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JP6431356B2 - 送油水冷式変圧器の冷却塔用冷却水の供給方法および装置 - Google Patents
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JP6431356B2 - 送油水冷式変圧器の冷却塔用冷却水の供給方法および装置 - Google Patents

送油水冷式変圧器の冷却塔用冷却水の供給方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、送油水冷式変圧器の冷却塔用冷却水の供給方法および装置に関するものである。詳しく述べると本発明は、例えば、超高圧地下変電所における大容量の変圧器の冷却に採択され得る冷却塔用冷却水の供給方法および装置に関するものである。
循環冷却水の冷却法は、通常、被冷却流体を冷却して温度の上昇した冷却水を、冷却塔で一部を蒸発させ、蒸発潜熱により残存の冷却水の温度を下げて、循環利用するものである。
この冷却法は、具体的には例えば、変電所等における変圧器などの機器の冷却、圧縮冷凍機などの凝縮器の冷却、吸収冷凍機の吸収器及び凝縮器の冷却などに、広く使用されている。
ところで、近年、都心部においては、電力需要の増大から大容量化、さらに、設置場所の確保が困難となってきているので、小型化の要求も強く、変圧器をビル等の地下に設置する例が多くなってきている。
例えば、超高圧地下変電所等において使用されている大容量の変圧器をビル等の地下に設置する場合には、変圧器構造物で発生する熱を、変圧器を冷却する冷却媒体に伝達すると共に、水冷式冷却器を介して冷却水に伝達し、この冷却水をポンプによりビルの屋上等に設置した冷却塔へ汲み上げ、冷却塔で冷却水の一部を蒸発させて、残存の冷却水を冷却した後、変圧器の水冷式冷却器へ戻す構成が主として採用されている(特許文献1〜6参照)。
冷却水の上述したような蒸発水量を補うため、市水などを補給しているが、この補給水には、カルシウムなどの無機イオン及びシリカ成分などが含まれており、水の蒸発に伴って、残存する水の無機イオン及びシリカなどの濃度は次第に上昇し、一定限度以上に濃縮されると配管あるいは熱交換部分にスケール成分として析出し、伝熱の悪化による冷却効率の低下や配管の詰まりの原因となっている。
これを防止するため、冷却塔内の冷却水は、その導電率が計測され、所定の導電率より高い場合は使用中の冷却水を排水し、新たな冷却水が補給される。この新たな冷却水として、導電率の低いものを供給すれば、徐々に導電率が高くなる冷却水の交換間隔を長くすることができるが、水の使用量が増大してしまう。また、あまりにも導電率の低い冷却水を用いると、当該冷却水を長期にわたり使用することになるので、冷却水中に藻が発生する。漠の発生は、運転上で好ましくない。
このため、冷却水の蒸発量や排水量をもとに最適な補給冷却水の水質を求めて、これを供給することとしている。このような冷却水を得るために、まず、薬品を使用することにより水質を変化させる方法が考えられるが、変圧器を冷却するような冷却水量の多い冷却塔にあっては、薬剤処理を行うことはコスト的な面や環境的な面から避けてられている。従って、従来、この所定水量の冷却水は、水道水(市水)、地下水等の原水を、限外濾過膜(UF膜)により物理的濾過処理した後、さらに逆浸透膜(RO膜)によりイオンを除去して形成されている(特許文献3,4参照)。
このようにRO膜透過水を用いて、冷却水の導電率を低くすることができれば、濃縮倍率が高くなり、使用水量、排水量を低減することができる。ここで、RO膜透過水を冷却水として利用する場合には、RO装置の処理能力には一定限度があるため、RO装置を通過した冷却水は、導電率計測装置により導電率を計測され、水道水と混合し規定の導電率とし、マット水槽に貯められる。マット水槽に貯められた冷却水は、冷却塔内の水位が低下した場合や、冷却水の導電率が高くなった場合に、冷却塔に適宜補給される。
このようなRO装置のような水質改善装置の供給水量や、マット水槽の容量は、当該変電所の冷却塔使用水量より算出し、決定しているため、一般的な使用条件下では不足しないものとされている。
国際公開第98/01871号公報 特開平10−223442公報 特開2008−218679号公報 特開2002−310595号公報 特開2003−130587号公報 特開2011−200039号公報
しかしながら、RO装置のような水質改善装置の供給水量は、例えば、変圧器が増設され使用水量が多くなった場合、猛暑となり使用水量が一時的に平均より増加した場合、装置設計の数値が1か月の累計であるためピーク負荷により水量が不足する場合、装置への原水の供給が不足して装置が設計通り躍動できない場合、原水の水質が悪く装置の設計水量より実際の水量が少なくなる場合、故障・点検により装置が一時的に停止する場合などにおいて、不足する場合が生じる。
このようにしてマット水槽内の水量が減少して、一旦、規定の下限水位以下となってしまうと、緊急措置として、マット水槽内への原水供給バルブが開き、マット水槽内に多くの量の原水が供給されるため、マット水槽内の冷却水の導電率が上昇してしまう。
原水の多量導入により、一度、マット水槽内の冷却水の導電率が上昇すると、冷却水の濃縮倍率が下がり、冷却塔使用水量が多くなり、さらにマット水槽内の貯水量が減り、これを補うためにさらに原水が供給されるという、負のスパイラルに陥ってしまうことになる。そしてこのような負のスパイラルになると、使用水量が多くなり、逆浸透膜導入による節水効果が薄れてしまうものとなる。
このため、当初より、変電所の将来増設分を予定して大きな装置を導入したり、また過負荷運転する場合の時間や発熱量を考慮して、水質改善装置の供給水量やマット水槽の容積を大きくすることも、当然、考慮されるが、装置設置費用やメンテナンス費用が高くなり、また超高圧地下変電所を設ける場所が都市部であるために、その場所および容積の制約があり当初設計のみならず容易な変更等も困難である。また、特許文献1〜6に示されるように、従来、送油水冷式変圧器の冷却塔用冷却水の供給方法に関して、いくつかの制御方法や制御機構等に関する提案がなされてはいるが、上記したような一時的な過負荷運転時等における冷却水不足時における対策について、考察したものは見受けられない。
したがって、本発明は、このような従来技術の状況に鑑みてなる、新規な送油水冷式変圧器の冷却塔用冷却水の供給方法および装置を提供することを課題とする。本発明はまた、熱交換器設備のコンパクト化および低コスト化と、高負荷下での装置稼働時においても、冷却水の導電率の急速な上昇変化を防止し、使用水量および排水量の低減化を図ることが可能とする、送油水冷式変圧器の冷却塔における冷却水の供給方法およびこれに用いられる装置を提供することを課題の一つとするものである。
上記課題を解決する本発明は、送油水冷式変圧器の冷却塔における冷却水の供給方法であって、当該冷却水として、略定量的に導出される逆浸透膜透過水に対し可変量の原水を混合して任意の導電率にて冷却水を供給可能とし、当該冷却水を貯留するマット水槽における水位を多段的に検知し、マット水槽における水位が高い位置にある場合には導電率の比較的低い冷却水を供給し、マット水槽における水位が低い位置となった場合には、その低下度合に応じて、導電率を高め供給量を増加させて冷却水を供給することを特徴とするものである。
本発明に係る送油水冷式変圧器の冷却塔における冷却水の供給方法においては、多段的な検知により供給される冷却水の導電率が30〜200μS/cmの範囲内で変更されるものであることが望ましい。本発明に係る送油水冷式変圧器の冷却塔における冷却水の供給方法においては、前記多段的な検知が、例えば、3〜4段のものである態様が含まれる。
上記課題を解決する本発明は、また送油水冷式変圧器の冷却塔における冷却水の供給装置であって、原水供給源と、当該原水供給源から供給された原水に対し、逆浸透膜透過処理を行う逆浸透装置と、当該逆浸透装置より導出される逆浸透膜透過水に対し、前記原水供給源からの原水を可変量にて混合し任意の導電率にて冷却水を供給可能とする水質改善装置と、前記水質改善装置より供給される冷却水を貯留するマット水槽と、当該マット水槽における冷却水の水位を多段的に検知する水位計測装置と、当該水位計測装置により検知された冷却水の水位情報に基づいて、前記水質改善装置における原水混合割合を調節し、水位情報に基づく所定の導電率の冷却水をマット水槽へ供給する制御機構を備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、マット水槽における水位検知を多段のものとし、水位により、供給する冷却水の導電率を許容範囲内で変化させ、これによって供給水量を調整することが可能であるため、冷却水の使用量が増加した際においても、マット水槽における水位変動を低く抑えることができ、水位が大きく低下して、緊急的に水道水などの原水を補給するといった事態をもたらしてマット水槽の導電率が大幅に上昇してしまうことが起こらず、これによって、冷却水の濃縮倍率を一定範囲内に維持することができ、節水効果が期待できるものである。
冷却水の濃縮倍率による冷却塔における冷却水の蒸発量、使用水量、および排水量(ブロー水量)のバランスを示す図である。 冷却水の濃縮倍率に対する使用水量・排水量の関係を示すグラフである。 ブレンド水の導電率に対する供給水量・濃縮倍率の関係を示すグラフである。 本発明に係る送油水冷式変圧器の冷却塔における冷却水の供給方法の一実施態様における冷却水の制御方法を模式的に示す図である。 送油水冷式変圧器の冷却塔における冷却水の供給方法の従来例における冷却水の制御方法を模式的に示す図である。 本発明に係る送油水冷式変圧器の冷却塔における冷却水の供給方法の別の一実施態様における冷却水の制御方法を模式的に示す図である。 本発明に係る送油水冷式変圧器の冷却塔における冷却水の供給方法に用いられる水質改善装置の構成例を模式的示す図である。 本発明に係る送油水冷式変圧器の冷却塔における冷却水の供給方法を適用する冷却水供給装置の構成例を模式的に示す図である。 本発明に係る送油水冷式変圧器の冷却塔における冷却水の供給方法の一実施例における給水条件(シミュレーションNo.4)および比較例群における給水条件(シミュレーションNo.1〜3)および、その結果を示す図である。 比較例1における経過時間に対する濃縮倍率、使用水量、マット槽水量、導電率の変化を示すグラフである。 比較例2における経過時間に対する濃縮倍率、使用水量、マット槽水量、導電率の変化を示すグラフである。 比較例3における経過時間に対する濃縮倍率、使用水量、マット槽水量、導電率の変化を示すグラフである。 実施例1における経過時間に対する濃縮倍率、使用水量、マット槽水量、導電率の変化を示すグラフである。
以下、本発明を実施形態に基づき、より詳細に説明する。
本発明に係る送油水冷式変圧器の冷却塔の冷却水供給方法は、冷却水の導電率を低減させ、濃縮倍率を高めて、循環利用する冷却水の使用水量、排水量を低減するという前提条件を満たすものである限り、その適用分野は特に限定されるものはない。以下においては、超高圧地下変電所における大容量の変圧器の冷却系における実施形態を中心として、本発明を説明するが、本発明はこのような実施形態に何ら限定されるものではなく、これ以外にも、例えば、圧縮冷凍機などの凝縮器の冷却、吸収冷凍機の吸収器及び凝縮器の冷却などに特に制限なく使用することができる。
ここで、まず、冷却水の濃縮倍率に対する節水効果は、例えば、次のように説明できる。
(使用水量・排水量の計算式)
M=(E×N)/(N−1)
B=E/(N−1)
(但し式中、Nは濃縮倍率、Eは蒸発量、Mは使用水量、Bは排水量を表す。)
例えば、図1に示すように、濃縮倍率が2.0倍の場合においては、上記計算式から、
冷却塔における冷却水の蒸発量、使用水量、および排水量(ブロー水量)のバランスが図示されるごとく表される。
また、次の表1および図2は、濃縮倍率に対する使用水量・排水量の変化を示すものである。
Figure 0006431356
表1および図2に示すように、冷却水の濃縮倍率が上がれば、節水効果があり、冷却水として、逆浸透膜(RO膜)処理を行って導電率を低下させた、RO膜透過水(脱イオン水)を利用することによって、濃縮倍率を挙げ、冷却水の節水が可能となる。
なお、表1および図2に示すように、濃縮倍率は、約7倍程度で飽和するため、これ以上に濃縮倍率を高めてもあまり節水効果の向上は期待できない。一方で、冷却水の全量をRO膜透過水とすると、使用されるRO膜処理装置の性能にもよるが、一般に得られる給水の導電率が低すぎて、かなり高い濃縮倍率にまで達してしまう。このような高い濃縮倍率では冷却塔でほとんどブローしないため、冷却塔に、苔が発生したり、汚れが蓄積したりする虞れが高くなる。また、給水の導電率が低すぎて、導電率によって計測する水位計がうまく作動しないといった弊害も生じ得る。
このような点から、冷却水としては、適度な濃縮倍率が得られるように、RO膜透過水と、市水とをブレンドして使用する態様とすることが望ましい。このようにブレンドすることで装置の供給水量を多くできるため、イニシャルコストを低減することが可能となる。
例えば、逆浸透膜(RO膜)処理により、導電率12.5μS/cmの逆浸透膜透過水
が3.00m3/hの水量で得られ、一方、これにブレンドされる水道水の導電率が250.0μS/cmである場合を仮定すると、ブレンドする水道水の水量を変化させることで、表2および図3に示すように、ブレンド後に得られる供給水の導電率は、30〜150μS/cm程度まで任意に設定でき、一方で、ブレンド後の給水量は、約3〜7m3/hにすることができる。
Figure 0006431356
しかして、本発明においては、上記のように逆浸透膜透過水と原水とをブレンドして任意の導電率において給水可能とした上で、冷却塔が配備された変圧器等の設備の稼働率の変動等の影響による冷却水の使用量の変動に応じて、適宜、その給水する冷却水の導電率を変化させることとしたものである。
すなわち、本発明に係る送油水冷式変圧器の冷却塔の冷却水供給方法においては、略定量的に導出される逆浸透膜透過水に対し可変量の原水を混合して任意の導電率にて冷却水を供給可能とし、当該冷却水を貯留するマット水槽における水位を多段的に検知し、マット水槽における水位が高い位置にある場合には導電率の比較的低い冷却水を供給し、マット水槽における水位が低い位置となった場合には、その低下度合に応じて、導電率を高め供給量増加させて冷却水を供給することを特徴とするものである。
上記した表2および図3に示した例からも明らかなように、ブレンド後の供給水の導電率を上げれば、濃縮倍率は下がるものの、供給水量は多くすることが可能である。このため、当該供給水を貯留するマット水槽の水位を細かく検知し、水位により、供給する供給水の導電率を変えてやれば、冷却水の使用量の増加によってマット水槽の水位低下が大きくなる場合であっても、その低下量に見合った供給水量を確保できることとなる。この場合、供給水の導電率がある程度高いものとなるが、マット水槽の導電率は大幅に上がることはない。
本発明の一実施形態によりさらに具体的に説明すると、例えば、図4に模式的に示すような給水方式を例示できる。
すなわち、上記表2および図3に示したようなブレンド後の供給水が得られるという仮定下において、図4に図示するように、マット水槽の水位計の水位センサー部の電極数を増やしてより多段のものとし、水位により、供給する冷却水の導電率を変え、これによって水量を変えると、水位が、緊急補水用の水道水バルブが「開」となるマット水槽の限界最低水位まで低下することが起きず、マット水槽の導電率が大幅に上昇してしまうことが起こらず、これによって、冷却水の濃縮倍率を一定範囲内に維持することができ、節水効果が期待できるものである。
なお、水位計としては、特に限定されるものではないが、例えば、電極式レベルスイッチを用いることができる。このような水位計の水位センサーの電極数を増やすことは、当該分野に公知の技術を用いて行い得ることであり、特に限定されるものではないが、例えば、電極式レベルスイッチの電極を保持するための「電極保持器」として知られる市販の機器、具体的には、例えば、オムロン電極保持器PSシリーズ等の、極数を多いものを使用することで容易に変更することもできる。もちろん、何らこのような市販品を用いた形態に限られるものではない。
なお、参考までに、図5に従来行われてきたマット水槽への給水方式を示す。図5に図示するように、従来は、冷却水の使用量の増加によってマット水槽の水位低下が大きくなる場合であっても、同一品質で一定量の逆浸透膜透過水を供給し続けており、供給水量がマット水槽の水量低下に追い付かず、どんどん低下してしまい、最終的にマット水槽の限界最低水位まで低下し、緊急措置として緊急補水用の水道水バルブが「開」となり、多量の水道水をマット水槽の満水位置となるまで供給されていた。その結果、マット水槽内はほぼ水道水の品質となってしまう結果となることとなる。このように、水道水が大幅に混入すると、マット水槽の導電率が上昇する。一度マット水槽の導電率が上昇すると、濃縮倍率が下がり、さらに使用水量が多くなる。このように、一度、マット水槽に貯留される冷却水がほぼ水道水になると、負のスパイラルに陥り、使用水量が大幅に増えてしまう。
このように本発明においては、従来の冷却水の供給方式に比して、冷却水の使用水量の変動が生じた場合であっても、冷却水の濃縮倍率を一定範囲内に維持することができ、節水効果が期待できるものである。
そして前記図4に示したようなマット水槽への給水方式によれば、例えば、変電所等における変圧器の冷却において、変圧器の負荷率の年間変動を十分に吸収することが可能である。すなわち、変圧器の負荷が低く、冷却水の使用水量の少ない冬や春先は、極力、電導率の低い水、例えば図4に示した例においては30μS/cmの水を供給し、マット水槽の水質を改善する。そして5〜6月には、変圧器の負荷が上がり、供給水量が不足してくるので、導電率のやや高い水、例えば、図4に示した例においては70μS/cmの水を供給する。さらに、さらに7〜9月には、さらに変圧器の負荷が最も上昇し、供給水量がさらに不足してくるので、緊急補水用の水道水バルブが開かないように、導電率が許容限度に近い程度高い水、例えば、図4に示した例においては150μS/cmの水として、給水量を増やして対応するものである。もちろん、上記に記載した導電率の数値および季節変動等の条件はあくまでも、本発明に係る送油水冷式変圧器の冷却塔における冷却水の供給方法を説明するために挙げた一例であって、この数値等によって、本発明が何ら限定されるものではない。
なお、本発明に係る送油水冷式変圧器の冷却塔における冷却水の供給方法においては、マット水槽における水位を多段的に検知し、これに応じて冷却水の導電率を変更して給水を行うが、この段数(変更数)としては特に限定されるものではないが、あまりにも多段階ないしは連続的な変動を行うものとすると、それに応じた冷却水の導電率の制御、すなわちRO膜透過水に対する原水の配合割合の変更頻度が多くなり、その制御が阻難となる虞があるために、通常は、例えば、3〜8段程度、一例としては3〜4段程度とされる。また、より好ましくはリニア(水位をリニアに計測し導電率を変える)なものであることが望ましい。
また、上記したような冷却水の導電率を多段に変更する場合において、その変更の範囲としては、当該冷却水が用いられる熱交換機の用途等によっても左右されるが、例えば、冷却水の導電率30〜200μS/cmの範囲内、より好ましくは30〜150μS/cmの範囲内で変更されるものであることが望ましい。このような範囲内を超えるものであると、マット水槽内に貯留される冷却水が過度な濃縮倍率や過小な濃縮倍率のものとなり、RO膜透過水を用いたことによる節水効果が得られなくなってしまう虞があるからである。
図6は、本発明のさらに別の実施形態におけるマット水槽への給水方式を決定するための計算方法を説明する図面である。
図4に示すような実施態様においては、供給する導電率を任意に決め、シミュレーションにより確認したものであるが、さらに発展させて、以下に説明するような方法によって、水位の減る時間から、冷却塔に必要な補給水量を自動計算し、図6における水位2と水位3の時の給水量T1、T2を求め、設定する導電率を計算することができる。
すなわち、図6における水位1から水位2になるまでの、マット水槽の水量をW1(m3)、時間をt1(h)として、これらより1時間あたりの補給水量Q1を求める。このとき、水質改善装置からは、導電率1の冷却水の給水量T0(=3.24m3/h)給水しているので、それを加える。
1=W1/t1+3.24
水道水量X=Q1−RO膜透過水量3.0
前記表2に示したと同様に、RO膜からの透過水量を3m3/h、透過水導電率を12.5μS/cm、ブレンドする水道水の水量をXm3/h、水道水導電率を250μS/cmとすると、ブレンド水導電率D1は、
1=((3×12.5)+(X×250))/(3+X)、
1=水道水量X+RO膜透過水量3.0=Q1
となる。
また、図6における水位2から水位3になるまでの、マット水槽の水量をW2(m3)、時間をt2(h)として、これらより1時間あたりの補給水量Q2を求める。このとき、水質改善装置からは、導電率2の冷却水の給水量T1m3/hを給水しているので、それを加える。
2=W2/t2+T1
水道水量X=Q2−RO膜透過水量3.0
RO膜からの透過水量を3m3/h、透過水導電率を12.5μS/cm、ブレンドする水道水の水量をXm3/h、水道水導電率を250μS/cmとすると、ブレンド水導電率D2は、
2=((3×12.5)+(X×250))/(3+X)、
2=水道水量X+RO膜透過水量3.0=Q2
となる。
このように、マット水槽において水量の減る量より、各段階において供給する供給水の導電率、水量を計算すれば、緊急補水用の水道水バルブを開けることなく給水することが可能となる。
次に、本発明に係る送油水冷式変圧器の冷却塔の冷却水供給方法に用いられる水質改善装置の構成例を示す。図7に示す実施形態においては、水質改善装置1は、原水貯槽2と、活性炭ろ過装置3と、限外濾過装置(UF装置)4と、ろ過水貯槽5と、逆浸透装置(RO装置)6と、さらにRO装置からのRO膜透過水に原水貯槽2からの原水を任意の割合でブレンドするブレンド装置12で構成される。原水貯槽2には、水道水、地下水等の原水が貯められる。この原水貯槽2内の原水は、ポンプ10により活性炭ろ過装置3に送水される。活性炭ろ過装置3は、ろ材に活性炭を用いたものであり、活性炭層を有するものである。原水をこの活性炭ろ過装置3に通すことにより、原水中に含まれる残留塩素が取り除かれる。この活性炭ろ過槽3は、定期的に水を逆から流す逆洗浄が行われる。
活性炭ろ過槽3を通過した原水は、UF装置4内に流入する。UF装置4には、UF(限外濾過膜)が備わり、原水中の浮遊物質を取り除くものである。このUF装置4も、活性炭ろ過槽3と同様に、定期的に逆洗浄が行われる。UF装置4を通過した原水は、ろ過水貯槽5に貯められる。
ろ過水貯槽5内の原水は、ポンプ11によりRO装置6に圧送される。RO装置6には、RO膜(逆浸透膜)が備わり、この浸透圧より高い圧力で送水された原水は、脱イオン水となる。
RO装置6を通過した冷却水は、導電率計測装置9により、導電率を計測されて、ブレンド装置12へと送られ、ここにおいて、別途導電率を計測され所定の可変流量にて原水貯槽2より送られてくる原水とブレンドされ、前記したようにマット水槽7における貯留水の水位に応じた導電率とされて、マット水槽へと供給される。マット水槽7に貯められた冷却水は、冷却塔8内の水位が低下した場合や、冷却水の導電率が高くなった場合に、冷却塔8に適宜補給される。この冷却塔8により、大容量の変圧器18(図8参照)を冷却する。
なお、図7に示す構成例は、あくまで一例であって、当該水質改善装置において、RO膜透過水と原水とがブレンドされ、初期の導電率の冷却水が調整できるものであれば、その装置構成としては特に限定されるものではない。
さらに、図8は、本発明に係る冷却水の供給方式の適用する送油水冷式変圧器の冷却塔の一部を示す概略図である。
上記のような水質改善装置1によって所定導電率とされた冷却水は、マット水槽7に溜められる。冷却水は、ここからポンプ13により補給水槽14に送水される。この補給水槽14から、冷却水が補給水として冷却塔8の下部に備わる貯水槽15に補給される。貯水槽15内の冷却水は、ポンプ16により冷却塔8の上部の散水管17から散水される。
大容量の変圧器である冷却対象物18には、往きと還りの冷水配管19,20が冷却塔8内を通って配設される。この冷水配管19,20内の冷水が、冷却塔8内でモータ21により回転するファン22により冷やされた冷却水と熱交換される。すなわち、冷却対象物18を冷却して温められた冷水は、往き冷水配管19を通って冷却塔8内に入り、冷却水と熱交換されて冷やされた後、還り冷水配管20を通って冷却対象物18を再び冷却する。
冷却塔8内での熱交換により、冷却水が蒸発して電導度が高くなったときは、貯水槽15から排水される。
なお、以上は開放型の冷却塔の場合の構成を例にとり、本発明を説明したが、本発明は、冷却塔が開放型のものであっても密閉型のものであっても、適用できるものであって、上記した実施形態のものに何ら限定されるものではない。
以下本発明をより具体的に説明する。
・実施例1および比較例1〜3
図9に示す、冷却水の蒸発量の季節変動を仮定し、図9に示す給水条件により水冷式熱交換器における冷却水の供給を行った場合における経過時間に対する濃縮倍率、使用水量、マット槽水量、導電率の変化をシミュレーションした。得られた結果を図9〜図13に示す。図9に示すシミュレーションNo.1〜3はそれぞれ比較例1〜3における条件であり、供給水の導電率および給水量を、蒸発量の変化等に特に合せて変動させなかったものであり、一方、シミュレーションNo.4は、実施例1における条件であり、本発明の供給方法に従い、マット水槽の水位レベルの変動に応じて供給水の導電率および給水量させた例である。図9〜図13に示す結果から明らかなように、本発明の実施例1においては、年間を通じて給水量の不足が生じず、かつ、比較例に比べ年間、5〜6%程度の節水が可能となることが示された。
1 水質改善装置
2 原水貯槽
3 活性炭ろ過装置
4 限外濾過装置(UF装置)
5 ろ過水貯槽5
6 逆浸透装置(RO装置)
7 マット水槽
8 冷却塔
9 導電率計測装置
12 ブレンド装置
18 冷却対象物(変圧器)

Claims (4)

  1. 送油水冷式変圧器の冷却塔における冷却水の供給方法であって、当該冷却水として、略定量的に導出される逆浸透膜透過水に対し可変量の原水を混合して任意の導電率にて冷却水を供給可能とし、当該冷却水を貯留するマット水槽における水位を多段的に検知し、マット水槽における水位が高い位置にある場合には導電率の比較的低い冷却水を供給し、マット水槽における水位が低い位置となった場合には、その低下度合に応じて、導電率を高め供給量を増加させて冷却水を供給することを特徴とする送油水冷式変圧器の冷却塔における冷却水の供給方法。
  2. 前記多段的な検知により、供給される冷却水の導電率が30〜200μS/cmの範囲内で変更されるものである請求項1に記載の送油水冷式変圧器の冷却塔における冷却水の供給方法。
  3. 前記多段的な検知が3〜4段のものである請求項1または2に記載の送油水冷式変圧器の冷却塔における冷却水の供給方法。
  4. 送油水冷式変圧器の冷却塔における冷却水の供給装置であって、原水供給源と、当該原水供給源から供給された原水に対し、逆浸透膜透過処理を行う逆浸透装置と、当該逆浸透装置より導出される逆浸透膜透過水に対し、前記原水供給源からの原水を可変量にて混合し任意の導電率にて冷却水を供給可能とするブレンド水供給機構と、前記ブレンド水供給機構より供給される冷却水を貯留するマット水槽と、当該マット水槽における冷却水の水位を多段的に検知する水位計測装置と、当該水位計測装置により検知された冷却水の水位情報に基づいて、前記ブレンド水供給機構における原水混合割合を調節し、水位情報に基づく所定の導電率の冷却水をマット水槽へ供給する制御機構を備えたことを特徴とするものである送油水冷式変圧器の冷却塔における冷却水の供給装置。
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