JP6524660B2 - 電子写真用トナー - Google Patents
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Description
特許文献1では、耐久性、耐熱保存性及び耐高温オフセット性に優れる静電荷像現像用トナーの製造方法として、少なくとも非晶質ポリエステルと結晶性ポリ乳酸を含有する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、非晶質ポリエステルと結晶性ポリ乳酸を140〜250℃で混合する工程1、工程1で得られた混合物を溶融混練する工程2、及び工程2で得られた溶融混練物を粉砕し、分級する工程3を含む、静電荷像現像用トナーの製造方法が記載されている。
しかし、特許文献1で示されるように反応槽で反応させる場合は、ポリ乳酸を一度に多量に入れると、粘度が急激に上昇して、反応槽を撹拌することが困難になるため、反応させることができない。したがって、徐々にポリ乳酸を入れる必要があり、操作が複雑になると共に、これにより最初に添加したポリ乳酸は長時間反応するのに対し、後で添加したポリ乳酸は短時間反応することになり、樹脂間での反応時間が不均一となるため、電子写真用トナー性能に影響が及ぶことを見出した。特許文献1の方法によれば、更に添加後の反応にも時間がかかるため、工程が長時間に及び、生産効率が低下する。
本発明は、処理時間を短縮し、簡便な製造方法でありながら、低温定着性、保存性、及び耐久性に優れた電子写真用トナー及びその製造方法に関する。
〔1〕ポリエステル系樹脂とポリ乳酸とがエステル交換反応されてなる樹脂組成物を含む結着樹脂を含有する電子写真用トナーであって、該エステル交換反応が、多軸連続式混練反応装置により、滞留時間2分以上90分以下で行われる、電子写真用トナー。
〔2〕下記工程1を含む、電子写真用トナーの製造方法。
工程1:ポリエステル系樹脂とポリ乳酸とを、多軸連続式混練反応装置により、滞留時間2分以上90分以下でエステル交換反応させて樹脂組成物を得る工程
多軸連続式混練反応装置を用いることで、ポリエステルとポリ乳酸とを、反応時間を揃えて、エステル交換反応させることができるため、生成される樹脂組成物中に含まれるポリエステル−ポリ乳酸共重合体の分子量がより均一になりトナー性能が向上すると考えられる。即ち、従来法においては、ポリエステルとポリ乳酸とを、長時間反応させた場合、エステル交換率がより高くなり、ポリエステル−ポリ乳酸共重合体は、低分子量化するため、保存性、耐久性が低下すると考えられ、ポリエステルとポリ乳酸とを、短時間反応させた場合、エステル交換率が低くなり、ポリエステル−ポリ乳酸共重合体は、低分子量化しにくくなるため、低温定着性が低下すると考えられる。なお、得られる樹脂組成物は、ポリエステル−ポリ乳酸共重合体を主成分として含み、未反応のポリエステルやポリ乳酸も含まれると推定される。
ポリエステル系樹脂は、非晶質ポリエステル、結晶性ポリエステルのいずれであっってもよいが、保存性、耐久性の観点から、好ましくは、非晶質ポリエステルである。
本発明において、樹脂の結晶性は、軟化点と示差走査熱量計による吸熱の最高ピーク温度との比、即ち[軟化点/吸熱の最高ピーク温度]の値で定義される結晶性指数によって表わされる。非晶質樹脂は、結晶性指数が1.4を超えるか、0.6未満である樹脂をいう。樹脂の結晶性は、原料モノマーの種類とその比率、及び製造条件(例えば、反応温度、反応時間、冷却速度)等により調整することができる。なお、吸熱の最高ピーク温度とは、観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を指す。最高ピーク温度は、軟化点との差が20℃以内であれば融点とし、軟化点との差が20℃を超える場合はガラス転移に起因するピークとする。
ポリエステルは、アルコール成分とカルボン酸成分とを縮重合させて得られる。
で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。
具体的には、1,2,4―ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7―ナフタレントリカルボン酸、1,2,4,5―ベンゼンテトラカルボン酸(ピロメリット酸)等が挙げられ、トナーの耐久性及び保存性を向上させる観点から、1,2,4―ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)及びその酸無水物が好ましく、1,2,4―ベンゼントリカルボン酸の無水物(無水トリメリット酸)がより好ましい。
ポリエステルの軟化点は、アルコール成分やカルボン酸成分の種類や組成比、触媒量等の調整、反応温度や反応時間、反応圧力等の反応条件の選択によって制御することができる。
ポリエステルのガラス転移温度は、アルコール成分やカルボン酸成分の種類や組成比等によって制御することができる。
最も高い軟化温度を持つ樹脂の軟化点は、トナーの耐久性及び耐熱性を向上させる観点から、好ましくは110℃以上、より好ましくは120℃以上、更に好ましくは130℃以上であり、また、トナーの低温定着性を向上させる観点から、好ましくは160℃以下、より好ましくは150℃以下、更に好ましくは140℃以下である。2種類上のポリエステルを含有する場合は、トナーの生産性を向上させる観点から、2種類が好ましい。
本発明において、工程1で用いるポリ乳酸は結晶性であることが好ましい。
ポリ乳酸の結晶性は、結晶化度で表される。結晶化度は、実施例に記載の方法により求めることができる。
工程1で用いる結晶性ポリ乳酸の結晶化度は、低温定着性、耐久性及び保存性を向上させる観点から、好ましくは30%以上、より好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以上、更に好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上である。
工程1:ポリエステル系樹脂とポリ乳酸とが、多軸連続式混練反応装置により、滞留時間2分以上90分以下で、エステル交換反応されてなる樹脂組成物を得る工程
多軸連続式混練反応装置は、好ましくは連続式二軸連続式混練反応装置である。
多軸連続式混練反応装置は、例えば、内部の温度調節機構を有するトラフと、前記トラフ内の長軸方向に沿って互いに平行に配された、パドルを有する長軸スクリューを2以上有する。パドル径に対するトラフ長の比(以下単に「L/D比」ともいう)は、滞留時間を所定の範囲内に調整しやすくする観点から、好ましくは5以上、より好ましくは7以上、更に好ましくは8以上であり、また、好ましくは20以下、より好ましくは15以下、更に好ましくは13以下である。
多軸連続式混練反応装置の市販品の例としては、KRCニーダー(株式会社栗本鐵工所製、商品名「S1KRCニーダ」)が挙げられる。
本発明におけるエステル交換反応とは、ポリ乳酸由来の成分とポリエステル由来の成分との間で生じたエステル交換反応を指し、ポリ乳酸由来の成分間、及びポリエステル由来の成分間でのエステル交換反応は含まない。
(1)樹脂組成物を含むトナー用原料混合物を溶融混練し、得られた溶融混練物を粉砕してトナーを製造する方法、
(2)樹脂組成物を水溶性媒体中に分散させた分散液中で、樹脂組成物粒子を凝集・融着させてトナー粒子を得ることによりトナーを製造する方法、
(3)樹脂組成物を水溶性媒体中に分散させた分散液とトナー用原料を高速撹拌させてトナー粒子を得ることによりトナーを製造する方法
等が挙げられる。トナーの生産性を向上させる観点、トナーの耐久性及び低温定着性を向上させる観点からは、(1)の溶融混練法が好ましい。また、トナーの耐久性を向上させる観点からは、(2)の凝集・融着法によりトナーを得てもよい。
(1)の方法は、好ましくは下記工程2A及び3Aを含む。
工程2A:工程1で得られた樹脂組成物を含むトナー用原料混合物を溶融混練する工程
工程3A:工程2Aで得られた溶融混練物を粉砕し、分級する工程
(2)の方法は、
工程2B:工程1で得られた樹脂組成物を含む水系分散液を得る工程、及び
工程3B:工程2Bで得られた樹脂組成物を含む水系分散液中で樹脂組成物粒子を凝集・融着させる工程
を含む。
外添剤としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、及び酸化亜鉛等の無機粒子や、メラミン系樹脂微粒子、ポリテトラフルオロエチレン樹脂微粒子等の樹脂粒子等の有機微粒子が挙げられる。2種以上を併用してもよい。これらの中では、シリカが好ましく、トナーの転写性を向上させる観点から、疎水化処理された疎水性シリカであるのがより好ましい。
フローテスター(島津製作所、CFT―500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出す。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
示差走査熱量計「Q―100」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製)を用いて、試料0.01〜0.02gをアルミパンに計量し、室温から降温速度10℃/minで0℃まで冷却し、0℃にて1分間保持する。その後、昇温速度10℃/minで測定する。観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を吸熱の最高ピーク温度とする。
示差走査熱量計「Q―100」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製)を用いて、試料0.01〜0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却した。次に試料を昇温速度10℃/分で昇温し測定する。吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移温度とする。
JIS K0070の方法により測定する。但し、測定溶媒のみJIS K0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に変更する。
粉末X線回折(XRD)測定装置「Rigaku RINT 2500VC X―RAY diffractometer」(リガク社製)を用いて、X線源:Cu/Kα−radiation、管電圧:40kV、管電流:120mA、測定範囲:回折角(2θ)5〜40°、走査速度は5.0°/分で連続スキャン法によりピーク強度を測定する。なお、試料は、粉砕した後、測定に供する。得られたX線回折より、下記式より算出される値をポリ乳酸の結晶化度とする。
示差走査熱量計「DSC Q20」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製)を用いて、試料0.01〜0.02gをアルミパンに計量し、昇温速度10℃/分で20℃から200℃まで昇温する。得られた融解吸熱カーブから観察される吸熱の最高ピーク温度をポリ乳酸の融点とする。
以下の方法により、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により分子量分布を測定し、数平均分子量及び重量平均分子量を求める。
(1)試料溶液の調製
濃度が0.5g/100mlになるように、試料を、クロロホルムに、25℃で溶解させる。次いで、この溶液をポアサイズ0.2μmのフッ素樹脂フィルター「DISMIC―25JP」(ADVANTEC社製)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とする。
(2)分子量測定
下記の測定装置と分析カラムを用い、溶離液としてクロロホルムを、毎分1mLの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させる。そこに試料溶液100μLを注入して測定を行う。試料の分子量は、あらかじめ作成した検量線に基づき算出する。このときの検量線には、数種類の単分散ポリスチレン(東ソー社製のA―500(5.0×102)、A―1000(1.01×103)、A―2500(2.63×103)、A―5000(5.97×103)、F―1(1.02×104)、F―2(1.81×104)、F―4(3.97×104)、F―10(9.64×104)、F―20(1.90×105)、F―40(4.27×105)、F―80(7.06×105)、F―128(1.09×106))を標準試料として作成したものを用いる。括弧内は分子量である。
測定装置:HLC―8220GPC(東ソー社製)
分析カラム:GMHXL+G3000HXL(東ソー社製)
以下の方法により、13C−NMR法によりポリ乳酸のエステル結合のカルボニル炭素の変化量を定量し、ポリ乳酸を基準とするエステル交換率を求める。
(1)試料溶液の調製
樹脂組成物0.15gを1gのクロロホルム−D(和光純薬工業社製、D,99.8%、0.05v/v%TMS含有)に溶解させて試料溶液とする(試料濃度:12質量%)。
(2)13C−NMRスペクトル測定
前記試料溶液を、NMR測定管(日本精密化学社製、内径5mm、長さ210mm)に、溶液の量が管の底から5cmになるように入れて、下記の条件にて13C−NMRスペクトルを測定する。
<測定条件>
装置:400MR(Agilent Technologies社製)
磁場:400MHz
Puls program:CARBON(s2pul)
積算回数:20000
45° puls:4.35μs
Relaxation delay:1s
Receiver gain:60
TEMP:25℃
(3)エステル交換率の算出
169.5ppm〜169.6ppmに観測されるポリ乳酸のエステル結合のカルボニル炭素に由来するピーク(a)の積分強度と、168ppm〜176ppmに観測されるエステル交換反応による新たに生じたポリエステルとポリ乳酸間のエステル結合のカルボニル炭素に由来するピーク(b)の積分強度より、下記式より算出される値を、ポリ乳酸を基準とするエステル交換率とする。
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:100μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン1.19(ベックマンコールター社製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
分散液:エマルゲン109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)を5質量%の濃度となるよう前記電解液に溶解させる。
分散条件:前記分散液5mLに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、前記電解液25mLを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散
液を調製する。
測定条件:前記電解液100mLに、3万個の粒子の粒径を20秒間で測定できる濃度となるように、前記試料分散液を加え、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
未定着画像を取れるように改造した、プリンター「OKI MICROLINE 5400」(沖データ社製)にトナーを充填し、3×4cm角のベタ画像の未定着画像を印刷した。「OKI MICROLINE 3010」(沖データ社製)を改造した外部定着装置を使用して、定着ロールの回転速度120mm/secにて、定着ロールの温度を100℃から200℃まで5℃ずつ上昇させながら、各温度でこの未定着画像の定着処理を行い、定着画像を得た。各定着温度で得られた画像を500gの荷重がかかるように重りでテープに圧力をかけた後、テープを剥離し、擦り前後の画像濃度を測定した。擦り前後の画像濃度は、画像濃度測定器「GREGSPM50」(Gretag社製)を用いて測定し、擦り前後の画像濃度比率([擦り後の画像濃度/擦り前の画像濃度]×100)が最初に90%を超える温度を最低定着温度とし、低温定着性の指標とした。値が小さいほど低温定着性に優れる。
20mL容のポリビンに、4gのトナーを入れた。トナーの入ったポリビンを、50℃、相対湿度60%の恒温恒湿槽に入れ、ポリビンの蓋をあけた状態で、48時間保存した。放置後のトナーの凝集度を測定し、保存性の指標とした。この数値が小さいほど、保存性に優れる。
凝集度は、パウダーテスタ(ホソカワミクロン社製)を用いて測定する。150μm、75μm、45μmの目開きの篩を重ね、一番上にトナーを4g載せ、1mmの振動幅で60秒間振動させる。振動後、篩い上に残ったトナー量を測定し、下記の計算式を用いて凝集度の計算を行う。
現像ローラを目視で見ることができるように改造した沖データ社製のIDカートリッジ「ML―5400用、イメージドラム」にトナーを実装し、温度30℃、湿度50%の条件下で、70r/min(36ppm相当)で空回し運転を行い、現像ローラフィルミングを目視にて観察した。フィルミング発生までの時間を耐久性の指標とした。耐久性は現像ローラフィルミング発生までの時間が長いほど、耐久性に優れることを示す。
無水トリメリット酸以外の原料モノマー及びエステル化触媒を、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した10L容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、200℃に昇温して6時間反応させた。さらに210℃に昇温した後、無水トリメリット酸を添加し、常圧(101.3kPa)にて1時間反応させ、さらに40kPaにて所望の軟化点に達するまで反応させた。
工程1:ポリマーアロイ製造例
製造例1の非晶質樹脂とポリ乳酸(ネイチャーワークス社製、商品名:N−3000、数平均分子量Mn:188,000、重量平均分子量Mw:472,000、融点:170℃、結晶化度92%)を、二軸連続式混練機「S1KRCニーダ」(栗本鐵工所社製、軸の直径25mm、軸の長さ255mm、L/D比10.2)を使用し混練物を得た。運転条件は表2に示す。得られた混練物を40℃以下に冷却した後、ロートプレックス(ホソカワミクロン社製)により粗粉砕し、目開きが2mmのふるいを用いて粒径が2mm以下の粗粉砕物を得た(エステル交換率は18%であった)。
非晶質樹脂80質量部と工程1で得られた粗粉砕物20質量部の混合物合計100質量部と、着色剤「ECB―301」(大日精化社製、フタロシアニンブルー(P.B.15:3))3.0質量部、離型剤「WEP―9」(日油社製、合成エステルワックス、融点72℃)3.0質量部、及び負帯電性荷電制御剤「ボントロンE―84」(オリエント化学工業社製)1.0質量部をヘンシェルミキサーを用いて1分間混合後、以下に示す条件で溶融混練した。
連続式二本オープンロール型混練機「ニーデックス」(三井鉱山社製、ロール外径:14cm、有効ロール長:80cm)を使用した。連続式二本オープンロール型混練機の運転条件は、高回転側ロール(フロントロール)周速度32.4m/min、低回転側ロール(バックロール)周速度21.7m/min、ロール間隙0.1mmであった。ロール内の加熱媒体温度及び冷却媒体温度は、高回転側ロールの原料投入側が145℃及び混練物排出側が100℃であり、低回転側ロールの原料投入側が75℃及び混練物排出側が35℃であった。また、原料混合物の供給速度は10kg/hr、平均滞留時間は約3分間であった。
工程1の運転条件は表2に示す通り変更した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例2〜6のトナーを得た。
表2に示す所定量のポリエステル及びポリ乳酸をヘンシェルミキサーにて混合後、以下に示す条件で溶融混練した。
同方向回転二軸押出機「PCM―30」(池貝鉄工社製、軸の直径2.9cm、軸の断面積7.06cm2)を使用した。運転条件は、バレル設定温度160℃、軸回転数200r/min(軸の回転の周速度0.30m/sec)、混合物供給速度10kg/hr(軸の単位断面積あたりの混合物供給量1.42kg/hr・cm2)であった。得られた混合物を40℃以下に冷却した後、ロートプレックス(ホソカワミクロン社製)により粗粉砕し、目開きが2mmのふるいを用いて粒径が2mm以下の混練組成物を得た(エステル交換率は0%であった)。
得られた混練組成物100質量部と、着色剤「ECB―301」(大日精化社製、フタロシアニンブルー(P.B.15:3))3.0質量部、離型剤「WEP―9」(日油社製、合成エステルワックス、融点72℃)3.0質量部、及び負帯電性荷電制御剤「ボントロンE―84」(オリエント化学工業社製)1.0質量部をヘンシェルミキサーを用いて1分間混合後、実施例1と同様にして溶融混練した。
得られた溶融混練物を実施例1と同様に粗粉砕、微粉砕を行い、分級処理してトナー母粒子を得た。
得られたトナー母粒子を実施例1と同様に外添剤と混合して、トナーを得た。
表2に示す所定量のポリエステルを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、表2に記載の温度に加熱して、ポリエステルを溶融させた。その後、表2に示す所定量のポリ乳酸を徐々に約60分かけて添加し、添加終了後、表2に示す所定時間、撹拌した。得られた樹脂組成物を40℃以下に冷却した後、ロートプレックス(ホソカワミクロン社製)により粗粉砕し、目開きが2mmのふるいを用いて粒径が2mm以下のポリエステル−ポリ乳酸共重合体を含有する樹脂組成物を得た(エステル交換率は14%であった)。
得られた混練組成物100質量部と、着色剤「ECB―301」(大日精化社製、フタロシアニンブルー(P.B.15:3))3.0質量部、離型剤「WEP―9」(日油社製、合成エステルワックス、融点72℃)3.0質量部、及び負帯電性荷電制御剤「ボントロンE―84」(オリエント化学工業社製)1.0質量部をヘンシェルミキサーを用いて1分間混合後、実施例1と同様にして溶融混練した。
得られた溶融混練物を実施例1と同様に粗粉砕、微粉砕を行い、分級処理してトナー母粒子を得た。
得られたトナー母粒子を実施例1と同様に外添剤と混合して、トナーを得た。
実施例2,4,5を同じ滞留時間15分で比較すると、温度が200℃、エステル交換が15%の結着樹脂を用いた実施例2のトナーは、低温定着性、保存性、耐久性に優れることがわかる。
比較例1では、通常のトナーの溶融混練装置では、滞留時間が短いためか、エステル交換がほとんど起こらないため、低温定着性、耐久性が低下する。
比較例2では、同じエステル交換率の実施例2と比較すると、低温定着性、保存性、耐久性に劣る。
Claims (5)
- 下記工程1を含む、電子写真用トナーの製造方法。
工程1:ポリエステル系樹脂とポリ乳酸とを、多軸連続式混練反応装置により、滞留時間2分以上90分以下でエステル交換反応させて樹脂組成物を得る工程であり、多軸連続式混練反応装置がKRCニーダ(株式会社栗本鐵工所製)であり、エステル交換反応の温度が170℃以上230℃以下である工程 - 更に、下記工程2A及び3Aを含む、請求項1に記載の電子写真用トナーの製造方法。
工程2A:工程1で得られた樹脂組成物を含むトナー用原料混合物を溶融混練する工程
工程3A:工程2Aで得られた溶融混練物を粉砕し、分級する工程 - 工程2Aのトナー用原料混合物が、ポリエステル系樹脂を更に含む、請求項2に記載の電子写真用トナーの製造方法。
- 樹脂組成物のポリ乳酸を基準とするエステル交換率が1%以上30%以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真用トナーの製造方法。
- 工程1のポリエステル系樹脂が非晶質ポリエステルを含む、請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真用トナーの製造方法。
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