以下、図面を参照して実施の形態について説明する。各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。なお、本発明における装置、器具、及び部品等の、個数、配置、向き、形状、及び大きさは、原則として、図面に示す個数、配置、向き、形状、及び大きさに限定されない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の貯湯式給湯システムを示す構成図である。図1に示すように、実施の形態1の貯湯式給湯システム35は、ヒートポンプユニット7、タンクユニット33、制御装置36、及びリモコン装置44を備える。タンクユニット33には、貯湯タンク8を含む各種の機器が搭載されている。
ヒートポンプユニット7は、圧縮機1、水冷媒熱交換器3、減圧装置4、及び空気熱交換器6を冷媒管5により環状に接続した冷媒回路と、これらの機器を収納する筐体であるユニットケース2とを備える。ヒートポンプユニット7は、冷媒回路により、ヒートポンプサイクルすなわち冷凍サイクルの運転を実施できる。圧縮機1は、冷媒ガスを圧縮する。水冷媒熱交換器3は、圧縮機1で圧縮された高温高圧の冷媒と、水との間で熱を交換することで、水を加熱できる。減圧装置4は、水冷媒熱交換器3を通過した冷媒を減圧させる。減圧装置4は、例えば、膨張弁、あるいはキャピラリーチューブでもよい。空気熱交換器6は、減圧装置4で減圧された低圧冷媒と、外気との間で熱を交換することで、冷媒を蒸発させることができる。ヒートポンプユニット7は、外気を空気熱交換器6へ送風する送風機(図示省略)を備えてもよい。また、ヒートポンプユニット7は、水冷媒熱交換器3の上流の水温を検知する入口温度センサ39と、水冷媒熱交換器3の下流の水温を検知する出口温度センサ40と、外気温度を検知する外気温度センサ41とを備える。
タンクユニット33とヒートポンプユニット7との間は、ヒートポンプ往き管14、ヒートポンプ戻り管15、及び電気配線(図示省略)を介して接続されている。タンクユニット33と浴槽30との間は、ふろ往き管27及びふろ戻り管28を介して接続されている。
制御装置36は、貯湯式給湯システム35の運転及び動作を制御する制御手段の例である。貯湯式給湯システム35が備えるアクチュエータ類及びセンサ類は、制御装置36に電気的に接続される。図示の構成では、タンクユニット33に制御装置36が搭載されている。制御装置36は、ヒートポンプユニット7を直接的に制御してもよいし、ヒートポンプユニット7に搭載された制御装置(図示省略)と相互に通信することでヒートポンプユニット7を間接的に制御してもよい。
ヒートポンプユニット7は、水を加熱する加熱手段の例である。なお、本発明における加熱手段は、ヒートポンプユニット7のようなヒートポンプ式の加熱装置に限定されるものではなく、例えば、電気ヒータ、太陽熱を利用する加熱装置、燃料(例えばガス、灯油、重油、石炭など)の燃焼熱で加熱する加熱装置などでもよいし、複数の加熱装置を含んでもよい。
リモコン装置44は、制御装置36に対し、双方向にデータ通信可能に接続される。リモコン装置44は、ユーザーインターフェースの例である。リモコン装置44は、例えば、浴室、台所等に設置される。異なる場所に設置される2台以上のリモコン装置44が備えられてもよい。リモコン装置44の詳細については後述する。
タンクユニット33は、貯湯タンク8のほか、後述する各種の管、弁、ポンプ、熱交換器、センサなどの機器と、これらの機器を収納する筐体であるユニットケース32とを備える。貯湯タンク8は、湯水を貯留する。貯湯タンク8の下部に設けられた水導入口8aには、第三給水管9cが接続されている。水道等の水源から第一給水管9aへ供給される低温の水は、減圧弁31で所定圧力に調圧された上で、第三給水管9cを通って貯湯タンク8内に流入する。貯湯タンク8の上部に設けられた温水導入出口8dには、第一送湯管13及び第二送湯管21が接続されている。ヒートポンプユニット7で加熱された高温の湯は、第一送湯管13を通り、温水導入出口8dから貯湯タンク8内に流入する。貯湯タンク8内には、上側が高温で下側が低温になる温度成層を形成して湯水が貯留される。貯湯タンク8の表面には、複数の貯湯温度センサ42,43が、異なる高さの位置に取り付けられている。これらの貯湯温度センサ42,43で貯湯タンク8内の湯水の温度分布を検知できる。制御装置36は、その温度分布に基づいて、貯湯タンク8内の残湯量及び蓄熱量を把握できる。図示の構成では、貯湯温度センサの個数が2個であるが、3個以上の貯湯温度センサを設けても良い。
ふろ用熱交換器20は、貯湯タンク8またはヒートポンプユニット7から供給される湯の熱を利用して、浴槽30から導かれた浴槽水を加熱する熱交換器である。ふろ往き管27及びふろ戻り管28の一部は、タンクユニット33の内部にある。タンクユニット33の内部にあるふろ往き管27及びふろ戻り管28にふろ用熱交換器20が接続されている。ふろ用熱交換器20、ふろ往き管27、及びふろ戻り管28により、浴槽30に溜められた浴槽水を循環させるふろ循環回路が形成されている。ふろ戻り管28の途中には、ふろ循環回路に浴槽水を循環させるふろ循環ポンプ29と、浴槽30から出た浴槽水の温度を検知するふろ戻り温度センサ38とが配置されている。ふろ往き管27の途中には、ふろ用熱交換器20から出た浴槽水の温度を検知するふろ往き温度センサ37が配置されている。
三方弁11は、湯水が流入するaポート及びbポートと、湯水が流出するcポートとを有する流路切替手段である。三方弁11は、2つの経路、すなわちa−c経路と、b−c経路とに流路を切替可能である。四方弁18は、湯水が流入するbポート及びcポートと、湯水が流出するaポート及びdポートとを有する流路切替手段である。四方弁18は、4つの経路、すなわちa−b経路と、a−c経路と、b−d経路と、c−d経路とに流路を切替可能である。水導出口管10は、貯湯タンク8の下部に設けられた水導出口8bと三方弁11のaポートとの間をつなぐ。
ヒートポンプ往き管14の一部は、タンクユニット33の内部にあり、三方弁11のcポートに接続されている。タンクユニット33の内部にあるヒートポンプ往き管14の途中に、水ポンプ12が配置されている。水ポンプ12の下流には、循環する湯水の温度を検知する温度センサ48が配置されている。ヒートポンプ往き管14は、タンクユニット33の外部へ延びて、ヒートポンプユニット7の水の入口に接続されている。ヒートポンプ戻り管15の一部は、タンクユニット33の内部にあり、四方弁18のcポートに一端が接続されている。ヒートポンプ戻り管15は、タンクユニット33の外部へ延びて、ヒートポンプユニット7の水の出口に接続されている。
第一送湯管13は、四方弁18のdポートと、貯湯タンク8の上部の温水導入出口8dとの間をつなぐ。第一バイパス管16は、四方弁18のaポートと、貯湯タンク8の温水導入口8cとの間をつなぐ。本実施の形態では、温水導入口8cは、水導入口8a及び水導出口8bの位置より上、かつ、貯湯タンク8の1/2の高さの位置より下の位置にある。温水導入管20aは、第一送湯管13の途中から分岐し、ふろ用熱交換器20の1次側入口に接続されている。温水導出管20bは、ふろ用熱交換器20の1次側出口と、三方弁11のbポートとの間をつなぐ。第二バイパス管17は、水ポンプ12及び温度センサ48の下流のヒートポンプ往き管14から分岐し、四方弁18のbポートに接続されている。
三方弁11は、水導出口管10がヒートポンプ往き管14に連通する形態と、温水導出管20bがヒートポンプ往き管14に連通する形態との2つの流路形態に切り替え可能である。四方弁18は、ヒートポンプ戻り管15が第一送湯管13に連通する形態、ヒートポンプ戻り管15が第一バイパス管16に連通する形態、第一バイパス管16が第二バイパス管17に連通する形態、及び、第一送湯管13が第二バイパス管17に連通する形態、の4つの流路形態に切り替え可能である。
第一給水管9aの一端は、水道等の水源に接続されている。第一給水管9aの他端は、減圧弁31を介して第二給水管9b及び第三給水管9cに接続されている。第二給水管9bの下流側は、二つに分岐して、給湯用混合弁22の第一入口及びふろ用混合弁23の第一入口にそれぞれ接続されている。第二送湯管21の下流部は、二つに分岐して、給湯用混合弁22の第二入口及びふろ用混合弁23の第二入口にそれぞれ接続されている。給湯管24は、給湯用混合弁22の出口と給湯栓34との間をつなぐ。給湯栓34には、例えばシャワー、カラン等の給湯端末へつながる外部給湯管(図示省略)が接続されている。給湯管24の途中には、給湯管24を通る湯の流量を検知する給湯用流量センサ46と、給湯管24を通る湯の温度を検知する給湯温度センサ47とが配置されている。給湯端末へ湯を供給する場合には、貯湯タンク8の温水導入出口8dから第二送湯管21により供給される高温水と、第二給水管9bから供給される低温水とが給湯用混合弁22で混合されることで温度調節された湯が給湯管24へ供給される。給湯用混合弁22は、高温水と低温水との流量比を調整することで、目標温度の湯、すなわちユーザーがリモコン装置44にて設定した温度の湯を生成可能である。
湯張り管25の上流部は、ふろ用混合弁23の出口に接続されている。湯張り管25の下流部は、ふろ往き管27の途中に連通する。湯張り管25の途中には、湯張り管25を開閉するふろ用電磁弁26と、湯張り管25を通る湯の流量を検知するふろ用流量センサ45とが配置されている。本実施の形態の貯湯式給湯システム35は、浴槽30へ給湯する動作を行うことができる。浴槽30へ給湯する動作では、以下のようになる。ふろ用電磁弁26が開かれる。貯湯タンク8の温水導入出口8dから第二送湯管21により供給される高温水と、第二給水管9bから供給される低温水とがふろ用混合弁23で混合されることで温度調節された湯が湯張り管25へ供給される。当該湯は、ふろ往き管27またはふろ戻り管28を通って、タンクユニット33から浴槽30へ送られる。ふろ用混合弁23は、高温水と低温水との流量比を調整することで、目標温度の湯、すなわちユーザーがリモコン装置44にて設定した温度の湯を生成可能である。浴槽30へ給湯する動作は、「ふろ機能」の例である。
次に、本実施の形態1の貯湯式給湯システム35が行う蓄熱運転について説明する。蓄熱運転では、以下のようになる。ヒートポンプユニット7及び水ポンプ12が運転される。三方弁11は、水導出口管10とヒートポンプ往き管14とが連通する形態(a−c経路)とされる。四方弁18は、ヒートポンプ戻り管15と第一送湯管13とが連通する形態(c−d経路)とされる。水ポンプ12により、貯湯タンク8内の下部の水が、水導出口8b、水導出口管10、三方弁11、ヒートポンプ往き管14を経由し、ヒートポンプユニット7の水冷媒熱交換器3へ送られる。水冷媒熱交換器3を通過する間に加熱されて高温になった湯は、ヒートポンプ戻り管15、四方弁18、第一送湯管13、温水導入出口8dを通り、貯湯タンク8内の上部に流入する。このような蓄熱運転により、貯湯タンク8内に上から下に向かって湯が貯えられることで、貯湯タンク8内に熱が蓄積される。
次に、本実施の形態1の貯湯式給湯システム35が行う追い焚き運転について説明する。追い焚き運転は、浴槽30内の浴槽水を加温または保温するための運転である。追い焚き運転では、以下のようになる。水ポンプ12及びふろ循環ポンプ29が運転される。三方弁11は、温水導出管20bとヒートポンプ往き管14とが連通する形態(b−c経路)とされる。四方弁18は、第一バイパス管16と第二バイパス管17とが連通する形態(a−b経路)とされる。ふろ循環ポンプ29により、浴槽30内からふろ戻り管28へ浴槽水が引き込まれ、ふろ用熱交換器20へ送られる。そして、ふろ用熱交換器20を通過する間に加熱された浴槽水が、ふろ往き管27を通って浴槽30内へ戻る。水ポンプ12により、貯湯タンク8の上部から導出される高温水が、熱源流体として、温水導入出口8d、第一送湯管13の一部、温水導入管20aを通り、ふろ用熱交換器20へ送られる。そして、ふろ用熱交換器20を通過する間に温度低下した熱源流体、すなわち中温水が、温水導出管20b、三方弁11、ヒートポンプ往き管14の一部、第二バイパス管17、四方弁18、第一バイパス管16、温水導入口8cを通り、貯湯タンク8に戻る。追い焚き運転は、「ふろ機能」の例である。
図2は、実施の形態1の貯湯式給湯システム35が備えるリモコン装置44の外観を示す図である。図2に示すように、リモコン装置44は、操作部44a、表示部44c、及びスピーカー44dを備える。操作部44aは、ユーザーが操作するスイッチ等を備える。ユーザーは、リモコン装置44の操作部44aを操作することで、例えば運転動作指令、設定値の変更などの入力操作を行うことができる。表示部44cは、例えば液晶表示装置、有機EL表示装置などからなる。表示部44cは、貯湯式給湯システム35の状態等の情報を表示することでユーザーに報知できる。また、リモコン装置44は、スピーカー44dから音声または音を発することでユーザーに情報を報知できる。操作部44aが備えるスイッチには、例えば、ふろ湯張りスイッチ44bが含まれる。
ユーザーは、操作部44aを操作することで、ふろ機能の実行要求を入力できる。例えば、ユーザーは、浴槽30への湯張り動作を希望する場合には、ふろ湯張りスイッチ44bを押下することで、湯張り動作の実行要求を入力できる。操作部44aが備えるスイッチには、追い焚きスイッチ44e、足し湯スイッチ44fなどがさらに含まれてもよい。ユーザーは、追い焚き運転を希望する場合には、追い焚きスイッチ44eを押下することで、追い焚き運転の実行要求を入力できる。ユーザーは、浴槽30へ追加的に湯を供給する足し湯動作を希望する場合には、足し湯スイッチ44fを押下することで、足し湯動作の実行要求を入力できる。
給湯栓34につながる給湯管24へ給湯する動作のとき、制御装置36は、給湯用流量センサ46の信号に基づいて、給湯管24へ供給された湯の量[L]を検知できる。例えば、制御装置36は、給湯用流量センサ46で検知された流量[L/秒]を積算することで、給湯管24へ供給された湯の量[L]を検知できる。制御装置36は、一日の始まりから現在までに給湯管24へ供給された湯の量[L]の総計を、給湯積算湯量[L]として記憶する。なお、本明細書における「一日の始まり」とは、必ずしも午前0時でなくてもよく、予め定められた他の時刻、例えば午前6時、あるいは午前7時などを「一日の始まり」としてもよい。
浴槽30へ給湯する動作のとき、制御装置36は、ふろ用流量センサ45の信号に基づいて、浴槽30へ供給された湯の量[L]を検知できる。例えば、制御装置36は、ふろ用流量センサ45で検知された流量[L/秒]を積算することで、浴槽30へ供給された湯の量[L]を検知できる。浴槽30への湯張り動作のときには、浴槽30へ供給された湯の量[L]が、ユーザーがリモコン装置44にて設定した目標湯張り量に達すると、ふろ用電磁弁26が閉じられ、湯張り動作が終了する。制御装置36は、一日の始まりから現在までに浴槽30へ供給された湯の量[L]の総計を、ふろ積算湯量[L]として記憶する。
制御装置36は、給湯積算湯量[L]とふろ積算湯量[L]とを含む量を、一日の始まりから現在までの総使用量[L]として記憶する。制御装置36は、給湯積算湯量[L]とふろ積算湯量[L]との合計を総使用量[L]として記憶してもよい。
本実施の形態の貯湯式給湯システム35は、使用湯量の節約をユーザーに促すことのできる節水機能を備える。ユーザーは、リモコン装置44の操作部44aを操作することで、節水機能のオン/オフを設定できる。ユーザーは、使用湯量の節約を希望する場合には、節水機能をオンに設定すればよい。ユーザーは、使用湯量の節約を希望しない場合には、節水機能をオフに設定すればよい。節水機能がオンに設定されている場合には、制御装置36は、一日の始まりから現在までの総使用量[L]を、予め設定された節水設定湯量[L]と比較する。節水設定湯量[L]は、節約基準の例である。総使用量[L]が節水設定湯量[L]を超えた場合には、使用湯量を節約する必要がある状態にあるとみなせる。使用湯量を節約する必要がある状態のことを以下「節水状態」と称する。制御装置36は、総使用量[L]が節水設定湯量[L]を超えた場合には、節水状態にあることをユーザーに報知する。
本実施の形態では、制御装置36は、リモコン装置44の表示部44cに、例えば、メッセージ、グラフ、図形、アイコン、あるいはこれらの組み合わせなどを表示することで、節水状態にあることをユーザーに報知できる。当該表示を以下「節水状態表示」と称する。上記メッセージは、例えば、使用湯量が節約基準を超えている旨、あるいは使用湯量の節約を促す旨の内容でもよい。上記グラフは、例えば、給湯積算湯量[L]及びふろ積算湯量[L]と、節水設定湯量[L]との関係を表す内容でもよい。節水状態表示を行うことで、節水状態にあることをユーザーに分かりやすく報知できる。節水状態表示に代えて、または節水状態表示と併せて、リモコン装置44のスピーカー44dから上記メッセージの音声、あるいはアラーム音などを発することで、節水状態にあることをユーザーに報知してもよい。
図3は、実施の形態1の貯湯式給湯システム35において実行されるルーチンのフローチャートである。図3は、節水機能に関する制御ルーチンを示す。図3のステップS1で、制御装置36は、節水機能がオンに設定されているかオフに設定されているかを判断する。節水機能がオフに設定されている場合には、ステップS1からステップS4へ移行する。ステップS4で、制御装置36は、節水状態フラグをクリアする。節水状態フラグは、節水状態にあるか否かを示すフラグである。
ステップS1で節水機能がオンに設定されている場合には、ステップS1からステップS2へ移行する。ステップS2で、制御装置36は、一日の始まりから現在までの総使用量[L]が節水設定湯量[L]を超えているかどうかを判断する。総使用量[L]が節水設定湯量[L]を超えている場合には、ステップS2からステップS3へ移行する。ステップS3で、制御装置36は、節水状態フラグをセットする。これに対し、総使用量[L]が節水設定湯量[L]を超えていない場合には、制御装置36は、ステップS2からステップS4へ移行し、節水状態フラグをクリアする。
ステップS3またはステップS4からステップS5へ移行する。ステップS5で、制御装置36は、節水状態フラグがセットされているかどうかを判断する。節水状態フラグがセットされている場合には、ステップS5からステップS6へ移行する。ステップS6で、制御装置36は、リモコン装置44の表示部44cにて、節水状態表示を実施する。節水状態表示の実施後、所定時間を経過したときに、制御装置36は、節水状態表示を簡略化または終了してもよい。ステップS6では、リモコン装置44のスピーカー44dから音声あるいはアラーム音などを発することでユーザーに報知してもよい。
ステップS5で節水状態フラグがセットされていない場合には、ステップS5からステップS12へ移行する。ステップS12で、制御装置36は、リモコン装置44の表示部44cに節水状態表示を表示させない。節水機能がオフに設定されている場合には、ステップS4で節水状態フラグがクリアされているので、このステップS12に至る。節水機能がオフに設定されている場合には、使用湯量の節約をユーザーが希望していないので、節水状態表示を実施する必要はない。また、節水機能がオンに設定されている場合であっても、総使用量[L]が節水設定湯量[L]を超えていない場合には、ステップS4で節水状態フラグがクリアされているので、このステップS12に至る。この場合には、まだ使用湯量を節約する必要はないので、節水状態表示を実施する必要はない。ステップS12の後、制御装置36は、今回のルーチンを終了する。
一方、ステップS6で節水状態表示を実施した場合には、ステップS7へ移行する。ステップS7で、制御装置36は、ユーザーがふろ機能の実行要求を入力する操作を、リモコン装置44の操作部44aに対して加えたかどうかを判断する。当該操作を以下「ふろ機能操作」と称する。例えば、ステップS7で、制御装置36は、ふろ湯張りスイッチ44bが押下されたかどうかを判断する。ステップS7で、制御装置36は、追い焚きスイッチ44eが押下されたかどうかを判断してもよい。ステップS7で、制御装置36は、足し湯スイッチ44fが押下されたかどうかを判断してもよい。
ステップS7で、ふろ機能操作がない場合、すなわちふろ機能の実行要求をユーザーが入力していない場合には、制御装置36は、今回のルーチンを終了する。これに対し、ステップS7で、ふろ機能操作がある場合、すなわちふろ機能の実行要求をユーザーが入力した場合には、ステップS8へ移行する。ステップS8で、制御装置36は、ふろ機能を実行せず、ふろ機能の実行を保留する。また、ステップS8で、制御装置36は、リモコン装置44の表示部44cにて節水状態表示を再び実施する。ステップS8では、リモコン装置44のスピーカー44dから音声あるいはアラーム音などを発することでユーザーに報知してもよい。
このように、本実施の形態では、総使用量[L]が節水設定湯量[L]を超えているとき、すなわち節水状態にあるときには、ふろ機能の実行要求がユーザーから入力された場合に、ユーザーから要求されたふろ機能を実行せず、当該ふろ機能の実行を保留する。当該ふろ機能の実行が保留されることで、当該ふろ機能を利用することをユーザーが思いとどまる可能性がある。当該ふろ機能を利用することをユーザーが思いとどまることで、以下の効果が得られる。第一に、使用湯量を節約することができる。第二に、ユーザーの予期しない貯湯タンク8の湯切れが発生することを確実に抑制できる。第三に、ユーザーは、要求したふろ機能の実行が保留された場合に、湯が節約が必要な状態であることを容易に知ることができるので、使い勝手がよい。
なお、ステップS8で実行を保留する対象とするふろ機能は、湯張り動作だけでもよいし、追い焚き運転だけでもよいし、足し湯動作だけでもよいし、湯張り動作、追い焚き運転、及び足し湯動作のうちのいずれか二つでもよいし、その三つ全部でもよい。
本実施の形態であれば、ステップS8でふろ機能の実行を保留した際に、リモコン装置44の表示部44cにて節水状態表示を再び実施すること、あるいはリモコン装置44のスピーカー44dから音声あるいはアラーム音などを発することで、節水状態にあることを再びユーザーに知らしめることができる。このため、ふろ機能の利用を思いとどまることをユーザーに促すことができる。また、貯湯式給湯システム35の故障ではないかとユーザーが誤解することを確実に抑制できる。
ステップS8からステップS9へ移行する。ステップS9で、制御装置36は、ユーザーがふろ機能操作をリモコン装置44の操作部44aに対して加えたかどうかを再び判断する。ステップS9でふろ機能操作がない場合、すなわちふろ機能の実行要求をユーザーが入力していない場合には、再びステップS9の判断を実施する。ステップS9で、ふろ機能操作がある場合、すなわちふろ機能の実行要求をユーザーが入力した場合には、ステップS10へ移行する。ステップS10で、制御装置36は、リモコン装置44の表示部44cの節水状態表示を終了する。ステップS10からステップS11へ移行する。ステップS11で、制御装置36は、ユーザーから要求されたふろ機能を実行する。
このように、本実施の形態では、制御装置36は、ステップS8でふろ機能の実行を保留した後に、ふろ機能の実行要求がユーザーから再び入力された場合には、当該ふろ機能を実行する。このため、本実施の形態であれば、以下の効果が得られる。ふろ機能の実行を一旦保留してもユーザーがふろ機能の利用を思いとどまらない場合には、ユーザーがふろ機能を利用可能であるので、ユーザーの要求を満足できる。この場合、ユーザーは、節水状態にあることを理解した上で、ふろ機能の実行要求を再び入力している。このため、仮に貯湯タンク8の湯切れが発生した場合であっても、ユーザーは、それを予期できる。
本実施の形態では、制御装置36がステップS8でふろ機能の実行を保留した状態でも、ユーザーは給湯管24の湯、すなわち、例えばシャワー、カラン等の給湯端末へ供給される湯を使用可能である。このため、利便性を保ちつつ、使用湯量の節約を図れる。
本実施の形態では、ユーザーは、節水機能が不要である場合には、節水機能をオフに設定しておくことで、総使用量[L]が節水設定湯量[L]を超えた場合にもふろ機能の実行が保留されないようにすることを事前に設定できる。これにより、ユーザーが使用湯量の節約を希望しない場合に、ユーザーの利便性を向上できる。ただし、本発明は、節水機能をオフできないものでもよい。
節水設定湯量[L]のような節約基準の値は、変更可能でもよい。例えば、節約基準の値を、ユーザーがリモコン装置44にて任意に設定可能でもよい。あるいは、節約基準の値は、制御装置36に予め記憶された所定の値でもよい。制御装置36に予め記憶された複数の異なる値のうちから節約基準の値をユーザーがリモコン装置44にて選択可能でもよい。
本実施の形態では、給湯積算湯量[L]及びふろ積算湯量[L]を含む総使用量[L]と、節約基準となる節水設定湯量[L]との比較に基づいて節水機能を実施しているが、当該比較に代えて、以下のような変形例にしても、本実施の形態と類似の効果が得られる。
(変形例1)一日の始まりから現在までに給湯管24へ供給された湯の熱量[Jまたはcal]の総計と、一日の始まりから現在までに浴槽30へ供給された湯の熱量[Jまたはcal]の総計とを含む総使用量[Jまたはcal]と、節約基準となる熱量[Jまたはcal]とを比較してもよい。給湯管24へ供給された湯の熱量は、給湯用流量センサ46で検知される流量と、給湯温度センサ47で検知される温度とから計算できる。浴槽30へ供給された湯の熱量は、ふろ用流量センサ45で検知される流量と、ふろ往き温度センサ37またはふろ戻り温度センサ38で検知される温度とから計算できる。
(変形例2)一日の始まりから現在までに給湯管24へ連続的に供給された最大の湯の量である最大連続使用量[L]と、節約基準となる量[L]とを比較してもよい。制御装置36は、例えば以下のようにすることで、最大連続使用量[L]を検知できる。制御装置36は、給湯用流量センサ46の信号により、給湯管24への連続的な給湯を検知できる。制御装置36は、給湯管24への連続的な給湯のときの、給湯用流量センサ46で検知された流量[L/秒]を積算することで、その連続的な使用量[L]を検知できる。制御装置36は、新たに検知された連続的な使用量[L]が、それまでの最大連続使用量[L]を超えた場合に、最大連続使用量[L]を更新する。
(変形例3)一日の始まりから現在までに給湯管24へ連続的に供給された最大の湯の熱量である最大連続使用量[Jまたはcal]と、節約基準となる熱量[Jまたはcal]とを比較してもよい。制御装置36は、給湯管24への連続的な給湯のときの、給湯用流量センサ46で検知された流量[L/秒]と、給湯温度センサ47で検知される温度とから、最大連続使用量[Jまたはcal]を計算できる。
なお、上記の変形例2または変形例3において、制御装置36が最大連続使用量として検知する給湯管24への連続的な給湯には、基準時間に比べて短い時間の中断を挟んで続く給湯管24への給湯を含んでもよい。当該基準時間は、例えば、5秒、10秒、あるいは30秒などとしてもよい。制御装置36は、給湯管24への給湯が、当該基準時間以内の中断を挟んで断続的に続いた場合に、給湯管24への連続的な給湯とみなして、最大連続使用量を検知してもよい。上記のようにすることで、以下の効果が得られる。ユーザーが例えばシャワーからカランへ切り替えて連続的に湯を使用したような場合にも、最大連続使用量を精度良く検知できる。
図4は、実施の形態1の貯湯式給湯システム35が備える制御装置36のハードウェア構成の例を示す図である。制御装置36の各機能は、処理回路により実現される。図4に示す例では、制御装置36の処理回路は、少なくとも1つのプロセッサ361と少なくとも1つのメモリ362とを備える。処理回路が少なくとも1つのプロセッサ361と少なくとも1つのメモリ362とを備える場合、制御装置36の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、少なくとも1つのメモリ362に格納される。少なくとも1つのプロセッサ361は、少なくとも1つのメモリ362に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、制御装置36の各機能を実現する。少なくとも1つのプロセッサ361は、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)ともいう。例えば、少なくとも1つのメモリ362は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disc)等である。
図5は、実施の形態1の貯湯式給湯システム35が備える制御装置36のハードウェア構成の他の例を示す図である。図5に示す例では、制御装置36の処理回路は、少なくとも1つの専用のハードウェア363を備える。処理回路が少なくとも1つの専用のハードウェア363を備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものである。制御装置36の各部の機能がそれぞれ処理回路で実現されても良い。また、制御装置36の各部の機能がまとめて処理回路で実現されても良い。
また、制御装置36の各機能について、一部を専用のハードウェア363で実現し、他の一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。処理回路は、ハードウェア363、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、制御装置36の各機能を実現しても良い。
また、単一の制御装置により貯湯式給湯システム35の動作が制御される構成に限定されるものではなく、複数の制御装置が連携することで貯湯式給湯システム35の動作を制御する構成にしても良い。