JP6432638B2 - 半導体装置の動作方法および設計方法 - Google Patents
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Description
(1) 半導体装置の概略構成
図1は第1実施の形態における半導体装置10の構成を模式的に示す断面図である。半導体装置10は、いわゆる縦型のMOSFETであり、窒化ガリウム(GaN)を用いて形成された半導体素子である。半導体装置10は、例えば電力制御に用いられ、パワーデバイスとも呼ばれる。図1には、本実施の形態における半導体装置10の断面の一部を示している。なお、図1は、半導体装置10の技術的特徴をわかりやすく示すための図であり、各部の寸法を正確に示すものではない。また、図1には、説明を容易にするために、相互に直交するXYZ軸が図示されている。
半導体装置10は、基板110と、第1のN型半導体層120と、P型半導体層130と、第2のN型半導体層140と、ゲートトレンチ150と、リセス160と、ゲート絶縁膜190と、ソース電極層210と、ドレイン電極層220と、ゲート電極層230と、Pボディ電極層240と、を備える。
半導体装置10の基板110は、Y軸およびZ軸に沿って広がる板状をなす。基板110はGaN基板であり、第1のN型半導体層120よりも高い濃度でケイ素(Si)をドナーとして含有する。
図2は第1実施の形態における半導体装置10の製造方法を示すフローチャートである。はじめに、基板110上に、結晶成長によって第1のN型半導体層120が形成され(ステップS110)、続いて、P型半導体層130および第2のN型半導体層140が順次形成される(ステップS120、ステップS130)。次に、ドライエッチングによりゲートの形成のためのゲートトレンチ150およびPボディ電極層240のためのリセス160が形成される(ステップS140)。
以上の工程により、本実施の形態の半導体装置10が製造される。
半導体装置10において、ゲート電極層230に電圧が印加されていない状態では、P型半導体層130の存在により、ソース電極層210とドレイン電極層220との間は導通していない。一方、ゲート電極層230に加えた電圧(以下、ゲート電圧という。)が所定値以上になると、ゲート絶縁膜190の境界面付近のP型半導体層130側に反転層が形成される。この反転層がチャネルとして機能することにより、ソース電極層210とドレイン電極層220との間に電圧を印加すると、ソース電極層210とドレイン電極層220とは、第2のN型半導体層140と、P型半導体層130に形成された反転層と、第1のN型半導体層120と、基板110とを介して導通する。
(5)−1 ゲート絶縁膜190の特性
図3はゲート電極層230にゲート電圧を印加した場合にその印加電圧とゲート絶縁膜190に加わる電圧との関係を説明する説明図である。半導体装置10の動作時におけるゲート絶縁膜190の特性について説明する。
図7は第1実施の形態における他のゲート絶縁膜の仕様と実験結果を説明する説明図である。本実験例では、試料A3〜試料A7を作成して、第2絶縁膜194の膜厚の関係について調べた。各試料A3〜試料A7は、第1絶縁膜192の膜厚d1を12nmで固定し、第2絶縁膜194の膜厚d2を10nm、25nm、40nm、55nm、70nmとした。このときの各試料の定格電圧Vmaxはそれぞれ、15V、23V、30V、38V、45Vであった。数式(8)の値は、小数第一位を四捨五入した値で示している。判定の欄において、数式(8b)を満たす場合を◎で表わし、数式(8a)を満たす場合を○で表わす。試料A3〜試料A7において、定格電圧Vmaxの1/3の電圧をゲート電圧として印加した場合、いずれの試料についてもしきい値電圧のシフトが認められなかった。このとき、数式(8a)を満たしている。一方、チャネルの抵抗を低減するために、定格電圧Vmaxの1/2の電圧をゲート電圧として印加すると、55nm(試料A6)および70nm(試料A7)の場合に、しきい値電圧のシフトが認められた。
図8は第2実施の形態における半導体装置300の構成を模式的に示す断面図である。半導体装置300は、いわゆる横型のMOSFETであり、窒化ガリウム(GaN)を用いて形成された半導体素子である。半導体装置300は、例えば電力制御に用いられ、パワーデバイスとも呼ばれる。半導体装置300は、基板310と、バッファ層320と、P型半導体層330と、第2のN型半導体層340と、第3のN型半導体層350とを積層して構成されている。基板310は、ケイ素(Si)から形成された基板である。バッファ層320は、薄いアンドープAlN層の上に薄いアンドープGaN層を積んだ多層の窒化物半導体層から形成されている。P型半導体層330は、GaNであり、マグネシウム(Mg)をアクセプタとして含有する。第2のN型半導体層340は、GaNであり、P型半導体層330にイオン注入によってSiをドナーとして添加した高濃度のn層である。第2のN型半導体層340は、P型半導体層330上に2箇所(図8の両側)形成されている。第3のN型半導体層350は、GaNであり、P型半導体層330にイオン注入によってSiをドナーとして添加したn層であり、第2のN型半導体層340よりドナーの濃度が低く形成されている。なお、第2のN型半導体層340および第3のN型半導体層350は、ドナーとして作用するものであれば、Si以外でもよく、また、イオン注入法のほかに、不純物拡散や選択再成長などの他の方法を用いて形成してもよい。
図10は第3実施の形態における半導体装置300Cの構成を模式的に示す断面図である。半導体装置300Cは、図8の半導体装置300の構成のうち、絶縁膜に特徴を有する。すなわち、ゲート絶縁膜390Cは、第1絶縁膜392Cと、第1絶縁膜392C上に形成された第2絶縁膜394Cとから形成されている。第2絶縁膜394Cは、材質の異なる2層である第1膜394Caと第2膜394Cbとを積層することにより形成されている。
図11は第3実施の形態におけるゲート絶縁膜の仕様と実験結果を説明する説明図であり、試料C1を示している。試料C1では、第1絶縁膜392Cに比誘電率ε1が4のSiO2を用い、第2絶縁膜394Cのうち、第1膜394Caに比誘電率ε2aが8のAl2O3、第2膜394Cbに比誘電率ε2bが24のZrONをそれぞれ用いた。試料C1では、ゲート電極層430に印加できる定格電圧Vmaxが30Vであるものとして設計している。ここで、第2絶縁膜394Cにおける比誘電率ε2の平均値は、数式(17)から第1膜394Caと第2膜394Cbの合計の膜厚d2を求め、さらに直列容量の計算式である数式(18)を変形した数式(19)を用いて求めている。試料C1の仕様では、数式(19)で計算すると、第2絶縁膜394Cにおける比誘電率ε2の平均値が16となる。
図12は第4実施の形態における半導体装置500の構成を模式的に示す断面図である。半導体装置500は、チャネル部分以外に2次元電子ガス2DEGを利用した横型のMOSFETである。半導体装置500は、基板510と、バッファ層520と、キャリア走行層530と、障壁層540とを積層して構成されている。
なお、キャリア走行層530と障壁層540とは、それぞれ1層だけであるが、障壁層540の上に、さらに単数または複数のキャリア走行層/障壁層対を設けてもよい。
本実施の形態においても、上述の第1実施の形態などと同様に、第2絶縁膜594の材料が結晶化して膜中にキャリアの捕獲準位を形成しても、しきい値電圧のシフトの発生を抑制することができる。
上記各実施の形態では、第1絶縁膜は、二酸化ケイ素(SiO2)や酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化ケイ素(SiN)、酸窒化アルミニウム(AlON)など、比較的耐圧の高い絶縁膜として形成されうる。そのような態様において、第1絶縁膜は、FN(Fowler-Nordheim)型のトンネル電流が発生する電界強度が7〜8MV/cmにおいて発生する絶縁膜であれば、同様に適用できる。
また、第2絶縁膜は、1層または2層の構成について説明したが、3層以上でも同様に適用できる。また、第2絶縁膜は、Al2O3、HfO2、ZrO2 、ZrONを用いて説明したが、第1絶縁膜との関係で、d1<d2,ε1<ε2が成立する膜を用いることで同様に適用できる。
110…基板
120…第1のN型半導体層
130…P型半導体層
140…第2のN型半導体層
150…ゲートトレンチ
160…リセス
190…ゲート絶縁膜
192,194…第1および第2絶縁膜
210…ソース電極層
220…ドレイン電極層
230…ゲート電極層
240…Pボディ電極層
300…半導体装置
300C…半導体装置
310…基板
320…バッファ層
330…P型半導体層
340…第2のN型半導体層
350…第3のN型半導体層
360…コンタクトホール
390…ゲート絶縁膜
390C…ゲート絶縁膜
392…第1絶縁膜
392C…第1絶縁膜
394…第2絶縁膜
394C…第2絶縁膜
394Ca…第1膜
394Cb…第2膜
410…ソース電極層
420…ドレイン電極層
430…ゲート電極層
500…半導体装置
510…基板
520…バッファ層
530…キャリア走行層
540…障壁層
560…ゲートリセス
570…コンタクトホール
590…ゲート絶縁膜
592…第1絶縁膜
594…第2絶縁膜
610…ソース電極層
620…ドレイン電極層
630…ゲート電極層
Claims (13)
- 電力制御用の半導体装置の動作方法であって、
半導体装置は、半導体層の一方の面に積層されたゲート絶縁膜と、上記ゲート絶縁膜の上に積層され、該ゲート絶縁膜を介して上記半導体層にチャネルを形成するための電圧を印加するためのゲート電極層とを備え、
上記ゲート絶縁膜は、上記半導体層の一方の面に積層された第1絶縁膜と、上記第1絶縁膜と上記ゲート電極層との間に配置された第2絶縁膜とを備え、
上記第1および第2絶縁膜の比誘電率をε1,ε2とし、上記第1および第2絶縁膜の膜厚をd1[nm],d2[nm]としたときに、d1<d2、かつε1<ε2であり、
絶縁破壊を起こすことなく前記ゲート電極層に印加することができる最大電圧である定格電圧をVmax[V]としたときに、
前記半導体装置は、
Vmaxが、10V以上であり、
しきい値電圧のシフトが発生する電圧が、Vmax/2以上であり、
式(C2)の関係を満たし、
前記半導体装置の動作方法は、
Vmaxの1/3〜1/2のゲート電圧で動作させることによりしきい値電圧のシフトを抑制し、
上記第1絶縁膜の絶縁破壊電界強度をE1bd[MV/cm]としたとき、上記ゲート絶縁膜は、次式(C3a)を満たす半導体装置の動作方法。
- 請求項1に記載の半導体装置の動作方法において
上記絶縁破壊電界強度E1bdは、10MV/cmである半導体装置の動作方法。 - 請求項1または2に記載の半導体装置の動作方法において
前記半導体装置は、
ソース電極層が接続されるN型半導体層と、
ドレイン電極層が接続されるN型半導体層と、
上記半導体層の一部であって、前記ソース電極層が接続されるN型半導体層と前記ドレイン電極層が接続されるN型半導体層との間に位置し、前記ゲート電極層が積層されている前記ゲート絶縁膜が積層されたP型半導体層と、を備え、さらに、
前記P型半導体層と前記ドレイン電極層が接続されるN型半導体層との間に位置し、前記ドレイン電極層が接続されるN型半導体層よりもドナー濃度が低いN型半導体層を備える、半導体装置の動作方法。 - 電力制御用の半導体装置の動作方法であって、
半導体装置は、半導体層の一方の面に積層されたゲート絶縁膜と、上記ゲート絶縁膜の上に積層され、該ゲート絶縁膜を介して上記半導体層にチャネルを形成するための電圧を印加するためのゲート電極層とを備え、
上記ゲート絶縁膜は、上記半導体層の一方の面に積層された第1絶縁膜と、上記第1絶縁膜と上記ゲート電極層との間に配置された第2絶縁膜とを備え、
上記第1および第2絶縁膜の比誘電率をε1,ε2とし、上記第1および第2絶縁膜の膜厚をd1[nm],d2[nm]としたときに、d1<d2、かつε1<ε2であり、
絶縁破壊を起こすことなく前記ゲート電極層に印加することができる最大電圧である定格電圧をVmax[V]としたときに、
前記半導体装置は、
Vmaxが、10V以上であり、
しきい値電圧のシフトが発生する電圧が、Vmax/2以上であり、
式(C2)の関係を満たし、
前記半導体装置の動作方法は、
Vmaxの1/3〜1/2のゲート電圧で動作させることによりしきい値電圧のシフトを抑制し、
上記第1絶縁膜の絶縁破壊電界強度E1bdは、10MV/cmである半導体装置の動作方法。
- 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の半導体装置の動作方法において、
前記第1絶縁膜に印加される電界強度が8MV/cm以下である、半導体装置の動作方法。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の半導体装置の動作方法において、
前記膜厚d1,d2は、前記半導体層のチャネルが形成される領域を覆う前記第1および第2絶縁膜の厚さである、半導体装置の動作方法。 - 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の半導体装置の動作方法において、
前記半導体装置は、縦型MOSFETである、半導体装置の動作方法。 - 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の半導体装置の動作方法において、
前記半導体装置は、横型MOSFETである、半導体装置の動作方法。 - 請求項4から9のいずれか1項に記載の半導体装置の動作方法において
前記半導体装置は、
ソース電極層が接続されるN型半導体層と、
ドレイン電極層が接続されるN型半導体層と、
上記半導体層の一部であって、前記ソース電極層が接続されるN型半導体層と前記ドレイン電極層が接続されるN型半導体層との間に位置し、前記ゲート電極層が積層されている前記ゲート絶縁膜が積層されたP型半導体層と、を備え、さらに、
前記P型半導体層と前記ドレイン電極層が接続されるN型半導体層との間に位置し、前記ドレイン電極層が接続されるN型半導体層よりもドナー濃度が低いN型半導体層を備える、半導体装置の動作方法。 - 電力制御用の半導体装置の設計方法であって、
半導体装置は、半導体層の一方の面に積層されたゲート絶縁膜と、上記ゲート絶縁膜の上に積層され、該ゲート絶縁膜を介して上記半導体層にチャネルを形成するための電圧を印加するためのゲート電極層とを備え、
上記ゲート絶縁膜は、上記半導体層の一方の面に積層された第1絶縁膜と、上記第1絶縁膜と上記ゲート電極層との間に配置された第2絶縁膜とを備え、
絶縁破壊を起こすことなく前記ゲート電極層に印加することができる最大電圧である定格電圧をVmax[V]としたときに、
前記半導体装置は、
Vmaxが、10V以上であり、
Vmaxの1/3〜1/2のゲート電圧で動作されることによりしきい値電圧のシフトが抑制され、
しきい値電圧のシフトが発生する電圧が、Vmax/2以上であり、
上記第1および第2絶縁膜の比誘電率をε1,ε2とし、上記第1および第2絶縁膜の膜厚をd1[nm],d2[nm]としたときに、
前記半導体装置の設計方法は、
d1<d2、かつε1<ε2であり、
式(C2)の関係を満たすように前記半導体装置を設計し、
上記第1絶縁膜の絶縁破壊電界強度をE1bd[MV/cm]としたとき、上記ゲート絶縁膜は、次式(C3a)を満たす半導体装置の設計方法。
- 請求項11に記載の半導体装置の設計方法において
上記絶縁破壊電界強度E1bdは、10MV/cmである半導体装置の設計方法。 - 請求項11または12に記載の半導体装置の設計方法において
前記半導体装置は、
ソース電極層が接続されるN型半導体層と、
ドレイン電極層が接続されるN型半導体層と、
上記半導体層の一部であって、前記ソース電極層が接続されるN型半導体層と前記ドレイン電極層が接続されるN型半導体層との間に位置し、前記ゲート電極層が積層されている前記ゲート絶縁膜が積層されたP型半導体層と、を備え、さらに、
前記P型半導体層と前記ドレイン電極層が接続されるN型半導体層との間に位置し、前記ドレイン電極層が接続されるN型半導体層よりもドナー濃度が低いN型半導体層を備える、半導体装置の設計方法。
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