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JP6404646B2 - 電動車両 - Google Patents
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Description

本発明は、電力によって走行する電動車両に関する。
近年、電動モータを搭載し、電力によって走行する電動車両の普及が始まっている(例えば特許文献1参照)。このような電動車両としては、例えば、蓄電池に蓄えられた電力によって走行する電気自動車や、自ら発生させた電力により走行する燃料電池自動車がある。また、内燃機関及び蓄電池の双方から駆動力を得て走行するハイブリッド自動車も普及している。これらはいずれも、電動モータに対する電力の供給源として、蓄電池や発電機(以下、これらを総じて「電力装置」とも称する)を備えている。
特開2010−36594号公報
本発明者らは、例えばバスのような大型の電動車両の開発を進めている。大型の電動車両では、走行に必要となる駆動力も大きくなる。このため、本発明者らは、電力装置、インバータ及び電動モータを有する駆動システムを、1台の電動車両に2つ搭載することを検討している。このような構成であれば、1つの駆動システムのみを搭載する従来の電動車両に比べて駆動力を増大させることができるため、大型で重量の大きな電動車両であっても、十分な速度で走行させることができる。
2つの電動モータによって電動車両を走行させるためには、一方の電動モータの回転軸の回転と、他方の電動モータの回転軸の回転とを、電動車両のプロペラシャフトの回転に変換するようなギアを備えた構成とすればよい。このような構成においては、2つの電動モータのそれぞれの回転軸が、ギアを介して互いに接続された状態となっている。このため、一方の電動モータの回転軸を回転させると、それに伴って他方の電動モータの回転軸も回転する。
上記のような構成の電動車両では、一方の駆動システムに異常が発生した場合でも、正常な他方の駆動システムのみによって走行することが可能になるという利点がある。このとき、異常が発生した駆動システムはシャットダウンされた状態となっているが、当該駆動システムに搭載された電動モータの回転軸は、電動車両の走行に伴って回転する。つまり、正常な駆動システムに搭載された電動モータの回転軸の回転がギアを介して伝達されることにより、異常が発生した駆動システムに搭載された電動モータの回転軸も回転することとなる。
異常が発生した駆動システムはシャットダウンされているため、当該駆動システムに搭載された電動モータは、弱め界磁制御が行われない状態となっている。このため、当該電動モータでは、その回転軸の回転に伴って大きな逆起電力が発生してしまう。例えば、インバータの一相短絡が発生した状態でこのような逆起電力が発生した場合、それにより流れる電流が過大なものになると、大きなジュール熱が発生し、インバータやインバータに接続されるワイヤハーネス等の損傷を招くおそれがある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電力装置、インバータ、電動モータ及び制御部を有する駆動システムを2つ備えた構成の電動車両であって、一方の駆動システムのみによって走行した場合であっても、それに伴って他方の駆動システムのインバータを損傷させることのない電動車両を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る電動車両は、電力によって走行する電動車両(10)であって、直流電力を供給する第1電力装置(120)と、第1電力装置から供給される直流電力を交流電力に変換する第1インバータ(160)と、第1インバータからの交流電力によって駆動される第1モータ(110)と、第1インバータを制御する第1制御部(190)と、を有する第1駆動システム(100)と、直流電力を供給する第2電力装置(220)と、第2電力装置から供給される直流電力を交流電力に変換する第2インバータ(260)と、第2インバータからの交流電力によって駆動される第2モータ(210)と、第2インバータを制御する第2制御部(290)と、を有する第2駆動システム(200)と、第1モータの第1回転軸(411)及び第2モータの第2回転軸(412)に接続されており、第1モータの駆動力及び第2モータの駆動力を電動車両の推進力に変換するギア(410)と、を備え、第1駆動システムに異常が発生し、第1インバータに流れる電流が所定値以上となった場合には、第1制御部は、第2駆動システムの駆動を停止するように第2制御部に通知することを特徴とする。
本発明に係る電動車両は、第1駆動システムに異常が発生し、第1インバータに流れる電流が所定値以上となった場合には、第2駆動システムの駆動が停止する。したがって、異常が発生した第1駆動システムにおいて、逆起電力が印可されることにより第1インバータに過大な電流が流れて損傷してしまうことを確実に防止することができる。
本発明によれば、電力装置、インバータ、電動モータ及び制御部を有する駆動システムを2つ備えた構成の電動車両であって、一方の駆動システムのみによって走行した場合であっても、それに伴って他方の駆動システムのインバータを損傷させることのない電動車両を提供することができる。
本発明の実施形態に係る電動車両の全体構成を模式的に示す図である。 図1に示された電動車両の制御ブロック図である。 図1に示された電動車両のECUによって行われる処理の流れを示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
まず、図1を参照しながら、本発明の実施形態に係る電動車両10の全体構成を説明する。電動車両10は、電力によってモータジェネレータ(回転電機)を駆動させて走行する大型バスである。電動車両10は、モータジェネレータ110,210と、直流電源120,220と、インバータ160,260と、ECU190,290と、を備えている。
つまり、電動車両10は、駆動力を発生させるためのシステム(バンク)を2つ備えているということができる。以降の説明では、モータジェネレータ110、直流電源120、インバータ160及びECU190を含む一方のシステムのことを「第1駆動システム100」と称する。また、モータジェネレータ210、直流電源220、インバータ260及びECU290を含む他方のシステムのことを「第2駆動システム200」と称する。
第1駆動システム100のハードウェア構成と第2駆動システム200のハードウェア構成とは互いに同一である。従って、以下においては、第1駆動システム100の構成について主に説明し、第2駆動システム200の構成については説明を適宜省略する。図1では、第1駆動システム100の構成要素には例えば「直流電源120」のように100番台の項目番号を付しており、第2駆動システム200の構成要素には「直流電源220」のように200番台の項目番号を付している。また、互いに対応する構成要素の項目番号は下2桁を共通させている。
第1駆動システム100は、モータジェネレータ110と、直流電源120と、リレー回路130と、昇圧コンバータ140と、平滑コンデンサ150と、インバータ160と、ECU190と、を有している。
モータジェネレータ110は、三相の交流電力の供給を受けて駆動力を発生させる交流モータである。かかる駆動力が、後述のギア410等によって電動車両10の推進力に変換される。電動車両10の走行時には、モータジェネレータ110において逆起電力が発生する。モータジェネレータ110は、高速走行時等においては磁界を弱めることでかかる逆起電力を低減する制御、所謂「弱め界磁制御」を行うことが可能な構成とされている。モータジェネレータ110のV相に流れる電流が電流センサ111によって検出され、W相に流れる電流が電流センサ112によって検出される。
また、電動車両10の減速時には、モータジェネレータ110において三相の交流電力である回生電力が発生する。この回生電力は、直流電源120に蓄えられ、後に電動車両10の走行に使用される。
直流電源120は、二次電池等からなり、電力を供給する電力装置である。また、直流電源120は、外部から供給される電力を蓄える蓄電池でもある。
リレー回路130は、直流電源120と昇圧コンバータ140との間に設けられている。直流電源120の正極端子121と昇圧コンバータ140の入出力端子140aとを繋ぐバスバーの途中には、リレー131が配置されている。また、直流電源120の負極端子122と昇圧コンバータ140の入出力端子140bとを繋ぐバスバーの途中には、リレー132が配置されている。更に、かかるバスバーの途中には、プリチャージリレー133とプリチャージ抵抗134が、リレー132に対して並列に接続されている。
リレー回路130のリレー131,132及びプリチャージリレー133により、直流電源120に繋がる電力経路の開閉が行われる。直流電源120の充放電が行われる際には、リレー131,132がいずれも閉状態とされ、プリチャージリレー133は開状態とされる。一方、直流電源120と昇圧コンバータ140を繋ぐときには、平滑コンデンサ141と直流電源120の電位差による突入電流を防止するため、リレー131及びプリチャージリレー133が何れも閉状態とされ、リレー132は開状態とされる。プリチャージ抵抗134を介して直流電源120からの充放電が行われるため、直流電源120に入出力される電流が過大となることが防止される。
昇圧コンバータ140は、双方向の変換器であり、直流電源120側から供給される直流電力を昇圧させてモータジェネレータ110側に供給する一方、モータジェネレータ110側から供給される電力を降圧させて直流電源120側に供給する。昇圧コンバータ140は、入力コンデンサ141と、リアクトル142と、2つのスイッチング素子143,144が設けられている。また、各スイッチング素子143,144には、それぞれ還流ダイオード145,146が並列に接続されている。
平滑コンデンサ150は、昇圧コンバータ140とインバータ160との間に設けられている。平滑コンデンサ150は、システム電圧の平準化を行う蓄電器である。
インバータ160は、ECU190から出力される3相の6アーム電圧指令信号UU,UL,VU,VL,WU,WLに基づいて、昇圧コンバータ140によって昇圧された直流電力を三相の交流電圧U,V,Wに変換する変換器である。インバータ160は、6つのスイッチング素子161〜166が設けられ、各スイッチング素子161〜166に、それぞれ還流ダイオード171〜176が並列に接続されている。また、図1では図示を省略しているが、インバータ160は、スイッチング素子161〜166のそれぞれと対になるように、温度を検出する温度センサ181〜186が設けられている。
電動車両10は、電動車両10は、第1駆動システム100及び第2駆動システム200の他、ギア410と、プロペラシャフト413と、ディファレンシャルギア420と、ドライブシャフト421,422と、車輪431,432とを備えている。尚、電動車両10は、車輪431,432(駆動輪)の他に更に2つの車輪(非駆動輪)を備えているが、当該車輪については図示を省略している。
ギア410は、モータジェネレータ110及びモータジェネレータ210のそれぞれの回転を、プロペラシャフト413の回転に変換する歯車装置である。ギア410には、モータジェネレータ110の回転軸411の一端が接続されている。また、ギア410には、モータジェネレータ210の回転軸412の一端が接続されている。回転軸411,412が回転すると、ギア410が備える複数の歯車により、回転軸411,412と略90度の角度をなす方向に延びるプロペラシャフト413が回転する構成となっている。
尚、回転軸411と回転軸412とは、ギア410を介して接続されているため、一方のみが回転することはできない構成となっている。例えばモータジェネレータ110によって回転軸411のみを回転させた場合には、それに伴って回転軸412も回転することとなる。
ディファレンシャルギア420は、プロペラシャフト413の回転をドライブシャフト421,422の回転に変換するものである。ディファレンシャルギア420には、プロペラシャフト413の一端が接続されている。また、ディファレンシャルギア420には、ドライブシャフト421、422のそれぞれの一端が接続されている。プロペラシャフト413が回転すると、ディファレンシャルギア420が備える複数の歯車により、ドライブシャフト421,422がそれぞれ回転する構成となっている。ドライブシャフト421,422のそれぞれの他端(ディファレンシャルギア420とは反対側の端部)には、車輪431,車輪432がそれぞれ接続されている。
モータジェネレータ110,210のそれぞれの回転は、ギア410及びディファレンシャルギア420によって車輪431,432の回転に変換される。すなわち、モータジェネレータ110,210のそれぞれの出力が、電動車両10を走行させる推進力(トルク)に変換される。
次に、図2を参照しながら、電動車両10の制御ブロックについて説明する。
第1駆動システム100のECU190は、電流センサ111,112、リレー回路130、昇圧コンバータ140及びインバータ160と電気的に接続されている。ECU190は、リレー回路のリレー131,132及びプリチャージリレー133や、昇圧コンバータ140のスイッチング素子143,144や、インバータ160のスイッチング素子161〜166の動作を制御している。また、ECU190は、第2駆動システム200のECU290と電気的に接続され、互いに通信可能とされている。
第1駆動システム100の制御ブロック構成と第2駆動システム200の制御ブロック構成は互いに同一である。したがって、簡便のため、図2ではECU290と電気的に接続される温度センサ211,212、リレー回路230、昇圧コンバータ240及びインバータ260の図示を省略している。また、それぞれ同一構成のスイッチング素子161〜166、還流ダイオード171〜176及び温度センサ181〜186のうち、スイッチング素子162〜165、還流ダイオード172〜175及び温度センサ182〜185の図示を省略している。
電流センサ111,112は、前述したように、それぞれモータジェネレータ110の、V相、W相に流れる電流の値を検出するセンサである。モータジェネレータ110に入力あるいはモータジェネレータ110から出力される電力は、すべてインバータ160を介すため、電流センサ111,112は、インバータ160に流れる電流の値を検出するものでもある。電流センサ111,112によって検出された電流に関する情報は、電気信号としてECU190に送信される。当該電気信号を受信したECU190は、この電流センサ111,112によって検出された電流値が、所定値以上であるか否かを判定する過電流判定を行う。
同一構成である温度センサ181〜186のうち、温度センサ181を例にとって説明する。温度センサ181は、スイッチング素子161の温度の値を検出するセンサである。温度センサ181によって検出された温度に関する情報は、電気信号としてECU190に送信される。当該電気信号を受信したECU190は、この温度センサ181によって検出された温度値が、所定値以上であるか否かを判定する過熱判定を行う。
ここで、温度センサ181によって検出された温度値が所定値未満の状態、すなわち、スイッチング素子161において過熱が発生していない状態とは、換言すれば、インバータ160において過電流が発生しておらず、発生するジュール熱が小さい状態であるといえる。つまり、ECU190において行われる加熱判定は、インバータ160の温度に基づいて行われる過電流判定であるということもできる。
以上のように構成された電動車両10では、第1駆動システム100及び第2駆動システム200のうち、一方の駆動システムに異常が発生した場合でも、走行可能であるという利点がある。すなわち、正常な他方の駆動システムのみの駆動によって車輪431,432を回転させ、電動車両10を走行させることが可能となる(片バンク走行)。
しかしながら、電動車両10では、上記利点がある反面、異常が発生した駆動システムにさらに重大な損傷を与えないように配慮する必要がある。例えば、第1駆動システム100に異常が発生し、第2駆動システム200のみの駆動により電動車両10が走行している場合は、第1駆動システム100はシャットダウンされた状態となっているが、この場合でも、モータジェネレータ110の回転軸411は、電動車両10の走行に伴って回転する。つまり、正常な第2駆動システム200に搭載されたモータジェネレータ210の回転軸412の回転がギア410を介して伝達されることにより、異常が発生した第1駆動システムに搭載されたモータジェネレータ110の回転軸411も回転することとなる。
第1駆動システム100はシャットダウンされているので、モータジェネレータ110に対する弱め界磁制御が行われない状態となっている。このため、モータジェネレータ110では、その回転軸411の回転に伴って大きな逆起電力が発生してしまう。
例えば、インバータ160のスイッチング素子162に短絡が発生し、モータジェネレータ110を含む閉回路が形成された状態でこのような逆起電力が印加されると、図1に矢印CEで示す向きに電流が流れる。電動車両10の車速が大きくなり、この電流が過大なものになると(過電流が発生すると)、大きなジュール熱が発生し、インバータ160やインバータ160に接続されるワイヤハーネス等の損傷を招くおそれがある。
この課題を解決するため、電動車両10のECU190,290では、異常が発生した駆動システムのインバータの状態を監視するとともに、当該インバータに重大な損傷を与えるおそれがある場合は、正常な駆動システムの駆動を停止させるように制御している。以下、図3を参照しながら、ECU190,290の制御について説明する。
電動車両10の走行時、ECU190は、第1駆動システム100の異常の有無(ステップS11)と、第2駆動システム200の停止(ステップS21)と、を監視している。また、ECU290は、第2駆動システム200の異常の有無(ステップS11)と、第1駆動システム100の停止(ステップS21)と、を監視している。第1駆動システム100及び第2駆動システム200のいずれにも異常が発生していない場合(ステップS11:No、ステップS21:No)、ECU190及びECU290は、それぞれ第1駆動システム100、第2駆動システム200の駆動を継続させて電動車両10を走行させる。
ここで、例えば、第1駆動システム100に駆動が困難となるような何らかの異常が発生した場合(ステップS11:Yes)、ECU190は第1駆動システム100を停止させる(ステップS12)。次に、ECU190は、正常な第2駆動システム200のECU290に対して、第1駆動システム100が停止したことを通知する(ステップS13)。
次に、ECU290は、ECU190からの第2駆動システム200の駆動停止に関する通知の有無を判断する(ステップS12)。当該通知がなされてない場合(ステップS22:No)、ECU290は、第2駆動システム200の駆動を継続させる。これにより、電動車両10は、第2駆動システム200のみによって走行することができる。
電動車両10が第2駆動システム200のみによって走行している間、ECU190は、電流センサ111,112に失陥が発生しているか否かを判定する(ステップS14)。当該判定は、電流センサ111,112からECU190に送信されてくる電気信号に基づいて行う。すなわち、ECU190に送信されてくる電気信号が、正常状態のそれと大きく異なる特性を示している場合などは、電流センサ111,112の少なくともいずれかに何らかの失陥が発生していると推定できる。ECU190は、電流センサ111,112に失陥が発生していないと判定した場合(ステップS14:No)、ステップS15に進む。
次に、ECU190は、前述したインバータ160の過電流判定を行う(ステップS15)。ECU190による当該判定は、電流センサ111,112からECU190に送信されてくる電気信号に基づいて判定する。ECU190は、インバータ160において過電流が発生していない(インバータ160を流れる電流の値が所定値未満)と判定した場合(ステップS15:No)、ステップS16に進む。
次に、ECU190は、インバータ160の温度センサ181〜186に失陥が発生しているか否かを判定する(ステップS16)。当該判定は、温度センサ181〜186からECU190に送信されてくる電気信号に基づいて行う。すなわち、ECU190に送信されてくる電気信号が、正常状態のそれと大きく異なる特性を示している場合などは、温度センサ181〜186の少なくともいずれかに何らかの失陥が発生していると推定できる。ECU190は、インバータ160の温度センサ181〜186に失陥が発生していないと判定した場合(ステップS16:No)、ステップS15に進む。
次に、ECU190は、前述したインバータ160の過熱判定を行う(ステップS17)。ECU190による当該判定も、温度センサ181〜186からECU190に送信されてくる電気信号に基づいて判定する。ECU190は、インバータ160において過熱が発生していないと判定した場合(ステップS17:No)、再びステップS11に戻る。
一方、ECU190が、インバータ160において過電流が発生している(ステップS15:Yes)か、あるいは過熱が発生している(ステップS17:Yes)と判定した場合は、インバータ160に重大な損傷が発生するおそれがある。この場合、ECU190は、正常な第2駆動システム200のECU290に対して駆動停止を通知する(ステップS18)。
ECU190から駆動停止の通知を受けたECU290は(ステップS22:Yes)、第2駆動システム200を停止させる(ステップS23)。これにより、電動車両10は走行を停止する。これにより、第1駆動システム100のモータジェネレータ110の回転軸411の回転も停止するため、それまで発生していた逆起電力が解消する。したがって、インバータ160における過電流を抑制し、重大な損傷を回避することが可能となる。
また、ECU190が、電流センサ111,112に失陥がある(ステップS14:Yes)か、あるいはインバータ160の温度センサ181〜186に失陥がある(ステップS16:Yes)と判定した場合は、それらが検出する値に基づいて過電流判定や過熱判定を行うことに妥当性が無い。したがって、この場合も、ECU190は正常な第2駆動システム200のECU290に対して駆動停止を通知し(ステップS18)、第1駆動システム100の重大な損傷から保護する。
このように、電動車両10のECU190,290では、異常が発生した駆動システムにおいて、逆起電力が印可されることによりインバータ160,260に過大な電流が流れ、インバータ160,260が損傷してしまうことを確実に防止することができる。
以上の説明では、駆動力を発生させるためのシステム(バンク)として、蓄電池を有する駆動システム(第1駆動システム100、第2駆動システム200)を2つ備えた構成の電動車両10について説明したが、本発明の実施態様はこのような構成に限られない。例えば、内燃機関によって発電された電力によってモータジェネレータを駆動する駆動システムを2つ備えており、それぞれの駆動システムから駆動力を供給する構成のハイブリッド自動車であっても、本発明を適用することができる。
さらに、燃料電池装置によって発電し、当該電力によって駆動力を発生させるためのシステムを2つ備えた構成の燃料電池自動車であっても、本発明を適用することができる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10:電動車両
110:モータジェネレータ(第1モータ)
120:直流電源(第1電力装置)
160:インバータ(第1インバータ)
190:ECU(第1制御部)
210:モータジェネレータ(第2モータ)
220:直流電源(第2電力装置)
260:インバータ(第2インバータ)
290:ECU(第2制御部)
410:ギア
411:回転軸(第1回転軸)
412:回転軸(第2回転軸)

Claims (2)

  1. 電力によって走行する電動車両(10)であって、
    直流電力を供給する第1電力装置(120)と、前記第1電力装置から供給される直流電力を交流電力に変換する第1インバータ(160)と、前記第1インバータからの交流電力によって駆動される第1モータ(110)と、前記第1インバータを制御する第1制御部(190)と、を有する第1駆動システム(100)と、
    直流電力を供給する第2電力装置(220)と、前記第2電力装置から供給される直流電力を交流電力に変換する第2インバータ(260)と、前記第2インバータからの交流電力によって駆動される第2モータ(210)と、前記第2インバータを制御する第2制御部(290)と、を有する第2駆動システム(200)と、
    前記第1モータの第1回転軸(411)及び前記第2モータの第2回転軸(412)に接続されており、前記第1モータの駆動力及び前記第2モータの駆動力を電動車両の推進力に変換するギア(410)と、
    前記第1インバータに流れる電流の値を検出する電流検出部(111,112)と、を備え、
    前記第1制御部は、
    前記電流検出部が検出する電流値に基づいて、前記第1インバータに流れる電流が所定値以上となったか否かの判定を行い、
    記第1駆動システムに異常が発生し、前記第1インバータに流れる電流が所定値以上となった場合には、前記第2駆動システムの駆動を停止するように前記第2制御部に通知し、一方で、
    前記電流検出部に失陥が発生しているか否かを判定し、当該判定の結果、前記電流検出部に失陥が発生していると判定した場合にも、前記第2駆動システムの駆動を停止するように前記第2制御部に通知することを特徴とする、電動車両。
  2. 電力によって走行する電動車両(10)であって、
    直流電力を供給する第1電力装置(120)と、前記第1電力装置から供給される直流電力を交流電力に変換する第1インバータ(160)と、前記第1インバータからの交流電力によって駆動される第1モータ(110)と、前記第1インバータを制御する第1制御部(190)と、を有する第1駆動システム(100)と、
    直流電力を供給する第2電力装置(220)と、前記第2電力装置から供給される直流電力を交流電力に変換する第2インバータ(260)と、前記第2インバータからの交流電力によって駆動される第2モータ(210)と、前記第2インバータを制御する第2制御部(290)と、を有する第2駆動システム(200)と、
    前記第1モータの第1回転軸(411)及び前記第2モータの第2回転軸(412)に接続されており、前記第1モータの駆動力及び前記第2モータの駆動力を電動車両の推進力に変換するギア(410)と、
    前記第1インバータの温度値を検出する温度検出部(181〜186)と、を備え、
    前記第1制御部は、
    前記温度検出部が検出する温度値に基づいて、前記第1インバータに流れる電流が所定値以上となったか否かの判定を行い、
    前記第1駆動システムに異常が発生し、前記第1インバータに流れる電流が所定値以上となった場合には、前記第2駆動システムの駆動を停止するように前記第2制御部に通知し、一方で、
    記温度検出部に失陥が発生しているか否かを判定し、当該判定の結果、前記温度検出部に失陥が発生していると判定した場合に、前記第2駆動システムの駆動を停止するように前記第2制御部に通知することを特徴とする、電動車両。
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