以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、以下に示す各図において、共通乃至関連する要素には同一の符号を付与するものとする。また、筐体の深さ方向をZ方向、Z方向に直交する筐体の厚み方向(回路基板の厚み方向)をX方向、Z方向及びX方向の両方向に直交する筐体の幅方向をY方向と示す。
(第1実施形態)
先ず、図1及び図2に基づき、本実施形態の電子制御装置の搭載環境について説明する。
図1に示すように、車両10は、フロントウインドシールド11よりも前方に、ボンネット12を有している。ボンネット12は、フードとも称される。車両の左右方向において、ボンネット12の両サイドには、図示しないタイヤや、タイヤによる石、泥、水などのはねから乗員を保護するために、フロントフェンダ13が取り付けられている。また、車両10の前方には、左右両側にヘッドライト14が設けられている。ヘッドライト14の間には、外部から空気を取り入れるためのフロントグリル15が設けられている。
図2に示すように、隔壁16により、乗員が搭乗する車室内(キャビン)と隔てられたエンジンコンパートメント17は、ボンネット12の下に位置し、エンジン18や車両補機などが配置されている。エンジンコンパートメント17は、エンジンルームとも称される。エンジンコンパートメント17は、フロントフェンダ13、フロントグリル15、及び隔壁16などによって区画形成されている。エンジンコンパートメント17が区画室に相当し、ボンネット12が区画室上の蓋に相当する。
エンジンコンパートメント17には、エンジン18以外にも、バッテリ19、電子制御装置20、及びリレーボックス21などが配置されている。電子制御装置20は、エンジンECU(Electric Control Unit)として構成されている。バッテリ19が、箱状部材に相当する。電子制御装置20は、エンジン18が出力すべき目標トルクを算出する。また、電子制御装置20は、エンジン18が要求される目標トルクを生じるために、ワイヤハーネス22を通じて、スロットルバルブの開度、燃料噴射量、及び点火タイミングなどを制御する。
リレーボックス21は、車内の電装品に対してバッテリ19の電力を分配するために、多数のリレーやヒューズなどで構成されている。このリレーボックス21には、ワイヤハーネス23の一部を通じて、電子制御装置20へ電力を供給したり、電子制御装置20から制御信号が入力されたりする。この制御信号により、車両10に搭載された電装品への電力の供給が制御される。また、ワイヤハーネス23の残りは、隔壁16に設けられた貫通孔16aを通じて、図示しないボディ系の各種ECU、メータ、各種スイッチなどに接続されている。これにより、電子制御装置20とボディ系の各種ECUや制御対象との間で信号のやりとりが可能となっている。
次に、図3〜図10に基づき、バッテリ19及び該バッテリ19の隣に配置される電子制御装置20について説明する。
バッテリ19は、各種の電気機器、電子機器の制御を行うために充放電する。図3及び図4に示すように、バッテリ19は、略直方体形状をなしており、外表面として、図示しない端子などが形成された上面19aと、側面である長側面19b及び短側面19cと、上面19aと反対の図示しない底面と、を有している。長側面19bは、略長方形をなす上面19aの長辺に連結された側面であり、短側面19cは、上面19aの短辺に連結された側面である。一対の長側面19b及び一対の短側面19cは、いずれもほぼ全面が平坦な面、すなわち平面部19dとなっている。バッテリ19は、後述するブラケット33のトレイ部54を構成する底板部55上に配置されている。
バッテリ19は、トレイ部54、ひいては車両10に固定されている。バッテリ19の上面19aには、バッテリ19をクランプするクランプ部材24が配置されている。クランプ部材24は、長辺の中央付近において短辺方向に沿って上面19aを跨ぐように配置されている。図3及び図5に示すように、クランプ部材24の両端は、上面19aよりも外側に延設されている。クランプ部材24の両端には、J型のフック部材25が連結されている。フック部材25において、クランプ部材24との連結端と反対の下端部は、J字状に屈曲されている。上記したトレイ部54を構成する横板部56,57のうち、バッテリ19の長側面19bに対向配置された横板部57に掛け止め部59が形成されており、この掛け止め部59にフック部材25の下端部が掛け止めされている。このように、バッテリ19は、底板部55とクランプ部材24によって挟持されている。
図3〜図10に示すように、電子制御装置20は、回路基板30と、筐体31と、コネクタ32と、ブラケット33と、を有している。回路基板30は、プリント基板に電子部品が実装されてなる。図9に示すように、回路基板30は、筐体31内に収容されており、図示しない固定手段により、筐体31に固定されている。回路基板30には、コネクタ32も実装されている。図9では、便宜上、電子部品の図示を省略している。また、図9では、一例として、筐体31内に、1枚のプリント基板のみが収容されている。
筐体31は、その内部空間に回路基板30を収容する。本実施形態において、筐体31は、金属材料を用いて形成されている。これにより、筐体31は、回路基板30の生じた熱を筐体31の外部に放熱する機能を果たす。筐体31は、図9に示すように、袋形状をなしており、自身の深さ方向であるZ方向の一端側に底壁部40を有し、底壁部40と反対の他端側に開口部41を有している。また、筐体31は、底壁部40に連結され、底壁部40とともに回路基板30を収容する空間を形成する側壁部42を有している。
袋形状をなす筐体31は、単一部材により構成することもできるし、複数の部材を組み付けることで構成することもできる。本実施形態では、パンチを用いたインパクト加工法を採用することで、筐体31が単一部材で構成されている。インパクト加工法を採用すると、アルミダイカスト法を用いた単一部材や複数部材の組み付けに較べて、筐体31のX方向の長さ、すなわち厚みを薄くすることができる。また、単一部材を採用すると、複数部材に較べて筐体31の厚みを薄くすることができる。
筐体31は、図7、図8、及び図9に示すように、その外表面として、底壁部40の外面である底面43aと、バッテリ19の平面部19dに対向配置される対向面43bと、対向面43bと反対の裏面43cと、対向面43b及び裏面43cにおけるY方向の両端をそれぞれ連結する一対の連結面43dと、有している。そして、一対の連結面43dが、Z方向の少なくとも一部であってX方向の所定範囲に、裏面43cに近づくほどY方向における一対の連結面43dの間隔が狭くなるように傾斜した斜面部43eをそれぞれ有している。一対の斜面部43eは、互いに対向するように設けられている。なお、一対の連結面43dの間隔とは、一方の連結面43dから他方の連結面43dまでのY方向の距離である。
本実施形態では、対向面43b及び裏面43cがほぼ平坦な面となっている。そして、連結面43dは、対向面43b及び裏面43cとの連結部分である屈曲部を除いて、斜面部43eとなっている。すなわち、連結面43dのほぼ全面が斜面部43eとなっている。連結面43dと対向面43bとのなす角度は鋭角とされ、連結面43dと裏面43cとのなす角度は鈍角となっている。このため、図8に示すように、Z方向からみて、筐体31は略台形状をなしている。したがって、Y方向において、一対の連結面43dの間に裏面43cが位置している。また、底壁部40には、図8に示すように、底面43aに開口する所定深さのねじ孔44が形成されている。
このように構成される筐体31は、図3及び図4に示すように、バッテリ19における一方の短側面19cの隣(横)に配置されている。詳しくは、短側面19cに対し、筐体31の対向面43bが対向配置されている。筐体31は、開口部41が底壁部40に対して上方となるように、短側面19c(平面部19d)の横に配置されている。すなわち、コネクタ32が、底壁部40に対して上方となるように配置されている。なお、Z方向が車両10における上下方向に略一致する。上方とは、車両上方である。
コネクタ32は、回路基板30に実装されており、回路基板30と外部機器とを電気的に中継する。コネクタ32の一部は、図9に示すように筐体31に収容され、残りの部分は、筐体31から外部に露出されている。コネクタ32には、外部機器側のコネクタ(メスコネクタ)が嵌合され、コネクタ32及びメスコネクタを介して、回路基板30が上記したワイヤハーネス22,23と電気的に接続される。
コネクタ32は、図9に示すように、樹脂などの電気絶縁性材料を用いて形成されたハウジング32aと、導電性材料を用いて形成され、ハウジング32aに保持された複数の端子32bと、を有している。複数の端子32bは、ハウジング32aに対してY方向に配列されるとともに、X方向に多段に配置されている。すなわち、コネクタ32の長手方向がY方向となっている。なお、段数は、特に限定されない。
コネクタ32は、筐体31の開口部41及びその周辺に配置され、開口部41を閉塞している。ハウジング32aと筐体31とは、開口部41の周辺において嵌合している。また、ハウジング32aと側壁部42における開口部41の周囲部分との間には、図示しない防水用のシール材が配置されている。これにより、筐体31の内部空間が防水空間となっている。図9では、端子32bが回路基板30(プリント基板)に対して挿入実装されているが、表面実装構造を採用することもできる。
図3、図6、及び図7に示すように、コネクタ32のハウジング32aは3つの嵌合口を有している。3つの嵌合口の一部が、エンジン18を駆動させるためのワイヤハーネス22との接続に供せられるエンジンブロックとされ、残りの嵌合口が、リレーボックス21及びボディECUに対応するワイヤハーネス23との接続に供せられるボディブロックとされている。そして、図2に示した配置において、エンジンブロックがエンジン18に近い側、ボディブロックがリレーボックス21や貫通孔16aに近い側となるように、ワイヤハーネス22,23の配索を考慮して、各ブロックの配置が決定されている。なお、コネクタ32の嵌合口の数は特に限定されない。
ブラケット33は、回路基板30が収容された筐体31を、車両10に取り付けるための部材である。このブラケット33は、金属製の介在部50と、金属製の一対の板ばね部51を少なくとも有している。一対の板ばね部51が、一対の折り返し部に相当する。
介在部50は、バッテリ19の平面部19d(短側面19c)と筐体31の対向面43bとの間に介在する。介在部50は、一対の板ばね部51を連結するものであるため、連結部と称することもできる。また、介在部50のY方向両端に板ばね部51がそれぞれ連結されているため、基部(ベース)と称することもできる。介在部50は、Y方向において対向面43bを跨いでいる。
板ばね部51は、介在部50のY方向両端からX方向において裏面43c側に延びるとともに、X方向において介在部50と対向するように、介在部50に対して折り返されている。このように折り返された板ばね部51は、X方向にばね変形可能となっている。一対の板ばね部51は、上記折り返し構造により、一対の連結面43dの斜面部43eにそれぞれ接触して、対応する斜面部43eにばね変形による反力を付与する。ばね変形は、弾性変形とも称される。斜面部43eは、ブラケット33の板ばね部51が接触する部分であり、その接触位置は、X方向において、裏面43cと対向面43bの間の位置とされる。したがって、斜面部43eは、筐体31のうち、板ばね部51を受ける受け部に相当する。
板ばね部51と介在部50との連結方法は特に限定されない。介在部50と板ばね部51とを別部材で構成し、たとえば溶接により連結してもよい。本実施形態では、図10に示すように、平板状の金属板を所定形状に加工することで、ブラケット33が構成される。すなわち、板ばね部51と介在部50とが、同一金属板の一部同士として一体的に連結されている。図10では、介在部50と板ばね部51との境界(連結部分)を破線で示している。また、その他の境界についても破線で示している。
板ばね部51は、介在部50のY方向両端にそれぞれ設けられており、介在部50に対してバッテリ19とは反対側に折曲されている。一対の板ばね部51のうち、X方向の少なくとも一部は、介在部50から遠ざかるほど一対の板ばね部51の間隔が狭くなるように形成されている。なお、一対の板ばね部51の間隔とは、一方の板ばね部51から他方の板ばね部51までのY方向の距離である。板ばね部51は、介在部50との連結端に屈曲部(折曲部)を有している。
本実施形態では、板ばね部51のうち、屈曲部を除く部分が、介在部50から遠ざかるほど一対の板ばね部51の間隔が狭くなるように形成されている。換言すれば、筐体31の斜面部43eに接触するように板ばね部51と介在部50とのなす角度が鋭角となっている。この角度は、対向面43bと連結面43d(斜面部43e)とのなす角度よりも若干小さい角度となっている。これにより板ばね部51は、上記した折り返し構造をなし、対応する斜面部43eに接触するとともに、該斜面部43eにばね変形による反力を付与することができる。
また、図6及び図10に示すように、板ばね部51が、Z方向において、介在部50の一部のみに連結されている。詳しくは、Z方向において、介在部50の上端から下端までのうち、上端から所定範囲の部分にのみ板ばね部51が連結され、下端から上方への一部の範囲には連結されていない。しかしながら、介在部50の上端から下端にわたって、板ばね部51が連結される構成としてもよい。板ばね部51の介在部50に対する曲げ角度は、Z方向においてほぼ一定となっている。
また、板ばね部51における斜面部43eとの対向部分にたとえば突起を設け、この突起が斜面部43eに接触する構成とすることもできる。これによれば、板ばね部51と斜面部43eとの接触面積を減らし、ブラケット33に対して、回路基板30及びコネクタ32を含む筐体31を取り付けやすくすることができる。なお、筐体31とブラケット33とを固定する際には、筐体31には回路基板30が収容されており、回路基板30にはコネクタ32が実装されている。したがって、厳密には、回路基板30及びコネクタ32を含む筐体31と、ブラケット33とを固定する。しかしながら、以下においては、単に、筐体31とブラケット33とを固定すると示す。
さらに本実施形態では、ブラケット33が、支持部52と、トレイ部54と、を有している。支持部52が、第1支持部に相当する。支持部52及びトレイ部54は、ブラケット33を構成する他の部分と連結されている。支持部52及びトレイ部54の構成材料としては、金属材料及び樹脂材料の少なくとも一方を採用することができる。
支持部52及びトレイ部54を樹脂材料により一体的に成形し、成形された部材に対して、介在部50及び板ばね部51を有する金属部材を、たとえば圧入により固定することで連結してもよい。また、金属材料を用いて形成された支持部52を、介在部50及び板ばね部51のいずれかに連結させ、介在部50、板ばね部51、及び支持部52を有する金属部材を、樹脂成形されたトレイ部54に対して圧入固定してもよい。また、金属材料を用いて形成された支持部52と、金属材料を用いて形成されたトレイ部54を、たとえば溶接により連結してもよい。さらには、金属材料を用いて形成された支持部52及びトレイ部54を、溶接などによって、介在部50や板ばね部51に連結してもよい。
本実施形態では、上記したように、平板状の金属板を所定形状に加工することで、ブラケット33が構成されている。すなわち、介在部50と板ばね部51だけでなく、支持部52やトレイ部54も、同一の金属板の一部として構成されている。
支持部52は、図3、図5、図6、及び図10に示すように、筐体31の底壁部40を支持する。本実施形態では、この支持部52に、筐体31をねじ締結するための貫通孔53が形成されている。そして、図5に示すねじ34が、貫通孔53を挿通し、筐体31の底壁部40に形成されたねじ孔44にねじ込まれて、筐体31が支持部52に固定されている。また、支持部52は、図5及び図10に示すように、トレイ部54を構成する底板部55に連結されている。図5では、支持部52と底板部55との境界を破線で示している。支持部52は、底板部55のX方向の端部であって、Y方向の両端付近にそれぞれ連結されている。支持部52は、Z方向からの投影視において、筐体31の底壁部40におけるY方向の両端付近と重なっている。
トレイ部54は、ブラケット33のうち、バッテリ19が配置される部分である。このトレイ部54は、底板部55と、横板部56,57と、を有している。底板部55が第2支持部に相当し、横板部57が補強部に相当する。本実施形態では、底板部55及び横板部56,57も、介在部50、板ばね部51、及び支持部52を構成する金属板の一部として構成されている。すなわち、底板部55と横板部56,57が、同一の金属板の一部として構成されている。しかしながら、底板部55と横板部56,57とを別部材とすることもできる。さらには、横板部56と横板部57を別部材とすることもできる。
底板部55は、バッテリ19を支持する。底板部55は、XY平面の形状が、バッテリ19に対応して矩形状(長方形)をなしている。上記したように、底板部55のX方向における一端、すなわちバッテリ19の短側面19cに対応する端部の一方には、支持部52が連結されている。また、支持部52が連結された端部において、2つの支持部52の間には、介在部50の下端が連結されている。支持部52は、底板部55と同一平面に位置するとともに、底板部55からX方向に延設されている。すなわち、支持部52は、底板部55に対して折曲されていない。一方、介在部50は、底板部55とのなす角度が略90度となるように、底板部55に対して折曲されている。
底板部55は、中心付近に貫通形成された固定孔58を有している。この固定孔58により、ブラケット33、すなわち電子制御装置20は、車両10のボディ、又は、該ボディに固定された取り付け部に、ねじ締結される。なお、電子制御装置20の車両10への固定部位は、底板部55に限定されるものではない。ブラケット33の他の部分での固定も可能である。また、クランプ部材24を介して、ラジエータサポートなどの取り付け部に固定することもできる。
横板部56は、底板部55に対して、介在部50及び支持部52が連結された端部と反対の端部に連結されている。横板部56は、YZ平面の形状が矩形状(長方形)をなしており、Y方向において、底板部55と同じ長さを有している。この横板部56は、底板部55とのなす角度が略90度となるように、底板部55に対して折曲されている。図6に示すように、介在部50と横板部56とは、互いに対向している。
一対の横板部57は、底板部55におけるY方向の端部、すなわちバッテリ19の長側面19bに対応する端部に、それぞれ連結されている。一対の横板部57は、底板部55とのなす角度が略90度となるように、底板部55に対して折曲されている。一対の横板部57は、互いに対向している。横板部57におけるX方向の一端は、たとえば溶接により、横板部56におけるY方向の端部に連結されている。
また、図6に示すように、横板部57におけるX方向の他端は、たとえば溶接により、介在部50におけるY方向の端部に連結されている。すなわち、横板部57は、介在部50に対し、X方向において板ばね部51と反対側に延設されている。一対の横板部57の対向間隔は、介在部50及び横板部56によって保持されている。底板部55の周囲を、介在部50及び横板部56,57が取り囲んでいるため、バッテリ19の位置決めが容易であり、バッテリ19の位置ずれも抑制することができる。
しかしながら、横板部57を、たとえば溶接によって、板ばね部51に連結することもできる。この場合には、図6に示す構成よりも、横板部57の板厚の分、X方向において電子制御装置20の厚みをより薄くすることができる。
横板部57のZ方向の高さは、横板部56との連結端からX方向に所定の範囲、具体的には、X方向の中央付近までの範囲において、横板部56とほぼ同じ高さとなっている。一方、介在部50側の端部において、横板部57の高さは、介在部50とほぼ同じ高さとなっている。そして、横板部57の高さは、X方向の中央付近から介在部50側の端部に向けて、徐々に高くなっている。このように、X方向において回路基板30に近い側の方が、横板部57の高さが高くなっている。また、横板部57には、X方向における中央付近に、フック部材25のJ字状の下端部が掛け止めされる掛け止め部59が形成されている。
次に、図2に基づき、上記した電子制御装置20の車両10への組み付け手順について説明する。
先ず、エンジンコンパートメント17内に、リレーボックス21や、図示しないワイヤハーネス23を含むメインワイヤを配置する。
次いで、エンジンモジュールを、車両10の下側からエンジンコンパートメント17内に取り付ける。エンジンモジュールとは、エンジン18に、スタータ、オルタネータ、コンプレッサ等の補機、トランスミッションやドライブシャフト等の駆動系、ショックアブソーバ、ブレーキロータ等の制動系、エアクリーナを除く吸排気系、エンジンマウンティング部品、アンダーカバー、及びワイヤハーネス22を組み付けてなる。
次いで、メインワイヤ及びワイヤハーネス22を除く残りのワイヤハーネス、エアクリーナ、電子制御装置20、バッテリ19などの残りの部品を組み付ける。すなわち、エンジン18とリレーボックス21がすでに配置された状態で、エンジン18とリレーボックス21との間に、バッテリ19及び電子制御装置20を組み付ける。
その際、コネクタ32が、筐体31の底壁部40に対して上方に位置するように、筐体31を、バッテリ19の短側面19cの横に配置する。そして、車両10のボディ、又は、該ボディに固定された取り付け部に電子制御装置20(ブラケット33)を組み付け、その後に、ブラケット33の底板部55にバッテリ19を配置する。そして、コネクタ32に、外部機器側のメスコネクタを嵌合させる。これにより、ワイヤハーネス22,23が回路基板30に接続される。なお、メスコネクタの嵌合は、バッテリ19の配置前に実施することもできる。
次に、上記した電子制御装置20の効果について説明する。
本実施形態では、筐体31の連結面43dをX方向に沿う面とする、すなわちZ方向から見て筐体31を略矩形状とするのではなく、連結面43dの少なくとも一部を、裏面43cに近づくほどY方向における一対の連結面43dの間隔が狭くなるように傾斜する斜面部43eとしている。それとともに、ブラケット33に、一対の連結面43dの斜面部43eにそれぞれ接触して、ばね変形による反力を斜面部43eに付与する金属製の板ばね部51を設けている。ばね変形による反力が斜面部43eに作用すると、斜面部43eはY方向であって反対側の斜面部43e側に押されるとともに、X方向において介在部50側に押される。すなわち、筐体31におけるY方向の両端が、X方向において介在部50側に押される。そして、板ばね部51と介在部50とにより、X方向において筐体31が挟持される。このようにして、筐体31をブラケット33に固定することができる。したがって、従来構造、たとえばX方向においてブラケットを筐体にねじ締結する構造や、連結面を斜面でなく厚み方向に沿う面として、ブラケットにより対向面と裏面とを挟み込んで固定する構造に較べ、X方向において電子制御装置20を薄くすることができる。また、狭持によって固定するため、固定構造を簡素化することができる。
上記のように電子制御装置20を薄くすることができるため、搭載スペースが限られるエンジンコンパートメント17において、バッテリ19における平面部19dの隣、すなわちバッテリ19の横の狭いスペースに、電子制御装置20を配置することができる。これにより、バッテリの下に電子制御装置を配置する構成に較べ、エンジンコンパートメント17の上方に位置するボンネット12の位置を低くすることができる。したがって、車両10の重心位置を低くすることができる。また、ボンネット12の形状自由度が向上するため、ボンネット12の形状を変えやすくなり、意匠性も向上することができる。本実施形態では、電子制御装置20がエンジンコンパートメント17に配置されるため、さらにドライバの視認性(見切り)を向上することもできる。
また、筐体31の開口部41、換言すればコネクタ32が、底壁部40に対して上方となるように配置される。したがって、バッテリの下に電子制御装置を配置する構成のように、下側から上方へワイヤハーネスを配索しなくともよい。したがって、ワイヤハーネス22,23の長さを短くすることができる。
このように、本実施形態によれば、バッテリ19の隣に配置される電子制御装置20において、ワイヤハーネス22,23が長くなるのを抑制しつつエンジンコンパートメント17上のボンネット12の位置が高くなるのを抑制することができる。
また、回路基板30の熱が、金属製の筐体31を通じて、介在部50及び板ばね部51に伝わる。したがって、金属製の介在部50及び板ばね部51により、回路基板30の熱を効率よく放熱させることができる。また、エンジンコンパートメント17の下部は、トランスミッションや排気系部品が配置されていること、走行安定性を向上させるためのアンダーカバーで風が流れにくいことから、熱がこもりやすく、上部よりも温度が高い。したがって、バッテリの下に電子制御装置を配置する構成よりも、回路基板30の熱を効率よく放熱させることができる。
さらに本実施形態では、Z方向からみて、筐体31の形状を台形状としている。すなわち、連結面43dのほぼ全面を斜面部43eとしている。このような構成によれば、筐体31とブラケット33とを固定しやすい。たとえば外力を印加して一対の板ばね部51を少し開いた状態で、筐体31をZ方向に所定位置まで移動させた後、外力の印加を解除することで、筐体31とブラケット33とを固定することができる。また、連結面43dが、一部のみに斜面部43eを有し、残りの部分がX方向に沿う(すなわち斜面部43eを有さない)構成に較べて、筐体31を形成しやすい。なお、板ばね部51のうち、上端から所定の範囲で、下端に向かうほど介在部50とのなす角度が小さくなるようにしておくと、外力を印加せずとも、筐体31を所定位置まで移動させることができる。また、上記したように、板ばね部51の接触面側に楔状や半球状など突起を設けておいても、外力の印加により板ばね部51を開くことをせずに、筐体31を所定位置まで移動させることができる。
さらに本実施形態では、ブラケット33が支持部52を有しており、この支持部52により、筐体31が支持されている。したがって、車両振動の印加にともなって、筐体31が下方に位置ずれするのを抑制することができる。すなわち、筐体31をより安定して固定することができる。特に本実施形態では、支持部52に貫通孔53が形成されており、この貫通孔53を通じて、筐体31が支持部52にねじ締結される。このように、筐体31における底壁部40の下でねじ締結されているため、ブラケット33、すなわち車両10から筐体31を取り外しにくい。したがって、エンジンコンパートメント17から回路基板30を含む筐体31が取り出される(たとえば盗難される)のを抑制することができる。特に本実施形態では、支持部52が金属材料を用いて形成されているため、回路基板30の熱が、金属製の筐体31の底壁部40を通じて、支持部52にも伝わる。したがって、回路基板30の熱を効率よく放熱させることもできる。
さらに本実施形態では、ブラケット33が横板部57を有している。横板部57は、介在部50又は板ばね部51に連結されて、介在部50から板ばね部51とは反対側に延設されている。したがって、回路基板30や筐体31などの重みで、板ばね部51及び介在部50が倒れるのを抑制することができる。すなわち、回路基板30を含む筐体31を、バッテリ19の横に、より安定的に保持することができる。特に本実施形態では、横板部57が金属材料を用いて形成されているため、回路基板30の熱が横板部57にも伝わる。このように、ブラケット33全体の熱マスが増加し、回路基板30の熱をより効果的に放熱させることができる。なお、熱マスとは、熱を吸収できる容積を示す。
さらに本実施形態では、ブラケット33が底板部55を有しており、バッテリ19を支持することができる。特に本実施形態では、底板部55が金属材料を用いて形成されているため、回路基板30の熱が底板部55にも伝わる。このように、ブラケット33全体の熱マスが増加し、回路基板30の熱をより効果的に放熱させることができる。
本実施形態では、底板部55及び横板部57を含んでトレイ部54が構成されており、ブラケット33により、筐体31に加えてバッテリ19も支持することができる。特に本実施形態では、介在部50、板ばね部51、及び支持部52と、バッテリ19を支持するトレイ部54の構成要素(底板部55、横板部56,57)が、同一の金属板の一部として構成されている。したがって、トレイ部54を含めたブラケット33の構成を簡素化することができる。また、回路基板30の熱を、トレイ部54全体に放熱させることができる。換言すれば、ブラケット33に伝搬した熱の放熱経路として、トレイ部54を用いることができる。
図11及び図12は、熱解析結果(シミュレーション結果)を示している。図12では、便宜上、バッテリ19を省略している。図11及び図12に示すように、回路基板30の生じた熱は、ほとんど介在部50と板ばね部51で吸収されている。また、介在部50及び板ばね部51を通じて、トレイ部54を構成する底板部55及び横板部57にも一部伝達される。トレイ部54をブラケット33に含めることで、熱マスとして余裕があることが分かる。すなわち、トレイ部54に伝熱させても、バッテリ19の温度は大きく変化しない。
さらに本実施形態では、箱状部材としてのバッテリ19の横に電子制御装置20の筐体31を配置している。エンジンコンパートメント17において、バッテリ19は、エンジン18の周辺ではなく、フロントグリル15からの風が通る温度の低い場所に配置される。したがって、バッテリ19の横に回路基板30を配置することで、回路基板30の温度上昇を効果的に抑制することもできる。
ところで、バッテリ19の側面のうち、長側面19bの隣に筐体31を配置することも可能である。しかしながら、長側面19bの隣に配置すると、フック部材25を避けるように、ワイヤハーネス22,23を配索しなければならない。このため、ワイヤハーネス22,23の長さが長くなる。また、配索のためのスペースも必要となる。これに対し、本実施形態では、バッテリ19の短側面19cの隣に、筐体31が配置するため、これによってもワイヤハーネス22,23の長さを短くすることができる。
(第2実施形態)
本実施形態は、先行実施形態を参照できる。このため、先行実施形態に示した電子制御装置20と共通する部分についての説明は省略する。
図13に示すように、本実施形態の電子制御装置20は、第1実施形態の構成に加え、回路基板30とバッテリ19との間での伝熱を抑制するための断熱部材60をさらに備えている。図13では、便宜上、バッテリ19を簡素化するとともに、クランプ部材24、フック部材25、及び掛け止め部59の図示を省略している。また、介在部50の上端から下端にわたって、板ばね部51が連結されている。
断熱部材60としては、車両10に適用される周知のもの、たとえばポリプロピレン製の中空シート、を採用することができる。断熱部材60は、バッテリ19とブラケット33との互いに対向する部分のうち、少なくとも平面部19dと介在部50との間に配置される。断熱部材60は、略直方体状をなすバッテリ19に対し、上面19aを除く5面に配置が可能である。本実施形態では、バッテリ19の側面19b,19c及び底面の5面に対して断熱部材60が配置されている。詳しくは、介在部50と短側面19cの間、一対の横板部57と長側面19bとの間、横板部56と短側面19cとの間、底板部55と底面との間に、断熱部材60が配置されている。
断熱部材60は、配置されるバッテリ19の面に対してほぼ全面を覆うように配置されても良い。また、断熱部材60の一部に開口部を設けて、バッテリ19からの放熱を可能にしたり、フロントグリル15からの風があたるようにしてもよい。
以上のように、断熱部材60を備える構成とすれば、回路基板30の熱がバッテリ19に伝達され、バッテリ19の温度が所定の管理温度を超えるのを抑制することができる。
なお、上記したようにトレイ部54の少なくとも一部を樹脂で構成した場合、樹脂で構成した部分には断熱部材60が不要となる。たとえば、底板部55を樹脂とした場合、底面側の断熱部材60は不要となる。
(第3実施形態)
本実施形態は、先行実施形態を参照できる。このため、先行実施形態に示した電子制御装置20と共通する部分についての説明は省略する。
先ず、図14〜図17に基づき、回路基板30及びコネクタ32を含む筐体31について説明する。図16及び図17では、便宜上、コネクタ32の端子32bを省略している。
本実施形態の筐体31は、中間ケース61と、中間ケース61に対してX方向の一面側に配置される上ケース62と、中間ケース61に対して上ケース62と反対側に配置される下ケース63と、を有している。すなわち、複数の部材により、筐体31が構成されている。これら中間ケース61、上ケース62、及び下ケース63が、筐体構成部材に相当する。さらに筐体31は、板ばね部51が接触する部分である一対の受け部64を有している。
中間ケース61は、樹脂成形体である。本実施形態では、中間ケース61が、熱可塑性樹脂を用いて形成されている。熱可塑性樹脂としては、耐熱性に優れるもの、たとえばポリブチレンテレフタレート(PBT)を採用することができる。
中間ケース61は環状をなしており、X方向に沿う貫通孔61aを有している。このため、中間ケース61を枠体と称することもできる。具体的には、図15及び図16に示すように、中間ケース61は略矩形環状をなしている。この中間ケース61には、図14に示すように、コネクタ32のハウジング32aが一体化されている。換言すれば、ハウジング32aが、中間ケース61の一部分として一体的に成形されている。しかしながら、中間ケース61の形状は上記例に限定されない。たとえば略C字状(換言すれば略コの字状)の中間ケース61を採用し、中間ケース61のC字の開口部(間隙部)にハウジング32aが配置された構成を採用することもできる。この場合、溶着により、中間ケース61とハウジング32aとをシールすることもできる。
中間ケース61は、図15及び図16に示すように、略矩形環状をなす枠部65と、枠部65の内周側の四隅部にそれぞれ設けられた台座部66と、を有している。なお、図15では、中間ケース61の内周端61bを破線で示し、図16では、台座部66を破線で示している。枠部65は、X方向の厚みが全周においてほぼ一定となっている。台座部66は、上ケース62側において枠部65に略面一で連なっており、下ケース63側において枠部65よりも一段下がった位置に設けられている。すなわち、台座部66の厚みは、枠部65の厚みよりも薄くされている。これにより、台座部66と下ケース63との間に、所定の隙間が設けられている。
図14及び図16に示すように、回路基板30は、台座部66における下ケース63側の面上に配置され、台座部66(中間ケース61)に固定されている。回路基板30の固定方法は特に限定されない。たとえば接着やねじ締結などを採用することができる。回路基板30が中間ケース61に固定された状態で、回路基板30と下ケース63との間に、所定の隙間が設けられている。
上ケース62は、金属材料を用いて形成されている。本実施形態では、上ケース62が平板状をなしている。上ケース62は、貫通孔61aの一方の開口端を閉塞するように、枠部65及び台座部66に固定されている。上ケース62の外形輪郭は、X方向からの投影視において、中間ケース61の外周端とほぼ一致する。したがって、上ケース62により、裏面43c側の側壁部42が構成されている。すなわち、上ケース62における中間ケース61とは反対の面が、裏面43cをなしている。
上ケース62の固定方法は特に限定されない。本実施形態では、上ケース62が中間ケース61に溶着されている。溶着を用いると、上ケース62と中間ケース61との間のシール材を不要とすることができる。上ケース62として、中間ケース61側の面の少なくとも溶着される部分が、エッチングなどにより粗化(凹凸化)されたものを採用すると、アンカー効果が期待できる。また、リークパスも長くなり、防水性も向上することができる。
下ケース63も、上ケース62同様、金属材料を用いて形成されている。下ケース63は、図15及び図17に示すように、貫通孔61aの一方の開口端を閉塞する本体部67と、本体部67から延びる延設部68と、を有している。
本体部67は、平板状をなしている。本体部67は、貫通孔61aにおける上ケース62とは反対側の開口端を閉塞するように、枠部65に固定されている。本体部67の外形輪郭は、X方向からの投影視において、中間ケース61の外周端とほぼ一致する。本体部67(下ケース63)の固定方法も特に限定されない。本体部67も中間ケース61に溶着されている。したがって、下ケース63として、中間ケース61側の面の少なくとも溶着される部分が粗化されたものを採用するとよい。
延設部68は、本体部67におけるY方向の両端から、Y方向に沿って本体部67よりも外側に延設された部分である。延設部68は、Y方向において本体部67の両側に設けられている。延設部68は、本体部67と別部材で構成されており、たとえば溶接により本体部67に連結されてもよい。本実施形態では、本体部67及び延設部68が、所定厚みの金属板の一部同士として一体的に連結されており、延設部68が、本体部67と同じ厚みを有しつつ、本体部67と同一面内に位置している。延設部68上に受け部64が設けられるため、延設部68のZ方向の長さは、受け部64のZ方向の長さに応じて決定される。
本体部67及び延設部68、すなわち下ケース63により、対向面43b側の側壁部42が構成されている。したがって、下ケース63における中間ケース61と反対の面が、対向面43bをなしている。また、中間ケース61、上ケース62、及び下ケース63により、底壁部40が構成されている。
一対の受け部64は、筐体31のうち、ブラケット33の板ばね部51が接触する部分である。換言すれば、受け部64は、筐体31のうち、板ばね部51を受ける部分である。受け部64は、下ケース63における対向面43bと反対の面のうち、延設部68の部分に設けられている。このため、受け部64は、下ケース63の一部分とも言える。受け部64は、延設部68からX方向に突出しているため、凸部とも称される。受け部64の突出先端は、X方向において対向面43bと裏面43cとの間の位置とされている。受け部64は、本体部67を挟んで両側に位置する一対の延設部68のそれぞれに設けられている。このため、Y方向において、一対の受け部64の間に裏面43cが位置している。
本実施形態では、受け部64が、延設部68と別部材で構成されており、たとえば溶接により延設部68に固定されている。受け部64は略角柱状をなしており、Z方向に所定の長さを有している。本実施形態では、Z方向において、本体部67よりも若干短い長さとされている。なお、異形条の金属板を採用し、受け部64と延設部68とが、同じ金属板の一部同士として一体的に連結された構成を採用することもできる。
次に、図18〜図21に基づき、ブラケット33、及び、ブラケット33への筐体31の固定構造について説明する。なお、図19及び図21では、便宜上、ブラケット33のトレイ部54を省略している。また、図19では、便宜上、コネクタ32の端子32bを省略している。
ブラケット33は、第1実施形態同様、介在部50と、一対の板ばね部51と、を有している。本実施形態でも、板ばね部51が折り返し部に相当する。板ばね部51は、介在部50のY方向両端からX方向において裏面43c側に延びるとともに、X方向において介在部50と対向するように、介在部50に対して折り返されている。具体的には、図19及び図20に示すように、板ばね部51が介在部50と略平行となるように、折り返されている。このため、介在部50と板ばね部51とが、略コの字状(換言すれば略C字状)をなしている。このように折り返された板ばね部51は、X方向にばね変形可能となっている。
また、筐体31が配置されない状態で、板ばね部51と介在部50との対向距離が、下ケース63の板厚と受け部64の高さとの合計長さよりも短くなっている。このため、板ばね部51は、受け部64の突出先端に接触した状態、すなわち板ばね部51と介在部50との間で受け部64を挟んだ状態で、図19及び図20に破線矢印で示すように、対応する受け部64にばね変形(弾性変形)による反力を付与する。なお、板ばね部51は、受け部64に対応して、Z方向に所定の長さを有して設けられている。また、組み付け性向上のために、上記したように板ばね部51の接触面側に楔状や半球状など突起を設けてもよい。なお、受け部64の突出先端面に、楔状や半球状など突起を設けてもよい。さらには、受け部64の一部を突出高さが徐々に変化するテーパ状とし、ブラケット33に組み付けやすくしてもよい。
ブラケット33は、図18、図19及び図21に示すように、支持部52も有している。支持部52は、Z方向からの投影視において、受け部64と重なるように設けられている。そして、ねじ(図示略)が、支持部52に設けられた貫通孔53(図示略)を挿通し、受け部64に設けられたねじ孔(図示略)にねじ込まれて、筐体31が支持部52に固定されている。
上記した構成によれば、第1実施形態に示した電子制御装置20と同等の効果を奏することができる。具体的には、受け部64において板ばね部51が接触する突出先端が、X方向において対向面43bと裏面43cとの間の位置とされている。また、一対の板ばね部51がX方向において弾性変形可能に設けられており、一対の板ばね部51により、筐体31のY方向両端付近に位置する一対の受け部64に、弾性変形による反力を付与することができる。したがって、上記した反力により、受け部64が固定された下ケース63、すなわち筐体31を、X方向において介在部50側に押しつけ、ブラケット33に固定することができる。したがって、X方向においてブラケットを筐体にねじ締結する構造や、ブラケットにより対向面と裏面とを挟み込んで固定する構造に較べ、X方向において電子制御装置20を薄くすることができる。
これにより、第1実施形態同様、エンジンコンパートメント17において、バッテリ19の横の狭いスペースに、電子制御装置20を配置することができる。すなわち、ボンネット12の位置を低くすることができる。また、コネクタ32が、底壁部40に対して上方となるように配置されるため、ワイヤハーネス22,23の長さを短くすることができる。なお、板ばね部51が金属製の受け部64に接触するため、回路基板30の熱を、受け部64及び板ばね部51を介して、ブラケット33側に効率よく放熱させることもできる。
また、本実施形態では、筐体31をX方向において3分割構造とし、中間ケース61を樹脂成形体とし、中間ケース61に上ケース62及び下ケース63がそれぞれ溶着される構成を採用している。したがって、中間ケース61と上ケース62との間、及び、中間ケース61と下ケース63との間において、シール材を不要とすることができる。これにより、X方向において筐体31、ひいては電子制御装置20を薄くすることができる。また、筐体31のうち、金属製の筐体構成部材、すなわち上ケース62及び下ケース63の構造を簡素化することもできる。
なお、筐体31は3分割構造に限定されるものではない。たとえば2分割構造の筐体31に対して適用することもできる。この場合、2つの筐体構成部材の一方に受け部64が設けられることとなる。また、受け部64が設けられる位置も、下ケース63における対向面43bと反対の面上に限定されない。一対の受け部64は、Y方向において間に裏面43cが位置し、且つ、X方向において対向面43bと裏面43cの間の位置に設けられれば良い。たとえば、筐体31の連結面43dに段差部を設け、この段差部を受け部64とすることもできる。本実施形態では、回路基板30が固定される中間ケース61に対して受け部64が離れて配置されているため、狭持により受け部64に作用する応力が、回路基板30に伝達され難い。
本実施形態の構成に断熱部材60を組み合わせることもできる。
(第4実施形態)
本実施形態は、先行実施形態を参照できる。このため、先行実施形態に示した電子制御装置20と共通する部分についての説明は省略する。
第3実施形態では、一対の板ばね部51が、対応する受け部64に弾性変形による反力を付与する例を示した。これに対し、本実施形態では、一対の受け部69が、対応する折り返し部70に弾性変形による反力を付与する。図22は、図20に対応している。
図22に示すように、介在部50と折り返し部70との間で受け部69が挟まれた状態で、一対の受け部69は、弾性変形による反力を介在部50及び折り返し部70に付与するように設けられている。それ以外の構成は、第3実施形態と同じである。したがって、本実施形態においても、第3実施形態で示した変形態様を適用することができる。
一対の折り返し部70は、弾性変形機能を有していない点を除けば、第3実施形態の板ばね部51と基本的に同じ構成となっている。すなわち、折り返し部70は、介在部50のY方向両端からX方向において裏面43c側に延びるとともに、X方向において介在部50と対向するように、介在部50に対して折り返されている。具体的には、折り返し部70が介在部50と略平行となるように、折り返されている。このため、介在部50と折り返し部70とが、略コの字状(換言すれば略C字状)をなしている。また、折り返し部70と介在部50との対向距離は、所定距離とされている。この対向距離は、Z方向においてほぼ一定となっている。
一対の受け部69は、ゴムに、熱伝導性を高めるためのフィラーを混入してなる。ゴムとしては、たとえばシリコーンゴムを採用することができる。シリコーンゴムは、シリコンゴムとも称される。フィラーとしては、黒鉛、アルミニウム、銅、銀などの金属フィラー、酸化アルミニウムなどの酸化物や窒化物などの無機フィラー、表面が金属メッキされたフィラーなどを採用することができる。このように、受け部69は、ゴムを用いて形成されており、弾性変形機能を有している。
受け部69のX方向の高さは、延設部68の厚みとの長さの総和が、狭持前の状態で、折り返し部70と介在部50との対向距離よりも長くなるように設定されている。このため、折り返し部70が、受け部69の突出先端に接触した状態、すなわち折り返し部70と介在部50との間で受け部69を挟んだ状態で、受け部69は、図22に破線矢印で示すように、対応する折り返し部70と介在部50に弾性変形による反力を付与する。なお、組み付け性向上のために、折り返し部70の接触面側に楔状や半球状など突起を設けてもよい。この場合、介在部50との対向距離は突起先端からの距離となる。また、受け部69の一部を突出高さが徐々に変化するテーパ状とし、ブラケット33に組み付けやすくしてもよい。
上記した構成によれば、第3実施形態に示した電子制御装置20と同等の効果を奏することができる。なお、受け部69を構成するゴムには、熱伝導性を高めるためのフィラーが混入されているため、回路基板30の熱を、受け部69及び折り返し部70を介して、ブラケット33側に効率よく放熱させることもできる。
弾性変形可能な受け部69としては、ゴムを用いたものに限定されない。金属ばねを用いることもできる。たとえば下ケース63上に金属ばねを固定し、金属ばねの突出先端に、たとえば樹脂製の接触部を設け、この接触部が折り返し部70と接触するようにしてもよい。また、ねじ34により、受け部69を支持部52に固定する場合、ねじ孔44が形成される固定部分を金属で構成し、固定部分上にゴムの弾性変形部を固定して、受け部69としてもよい。また、第3実施形態に示したように、筐体31の連結面43dに段差部を設け、この段差部をゴムを用いて形成された部材を固定することで、この部材を受け部69とすることもできる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
筐体31が、バッテリ19の短側面19cの横に配置される例を示したが、これに限定されない。長側面19bの横に配置されてもよい。
箱状部材としてバッテリ19の例を示したが、これに限定されない。それ以外にも、側面の一部に平面部を有し、車室内と隔壁16により隔てられた区画室に配置されるものであれば採用することができる。たとえば、エンジン18、リレーボックス21、エアクリーナなどを箱状部材とすることもできる。
区画室として、エンジン18が配置されるエンジンコンパートメント17の例を示し、区画室上の蓋としてボンネット12の例を示したが、これに限定されない。エンジン18が配置されない区画室を採用することもできる。たとえば燃料電池車や電気自動車のように、駆動源としてエンジン18を備えない場合、たとえば燃料電池や駆動源としてのモータが配置される区画室に適用することができる。エンジン18を備えない場合、区画室上の蓋はリッドとも称される。
また、車室内よりも前方にエンジン18が配置される構成に限らず、車室内よりも後方にエンジン18が配置される構成においても適用することができる。すなわち、車室内よりも後方に位置するエンジンコンパートメント17を区画室としてもよい。
電子制御装置20としてエンジンECUの例を示したが、これに限定されるものではない。それ以外の電子制御装置にも適用することができる。
ブラケット33が、介在部50と、板ばね部51(折り返し部70)と、支持部52と、底板部55と、横板部56,57と、を有する例を示した。しかしながら、ブラケット33は、少なくとも介在部50と板ばね部51(折り返し部70)を有すればよい。たとえば、介在部50、板ばね部51(折り返し部70)、及び横板部57のみを有する構成を採用することもできる。また、介在部50、板ばね部51(折り返し部70)、及び底板部55のみを有する構成を採用することもできる。さらには、トレイ部54のうち、横板部56のみを無くした構成を採用することもできる。
回路基板30から筐体31への伝熱を向上させるために、筐体31の内部空間に、ポッティング材、放熱ゲルなどの熱伝導性が良好な放熱材を配置してもよい。