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JP6417637B2 - 中域無風除電器 - Google Patents
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Description

本発明は、対物距離(装置と対象物間の距離)が中域(300mm〜600mm程度)の作業域にある静電気を無風で高速かつ高精度に除去する除電器(除電システム)に関する。
従来は対物距離が中域(300mm〜600mm程度)の作業域にある静電気を無風で高速かつ高精度に除去する除電器は存在しなかった。無風で動作する狭域の除電器は高速かつ高精度ではあるが、対物距離が50mm〜300mm程度であった。無風で動作する広域の除電器は対物距離が500mm〜1,500mm程度であるが、イオン濃度が薄いため高速除電は出来なかった。またイオンバランスが悪くて高精度除電ができないことから半導体を痛める可能性があった。以上の通り、中域(300mm〜600mm程度)の作業域で使うための理想的な無風で動作する除電器は存在しなかった。
本発明の課題は対物距離が中域(300mm〜600mm程度)の作業域にある静電気を無風で高速かつ高精度に除去する除電器を提供することである。
本発明は、プラスイオンとマイナスイオンを同時に放射し、プラスイオン量とマイナスイオン量の内、他方より多いイオンの極性が時間軸上交互に切り替わるイオン放射器を少なくとも2台配置する。イオン放射器のプラスイオン放射口とマナスイオン放射口が50mm〜150mmの間隔で配置されていて、各イオン放射器は各イオン放射器から前方300mmの位置におけるイオンバランスの脈動が±50V〜±300Vの範囲にある。各イオン放射器は同期して動作し、隣り合うイオン放射器はイオンバランスの極性が常時、互いに逆であり、各イオン放射器のイオン放射方向が前方向または作業域の中心方向である。各イオン放射器の間隔が200mm〜1,500mmであり、各イオン放射器は無風で動作する。
本発明によれば、従来は困難であった中域(300mm〜600mm程度)の作業域にある静電気を無風で高速かつ高精度に除去することに寄与できる。
実施例1を説明するための図である。 実施例2を説明するための図である。 実施例1または2で用いるイオン放射器の例を説明するための図である。 本発明の中域除電方式と従来の広域除電方式とのイオン空間(有効エリア)の差を説明する図である。 広域除電方式のイオン分布を説明するための図である。 中域除電方式のイオン分布を説明するための図である。 広域除電方式の+/−イオン量とイオンバランスの時間軸上の変化を説明するための図である。 中域除電方式の+/−イオン量とイオンバランスの時間軸上の変化を説明するための図である。 場所によるイオンバランスの変化を説明するための図である。
プラスイオンとマイナスイオンを同時に放射し、プラスイオン量とマイナスイオン量の内、他方より多いイオンの極性が時間軸上交互に切り替わるイオン放射器を少なくとも2台配置する。イオン放射器のプラスイオン放射口とマナスイオン放射口が50mm〜150mmの間隔で配置されていて、各イオン放射器は各イオン放射器から前方300mmの位置におけるイオンバランスの脈動が±50V〜±300Vの範囲にある。各イオン放射器は同期して動作し、隣り合うイオン放射器はイオンバランスの極性が常時、互いに逆であり、各イオン放射器のイオン放射方向が前方向または作業域の中心方向である。各イオン放射器の間隔が200mm〜1,500mmであり、各イオン放射器は無風で動作することが好ましい。
実施例1を図1を参照して説明する。図1はイオン放射器の配置と向きを説明するための図である。各イオン放射器は200mm〜1,500mmの間隔を持って配置される。図1aは2台のイオン放射器を左右に並べ、前方向(作業域の方向)に向けた状態を示す。この場合、イオン空間12(イオンが充満する空間)は半円形の作業域になり、この作業域にある静電気を除去する。
図1bは2台のイオン放射器10を左右に並べ、斜め内側方向(作業域の中心方向)に向けた状態を示す。この場合、イオン空間12(イオンが充満する空間)は扇形の作業域になり、この作業域にある静電気を除去する。
図1cは2台のイオン放射器10を左右に並べ、対向方向(作業域の中心方向)に向けた状態を示す。この場合、イオン空間12(イオンが充満する空間)は長方形の作業域になり、この作業域にある静電気を除去する。
実施例2を図2を参照して説明する。図2はイオン放射器10を2台以上配置する場合の配置と向きを示す。各イオン放射器10は200mm〜1,500mmの間隔を持って配置される。イオン放射器10の向きは前方向(作業域の方向)である。この場合、イオン空間12(イオンが充満する空間)は左右に帯状の作業域になり、この作業域にある静電気を除去する。
図3は実施例1または2で用いているイオン放射器10の構造とイオン放射方向と動作を示す図である。ここではイオン放射器の望ましい形態として、イオン放射口を前面と左側面、右側面に持ち、3面からイオンを放射する実施例を示す。動作は一定時間間隔で状態を変化させるため、最初の状態をフェイズ1とし後続の状態をフェイズ2として説明する。
ここで、イオン放射器10は、前面に4つのイオン放射口を有し、さらに具体的にいうと、上側に並置した2つのイオン放射口と、下側に並置した2つのイオン放射口とを有し、上側の左右のイオン放射口と下側の左右のイオン放射口は垂直方向に対応した位置にある。
放電針(図示せず)が各イオン放射口を通してイオンを放射するように、各イオン放射口に対向して配置されている。また、イオン放射器10の左側面、右側面のイオン放射口にも同様に各放電針が配置されていることが望ましい。
図3aはフェイズ1の動作をイオン放射器の平面図、正面図、左側面図、右側面図を用いて説明する。図3bはフェイズ2の動作をイオン放射器の平面図、正面図、左側面図、右側面図を用いて説明する。図3cはイオン放射器の形の代替案を平面図で説明する。
フェイズ1では、前面の左側にイオン放射口を2つ持ち、上が+イオンを、下が−イオンを放射する。以下、+イオンを放射するイオン放射口をプラスイオン放射口、−イオンを放射するイオン放射口をマイナスイオン放射口と呼ぶ。この時、イオン同士の拡散力と吸引力のバランスによりイオンの飛距離が変化するため、これらのイオン放射口は50mm〜150mmの間隔を持つのが好ましい。同時に左側面の左側にイオン放射口を2つ持ち、上が+イオンを、下が−イオンを放射する。この時、イオン同士の拡散力と吸引力のバランスによりイオンの飛距離が変化するため、これらのイオン放射口は50mm〜150mmの間隔を持つのが好ましい。さらに、同時に右側面の右側にイオン放射口を2つ持ち、上が+イオンを、下が−イオンを放射する。この時、イオン同士の拡散力と吸引力のバランスによりイオンの飛距離が変化するため、これらのイオン放射口は50mm〜150mmの間隔を持つのが好ましい。
フェイズ2では、前面の右側にイオン放射口を2つ持ち、上が−イオンを、下が+イオンを放射する。この時、イオン同士の拡散力と吸引力のバランスによりイオンの飛距離が変化するため、これらのイオン放射口は50mm〜150mmの間隔を持つのが好ましい。同時に左側面の右側にイオン放射口を2つ持ち、上が−イオンを、下が+イオンを放射する。この時、イオン同士の拡散力と吸引力のバランスによりイオンの飛距離が変化するため、これらのイオン放射口は50mm〜150mmの間隔を持つのが好ましい。さらに、同時に右側面の左側にイオン放射口を2つ持ち、上が−イオンを、下が+イオンを放射する。この時、イオン同士の拡散力と吸引力のバランスによりイオンの飛距離が変化するため、これらのイオン放射口は50mm〜150mmの間隔を持つのが好ましい。
図3cはイオン放射器の形状の代替案を示し、矩形の代わりに前面、左側面、右側面を有する丸型形状でもよい。
実施例3を図4を参照して説明する。図4は本発明の中域除電方式と従来の広域除電方式とのイオン空間(有効エリア)の差を説明する図である。図4aは広域除電方式の有効エリアを示し、図4bは中域除電方式の有効エリアを示す。従来の広域除電方式ではイオン空間は間口が約6,000mm×奥行が約1,500mmである。これに対し本発明の中域除電方式ではイオン空間は間口が約1,800mm×奥行が約600mmである。
次に、前述のイオン放射器を用いた広域除電方式と中域除電方式のイオン分布を図5および図6を参照して説明する。図5aが広域除電方式のイオン分布を示し、図6bが中域除電方式のイオン分布を示す。イオン空間の大きさは広域除電方式が約6,000mm×約1,50mmに対し、中域除電方式は約1,800mm×約600mmと大幅にが違うが、イオンの分布形状はほぼ同じであり、エリア中央とエリアL(左)、エリアR(右)に分けられる。
エリア中央ではイオナイザL(左側イオン放射器10)とイオナイザR(右側イオン放射器10)から放射されるイオンが合算されるため、イオン濃度の高いイオン空間が形成される。エリアLはイオナイザLから放射されるイオンのみでイオン空間が形成され、エリアRはイオナイザRから放射されるイオンのみでイオン空間が形成される。
次に、広域除電方式と中域除電方式の+/−イオン量とイオンバランスの時間軸上の変化を図7および図8を参照して説明する。図7および図8は、+/−イオン量とイオンバランスの時間軸上の変化を示す。図7aは広域除電方式で、図8bは中域除電方式である。(1)、(2)および(3)は、それぞれ、エリアL、エリアR、エリア中央のイオン量とイオンバランスの時間軸上での変化を示す。
図7aの広域除電方式においては放射されるイオン量を±100イオン量単位とすると、
(1)エリアLでは、イオン量はフェイズ1では+100イオン量単位、フェイズ2では−100イオン量単位である。従って、+イオンの平均イオン濃度は50イオン量単位になり、−イオンの平均イオン濃度は50イオン濃度単位である。この時、1イオン量単位が1イオンバランス単位に相当するとすると、イオンバランスは±100イオンバランス単位になる。
(2)エリアRでは、イオン量はフェイズ1では−100イオン量単位、フェイズ2では+100イオン量単位である。従って、−イオンの平均イオン濃度は50イオン量単位になり、+イオンの平均イオン濃度は50イオン濃度単位である。この時、1イオン量単位が1イオンバランス単位に相当するとすると、イオンバランスは±100イオンバランス単位になる。
(3)エリア中央では、イオン量はフェイズ1では+100イオン量単位と−100イオン量単位で、フェイズ2では+100イオン量単位と−100イオン量単位である。
従って、+イオンの平均イオン濃度は100イオン量単位になり、−イオンの平均イオン濃度は100イオン濃度単位である。この時、1イオン量単位が1イオンバランス単位に相当するとすると、イオンバランスは±0イオンバランス単位になる。
図8bの中域除電方式においては放射されるイオン量を±100イオン量単位とし、さらに各フェイズで、+または−どちらかの極性のイオンが一定量多く、後続のフェイズでは直前のフェイズと逆極性のイオンが一定量多いため、その一定量を10イオン量単位とすると、(1)エリアLでは、イオン量はフェイズ1では+110イオン量単位と−100イオン量単位で、フェイズ2では+100イオン量単位と−110イオン量単位である。従って、+イオンの平均イオン濃度は105イオン量単位になり、−イオンの平均イオン濃度は105イオン濃度単位である。この時、1イオン量単位が1イオンバランス単位に相当するとすると、イオンバランスは±10イオンバランス単位になる。
(2)エリアRでは、フェイズ1では+100イオン量単位と−110イオン量単位で、フェイズ2では+110イオン量単位と−100イオン量単位である。従って、+イオンの平均イオン濃度は105イオン量単位になり、−イオンの平均イオン濃度は105イオン濃度単位である。この時、1イオン量単位が1イオンバランス単位に相当するとすると、イオンバランスは±10イオンバランス単位になる。
(3)エリア中央では、フェイズ1では+210イオン量単位と−210イオン量単位で、フェイズ2では+210イオン量単位と−210イオン量単位である。従って、+イオンの平均イオン濃度は210イオン量単位になり、−イオンの平均イオン濃度は210イオン濃度単位である。この時、1イオン量単位が1イオンバランス単位に相当するとすると、イオンバランスは±0イオンバランス単位になる。
以上のa広域除電方式と、b中域除電方式の特性をまとめると、下記の表となる。
Figure 0006417637
以上により中域除電方式は広域除電方式に比べて
1)平均イオン量がほぼ2倍になるため、約2倍の高速除電が可能になる。
2)イオンバランスがほぼ1/2になるため、約2倍の高精度除電が可能になる。
事が分かる。
次に、図9を参照して場所によるイオンバランスの変化を説明する。図9は、場所によるイオンバランスの変化を示す。図9aは広域除電方式を示し、図9bは中域除電方式を示す。aの広域除電方式はエリアLとRではイオンバランスが±100イオンバランス単位であるのに対し、エリア中央ではイオンバランスが±0イオンバランス単位である。
bの中域除電方式はエリアLとRではイオンバランスが±10イオンバランス単位であるのに対し、エリア中央ではイオンバランスが±0イオンバランス単位である。
以上のようにaの広域除電方式は,中央部を除いて全体にイオンバランスが悪く、場所に拠っても大きく変動するのに対し、bの中域除電方式は全般に亘ってイオンバランスが良好である。
10 イオン放射器
12 イオン空間
a 広域除電方式
b 中域除電方式

Claims (7)

  1. 少なくとも2台のイオン放射器が配置された除電システムであって、前記各イオン放射器は、プラスイオンを放射するプラスイオン放射口と、前記プラスイオンの放射と同時にマイナスイオンを放射するマイナスイオン放射口とを有し、前記プラスイオン放射口から放射されるプラスイオン量と、前記マイナスイオン放射口から放射されるマイナスイオン量とは異なる量に設定され、前記プラスイオン量が前記マイナスイオン量よりも多い期間と、前記マイナスイオン量が前記プラスイオン量よりも多い期間とが交互に生じるように設定された、ことを特徴とする除電システム。
  2. 請求項1記載の除電システムにおいて、イオン放射器のプラスイオン放射口とマイナスイオン放射口が50mm〜150mmの間隔で配置されていることを特徴とする除電システム。
  3. 請求項1または2記載の除電システムにおいて、各イオン放射器は各イオン放射器から前方300mmの位置におけるイオンバランスの脈動が±50V〜±300Vの範囲に入ることを特徴とする除電システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の除電システムにおいて、各イオン放射器は同期して動作し、隣り合うイオン放射器はイオンバランスの極性が常時、互いに逆であることを特徴とする除電システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つに記載の除電システムにおいて、各イオン放射器のイオン放射方向が前方向または作業域の中心方向であることを特徴とする除電システム。
  6. 請求項1乃至5記載の除電システムにおいて、各イオン放射器の間隔が200mm〜1,500mmであることを特徴とする除電システム。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1つに記載の除電システムにおいて、各イオン放射器は無風で動作することを特徴とする除電システム。
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