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JP6482902B2 - 素材分離装置 - Google Patents
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JP6482902B2 - 素材分離装置 - Google Patents

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Description

本発明は、素材分離装置に関する。
例えば、プレス加工を行う際には、積層された複数枚のシート状の素材から一枚の素材を分離してプレス装置に供給するために素材分離装置が用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に示す素材分離装置には、エアシリンダによって昇降駆動する吸着パッドが設けられている。アルミシートが複数枚積層されたスタックから最上面のアルミシートが吸着パッドによって上方に持ち上げられて分離される。
アルミシートなどの非磁性体の材料では、磁力を用いたシートの分離を行うことが出来ないため、特許文献1に示す素材分離装置では、ダブルブランクを抑制し一枚ずつアルミシートをスタックから取り出すための制御が行われている。
特開平9−194056号公報
しかしながら、上記特許文献1に示す素材分離装置では、エアシリンダによって吸着パッドが駆動されているため、素材の状態、素材の種類などに合わせて簡易に吸着パッドのモーションを変更することが出来なかった。
本発明の目的は、上記従来の素材分離装置の課題を考慮し、簡易にモーションを変更可能な素材分離装置を提供することである。
第1の発明に係る素材分離装置は、載置部と、ブロー部と、吸着部と、駆動部と、記憶部と、選択部と、制御部と、を備える。載置部には、積層された複数枚のシート状の素材が載置される。ブロー部は、載置部に載置された複数枚の素材にエアーを吹き付けて最上面の素材の少なくとも一部を浮遊させる。吸着部は、複数の吸着パッドを有し、エアーが吹き付けられた状態の最上面の素材を上方から吸着パッドにより吸着して保持する。駆動部は、電動モータを有し、電動モータを用いて各々の吸着パッドを上下方向に駆動する。記憶部は、素材を吸着した吸着パッドを第1の所定位置に上昇させる複数のモーションを記憶する。選択部は、複数のモーションうちいずれかのモーションを選択する。制御部は、選択されたモーションに基づいて吸着パッドを第1の所定位置に上昇させる制御を行う。複数のモーションは、素材を吸着してから吸着パッドを上昇させる速度または加速度が異なる。
このように電動モータを駆動源として吸着パッドを上下駆動するため複数の異なるモーションが実行できる。また、ユーザは複数のモーションのうち所望のモーションを選択部によって簡易に選択できる。このため、素材の種類、素材の状態に合わせて、ユーザが簡易のモーションを変更できる。
すなわち、素材を吸着保持してから引き上げる際の速度または加速度を変えることによって、素材の種類、状態による分離性の違いに対応できる。
例えば、素材の分離性が悪い場合には、素材を吸着してから吸着パッドを上昇させる速度または加速度が遅いモーションを選択することによって、素材のダブルブランクの発生を抑制できる。尚、ダブルブランクとは、素材が2枚だけでなく、3枚以上重なって移動される場合も含む。
一方、素材の分離性が良い場合には、素材を吸着してから吸着パッドを上昇させる速度または加速度が速いモーションを選択することによって、処理速度を上げることが出来る。
第2の発明に係る素材分離装置は、第1の発明に係る素材分離装置であって、モーションには、素材を吸着した吸着パッドを、第1の所定位置よりも低い第2所定位置に上昇させてエアーを停止させた状態で第2の所定位置に所定時間停止してから第1の所定位置まで上昇させる制御が定められている。上昇させる速度または加速度とは、素材を吸着した吸着パッドを第2の所定位置に上昇させる速度または加速度である。
このように素材を吸着保持してから引き上げる際の速度または加速度を変えることによって、素材の種類、状態による分離性の違いに対応できる。
また、第2の所定位置に所定時間停止することによって、エアーによって最上面以外の素材が浮上している場合であっても、最上面以外の素材が落下する時間を確保できるため分離し易くなる。
第3の発明に係る素材分離装置は、第2の発明に係る素材分離装置であって、複数のモーションは、吸着パッドを第2の所定位置に所定時間停止してから第1の所定位置まで上昇させる際における停止状態からの吸着パッドの加速度が異なる。
このように停止状態から素材を引き上げる際の加速度を変えることによって、素材の種類、状態による分離性の違いに対応できる。例えば、素材の分離性が悪い場合には、停止状態からの吸着パッドを上昇させる加速度が遅いモーションを選択することによって、素材のダブルブランクの発生を抑制できる。一方、素材の分離性が良い場合には、停止状態から吸着パッドを上昇させる加速度が大きいモーションを選択することによって、処理速度を上げることが出来る。
第4の発明に係る素材分離装置は、第1の発明に係る素材分離装置であって、複数のモーションは、素材に付着している防錆油の粘度に関連付けられている。選択部は、防錆油の粘度に基づいて複数のモーションから一つのモーションを選択する。
これにより、ユーザは、気温・湿度などによる防錆油の粘度に基づいて、モーションを選択できるため、容易に適切なモーションを選ぶことが出来る。
第5の発明に係る素材分離装置は、第4の発明に係る素材分離装置であって、防錆油の粘度が高い場合に選択されるモーションほど、素材を吸着してから吸着パッドを上昇させる速度が遅くまたは加速度が小さくなるように設定されている。
これにより、防錆油の粘度に基づいてモーションを選択することにより、素材の分離性に対して適切なモーションを選択できる。
第6の発明に係る素材分離装置は、第3の発明に係る素材分離装置であって、複数のモーションは、素材に付着している防錆油の粘度に関連付けられている。選択部は、防錆油の粘度に基づいて複数のモーションから一つのモーションを選択する。防錆油の粘度が高い場合に選択されるモーションほど、停止状態からの吸着パッドの加速度が小さく設定されている。
これにより、防錆油の粘度に基づいてモーションを選択することにより、素材の分離性に対して適切なモーションを選択できる。
本発明によれば、簡易にモーションを変更可能な素材分離装置を提供することができる。
本発明にかかる実施の形態における素材分離装置の構成を示す図。 (a)、(b)図1の素材分離装置の吸着部および駆動部を説明するための断面図。 図1の素材分離装置の1枚のアルミシートのシート分離動作を示すフロー図。 第1のモーションで図3のシート分離動作を行った際の吸着パッドの位置および速度の変化のグラフを示す図。 (a)〜(d)第1のモーションで図3のシート分離動作を行った際の吸着パッドの動作とアルミシートの挙動の一例を説明するための図。 第2のモーションで図3のシート分離動作を行った際の吸着パッドの位置および速度の変化のグラフを示す図。 第3のモーションで図3のシート分離動作を行った際の吸着パッドの位置および速度の変化のグラフを示す図。
以下に、本発明に係る実施の形態の素材分離装置について図面を参照しながら以下に説明する。
(1.素材分離装置の構成)
図1は、本実施の形態の素材分離装置1の構成を示す図である。図に示すように、素材分離装置1は、主に載置部2と、ブロー部3と、吸着部4と、吸着パッド駆動部5と、位置検出部6と、操作部9と、制御部10とを備える。
素材分離装置1は、複数枚のシート状の素材が積層されたスタックから一枚の素材を分離する。素材分離装置1で分離するシート状の素材としては、例えばアルミニウム、マグネシウム等の非磁性体材料が挙げられる。本実施の形態では、アルミシートを例に挙げて説明する。
素材分離装置1は、アルミシート11が積層されたスタック12から一枚のアルミシート11を吸着部4によって吸着して上方のコンベア100へと移動する。コンベア100は、吸着機能を備えており、素材分離装置1によって分離されたアルミシート11を吸着して保持しながら次の作業装置(例えばプレス装置)に向けて搬送する。
位置検出部6は、スタック12の上端の位置を検出する。操作部9では、シート分離動作の際に実行されるモーションの選択が行われる。制御部10は、位置検出部6による検出および操作部9からの入力に基づいて、載置部2、ブロー部3、吸着部4および吸着パッド駆動部5を制御する。
以下、構成について順に説明する。
(2.載置部)
載置部2は、載置台21と、載置台21を昇降駆動する載置台駆動部22とを有する。
載置台21には、アルミシート11が複数枚積層されたスタック12が載置される。載置台駆動部22は、載置台21を昇降駆動する。
載置台駆動部22は、図1に示すように載置台21の左右に配置されており、載置台21を昇降可能に支持する。
載置台駆動部22は、図示しない油圧シリンダ、油圧シリンダに接続された油圧回路および油圧回路に作動油を供給するポンプ等を有している。制御部10が載置台駆動部22の油圧回路のバルブおよびポンプ等を制御することによって、載置台21が昇降駆動する。
(3.ブロー部)
ブロー部3は、空気を吐出する複数のノズル31と、高圧空気を生成するエアーコンプレッサ32と、ノズル31とエアーコンプレッサ32の間の流路に設けられたバルブ33とを有する。複数のノズル31は、スタック12の上端近傍であって左右に対向して配置されている。ノズル31は、スタック12の上端近傍の側方に向けて高圧空気を吐出し、最上面のアルミシート11を浮遊させる。エアーコンプレッサ32は、複数のノズル31に圧縮空気を供給する。バルブ33は、エアーコンプレッサ32とノズル31の間に設けられている。エアーコンプレッサ32は常時駆動されており、制御部10によりバルブ33がオンされるとノズル31から圧縮空気が吐出され、バルブ33がオフされるとノズル31からの圧縮空気の吐出が停止される。
(4.吸着部)
吸着部4は、図1における左右方向および紙面奥行方向に複数並んで配置された吸着パッド部41と、それぞれの吸着パッド部41に接続されたバルブ42と、すべてのバルブ42に接続された真空ポンプ43(図1参照)とを有する。なお、図1では、図を見やすくするためにすべての吸着パッド部41に対するバルブ42は記載していない。
図2(a)および図2(b)は、吸着パッド部41および吸着パッド駆動部5の構成を示す部分断面図である。図2(a)は、吸着パッド部41が上方に移動した状態を示す図であり、図2(b)は、吸着パッド部41が下方に移動した状態を示す図である。
図2に示すように、吸着パッド部41は、アルミシート11に吸着する吸着パッド411と、吸着パッド部41の上端に接続されたパッド支持部材412と、パッド支持部材412の上端が接続されたチューブ接続部413と、チューブ接続部413の上側に配置された駆動接続部414と、を有している。
吸着パッド411は、ゴムなどによって形成されており、アルミシート11に吸着する。パッド支持部材412は、中空の円筒状の部材であり、吸着パッド411の内側空間と繋がっている。チューブ接続部413には、バルブ42に繋がっているチューブ44が接続される。バルブ42は真空ポンプ43と接続されている。吸着パッド411をアルミシート11の上面に当接させ、真空ポンプ43を動作させることによって、吸着パッド411の内側空間の空気が、パッド支持部材412、チューブ接続部413、チューブ44およびバルブ42を介して真空ポンプ43によって吸引される。これによって、アルミシート11は吸着パッド411に吸着されて保持される。
駆動接続部414は、チューブ接続部413と吸着パッド駆動部5の間を接続する。
(5.吸着パッド駆動部)
吸着パッド駆動部5は、複数のサーボモータ50と、サーボモータ50の回転駆動を上下方向の駆動に変換する変換部51とを有する。サーボモータ50、変換部51、および吸着パッド部41の順に上から配置されている。
サーボモータ50は、吸着パッド部41ごとに設けられ吸着パッド部41を上下動させる駆動源として用いられる。サーボモータ50は、その回転軸501が鉛直方向と一致するように配置されている。
変換部51は、サーボモータ50と同軸上に配置されたボールネジ511と、ナット512と、ナット512の回転方向の動きを規制する規制部513と、規制部513と接続されている円筒部514と、ボールネジ511、ナット512、規制部513、および円筒部514を覆うハウジング515とを主に有する。
ハウジング515は、円筒形状であって、上端にサーボモータ50が配置されている。サーボモータ50の回転軸501は、ベアリング53によってハウジング515に回転可能に支持されている。
ボールネジ511は、鉛直方向に沿って配置されており、回転軸501と連結し同軸上に配置されている。ナット512はボールネジ511に挿通されており、ナット512の内側のネジ部と、ボールネジ511の表面のネジ部が螺合している。
規制部513は、ナット512と連結して設けられており、ボールネジ511の回転によってナット512が供回りすることを防ぐ。例えば、ハウジング515の内周面が平面視において四角形状に形成されており、規制部513もハウジング515の内周に沿って四角形状に形成されている。
円筒部514は、ボールネジ511の周囲にボールネジ511と非接触に配置されている。円筒部514の上端は、規制部513に接続されており、下端は駆動接続部414と接続されている。
なお、複数のハウジング515は、支持フレーム8(図1参照)によって載置部2の上方に支持されている。
以上のような構成によって、サーボモータ50を駆動すると、ボールネジ511が一方向に回転する。図2(b)に示すように、規制部513によって供回りが規制されたナット512がボールネジ511の回転に伴って下方に移動する。そして、規制部513を介してナット512と連結している円筒部514が下方に移動し、吸着パッド部41が下方に移動する。
また、ボールネジ511の回転方向を逆にすることによって、吸着パッド部41は上方に移動する。
(6.位置検出部)
位置検出部6は、光電センサであり、図1に示すように光を発する投光部61と、投光部61から投光した光を受光する受光部62とを有する。投光部61と受光部62は、スタック12の上端位置に設けられており、スタック12を左右方向から挟むように配置されている。
投光部61からの光がスタック12によって遮られ受光部62が受光しなくなると、スタック12の最上面がシート分離位置に達したことを検出して制御部10へと信号を送信する。ここで、シート分離位置とは、最上面のアルミシート11の分離動作が開始される位置のことである。
(7.制御部)
制御部10は、載置台駆動部22の油圧シリンダ、油圧回路およびポンプ等を制御し、載置台21を昇降移動する。制御部10は、位置検出部6による検出に基づいて、載置台21を停止してエアーコンプレッサ32を駆動してノズル31からアルミシート11に向けてエアーを吹き付ける。
また、制御部10は、サーボモータ50を駆動して、吸着パッド411を下方に移動し、吸着パッド411を停止させた後、真空ポンプ43およびバルブ42を駆動してアルミシート11を吸着パッド411に吸着させる。
制御部10は、記憶部13を有している。記憶部13には、吸着パッド422等の動作を規定した第1のモーション、第2のモーションおよび第3のモーションが記憶されている。
制御部10は、操作部9において選択されたモーションで、スタック12からのアルミシート11の分離動作を行う。
詳細は後段において述べるが、操作部9では、アルミシート11に塗布されている防錆油の粘度に基づいて粘度が「強」のときの第1モーションと、粘度が「中」のときの第2モーションと、粘度が「弱」のときの第3モーションを選択できる。尚、粘度が「強」とはVG400相当を想定し、粘度が「中」とはVG150相当を想定し、粘度が「弱」とはVG32相当を想定する。
操作部9の構成および第1〜第3モーションの制御の違いについては、本実施の形態の素材分離装置1のシート分離動作を説明した後に説明する。
(8.シート分離動作)
次に、本発明にかかる実施の形態の素材分離装置1の動作を説明するとともに、素材分離方法の一例についても説明する。
図3は、アルミシートの分離動作を説明するためのフロー図である。また、図4は、第2のモーション(粘度が「中」のモーション)でシート分離動作を行った際の吸着パッド411の位置と移動速度の変化を示す図である。図5(a)〜(d)は、吸着パッド411の動作とアルミシート11の挙動の一例を説明するための図である。
ステップS10において、制御部10は、載置台駆動部22を駆動し、載置台21を上昇させる。次に、ステップS20において、位置検出部6によってスタック12の上端がシート分離位置に達したことが検出されると、ステップS30において、制御部10は、載置台21の上昇を停止する。
次に、ステップS40において、制御部10は、ブロー部3のバルブ33をオンしてエアーをノズル31から噴出する。この動作によって、図5(a)に示すようにスタック12の最上面のアルミシート11および最上面よりも下側の数枚のアルミシート11が浮遊する。本実施の形態の素材分離装置1では、左右にノズル31が設けられており、アルミシート11の全体が浮遊する。
次に、ステップS50において、制御部10は、バルブ42をオンして吸着パッド411の内側の空気の吸引を開始する。
次に、ステップS60において、制御部10は、サーボモータ50を駆動して吸着パッド411を搬送位置から吸着位置まで第1の速度V1で下降させ、図5(b)に示すように浮遊状態の最上面のアルミシート11に吸着パッド411を押し付ける。この吸着パッド411の下降は、図4の時刻t0〜t1の区間Aに相当する。また、吸着位置が、図4においてh0として示されている。また、搬送位置がh2として示されている。
吸着パッド411を第1の速度V1で下降させる場合、吸着パッド411が順に加速、一定速および減速移動するようにサーボモータ50が制御される。すなわち、搬送位置(h2)で停止状態の吸着パッド411は第1の速度V1に達するまで加速しながら下降する。この第1の速度V1までの加速が、区間A1として示されている。次に、サーボモータ50が一定速度で回転し、吸着パッド411は第1の速度V1で区間A2の間下降する。区間A2の後、吸着パッド411は減速しながら下降し、吸着位置(h0)で停止する。吸着位置(h0)は、図5(b)に示す吸着パッド411の位置に相当する。
次に、ステップS70において、アルミシート11を吸着させるために、吸着パッド411は、アルミシート11に押し付けた状態(時刻t1の位置)で時刻t2まで吸着位置(h0)に保持される。この吸着パッド411の状態の保持が、図4において、時刻t1〜t2の区間Bとして示されている。
次に、制御部10は、ステップS80において、図5(c)に示すように吸着パッド駆動部5を駆動して吸着パッド411を一時停止位置まで第2の速度V2で上昇させる。この吸着パッド411の上昇は、図4の時刻t2〜t3の区間Cに相当する。また、一時停止位置は、図4においてh1と示されている。
この区間Cにおいても区間Aと同様に、吸着パッド411が加速、一定速および減速移動するようにサーボモータ50が制御される。
すなわち、区間C1に示すように吸着位置(h0)で停止状態の吸着パッド411は第2の速度V2に達するまで加速しながら上昇する。次に、サーボモータ50が一定速度で回転し、吸着パッド411は第2の速度V2で区間C2の間上昇する。区間C2の後、吸着パッド411は減速しながら上昇し、一時停止位置(h1)で停止する。
なお、この区間Cにおける第2の速度V2は、区間Aの第1の速度V1、および区間Eの第3の速度V3(後述する)よりも遅いために、図4の速度変化のグラフに示すように加速する区間C1および減速する区間C3が短時間になっている。
次に、制御部10は、ステップS90において、吸着パッド411が一時停止位置(h1)に到達すると、ステップS100において、バルブ33をオフしてエアーコンプレッサ32を停止して、エアーブローを停止する。
続いて、制御部10は、ステップS110において、吸着パッド411を一時停止位置に所定時間停止する。これによって、最上面のアルミシート11以外のエアーブローによって浮遊していたアルミシート11(図5(c)参照)が、図5(d)に示すように落下する。この吸着パッド411の一時停止は、図4の時刻t3〜t4の区間Dに相当する。
次に、制御部10は、ステップS120において吸着パッド411を第3の速度V3で搬送位置まで上昇させる。搬送位置(h2)に到達すると、制御部10は、吸着パッド411の移動を停止する(ステップS130)。そして、吸着パッド411に吸着されたアルミシート11はコンベア100に吸着される。この吸着パッド411の上昇時間は、図4において時刻t4〜t5の区間Eに相当する。
この区間Eにおいても区間Aおよび区間Cと同様に、吸着パッド411が加速、一定速および減速移動するようにサーボモータ50が制御される。
すなわち、区間E1に示すように一時停止位置(h1)で停止状態の吸着パッド411は第3の速度V3に達するまで加速しながら上昇する。次に、サーボモータ50が一定速度で回転し、吸着パッド411は第3の速度V3で区間E2の間下降する。区間E2の後、区間E3において吸着パッド411は減速しながら上昇し、搬送位置(h2)で停止する。また、本実施の形態では、第3の速度V3は、第1の速度V1と向きが反対であるが同じ速度に設定されている。なお、第1の速度V1と第3の速度の大きさは異なっていても良い。
ステップS130の後、制御部10は、ステップS140において、バルブ42をオフして吸着パッド411によるアルミシート11の吸着を解除する。吸着が解除されたアルミシート11は、コンベア100によって搬送される。
以上のようにして、積層された複数枚のアルミシート11から一枚のアルミシート11だけが分離されて搬送される。
なお、図5(a)〜(d)に示すアルミシート11の挙動は一例を示すだけであり、図5(b)の時点で最上面のアルミシート11のみ引き上げられ、他のアルミシート11が浮遊しない場合もある。また、図5(c)では、吸着パッド411の一時停止位置(h1)への上昇に従って最上面のアルミシート11につられて他のアルミシート11も上昇しているが、上昇しない場合もある。
(9.操作部)
図1に示す操作部9は、例えばタッチパネル等で構成されており、選択部90を有する。選択部90には、第1ボタン91、第2ボタン92および第3ボタン93が設けられている。第1ボタン91には「強」が示されており、第1ボタン91を選択することによって、粘度が「強」の場合の第1モーションが選択される。第2ボタン92には「中」が示されており、第2ボタン92を選択することによって、粘度が「中」の場合の第2モーションが選択される。第3ボタン93には「弱」が示されており、第3ボタン93を選択することによって、粘度が「弱」の場合の第3モーションが選択される。
第1モーション、第2モーション及び第3モーションでは、区間Cにおける第2の速度V2と、区間E1における第3の速度に達するまでの加速度とが異なっている。
アルミシート11に塗布されている防錆油の粘度が「弱」、「中」、「強」の順に、アルミシート11の分離性が悪くなるため、第1モーション、第2モーション、第3モーションの順に、区間Cにおける第2の速度V2は遅く設定され、区間E1における加速度は小さく設定されている。
図6は、第1のモーション「強」でシート分離動作を行った際の吸着パッド411の位置および速度の変化を示す図である。なお、図6には、比較のため第2のモーション「中」における吸着パッド411の位置の変化を示すグラフが二点鎖線で示されている。
図6に示すように、第1のモーションでは第2の速度V2が遅い速度V2´に設定されているため、吸着位置(h0)から一時停止位置(h1)に到達するまでの区間C´の時間(時刻t2〜t3´)が初期設定での時間(時刻t2〜t3)に比べて長くなっている。詳細には、第2の速度V2が遅く変更されたため、区間C2´は区間C2よりも長くなる。一方、第2の速度V2が遅い速度に変更されたため加速および減速に要する時間が短くなり、区間C1´は区間C1よりも短くなり、区間C3は区間C3よりも短くなる。
なお、区間Dの時刻t3´〜t4´の間の時間は、第1のモーションの時刻t3〜t4の間の時間と同じである。
また、第1のモーションでは、一時停止位置(h1)から上昇する際の加速度が小さく設定されているため、図5の区間E1´に示すように、区間E2に示す第3の速度V3に達するまでの時間が初期設定の区間E1(図4参照)よりも長くなっている。そのため、区間E´の時間(時刻t4´〜t5´)は、第2モーションの時間(時刻t4〜t5)よりも長くなっている。
図7は、第3のモーション「弱」でシート分離動作を行った際の吸着パッド411の位置および速度の変化を示す図である。なお、図7には、比較のため第2のモーション「中」における吸着パッド411の位置の変化を示すグラフが二点鎖線で示されている。
図7に示すように、第3のモーションでは第2の速度V2が速い速度V2´´に設定されているため、吸着位置(h0)から一時停止位置(h1)に到達するまでの区間C´´の時間(時刻t2〜t3´´)が初期設定での時間(時刻t2〜t3)に比べて短くなっている。詳細には、第2の速度V2が速く変更されたため、区間C2´´は区間C2よりも短くなる。一方、第2の速度V2が速く変更されたため加速および減速に要する時間が長くなり、区間C1´´は区間C1よりも長くなり、区間C3´´は区間C3よりも長くなる。
なお、区間Dの時刻t3´´〜t4´´の間の時間は、初期設定の時刻t3〜t4の間の時間と同じである。
また、第3のモーションでは、一時停止位置(h1)から上昇する際の加速度が大きく設定されているため、図7の区間E1´´に示すように、区間E2に示す第3の速度V3に達するまでの時間が第2のモーションの区間E1(図4参照)よりも短くなっている。そのため、区間E´´の時間(時刻t4´´〜t5´´)は、初期設定の時間(時刻t4〜t5)よりも短くなっている。
第1モーションでは、第2モーションおよび第3モーションと比較してアルミシート11を吸着した後の吸着パッド411の引き上げ速度を遅く出来る。このため、最上面のアルミシート11に下側のアルミシート11がつられてあがることを抑制できる。
また、第1モーションでは、第2モーションおよび第3モーションと比較して一時停止位置(h1)からの吸着パッド411の引き上げの加速が小さくなる。これにより、所定時間停止した後であっても一時停止位置(h1)に位置する最上面以外のアルミシート11が最上面のアルミシート11の引き上げに引きずられることを抑制できる。
このため、防錆油の粘度に基づいてモーションを選択することにより、適正なモーションでシート分離操作を行うことが出来、アルミシート11のダブルブランクの発生を防止できる。
(10.主な特徴)
(10−1)
本実施の形態の素材分離装置1は、載置部2と、ブロー部3と、吸着部4と、吸着パッド駆動部5(駆動部の一例)と、記憶部13と、選択部90と、制御部10と、を備える。載置部2には、積層された複数枚のアルミシート11(シート状の素材の一例)が載置される。ブロー部3は、載置部2に載置された複数枚のアルミシート11にエアーを吹き付けて最上面のアルミシート11の少なくとも一部を浮遊させる。吸着部4は、複数の吸着パッド411を有し、エアーが吹き付けられた状態の最上面のアルミシート11を上方から吸着パッド411により吸着して保持する。吸着パッド駆動部5は、サーボモータ50(電動モータの一例)を有し、サーボモータ50を用いて各々の吸着パッド411を上下方向に駆動する。記憶部13は、アルミシート11を吸着した吸着パッド411を搬送位置(h2)(第1の所定位置の一例)に上昇させる複数のモーションを記憶する。選択部90は、複数のモーションうちいずれかのモーションを選択する。制御部10は、選択されたモーションに基づいて吸着パッド411を搬送位置(h2)に上昇させる制御を行う。複数のモーションは、アルミシート11を吸着してから吸着パッド411を上昇させる速度または加速度が異なる。
このようにサーボモータ50を駆動源として吸着パッド411を上下駆動するため複数の異なるモーションが実行できる。また、ユーザは複数のモーションのうち所望のモーションを選択部によって簡易に選択できる。このため、アルミシート11の状態に合わせて、ユーザが簡易のモーションを変更できる。
すなわち、アルミシート11を吸着保持してから引き上げる際の速度または加速度を変えることによって、アルミシート11の状態による分離性の違いに対応できる。
例えば、アルミシート11の分離性が悪い場合には、アルミシート11を吸着してから吸着パッド411を上昇させる速度または加速度が遅い第1のモーションを選択することによって、素材のダブルブランクの発生を抑制できる。
一方、アルミシート11の分離性が良い場合には、アルミシート11を吸着してから吸着パッドを上昇させる速度または加速度が速い第3のモーションを選択することによって、処理速度を上げることが出来る。
(10−2)
本実施の形態の素材分離装置1では、モーションには、アルミシート11を吸着した吸着パッド411を、搬送位置(h2)(第1の所定位置の一例)よりも低い一時停止位置(第2の所定位置の一例)に上昇させてエアーを停止させた状態で一時停止位置に所定時間停止してから搬送位置まで上昇させる制御が定められている。上昇させる速度または加速度とは、アルミシート11を吸着した吸着パッド411を一時停止位置に上昇させる速度または加速度である。
このようにアルミシート11を吸着保持してから引き上げる際の速度または加速度を変えることによって、アルミシート11の状態による分離性の違いに対応できる。
また、一時停止位置に所定時間停止することによって、エアーによって最上面以外のアルミシート11が浮上している場合であっても、最上面以外のアルミシート11が落下する間を確保できるため分離し易くなる。
(10−3)
本実施の形態の素材分離装置1では、複数のモーションは、吸着パッド411を一時停止位置(h1)に所定時間停止してから搬送位置(h2)まで上昇させる際における停止状態からの吸着パッド411の加速度が異なる。
このように停止状態からアルミシート11を引き上げる際の加速度を変えることによって、アルミシート11の状態による分離性の違いに対応できる。例えば、アルミシート11の分離性が悪い場合には、停止状態からの吸着パッド411を上昇させる加速度が遅い第1のモーションを選択することによって、アルミシート11のダブルブランクの発生を抑制できる。一方、アルミシート11の分離性が良い場合には、停止状態から吸着パッド411を上昇させる加速度が大きい第3のモーションを選択することによって、処理速度を上げることが出来る。
(10−4)
本実施の形態の素材分離装置1では、複数のモーションは、アルミシート11に付着している防錆油の粘度に関連付けられている。選択部90は、防錆油の粘度に基づいて複数のモーションから一つのモーションを選択する。
これにより、ユーザは、防製油の種類、気温・湿度などによる防錆油の粘度に基づいて、モーションを選択できるため、容易に適切なモーションを選ぶことが出来る。
(10−5)
本実施の形態の素材分離装置1では、防錆油の粘度が高い場合に選択されるモーションほど、素材を吸着してから吸着パッドを上昇させる速度が遅くまたは加速度が小さくなるように設定されている。
これにより、防錆油の粘度に基づいてモーションを選択することにより、アルミシート11の分離性に対して適切なモーションを選択できる。
(10−6)
本実施の形態の素材分離装置1では、複数のモーションは、素材に付着している防錆油の粘度に関連付けられている。選択部90は、防錆油の粘度に基づいて複数のモーションから一つのモーションを選択する。防錆油の粘度が高い場合に選択されるモーションほど、停止状態からの吸着パッド411の加速度が小さく設定されている。
これにより、防錆油の粘度に基づいてモーションを選択することにより、素材の分離性に対して適切なモーションを選択できる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施の形態の素材分離装置1では、第1〜第3のモーションにおいて第2の速度V2が異なっているが、速度ではなく加速度が異なっていてもよい。すなわち、第2の速度V2に到達するまでの区間C1における加速度を異ならせてもよい。
(B)
上記実施の形態の素材分離装置1では、第1のモーション、第2のモーションおよび第3のモーションでは、区間Cにおける第2の速度V2と、区間E1における加速度の双方が異なっているが、どちらか一方のみが異なっていてもよい。
また、モーションごとに異なる内容が違っていてもよい。例えば、第1のモーションでは、第2のモーションと比較して第2の速度V2のみが異なっており、第3のモーションでは、第2のモーションと比較して第2の速度Vと加速度の双方が異なっていてもよい。
なお、アルミシート11を吸着した直後の区間Cにおける引き上げ速度の変更の方が、区間Eにおける加速度の変更よりもアルミシート11の分離に効果があると考えられるため、区間Cにおける第2の速度が異なっている方がより好ましい。
(C)
上記実施の形態では、シート状の素材の一例としてアルミシート11が用いられているが、アルミシートに限られるものではなく、マグネシウムシート等であってもよいが、非磁性体材料であるほうが好ましい。
(D)
上記実施の形態では、第1ボタン91、第2ボタン92、第3ボタン93に粘度を表す文字が示されており、第1のモーション、第2のモーションおよび第3のモーションは粘度に基づいて設定されているが、これに限らなくてもよい。例えば、素材に基づいて複数のモーションが設定されていてもよい。この場合、ボタンには、素材の名前が記載されていてもよい。分離性の悪い素材に対しては第1のモーションが割り当てられ、分離性の良い素材に対しては第3のモーションが割り当てられる。
また、一般には温度が上がると防錆油の粘度が下がり、温度が下がると防錆油の粘度が上がるために、第1ボタン91、第2ボタン92、および第3ボタン93に温度が示されていてもよい。
(E)
上記実施の形態では、3つのモーションが設定されているが、3つに限られるものではなく、2つまたは4つ以上であってもよい。
(F)
上記実施の形態では、電動モータの一例としてサーボモータを用いたが、インバータモータなどを用いても良い。
(G)
上記実施の形態では、載置台駆動部22に油圧シリンダが用いられていると説明したが、サーボモータが用いられてもよい。
本発明の素材分離装置は、簡易にモーションを変更可能な効果を有し、アルミニウムやマグネシウム等の非磁性体のシート状素材を分離する際に特に有用である。
1 素材分離装置
2 載置部
3 ブロー部
4 吸着部
5 吸着パッド駆動部(駆動部の一例)
6 位置検出部
8 支持フレーム
9 操作部
10 制御部
11 アルミシート
12 スタック
13 記憶部
21 載置台
22 載置台駆動部
31 ノズル
32 エアーコンプレッサ
33 バルブ
41 吸着パッド部
42 バルブ
43 真空ポンプ
44 チューブ
50 サーボモータ
51 変換部
53 ベアリング
61 光電管投光部
62 光電管受光部
90 選択部
91 第1ボタン
92 第2ボタン
93 第3ボタン
100 コンベア
411 吸着パッド
412 パッド支持部材
413 チューブ接続部
414 駆動接続部
422 吸着パッド
501 回転軸
511 ボールネジ
512 ナット
513 規制部
514 円筒部
515 ハウジング

Claims (5)

  1. 積層された複数枚のシート状の素材が載置される載置部と、
    前記載置部に載置された前記複数枚の素材にエアーを吹き付けて最上面の前記素材の少なくとも一部を浮遊させるブロー部と、
    複数の吸着パッドを有し、前記エアーが吹き付けられた状態の前記最上面の素材を上方から前記吸着パッドにより吸着して保持する吸着部と、
    電動モータを有し、前記電動モータを用いて各々の前記吸着パッドを上下方向に駆動する駆動部と、
    前記素材を吸着した前記吸着パッドを第1の所定位置に上昇させる複数のモーションを記憶する記憶部と、
    前記複数のモーションうちいずれかの前記モーションを選択する選択部と、
    前記選択されたモーションに基づいて前記吸着パッドを前記第1の所定位置に上昇させる制御を行う制御部と、を備え、
    前記複数のモーションは、前記素材を吸着してから前記吸着パッドを上昇させる速度または加速度が異なり、
    前記モーションには、前記素材を吸着した前記吸着パッドを、前記第1の所定位置よりも低い第2の所定位置に上昇させて前記エアーを停止させた状態で前記第2の所定位置に所定時間停止してから第1の所定位置まで上昇させる制御が定められており、
    前記上昇させる速度または加速度とは、前記素材を吸着した前記吸着パッドを前記第2の所定位置に上昇させる速度または加速度である、
    素材分離装置。
  2. 前記複数のモーションは、前記吸着パッドを前記第2の所定位置に所定時間停止してから前記第1の所定位置まで上昇させる際における停止状態からの前記吸着パッドの加速度が異なる、
    請求項に記載の素材分離装置。
  3. 積層された複数枚のシート状の素材が載置される載置部と、
    前記載置部に載置された前記複数枚の素材にエアーを吹き付けて最上面の前記素材の少なくとも一部を浮遊させるブロー部と、
    複数の吸着パッドを有し、前記エアーが吹き付けられた状態の前記最上面の素材を上方から前記吸着パッドにより吸着して保持する吸着部と、
    電動モータを有し、前記電動モータを用いて各々の前記吸着パッドを上下方向に駆動する駆動部と、
    前記素材を吸着した前記吸着パッドを第1の所定位置に上昇させる複数のモーションを記憶する記憶部と、
    前記複数のモーションうちいずれかの前記モーションを選択する選択部と、
    前記選択されたモーションに基づいて前記吸着パッドを前記第1の所定位置に上昇させる制御を行う制御部と、を備え、
    前記複数のモーションは、前記素材を吸着してから前記吸着パッドを上昇させる速度または加速度が異なり、
    前記複数のモーションは、前記素材に付着している防錆油の粘度に関連付けられており、
    前記選択部は、前記防錆油の粘度に基づいて前記複数のモーションから一つの前記モーションを選択する、
    材分離装置。
  4. 前記防錆油の粘度が高い場合に選択される前記モーションほど、前記素材を吸着してから前記吸着パッドを上昇させる前記速度が遅くまたは前記加速度が小さくなるように設定されている、
    請求項に記載の素材分離装置。
  5. 前記複数のモーションは、前記素材に付着している防錆油の粘度に関連付けられており、
    前記選択部は、前記防錆油の粘度に基づいて前記複数のモーションから一つの前記モーションを選択し、
    前記防錆油の粘度が高い場合に選択される前記モーションほど、前記停止状態からの前記吸着パッドの加速度が小さく設定されている、
    請求項に記載の素材分離装置。
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