JP6441127B2 - 活性炭の再生方法及び、金の回収方法 - Google Patents
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Description
これらの特許文献1、2に記載された方法では、はじめに、アニオンとして塩化物イオン及び/又は臭化物イオンを含み、カチオンとして銅及び鉄を含む酸性浸出液を用いて、含金硫化金属鉱から金を前記酸性浸出液に加温浸出し、次いで、酸性浸出液中の金を活性炭に吸着させ、その後、活性炭に吸着させた金をアルカリ液で溶離させる。かかる金の回収方法によれば、硫化金属鉱に含まれる金を安価に効率良く回収することができる。
それ故に、そのような賦活処理により再生された活性炭を、先述の金の回収方法における金の吸着に用いた場合は、その活性炭に、酸性浸出液に浸出した金が十分に吸着しない結果として、金の回収率を所期したほどに向上させることができなかった。
また、この発明の活性炭の再生方法では、金が吸着した活性炭から、シアン溶液を用いて当該金を溶離させた後の、使用後の活性炭を対象とすることが好ましい。
そしてまた、金を含む液中の金を活性炭に吸着させ、次いで、金が吸着した前記活性炭から当該金を溶離させた後の、使用後の活性炭を対象とすることが好ましく、この場合、前記金を含む液が、アニオンとして塩化物イオン及び/又は臭化物イオンを含むとともにカチオンとして銅及び鉄を含む酸性浸出液に、含金硫化金属鉱に含まれる金を加温浸出させて得られた液であることが好適である。
また、この発明の金の回収方法によれば、上記の再生方法により吸着性能が十分に回復した活性炭を有効に用いることができる。
この発明の活性炭の再生方法は、金が吸着した活性炭から当該金を溶離させた後、金を溶離させた使用後の活性炭を、金の吸着に再利用するために活性炭を再生する方法であって、前記使用後の活性炭を酸性洗浄液で洗浄し、その洗浄後の酸性洗浄液を酸性領域とすることにある。
活性炭としては、金を吸着させる吸着材として通常用いられているもの、たとえば、木材、椰子殻その他の炭素質原料を多孔質原料に変化させる賦活処理等の物理法又は、化学薬品を用いた化学法等により製造された一般的な活性炭を対象とすることができる。
特に、この発明の再生方法では、金の回収方法で、金を一時的に吸着させるために用いられて、吸着した金を溶離させた後の活性炭を対象とし、ここでは、これを使用後の活性炭という。
金の回収に用いられた使用後の活性炭は、その金の回収で、吸着した金を、シアン溶液等を用いて溶離させたことに起因して、アルカリ性領域となっていることがある。
このような使用後の活性炭を、所要に応じて乾燥させた後、この発明では、酸性洗浄液を用いて洗浄する。
たとえば、アルカリ性領域にある使用後の活性炭を、酸性洗浄液で洗浄すると、酸性洗浄液のpHが上昇するが、この場合であっても、洗浄終了時の酸性洗浄液のpHが7以上とならずにその酸性領域が維持されるように、各種条件をコントロールする。
そして、洗浄の終了時まで酸性洗浄液の酸性が維持されるので、酸性洗浄液に溶解した銅、鉄等の金属が再析出することが防止される。
その結果として、先述したような非酸化雰囲気かつ高温下での賦活処理に比して、使用後の活性炭の活性度を大きく高めることができ、その吸着性能を有効に回復させることができる。
この場合、洗浄終了後の酸性洗浄液のpHを低く維持するため、酸性洗浄液としての塩酸溶液の濃度は高いほうが好ましい。そのため、この塩酸溶液の濃度は、0.2mol/L以上とすることができ、特に0.5mol/L以上とすることが好ましい。
このようにして再生された活性炭の活性度は、たとえば、金含有溶液中に活性炭を投入し、活性炭に金を吸着させる試験を行い、それにより得られた測定値を用いて、以下のFlemingの式(1)から算出することができる。
q=k×c×tn 式(1)
ここで式(1)中、kは炭素活性度、qは活性炭に付着した金の量(g/t)、cは溶液中の金の濃度(g/L)、tは吸着時間(hr)、nは定数をそれぞれ示す。
一方、非酸化雰囲気かつ高温下での賦活処理のみで再生された活性炭の同様の活性度は一般に、未使用の活性炭の同様の活性度に対して60%程度又は、それ以下となる。
そのため、この発明の再生方法によれば、賦活処理による再生方法に比して、再生された活性炭の活性度を大きく高めることができる。
この回収方法の実施形態は具体的には以下のとおりである。
金を含む硫化金属鉱を破砕後、必要に応じて浮遊選鉱法により精鉱とし、この含金硫化金属鉱に含まれる金を、アニオンとして塩化物イオン及び/又は臭化物イオンを含み、かつ、カチオンとして銅及び鉄を含む酸性浸出液中に加温浸出する。ここで、浸出温度は60℃〜100℃とすることができ、酸性浸出液のpHは0〜1.9とすることができる。また、酸性浸出液は、塩化物イオンと臭化物イオンとをそれぞれ20〜200g/Lで含み、銅と鉄とをそれぞれ0.01〜30g/Lで含むことが好ましい。
次いで、酸性浸出液中の金を、上記の如く再生させた活性炭に接触させて吸着させる。金の活性炭への接触は、バッチ回分式又は、活性炭を充填した吸着塔に酸性浸出液を連続通水する連続式により行うことができる。ここで用いる活性炭は、先に述べた再生方法によりその活性度が大きく高くなっていることから、金を有効に吸着させることができる。
この金吸着工程では、金とともに酸性浸出液中に浸出していた銅や鉄その他の金属、硫黄等もまた、活性炭に付着する。
その後、金が吸着した活性炭を、苛性ソーダ等にシアンイオンを添加したシアン溶液又は、チオ硫酸塩を添加した溶液その他の溶液に接触させて、活性炭に吸着した金を溶離させる。それにより、金を溶離させた使用後の活性炭はアルカリ性となることがある。なお、金の回収率の観点からは、シアン溶液を用いることが好ましい。
これにより得られる濃厚金溶液は、たとえば金を50〜5000mg程度で含み、この濃厚金溶液から、シュウ酸ナトリウムによる還元、二酸化硫黄による化学的還元法又は、溶媒抽出−電解採取法その他の公知の方法にて、単体の金を得ることができる。
実施例1〜9では、使用後の活性炭に対し、表1に示す各条件の下で洗浄を行い、使用後の活性炭を再生させた。実施例1では、かかる洗浄処理の前に、使用後の活性炭に対して賦活処理を施した。
比較例1では、使用後の活性炭に賦活処理を施し、洗浄は行わなかった。比較例2では、使用後の活性炭を洗浄したが、洗浄後の洗浄液のpHが7.6となった。
これらの各実施例1〜9、参考例1及び2並びに比較例1及び2で得られた活性炭に対し、下記の試験を実施した。
そして、それにより得られた測定値から、先述のFlemingの式(1)を用いて活性度を算出し、それらの各活性炭の活性度を、参考例1の活性炭を100%とする比率で評価した。その結果を表3に示す。
使用後の活性炭を酸性洗浄液で洗浄し、その洗浄後の酸性洗浄液が略中性領域となった場合に、活性炭の活性度を十分に高めることができない理由を探るため、酸性洗浄液として濃度の異なる塩酸溶液及び工業用水のそれぞれにより、使用後の活性炭を洗浄した際の、時間の経過に伴う各塩酸溶液及び工業用水のpHの推移を測定した。その結果を図2に示す。なおここで、使用後の活性炭としてアルカリシアン液を用いて金を溶離した後の活性炭を使用した。
特に、濃度が0.1mol/Lと低い塩酸溶液では、洗浄時間が1時間を経過した段階でpHが7を超えている。
従って、洗浄終了時に酸性洗浄液を酸性領域とすることが、活性炭の活性度を有効に高める上で重要になると考えられる。
Claims (6)
- 金が吸着した活性炭から当該金を溶離させた後、金を溶離させた使用後の活性炭を、金の吸着に再利用するために活性炭を再生する方法であって、
前記使用後の活性炭を酸性洗浄液で洗浄し、その洗浄後の酸性洗浄液を酸性領域とし、前記洗浄後の酸性洗浄液のpHを2.7以下とする、活性炭の再生方法。 - 前記酸性洗浄液を塩酸溶液とする、請求項1に記載の活性炭の再生方法。
- 使用後の活性炭を酸性洗浄液で洗浄するに当り、前記使用後の活性炭をカラム内に充填し、該カラム内に酸性洗浄液を流す、請求項1又は2に記載の活性炭の再生方法。
- 金が吸着した活性炭から、シアン溶液を用いて当該金を溶離させた後の、使用後の活性炭を対象とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の活性炭の再生方法。
- 金を含む液中の金を活性炭に吸着させ、次いで、金が吸着した前記活性炭から当該金を溶離させた後の、使用後の活性炭を対象とし、
前記金を含む液が、アニオンとして塩化物イオン及び/又は臭化物イオンを含むとともにカチオンとして銅及び鉄を含む酸性浸出液に、含金硫化金属鉱に含まれる金を加温浸出させて得られた液である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の活性炭の再生方法。 - アニオンとして塩化物イオン及び/又は臭化物イオンを含み、かつ、カチオンとして銅及び鉄を含む酸性浸出液に、含金硫化金属鉱に含まれる金を加温浸出させる金浸出工程と、前記酸性浸出液に浸出した金を活性炭に吸着させる金吸着工程と、前記活性炭に吸着した金を溶離させる金溶離工程とを備える金の回収方法であって、
前記活性炭として、請求項1〜5のいずれか一項に記載の活性炭の再生方法により再生させた活性炭を用いる、金の回収方法。
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