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JP6532168B2 - 二重反転式扇風機 - Google Patents
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JP6532168B2 - 二重反転式扇風機 - Google Patents

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本発明は、上流側のファンと下流側のファンとが互いに異なる方向に回転する二重反転式扇風機に関する。
軸流型の扇風機や送風機としては、軸流方向に回転軸中心をそろえて上流側のファンと下流側のファンとを配置したものが知られている。このような二重反転式扇風機などは、単一のファンを回転するものと比較すると、整流効果により風の流れが軸流方向に集中するため冷却対象への風量が大きくなる、カウンタートルクを相殺することができる、などの利点がある。その利点を利用することにより、扇風機の小型化、省電力化、および静寂化が可能となる。
本願発明者は、パソコンの周辺機器としてパソコンの外部から風を当てる扇風機の性能向上を図るべく、上流側のファンと下流側のファンとの間からも空気を吸い込むオープン構造の二重反転式扇風機を提案した(特許文献1〜3)。
さらに、本願発明者は、この種の二重反転式扇風機の動力源として使用している2つのモータを、1つのモータで同様の作用効果、或はそれに近似した作用効果を奏することができる構造を検討して、新たに二重反転式扇風機を提案した。
尚、1つのモータを使用する二重反転式扇風機として、歯車列を用いて各ファンを駆動するものも考慮され得るが、コストアップやノイズ発生などの点から好ましくない。そこで、新たに提案した二重反転式扇風機は、1つのモータを使用しながら上記の歯車列を用いずに、よりシンプルな構成で且つエネルギー効率の高い二重反転式扇風機を得ることを目的としたものである。
すなわち、この二重反転式扇風機は、軸流方向に回転軸中心をそろえて配置された後側の上流ファンおよび前側の下流ファンを備え、上流ファンと下流ファンとが互いに異なる方向に回転する二重反転式扇風機であって、後側の上流ファンはモータにより回転駆動されるものであるとともに、前側の下流ファンは、回転軸に回転可能に設けられ、且つ、後側の上流ファンが回転したときにこの風力によって、前側の下流ファンが反対の方向に回転するものであり、さらに、この二重反転式扇風機は、軸流方向の後方から空気を吸い込むとともに、上流ファンと下流ファンとの間からも空気を吸い込むようにしたものである。
特許第5709921号公報 特許第5726107号公報 特許第5749195号公報
上述した二重反転式扇風機においては、後側の上流ファンはモータにより回転駆動されるので、直進流のほかに旋回流が生じる。旋回流は、その旋回成分が遠心力になって放射方向に拡散するので無駄になる。そこで、これを前側の下流ファンで戻して直進成分に変換し、結果、送風の効率を向上することができるものである。これは、送風損失となる風、つまり、ファンの回転により生じる旋風(ファンの周囲を回っているだけの風)および遠心力方向(横方向)に吹き出される風を、前側の下流ファンの回転にて取り込み得ることとなって、後側の上流ファンから軸流方向へもたらされる送風の送風効率を向上することができるように工夫したものである。
この二重反転式扇風機は、一定の送風効率を向上することができる反面、次のような点が今後の課題として検討された。すなわち、このような後側の上流ファンを駆動する方式の場合は、前側に回転フリーの下流ファンがあるので、上流側(後側)からの風をせき止めてしまい、回転数を上げるにしたがって送風損失が増加するのではないか、という点である。
そこで、本発明は、この種の二重反転式扇風機において、2つのファンのうち一方をモータ駆動するシンプルな構成で且つエネルギー効率の高い二重反転式扇風機を継承し、さらに、より一層送風効率を向上することが可能な二重反転式扇風機を得ることを目的とするものである。
本願第1請求項に記載した発明は、実施例で用いた符号を付して記すと、整流板(200a)を設けた前カバー(200)と後側のグリルカバー(300)との間に、軸流方向に回転軸中心をそろえて配置された後側の上流ファン(110)および前側の下流ファン(120)を備え、前記上流ファン(110)と前記下流ファン(120)とが互いに異なる方向に回転する二重反転式扇風機(1)において、
前記上流ファン(110)は、前記回転軸に回転可能に設けられるとともに、前記下流ファン(120)はモータMにより回転駆動され、
前記上流ファン(110)は、ブレード形状が巻き付け曲線(インボリュート曲線)形状に形成されるとともに前記下流ファン(120)に近接して配置され、
前記上流ファン(110)は、前記下流ファン(120)の回転時に生じる負圧で反転して旋回流を生成し、
この上流ファン(110)の旋回流により前記下流ファン(120)の旋回成分を減少せしめて、下流ファン(120)の直進成分を増加させるとともに、当該下流ファン(120)の残りの旋回成分が前記前カバー(200)の前記整流板(200a)で直進方向に整えられるように構成し、
前記下流ファン(120)のハブ(120a)の後側に前記上流ファン(110)のハブ(110a)を配置し、前記上流ファン(110)のハブ(110a)の後側に、モータMを収納したケース(400)のケース本体(400a)を装着し、さらに、このケース本体(400a)の前端からモータMのシャフトSを突出させ、前記シャフトSを、前記上流ファン(110)のハブ(110a)を貫通させて、前記下流ファン(120)のハブ(120a)に固着したことを特徴とする二重反転式扇風機(1)である。

本願第請求項に記載した発明は、請求項において、前記上流ファン(110)が回転する際におけるそのハブ(110a)およびブレード(111)の先端側の部位は、前記下流ファン(120)が回転する際におけるそのブレード(121)が形成する後側の空隙部(122)に、非接触で嵌入していることを特徴とする二重反転式扇風機(1)である。
本願第1請求項に記載した発明によれば、後側の上流ファン(110)は、回転軸に回転可能に設けられるとともに、前側の下流ファン(120)はモータMにより回転駆動され、下流ファン(120)に近接して配置される上流ファン(110)はブレード形状が巻き付け曲線(インボリュート曲線)形状に形成されるので、下流ファン(120)の回転時に生じる負圧で反転して旋回流を生成し、これによりこの上流ファン(110)の旋回流により下流ファン(120)の旋回成分を減少せしめて、下流ファン(120)の直進成分を増加させ、そして当該下流ファン(120)の残りの旋回成分が前カバー(200)の整流板(200a)で直進方向に整えられるので、優れた整流効果を得ることができる。
さらに、モータ駆動の下流ファン(120)の風上に上流ファン(110)が設けられているので、上流ファン(110)が下流側に設けられているものに比べて、軸流方向にもたらされる送風の送風損失を可及的に減少させることができる。
また、上流ファン(110)のハブ(110a)の内部に、モータMを収納したケース(220)のケース本体(220a)を装着し、ケース本体(220a)の前端からモータMのシャフトSを突出させて、シャフトSを、上流ファン(110)のハブ(110a)を貫通させて、下流ファン(120)のハブ(120a)に固着しているので、構成部材の適正配置により軸流方向の装置間隔を小さくすることができる。
さらに、本願第請求項に記載した発明のように、上流ファン(110)が回転する際におけるそのハブ(110a)およびブレード(111)の先端側の部位が、下流ファン(120)が回転する際におけるそのブレード(121)が形成する後側の空隙部(122)に、非接触で嵌入しているので、すなわち上流ファン(110)のハブ(110a)およびブレード(111)を可及的に下流ファン(120)に近接させることができるので、2つのファンを有する二重反転式扇風機においてより一層のコンパクト化を図ることができる。

本発明の実施例に係り、二重反転式扇風機の正面斜視図である。 本発明の実施例に係り、二重反転式扇風機の縦断側面図である。 本発明の実施例に係り、二重反転式扇風機を分解して示す斜視図である。 本発明の実施例に係り、前カバー、下流ファン、上流ファンを順に並べて示す側面図である。 本発明の実施例に係り、前カバー、下流ファン、上流ファンを順に並べて示す側面斜視図である。 本発明の実施例に係り、上流ファンを背面側から見た図である。
以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。本例の二重反転式扇風機1は、パソコンのUSBや乾電池を電源として駆動する小型の扇風機である。この二重反転式扇風機1は、整流板200aを設けた前カバー200と後側のグリルカバー300との間に、軸流方向に回転軸中心をそろえて配置された後側の上流ファン110および前側の下流ファン120を備える。
本例においては、下流ファン120をモータMで回転する。上流ファン110は、前記回転軸に回転可能(回転フリー)に設けられる。
回転フリーに設けられた上流ファン110は、下流ファン120がモータ駆動により回転すると、この下流ファン120の回転に起因しこれに追従して回転する。すなわち、上流ファン110は、下流ファン120の回転時に生じる負圧で反転するように構成されている。
ところで、前例の二重反転扇風機においては、上流ファン110をモータ駆動し、その扇風で回転フリーの下流ファン120を回転させていた。これによると、モータ駆動の下流ファン120の後側から風が流入するので、この流入現象つまりファンの後側が負圧になる現象を利用できないかを検討した。発明者の知見によると、回転フリーの上流ファン110のブレード111を巻き付け曲線(インボリュート曲線)形状に形成することにより、当該回転フリーの上流ファン110が良好に回転することを現認した。さらに、下流ファン120に対し、回転フリーの上流ファン110を接近・離反させて検討したところ、上流ファン110を可及的に下流ファン120に接近させることにより、当該上流ファン110の回転が増加することを見出した。
回転フリーの上流ファン110は、上述したように、下流ファン120の回転時に生じる負圧で反転する。上流ファン110が反転すると、下流ファン120の旋回流とは逆方向の旋回流を生成する。そして、生成された上流ファン110の逆向きの旋回流は、下流ファン120の旋回成分を減少せしめて、この下流ファン120の直進成分を増加させる作用を奏する。
また、モータ駆動する下流ファン120の残りの旋回成分は、送風方向に板状に形成された前カバー200の整流板200aで、直進方向に整えられる。
さらに、本例では、下流ファン120のハブ120aの後側に上流ファン110のハブ110aを配置し、この上流ファン110のハブ110aの後側に、モータMを収納したケース400のケース本体400aを装着し、さらに、このケース本体400aの前端からモータMのシャフトSを突出させ、シャフトSを、上流ファン110のハブ110aを貫通させて、下流ファン120のハブ120aに固着している。このような構成部材の適正配置により、軸流方向の装置間隔を小さくすることができ、もって二重反転式扇風機のコンパクト化を図ることができる。なお、モータMを収納したケース400のケース本体400aには、背面(後)側からケースカバー400bを装着している。符号400cは脚部である。
また、本例では、上流ファン110が回転する際におけるそのハブ110aおよびブレード111の先端側の部位は、下流ファン120が回転する際におけるそのブレード121が形成する後側の空隙部122に、非接触で嵌入している構造を備える。ここで、下流ファン120が回転する際におけるそのブレード121が形成する後側の空隙部122とは、ブレード121が回転することにより形成される当該ブレード121後端縁の後側(上流側)に形成される空間部位である。
このように、上流ファン110が回転する際におけるそのハブ110aおよびブレード111の先端側の部位が、空隙部122に非接触で嵌入しているので、上流ファン110を可及的に下流ファン120に近接させることができることになり、2つのファンを有する二重反転式扇風機において、より一層のコンパクト化を図ることができる。
なお、モータ駆動の下流ファン120は、その送風量、騒音量、および発生する前記負圧がブレード121の数量に依存する。そこで、本例では、下流ファン120のブレード121の数を4に設定するとともに、これに伴い上流ファン110のブレード111の数を7に設定した。これにより、正面側への送風量の増加と騒音量の低減、および、負圧の発生効率を適正化させることが可能となる。
本例の二重反転式扇風機1において、前カバー200とグリルカバー300との間に、下流ファン120、上流ファン110、ケース400、モータM、ケースカバー400bが組み込まれ、ケースカバー400bの脚部400cが、下方の台10に角度調整可能に支持される。なお、台10には底板20、銘板シール30、クッション40が順に装着され、台10には、駆動回路50、スイッチ操作部60が組み込まれる(図3参照)。また、尚、スイッチ操作部60は、ON/OFFの機能のほかに、電圧を変えることにより風量の調整を可能としている。
以上のように構成される本例の二重反転式扇風機1においては、スイッチ操作部60のON操作により下流ファン120が回転し、この下流ファン120の回転により生じる負圧で、上流ファン110が旋回する。この上流ファン110の旋回は、下流ファン120の旋回流を打ち消す方向に回転するため、下流ファン120から発生する風は旋回成分が減少して、直進性の高い風の流れが得られる。また、残った下流ファン120の旋回成分は、前カバー200の整流板200aで、直進方向に整えられる。これらの作用により、上流ファンをモータ駆動するとともに、下流ファンを回転フリーにする二重反転式扇風機に比べて、送風における送風効率を向上させる効果が得られた。
以上説明したように、本例の扇風機はオープン構造の二重反転式扇風機として極めて合理的に構成されたものである。尚、本例における各部の構成は、特許請求の範囲に記載した技術的範囲において適宜に設計変更が可能であり、実施例で説明したものに限定されないことは勿論である。
本発明の二重反転式扇風機は、製造性に優れるとともに騒音が小さく送風性能の高い極めて優れた二重反転式扇風機を得ることができ、パソコンのUSBや乾電池を電源として駆動する小型の扇風機として好適に利用することが可能である。
1 二重反転式扇風機
10 台
20 底板
30 銘板シール
40 クッション
50 駆動回路
60 スイッチ操作部
110 上流ファン
110a ハブ
111 ブレード
120 下流ファン
120a ハブ
121 ブレード
122 空隙部
200 前カバー
200a 整流板
300 グリルカバー
400 ケース
400a ケース本体
400b ケースカバー
400c 脚部
M モータ
S シャフト

Claims (2)

  1. 整流板(200a)を設けた前カバー(200)と後側のグリルカバー(300)との間に、軸流方向に回転軸中心をそろえて配置された後側の上流ファン(110)および前側の下流ファン(120)を備え、前記上流ファン(110)と前記下流ファン(120)とが互いに異なる方向に回転する二重反転式扇風機(1)において、
    前記上流ファン(110)は、前記回転軸に回転可能に設けられるとともに、前記下流ファン(120)はモータMにより回転駆動され、
    前記上流ファン(110)は、ブレード形状が巻き付け曲線(インボリュート曲線)形状に形成されるとともに前記下流ファン(120)に近接して配置され、
    前記上流ファン(110)は、前記下流ファン(120)の回転時に生じる負圧で反転して旋回流を生成し、
    この上流ファン(110)の旋回流により前記下流ファン(120)の旋回成分を減少せしめて、下流ファン(120)の直進成分を増加させるとともに、当該下流ファン(120)の残りの旋回成分が前記前カバー(200)の前記整流板(200a)で直進方向に整えられるように構成し、
    前記下流ファン(120)のハブ(120a)の後側に前記上流ファン(110)のハブ(110a)を配置し、前記上流ファン(110)のハブ(110a)の後側に、モータMを収納したケース(400)のケース本体(400a)を装着し、さらに、このケース本体(400a)の前端からモータMのシャフトSを突出させ、前記シャフトSを、前記上流ファン(110)のハブ(110a)を貫通させて、前記下流ファン(120)のハブ(120a)に固着したことを特徴とする二重反転式扇風機。
  2. 前記上流ファン(110)が回転する際におけるそのハブ(110a)およびブレード(111)の先端側の部位は、前記下流ファン(120)が回転する際におけるそのブレード(121)が形成する後側の空隙部(122)に、非接触で嵌入していることを特徴とする請求項1記載の二重反転式扇風機。
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