体30に比べて硬ければ(変形し難くければ)、軸体20は、金属製でなくてもよい。例えば、樹脂、金属及び樹脂の複合材、木材その他の材料で構成されていてもよい。
また、実施形態の弾性体移動装置40を構成する筒体60は、図2〜図4を参酌すると、樹脂製であるかの如く説明した。しかしながら、筒体60は、端面68を弾性体30に接触させて押圧した場合、筒体60が弾性体30に食い込んで、端面68が周方向全周に亘って接触すればよい。すなわち、筒体60が弾性体30よりも硬ければよい。例えば、筒体60は、樹脂、金属、金属及び樹脂の複合材、木材その他の材料で構成されていてもよい。
また、本方法で製造される回転体10は、画像形成装置に用いられる紙送り用部品の一部であるとして説明した。しかしながら、貫通穴が形成された弾性体を移動させて製造する部品であれば、本方法で製造される回転体10は、紙送り用部品の一部でなくてもよい。また、本方法で製造される回転体10は、回転体でなくてもよい。なお、回転体10は、部品の一例である。
また、実施形態の弾性体移動装置40では、駆動源70を構成する本体72は、軸74を自軸周りに回転させながら、軸74を下方へ移動させるとして説明した。しかしながら、本体72は軸74を下方へ移動させなくても、台50が本体72に同期して上下方向に移動し、軸体20を上下方向に移動させるようにしてもよい。
また、実施形態の弾性体移動装置40では、駆動源70を構成する本体72は、軸74を自軸周りに回転させながら、軸74を下方へ移動させるとして説明した。しかしながら、本体72は、軸74を自軸周りに回転させなくても、台50が本体72に同期し、軸体20を自軸周りに回転させるようにしてもよい。
また、実施形態の弾性体移動装置40では、駆動源70を構成する本体72は、軸74を自軸周りに回転させながら、軸74を下方へ移動させるとして説明した。しかしながら、駆動源70を設けずに筒体60を固定する部材を設けて、台50が軸体20を回転させながら、上下に移動するようにしてもよい。
また、実施形態の弾性体移動装置40では、筒体60の端面68が、周方向に亘って正弦波状とされているとして説明した。しかしながら、端面68が、周方向に沿って、高さがなだらかに変化していれば、正弦波状でなくてもよい。例えば、端面68(突起69)は、周方向に沿って複数の正弦波状が重ね合わされた波状、周方向の部位によって周期の異なる波状その他の波状であってもよい。
また、実施形態の弾性体移動装置40では、筒体60の端面68が、周方向に亘って正弦波状とされている、つまり、複数の突起69の高さは同じである、として説明した。しかしながら、弾性体30の平面34に筒体60の端面68を接触させて押圧した場合、端面68の周方向全周に亘る部位が、弾性体30に食い込むようになっていれば、複数の突起69の高さは同じでなくてもよい。
また、実施形態の弾性体移動装置40では、駆動源70を構成する本体72は、軸74を自軸周りに回転させながら、軸74を下方へ移動させるとして説明した。この場合、本体72は、弾性体の形状、弾性体の硬度、軸体の形状その他の条件により、軸74の回転速度、上軸74の下方向への移動速度等を変更できるようにしてもよい。
また、実施形態の弾性体移動装置40では、筒体60が交換部品であるとは何ら言及していないが、弾性体の形状、弾性体の硬度又は軸体の形状その他の条件により、交換可能としてもよい。
また、本方法では、実施形態の弾性体移動装置40を用いて行われるとして説明した。しかしながら、第1工程及び第2工程により回転体10を製造することができれば、実施形態の弾性体移動装置40を用いなくてもよい。例えば、軸体20の円錐部26に弾性体30の貫通穴32の縁32Aを接触させ、作業者が筒体60を持って、筒体60の端面68を弾性体30の平面34に押し当て、回転体10を製造してもよい。
また、本方法では、筒体60が初期位置から終期位置まで移動される期間、筒体60は自軸周りに回転されるとして説明した。しかしながら、筒体60は、筒体60が接触開始位置から終期位置まで移動される期間回転されるようにすればよい。
また、本方法の第2工程では、弾性体30が自軸周りに回転される筒体60に押圧されて下方に移動される期間、弾性体30は、筒体60の回転に伴い回転されないとして説明した。しかしながら、弾性体と軸体との組合せ(例えば、弾性体と軸体との摩擦の関係)によって、弾性体が筒体60の回転に伴い回転されるようにしてもよい。
また、実施形態の弾性体移動装置40の変形例における筒体60A及び筒体60Bは、図6(A)及び(B)を参酌すると、それぞれ突起69は筒体60の周方向に均等に配置されているかの如く説明した。しかしながら、筒体60A及び筒体60Bの突起69は、それぞれ周方向に不均等に配置されていてもよい。
10 回転体
20 軸体(円錐部を有する部材の一例)
24 小径部(円錐部のない部位の一例)
26 円錐部
30 弾性体
32A 縁
32 貫通穴
34 平面(弾性体における円錐部に接触する側と反対側の一例)
40 弾性体移動装置
60 筒体
60A 筒体
60B 筒体
68 端面
69 突起

Claims (4)

  1. 軸方向端部に周方向に沿って複数の突起及び凹み正弦波状に交互に形成された端面を有する筒体を備え、
    円錐部を有する部材の該円錐部に貫通穴の縁を接触させた弾性体における該円錐部に接触する側と反対側に該端面の周方向全周を接触させて該筒体を該複数の突起同士が隣り合う回転方向の角度のうち最も大きい角度以上回転させながら該弾性体を押圧して、該部材における該円錐部のない部位へ該弾性体を移動させる、
    弾性体移動装置。
  2. 前記複数の突起が、回転方向に均等に配置されている、
    請求項に記載の弾性体移動装置。
  3. 前記複数の突起が、3個形成されている、
    請求項1又は請求項2に記載の弾性体移動装置。
  4. 円錐部を有する部材に貫通穴が形成された弾性体の前記貫通穴の縁を接触させる工程と、
    軸方向端部に周方向に沿って複数の突起及び凹み正弦波状に交互に形成された端面を有する筒体により、前記弾性体を、該弾性体における前記円錐部に接触する側と反対側に前記端面の周方向全周を接触させて前記筒体を該複数の突起同士が隣り合う回転方向の角度のうち最も大きい角度以上回転させながら押圧して、前記弾性体を前記部材における前記円錐部のない部位へ移動させる工程と、
    を含む部品の製造方法。
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