JP6492397B2 - 光制御素子及び車載用液晶表示装置 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は以下の通りである。
前記光制御素子が、可視光領域における光線透過率の平均値が60%〜75%のコレステリック樹脂層を備える、光制御素子。
〔2〕 前記コレステリック樹脂層の前記視認側偏光板側に位相差層を備え、
前記位相差層が、1/4波長の面内レターデーションを有する、〔1〕記載の光制御素子。
〔3〕 前記視認側偏光板の透過軸と前記位相差層の遅相軸とがなす角度が、略45°である、〔2〕記載の光制御素子。
〔4〕 前記コレステリック樹脂層の前記視認側偏光板とは反対側に反射防止層を備える、〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の光制御素子。
〔5〕 光源と、光源側偏光板と、液晶セルと、視認側偏光板と、〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の光制御素子とを、この順に備える、車載用液晶表示装置。
本発明の車載用液晶表示装置は、比較的簡便に製造できるとともに、その画面の視認性を大きく損なうこと無くフロントガラスへの映り込みを抑制できる。
また、「可視光領域」とは、450nm〜700nmの波長範囲を表す。
図1は、本発明の第一実施形態に係る車載用の液晶表示装置を模式的に示す分解斜視図である。使用の態様において、この液晶表示装置を構成する部材は通常は接触した状態とされるが、図1では図示のためこれらを分解して示している。
図2に示すように、液晶表示装置10は、通常、車両300のインストルメントパネル(図示省略)に設けられる。この場合、ドライバー等のユーザー310は、液晶表示装置10を直接に見て、画面121に表示された映像を視認する。通常、ユーザー310は画面121を正面から見る。したがって、ユーザー310は、画面121から出てコレステリック樹脂層210を透過する光のうち、コレステリック樹脂層210に対して垂直又は垂直に近い方向で透過する光LFを視認する。この光LFは、コレステリック樹脂層210を高い平均透過率で透過できるので、ユーザー310は、画面121に表示される映像を明確に視認できる。よって、画面121の視認性は良好である。
上述した第一実施形態では、コレステリック樹脂層のみによって光制御素子を構成したが、光制御素子にはコレステリック樹脂層以外の層を設けてもよい。例えば、コレステリック樹脂層に位相差層を組み合わせてもよい。以下、このような例を、第二実施形態として説明する。
図4に示すように、液晶表示装置20は、通常、車両300のインストルメントパネル(図示省略)に設けられる。この場合、第一実施形態と同様に、ユーザー310は、コレステリック樹脂層210に対して垂直又は垂直に近い方向で光制御素子400を透過する光LFを見て、画面121に表示された映像を視認する。本実施形態では、この光LFは第一実施形態よりも高い平均透過率でコレステリック樹脂層210を透過するので、ユーザー310は、画面121に表示される映像を特に明確に視認でき、画面121の視認性は良好である。
また、本発明の第二実施形態に係る液晶表示装置20によれば、本発明の第一実施形態に係る液晶表示装置10と同様の利点を得ることができる。
光制御素子は、コレステリック樹脂層の視認側偏光板とは反対側(視認者側)に、任意の層を備えていてもよい。この任意の層としては、反射防止層及びハードコート層などが挙げられる。以下、このような例を、第三実施形態として説明する。
また、本発明の第三実施形態に係る液晶表示装置30によれば、本発明の第二実施形態に係る液晶表示装置20と同様の利点を得ることができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、更に変更して実施してもよい。
例えば、液晶表示素子及び光制御素子に、上述した以外に任意の層を設けてもよい。このような任意の層の具体例としては、粘着層、防汚層、ガスバリア層などが挙げられる。
また、所望の映像を適切に表示できる限り、各光学要素の遅相軸、透過軸等の光軸の方向は変更して実施してもよい。
以下、上述した光制御素子に設けられる層の材料及び製造方法等について説明する。
コレステリック樹脂層は、例えば、基材フィルム上に光硬化性の液晶組成物の膜を設け、この液晶組成物の膜を硬化して得ることができる。この際、液晶組成物としては、例えば、液晶性化合物を含有し、基材フィルム上に膜を形成した際にコレステリック液晶相を呈しうる組成物を用いうる。
式(1)において、R1及びR2は、それぞれ独立して、炭素原子数1個〜20個の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、炭素原子数1個〜20個の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレンオキサイド基、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、任意の連結基が介在していてもよい(メタ)アクリル基、エポキシ基、メルカプト基、イソシアネート基、アミノ基、及びシアノ基からなる群より選択される基を表す。
Bとして特に好ましいものとしては、単結合、−O−(C=O)−及び−CH=N−N=CH−が挙げられる。
R3−C3−D3−C5−M−C6−D4−C4−R4 式(2)
加温条件は、例えば、通常40℃以上、好ましくは50℃以上、また、通常200℃以下、好ましくは140℃以下の温度において、通常1秒以上、好ましくは5秒以上、また、通常3分以下、好ましくは120秒以下の時間としうる。
また、光照射に用いる光とは、可視光のみならず紫外線及びその他の電磁波をも含む。光照射は、例えば、波長200nm〜500nmの光を0.01秒〜3分照射することにより行うことができる。この際、照射される光のエネルギーは、例えば、0.01mJ/cm2〜50mJ/cm2としうる。
位相差層は、例えば、樹脂により形成された延伸フィルムを用いうる。通常、樹脂は、ポリマーを含む。位相差層の材料となる樹脂が含むポリマーの例を挙げると、鎖状オレフィンポリマー、シクロオレフィンポリマー、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、酢酸セルロース系ポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、鎖状オレフィンポリマー及びシクロオレフィンポリマーが好ましく、透明性、低吸湿性、寸法安定性、軽量性などの観点から、シクロオレフィンポリマーが特に好ましい。また、樹脂は、1種類のポリマーを単独で含むものを用いてもよく、2種類以上のポリマーを任意の比率で組み合わせて含むものを用いてもよい。
また、樹脂には、本発明の効果を著しく損なわない限り、任意の配合剤を含ませてもよい。
さらに、位相差層としては、単層構造のフィルムを用いてもよく、複層構造のフィルムを用いてもよい。
好適な位相差層の例を挙げると、市販の長尺の斜め延伸フィルム、横延伸フィルムなどが挙げられる。またその具体例としては、日本ゼオン社製、製品名「斜め延伸ゼオノアフィルム」、「横延伸ゼオノアフィルム」を挙げることができる。
反射防止層の材料としては、例えば、紫外線硬化型アクリル樹脂等の樹脂系材料;樹脂中にコロイダルシリカ等の無機微粒子を分散させたハイブリッド系材料;テトラエトキシシラン等の金属アルコキシドを用いたゾル−ゲル系材料;などが挙げられる。また、これらは1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。さらに、反射防止層としては、例えば、特許4556613号公報、特許4300522号公報、特許4556664号公報などに記載のものを用いてもよい。
以下の説明において、量を表す「%」及び「部」は、別に断らない限り重量基準である。また、以下の操作は、別に断らない限り、常温常圧大気中にて行った。さらに、以下の説明において、光学軸がなす角度は、別に断らない限り、液晶表示素子の画面を正面から見る向きにおける角度を表す。
コレステリック樹脂層の光の透過率は、透過率測定器(日本分光社製「V−7200」)を用いて測定した。
(1−1.液晶組成物の製造)
下記表1に示す割合で試薬を混合して、コレステリック樹脂層を形成するための液晶組成物を製造した。
カイラル剤:BASF社製「LC756」
光重合開始剤:チバ・ジャパン社製「イルガキュア907」
界面活性剤:ネオス社製「フタージェント209F」
基材フィルムとして、面内の屈折率が等方性で長尺のポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製「PETフィルムA4100」;厚み100μm)を用意した。この基材フィルムの一方の面にラビング処理を施した。次に、ラビング処理を施した面に、用意した液晶組成物を、ダイコーターを使用して塗布した。これにより、基材フィルムの片面に、未硬化状態の液晶組成物の膜を形成した。
前記のコレステリック樹脂層の450nm〜700nmの波長範囲における光線透過率の平均値を測定したところ、およそ61%であった。
コレステリック樹脂層の厚みを3.0μmにしたこと以外は製造例1と同様にして、基材フィルム及びコレステリック樹脂層を備える複層フィルムを得た。
このコレステリック樹脂層の450nm〜700nmの波長範囲における光線透過率の平均値は、73%であった。
コレステリック樹脂層の厚みを5.2μmにしたこと以外は製造例1と同様にして、基材フィルム及びコレステリック樹脂層を備える複層フィルムを得た。
このコレステリック樹脂層の450nm〜700nmの波長範囲における光線透過率の平均値は、55%であった。
光源、光源側偏光板、液晶セル及び視認側偏光板をこの順に備える液晶表示素子(IO−DATA社製「LCD−AD201XGB」;Innolux社製のTN型液晶パネル「MT200LW01」を備えるもの。)を用意した。
この液晶表示装置を、外光が無い状態で表示させ、車両の運転席、助手席及び後部座席からフロントガラスへの映り込みを観察した。その結果、どの視点からも液晶表示装置の画面のフロントガラスへの映り込みが大幅に低減されていることが確認された。また、液晶表示装置の画面を直視観察した際には、視認性の低下は殆ど無かった。
製造例1で製造した複層フィルムの代わりに製造例2で製造した複層フィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして、液晶表示装置を製造して車両のインスツルメントパネルの中央部に配置した。
この液晶表示装置を、外光が無い状態で表示させ、車両の運転席、助手席及び後部座席からフロントガラスへの映り込みを観察した。その結果、どの視点からも液晶表示装置の画面のフロントガラスへの映り込みが低減されていることが確認された。また、液晶表示装置の画面を直視観察した際には、視認性の低下は殆ど無かった。
実施例1と同様の液晶表示素子を用意した。用意した液晶表示素子の視認側偏光板の液晶セルとは反対側の面に、アクリル粘着剤(巴川製紙所社製「ノンキャリアTD06A」)を厚み25μmで塗布して、粘着層を形成した。この粘着層に、位相差層として位相差フィルム(日本ゼオン社製「横延伸ゼオノアフィルム」;面内レターデーション140nm)を貼り合わせた。この際、位相差フィルムの遅相軸は、視認側偏光板の透過軸に対して反時計回りに45°の角度をなす向きで貼り合わせた。さらに、この位相差フィルムの表面に前記の粘着剤を塗布して粘着層を形成した。この粘着層に、製造例2で製造した複層フィルムをコレステリック樹脂層側の面で貼り合わせた後、コレステリック樹脂層から基材フィルムを剥離した。これにより、光源、光源側偏光板、液晶セル、視認側偏光板、位相差フィルム及びコレステリック樹脂層をこの順で備える液晶表示装置を得た。
この液晶表示装置を、外光が無い状態で表示させ、車両の運転席、助手席及び後部座席からフロントガラスへの映り込みを観察した。その結果、どの視点からも液晶表示装置の画面のフロントガラスへの映り込みが低減されていることが確認された。また、液晶表示装置の画面を直視観察した際には、視認性の低下は全く無かった。
(4−1.ハードコート層の形成材料の製造)
6官能ウレタンアクリレートオリゴマー30部、ブチルアクリレート40部、イソボロニルメタクリレート30部、及び、2,2−ジフェニルエタン−1−オン10部を、ホモジナイザーで混合して、混合液を得た。この混合液に、五酸化アンチモン微粒子の40%メチルイソブチルケトン溶液を、五酸化アンチモン微粒子の重量がハードコート層の形成材料の全固形分の50重量%となる量だけ混合して、ハードコート層の形成材料を製造した。前記の五酸化アンチモン微粒子は、平均粒子径が20nmであり、五酸化アンチモンのパイロクロア構造の表面に現れているアンチモン原子1個当りに水酸基が1つの割合で結合しているものである。
含フッ素モノマーであるフッ化ビニデリン70重量部及びテトラフルオロエチレン30重量部をメチルイソブチルケトンに溶解して溶液を得た。次に、この溶液に、含フッ素モノマーの固形分100重量部に対して、中空シリカのイソプロパノール分散ゾル(触媒化成工業社製、固形分20重量%、平均一次粒子径約35nm、外殻厚み約8nm)を中空シリカの固形分で30重量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(信越化学社製)を3重量部、光ラジカル発生剤(チバ・スペシャリティケミカルズ社製「イルガキュア184」)を5重量部、それぞれ添加して、低屈折率層の形成材料を製造した。
製造例2で製造した複層フィルムにおいて、コレステリック樹脂層から基材フィルムを剥離した。その後、コレステリック樹脂層の表面にコロナ放電処理を行った。コロナ放電処理を施した面に、温度25℃、湿度60%RHの環境下で、ダイコーターを用いてハードコート層の形成材料を塗布し、80℃の乾燥炉の中で5分間乾燥させて、被膜を形成した。この被膜に、紫外線を積算照射量300mJ/cm2で照射して、厚み6μmのハードコート層を形成した。このハードコート層の屈折率は1.62であった。また、ハードコート層の表面の鉛筆硬度は4Hを越えるものであった。
この液晶表示装置を、外光が無い状態で表示させ、車両の運転席、助手席及び後部座製からフロントガラスへの映り込みを観察した。その結果、どの視点からも液晶表示装置の画面のフロントガラスへの映り込みは低減されていることが確認された。
また、この液晶表示装置を、外光を明るくした状態で表示させ、車両の運転席、助手席及び後部座製から外光の液晶表示装置の画面への映り込みを観察した。その結果、どの視点から見ても外光の液晶表示装置の画面への映り込みは無かった。
また、液晶表示装置の画面を直視観察した際には、視認性の低下は全く無かった。
実施例3と同様にして、液晶表示素子の視認側偏光板の液晶セルとは反対側の面に、粘着層、位相差フィルム及び粘着層をこの順に設けた。そして、露出している粘着層の表面に、実施例4で製造した複層フィルム(コレステリック樹脂層、ハードコート層及び低屈折率層をこの順で備えるもの)を、コレステリック樹脂層側で貼り合わせた。これにより、光源、光源側偏光板、液晶セル、視認側偏光板、位相差フィルム、コレステリック樹脂層、ハードコート層及び低屈折率層をこの順で備える液晶表示装置を得た。
この液晶表示装置を、外光が無い状態で表示させ、車両の運転席、助手席及び後部座製からフロントガラスへの映り込みを観察した。その結果、どの視点からも液晶表示装置の画面のフロントガラスへの映り込みは低減されていることが確認された。
また、この液晶表示装置を、外光を明るくした状態で表示させ、車両の運転席、助手席及び後部座製から外光の液晶表示装置の画面への映り込みを観察した。その結果、どの視点から見ても外光の液晶表示装置の画面への映り込みは無かった。
また、液晶表示装置の画面を直視観察した際には、視認性の低下は殆ど無かった。
製造例1で製造した複層フィルムの代わりに製造例3で製造した複層フィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして、液晶表示装置を製造して車両のインスツルメントパネルの中央部に配置した。
この液晶表示装置を、外光が無い状態で表示させ、車両の運転席、助手席及び後部座席からフロントガラスへの映り込みを観察した。その結果、どの視点からも液晶表示装置の画面のフロントガラスへの映り込みは幾分低減されていることが確認された。しかし、液晶表示装置の画面を直視観察した際に、視認性の低下が見られた。
位相差フィルムを貼り合せる際、位相差フィルムの遅相軸が視認側偏光板の透過軸に対して時計回りに45°の角度をなす向きで貼り合わせたこと、これにより車両のインスツルメントパネルに液晶表示装置を配置したときに位相差フィルムの遅相軸が水平方向に垂直になるようにしたこと、並びに、製造例2で製造した複層フィルムの代わりに製造例3で製造した複層フィルムを用いたこと以外は実施例3と同様にして、液晶表示装置を製造して車両のインスツルメントパネルの中央部に配置した。
この液晶表示装置を、外光が無い状態で表示させ、車両の運転席、助手席及び後部座席からフロントガラスへの映り込みを観察した。その結果、液晶表示装置の画面からの光は抑えられ暗い状態であり、液晶表示装置の画面を直視観察した際に、視認性の大幅な低下が見られた。
100 液晶表示素子
110 光源
120 液晶パネル
121 画面
130 光源側偏光板
140 液晶セル
150 視認側偏光板
210 コレステリック樹脂層
300 車両
310 ユーザー
320 フロントガラス
400 光制御素子
420 位相差層
500 光制御素子
530 ハードコート層
540 反射防止層
Claims (5)
- 光源側偏光板及び視認側偏光板を備えた車載用液晶表示素子の画面に設けられるための光制御素子であって、
前記光制御素子が、垂直に非偏光が入射したときの前記非偏光の可視光領域における光線透過率の平均値が60%〜75%のコレステリック樹脂層と、前記コレステリック樹脂層の前記視認側偏光板とは反対側に反射防止層とを備え、
前記コレステリック樹脂層が、液晶性化合物を含有する液晶組成物の膜が硬化した層であり、前記液晶性化合物が、屈折率異方性Δnが0.18以上の棒状液晶性化合物である、光制御素子。 - 前記コレステリック樹脂層の前記視認側偏光板側に位相差層を備え、
前記位相差層が、1/4波長の面内レターデーションを有する、請求項1記載の光制御素子。 - 前記視認側偏光板の透過軸と前記位相差層の遅相軸とがなす角度が、略45°である、請求項2記載の光制御素子。
- 前記コレステリック樹脂層の厚みが、1.0μm以上5μm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光制御素子。
- 光源と、光源側偏光板と、液晶セルと、視認側偏光板と、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光制御素子とを、この順に備える、車載用液晶表示装置。
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