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JP6511257B2 - チキソトロピー性付与剤 - Google Patents
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JP6511257B2 - チキソトロピー性付与剤 - Google Patents

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Description

本発明は、液体洗浄剤組成物用のチキソトロピー性付与剤に関する。
近年、消費者は液体洗浄剤組成物に洗浄性能だけでなく、柔軟性などの布地ケア性能、または残香性能も求めている。布地ケア化合物、香料組成物等をカプセル化した粒子を衣料用液体洗浄剤組成物に配合することが知られている。衣料用液体洗浄剤組成物に、それらの機能性基剤を内包したカプセル粒子を懸濁させると、分離する場合があることが知られている。分離を抑制する為に、組成物の増粘が有用であることが知られているが、組成物の増粘は、消費者の洗浄剤組成物の取り扱いを困難とする。そのため、好適なレオロジー特性、具体的にはチキソトロピー性を与える外部構造化システムが有用であることが知られている。
特許文献1には、ヒドロキシル基含有構造化剤、ノニオン性界面活性剤乳化剤、液体キャリアと低配合量のアニオン性界面活性剤による糸状構造化システムの調整が記載されている。
特許文献2には、アニオン性界面活性剤ヒドロキシル基含有構造化剤、液体キャリアを用い、陰イオン乳化剤の中和塩を無機イオンからアルカノールアミンにすることで、球状結晶の形成が抑制され、糸状構造化システムのレオロジー挙動が向上する技術開示されている。
特表2005−534800号公報 特表2013−503949号公報
前記特許文献1に記載の発明には、ノニオン性界面活性剤配合量が9質量%以下の構造化システムに関する効果は明記されておらず、また、前記特許文献1及び特許文献2に記載の発明は、液体洗浄剤組成物に配合する前の構造化システムの高せん断時の粘度が高粘度を有することから、ハンドリング性に難点があり、設備負担が大きい等の懸念点がある。
本発明は、高せん断時の粘度が低い、液体洗浄剤組成物用のチキソトロピー性付与剤の提供、及びこの製造方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、低せん時の粘度が高く、取扱いが容易である、チキソトロピー性付与剤が配合された液体洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、(A)成分として脂肪族アシル基中に水酸基を有する脂肪酸グリセリドを1質量%以上、5質量%以下、(B)成分としてノニオン性界面活性剤を0質量%超過、9質量%以下、(C)成分としてアニオン性界面活性剤を0質量%以上、及び水を含有し、(B)成分の含有量と(C)成分の含有量との合計の含有量が0質量%超過、9質量%以下であり、(C)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比[(C)成分/(B)成分]が0以上、0.25未満であり、前記水を含む相に(A)成分を含む球形の結晶粒子を含有する、液体洗浄剤組成物用のチキソトロピー性付与剤に関する。
また、本発明は、前記(A)成分、(B)成分、(C)成分及び水を、(A)成分の融点以上で混合して乳化液を得る工程(1)、及び前記乳化液を5℃以上40℃以下に冷却する工程(2)を含む、液体洗浄剤組成物用のチキソトロピー性付与剤の製造方法に関する。
さらに、本発明は、前記チキソトロピー性付与剤、及び界面活性剤を含む液体組成物を含有する、液体洗浄剤組成物に関する。
本発明のチキソトロピー性付与剤は、液体洗浄剤組成物にレオロジー特性を付与し、液体洗浄剤組成物の低せん断時の粘度を高く維持しながらも、チキソトロピー性付与剤の高せん断時の粘度を低く抑えることが可能である。
従来のチキソトロピー性付与剤の特性は、液体洗浄剤組成物の低せん断時の粘度が高くできることのみが重視され、チキソトロピー性付与剤は、高せん断時の粘度が高い、糸状構造体を有する組成物であった。しかし、本発明では、液体洗浄剤組成物の低せん断時の粘度を高くできる効果とチキソトロピー性付与剤の高せん断時の粘度を低く抑える効果とを同時に満たすことのできる、球形の結晶粒子を含有するチキソトロピー性付与剤、及びチキソトロピー性付与剤を含有する液体洗浄剤組成物を提供する。
本発明の効果の発現機構は定かではないが、以下のように推定される。
本発明の作用メカニズムは、チキソトロピー性付与剤中に存在する(B)成分による(A)成分の結晶の球形化により、チキソトロピー性付与剤の高せん断時の粘度を低く抑えることができ、また、チキソトロピー性付与剤中に存在する(B)成分による(A)成分の結晶の二次粒子形成の抑制により、チキソトロピー性付与剤を含有する液体洗浄剤組成物の低せん断時の粘度を高くでき、さらに、(B)成分の配合量を少なくすることで、チキソトロピー性付与剤の高せん断時の粘度の低粘度化と、チキソトロピー性付与剤を含む液体洗浄剤組成物の低せん断時の粘度を高くできることにある、と推定される。
本発明のチキソトロピー性付与剤は、(A)成分として脂肪族アシル基中に水酸基を有する脂肪酸グリセリド、(B)成分としてノニオン性界面活性剤、及び水を含有し、そして任意に(C)成分としてアニオン性界面活性剤を含有する。
以下、本発明の液体洗浄剤組成物用のチキソトロピー性付与剤に含まれる各成分について説明する。
<(A)成分>
(A)成分は脂肪族アシル基中に水酸基を有する脂肪酸グリセリドである。(A)成分は、チキソトロピー性を付与する効果が高い点で、水素原子の1つ以上が水酸基で置換された炭素数14以上、18以下の脂肪族アシル基を有する脂肪酸グリセリドが好ましい。脂肪族アシル基中に水酸基を有することで、(A)成分同士の分子間水素結合により、(A)成分の結晶成長が促進される。また、脂肪族アシル基中に水酸基を有する脂肪酸グリセリドは、脂肪族アシル基中に水酸基を有する脂肪族アシル基を最大で3つ有することが出来る。脂肪族アシル基中に水酸基を有する脂肪酸グリセリドのアシル基の平均の数は、結晶形成が促進される点より1以上であり、好ましくは2以上であり、より好ましくは2.5以上である。結晶の保存安定性の点より最も好ましくは3である。また、脂肪族アシル基中に水酸基を有する脂肪酸グリセリドのよう素価は、より均一な結晶を生成することで、液体洗浄剤組成物の低せん断時の粘度をより高める点で、5以下であることが好ましく、4以下がより好ましく、3以下がより好ましく、2以下がより好ましい。よう素価はJIS K 0070:1992(化学製品の酸価,けん化価,エステル価,よう素価,水酸基価及び不けん化物の試験方法)に記載の方法に従って求めることが出来る。(A)成分としては、硬化ヒマシ油又は水添ヒマシ油を使用することが好ましい。
(A)成分は少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のチキソトロピー性付与剤中の(A)成分の含有量は、1質量%以上、5質量%以下である。チキソトロピー性付与剤を含む液体洗浄剤組成物の低せん断時の粘度を高く出来る観点から、2質量%以上が好ましく、2.5質量%以上がより好ましい。チキソトロピー性付与剤の高せん断時の粘度を低く出来る点から、4質量%以下が好ましく、3.5質量%以下がより好ましい。
<(B)成分>
(B)成分はノニオン性界面活性剤である。(B)成分であるノニオン性界面活性剤は、グリフィン法によるHLBが11.5以上、12.5以下であることが好ましい。チキソトロピー性付与剤の高せん断時の粘度を低く出来る点より、HLBは、11.9以上12.3以下が好ましく、12.0に近い方がより好ましい。液体洗浄剤組成物の低せん断時の粘度が高く出来る点より、HLBは11.8以上12.3以下が好ましく、12.0に近い方がより好ましい。(A)成分の結晶を安定に分散するためには、(A)成分と(B)成分の親和性が重要であると考えられる点より、HLBは11.5以上12.5以下が好ましく、11.7以上12.2以下がより好ましい。ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、アルキルポリグリコシド、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、アルキルグリセリルエーテルが挙げられる。中でも、(A)成分の水への分散性の点で、(B)成分はポリオキシエチレン基を含むポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルが好ましい。
さらに、(B)成分としては、炭素数が8以上、20以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有する1価アルコールと、該アルコール1モルと、2モル以上、9モル以下のエチレンオキシドとの縮合生成物で、グリフィン法によるHLBが11.5以上、12.5以下であるものが好ましい。前記アルキル基の好ましい炭素数は、(A)成分の分散性の点で炭素数8以上が好ましく、10以上がより好ましく、12以上が更に好ましく、そして18以下が好ましく、16以下がより好ましく、14以下が更に好ましい。(B)成分として複数の化合物を使用する場合のグリフィン法によるHLBの重量平均のHLBを用いることとする。
(B)成分は少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のチキソトロピー性付与剤中の(B)成分の含有量は、0質量%超過、9質量%以下である。(A)成分の結晶の二次粒子形成を抑制する点で2.5質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好ましく、4質量%以上が更に好ましい。チキソトロピー性付与剤自体の高せん断時の粘度を低く出来る点で8質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、6質量%以下が更に好ましい。
<(C)成分:アニオン性界面活性剤>
(C)成分は、アニオン性界面活性剤である。液体洗浄剤組成物の低せん断時の粘度をより高く出来る点で、アニオン性界面活性剤は、炭素数8以上、20以下の脂肪族アルキル基及びスルホン酸塩基を有するアニオン性界面活性剤が好ましい。炭素数8以上、20以下の脂肪族アルキル基及びスルホン酸塩基を有するアニオン性界面活性剤の具体例としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルエステルスルホン酸塩、一級又は二級アルカンスルホネート塩から選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。前記アルキル基の炭素数は、(A)成分の水中での分散安定性の点より8以上、18以下が好ましい。また、前記アルキル基の炭素数は、配合時の溶解性の点より10以上、16以下が好ましい。液体洗浄剤組成物の低せん断時の粘度を高くできる点より、炭素数10以上、16以下の脂肪族アルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩を含むアニオン性界面活性剤が好ましい。
(C)成分の塩としては、総炭素数2以上、6以下のアルカノールアミン塩及びアルカリ金属塩が挙げられる。総炭素数2以上、6以下のアルカノールアミンの具体例は、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンが挙げられる。アルカリ金属塩の具体例としてはナトリウム塩が挙げられる。
(C)成分は少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
(C)成分として、炭素数8以上、20以下の脂肪族アルキル基及びスルホン酸塩基を有するアニオン性界面活性剤を採用する場合、(C)成分中の炭素数8以上、20以下の脂肪族アルキル基及びスルホン酸塩基を有するアニオン性界面活性剤の含有量は、60質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましく、90質量%以上がよりさらに好ましく、95質量%以上が最も好ましい。
本発明のチキソトロピー性付与剤中の(C)成分の含有量は、0質量%以上である。チキソトロピー性付与剤中の球形の結晶粒子以外の形状の結晶の形成を抑制する点より、1.8質量%以下であることが好ましく、1質量%以下がより好ましく、含まないこと、即ち0質量%がさらに好ましい。
チキソトロピー性付与剤中の(B)成分の含有量と(C)成分の含有量の合計含有量は0質量超過、9質量%以下である。チキソトロピー性付与剤を含む液体洗浄剤組成物の低せん断時の粘度を高くできる点より、1質量%以上が好ましく、1.5質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましい。チキソトロピー性付与剤の高せん断時の粘度が低く出来る点より、8質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、6質量%以下がさらに好ましい。
また、(C)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比[(C)成分/(B)成分]は、0以上、0.25未満である。チキソトロピー性付与剤中の球形の結晶粒子以外の結晶形成を抑制することで、液液体洗浄剤組成物の低せん断時の粘度をより高くできる点より、(C)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比[(C)成分/(B)成分]は0.20以下が好ましく、0.15以下がより好ましく、0.10以下が更に好ましく、0.05以下が特に好ましく、0が最も好ましい。
また、チキソトロピー性付与剤中の球形の結晶粒子の二次粒子の抑制の点より、(A)成分の含有量と、(B)成分及び(C)成分の合計の含有量との質量比{(A)成分/〔(B)成分+(C)成分〕}が、1/9以上が好ましく、1/3以上がより好ましく、チキソトロピー性付与剤の高せん断時の粘度が低く出来る点で、5/2.5以下が好ましく、3/2.5以下がより好ましい。
<水>
水に特段の制限はないが、水道水、蒸留水及びイオン交換水が選ばれる水が使用できる。水の含有量は(A)成分、(B)成分、(C)成分及び下記の任意成分の合計量の残部であり、80質量%以上、85質量%以上、そして98質量%以下、95質量%以下の量を挙げることができる。
<任意成分:有機溶媒>
本発明のチキソトロピー性付与剤は、任意成分として有機溶媒を含んでいてもよい。好ましい有機溶媒としては、配合液中で分離しない点より、アルコール類、グリセロール類、グリコール類、ポリアルキレングリコール類、およびこれらの混合物が挙げられる。チキソトロピー性付与剤中の有機溶媒の含有量は、チキソトロピー性付与剤の粘度を低減できる効果の点より、1質量%以上が好ましく、2質量%以上がさらに好ましい。有機溶媒の含有量は、分散した球形の結晶粒子の形成を阻害し、さらに二次粒子形成を促進する事で、液体洗浄剤組成物の低せん断時の粘度をより高くする効果を阻害する点より、低い事か好ましく、5質量%以下が好ましく、4質量%以下がさらに好ましい。
<任意成分:その他>
本発明のチキソトロピー性付与剤には、その他の成分として、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン等の防腐剤も適宜配合することができる。
<チキソトロピー性付与剤>
本発明のチキソトロピー性付与剤は、前記(A)成分を含む球形の結晶粒子を含有する。球形の結晶粒子は、前記(A)成分の結晶が水を含む相中で、(B)成分、任意で(C)成分により安定に球の様な形状で分散している。球形の結晶粒子は真球でなくても良く、楕円形であっても良い。楕円形の場合、長軸の長さと短軸の長さの比である(長軸の長さ)/(短軸の長さ)は、1/1以上、3/1以下の形状が挙げられる。液体洗浄剤組成物の低せん断時の粘度を上げる効果がより高くなる点で、球形の結晶粒子の平均直径は、好ましくは50μm以下、より好ましくは20μm以下、さらに好ましくは10μm以下、そして好ましくは1μm以上、より好ましくは2μm以上の大きさであることが好ましい。
前記の球形の結晶粒子の平均直径は、チキソトロピー性付与剤をスライドガラスに滴下し、ガラスカバーを被せ、デジタルマイクロスコープ(VH−250R、株式会社キーエンス製)で観察した球形の結晶粒子の直径を、デジタルマイクロスコープのスケールを用いて測定し、20個の球形の結晶粒子の直径を平均することで求めることが出来る。球形の結晶粒子が楕円の場合は、楕円の面積を求め、楕円を円とみなした時の直径を算出し求めることができる。
チキソトロピー性付与剤の高せん断時の粘度は、JIS Z 8803:2011に記載のB型粘度計とデータ互換性があるTVB−10M型粘度計(M型、東機産業(株)製)を用い、ローター回転速度60rpmで測定した時の1分後の温度20℃での粘度が、1000mPa・s以下であることが好ましい。測定時に使用するローターはM型用ローターセットのNo.1〜No.4を使用する。測定はローターNo.1を用いて開始し、表示部に表示された値の横に上向きの矢印が表示された場合には、ローターNo.を順次上げて再測定する。値が表示された時点で、値を基に粘度を算出する。
チキソトロピー性付与剤の良好なハンドリング性を確保する点より、TVB−10M型粘度計を用い、ローター回転速度60rpmで測定した時の1分後の温度20℃での粘度が、900mPa・s以下が好ましく、800mPmPa・s以下がより好ましい。
本発明において、高せん断時の粘度とは、ローター回転速度60rpmで測定された粘度のことである。
<チキソトロピー性付与剤の製造方法>
本発明のチキソトロピー性付与剤の製造方法は、前記(A)成分、(B)成分、(C)成分及び水を、(A)成分の融点以上で混合して乳化液を得る工程(1)、及び前記乳化液を5℃以上40℃以下に冷却する工程(2)を含む。
<工程(1)>
本発明の工程(1)は、前記(A)成分、(B)成分、(C)成分及び水を、(A)成分の融点以上で混合して乳化液を得る工程である。次の工程2における乳化液の液滴中で(A)成分を含む球形の結晶粒子の結晶化を促進する点より、(A)成分の融点より1℃以上高い温度が好ましく、3℃以上が好ましく、より好ましくは5℃以上、さらに好ましくは7℃以上高い温度がより更に好ましい。製造時にかかる熱エネルギーの低減の点から、温度の上限値は、例えば95℃以下であり、90℃以下である。
<工程(2)>
本発明の工程(2)は、前記乳化液を5℃以上40℃以下に冷却する工程(2)である。工程(2)で得られるチキソトロピー性付与剤の高せん断時の粘度をより低くできる点より、20℃以上が好ましく、30℃以上がより好ましい。球形の結晶粒子の安定性の点より、38℃以下が好ましい。
前記工程(2)において、冷却速度は0.2℃/分以上、5℃/分以下で冷却するのが好ましい。球形の結晶粒子の肥大化を抑制する事で、チキソトロピー性付与剤を含有する液体洗浄剤組成物の低せん断時の粘度をより高くできる点より、0.5℃/分以上が好ましく、0.7℃/分以上がより好ましい。球形の結晶粒子の二次粒子形成を抑制する事で、チキソトロピー性付与剤を含有する液体洗浄剤組成物の低せん断時の粘度をより高くできる点より2℃/分以下が好ましく、1.5℃/分以下がより好ましい。また、冷却は、前記乳化液と冷媒とを接触させることで行うことが出来る。
<液体組成物>
本発明の液体組成物は、界面活性剤を含有する。液体組成物の界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上が挙げられる。液体組成物の界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤から選ばれる1種以上を含む界面活性剤が好ましい。
陰イオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、α−オレフィンスルホン酸又はその塩、アルキル硫酸エステル又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸又はその塩、α−スルホ脂肪酸エステル又はその塩、脂肪酸又はその塩等が挙げられる。中でも、アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、アルキル硫酸エステル又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸又はその塩が好ましい。ここで、陰イオン性界面活性剤中のアルキル基の炭素数は、好ましくは8以上、より好ましくは10以上、より好ましくは12以上であり、そして、好ましくは18以下、より好ましくは16以下、より好ましくは14以下である。また、オキシアルキレン基は、好ましくはエチレンオキシ基である。その平均付加モル数は、好ましくは0.5以上、より好ましくは1以上であり、そして、好ましくは10以下、より好ましくは5以下である。陰イオン性界面活性剤の塩は、アルカリ金属塩が好ましい。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アルキルポリグリコシド、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、アルキルグリセリルエーテル等が挙げられる。中でも、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましい。ノニオン性界面活性剤中のアルキル基の炭素数は10以上、好ましくは12以上であり、そして、18以下、好ましくは14以下である。アルキレンオキシ基としては、エチレンオキシ基が好ましい。また、その平均付加モル数は1以上、好ましくは2以上であり、そして、20以下、好ましくは15以下、より好ましくは10以下である。
陽イオン性界面活性剤としては、ジ長鎖アルキル型第4級アンモニウム塩、モノ長鎖アルキル型第4級アンモニウム塩、ジ長鎖アルキルイミダゾリンアミド4級塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルイミダゾリニウム塩、N−アルキル‐ポリオキシアルキレントリメチルアンモニウム塩等が挙げられる。陽イオン性界面活性剤中のアルキル基の炭素数は、好ましくは10以上、18以下である。
両性界面活性剤としては、アルキルカルボキシベタイン、アミドプロピルベタイン、ヒドロキシスルホベタイン、アミドアミノ酸塩、アルキルアミノジカルボン酸、アルキルジアミノエチルグリシン、アミンオキシド等が挙げられる。両性界面活性剤中のアルキル基の炭素数は、好ましくは10以上、18以下である。
液体組成物の界面活性剤の含有量は、本発明の液体組成物中、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上である。そして、50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下、より更に好ましくは25質量%以下である。
液体組成物に陰イオン性界面活性剤又はノニオン性界面活性剤を採用する場合、陰イオン性界面活性剤又はノニオン性界面活性剤の含有量の合計は、本発明の液体組成物中、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上である。また、陰イオン界面活性剤又はノニオン界面活性剤の含有量の合計は、本発明の液体組成物中、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下、より更に好ましくは25質量%以下である。
本発明の液体組成物には、その他の成分として、水溶性中性無機塩、水溶性ポリマー、酵素、再汚染防止剤、還元剤(亜硫酸塩等)、抑泡剤(シリコーン等)、漂白剤、漂白活性化剤、蛍光染料、色粒、香料、着色剤(顔料や染料)等も適宜配合することができる。
<液体洗浄剤組成物>
本発明の液体洗浄剤組成物は、本発明のチキソトロピー性付与剤と界面活性剤を含む液体組成物を含有する。
液体洗浄剤組成物は、チキソトロピー性付与剤と液体組成物を混合して得られる。混合は、5℃以上、40℃以下の温度で行うことが好ましい。チキソトロピー性付与剤を液体組成物中に均一に分散させやすくする点より、混合は25℃以上、より好ましくは30℃以上で行うのがより好ましい。(A)成分を含む球形の結晶粒子の安定性の点より、混合は40℃以下で行うのがより好ましい。
液体洗浄剤組成物は、B型粘度計とデータ互換性があるTVB−10M型粘度計(M型、東機産業(株)製)を用い、ローター回転速度60rpmで1分間攪拌した後、1分間静置し、ローター回転速度6rpmで測定した時の1分後の温度20℃での粘度が、300mPa・s以上であることが好ましい。液体洗浄組成物中での微粒子の分散安定性の点より、TVB−10M型粘度計を用い、ローター回転速度60rpmで1分間攪拌した後、1分間静置し、ローター回転速度6rpmで測定した時の1分後の温度20℃での粘度が、320mPa・s以上が好ましく、400mPa・s以上がより好ましい。測定時に使用するローターはM型用ローターセットのNo.1〜No.4を使用する。測定はローターNo.1を用いて開始し、表示部に表示された値の横に上向きの矢印が表示された場合には、ローターNo.を順次上げて測定する。値が表示された時点で、値を基に粘度を算出する。
本発明における低せん断時の粘度とは、上記の液体洗浄剤組成物の粘度の測定方法で算出された粘度である。
液体洗浄剤組成物中のチキソトロピー性付与剤の含有量は、ローター回転速度60rpmで1分間攪拌した後、1分間静置し、ローター回転速度6rpmで測定した時の1分後の温度20℃での粘度が、300mPa・s以上である液体洗浄剤組成物、となるように適宜調整することができる。具体的に、液体洗浄剤組成物中のチキソトロピー性付与剤の含有量は、液体洗浄剤組成物への配合のしやすさの点より、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施によりなんら限定されるものではない。
<原料>
本願以下の実施例又は比較例で使用した化合物及び液性組成物を以下に示す。
<(A)成分>
硬化ヒマシ油(よう素価1.5g-I/100g)
<(B)成分>
ラウリルアルコールに付加したオキシエチレン基の平均付加モル数を4.8〜6に適宜変えることで、グリフィン法によるHLBを11.5〜12.5に調整した化合物。グリフィン法によるHLBの算出はオキシエチレン基の平均付加モル数を基に算出した。
<(C)成分>
ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム
<水>
イオン交換水
<液体組成物>
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩 16質量%
ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテル 11質量%
〔( )内の数字はオキシエチレン基の平均付加モル数〕
ラウリン酸 0.8質量%
ジメチルアミノプロピルステアリン酸アミド 3質量%
ジエチレングリコールブチルエーテル 3質量%
エタノール 3質量%
クエン酸 0.8質量%
p−トルエンスルホン酸 3質量%
水酸化ナトリウム 3質量%
プロキセルBDN(防腐剤) 0.05質量%
亜硫酸ナトリウム 0.05質量%
水 56.3質量%
<実施例1>
<チキソトロピー性付与剤の調製>
100mL容量のガラスビーカーに、イオン交換水47.5g(92.2質量%)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(HLB11.5)2.5g(4.9質量%)、硬化ヒマシ油1.5g(2.9質量%)を投入した。直径1cm、長さ3.5cmのスターラー入れた。内容物の温度が90℃〜95℃の温度範囲になるようにビーカーをウォーターバスで加熱した。次に、90℃〜95℃の温度範囲で、6連スターラー(アズワンRS-60D)600rpmで室温25℃まで1.0℃/分の冷却速度で冷却した。チキソトロピー性付与剤を得た。
<液体洗浄剤組成物の調製>
100mL容量のガラス製ビーカーに、前記の25℃の液体組成物90gと35℃のチキソトロピー性付与剤10gを投入し、直径が2cmのテフロン(登録商標)製の棒状のスターラーピースで、100rpmで5分間撹拌し、液体洗浄剤組成物を調製した。結果を表1に示す。
<実施例2〜8>
(B)成分であるノニオン性界面活性剤を、表1に記載の化合物(HLB11.8〜12.5)に変えた以外は実施例1と同じ操作を行った。結果を表1に示す。
<実施例9〜12、比較例1〜3>
表1の記載の組成になるように各成分の量を変えた以外は、実施例1に従った。また、(C)成分としてアニオン界面活性剤を使用する場合には、実施例1のチキソトロピー性付与剤の調製方法において、(B)成分であるノニオン界面活性剤と共にビーカーに投入した以外は、実施例1と同じ方法で行った。結果を表1に示す。
<評価方法>
<チキソトロピー性付与剤の粘度の測定方法>
チキソトロピー性付与剤を入れた粘度ビーカーを恒温槽に入れ、チキソトロピー性付与剤の温度が20±1℃になるように調整した。TVB−10M型粘度計にローターNo.1を設置し、回転速度を60rpmで、1分間後の粘度を測定した。表示部に表示された値の横に上向きの矢印が表示された場合には、ローターNo.を順次上げて測定する。値が表示された時点で、値を基に粘度を算出した。結果を表1〜3に示す。粘度が1000mPa・s以下が合格であり、値が低い程好ましい。
<液体洗浄剤組成物の粘度の測定方法>
液体洗浄剤組成物を入れた粘度ビーカーを恒温槽に入れ、液体洗浄剤組成物の温度が20±1℃になるように調整した。TVB−10M型粘度計にローターNo.1を設置し、回転速度を60rpmで、1分間動作させた後、1分間静置し、次に6rpmで1分間動作させた後の粘度を測定した。表示部に表示された値の横に上向きの矢印が表示された場合には、ローターNo.を順次上げて測定する。値が表示された時点で、値を基に粘度を算出した。結果を表1に示す。粘度が300mPa・s以上が合格であり、値が高い程好ましい。

Claims (7)

  1. (A)成分として脂肪族アシル基中に水酸基を有する脂肪酸グリセリドを1質量%以上、5質量%以下、(B)成分としてノニオン性界面活性剤を0質量%超過、9質量%以下、(C)成分としてアニオン性界面活性剤を0質量%以上、及び水を含有し、
    前記脂肪族アシル基中に水酸基を有する脂肪酸グリセリドは硬化ヒマシ油及び/又は水添ヒマシ油であり、
    前記ノニオン性界面活性剤はグリフィン法によるHLBが11.5以上、12.5以下であり、
    (B)成分の含有量と(C)成分の含有量との合計の含有量が0質量%超過、9質量%以下であり、(C)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比[(C)成分/(B)成分]が0以上、0.25未満であり、
    前記水を含む相に(A)成分を含む球形の結晶粒子を含有する、液体洗浄剤組成物用のチキソトロピー性付与剤。
  2. 前記(C)成分が炭素数8以上、20以下の脂肪族アルキル基及びスルホン酸塩基を有する化合物を含むアニオン性界面活性剤である、請求項1に記載のチキソトロピー性付与剤。
  3. B型粘度計を用い、ローター回転速度60rpmで測定した時の1分後の温度20℃での粘度が、1000mPa・s以下である請求項1又は2に記載のチキソトロピー性付与剤。
  4. 請求項1〜3に何れかに記載のチキソトロピー性付与剤の製造方法であって、
    前記(A)成分、(B)成分、(C)成分及び水を、(A)成分の融点以上で混合して乳化液を得る工程(1)、及び前記乳化液を5℃以上40℃以下に冷却する工程(2)を含む、液体洗浄剤組成物用のチキソトロピー性付与剤の製造方法。
  5. 前記工程(2)において、冷却速度を0.2℃/分以上、5℃/分以下で冷却する、請求項4に記載の液体洗浄剤組成物用のチキソトロピー性付与剤の製造方法。
  6. 請求項1〜3の何れかに記載のチキソトロピー性付与剤、及び界面活性剤を含む液体組成物を混合する工程を含む、液体洗浄剤組成物の製造方法
  7. B型粘度計を用い、ローター回転速度60rpmで1分間攪拌した後、1分間静置し、ローター回転速度6rpmで測定した時の1分後の温度20℃での粘度が、300mPa・s以上である請求項6に記載の液体洗浄剤組成物の製造方法
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