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JP6511020B2 - 車椅子乗降装置 - Google Patents
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JP6511020B2 - 車椅子乗降装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に車椅子を乗降させるための技術に関する。
福祉車両において被介護者を車両側方から乗車させる装置として、特許文献1には、ハンモックを用いて被介護者を乗車させ、車両内の座席に座らせることが開示されている。
特開2004−173925号公報
特許文献1に記載の技術では、車椅子に座っている被介護者をハンモックに移動させ、さらに車両内の座席に移動させるため、介護者の負担が大きかった。また、特許文献1に記載の技術では、車椅子を車両の他のスペースに収容する必要があった。もし仮に、特許文献1に記載の技術で被介護者を車椅子ごと乗車させようとする場合には、アームの先端に設けられたモータによって、車椅子及び被介護者を吊り上げることになる。そのため、車椅子及び被介護者の重量バランスの崩れ等によってハンモックが揺れてしまい、乗降作業が不安定となってしまう。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、被介護者を車両に対して車椅子ごと安定的に乗降させることが可能な車椅子乗降装置を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するために、本発明は、車椅子を吊り上げることによって車両に対して当該車椅子を乗降させる車椅子乗降装置であって、前記車両のフロアに設置されており、上下方向に延設されている支柱部と、前記支柱部から横方向に延設されており、前記支柱部に対して上下方向に変位可能なアーム部と、前記アーム部を前記支柱部に対して上下動させるアクチュエータと、を備え、前記アーム部は、関節部を介して連結された複数のアームを備えており、前記複数のアームのうち前記支柱部に連結される元アーム部は、前記支柱部に回動可能に取り付けられる上下一対の横アーム部と、前記横アーム部の先端部を互いに連結する縦アーム部と、を備えることによって、前記支柱部とともに4節リンク機構を構成しており、前記複数のアームのうち前記元アーム部に連結される先アーム部は、前記縦アーム部に前記関節部を介して上下軸周りに回転可能に連結されており、前記アクチュエータは、前記支柱部内に設けられて前記4節リンク機構の一つの関節部を駆動させるモータであることを特徴とする。
かかる構成によると、アーム部の先端部にアクチュエータ、ロープ等を設ける必要がなく、被介護者を車両の側方から車椅子ごと安定的に乗降させることができる。
前記支柱部は、前記フロアに設置される固定柱部と、前記固定柱部から上方へ延設されており、前記固定柱部に対して上下軸周りに回転可能な回転柱部と、を備え、前記上下一対の横アーム部は、前記回転柱部に取り付けられており、前記モータは、前記回転柱部内に設けられている構成であってもよい。
また、車椅子乗降装置は、前記車両の前記フロアに形成されているシート取付部に固定されるベースプレートを備え、前記支柱部は、車体の側面の後部でスライドドアが設けられるドア開口部の後端部近傍に設けられるとともに、前記ベースプレート上に固定されており、前記ベースプレート上には、前記車椅子が接地可能である構成であってもよい。
かかる構成によると、車両に特殊な改造を行うことなく適用可能である。
前記車椅子乗降装置は、前記アーム部の先端部に設けられている、前記車椅子を取付可能な車椅子取付部を備え、前記車椅子の乗降に際して、前記アーム部は、当該アーム部と前記車椅子取付部との距離を一定に保った状態で上下動する構成であってもよい。
かかる構成によると、ワイヤ等を用いる場合と比較して、車椅子を揺らさずに安定的に乗降させることができる。
前記アーム部は、関節部を介して連結された複数のアームを備えており、前記車椅子乗降装置は、前記関節部を駆動するモータと、前記モータを制御する制御部と、をさらに備える構成であってもよい。
かかる構成によると、車椅子を自動又は半自動で乗降させることができる。
本発明によると、被介護者を車両に対して車椅子ごと安定的に乗降させることができる。
本発明の参考形態に係る車椅子乗降装置を示す側面図であり、車椅子が車両に乗車している状態を示す図である。 図1の部分拡大図である。 本発明の参考形態に係る車椅子乗降装置を示す平面図であり、車椅子が車両から降車している状態を示す拡大図である。 車椅子取付部への車椅子の取付手法の一例を示す図である。 本発明の参考形態及び実施形態に係る車椅子乗降装置を示す機能ブロック図である。 本発明の参考形態に係る車椅子乗降装置を示す平面図であり、XY平面内の作動手法の一例を説明するための図である。 本発明の参考形態に係る車椅子乗降装置を示す平面図であり、XY平面内の作動手法の一例を説明するための図である。 本発明の参考形態に係る車椅子乗降装置を示す平面図であり、XY平面内の作動手法の一例を説明するための図である。 本発明の参考形態に係る車椅子乗降装置を示す側面図であり、車椅子が車両から降車している状態を示す図である。 本発明の参考形態に係る車椅子乗降装置を示す平面図であり、車椅子が車両から降車している状態を示す図である。 本発明の参考形態に係る車椅子乗降装置を示す平面図であり、車椅子の乗車及び降車の中間状態を示す図である。 本発明の参考形態に係る車椅子乗降装置を示す平面図であり、車椅子が車両に状態している状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る車椅子乗降装置を示す側面図であり、車椅子が車両に乗車している状態を示す拡大図である。 本発明の実施形態に係る車椅子乗降装置を示す側面図であり、車椅子が車両から降車している状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る車椅子乗降装置を示す平面図であり、車椅子が車両から降車している状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る車椅子乗降装置を示す平面図であり、車椅子が車両に乗車している状態を示す図である。
本発明の参考形態及び実施形態について、車椅子を車両の側方から乗降させる場合を例にとり、図面を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。なお、各図中に矢印で示される「前後」は、車体前後方向を示し、「上下」は、車体上下方向を示し、「左右」は、運転席から見た左右方向(車幅方向)を示している。また、車幅(左右)方向をX軸、車体前後方向をY軸、車体上下方向をZ軸とする。また、XY平面座標の原点Oを車椅子乗降装置の支柱部に設定する。
参考形態
図1に示すように、本発明の参考形態に係る車椅子乗降装置5Aは、前席(運転席及び助手席)2X、中席(左席及び右席)2Y及び後席(横長シート席)2Zを有する、いわゆる3列シートの車両1に適用される。本参考形態では、左右の中席2Yのうちドア開口部3側の中席2Yは、取り外されている。車椅子乗降装置5Aは、取り外された中席2Yがあった場所に、車椅子100を乗車させる。
車両1は、運転席とは反対側の側方(車体の側面)に形成されているドア開口部3と、当該ドア開口部3を開閉するスライドドア4と、を備える。ドア開口部3は、中席2Yの側方に設けられている。スライドドア4は、側面のドア開口部3よりも後方の部位に沿うように移動することによって開状態となる。
<車椅子乗降装置の構造>
図2及び図3に示すように、車椅子乗降装置5Aは、ベースプレート10と、支柱部20Aと、アーム部30Aと、車椅子取付部40と、を備える。
<ベースプレート>
ベースプレート10は、支柱部20Aを車両1のフロア6上に設けるための金属製の板状部材である。本参考形態において、車両1のフロア6上には、一つの中席2Yが前後方向にスライド可能かつ脱着可能に取り付けられる左右一対のスライドレール6a,6aが形成されている。ベースプレート10は、フロア6上の中席2Yを外した部位に載置されるとともに、左右一対のスライドレール6a,6aにボルト等によって固定されている。
<支柱部>
支柱部20Aは、車両1のフロア6に設置されており、上下方向に延設されている金属製部材である。本参考形態において、支柱部20Aは、ベースプレート10から上方へ立設されている。支柱部20Aは、ドア開口部3の後端部近傍に設けられている。支柱部20Aは、固定柱部21と、回転柱部22Aと、を備える。
≪固定柱部≫
固定柱部21は、支柱部20Aの基部を構成する。固定柱部21の下端部は、ベースプレート10上にボルト等によって固定されている。固定柱部21内には、後記する第一のモータ71が設けられている。
≪回転柱部≫
回転柱部22Aは、固定柱部21の上端部から関節部51を介して上方へ延設されいる。回転柱部22Aは、固定柱部21に対してZ軸周りに回転可能である。回転柱部22Aは、第一の回転柱部22aと、第二の回転柱部22bと、を備える。
第一の回転柱部22aは、固定柱部21の上端部から関節部51を介して上方へ延設されている。第一の回転柱部22a内には、後記するアクチュエータ60Aが設けられている。
第二の回転柱部22bは、第一の回転柱部22aの上端部から上方へ延設されている。第二の回転柱部22bには、アーム部30Aが上下のストッパ22c,22c間で上下動可能に取り付けられている。
<アーム部>
アーム部30Aは、支柱から横方向に延設されている金属製部材である。アーム部30Aは、元アーム部31Aと、先アーム部32と、を備える。
≪元アーム部≫
元アーム部31Aは、アーム部30Aの基端部側を構成するアームである。元アーム部31Aの基端部は、第二の回転柱部22bに上下動可能に取り付けられている。元アーム部31Aの先端部は、先アーム部32の基端部に下側から取り付けられている。元アーム部31Aと先アーム部32との取付部位は、先アーム部32が元アーム部31に対してZ軸周りに回転可能な関節部52を構成する。関節部52の上部には、後記する第二のモータ72が設けられている。
≪先アーム部≫
先アーム部32は、アーム部30の先端部側を構成するアームである。先アーム部32の基端部は、元アーム部31Aの先端部に上側から取り付けられている。先アーム部32の先端部は、車椅子取付部40の中央部に上側から取り付けられている。先アーム部32と車椅子取付部40との取付部位は、車椅子取付部40が先アーム部32に対してZ軸周りに回転可能な関節部53を構成する。関節部53の上部には、後記する第三のモータ73が設けられている。なお、先アーム部32の基端部と元アーム部31Aの先端部との取付関係は、上下逆であってもよく、先アーム部32及び元アーム部31Aが同一の高さ(すなわち、一のXY平面内)に設けられる構成であってもよい。
<車椅子取付部>
車椅子取付部40は、車椅子が着脱可能に取り付けられる部位である。車椅子取付部40の中央部は、先アーム部32の先端部に下側から取り付けられている。本参考形態において、車椅子取付部40は、先アーム部32の先端部からXY平面内の一直線方向に延設されている金属製のバーである。
<各種設定>
第二の回転柱部22bの下のストッパ22cは、アーム部30Aが当該ストッパ22cに当接した状態で、車椅子100が車外の地面に確実に接地する高さに設定されている。第二の回転柱部22bの上のストッパ22cは、アーム部30Aが当該ストッパ22cに当接した状態で、車椅子100がフロア6に対して浮く高さに設定されている。すなわち、アーム部30Aは、車椅子100の左右一対の車輪104及び肘掛け部105よりも高い位置となるように構成されている。また、第二の回転柱部22bの上のストッパ22cは、車椅子100に座った被介護者Uの頭が車両1の天井面及びドア開口部3の上縁部に当たらない高さに設定されている。
元アーム部31Aは、支柱部20Aとドア開口部3の後端部との距離よりも長く、かつ、支柱部20Aとドア開口部3の前端部及び隣の中席2Yとの距離よりも短いアーム長に設定されている。また、先アーム部32は、元アーム部31よりも短いアーム長に設定されている。
関節部51〜53の可動範囲は、機械的なストッパ及び/又は制御部90によるモータ71〜73の制御によって規定されている。
<車椅子の取付手法>
ここで、車椅子取付部40への車椅子100の取付手法の一例について説明する。図4に示すように、車椅子100は、足載置部101と背もたれ部102との間に架設された左右一対のフレーム(例えば、アーチ部)103,103を備える。車椅子取付部40は、左右一対のフレーム103,103間の間隔よりも長く構成されている。車椅子乗降装置5Aは、介護者による操作によって車椅子取付部40が左右一対のフレーム103,103に架け渡されることによって、車椅子100を吊り上げ可能となる。
<車椅子乗降装置の駆動機構>
図2及び図5に示すように、車椅子乗降装置5Aは、駆動機構として、アクチュエータ60Aと、第一のモータ71と、第二のモータ72と、第三のモータ73と、を備える。
<アクチュエータ>
アクチュエータ60Aは、アーム部30Aを支柱部20Aに対して上下動させる機構である。アクチュエータ60Aは、油圧式であってもよく、モータと当該モータの回転を上下動に変換してアーム部30Aに伝達する動力伝達機構とを備える方式であってもよい。本参考形態において、アクチュエータ60Aの動力源は、第一の回転柱部22a内に設けられている。
<第一のモータ>
第一のモータ71は、関節部51において、元アーム部31Aを支柱部20A(詳細には、固定柱部21)に対してZ軸周りに回転させる駆動部である。換言すると、第一のモータ71は、元アーム部31A、先アーム32及び車椅子取付部40を、当該元アーム部31Aの基端部を軸としてXY平面内で揺動させる。
<第二のモータ>
第二のモータ72は、関節部52において、先アーム部32を元アーム部31Aに対してZ軸周りに回転させる駆動部である。換言すると、第二のモータ72は、先アーム部32及び車椅子取付部40を、当該先アーム部32の基端部(すなわち、関節部52)を軸としてXY平面内で揺動させる。
<第三のモータ>
第三のモータ73は、関節部53において、車椅子取付部40を先アーム部32に対してZ軸周りに回転させる駆動部である。換言すると、第三のモータ73は、車椅子取付部40を、当該車椅子取付部40の中央部(すなわち、関節部53)を軸としてXY平面内で回転させる。
<車椅子乗降装置のセンサ及び制御部>
図2及び図5に示すように、車椅子乗降装置5Aは、XY軸センサ81と、Z軸センサ82と、トルクセンサ83と、アクチュエータ状態センサ84と、エンコーダ85〜87と、制御部90と、を備える。
<XY軸センサ>
XY軸センサ81は、関節部53に設けられており、当該関節部53に作用するXY平面内の外力を検出する力覚センサである。XY軸センサ81の検出結果は、制御部90へ出力される。
<Z軸センサ>
Z軸センサ82は、関節部53に設けられており、当該関節部53に作用するZ軸方向の外力を検出する力覚センサである。Z軸センサ82の検出結果は、制御部90へ出力される。
<トルクセンサ>
トルクセンサ83は、関節部53に設けられており、当該関節部53に作用するZ軸周りの外部からのトルクを検出する力覚センサである。トルクセンサ83の検出結果は、制御部90へ出力される。
<アクチュエータ状態センサ>
アクチュエータ状態センサ84は、アクチュエータ60Aの駆動状態を検出するセンサである。アクチュエータ状態センサ84は、アクチュエータ60Aが油圧式の場合には、油圧によってアーム部30Aの上下方向の位置を決めている油量を検出するセンサであり、アクチュエータ60Aがモータ式である場合には、当該モータの回転角度を検出するエンコーダである。アクチュエータ状態センサ84の検出結果は、制御部90へ出力される。
エンコーダ85は、第一のモータ71の回転角度を検出するセンサである。エンコーダ86は、第二のモータ72の回転角度を検出するセンサである。エンコーダ87は、第三のモータ73の回転角度を検出するセンサである。エンコーダ85〜87の検出結果は、制御部90へ出力される。
<制御部>
図5に示すように、制御部90は、図示しないリモコン装置の操作結果、及び/又は、各センサ81〜87の検出結果に基づいて、アクチュエータ60及び各モータ71〜73を制御する。制御部90は、アクチュエータ状態センサ84及びのエンコーダ85〜87(図示せず)の検出結果、並びに、予め記憶されたアーム部31A,32のアーム長に基づいて、各関節部52,53の三次元座標を算出する。ここで、制御部90には、アクチュエータ状態センサ84の検出結果とアーム部30A又は車椅子取付部40の高さとの関係性をマップ等として予め記憶されている。制御部90は、かかる関係性を用いてアーム部30A及び車椅子取付部40のZ軸方向の座標(高さ)を算出することができる。
<XY平面内の作動手法>
続いて、車椅子乗降装置5AのXY平面内の作動手法の一例について、図6から図8を参照して説明する。まず、介護者が車椅子取付部40又は車椅子100をXY平面内のある方向へ押す(又は引っ張る)と、制御部90は、XY軸センサ81の検出結果に基づいて、手入力ベクトルFを算出し、手入力ベクトルFに基づいて、目標点Pの座標(XY平面内の二次元座標)を算出する。
続いて、制御部90は、原点O(支柱部20A)を中心として元アーム部31Aのアーム長を半径とする円弧Rと目標点Pを中心として先アーム部32のアーム長を半径とする円弧Rとの交点Pの座標を算出する。
続いて、制御部90は、原点Oと交点Pとを通る直線に基づいて、第一のモータ71の回転角度θ及び回転速度を算出する。また、制御部90は、目標点Pと交点Pとを通る直線に基づいて、第二のモータ72の回転角度θ及び回転速度を算出する。
続いて、制御部90は、第一のモータ71を算出された回転速度で回転角度θだけ回転させるとともに、第二のモータ72を算出された回転速度で回転角度θだけ回転させる。
また、介護者が、車椅子取付部40又は車椅子100を回転させると、制御部90は、トルクセンサ83の検出結果に基づいて、第三のモータ73の回転角度θ及び回転速度を算出する。
続いて、制御部90は、第三のモータ73を算出された回転速度で回転角度θだけ回転させることによって、車椅子100の向きを調整する。
前記した説明では、モータ71,72の駆動とモータ73の駆動とを別に説明したが、実際の作動手法において、モータ71〜73は、同時に駆動可能である。
制御部90は、介護者等による手入力ベクトルFの大きさ及び方向に基づいて、モータ71,72,73を制御する。制御部90は、手入力ベクトルFの対応成分が大きいほど、当該成分に対応するモータ71,72,73の回転速度が大きくなるように各モータ71,72,73を制御する。また、制御部90は、手入力ベクトルFの対応成分がゼロになると、当該成分に対応するモータ71,72,73を停止させる(回転速度ゼロ)。
<Z軸方向の作動手法>
続いて、車椅子乗降装置5AのZ軸方向の作動手法の一例について説明する。車椅子100が車外の地面又は車内のフロア6に接地した状態において、介護者が車椅子取付部40又は車椅子100を上方向へ押す(又は引っ張る)。制御部90は、Z軸センサ82の検出結果に基づいてアクチュエータ60Aを駆動することによって、車椅子100を地面又はフロア6から浮かせ、車椅子取付部40に作用する荷重(車椅子及び被介護者の重量)に釣り合う上向きの推力を発生することによって、所望の高さにおいてアーム部30Aを停止させる。かかる状態において、介護者がアーム部30A、車椅子取付部40又は車椅子に対して上下方向の荷重を手入力することによって、アーム部30Aは、上下動することができる。
より詳細には、地面又はフロア6に接地している車椅子100に車椅子取付部40が取り付けられた状態において、介護者が図示しない作動開始スイッチをON操作する。制御部90は、かかるON操作に基づいて、アクチュエータ60Aを駆動させることによって、アーム部30Aを上方へ移動させて車椅子を浮かせる。この際に、Z軸センサ82の検出結果は、ゼロがら漸増し、車椅子100が完全に浮くと一定の値となる。制御部90は、Z軸センサ82の検出結果が一定の値になった場合に、アクチュエータ60Aを停止させる。本参考形態において、アクチュエータ60Aは、ウォームギヤ等を用いた駆動機構であって、外力では逆転しないので、アクチュエータ60Aが停止した状態において、車椅子100は停止時の高さに保持される。かかる高さの保持は、油圧式の駆動機構によるアクチュエータによっても実現可能である。
制御部90は、Z軸センサ82の検出結果が一定の値になったときの当該検出結果を、車椅子100及び被介護者の合計重量である基準荷重Wとして記憶する。
続いて、制御部90は、基準荷重Wと介護者によって荷重が手入力された状態におけるZ軸センサ82の検出結果Wとの差(W−W)に基づいて、アクチュエータ60Aを駆動させる。
手入力が上向き(W−W>0)の場合には、制御部90は、アーム部30Aを上昇させる。制御部90は、W−Wが大きいほどアーム部30Aの上昇速度が大きくなるようにアクチュエータ60Aを制御する。手入力が下向き(W−W<0)の場合には、制御部90は、アーム部30Aを下降させる。制御部90は、W−Wが小さいほどアーム部30Aの下降速度(の絶対値)が大きくなるようにアクチュエータを制御する。手入力がゼロになってZ軸センサ82の検出結果がWになると、制御部90は、アクチュエータ60Aを停止させる(アーム部30Aの上下動ゼロ)。
<動作例>
続いて、車椅子乗降装置5Aの動作例について、車椅子100を乗車させる場合を例にとり、図1、図9から図12を参照して説明する。まず、図9及び図10に示すように、車椅子100に乗った被介護者Uは、車外のドア開口部3付近に後ろ向きで待機する。介護者は、車椅子乗降装置5Aのアーム部30A及び車椅子取付部40を車外へ引き出し、車椅子取付部40を車椅子100に取り付ける。
続いて、介護者は、図示しない作動開始スイッチをON操作する。制御部90は、作動開始スイッチのON操作に基づいてアクチュエータ60Aを駆動させることによって、アーム部30Aを上方へ移動させて車椅子100を浮かせる。かかる状態において、介護者は、車椅子取付部40又は車椅子100に対して、上方向の荷重を入力することによって、アーム部30Aを上限まで移動させる。
続いて、介護者は、車椅子取付部40又は車椅子100に対して、車椅子100をドア開口部3へ向かわせる方向の荷重(手入力ベクトル)を入力する。制御部90は、XY軸センサ81の検出結果に基づいて、主に第二のモータ72を駆動させることによって、車椅子100を車外から車両1のドア開口部2へ移動させる(図10→図11)。ここで、制御部90は、XY軸センサ81及びトルクセンサ83の検出結果に基づいて、補助として第一のモータ71及び第三のモータ73も駆動させる。
続いて、介護者は、車椅子取付部40又は車椅子100に対して、車椅子100を車両1の内部空間に入れる方向の荷重(手入力ベクトル)を入力する。制御部90は、XY軸センサ81の検出結果に基づいて、主に第一のモータ71を駆動させることによって、車椅子100を前向きで車両1の乗員空間に乗車させる(図11→図12)。ここで、制御部90は、XY軸センサ81及びトルクセンサ83の検出結果に基づいて、補助として第二のモータ72及び第三のモータ73も駆動させる。
続いて、介護者は、車椅子取付部40又は車椅子100に対して、下方向の荷重を入力することによって、アーム部30Aを下方へ移動させ、車椅子100をフロア6上(又は、プレート10上)に接地させる(図1)。
なお、車椅子100を降車させる場合には、前記した動作例とは逆の手順の動作が行われる。
本発明の参考形態に係る車椅子乗降装置5Aにおいて、アーム部30Aは、支柱部20Aに対して上下方向に変位可能である。したがって、車椅子乗降装置5Aは、アーム部30Aの先端部にアクチュエータ、ロープ等を設ける必要がなく、被介護者Uを車両1の側方から車椅子100ごと安定的に乗降させることができる。
また、車椅子乗降装置50Aは、アーム部30Aが支柱部20Aに対して上下方向に変位可能であるので、車椅子100の種類の応じて吊り上げ高さを変更することができる。
また、車椅子乗降装置50Aにおいて、アクチュエータ60Aは、アーム部30Aの先端部ではなく支柱部20Aに設けられている。したがって、車椅子乗降装置5Aは、アーム部30A側の軽量化を実現し、支柱部20Aにかかる荷重による負担を減らすことができる。
また、従来の技術では、被介護者(及び車椅子)は、ワイヤによって吊り上げられるため、乗降に際してアーム部と被介護者(及び車椅子)との距離が変わる。これに対し、車椅子乗降装置50Aにおいて、アーム部30Aは、車椅子取付部40との距離を一定に保った状態で上下動する。したがって、車椅子乗降装置50Aは、被介護者U及び車椅子100の重量によって車両1が傾斜した場合等にも車椅子100を揺らさずに安定的に乗降させることができる。
また、車椅子乗降装置50Aにおいて、アーム部30Aは、正面視及び側面視での支柱20Aに対する角度を一定に保ったまま上下動する。したがって、車椅子乗降装置50Aは、車椅子100の車輪104等のアーム部30Aへの干渉を防止することができる。
また、車椅子乗降装置50Aは、関節部51〜53を駆動するモータ71〜73及び制御部90を備えるので、車椅子100を自動又は半自動で乗降させることができる。
また、車椅子乗降装置50Aは、ベースプレート10がスライドレール6aに固定されるので、車両1に特殊な改造を行うことなく適用可能である。また、車椅子乗降装置50Aは、支柱部20A等がベースプレート10ごと取り外し可能であるので、車両1の通常の車両として使用することも容易である。
実施形態
続いて、実施形態に係る車椅子乗降装置について、参考形態に係る車椅子乗降装置5Aとの相違点を中心に説明する。図13に示すように、本発明の実施形態に係る車椅子乗降装置5Bは、支柱部20A、アーム部30A、アクチュエータ60A及びアクチュエータ状態センサ84Aに代えて、支柱部20B、アーム部30B、アクチュエータ60B及びアクチュエータ状態センサ84B(図5参照)を備える。
<支柱部>
支柱部20Bは、ドア開口部3の前端部近傍に設けられている。これは、支柱部20Bがドア開口部3の後端部近傍に設けられている場合には、車椅子100が乗車した状態において、車椅子100の車輪104が後記する元アーム部31Bと干渉するおそれがあるためである。支柱部20Bは、回転柱部22Aに代えて、回転柱部22Bを備える。
回転柱部22Bは、固定柱部21の上端部から関節部51を介して上方へ延設されいる。回転柱部22Bは、固定柱部21に対してZ軸周りに回転可能である。回転柱部22B内には、後記するアクチュエータ60Bが設けられている。
<アーム部>
アーム部30Bは、元アーム部31Aに代えて、元アーム部31Bを備える。元アーム部31Bは、上下一対の横アーム部31a,31aと、縦アーム部31bと、を備える。上下一対の横アーム部31a,31aの基端部は、回転柱部22Bに対してXY平面内の軸(Z軸と直交する軸)周りに回動可能に取り付けられている。なお、回転柱部22Bが固定柱部21に対して当該回転柱部22Bの基端部を軸としてXY平面内の軸(Z軸と直交する軸)周りに回動可能である構成であってもよい。上下一対の横アーム部21a,21aの先端部は、縦アーム部21bの上下端部のそれぞれに対してXY平面内の軸(Z軸と直交する軸)周りに回動可能に取り付けられている。すなわち、回転柱部22B、上下一対の横アーム部31a,31a及び縦アーム部31bは、4節リンク機構を構成する。かかる4節リンク機構において、縦アーム部31bは、上下方向に延設されて回転柱部22Bと平行な姿勢を維持する。したがって、4節リンク機構が変形した場合であっても、先アーム部32は、XY平面内の方向に延設される姿勢を維持する。元アーム部31Bの縦アーム部31bの上限位置及び下限位置は、機械的なストッパ及び/又は制御部90の制御によって規定されている。
<アクチュエータ>
アクチュエータ60Bは、元アーム部31Bの4節リンク機構の一つの関節部を駆動させるモータである。本実施形態において、アクチュエータ60Bは、回転柱部22B内に設けられている。
<アクチュエータ状態センサ>
図5に示すように、アクチュエータ状態センサ84Bは、モータであるアクチュエータ60Bの回転角度を検出するエンコーダである。アクチュエータ状態センサ84Bの検出結果は、制御部90へ出力される。
<動作例>
続いて、車椅子乗降装置5Bの動作例について、車椅子100を乗車させる場合を例にとり、図14から図16を参照して説明する。まず、図14及び図15に示すように、車椅子100に乗った被介護者Uは、車外のドア開口部3付近に前向きで待機する。介護者は、車椅子乗降装置5Bのアーム部30B及び車椅子取付部40を車外へ引き出し、車椅子取付部40を車椅子100に取り付ける。
続いて、介護者は、図示しない作動開始スイッチをON操作する。制御部90は、作動開始スイッチのON操作に基づいてアクチュエータ60Bを駆動させることによって、アーム部30Bを上方へ移動させて車椅子100を浮かせる。かかる状態において、介護者は、車椅子取付部40又は車椅子100に対して、上方向の荷重を入力することによって、アーム部30Bを上限まで移動させる。
続いて、介護者は、車椅子取付部40又は車椅子100に対して、車椅子100をドア開口部2へ向かわせる方向の荷重を入力する。制御部90は、XY軸センサ81及びトルクセンサ83の検出結果に基づいて、第一のモータ71、第二のモータ72及び第三のモータ73を駆動させることによって、車椅子100を前向きで車両1の乗員空間に乗車させる(図15→図16)。
続いて、介護者は、車椅子取付部40又は車椅子100に対して、下方向の荷重を入力することによって、アーム部30Bを下方へ移動させ、車椅子100をフロア6上(又は、プレート10上)に接地させる(図1)。
なお、車椅子100を降車させる場合には、前記した動作例とは逆の手順の動作が行われる。
本発明の実施形態に係る車椅子乗降装置5Bにおいて、アーム部30Bは、支柱部20Bに対して上下方向に変位可能である。したがって、車椅子乗降装置5Bは、アーム部30Bの先端部にアクチュエータ、ワイヤ等を設ける必要がなく、被介護者Uを車両1の側方から車椅子100ごと安定的に乗降させることができる。
また、車椅子乗降装置50Bは、アーム部30Bが支柱部20Bに対して上下方向に変位可能であるので、車椅子100の種類の応じて吊り上げ高さを変更することができる。
また、車椅子乗降装置50Bにおいて、アクチュエータ60Bは、アーム部30Bの先端部ではなく支柱部20Bに設けられている。したがって、車椅子乗降装置5Bは、アーム部30B側の軽量化を実現し、支柱部20Bにかかる荷重による負担を減らすことができる。
また、車椅子乗降装置50Bにおいて、アーム部30Bは、車椅子取付部40との距離を一定に保った状態で上下動する。したがって、車椅子乗降装置50Bは、被介護者U及び車椅子100の重量によって車両1が傾斜した場合等にも車椅子100を揺らさずに安定的に乗降させることができる。
以上、本発明の参考形態及び実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、車椅子取付部40は、前記したバー形状の両端部からXY平面内でバー形状に直交する方向へ延設される一対の折曲部を備える構成であってもよい。この場合には、一対の折曲部をそれぞれ車椅子100のフレーム(例えば、肘掛け部)105に沿わせ、折曲部とフレーム105とをベルト等を用いて2箇所以上で固定する構造とすることが可能である。
車椅子乗降装置5A,5Bは、各モータ71〜73が省略されており、関節部51〜53が介護者の手動で変位(折曲又は伸張)される構成であってもよい。
制御部90は、アクチュエータ60A,60Bを駆動制御しているときに、モータ71〜73の駆動を禁止する構成であってもよい。また、制御部90は、モータ71〜73を駆動制御しているときに、アクチュエータ60A,60Bの駆動を禁止する構成であってもよい。
制御部90は、アクチュエータ状態センサ84A,84B及び/又はエンコーダ85〜87の検出結果に基づいて、アクチュエータ60A,60B及び/又はモータ71〜73の駆動範囲を制限する構成であってもよい。例えば、アクチュエータ状態センサ84A,84B及び/又はエンコーダ85〜87の検出結果が、車椅子100が車外かつフロア6以下の位置にあることを示す場合が考えられる。この場合には、制御部90は、モータ71〜73を車椅子100が車内に位置する回転角度にはしないように制御することができる。
また、車椅子乗降装置は、車椅子を吊り上げることによって車両に対して当該車椅子を乗降させる車椅子乗降装置であって、車両のフロアに設置されており、上下方向に延設されている支柱部と、前記支柱部から横方向に延設されており、前記支柱部に対して上下方向に変位可能なアーム部と、前記アーム部を前記支柱部に対して上下動させるアクチュエータと、前記アーム部の先端部に設けられている、前記車椅子を載置可能な車椅子載置部を備え、前記車椅子の乗降に際して、前記アーム部は、当該アーム部と前記車椅子載置部との距離を一定に保った状態で上下動する構成であってもよい。かかる車椅子載置部は、車椅子取付部の一種である。
この場合には、前記した元アーム部及び先アーム部によってアーム部を構成し、先アーム部と車椅子載置部との間にも関節部を構成することによって、乗車前の車椅子の停止位置における向きによらずに車椅子を車両の進行方向前向きに乗車させることができる。したがって、一方向にしか可動することができない従来のリフタと比較して、介護者及び被介護者の車両への乗降に自由度を持たせることができる。
また、先アーム部の基端部は、元アーム部の先端部と縦軸部を介して連結されており、先アーム部は、元アーム部よりも縦軸部の長さだけ下方に位置する。これにより、車椅子載置部を車外の地面及び車内のフロアのそれぞれに当接させることが可能となっている。
また、ベースプレート10が取り付けられるシート取付部は、前記したスライドレール6a,6aに限定されない。すなわち、シート取付部は、車両のシートが脱着可能に取り付けられた任意の構造を有するものであり、ベースプレート10は、かかるシート取付部に脱着可能に取り付けられる。
また、車椅子乗降装置は、車両の側方から車椅子を乗降させる構成に限定されず、車両の後方(バックドア等によって開閉される後部開口部)から車椅子を乗降させる構成であってもよい。
1 車両
3 ドア開口部
4 スライドドア
5A,5B 車椅子乗降装置
6 フロア
6a スライドレール(シート取付部)
10 ベースプレート
20 支柱部
30A,30B アーム部
31A,31B 元アーム部
32 先アーム部
40 車椅子取付部
51〜53 関節部
60A,60B アクチュエータ
71 第一のモータ
72 第二のモータ
73 第三のモータ
90 制御部
100 車椅子
U 被介護者

Claims (5)

  1. 車椅子を吊り上げることによって車両に対して当該車椅子を乗降させる車椅子乗降装置であって、
    前記車両のフロアに設置されており、上下方向に延設されている支柱部と、
    前記支柱部から横方向に延設されており、前記支柱部に対して上下方向に変位可能なアーム部と、
    前記アーム部を前記支柱部に対して上下動させるアクチュエータと、
    備え、
    前記アーム部は、関節部を介して連結された複数のアームを備えており、
    前記複数のアームのうち前記支柱部に連結される元アーム部は、
    前記支柱部に回動可能に取り付けられる上下一対の横アーム部と、
    前記横アーム部の先端部を互いに連結する縦アーム部と、
    を備えることによって、前記支柱部とともに4節リンク機構を構成しており、
    前記複数のアームのうち前記元アーム部に連結される先アーム部は、前記縦アーム部に前記関節部を介して上下軸周りに回転可能に連結されており、
    前記アクチュエータは、前記支柱部内に設けられて前記4節リンク機構の一つの関節部を駆動させるモータである
    ことを特徴とする車椅子乗降装置。
  2. 前記支柱部は、
    前記フロアに設置される固定柱部と、
    前記固定柱部から上方へ延設されており、前記固定柱部に対して上下軸周りに回転可能な回転柱部と、
    を備え、
    前記上下一対の横アーム部は、前記回転柱部に取り付けられており、
    前記モータは、前記回転柱部内に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の車椅子乗降装置。
  3. 前記車両の前記フロアに形成されているシート取付部に固定されるベースプレートを備え、
    前記支柱部は、車体の側面の後部でスライドドアが設けられるドア開口部の後端部近傍に設けられるとともに、前記ベースプレート上に固定されており、
    前記ベースプレート上には、前記車椅子が接地可能である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車椅子乗降装置。
  4. 前記アーム部の先端部に設けられている、前記車椅子を取付可能な車椅子取付部を備え、
    前記車椅子の乗降に際して、前記アーム部は、当該アーム部と前記車椅子取付部との距離を一定に保った状態で上下動する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車椅子乗降装置。
  5. 前記アーム部は、関節部を介して連結された複数のアームを備えており、
    前記関節部を駆動するモータと、
    前記モータを制御する制御部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車椅子乗降装置。
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