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JP6509458B2 - 切断品の製造方法、製造システムおよび切断品 - Google Patents
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JP6509458B2 - 切断品の製造方法、製造システムおよび切断品 - Google Patents

切断品の製造方法、製造システムおよび切断品 Download PDF

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Description

本発明は、連続体を切断して形成される製品(切断品)の製造方法、製造システムおよび切断品に係り、特に、それぞれの切断品に対する識別情報のマーキングに関する。
従来、鋼管などに代表されるように、連続体を切断して形成される製品の識別や管理などを適切に行うために、製品に対して固有の識別情報をマーキングする技術が知られている。例えば、特許文献1には、一連の製造工程を経て所定の長さに切断された鋼管に対して、識別情報(マトリクスコード)を付加する生産管理方法が開示されている。具体的には、鋼管として1本化された直後の処理である研磨工程と同時またはそれ以降において、レーザ光を用いて、鋼管の端部に1つのマトリクスコードがマーキングされる。このマトリクスコードは、 鋼管が回転しながら搬送される際に読み取られ、製造情報および品質情報を管番号毎に識別・記録することによって、製造履歴として管理される。
また、製品に付された識別情報に基づいて、製品の管理を行う技術も知られている。例えば、特許文献2には、組立・生産ラインで製造される製造物の管理を効率的かつ迅速に行うことが可能な生産管理システムが開示されている。この生産管理システムでは、複数工程からなる生産・組立ラインにおいて、被組立品に付された識別情報が被組立品毎に読み取られる。この識別情報としては、ライン上の被組立品に添付されているバーコード表上で対象となるバーコードデータ(機種コードおよび組付連番)が用いられる。そして、被組立品の不良内容や発生日時などの品質データが、識別情報とともにサーバに送出され、サーバにて管理される。
特許文献3には、長期にわたる部材情報の信頼性を確保し、部材のライフサイクル全般にわたって部材情報へのアクセス及び追加・更新を容易にする部材情報管理装置が開示されている。具体的には、まず、システム建築の外壁パネルの製造工場において、製造履歴情報を含む初期情報が2次元コードに変換されて外壁パネルに直接マーキングされる。外壁パネルは、建築物を構成する部材として組み立てられ、使用された後、補修、解体、再使用等が行われると、例えばハンディタイプの2次元コードリーダとレーザマーカーとを用いて、追加履歴情報を格納した2次元コードが順次書き加えられる。または、現在の2次元コードを読み取って、格納されている情報及び追加情報に基づき、更新履歴情報が作成され、新たな2次元コードに変換して再度同一位置にマーキングされる。
特許第5196082号公報 特開2002−56056号公報 特開2005−165659号公報
しかしながら、連続体を切断して切断品を形成した後に、それぞれの切断品に対して識別情報をマーキングする手法では、連続体を切断する間隔が一定でない場合、換言すれば、長さが異なる多品種の切断品を製造する場合において、マーキングの位置決めが容易ではない。その結果、切断品へのマーキングを行う設備が複雑化したり、スループットの低下を招くといった問題が生じる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、切断品の長さの大小に関わりなく、切断品に対するマーキングを比較的簡単な設備で効率的に行うことである。
かかる課題を解決すべく、第1の発明は、鋼帯材を切断して形成される切断品の製造方法を提供する。この製造方法では、第1のステップとして、搬送方向に帯状に延在する鋼帯材の一方の面に対して、識別情報が所定のマーキング間隔で並ぶように、マーキングの位置毎に情報の内容が互いに異なる固有の識別情報を繰り返しマーキングする。第2のステップとして、識別情報がマーキングされた鋼帯材を搬送方向に延在する管状または形鋼状の連続体となるように成形する。第3のステップとして、成形された鋼帯材をマーキング間隔の整数倍である任意の長さで繰り返し切断することによって、長さの異なる複数のタイプの切断品を作成する。第4のステップとして、それぞれのタイプの切断品における一方の切断端から同じ位置に存在する識別情報をセンサで読み取って、切断品を個別に管理するための管理情報として、管理システムが備える管理データベースに登録する。
ここで、第1の発明において、上記第1のステップは、識別情報がマーキングされる毎に、識別情報が記入された管理レコードを新規に生成して、管理データベースに追加するステップを含んでいてもよい。この場合、上記第4のステップは、センサによって読み取られた識別情報に対応する管理レコードを、切断品を管理する上で必要な管理レコードとして有効化することが好ましい。
第1の発明において、上記第4のステップは、管理レコードに切断品の長さが記入されたことを以て、当該管理レコードが有効化されることが好ましい。
第1の発明において、切断品の識別情報に対応する管理レコードに、管理情報として、この切断品の製品情報または工程情報を記入する第5のステップをさらに設けてもよい。
第1の発明において、切断品の識別情報に対応する管理レコードに、管理情報として、この切断品の品質情報を記入する第6のステップをさらに設けてもよい。
第1の発明において、切断品の識別情報に対応する管理レコードに、管理情報として、この切断品の出荷情報を記入する第7のステップをさらに設けてもよい。
第1の発明において、上記管理レコードは、管理情報として、切断品の製造工程における時間情報を含んでいてもよい。この場合、管理レコードに記入された管理情報に基づいて、切断品の一連の製造工程における効率管理を行う第8のステップをさらに設けることが好ましい。
第1の発明において、上記識別情報は、成形された鋼帯材の内周面にマーキングされていてもよい。この場合、上記4のステップにおいて、センサは、切断品の開口近傍の内周面にマーキングされた識別情報を、切断品の開口を介して読み取ることが好ましい。
第2の発明は、搬送路と、マーキング装置と、成形機と、切断機と、センサと、管理システムとを有する、切断品の製造システムを提供する。搬送路は、搬送方向に帯状に延在する鋼帯材を搬送する。マーキング装置は、搬送路上の鋼帯材の一方の面に対して、識別情報が所定のマーキング間隔で並ぶように、マーキングの位置毎に情報の内容が互いに異なる固有の識別情報を繰り返しマーキングする。成形機は、識別情報がマーキングされた鋼帯材を管状または形鋼状に成形する。切断機は、成形された鋼帯材をマーキング間隔の整数倍である任意の長さで繰り返し切断することによって、長さの異なる複数のタイプの切断品を作成する。センサは、それぞれのタイプの切断品における一方の切断端から同じ位置に存在する識別情報を読み取る。管理システムは、センサによって読み取られた識別情報を、切断品を個別に管理するための管理情報として、管理データベースに登録する。
第3の発明は、管状または形鋼状に成形された連続体である鋼帯材を切断して形成され、長さが異なる複数のタイプが用意された切断品を提供する。この切断品は、本体部と、複数の識別情報とを有する。本体部は、管状または形鋼状の形状を有し、両端が切断端となっており、一方の切断端から他方の切断端に向かって延在する。複数の識別情報は、本体部の内周面および外周面の一方にそれぞれがマーキングされており、本体部の長手方向に所定のマーキング間隔を空けて並んでいると共に、情報の内容が互いに異なる。ここで、本体部の長さは、マーキング間隔の整数倍である任意の長さを有する。また、それぞれのタイプの切断品における一方の切断端から同じ位置に存在する識別情報は、センサによって読み取り可能であり、切断品を個別に管理するための管理情報として用いられる。
第1または第2の発明によれば、鋼帯材を切断する前に、切断品の長さの大小に関わりなく、所定のマーキング間隔で、マーキングの位置毎に情報の内容が互いに異なる固有の識別情報を繰り返し付与することで、鋼帯材(最終的には切断品)に対するマーキングを比較的簡単な設備で効率的に行うことができる。また、それぞれのタイプの切断品の長さは、マーキング間隔の整数倍として設定されるので、どのタイプであっても、切断品の切断端から同じ位置に識別情報が存在することを保証できる。
第3の発明によれば、切断品の長さがマーキング間隔の整数倍として設定されるので、どのタイプであっても切断品の切断端から、同じ位置に識別情報が存在することを保証できる。
鋼管の製造システムの概略的な構成図 鋼管の製造プロセスの説明図 スパイラル鋼管の製造プロセスの説明図 各種タイプの鋼管を示す図 管理データベースの管理レコード構成を示す図
本実施形態では、「連続体」を切断して形成される「切断品」として、「鋼帯材」を切断して形成される「鋼管」を一例に説明する。図1は、鋼管の製造システムの概略的な構成図である。この製造システム1は、ロール状に巻かれた帯状の鋼帯材2を引き出して搬送路3に導き、帯状に延在する鋼帯材2に対して所定の前処理(連続工程)を行いながら、所定の長さに切断することによって鋼管4を作成する。連続工程で使用される素材は、鋼帯材2の他に、鉄または非鉄系の単体もしくは複合体を有し、かつ、連続して延在する金属材を用いてもよく、また、これらの部材は、有機物または無機物でコーティングされていてもよい。
搬送路3上には、連続工程で用いられる装置として、マーキング装置5と、成形機6と、溶接機7と、切断機8とが設けられている。本実施形態の特徴の一つは、切断機8よりも前にマーキング装置5が設けられている点、すなわち、切断機8による鋼帯材2の切断よりも前に、マーキング装置5による識別情報のマーキングが行われる点にある。
マーキング装置5は、帯状に延在する板状の鋼帯材2に対して、識別情報を逐次マーキングする。本実施形態では、マーキングした識別情報の耐久性や耐候性などを確保すべく、レーザ光を照射するレーザマーカーをマーキング装置5として用いると共に、鋼帯材2を管状に成形した際に内周面となる一方の面(例えば上面)に対してマーキングを行う。レーザマーカーは、搬送路3と平行に配置された軸上を往復自在であり、搬送路3上を移動する鋼帯材2との相対速度が0になるように移動しながら、鋼帯材2の所定の位置に非接触でマーキング処理を施す。ただし、マーキング装置5としては、レーザマーカーが好ましいものの、これに限定されるものではなく、インクによる印刷やラベルの貼り付け等を含めて、周知の手法を任意に用いることができる。また、識別情報の印字形態は、記号や番号をそのまま印字してもよいが、二次元バーコードのように図案化したものを印字してもよい。
図2に示すように、鋼帯材2に対する識別情報12のマーキングは、幅方向の中央において所定の間隔L(例えば900mmピッチ)で一列に並ぶように、繰り返し行われる。鍛接鋼管や電縫鋼管のように、帯状の鋼帯材2を幅方向に円形に変形させて端部同士を接合する構成の場合、平面状態における間隔Lは、管状に成形された状態における「マーキング間隔L」と一致する。本明細書において、「マーキング間隔」とは、切断品として成形された状態における識別情報12の間隔をいう。
一方、図3に示すように、鋼帯材2が螺旋状に成形されたスパイラル鋼管の場合、マーキング間隔Lは、マーキングが実際に施された時点における平面上の間隔(以下「L1」とする)とは一致しない。この場合、管状に成形した際に所望のマーキング間隔L(例えば900mmピッチ)になるように、管の径や鋼帯材2の幅を考慮した上で、平面上の間隔L1がより長く設定されることになる。
鋼帯材2に順次付加される一連の識別情報12は、互いに内容が異なる固有の情報が用いられる。このような識別情報12としては、固有性を有する限り、通し番号などを含めて、どのようなものを用いてもよいが、本実施形態では、12桁のタイムスタンプ(年2桁+月日4桁+時分4桁+秒2桁)を用いる。この場合、マーキングに要する時間が1秒よりも長いならば、識別情報12の内容が重複することはなく、識別情報12としての固有性が保証される。
搬送路3上における鋼帯材2の移動速度に対して、マーキング装置5のマーキング能力が追い付かない場合には、複数のマーキング装置5を配置してもよい。例えば、1本の搬送路3上に2台のマーキング装置5を配置して、一方のマーキング装置5で奇数番目の識別情報12をマーキングし、他方のマーキング装置5で偶数番目の識別情報12をマーキングするといった如くである。これにより、鋼帯材2の移動が高速であっても、それに追従できるマーキング能力を確保することができる。なお、この場合であっても、上述した識別情報12の固有性を保証すべきことはいうまでもない。
成形機6は、図2や図3に示したように、搬送路3上を移動する帯状の鋼帯材2を管状に成形する。溶接機7は、管状に成形された鋼帯材2の所定の箇所を溶接して、管構造として完成させる。なお、図1では省略されているが、前処理用の装置として、鋼帯材2を加熱する加熱装置や、溶接により生じたビートを切削するビート切削機などを追加してもよい。切断機8は、所定の加工が行われた鋼帯材2を所定の長さに切断する。これにより、連続した鋼帯材2から鋼管4が1本毎に作成される。
制御装置9は、マーキング装置5と、成形機6と、溶接機7と、切削機8とを統合的に制御する。本実施形態では、鋼管4における識別情報12の位置を揃える必要がある関係上、マーキング装置5と切断機8とを同期させることが重要であり、そのための同期制御を制御装置9が司る。
切断機8による鋼帯材2の切断は、マーキング間隔Lの整数倍である任意の長さで繰り返し行われる。これによって、長さの異なる複数のタイプの鋼管4が作成される。図4は、一例として4タイプの鋼管4a〜4dを示す図である。同図において、長さの最も短い鋼管4a(1倍管)は、マーキング間隔Lと同じ長さを有する本体部13aと、1つの識別情報12aとを有する。鋼管4a(切断品)の主体をなす本体部13aは、切断機8による切断によって両端が切断端(すなわち、切断面が形成された端部)となっており、一方の切断端から他方の切断端に向かって長さLで延在している。また、識別情報12aは、鋼管4a(本体部13a)の開口近傍の内周面にマーキングされており、この鋼管4aに固有の内容を有している。この識別情報12aは、この鋼管4aを識別するための情報として用いられる。
鋼管4b(2倍管)は、マーキング間隔Lの2倍の長さ(L×2)を有する本体部13bと、2つの識別情報12とを有する。鋼管4b(切断品)の主体をなす本体部13bは、切断機8による切断によって両端が切断端となっており、一方の切断端から他方の切断端に向かって長さL×2で延在している。また、2つの識別情報12は、本体部13bの長手方向に一列に並んで配置されている。これらの識別情報12は、いずれも鋼管4bに固有の内容を有しているものの、鋼管4aと同様、鋼管4b(本体部13b)の開口近傍の内周面にマーキングされている識別情報12bだけが有効かつ唯一の識別情報として用いられる。その理由は、後述するセンサ10にて識別情報12を読み取る際、読み取り位置を統一するためである。
鋼管4c(3倍管)は、マーキング間隔Lの3倍の長さ(L×3)を有する本体部13cと、3つの識別情報12とを有する。鋼管4c(切断品)の主体をなす本体部13cは、切断機8による切断によって両端が切断端となっており、一方の切断端から他方の切断端に向かって長さL×3で延在している。また、3つの識別情報12は、本体部13cの長手方向に一列に並んでおり、かつ、等間隔で配置されている。これらの識別情報12は、いずれも鋼管4cに固有の内容を有しているものの、上述した理由から、鋼管4c(本体部13c)の開口近傍の内周面にマーキングされている識別情報12cだけが有効かつ唯一の識別情報として用いられる。
鋼管4d(4倍管)は、マーキング間隔Lの4倍の長さ(L×4)を有する本体部13dと、4つの識別情報12とを有する。鋼管4d(切断品)の主体をなす本体部13dは、切断機8による切断によって両端が切断端となっており、一方の切断端から他方の切断端に向かって長さL×4で延在している。また、4つの識別情報12は、本体部13dの長手方向に一列に並んでおり、かつ、等間隔で配置されている。これらの識別情報12は、いずれも鋼管4bに固有の内容を有しているものの、上述した理由から、鋼管4d(本体部13d)の開口近傍の内周面にマーキングされている識別情報12dだけが有効かつ唯一の識別情報として用いられる。
5倍管以降についても同様である。本マーキング方法によってマーキングされた鋼管4(2倍管以降)の構造的な固有の特徴としては、(1)複数の識別情報12が本体部の長手方向に所定のマーキング間隔を空けて並んでいること、(2)複数の識別情報12の内容は互いに異なること、および、(3)本体部の長さは、マーキング間隔の整数倍である任意の長さを有することが挙げられる。そして、特に、3倍管以降の構造的な固有の特徴として、(4)識別情報が本体部の長手方向に等間隔で並んでいることが挙げられる。
再び図1を参照すると、センサ10は、鋼管4a〜4dの開口近傍の内周面にマーキングされた識別情報12a〜12dを、鋼管4a〜4dの開口を介して読み取る。その際、鋼管4a〜4dの内側は無処理であってもよいが、メッキや塗装等による被覆処理が施されていてもよい。センサ10としては、例えば、内視鏡のようなカメラを用い、カメラによって撮像された画像に基づいて、識別情報12a〜12dを判別する。センサ10によって読み取られた識別情報12a〜12dは、鋼管4a〜4dを1本毎に識別するための情報として管理システム11に送信され、管理データベース14に登録される。管理データベース14には、識別情報12a〜12d以外にも様々な管理情報が登録され、これらの管理情報は、鋼管4a〜4dを様々な目的で管理するために用いられる。
図5は、管理データベース14における管理レコードの構成を示す図である。管理データベース14は、多数の管理レコードによって構成されており、1つの識別情報12に対応して1つの管理レコードが設けられている。1つの管理レコードは、「識別情報」、「長さ」、「製品情報」、「品質情報」、「出荷情報」などのフィールドで構成されている。「識別情報」には、マーキング装置5によってマーキングされた識別情報12(ID1,ID2・・・)が記入される。具体的には、制御装置9は、マーキング装置5に対して識別情報12のマーキングを指示すると共に、その旨を管理システム11に通知する。この通知を受けた管理システム11は、この識別情報12が記入された管理レコードを新規に生成して、管理データベース14に追加する。これによって、識別情報12がマーキングされる毎に、新規管理レコードが管理データベース14に順次追加されていく。ただし、識別情報12付きの新規管理レコードが生成・追加された時点では、識別情報12と鋼管4とは未だ関連付けられていない。
「長さ」のフィールドには、管理情報として、制御装置9の制御下で切断機8が切断した鋼管4(製品)の長さ(実測値またはそれに準ずる値)が記入される。具体的には、制御装置8から鋼管4の長さの通知を受けた管理システム11は、センサ10によって読み取られた識別情報12に対応する管理レコードに、この鋼管4の長さを記入する。「長さ」に値が記入されることは、鋼管4を管理する上で必要な管理レコードとして有効化されることを意味する(値の記入がなければ無効)。本実施形態では、所定のマーキング間隔で識別情報12を一律にマーキングしていく関係上、鋼管4の識別情報12として必要なものと、不要なものとが混在する。ある管理レコードにおいて、「長さ」のフィールドに値が記入されると、その時点で、この管理レコードに記入されている識別情報12が有効化され、特定の鋼管4と関連付けられる。
図5の例では、長さLの1倍管が識別情報ID1、長さ2Lの2倍管が識別情報ID2、長さLの1倍管が識別情報ID4にそれぞれ関連付けられていることを示している。2つの識別情報ID2,ID3がマーキングされている2倍管については、センサ10によって読み取られた識別情報ID2によって識別され、識別情報ID3は、鋼管4の管理上、不要または無効な情報として取り扱われる。なお、「長さ」に値を記入することに代えて、有効/無効のフラグを記入するフィールドを別に設けることによって、管理レコード(識別情報12)の有効/無効を管理してもよい。
なお、切断機8によって生成されたn倍管(n≧2)を後工程で更に切断して細分化する場合、細分化されたそれぞれの鋼管4の識別情報12が読み取られ、読み取られた識別情報12に対応する管理レコードに長さが追記される。これにより、後工程での切断に伴い、当初無効だった管理レコード(識別情報12)が事後的に有効化される。
「製品情報」のフィールドには、管理情報として、製造の各工程に関する工程情報、または、製造工程を経て製品化された鋼管4の詳細を示す製品情報(製造の指示番号など)が記入される。管理システム11は、センサによって読み取られた識別情報12から鋼管4を特定し、この識別情報12に対応する管理レコードに製品情報を記入する。これにより、管理システム11において、鋼管4の工程管理や製品管理を行うことができる。
「品質情報」のフィールドには、管理情報として、鋼管4の品質情報(製品の材料やロット番号など)が記入される。管理システム11は、センサによって読み取られた識別情報12から鋼管4を特定し、この識別情報12に対応する管理レコードに品質情報を記入する。これにより、管理システム11において、鋼管4の品質管理を行うことができる。
「出荷情報」のフィールドには、管理情報として、鋼管4を出荷する際の出荷情報(ロットおよび束の番号など)が記入される。管理システム11は、センサによって読み取られた識別情報12から鋼管4を特定し、この識別情報12に対応する管理レコードに出荷情報を記入する。最終的に、出荷情報の記入がない場合、この管理レコードに関する鋼管4は不良品とみなされる。これにより、管理システム11において、鋼管4の出荷管理を行うことができる。
また、管理データベース14に蓄積された管理レコード群の管理情報に基づいて、鋼管4の一連の製造工程における効率管理を行うこともできる。この場合、管理レコードは、管理情報として、切断品の製造工程における時間情報を含み、本実施形態では、識別情報としてのタイムスタンプを用いることができる。このような効率管理としては、例えば、製造ラインの製造速度の算出や、製品の歩留まりの算出などが挙げられる。製造速度の算出では、「長さ」のフィールドに記載された値を特定すると共に、マーキング時間を抽出する。マーキング時間は、「識別情報」のフィールドにおける直前のIDより特定される。製造速度は、(長さ)÷(マーキング時間−直前のマーキング時間)より算出される。一方、歩留まりの算出では、まず、歩留りを算出する時間を決定する。つぎに、決定した時間内に有効となっている鋼帯材2の総長さを算出すると共に、製品情報より長さ当たりの重量を抽出する。そして、(総長さ)×(長さ当たり重量)より(投入重量)を算出する。また、上記時間内に有効、かつ、出荷情報に情報が入っている管理レコードを参照して、(製品総長さ)を算出すると共に、製品情報より(長さ当たりの重量)を抽出する。(製品重量)は、(製品総長さ)×(長さ当たり重量)として算出される。歩留まりは、(製品重量)÷(投入重量)によって算出される。なお、識別情報として、時間情報とは関係のない情報(例えば、通し番号)を用いる場合には、切断品の製造工程における時間情報が記入されるフィールドを管理レコードに設けることが好ましい。
このように、本実施形態によれば、帯状に延在する鋼帯材2を切断する前に、鋼管4の寸法の大小に関わりなく、連続した鋼帯材2に対して、所定のマーキング間隔Lで識別情報12を繰り返し付与する。これにより、鋼管4に対するマーキングを比較的簡単な設備で効率的に行うことができる。
また、本実施形態によれば、それぞれのタイプの鋼管4a〜4dの長さがマーキング間隔Lの整数倍として設定されるので、どのタイプであっても、同じ位置に識別情報12a〜12dが存在することを保証できる。そのため、識別情報12a〜12dを読み取るセンサ機構を複雑化させることなく、この読み取りを容易かつ効率的に行うことができる。
さらに、本実施形態によれば、鋼管4にマーキングされた識別情報12をセンサ10で読み取って、鋼管4を識別するためのキー情報として、管理データベース14に登録すると共に、工程・製品管理、品質管理、出荷管理、効率管理などに必要な情報を識別情報12と関連付けて登録することで、管理効率の向上を図ることができる。
なお、上述した実施形態では、鋼帯材2の内周面側に識別情報12をマーキングする例について説明したが、鋼帯材2の外周面側にマーキングしても製品の使用上問題がないのであれば、外周面側にマーキングしてもよい。
また、上述した実施形態では、鋼帯材2を切断して形成される鋼管4を一例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、連続体を切断して形成される様々な切断品に対して、広く適用することができる。このような切断品としては、例えば、溝形鋼、等辺山形鋼、U型鋼矢板、直線形鋼矢板、丸棒、平鋼、角鋼、スリットコイルなどが挙げられる。
1 製造システム
2 鋼帯材
3 搬送路
4 鋼管
5 マーキング装置
6 成形機
7 溶接機
8 切断機
9 制御装置
10 センサ
11 管理システム
12 識別情報
13a〜13d 本体部
14 管理データベース

Claims (10)

  1. 鋼帯材を切断して形成される切断品の製造方法において、
    搬送方向に帯状に延在する鋼帯材の一方の面に対して、識別情報が所定のマーキング間隔で並ぶように、マーキングの位置毎に情報の内容が互いに異なる固有の識別情報を繰り返しマーキングする第1のステップと、
    前記識別情報がマーキングされた鋼帯材を前記搬送方向に延在する管状または形鋼状の連続体となるように成形する第2のステップと、
    前記成形された鋼帯材を前記マーキング間隔の整数倍である任意の長さで繰り返し切断することによって、長さの異なる複数のタイプの切断品を作成する第3のステップと、
    それぞれのタイプの切断品における一方の切断端から同じ位置に存在する前記識別情報をセンサで読み取って、前記切断品を個別に管理するための管理情報として、管理システムが備える管理データベースに登録する第4のステップと
    を有することを特徴とする切断品の製造方法。
  2. 前記第1のステップは、前記識別情報がマーキングされる毎に、前記識別情報が記入された管理レコードを新規に生成して、前記管理データベースに追加するステップを含み、
    前記第4のステップは、前記センサによって読み取られた識別情報に対応する管理レコードを、前記切断品を管理する上で必要な管理レコードとして有効化することを特徴とする請求項1に記載された切断品の製造方法。
  3. 前記第4のステップは、前記管理レコードに前記切断品の長さが記入されたことを以て、当該管理レコードが有効化されることを特徴とする請求項2に記載された切断品の製造方法。
  4. 前記切断品の識別情報に対応する前記管理レコードに、前記管理情報として、当該切断品の製品情報または工程情報を記入する第5のステップをさらに有することを特徴とする請求項1に記載された切断品の製造方法。
  5. 前記切断品の識別情報に対応する前記管理レコードに、前記管理情報として、当該切断品の品質情報を記入する第6のステップをさらに有することを特徴とする請求項1に記載された切断品の製造方法。
  6. 前記切断品の識別情報に対応する前記管理レコードに、前記管理情報として、当該切断品の出荷情報を記入する第7のステップをさらに有することを特徴とする請求項1に記載された切断品の製造方法。
  7. 前記管理レコードは、前記管理情報として、前記切断品の製造工程における時間情報を含み、
    前記管理レコードに記入された前記管理情報に基づいて、前記切断品の一連の製造工程における効率管理を行う第8のステップをさらに有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載された切断品の製造方法。
  8. 前記識別情報は、前記成形された鋼帯材の内周面にマーキングされており、
    前記第4のステップにおいて、前記センサは、前記切断品の開口近傍の内周面にマーキングされた前記識別情報を、前記切断品の開口を介して読み取ることを特徴とする請求項1に記載された切断品の製造方法。
  9. 鋼帯材を切断して形成される切断品の製造システムにおいて、
    搬送方向に帯状に延在する鋼帯材を搬送する搬送路と、
    前記搬送路上の前記鋼帯材の一方の面に対して、識別情報が所定のマーキング間隔で並ぶように、マーキングの位置毎に情報の内容が互いに異なる固有の識別情報を繰り返しマーキングするマーキング装置と、
    前記識別情報がマーキングされた鋼帯材を管状または形鋼状に成形する成形機と、
    前記成形された鋼帯材を前記マーキング間隔の整数倍である任意の長さで繰り返し切断することによって、長さの異なる複数のタイプの切断品を作成する切断機と、
    それぞれのタイプの切断品における一方の切断端から同じ位置に存在する前記識別情報を読み取るセンサと、
    前記センサによって読み取られた前記識別情報を、前記切断品を個別に管理するための管理情報として、管理データベースに登録する管理システムと
    を有することを特徴とする切断品の製造システム。
  10. 管状または形鋼状に成形された連続体である鋼帯材を切断して形成され、長さが異なる複数のタイプが用意された切断品において、
    前記管状または形鋼状の形状を有し、両端が切断端となっており、一方の切断端から他方の切断端に向かって延在する本体部と、
    前記本体部の内周面および外周面の一方にそれぞれがマーキングされており、前記本体部の長手方向に所定のマーキング間隔を空けて並んでいると共に、マーキングの位置毎に情報の内容が互いに異なる複数の識別情報とを有し、
    前記本体部の長さは、マーキング間隔の整数倍である任意の長さを有し、
    それぞれのタイプの切断品における前記一方の切断端から同じ位置に存在する前記識別情報は、センサによって読み取り可能であり、前記切断品を個別に管理するための管理情報として用いられることを特徴とする切断品。
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