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JP6448433B2 - キャリア - Google Patents
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JP6448433B2 - キャリア - Google Patents

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Description

本発明は、遊星ギヤ機構において遊星ギヤのギヤ軸を支持するキャリアに関する。
変速機構の一つに、中心に配設されたサンギヤと外周に配設されたリングギヤとの間に遊星ギヤが配設される遊星ギヤ機構がある。この遊星ギヤ機構には、遊星ギヤのギヤ軸を支持するキャリアが設けられている。
キャリアは、遊星ギヤにおけるギヤ軸の一端部と他端部とを支持する。そのため、遊星ギヤに対して軸方向一方の部材と軸方向他方の部材とを接合することで、キャリアを製造することが提案されている。たとえば、一方のプレートを軸方向に折り曲げて他方のプレートの面部に突き当てた状態で溶接することにより、キャリアが製造される。
このような構造では、プレートの干渉により内周側からの溶接は困難であり、外周側からプレート同士が溶接される。ところが、プレート同士を外周側から溶接すると、内周側へスパッタが飛散するおそれがある。この場合、スパッタが遊星ギヤと干渉する(いわゆる夾雑物となる)おそれがあるため、スパッタを取り除かなければならず、作業工程が増加して製造コストが上昇しうる。
そこで、軸方向からプレート同士を溶接することが提案されている。具体的には、軸方向一方のプレートにおいて周方向に並ぶスリットに、軸方向他方のプレートを折り曲げた端部を挿入し、軸方向一方から電子ビームを照射してプレート同士を溶接することで、キャリアを製造することが検討されている(特許文献1参照)。
特開昭58−61982号公報
しかし、特許文献1に示されるようにプレート同士が周方向に沿うように接合されるキャリアでは、ギヤ軸に対して外周側あるいは内周側だけでプレート同士が接合されるため、ギヤ軸に対して内周側あるいは外周側におけるプレート同士の接合強度が不足し、遊星ギヤの支持剛性を確保することができないおそれがある。
本発明は、上記のような課題に鑑み創案されたものであり、キャリアにおいて遊星ギヤの支持剛性を確保することを目的の一つとする。なお、ここでいう目的に限らず、後述する〔発明を実施するための形態〕に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的として位置づけることができる。
(1)上記の目的を達成するために、本発明のキャリアは、遊星ギヤ機構において遊星ギヤのギヤ軸を支持する。
前記キャリアは、前記ギヤ軸の軸方向一方を支持する本体部と前記ギヤ軸の軸方向他方を支持するカバー部とを備える。
前記カバー部は、前記ギヤ軸よりも内周側の径方向位置と前記ギヤ軸よりも外周側の径方向位置とを結ぶ周方向端縁部が前記本体部に対して接合される。
なお、前記カバー部の前記周方向端縁部が本体部に対して接合されることから、前記カバー部は、前記キャリアにおいて周方向に分割された部位である。
(2)前記カバー部は、外周から内周へ向かうにつれて前記周方向端縁部間の寸法が短く成形されることが好ましい。この場合、軸方向に対して直交する同一の平面内において、前記周方向端縁部と前記本体部とが接合されることが好ましい。
(3)前記カバー部は、周方向に間隔をおいて複数が設けられることが好ましい。この場合、軸方向視で、対向する前記カバー部における前記周方向端縁部それぞれが一直線上に配置されることが好ましい。すなわち、二つの前記周方向端縁部が軸方向視で一直線上に設定されることが好ましい。
(4)前記本体部は、鍛造,鋳造または焼結によって成形されることが好ましい。
(5)前記本体部における前記遊星ギヤの両側に脚部が立設され、前記脚部の軸方向他方側に、前記カバー部の厚みに応じて切り欠かれた段部が成形されることが好ましい。この場合、前記段部に前記カバーの前記周方向端縁部が接合されることが好ましい。
(6)前記カバー部の前記周方向端縁部は、軸方向他方側から前記本体部に溶接されることが好ましい。
本発明のキャリアによれば、ギヤ軸の軸方向他方を支持するカバー部において、ギヤ軸よりも内周側の径方向位置とギヤ軸よりも外周側の径方向位置とを結ぶ周方向端縁部が、ギヤ軸の軸方向一方を支持する本体部に対して接合される。したがって、遊星ギヤのギヤ軸に対して内周側および外周側で接合されるカバー部と本体部との接合強度を高めることができ、遊星ギヤの支持剛性を確保することができる。
図1は、本発明の一実施形態におけるキャリアを示す分解斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態におけるキャリアを示す正面図である。 図3は、本発明の一実施形態におけるキャリアの要部を拡大して示す斜視図である。 図4は、本発明の一実施形態におけるキャリアのカバー部の製造過程を説明する平面図である。
以下、図面を参照して、本発明のキャリアに関する実施の形態を説明する。
このキャリアは、遊星ギヤ機構において遊星ギヤのギヤ軸を支持するものである。
本実施形態では、遊星ギヤ機構の軸心(遊星ギヤの公転軸心)を「C1」とし、遊星ギヤ自身の軸心(遊星ギヤの自転軸心)を「C2」とする。なお、図面には、互いに平行に設けられる軸心C1,C2に沿う方向の一方(以下、「軸方向一方」という)を「I」とするとともに他方(以下、「軸方向他方」という)を「O」とする。
また、軸心C1,C2に沿って視ることを「軸方向視」と呼び、軸心C1,C2に沿う方向における位置を「軸方向位置」と呼ぶ。さらに、軸心C1を基準に「周方向」および「径方向」を定める。そのため、「内周側」が軸心C1に近接する側を意味し、「外周側」が軸心C1から離隔する側を意味し、「径方向位置」が軸心C1に対する距離を意味する。
〔I.一実施形態〕
[1.構成]
図2に二点鎖線で示すように、遊星ギヤ機構には、中心に配置されるサンギヤ2と外周に配置されるリングギヤ4とが軸心C1と同心に設けられ、これらサンギヤ2およびリングギヤ4の間に遊星ギヤ3が配置される。遊星ギヤ3は、サンギヤ2およびリングギヤ4それぞれと噛合し、自身の軸心C2まわりに回転(自転)するとともに遊星ギヤ機構の軸心C1まわりに回転(公転)する。ここでは、軸心C1を中心とする周方向に沿って等間隔に、四つの遊星ギヤ3が配置される。
これらの遊星ギヤ3それぞれには、両端が軸方向一方および他方の双方へそれぞれ突出するようにギヤ軸3aが貫通して設けられている。このように突設したギヤ軸3aの端部それぞれがキャリア1によって支持される。
以下、図1〜図4を参照して、キャリア1の構成を詳細に説明する。
キャリア1は、ギヤ軸3aの軸方向一方を支持する本体部10と、ギヤ軸3aの軸方向他方を支持するカバー部20との二種の部材に大別される。
[1−1.本体部]
本体部10は、四つのギヤ軸3aの軸方向一方を支持する部材である。この本体部10は、軸心C1を中心とする円板状であって軸心C1に直交する面状の面部11と、面部11から軸方向他方に突出して設けられた四つの脚部12との二種の部位に大別される。
本体部10は、面部11と脚部12とが一体に成形されている。この本体部10は、以下に例示する製法1〜3の何れかによって成形される。
製法1:金属の塊を鍛造した後に切削する
製法2:溶融した金属を鋳造した後に切削する
製法3:粉末状の金属を焼結して成形する
製法1では、鍛造後の形状精度が十分でないため、切削することで形状精度が確保される。同様に、製法2では、鋳造後の形状精度が十分でないため、切削することで形状精度が確保される。また、製法3では、鋳造後あるいは鍛造後の形状精度よりも焼結後の金属の形状精度のほうが確保されるものの、後述する軸穴11aなどの形状精度や位置精度が要求される部位については、切削することで精度が確保される。
以下、面部11,脚部12の順に説明する。
〈面部〉
面部11は、軸方向他方に延在する平面(以下、「内面」という)111と軸方向一方に延在する平面(以下、「外面」という)112とを有する。この面部11は、ギヤ軸3aの軸方向一方へ突出した部分(以下、「一端部」という)に対応する軸方向位置に設けられる。
また、面部11は、脚部12の内周面12aよりも内周側へフランジ状に突出してサンギヤ2の外周部と軸方向視で重畳する内周面部11Aと、脚部12間の本体部10を構成し、径方向に沿う寸法(以下、「径方向幅」という)が遊星ギヤ3の直径よりやや小さく且つ脚部12と同一の径方向幅の外周面部11Bとに大別される。
この外周面部11Bには、ギヤ軸3aそれぞれに対応して、挿入されたギヤ軸3aの一端部を支持する四つの軸穴11aが設けられる。また、各軸穴11aは、遊星ギヤ3の外周部が上述した外周面部11Bの径方向両縁から突出するように、外周面部11Bにおいて径方向中央に穿設されている。
〈脚部〉
四つの脚部12は、周方向に遊星ギヤ3それぞれを挟むように配置されている。遊星ギヤ3に対して周方向の両側に脚部12が立設されている。これらの脚部12それぞれは、軸心C1を基準とする四回の回転対称形状に設けられている。そのため、配設箇所を除いて脚部12それぞれは同一形状に成形されている。そこで、以下の説明では一つの脚部12に着目して説明する。
脚部12は、ギヤ軸3aのうち軸方向他方へ突出した部分(以下、「他端部」という)に対応する軸方向位置まで、外周面部11Bから突出して設けられている。すなわち、ギヤ軸3aのうち一端部を除いた部分に対応する軸方向位置に脚部12が設けられる。
ここでは、軸心C1に直交する断面が扇形の脚部12を例示する。ここでいう扇形とは、軸心Cを中心とする2つの円弧(半径rおよびr)とそれを連結する径方向直線とで形成された形状である。
この脚部12には、軸方向他方側の端部における周方向端部(直線状縁部)それぞれに、詳細を後述するカバー部20の厚みに応じて切り欠かれた段部13が成形されている。段部13は、軸方向に沿う面部(以下、「軸面」という)13aと周方向に沿う周方向面部(以下、「周面」という)13bとで形成される。
[1−2.カバー部]
カバー部20は、遊星ギヤ3それぞれに応じて四つ設けられた部材である。これらのカバー部20は、周方向に間隔をおいて設けられ、それぞれ周方向に隣接する脚部12の段部13間に架け渡すように取り付けられる。そのため、カバー部20は、キャリア1において周方向に分割されたものといえる。たとえば、カバー20の周方向端部21は、軸方向視で45°おきに設けられる。
これらのカバー部20は、軸心C1を基準とした四回の回転対称形状に成形されている。そのため、配設箇所を除いてカバー部20それぞれは同一形状に成形されている。そこで、以下の説明では一つのカバー部20に着目して説明する。
カバー部20は、周方向に沿う板状の部材である。このカバー部20は、軸方向一方に延在する面(以下、「内面」という)201と軸方向他方に延在する面(以下、「外面」という)202とを有する。
このカバー部20には、本体部10の軸穴11aに対応する軸穴20aが設けられる。この軸穴20aには、対応するギヤ軸3aの他端部が挿入されて支持される。すなわち、カバー部20の周方向端部21は、ギヤ軸3aよりも内周側の径方向位置とギヤ軸3aよりも外周側の径方向位置とを結んでいる。
また、カバー部20は、脚部12と同様に扇形をなしており、その周方向に沿う寸法(以下、「周方向幅」という)は、脚部12間の外周面部11Bの周方向幅よりも二つの周面13b分だけ広く成形されている。さらに、カバー部20の径方向幅は、脚部12の径方向幅と同一である。
換言すれば、カバー部20の周方向端縁部21間の寸法は、外周から内周へ向かうにつれて短く成形されている。なお、段部13における軸面13a間の周方向寸法についても、周方向端縁部21に対応して、外周から内周へ向かうにつれて短く成形されている。
また、軸方向視において、軸心C1を挟んで対向する二つのカバー部20,20′の各周方向端縁部21,21′が一直線L1上に配置されている。すなわち、二つの周方向端縁部21,21′が同一の直線L1上に配置される。なお、本実施形態においては、直線Lが軸心Cを通る。そのため、直線L上に本体部10の直径がある。
図4に示すように、カバー部20は、矩形または帯状の金属の板材9から打ち抜かれて成形される。たとえば、ファインブランキングプレスによって板材9からカバー部20が打ち抜かれる。
この板材9には、打ち抜き工程における移送(いわゆる縦走)のため、打ち抜かれるカバー部20ではない箇所に送り穴9aが形成されている。なお、軸穴20aも打ち抜いて成形する場合には、この軸穴20aに送り穴9aの機能を持たせることができる。すなわち、送り穴9aを省略することができる。ただし、はじめに軸穴20aを打ち抜いたのちにカバー部20を打ち抜く必要がある。
このように、カバー部20は板材9を打ち抜いて成形されるため、周方向端縁部21は、軸方向に沿った面状に成形される。したがって、以下の説明では、周方向端縁部21を周方向端面21という。
周方向端面21が段部13の軸面13aに対して接合されることで、カバー部20が本体部10に対して取り付けられることにより、キャリア1が製造される。
[2.キャリアの製造]
次に、キャリア1の製造について詳細に説明する。
はじめに、本体部10に対するカバー部20の位置決めについて説明する。
図1に示すように、本体部10における脚部12の段部13に対して、カバー部20を外周から内周へ向けて押し込み、カバー部20を軸方向他方から一方へ押圧する。そのため、カバー部20の周方向端面21と段部13の軸面13aとが突き合わされ、カバー部20における周方向端面21近傍の内面201と段部13の周面13bとが突き合わされる。このようにして、本体部10に対してカバー部20が位置決めされる。
続いて、本体部10に対するカバー部20の接合について説明する。
本体部10に対してカバー部20が位置決めされた状態では、図3に示すように、カバー部20の周方向端面21と段部13の軸面13aとが突き合わされて密着している。すなわち、軸方向に直交する同一の平面内において周方向端面21と軸面13aとが接合される。
ここでは、周方向端面21と軸面13aとが軸方向他方側(外面202側)から溶接によって接合される。ここで用いる溶接には、接合深さ(溶接時において溶融する軸方向の寸法)を確保する点から、電子ビーム溶接やレーザ溶接を用いるのが好ましい。
さらに、二つの周方向端面21,21′が軸心C1を挟んで配置される直線L1に沿って溶接時に照射される電子ビームあるいはレーザを移動させることで、二つの周方向端面21,21′が一工程で溶接される。
なお、面21,13aをロウ付けしてもよい。ただし、ロウ付けは、溶接に比較して接合強度が低いことや、焼き戻しによって接合強度が低下しうることから、溶接と併せて施されることが好ましい。
本体部10とカバー部20とが接合されたのち、軸穴11a,20aが設けられていなければ、軸穴11a,20aが穿設される。このようにして、キャリア1が組み立てられる。
[3.作用および効果]
本実施形態におけるキャリア1は、上述のように構成されるため、以下のような作用および効果を得ることができる。
(1)ギヤ軸3aの軸方向他方を支持するカバー部20は、その周方向端面21の内周側と外周側との間が、ギヤ軸3aの軸方向一方を支持する本体部10に対して接合される。したがって、本体部10に対するカバー部20の接合強度を高めることができる。よって、キャリア1に組み付けられる遊星ギヤ3の支持剛性を確保することができる。
たとえば、ギヤ軸3aよりも外周側あるいは内周側だけで本体部とカバー部とが接合される構造に比較して、この構造で接合されていない内周側あるいは外周側が本キャリア1では接合されるため、遊星ギヤ3の支持剛性を高めることができる。
また、カバー部20は、キャリア1において周方向に分割されているため、本体部10の面部11のような環状のプレートを打ち抜いて成形するのに比較して、板材9の大きさ(幅)を抑えることができる。言い換えれば、材料歩留まりを抑えることができる。よって、材料コストを抑えることができる。
(2)カバー部20の周方向端面21間の寸法は、外周から内周へ向かうにつれて短く成形され(即ち、扇形に形成され)、それに対応して、段部13における軸面13a間の寸法も外周から内周へ向かうにつれて短く成形されている。そのため、段部13に対してカバー部20を外周から内周に向けて押し込むだけで、カバー部20を容易かつ精度よく位置決めすることができる。
(3)軸心C1を挟んで対向する二つのカバー部20,20′の各周方向端面21,21′が一直線L1上に配置されているため、この直線L1に沿って溶接時に照射される電子ビームあるいはレーザを移動させることで、二つの周方向端面21,21′を一工程で溶接することができる。よって、生産性を向上させ、製造コストを低減させることができる。
(4)仮に、本体部をプレス加工で折り曲げて成形する場合には、折り曲げ箇所における応力集中を避けるために、凹部(いわゆる「逃げ」)を設けることが必要になる。しかし、この凹部によって本体部の強度あるいは剛性が低下するおそれがある。
一方、本キャリア1の本体部10は、鍛造,鋳造または焼結によって成形されるため、プレス加工に必要な凹部を設けること無く、強度あるいは剛性を確保することができる。
(5)本体部10の脚部12において、カバー部20の厚みに応じて切り欠き成形された段部13にカバー部20の周方向端面21が接合されるため、脚部12における軸方向他方の面(即ち、脚部12の頂部の平面)とカバー部20の外面202とを同一面上(いわゆる面一)に配置することができる。よって、面部11の外面112と同様に、キャリア1の軸方向他方にも平面を形成することができる。
(6)ところで、本体部およびカバー,二つのプレートといった二つの部材を、キャリア1の外周から溶接することで接合する構造では、特に接合端部においてスパッタが内周へ飛散するおそれがある。このスパッタは、遊星ギヤと干渉する(いわゆる夾雑物となる)ため、取り除かなければならない。よって、作業工程が増加し、製造コストが上昇するおそれがある。
一方、本キャリア1は、カバー部20の周方向端面21と段部13の軸面13aとが軸方向他方側からに溶接される。そのため、外周面部11Bの内面111へのスパッタの飛散が抑えられ、製造コストを低減させることができる。
〔II.変形例〕
以上、一実施形態について説明したが、本発明は上述の一実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。上述した一実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、適宜組み合わせてもよい。
遊星ギヤ3の個数は、四つに限らず、三つ以下であってもよいし五つ以上であってもよい。この場合、脚部12およびカバー部20も遊星ギヤ3に応じた数だけ設けられる。たとえば、三つの遊星ギヤ3が設けられる場合に、周方向端縁部21が軸方向視で60°おきに設けられれば、対向するカバー部20における周方向端面21それぞれを一直線上に配置することができる。このような配置であれば、奇数のカバー20が設けられる場合であっても、接合効率を向上させることで、製造コストを低減させることができる。
カバー部20の周方向端面21は、軸方向に沿うものに限られず、図3に二点鎖線で示すように、軸方向一方を向くように傾斜した形状に成形されてもよい。この場合、段部13は、周方向端面21に対応して軸方向他方を向くように傾斜した形状に成形される。
また、カバー部20は、上述した扇形に限られず、種々の形状を採ることができる。たとえば、図2に二点鎖線で示すように、上述した扇形よりも外周から内周へ向かうにつれて周方向寸法が短くなる度合いが大きい扇形をなす周方向端面21Aを有するカバー部20Aであってもよく、反対に、上述した扇形よりも外周から内周へ向かうにつれて周方向寸法が短くなる度合いが小さい扇形でもよい。さらには、三点鎖線で示すように、径方向位置によらず周方向端縁部間の周方向寸法が一定の周方向端面21Bを有するカバー部20Bであってもよい。これらの場合、対向するカバー部20,20A,20Bにおける周方向端面21,21A,21Bそれぞれが一直線上に配置されることが好ましい。
なお、本体部10は、鍛造,鋳造,焼結に限らず、プレス加工などの他の製法によって成形されてもよい。
1 キャリア
2 サンギヤ
3 遊星ギヤ
3a ギヤ軸
4 リングギヤ
10 本体部
11 面部
111 内面
112 外面
11A 内周面部
11B 外周面部
11a 軸穴
12 脚部
13 段部
13a 軸面
13b 周面
20 カバー部
20a 軸穴
201 内面
202 外面
21 周方向端面(周方向端縁部)
9 板材
9a 送り穴
1 ギヤ軸3aよりも内周側の径方向位置
2 ギヤ軸3aよりも外周側の径方向位置
1 直線

Claims (6)

  1. 遊星ギヤ機構において遊星ギヤのギヤ軸を支持するキャリアであって、
    前記ギヤ軸の軸方向一方を支持する本体部と
    前記ギヤ軸の軸方向他方を支持し、前記ギヤ軸よりも内周側の径方向位置と前記ギヤ軸よりも外周側の径方向位置とを結ぶ周方向端縁部が前記本体部に対して接合されるカバー部と、
    を備えたことを特徴とするキャリア。
  2. 前記カバー部は、外周から内周へ向かうにつれて前記周方向端縁部間の寸法が短く成形され、
    軸方向に対して直交する同一の平面内において、前記周方向端縁部と前記本体部とが接合される
    ことを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
  3. 前記カバー部は、周方向に間隔をおいて複数が設けられ、
    軸方向視で、対向する前記カバー部における前記周方向端縁部それぞれが一直線上に配置される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のキャリア。
  4. 前記本体部は、鍛造,鋳造または焼結によって成形される
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のキャリア。
  5. 前記本体部における前記遊星ギヤの両側に脚部が立設され、
    前記脚部の軸方向他方側に、前記カバー部の厚みに応じて切り欠かれた段部が成形され、
    前記段部に前記カバーの前記周方向端縁部が接合される
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のキャリア。
  6. 前記カバー部の前記周方向端縁部は、軸方向他方側から前記本体部に溶接される
    ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載のキャリア。
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