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JP6441104B2 - セルロース系繊維を含む編織物の抜蝕加工のための着色防止剤、それを含む抜蝕加工剤及び抜蝕加工方法 - Google Patents
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JP6441104B2 - セルロース系繊維を含む編織物の抜蝕加工のための着色防止剤、それを含む抜蝕加工剤及び抜蝕加工方法 - Google Patents

セルロース系繊維を含む編織物の抜蝕加工のための着色防止剤、それを含む抜蝕加工剤及び抜蝕加工方法 Download PDF

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Description

本発明は、セルロース系繊維を含む編織物の抜蝕加工に使用する着色防止剤、それを含む抜蝕加工剤、及び、抜蝕加工方法に関する。
従来、抜蝕性の異なる2種以上の繊維からなる編織物に抜蝕糊を柄状に印捺し、抜蝕性の大きな繊維を脆化除去する抜蝕加工はオパール加工ともいわれ、広く知られている。抜蝕加工における化学反応は、繊維の種類によって様々である。例えば、ポリエステル繊維を除去する方法はアルカリ減量とも称されており、水酸化ナトリウム等を用いるアルカリ加水分解である。一方、綿やアセテート等のセルロース系繊維の除去には、酸加水分解及び炭化や熱有機溶媒による溶解等が利用される。
抜蝕加工として、アセテート繊維とポリエステル繊維とからなる編織物に対して抜蝕糊を柄状に印捺し、アセテート繊維のみを除去することが公知である。ジアセテート繊維又はトリアセテート繊維を含む編織物の抜蝕加工方法としては、アセトンなどの有機溶剤を含む糊液を印捺し熱処理する方法や、硫酸、硫酸アルミニウムなどを含む糊液を印捺し熱処理する方法などがあるが、前者は泣きが出て型際が不明確になり、しかも火災などの危険性があった。後者は抜蝕が不完全になりやすく、また、温度が高いと、混用される相手繊維の黄変および脆化を起こしやすく脆化された繊維の除去が困難との問題があった。
特許文献1には、ジアセテート繊維、トリアセテート繊維などのアセテート系繊維を含む編織物の抜蝕加工において、エチレンカーボネート及び/又はプロピレンカーボネートと一般式HOOC(CHCOOH(n=0〜8の整数)で示されるジカルボン酸とを含む糊液を印捺する抜蝕加工方法が提案されている。しかしながら、ジアセテート繊維に対しての抜蝕効果は十分だが、トリアセテート繊維に対しては十分な抜蝕性が得られないとの問題点があった。
特許文献2には、アセテート系繊維を含む編織物の抜蝕加工において、アルキレンカーボネートと、一般式HOOC(CHCOOH(n=0〜8の整数)で示されるジカルボン酸と、マグネシウム、アルミニウム、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、クロム、銅及び錫よりなる群から選ばれる金属の無機酸塩或いは有機酸塩とを含む糊液を印捺し、熱処理を行う抜蝕加工方法が提案されている。特許文献2の発明は、カーボネートによって抜蝕を促進し、トリアセテート繊維の抜蝕性を向上させることを目的としているが、150℃以上の熱処理を行うと抜蝕部が焦げて着色し、また処理時間が長くなるほど焦げによる着色は濃くなるという問題があった。また、濃色に焦げると洗浄しても除去できないという問題があった。
特許文献3には、アセテート系繊維を含む編織物の抜蝕加工において、硫酸アルミニウムなどの硫酸塩と、下記一般式(1)、(2)で示される化合物から選ばれた1種又は2種以上とを含む糊液を印捺することで、抜蝕部の相手繊維の着色を防止する方法が挙げられている。
Figure 0006441104
(式中、Xは水酸基、カルボン酸基、アルキルエーテル基、アルキレングリコールエーテル基又はポリアルキレングリコールエーテル基、nは1〜5の整数、Rはアルキル基又はアリル基をそれぞれ表わす。)
しかしながら一般式(1)、(2)で表される化合物は人への毒性や刺激性が高く、水性環境への影響も高い物質が多いとの問題点がある。
特開昭48−68898号公報 特開昭49−49000号公報 特開昭58−109694号公報
上述のとおり、ジアセテート繊維やトリアセテート繊維等のセルロース系繊維を含む編織物の抜蝕加工において、十分な抜蝕性能を有するとともに処理後の編織物への着色が生じず、かつ、安全性や環境負荷の問題が無い抜蝕加工剤や抜蝕加工方法は知られていなかった。この状況に鑑みて本発明は、十分な抜蝕性能を有するとともに処理後の編織物への着色が生じず、かつ、安全性や環境負荷の少ない抜蝕加工剤及び抜蝕加工方法を提供することを課題とする。
従来技術では、「焦げ」すなわち着色の発生を低減するために、抜蝕を促進し、短時間で処理を行うことが検討されていた。しかしながら発明者らは、編織物の着色は、炭化した繊維の残渣が編織物に付着し、熱処理の後の洗浄工程によっても当該残渣が除去できないことによって生じることに着目した。そして、着色防止剤を添加し、繊維の炭化を抑制しながら加水分解させることで、炭化した残渣の付着を抑制し、着色の防止が可能かつ有用であることを見出した。さらに、ジアセテート繊維又はトリアセテート繊維等のセルロース系繊維を含む編織物の抜蝕加工において、抜蝕加工剤に特定の多価アルコール系化合物を添加すると、熱処理によるセルロース系繊維の炭化及び付着が抑制され、抜蝕部の着色を防止できることを見出して本発明を完成した。
すなわち本発明は、多価アルコールエチレンオキサイド付加物及び/又は多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物の1種又は2種以上を含む、セルロース系繊維を含む編織物の抜蝕加工用の着色防止剤に関する。エチレンオキサイド付加モル数は1〜15であることが好ましい。前記セルロース系繊維がジアセテート繊維又はトリアセテート繊維であることが好ましい。
また本発明は、糊剤と、硫酸塩と、一般式HOOC(CHCOOH(n=0〜8の整数)で示されるジカルボン酸と、多価アルコールエチレンオキサイド付加物及び/又は多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物の1種又は2種以上とを含む、セルロース系繊維を含む編織物の抜蝕加工剤に関する。抜蝕加工剤に対する多価アルコールエチレンオキサイド付加物及び/又は多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物の含有量は、5〜30重量%であることが好ましい。前記セルロース系繊維がジアセテート繊維又はトリアセテート繊維であることが好ましい。
また本発明は、上記の抜蝕加工剤を、セルロース系繊維を含む編織物に印捺する工程と、前記印捺工程の後、熱処理を行う工程と、前記熱処理工程の後、脆化した繊維を除去する工程とを含む、抜蝕加工方法に関する。前記セルロース系繊維は、ジアセテート繊維又はトリアセテート繊維であることが好ましい。
前記熱処理の温度は150〜200℃であることが好ましく、前記熱処理の熱処理時間は10分未満であることが好ましい。また、前記除去工程が、アルカリ洗浄を行うことにより、脆化した繊維を除去する工程であることが好ましい。
さらに本発明は、上記のいずれかの抜蝕加工方法によって得られる抜蝕加工品に関する。
本発明によれば、安全性が高く環境負荷の少ない化合物を用いて、セルロース系繊維を含む編織物の抜蝕加工において効果的に着色を防止することが可能であり、かつ、良好な抜蝕作用を得ることができる。本発明によれば、着色が少なく、セルロース系繊維が良好に抜蝕された抜蝕加工品を得ることができる。
(着色防止剤)
本発明の着色防止剤は、多価アルコールエチレンオキサイド付加物及び/又は多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物の1種又は2種以上を含む。多価アルコールの具体的な例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール等の2価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール等の糖アルコールを用いることができる。中でも着色防止の点でグリセリンがより好ましい。
多価アルコール脂肪酸エステルとしては、上記の多価アルコールと脂肪酸とのエステルを用いることができる。脂肪酸としては、炭素数4〜24の飽和又は不飽和脂肪酸を用いることができ、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸、リノレン酸、リノール酸、パルミトレイン酸、オレイン酸等の不飽和脂肪酸が挙げられる。
多価アルコール脂肪酸エステルとしては例えばグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ペンタエルスリトール脂肪酸エステル等が挙げられ、具体的にはステアリン酸モノグリセライド、オレイン酸モノグリセライド、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノパルミテート、ペンタエリスリトールモノオレエート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジオレエート等が挙げられる。
多価アルコール又は多価アルコール脂肪酸エステルへのエチレンオキサイドの付加モルは、1〜15モルであることが好ましく、3〜9モルがより好ましい。エチレンオキサイドの付加モル数が1〜15モルであれば、良好な着色防止作用を有し、かつ、印捺を行う抜蝕加工剤が適切な粘度に維持される。多価アルコール又は多価アルコール脂肪酸エステルへのエチレンオキサイドの付加方法は特に限定されず、公知の方法を用いてエチレンオキサイド付加物が生成される。
本発明の着色防止剤としては、上記うちの1種の化合物を用いてもよいし、2種以上を配合して用いることも好ましい。2種以上を用いる場合、特に配合割合や配合方法は制限されない。
特定の理論に拘束されるものではないが、本発明の着色防止剤を含む抜蝕加工剤を用いて抜蝕加工を行うと、加工時のセルロース系繊維の炭化を抑制しながら加水分解をすることができ、結果として炭化した繊維が編織物表面に付着しにくく、洗浄で除去され易くなることによって、着色が抑制されるものと考えられている。このように着色防止剤を添加して抜蝕加工を行うことは従来にない新規な考え方であり、また従来の抜蝕剤の性能を妨げることなく、かつ常用される抜蝕加工工程を大きく変更することなく効果的に着色を防止できるものである。
(着色防止剤を含む抜蝕加工剤)
抜蝕加工剤は上述の着色防止剤と、糊剤と、抜蝕作用を有する成分とを含み、抜蝕作用を有する成分としては、硫酸塩と、一般式HOOC(CHCOOH(n=0〜8の整数)で示されるジカルボン酸とを含む。硫酸塩としては、硫酸アルミニウム、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、硫酸銅、硫酸亜鉛、硫酸第一錫、硫酸水素ナトリウム等が挙げられ、好ましくは硫酸アルミニウムが用いられる。硫酸塩の使用量は抜蝕するセルロース系繊維の重量に応じて調節すればよいが、一般的には抜蝕加工剤に対して4〜30重量%の範囲で用いることが好ましい。
一般式HOOC(CHCOOH(n=0〜8の整数)で示されるジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等が挙げられ、好ましくはシュウ酸が用いられる。ジカルボン酸の使用量も処理するセルロース系繊維の重量に応じて調節すればよく、抜蝕加工剤に対して1〜40重量%の範囲で用いることが好ましい。
抜蝕加工剤に含まれる糊剤としては、ローカストビーンガム系、デンプン系、デキストリン系、クリスタルガム系、トラガントガム系、セルロース系等、任意の1種又は2種以上を用いることができる。糊剤の割合は、抜蝕加工剤を印捺し、熱処理を行うために適切な粘度を保持できる限り特に制限されないが、例えば抜蝕加工剤に対して1〜10重量%含有されることが好ましい。
着色防止剤の使用量は、抜蝕加工剤に対して5〜30重量%の範囲で用いることが好ましい。特に、多価アルコールエチレンオキサイド付加物及び/又は多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物が、抜蝕加工剤に対して5〜30重量%であることが好ましく、10〜25重量%であればより好ましい。この範囲であれば、良好な着色効果が得られるとともに抜蝕加工剤への配合性も良好である。
抜蝕加工剤には、さらに、染料など他の化合物を配合することもできる。
(抜蝕加工方法)
上記の抜蝕加工剤を用いる抜蝕加工方法について説明する。
上記の抜蝕加工剤は、セルロース系繊維を含む織編物に対して好ましく適用される。セルロース系繊維としては、アセテート系繊維(特にジアセテート繊維、トリアセテート繊維)、綿、キュプラ、レーヨン、テンセル(登録商標)、フォレッセ(登録商標)等の繊維が挙げられ、特に、ジアセテート繊維及び/又はトリアセテート繊維を含む織編物が好ましい。
セルロース系繊維と組み合わせて用いられる繊維は、セルロース系繊維と異なる抜蝕性を有する繊維であれば特に制限されないが、例えばポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリトリメチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維等を用いることができる。セルロース系繊維とこれらの繊維とを、混紡、混繊、交撚等の任意の方法で組み合わせた糸条、ステープル等からなる織物又は編物(まとめて編織物という)について、抜蝕加工を行う。なお、これらの編織物は、セルロース系繊維の1種類のみを含むものであってもよく、2種類以上を含むものであってもよい。
抜蝕加工は上記の抜蝕加工剤を用いて、大略的には印捺、熱処理、洗浄という公知の工程に従って行うことができる。印捺工程において、セルロース系繊維を含む編織物に、抜蝕加工剤を所望の模様に応じた形状で印捺する。抜蝕加工剤の印捺には、捺染法、スプレイ法等が用いられる。捺染法としては特に限定されず、型枠捺染法、フラットスクリーン法、ロータリースクリーン法、ローラー法等が用いられる。編織物への抜蝕加工剤の付着量は、印捺の方法、布帛の編織組織、所望の模様により任意に決定することができる。例えば、フラットスクリーン法の場合、印捺を行う編織組織、所望の模様を印捺する型枠のメッシュにより、抜蝕加工剤の粘度、ゴムスキージの硬度、抜蝕加工剤の印捺を行うゴムスキージ圧力、スキージの印捺スピードを決定し、布帛へ抜蝕加工剤を所望の模様へ均一に付与する。布帛へ均一に付着しているかの確認として、目視で印捺部のカスレがなく、ゴムスキージ左右での模様の差がなく、印捺部の裏面へ抜蝕加工剤が均一に浸透するように行う。編織物に抜蝕加工剤を印捺した後、適宜乾燥し、続いて熱処理を行う。
熱処理方法としては、ベーキング法、スチーム法、HTスチーム法等が挙げられ、HTスチーム法がより好ましい。
熱処理温度は、150〜200℃であることが好ましい。特に、ジアセテート繊維を抜蝕する場合は150〜180℃が好ましく、トリアセテート繊維を抜蝕する場合は170〜200℃が好ましい。この範囲内であれば、十分な抜蝕が可能、かつ、抜蝕部の着色が抑制される。この範囲下限より温度が低いと抜蝕が十分ではなく、範囲上限より温度が高いと抜蝕部の着色が大きくなる。
熱処理時間は10分未満が好ましい。10分未満であれば抜蝕部の着色が抑制され、それより長くなると抜蝕部の着色が大きくなる。
熱処理工程の後、印捺部の脆化したセルロース系繊維を除去するために洗浄を行う。洗浄方法としてはアルカリ洗浄が好ましく、より好ましくは2回に分けて洗浄を行う。例えば、第一洗浄としてソーダ灰2g/L、60℃×2分の洗浄を行う。その後、第二洗浄としてソーダ灰2g/L,界面活性剤2g/L、80℃×20分の洗浄を行い、その後水洗、脱水、乾燥を行う。一次洗浄及び二次洗浄で使用するアルカリは特に限定されず、一次洗浄でアルカリ洗浄を行う際も界面活性剤を併用してもよい。
洗浄に用いる界面活性剤としては、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
非イオン界面活性剤としては、高級アルコールアルキレンオキサイド付加物、アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物、スチレン化アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物、スチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンアルキレンオキサイド付加物等のエーテル型の非イオン界面活性剤;脂肪酸アルキレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドアルキレンオキサイド付加物、油脂のアルキレンオキサイド付加物等のエーテルエステル型の非イオン界面活性剤;ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物等のポリアルキレングリコール型の非イオン界面活性剤;グリセロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトールの脂肪酸エステル、ソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル等のエステル型の非イオン界面活性剤;多価アルコールのアルキルエーテル、アルカノールアミン類の脂肪酸アミド等のその他の非イオン界面活性剤を挙げることが出来る。アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドを挙げることができ、アルキレンオキサイドの付加形態は、2種以上のランダム付加でも、ブロック付加でもよい。
アニオン界面活性剤としては、脂肪酸セッケン等のカルボン酸塩のアニオン界面活性剤;高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールアルキレンオキサイド付加物硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンエーテル硫酸エステル塩、フェノールアルキレンオキサイド付加物硫酸エステル塩、アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物硫酸エステル塩、スチレン化アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物硫酸エステル塩、スチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物硫酸エステル塩、多価アルコールアルキレンオキサイド付加物硫酸エステル塩、硫酸化油、硫酸化脂肪酸エステル、硫酸化脂肪酸、硫酸化オレフィン等の硫酸エステル塩;アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸等のホルマリン縮合物、α−オレフィンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、スルホコハク酸ジエステル塩等のスルホン酸塩等のスルホン酸エステル塩のアニオン界面活性剤;オレオイルメチルタウリンナトリウム塩、高級アルコールリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンエーテルリン酸エステル塩、フェノールアルキレンオキサイド付加物リン酸エステル塩、アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物リン酸エステル塩、スチレン化アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物リン酸エステル塩、スチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物リン酸エステル塩、多価アルコールアルキレンオキサイド付加物リン酸エステル塩等のリン酸エステル塩;N−メチルタウリンオレイン酸塩、N−メチルタウリンステアリン酸塩等のその他のアニオン界面活性剤が挙げられる。アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドを挙げることができ、アルキレンオキサイドの付加形態は、2種以上のランダム付加でも、ブロック付加でもよい。塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、アリルアミン等の1級アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジアリルアミン等の2級アミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン等の3級アミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン等のアミン塩を挙げることができる。
カチオン界面活性剤としては、アルキルエーテル4級アンモニウム塩、アルキルアミド4級アンモニウム塩、ジアルキルエステル4級アンモニウム塩、ジアルキルイミダゾリン4級アンモニウム塩、アルキルアミドアミン、アルキルエーテルアミン、アルキルアミドグアニジン、アルギニン誘導体を挙げることができる。
両性界面活性剤としては、アルキルベタイン型界面活性剤、アミドプロピルベタイン型界面活性剤、イミダゾリニウムベタイン型界面活性剤等を挙げることができる。
上記の加工方法によって、抜蝕加工剤を印捺した部分のセルロース系繊維が脱落した、抜蝕加工品を得ることができる。得られた抜蝕加工品は必要に応じて、染色、仕上げ等の公知の処理を行う。
以下、実施例を挙げて本発明についてより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
被処理布帛:
ジアセテート長繊維(三菱レイヨン(株)社製、84デシテックス)とポリエステルコンジュゲート長繊維(ユニチカトレーディング(株)社製、56デシテックス)とを撚糸した経糸と緯糸を使用した梨地織物(ジアセテート60%/ポリエステル40%)を用いた。
抜蝕加工剤:下記の組成の抜蝕加工剤を用いた。
・メイプロガムNP(12%水溶液)(三晶(株)社製) 50重量%
・硫酸アルミニウム(住友化学(株)社製、無鉄硫酸バンド) 10重量%
・シュウ酸(2水和物)(ナカライテスク(株)社製、(試薬)) 2重量%
・グリセリンエチレンオキサイド3モル付加物(明成化学工業(株)社製) 20重量%
・水 18重量%
抜蝕加工方法:
上記の抜蝕加工剤で、被処理布帛に四角の柄を印捺し、110℃×2分間乾燥を行った。次いで、HTスチーマーを使用して170℃×6分の過熱蒸気処理を行った。その後、ソーダ灰2g/Lで60℃×2分間のアルカリ洗浄を行った。次いで、ソーダ灰2g/L、ラッコールISF(明成化学工業社製、ノニオン界面活性剤)2g/Lのソーピング浴で80℃×20分間洗浄した後、水洗、脱水、乾燥させ、抜蝕加工された布帛を得た。
評価:
抜蝕性及び処理後の布帛の着色を目視にて評価した。評価基準として、抜蝕性については印捺部に抜蝕を行った繊維が目視で確認できないものを良好とし、目視で残渣が確認できるものを不抜とした。着色については、布帛と印捺部の差が認められないものを◎、わずかに着色があるが薄く品質上問題にならないものを○とし、印捺部が茶色く着色しているものを×とした。結果を表1に示す。
[実施例2〜7、比較例1〜4]
抜蝕加工剤及び過熱蒸気処理温度・時間を表1に示す各組成及び条件とした他は実施例1と同様にして抜蝕加工を行い、得られた抜蝕加工布帛を評価した。各結果を表1に示す。
なお、各グリセリンエチレンオキサイド付加物、及びソルビタンモノラウレートエチレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加物、及びペンタエリスリトールジオレエートエチレンオキサイド付加物は明成化学工業(株)社製、エチレンカーボネートは日本曹達(株)社製、塩化第二鉄(6水和物)は和光純薬工業(株)社製、(試薬特級)、グリセリンは花王(株)社製(精製グリセリン)の製品を用いた。
Figure 0006441104
表1に示されるとおり、多価アルコールエチレンオキサイド付加物を含有する実施例1〜4及び実施例6、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物を含有する実施例5及び実施例7は、抜蝕性が良好で、かつ、実施例1〜3は抜蝕処理後の着色の発生が無く、実施例4〜7についてはわずかに着色があるが薄く品質上問題のない程度であった。
一方、着色防止剤を含まない比較例1は、抜蝕性は良好であったが着色が発生した。抜蝕促進剤であるエチレンカーボネートを含有する比較例2は着色が発生し、塩化第二鉄を含有する比較例3は抜蝕性が不良であった。グリセリンを用いた比較例4は抜蝕性、着色ともに不良であった。
[実施例8]
被処理布帛:
芯糸にポリエステル長繊維(三菱レイヨン(株)社製、56デシテックス)、飾り糸にトリアセテート長繊維(三菱レイヨン(株)社製、61デシテックス)を用いたスラブ糸を経糸と緯糸に使用した平織物(トリアセテート69%/ポリエステル31%)を用いた。
抜蝕加工剤:下記の組成の抜蝕加工剤を用いた。
・メイプロガムNP(12%水溶液)(三晶(株)社製) 50重量%
・硫酸アルミニウム(住友化学(株)社製、無鉄硫酸バンド) 10重量%
・シュウ酸(2水和物)(ナカライテスク(株)社製、(試薬)) 2重量%
・グリセリンエチレンオキサイド3モル付加物(明成化学工業(株)社製) 20重量%
・水 18重量%
抜蝕加工方法:
上記の抜蝕加工剤で、被処理布帛に四角の柄を印捺し、110℃×2分間乾燥を行った。次いで、HTスチーマーを使用して175℃×7分の過熱蒸気処理を行った。その後、ソーダ灰2g/Lで60℃×2分間のアルカリ洗浄を行った。次いで、ソーダ灰2g/L、ラッコールISF(明成化学工業社製、ノニオン界面活性剤)2g/Lのソーピング浴で80℃×20分間洗浄した後、水洗、脱水、乾燥させ、抜蝕加工された布帛を得た。
評価:
抜蝕性及び処理後の布帛の着色を目視にて評価した。評価基準は実施例1〜7、比較例1〜4と同様に評価した。結果を表2に示す。
[実施例9〜13、比較例5〜6]
抜蝕加工剤及び過熱蒸気処理温度・時間を表2に示す各組成及び条件とした他は実施例8と同様にして抜蝕加工を行い、得られた抜蝕加工布帛を評価した。各結果を表2に示す。
なお、各グリセリンエチレンオキサイド付加物、及びソルビタンモノラウレートエチレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加物、及びペンタエリスリトールジオレエートエチレンオキサイド付加物は明成化学工業(株)社製、エチレンカーボネートは日本曹達(株)社製、塩化第二鉄(6水和物)は和光純薬工業(株)社製、(試薬特級)の製品を用いた。
Figure 0006441104
表2に示されるとおり、多価アルコールエチレンオキサイド付加物を含有する実施例8〜10及び実施例12、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物を含有する実施例11及び実施例13は、抜蝕性が良好で、かつ、実施例8〜9は抜蝕処理後の着色の発生が無く、実施例10〜13についてはわずかに着色があるが薄く品質上問題のない程度であった。
一方、エチレンカーボネートを含有する比較例5は抜蝕性、着色ともに不良であり、塩化第二鉄を含有する比較例6は着色が不良であった。
[実施例14]
被処理布帛:
ポリエステル短繊維と綿とを混紡した45番手の単糸(シキボウ(株)社製、ポリエステル65%/綿35%)を使用した平織物を用いた。
抜蝕加工剤:下記の組成の抜蝕加工剤を用いた。
・メイプロガムNP(12%水溶液)(三晶(株)社製) 50重量%
・硫酸アルミニウム(住友化学(株)社製、無鉄硫酸バンド) 10重量%
・シュウ酸(2水和物)(ナカライテスク(株)社製、(試薬)) 2重量%
・グリセリンエチレンオキサイド3モル付加物(明成化学工業(株)社製) 20重量%
・水 18重量%
抜蝕加工方法:
上記の抜蝕加工剤で、被処理布帛に四角の柄を印捺し、110℃×2分間乾燥を行った。次いで、ピンテンターを使用して180℃×1分の乾熱処理を行った。その後、ソーダ灰2g/Lで60℃×2分間のアルカリ洗浄を行った。次いで、ソーダ灰2g/L、ラッコールISF(明成化学工業社製、ノニオン界面活性剤)2g/Lのソーピング浴で80℃×20分間洗浄した後、水洗、脱水、乾燥させ、抜蝕加工された布帛を得た。
評価:
抜蝕性及び処理後の布帛の着色を目視にて評価した。評価基準は実施例1〜7、比較例1〜4と同様に評価した。結果を表3に示す。
[実施例15〜20]
抜蝕加工剤及び乾熱処理温度・時間を表3に示す各組成及び条件とした他は実施例14と同様にして抜蝕加工を行い、得られた抜蝕加工布帛を評価した。各結果を表3に示す。
なお、各グリセリンエチレンオキサイド付加物、及びソルビタンモノラウレートエチレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加物、及びペンタエリスリトールジオレエートエチレンオキサイド付加物は明成化学工業(株)社製、エチレンカーボネートは日本曹達(株)社製、塩化第二鉄(6水和物)は和光純薬工業(株)社製、(試薬特級)の製品を用いた。
Figure 0006441104
表3に示されるとおり、多価アルコールエチレンオキサイド付加物を含有する実施例14〜17及び実施例19、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物を含有する実施例18及び実施例20はアセテート繊維以外のセルロース系繊維にも同様の効果が得られた。
上述のとおり、実施例1〜20の多価アルコールエチレンオキサイド付加物又は多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物は抜蝕性を阻害せず、良好な着色防止性が得られた。本発明によって、セルロース系繊維を含む布帛の抜蝕加工において、抜蝕加工剤に配合する着色防止剤として多価アルコールエチレンオキサイド付加物又は多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物を使用することにより、抜蝕性と着色の防止に優れ、人への安全性の向上や環境負荷を考慮した抜蝕加工が可能となる。

Claims (11)

  1. エチレンオキサイドの付加モル数が1〜15である多価アルコールエチレンオキサイド付加物及び/又は多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物の1種又は2種以上を含む、セルロース系繊維を含む編織物からセルロース系繊維を抜蝕する抜蝕加工用の着色防止剤。
  2. 前記セルロース系繊維がジアセテート繊維又はトリアセテート繊維である、請求項1に記載の着色防止剤。
  3. 糊剤と、硫酸塩と、一般式HOOC(CH COOH(n=0〜8の整数)で示されるジカルボン酸と、エチレンオキサイドの付加モル数が1〜15である多価アルコールエチレンオキサイド付加物及び/又は多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物の1種又は2種以上と、を含む、セルロース系繊維を含む編織物からセルロース系繊維を抜蝕する抜蝕加工剤。
  4. 前記抜蝕加工剤において、抜蝕加工剤に対する多価アルコールエチレンオキサイド付加物及び/又は多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物の含有量が5〜30重量%である、請求項3に記載の抜蝕加工剤。
  5. 前記セルロース系繊維がジアセテート繊維又はトリアセテート繊維である、請求項3又は4に記載の抜蝕加工剤。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載の抜蝕加工剤を、セルロース系繊維を含む編織物に印捺する工程と、
    前記印捺工程の後、熱処理を行う工程と、
    前記熱処理工程の後、脆化した繊維を除去する工程と、
    を含む、抜蝕加工方法。
  7. 前記セルロース系繊維がジアセテート繊維又はトリアセテート繊維である、請求項6に記載の抜蝕加工方法。
  8. 前記熱処理の温度が150〜200℃である請求項6又は7に記載の抜蝕加工方法。
  9. 前記熱処理の熱処理時間が10分未満である請求項6〜8のいずれか1項に記載の抜蝕加工方法。
  10. 前記除去工程が、アルカリ洗浄を行うことにより、脆化した繊維を除去する工程である請求項6〜9のいずれか1項に記載の抜蝕加工方法。
  11. 請求項6〜10のいずれか1項に記載の抜蝕加工方法を含む、抜蝕加工品の製造方法。
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