JP6540207B2 - 偽造防止用紙 - Google Patents
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Description
また、本発明の「偽造防止用紙」は、この「紙パルプ繊維」に加えて、「所定の基材」上に、いわゆる「セラミクス」からなる「応力発光材料」で構成される「応力発光材料層」を設けた、少なくとも2層構成の「スレッド」を含めた「用紙」であって(『スレッド』の構成や、『応力発光材料』の組成や構造等は、以下に詳述する。)、しかも、その「スレッド」を、偽造防止用紙の抄紙段階(『抄紙工程中』という意味。)で、「抄き込む」ことによって含めて、その「紙パルプ繊維」と、その「スレッド」(すなわち、その『スレッド』内の『応力発光材料層』。)が、その「用紙」の内部で接して存在しており、この「用紙」に所定の外力負荷、例えば、「指の力」で湾曲させたり、適宜な曲面を持つ治具にその「用紙」を手の力で押し付けたりしたときに、まず、その「用紙」内の「紙パルプ繊維」がその外力負荷によって「変形」を生じる。
但し、全ての「微粒子」が「応力集中係数α≧2の部位」を有する形状であることが最も望ましく、その場合には、「発光」の視認性も、十分に確保でき好適であるが、少なくとも、前記「装置」を用いてサンプリング測定した「微粒子」(すなわち、『微粒子の形状』。)の全てが、この条件を満たすものであれば、本発明の目的を達成可能であることは言うまでもない。
以下に詳述する「『偽造防止用紙』を製造する工程」、すなわち、その「製紙工程」の中に、「抄紙工程1:ワイヤリング&搾水」工程として、「紙パルプ繊維」の懸濁液(スラリーとも呼ばれる。)を、いわゆる「網(プラスチックワイヤーなど。)」上に広げて乾燥させる工程があるが、この一連の工程において、
「紙パルプ繊維」の懸濁液を、2回に分けて供給し、1回目の供給の後(ワイヤーの上に拡げ、水分を落とす。)、上記した「スレッド」の「リボン(長尺の帯状の形態から、『リボン』と呼ばれている。)」から、「帯状の形態のスレッド」を、製紙工程の「流れ方向(巻取りとしての『紙』の巻き上げ方向。)」に沿って(略平行に。)、その懸濁液の上に供給し、その上に、2回目の懸濁液を供給して(1回目の懸濁液と、リボンの双方を覆うように被せる。)、次工程である「抄紙工程2:乾燥&プレス処理」へと進める。
従って、本発明の「応力発光材料層」に用いる「応力発光材料」の「発光」を促進するために、「材料全体の外形」が「変化」し得る「領域」(動き得る領域として「可動域」とも表現される。)を確保することが求められ、本発明の「応力発光材料層」に用いる「応力発光材料」のように、「応力発光材料」が「用紙」内で、もしくは、「用紙」とともに、比較的自由に動くことができる構成とすることが重要となる。
また、本発明において、「応力発光材料の形状は、所定の外力負荷に対して、応力集中係数αが2以上となる部位を有する形状である」との記載における、その「応力集中係数α」とは、あくまで、「応力発光材料」そのものにおける「応力集中係数α」を用い、「応力発光材料」の「形状」そのものに起因する数値とする。
そもそも、本発明の「偽造防止用紙」が用いられる、「紙」、もしくは、「板紙」(以下、総称して、単に、「紙」とも称す。)、さらには、その「紙」が使われる「用途」を含めた呼称としての「用紙」には、以下のものがあり、本発明の「偽造防止用紙」の主なる用途も、これらの「紙」、「板紙」、さらには「用紙」が用いられる分野と同様の分野に用いられる。
上質紙、中質紙、色上質紙、アート紙、コート紙、マットコート紙、ミラーコート紙、キャストコート紙、アートポスト、加工紙、上級印刷紙、中級印刷紙、下級印刷紙、微塗工紙、軽量コート紙(以上、印刷用紙。慣用されている分類名称を全て列挙。従って、「対象となるもの」が重複している分類名称も併記してある。以下、同様。)、ケント紙、更紙、ノーカーボン紙、模造紙、グラシン紙、再生紙、白板紙、色板紙、インクジェット用紙、POD用紙、昇華熱転写用紙等のプリンター用紙、フォーム用紙、ノーカーボン紙、感熱紙、OCR用紙、OMR用紙、磁気記録紙等(以上、情報用紙。)、未晒クラフト紙、半晒クラフト紙、塗工晒クラフト紙、再生可能防湿紙等(以上、包装用紙。)、表面に様々なエンボス加工を加えた紙、他の素材を混ぜ合わせた紙、風合いを出した紙、パール加工紙、ライナー、中芯原紙等(以上、段ボール原紙。)、表面に顔料が塗られていないもので、木材(原料)を化学処理した化学パルプと、木材(原料)をほぐしただけの機械パルプを混ぜた、非塗工紙、上質紙、中質紙をベースに片面または両面に塗料を塗って、圧力をかけたロールの間を通し光沢を出した、塗工紙等、木材パルプを原料とし、機械により大量生産された洋紙に対して、楮(コウゾ)、三椏(ミツマタ)、雁皮(ガンピ) 、麻、檀(まゆみ)等を原料とした和紙等がある。
債権、預金証書、受取証書、手形、小切手、通帳、磁気帳票、振込カード、商品券、クーポン券、籤、ギフト券、映画券、会員券、ビール券などの有価証券や、証拠証券などとして証券分野に、カタログ、チラシ、パンフレット、リーフレット、ポスター、POP、グリーティングカード、絵はがき、ステッカー、案内状、招待状、報告書、議事録、名簿、ネームカード、名刺、参加証、説明書、マニュアル、社史、広報誌、社内報、料金表、振込用紙、注文書、生産指示書、納品書、売上伝票などの各種伝票、通話料金明細書、給与明細書、取引明細書などの各種明細書、各種請求書、ビジネスフォーム、はがきや封書となるフォーム、ノート、封筒、便箋、手帳、ダイアリー、はがき、圧着はがき、切手、ダイレクトメール、シークレットメール、包装紙、軟包装、プラスチック容器、紙器、玩具などの商業分野、または、小説、絵本、事典、その他の書籍、新聞、雑誌、業界紙、地図、電話帳、教科書、参考書、楽譜などの出版分野がある。
そもそも、「発光」とは、光を発することであり、「現象」面で分類すると、物体を燃焼させたり、電気抵抗の大きい導電性材料に大量の電流を流したり、さらには、核融合などの発熱反応を起こさせたりなどして、その物体や材料を高温状態とし、その物体または材料を構成する原子や分子を高速に振動させて、その温度に対応する光を発する「熱放射(黒体放射ともいう。炎、白熱灯や恒星などの光。)」、励起状態にある量子系(電子など)が、より低い励起状態や基底状態に遷移することにより光を発する「ルミネセンス(冷光)」、荷電粒子が電場の中で急に減速されたり進路を曲げられたりした際に発生する電磁波放射である、 荷電粒子線の「制動放射」、荷電粒子の速度がその物質中の光速度よりも速い速度でその物質中を伝搬するときに発生する「チェレンコフ放射」などがある。
これらの「発光」メカニズムに対し、「材料」そのもの、すなわち、「材料の組成」、もしくは、「材料の構造」に、「潜在的な発光構造」を持たせ、比較的小さい応力を負荷するのみで、その「材料」を発光させ得る、新規な「発光」メカニズムを持つ、新規な「応力発光材料」が発見されている。
そして、これらの応力発光材料を、その構造物単体(構造物がすべて「応力発光材料」で構成されているもの。)、もしくは、その構造物を単純に別の構造物等に重ねた積層体とし、それらに、直接、外部応力を負荷して、その構造物単体、もしくは、積層体を単に発光させるものが公開されている。(特許文献2参照。)
しかし、これらの技術開示を含め、その後にされた多くの技術開示によって、この応力発光構造物を、その「処方箋」によって作製したり、この応力発光構造物単体、もしくは、積層体を作成して、同様の効果を得るものを作り上げることはそれほどの困難を要しないものとなっている。
本発明の偽造防止用紙の第1の態様は、
少なくとも紙パルプ繊維、及び、スレッドからなる偽造防止用紙であって、前記スレッドは、所定の基材の上に、応力発光材料を含む応力発光材料層が設けられた、帯状の形態を成し、且つ、前記スレッドは、前記偽造防止用紙の抄紙工程において抄き込まれており、前記偽造防止用紙に対する所定の外力負荷によって、前記スレッドが、前記偽造防止用紙内で変形を生じると同時に、前記応力発光材料層が変形を生じて、前記応力発光材料層の所定の部位に、前記スレッドの前記変形に対応した変形応力が発生するとともに、前記所定の部位から前記変形応力に応じた発光強度を有する所定波長の光が発光して、前記所定波長の光が視認可能となることを特徴とするものである。
少なくとも紙パルプ繊維、及び、スレッドからなる偽造防止用紙であって、前記スレッドは、所定の基材の上に、応力発光材料を含む応力発光材料層が設けられた、帯状の形態を成し、且つ、前記スレッドは、前記偽造防止用紙の抄紙工程において抄き込まれており、前記偽造防止用紙に対する所定の外力負荷によって、前記スレッドが、前記偽造防止用紙内で変形を生じると同時に、前記応力発光材料層が変形を生じて、前記応力発光材料層の所定の部位に、前記スレッドの前記変形に対応した変形応力が発生するとともに、前記所定の部位から前記変形応力に応じた発光強度を有する所定波長の光が発光して、前記所定波長の光が視認可能となることを特徴とする偽造防止用紙を提供することができ、意匠性、及び、偽造防止性に優れる偽造防止用紙を提供することが可能となる。
上記第1の態様の前記偽造防止用紙において、前記スレッドの剛性は、前記偽造防止用紙の剛性の1/10〜50/10であることを特徴とするものである。
上記第1の態様の前記偽造防止用紙において、前記スレッドの剛性は、前記偽造防止用紙の剛性の1/10〜50/10であることを特徴とする偽造防止用紙を提供することができ、そのハンドリング適性、種々の加工適性、及び、印字適正等に優れる偽造防止用紙を提供することができる。
上記第1の態様、または、第2の態様の前記偽造防止用紙において、前記応力発光材料に、前記応力発光材料の耐水性を向上するための、所定の表面処理が施されていることを特徴とするものである。
上記第1の態様、または、第2の態様の前記偽造防止用紙において、前記応力発光材料に、前記応力発光材料の耐水性を向上するための、所定の表面処理が施されていることを特徴とする偽造防止用紙を提供することができ、「抄紙適性」に優れるとともに、発光強度の安定性が向上して偽造防止適性にも優れる、偽造防止用紙を提供することが可能となる。
第1から第3の態様の何れかの態様の前記偽造防止用紙において、前記応力発光材料層の組成は、前記応力発光材料で構成され、前記応力発光材料層の表面に、前記所定の部位として、所定の形状の切欠け部及び/または凹部を有し、前記所定の部位における応力集中係数αが2以上となっていることを特徴とするものである。
第1から第3の態様の何れかの態様の前記偽造防止用紙において、前記応力発光材料層の組成は、前記応力発光材料で構成され、前記応力発光材料層の表面に、前記所定の部位として、所定の形状の切欠け部及び/または凹部を有し、前記所定の部位における応力集中係数αが2以上となっていることを特徴とする偽造防止用紙を提供することができ、発光強度が増して、その意匠性、及び、偽造防止性に、特に優れる偽造防止用紙を提供することが可能となる。
第1から第3の態様の何れかの態様の前記偽造防止用紙において、
前記応力発光材料層は、前記応力発光材料を組成とする微粒子を、所定の透明な樹脂に分散してなり、且つ、前記応力発光材料の前記微粒子の形状は、応力集中係数αが2以上となる部位を有する形状であって、前記部位が、前記応力発光材料層の所定の部位となることを特徴とするものである。
第1から第3の態様の何れかの態様の前記偽造防止用紙において、
前記応力発光材料層は、前記応力発光材料を組成とする微粒子を、所定の透明な樹脂に分散してなり、且つ、前記応力発光材料の前記微粒子の形状は、応力集中係数αが2以上となる部位を有する形状であって、前記部位が、前記応力発光材料層の所定の部位となることを特徴とする偽造防止用紙を提供することができ、発光強度が増して、その意匠性、及び、偽造防止性に、特に優れる偽造防止用紙を提供することが可能となる。
第1から第5の態様の何れかの態様の前記偽造防止用紙において、前記所定波長の光が、所定のパターンを表示するものとして視認可能となることを特徴とするものである。
第1から第5の態様の何れかの態様の前記偽造防止用紙において、前記所定波長の光が、所定のパターンを表示するものとして視認可能となることを特徴とする偽造防止用紙を提供することができ、著しく意匠性、及び、偽造防止性に優れる偽造防止用紙を提供することが可能となる。
また、その「外力負荷」によっては、その「直方体」の中心線位置や、対角線位置にも、応力の集中が発生し易く、「所定の部位」となり得て、発光する(同上。)。
そして、「紙パルプ繊維」は、互いの結合が切断した後、再び、空気中の「湿気」、すなわち、水分を吸収して、新たに生じた「別の接点」において、再び「結合」することとなる。
この「応力発光材料層A1」は、幅30mm×長さ100mm×厚さ50μmの直方体を想定し、その「直方体」を、その「端部(端面)」に平行な平面群で切り取った「断面群」が、「タテ50μm×ヨコ30mmの長方形」〜「タテ12.5μm×ヨコ30mmの長方形」の間で連続的に変化する長方形を成すようにその「直方体」を変形した「形状」を持ち、しかも、その長さ方向(100mm)の中央に、厚さ12.5μm(『基本形状』の厚さ50μmの1/4の厚さとなっている。)の「所定の部位S1」(上記した『端部(端面)』に平行な、『タテ50μm×ヨコ30mmの長方形』の断面を成す『部位』)を有する「形状」となっており、この「部位」が、「応力集中係数α=2.0」である「所定の部位S1」となっている。
その一方の表面に、所定の部位として、「楔(くさび)形」をした凹みである「所定の形状の切欠け部K1」(図7の中で、『底辺』が『所定の部位S1』となる。)を設けると、図7の「スレッドSL2」の「応力発光材料層A2」のような形状となる。(図7参照。)
ここで、図7は「模式図」であって、同一の三角柱形状を有する「切欠け部」を、6個のみ、整然と配置したものを表示しているが、実際には、本発明の「偽造防止用紙」に含まれている「応力発光材料層」の目的に応じて、その個々の「切欠け部」の形(立体形状)、大きさ、及び、底辺の向き(『底辺』は、『直線』のみならず、『曲線』でもよい。)、開口部の形(『長方形』のみならず、他の『平面形状』としてもよい。)、大きさ、向き(開口部のタテ、ヨコ方向)、「切欠け部」の数、「切欠け部」の並べ方(『整然配列』のみならず、『ランダム配列』、さらには、以下に述べるような『所定のパターンを表示するための並べ方』としてもよい。)を、様々に変化させることとなる。(これらのことは、「凹部」に対しても同様である。)
そして、その「楔形」に、「外力負荷」を加えると、すなわち、その「開口部の二辺」を開く方向に変形を加えると、「残りの一辺(底の一辺。これが所定の部位である。)」における「応力集中係数α」が等しく2以上となり、同時に、最大となる。さらに、その「底の一辺」における「開き角」(その三角形の頂角にあたる。)が、10度〜90度と小さければ小さいほど、「応力集中係数α」が増大する。この「開き角」を10度未満とすると、「応力集中係数α」を極端に大きくすることができるものの、「焼成」ステップを含む本発明の「偽造防止用紙」に含まれている「応力発光材料層」の製造プロセスにおいては、製造安定性に欠けるとともに、繰り返し変形にも耐え難いものとなる。
また、この「底の一辺」における「応力集中係数α」は、「変形」を加える方向によってその「値」が変動する。すなわち、「所定の外力負荷」の加える方向によって、その「値」が変動し、例えば、上記した「上下面の三角形」の間隔を開く方向に変形すると、その「底の一辺」における「応力集中係数α」は、その「底の一辺」の中点に応力が集中する(図示していないが、このような変形においては、この『中点』が所定の部位となる。)。
また、「楔形」の凹みには、「底面が長方形のくさび形」、すなわち、「楔台形」や、四角錐、五角錐等の多角錐、円錐や、楕円錐、さらには、「開口部の形」が、「三角形、四角形等の多角形、円、楕円、及び、それらの変形」となるものも含まれる。
もちろん、その「凹形」が、その形状を「制御可能」であること(製造再現性があるという意味。)を前提として、「任意の三次元曲面」とすることも好適である。
また、その「空洞」の形状が、「応力集中係数αが2以上となる部位を有する形状」そのものとなっていること、もしくは、『焼成』時の材料収縮を考慮に入れて『空洞』の形状を決定したものであることを意味する。但し、実際には、この「空洞」の中に、以下に述べる「所定の焼成によって『応力発光材料』となる、『所定の水酸化物等』」を所定の溶剤(水系溶媒を含む。)で希釈し流動性を持たせた「焼成前の『応力発光材料』用組成物」を、所定の圧力で流し込むための、いわゆる「湯口(その組成物を『空洞』内に充填させるための開口部。『流動口』ともいう。)」が存在し、焼成後は、この「湯口」にあたる部分を切断し、平坦化処理(『湯口』が存在しなかったごとく、その部分を平坦面とすること。)をすることとなる。(このほか、『空気抜き口』や、『多面焼成における個々の焼成物をつなぐ部分(つなぎ手)』も同様である。)
また、「型」の内側の「空洞」が、「応力集中係数αが2以上となる部位を有する形状」となっている、そのような「型」を得るためには、その形状を成形手段で設けた適宜なプラスチック材料等の「成形物」や、所定の形状を、削り出し方法(CADで制作した3Dデーターから数値プログラムを制作し、そのプログラムを利用して、切削用の工作機械で座標位置を制御しながら3次元的に立体物を製作するNCマシンや、いわゆる超精密工作機械を用いる方法が、精密であり好適。)、湿式エッチング方法(レジスト処理を含む。)や、乾式エッチング方法(エネルギービームエッチング方法を含む。)を用いて得たプラスチック材料等の「形成物」(削ったものという意味。)から得る方法、さらには、それらの「成形物」や「形成物」を成形用母型、または、焼成用母型として、成形や焼成を行い、所定の材料組成からなる、上記の「型」を得る方法を用いる。
このような「充填材」として、その色調が、「応力発光材料」の色調と同一となる、すなわち、「充填材」の色調と、「応力発光材料」の色調との色差△Eが0.5以下となるいわゆる「セラミックス」や、「『セラミックス』を『適宜な樹脂』に分散したもの」(以下、これらを総称して、『セラミックス等』ともいう。)を用いることができる。
もちろん、この「充填材」としての「セラミックス等」は、その「所定の形状の切欠け部K1及び/または凹部」に変形応力が負荷される際に、その「応力」の伝達を阻害しないように、その「セラミックス等」の「体積弾性率」を、用いた「応力発光材料」の「体積弾性率」の1/10〜1/2とする。
従って、この「微粒子P1の形状」は、その「応力発光材料」の「所定の部位S1」における「応力集中係数α」が2以上となる、その「所定の部位S1」を有する「形状」となっており、この意味において、そのような「応力発光材料」の「形状」、すなわち、「応力発光材料層に『含まれる』応力発光材料の形状」は、「『応力発光材料』を組成とする『微粒子P1』の形状」であるということができる。
また、「微粒子P1」を「透明な樹脂J2」中に「分散」するとは、その「透明な樹脂J2」を適宜な溶剤(『水溶性樹脂(水系樹脂)』の場合には、『水』及び/または『低級アルコール』。)に溶解した溶液中に、「微粒子P1」を混入させ、デゾルバ、ミキサーなどの撹拌機や、ニーダー、ロールミル等の混練機、マグネチックスターラー方式、エアレーション方式やスプレードライ方式などの撹拌装置などを用いて、「透明な樹脂J2」中に「微粒子P1」を均一に含ませた後、その混合溶液を、グラビアコーティング方式、カーテンコーティング方式、ブレードコーティング方式、ロールコーティング方式、スピンコーティング方式、オフセット印刷方式、活版印刷方式、スクリーン印刷方式、凹版印刷方式、インクジェット印刷方式、キャスティング方式、ダイコーティング方式などを用いて、「所定の基材B0」の上に、所定の厚さで設け、所定の条件にて、乾燥(自然乾燥、接触加熱乾燥、熱風乾燥、真空乾燥など。また、電離放射線照射線乾燥等の特殊な乾燥技術を含んでもよい。)して、本発明の「スレッドSL3」を得る。(図8参照。)
上記した撹拌装置において、特に、マグネチックスターラー方式、エアレーション方式やスプレードライ方式の撹拌装置は、「微粒子P1」への不要な「せん断応力」の負荷を、極力、低く抑えることを可能とし、望ましい。
さらには、このような「発光分布」を個々の「偽造防止用紙」において、顕著に異ならせることを目的として、スレッドにおける「応力発光材料層」を部分的に設けたり、「応力発光材料層」を複数の応力発光材料の組み合わせ(領域分けや混合比変化)により形成してもよい。
前者は、母体結晶が、スタッフド・トリジマイト構造であって、且つ、AlO4四面体が「頂点共有」して形作られるハニカム構造となっており、その中の大きな空孔に、Sr2+イオンが配置している構造を持つ。そして、その母体結晶の中に、発光中心として、Eu2+イオンが添加されて、上記したSr2+イオンの2つの種類のサイトに置換されているとし、このEu2+イオンの「4f−5d電子軌道遷移」(このときの電子軌道エネルギーの差が上記のエネルギーEとなる。)に伴う輻射遷移によって発光が起こるものとしている。
そして、その「所定の基材」上に、その一方の面の全面、もしくは、部分的に、「応力発光材料層」を設けて、本発明の「偽造防止用紙」に用いる「スレッド」とするが、その「スレッド」に係る「変形応力」を、効果的に「応力発光材料層」に伝えるため、「スレッド」内における「応力発光材料層」と「所定の基材」の「厚さの比」を、1/10〜30/10とする。
すなわち、「応力発光材料」の個々の表面に対して、もしくは、「応力発光材料層」の表面に対して、「シリル化処理」による「耐水性の向上」を目的とする「所定の表面処理」を施して、「水」による「応力発光材料」の結晶構造の崩壊や、発光性の喪失を防ぐ(特に、『製紙工程』において、大量の『水』処理が必須であるため。)。
「偽造防止用紙に対する所定の外力負荷」によって、その「外力負荷」が、「『紙パルプ繊維』に対する外力負荷」へと伝わり、さらには、「『応力発光材料』に対する外力負荷」へと伝わったときに、「応力発光材料」内に「応力ひずみ」が発生し、「応力発光材料」そのものが、「物理的な『変形』」=「応力ひずみ」を生じることを意味する。
本発明の「応力発光材料層」に用いる「応力発光材料」の「応力発光」は、この「弾性変形」領域で発生する現象を利用するものであって、その発光現象を、数百回から数万回程度、安定して起こすことができ、この「発光」を視認することで、その真正性を判定する目的、すなわち、この「発光」と「判定」を繰り返し行う用途に適している。
(紙パルプ繊維、サイジング剤、用紙、及び偽造防止用紙)
本発明の「偽造防止用紙G1」の「用紙Y1」に用いられる「紙パルプ繊維」は、図4の製紙工程の中の、「パルプ化工程」、「パルプ漂白工程」、「パルプの精選&脱水工程」及び、「原料調整工程1:融解&叩解」工程を経て得ることができる。(図1〜図3及び図4参照。図1〜図3では、『サイジング剤』を表示していない。)
「紙パルプ繊維」の原料としては、「木材」、「輸入木材チップ」、及び、「古紙」が主に用いられるが、「製紙」による森林伐採を抑制する観点から、ケナフ、サトウキビ、タケなどの「非木材植物」が用いられる場合もある。
「紙パルプ繊維」は、「植物繊維」から、マトリクスであるリグニンおよびヘミセルロースを除去するパルプ化の後、パルプ繊維(細胞壁単位)を分離(離解)して叩解した素材である。
本発明の「偽造防止用紙G1」の「用紙Y1」に用いられる「サイジング剤」の内、「混入タイプのサイジング剤」等は、図4の製紙工程の中の「原料調整工程2:サイジング剤等添加」において、「パルプの精選&脱水工程」を経て得られた「紙パルプ繊維」に、適宜な割合で添加される。
もう一つの「サイジング剤」である、「積層タイプのサイジング剤」、すなわち、表面方式で用いられる紙力増強剤、酸化でんぷんなどの表面方式のサイズ剤や、各種の塗工用薬品(フィラー、顔料、保水剤、または、改質剤等)などは、「抄紙工程1:ワイヤリング&搾水」工程、または、「抄紙工程2:乾燥&プレス処理」において、「材料振り掛け方式」、「スプレー方式」、または、「印刷方式、もしくは、コーティング方式」等を用い、各々適宜な割合で、且つ、適宜な方法で添加する。(図示せず。)
本発明の「紙パルプ繊維」は、上記した漂白工程において「白く」なっているが、これは、その表面が粗面となっているためであって、材質そのものは、高い「透明性」を有する。
(応力発光材料、応力発光材料層、所定の基材、及び、スレッド)
本発明の「偽造防止用紙G1」の「スレッドSL0〜スレッドSL3」に用いられる「所定の基材B0」としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリスルホン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアリレート、トリアセチルセルロース(TAC)、ジアセチルセルロース、ポリエチレン/ビニルアルコール等の各種のプラスチックフィルムを例示することができる。
その厚さは、1.0〜50μm、特には、そのフィルムとしての「剛性(クラークこわさ)」が比較的小さいものであって、且つ、その厚さが、1.0〜12μmのものを用いる。
所定の溶剤に分散した「応力発光材料」を用いて「所定の基材B0」上に、グラビアコーティング方式等の種々のコーティング方式や、オフセット印刷方式等の種々の印刷方式、インクジェット方式、さらには、転写方式、ラミネーション方式等を用いて、「応力発光材料層A0〜A3」を重ねて形成する方法、「応力発光材料層A0〜A3」の上に、「所定の基材B0」を、射出成形方式、インジェクション成形方式、エクストリュージョンージョンコーディング方式等を用いて、重ねて形成する方法、「所定の基材B0」、及び、「応力発光材料層A0〜A3」を、圧着して積層したり、適宜な接着剤を介して接着する方法などを採用することができる。
特に、「剛性(クラークこわさ)」が比較的小さいプラスチックフィルムからなる「所定の基材B0」の上に、「微粒子P1」を「透明な樹脂J2」に分散した系からなる「スレッドSL3」を重ねて設けた「スレッドSL3」は、その剛性を低く抑制することが容易であり、且つ、スリット処理適性に優れ、例えば、幅1〜5mmで、長さ500m〜1000mとなる「スレッドリボン」を、安定して製造することができ、さらには、「製紙」後の「偽造防止用紙G1」の「剛性」の偏りを小さく抑制できるため、好適である。
(1)多面体構造の複数の分子によって形成される母体結晶の空間に、アルカリ金属イオン、及び/または、アルカリ土類金属イオンが、挿入された基本構造を有し、その空間に挿入された、アルカリ金属イオン、及び/または、アルカリ土類金属イオンの、一部が、希土類金属イオン、遷移金属イオン、III族の金属イオン、および、IV族の金属イオンからなる群より選択される、少なくとも1種の金属イオンによって置換されている応力発光材料。
P−1空間群に属する三斜晶構造、特には、アノーサイト様構造、及び、3次元構造の空間にアルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンを挿入できる範囲で、アノーサイト構造に類似する構造(類似の組成物)も包含するもの、
P−42m空間群に属する正方晶構造、特には、オケルマナイト(akermanite、オケルマン石)様構造、及び、母体結晶の空間に、アルカリ金属イオンお主びアルカリ土類金属イオンを挿入できる範囲で、オケルマナイト構造に類似する構造(類似の組成物)も包含するもの、
R−3空間群に属する三方晶構造、特には、アルミノケイ酸塩の組成を持つ長石(フェルドスパー)構造、及び、四面体構造のSiO分子およびAlO分子が最小単位であり、これらの分子が全ての頂点を共有して複数結合した、3次元構造体、さらに、その3次元構造体に形成された空間(隙間)に、アルカリ金属、または。アルカリ土類金属が挿入されているもの、
準長石(feldspathoid、フェルドスパソイド)構造、例えば、白榴石(leucite、リューサイト)KAlSiO、かすみ石(nepheline、ネフェリン)NaAlSiO、およびこれらの組成物に結晶構造が類似する組成物等、
そして、この基本構造が、下記一般式(1)〜一般式(6)のいずれか1つで示されるものを用いる。
さらに、その応力発光材料の母体結晶において、アルカリ土類金属イオンとしてCaを選択し、かつ、そのCaサイトの一部を、希土類金属イオンとしてCeで置換したもの、すなわち、一般式(8)、Ca1−yQyAl2Si2O8・・・(8)(式中、Qは、Euまたは他の発光中心イオンであり、yは0.001≦y≦0.1を満たす数である。)また、この一般式(8)は、Ca1−mCemAl2Si2O8(式中、mは、0.001≦m≦0.1を満たす数である。)と表すことができるものを用いることができる。
希土類金属のイオンとして、ユウロピウム(Eu)、ジプシロシウム(Dy)、ランタン(La)、ガドリニウム(Gd) 、セリウム(Ce)、サマリウム(Sm)、イットリウム(Y)、ネオジウム(Nd)、テルビウム(Tb)、プラセオジム(Pr)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、スカンジウム(Sc)、プロメチウム(Pm)、ホルミウム(Ho)、ルテチウム(Lu)等のイオン、
また、遷移金属のイオンとして、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、アンチモン(Sb)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、バナジウム(V)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ニオビウム(Nb)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)等のイオンが例示される。さらに、III族の金属イオンとして、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)等のイオンを用いることができる。
(2)少なくともAlO様構造、および、SiO様構造の四面体構造を有する複数の分子が、その四面体構造の頂点の原子を共有して結合することにより形成された母体結晶の空間に、アルカリ金属イオン、および、アルカリ土類金属イオンの少なくとも一方が挿入された基本構造を有し、その母体結晶は、さらに、非対称性のフレームワーク構造を有していて、その空間に挿入されたアルカリ金属イオン、および、アルカリ土類金属イオンの少なくとも一方の一部が、希土類金属イオン、および、遷移金属イオンの少なくとも1種の金属イオンに置換されている応力発光材料であって、特に、少なくともAlO様構造およびSiO様構造の四面体構造を有する複数の分子によって形成された3次元構造(3次元フレーム構造)と、非対称性のフレキシブルなフレーム構造とを有する基本構造に、発光中心が挿入された構成を持つことで、この応力発光材料を含む、本発明の「偽造防止用紙G1」が、手で軽く変形させるだけで発光することができるものとなるもの。
(3)歪エネルギーにより発光する条件を満たしている応力発光材料、すなわち、歪エネルギーの形成によって、圧電効果、格子欠陥、および変形による発熱等の機構により発光する応力発光材料。
(4)複数の結晶構造が混在(混和)してなる「混相」を含んでいる応力発光材料。すなわち、複数の結晶構造が混在してなる「混相」とすることにより、単独の結晶構造では実現出来なかった、目視できる高効率な(高輝度な)赤色応力発光が可能な発光材料とするもの。
このTeイオンは、混晶を構成する金属イオン100molに対し、0.1mol以上5mol以下の範囲内となるようにすることが好ましい。
(5)母体結晶として、周期表2A、3A、4A、および、3B族に属する、少なくとも1種の金属の酸化物、または、複合酸化物、特には、MgO、SrO、CaO、ZrO2、CeO2、HfO2、Y2O3、Al2O3、Cr2O3、および、Ti2O3の中から選ばれた金属酸化物、または、その複合酸化物、中でも、スピネル構造、ホタル石構造、イットリア構造、コランダム構造、または、β‐アルミナ構造を有するもの、特には、ZrO2、CeO2、HfO2、Y2O3、Cr2O3、および、Ti2O3の中から選ばれた金属酸化物からなり、ホタル石構造、イットリア構造、および、コランダム構造の中から選ばれた結晶構造を有するものであって、
その発光中心を、不安定な3d、4d、5d、または、4f電子殻を有し、この電子殻内で輻射転移を生起しうる希土類金属イオン、および、遷移金属イオン、特には、第一イオン化エネルギーが、8eV以下の希土類金属イオン、および、遷移金属イオンの中から選ばれた、少なくとも1種の金属イオン、特には、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、および、Lu、特には、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、および、Dyの中から選ばれた希土類金属イオン、または、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、Lu、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、特には、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Nb、Mo、Ta、および、Wの中から選ばれた遷移金属イオンとするもの。
(6)母体結晶に、FeS2構造の酸化物、硫化物、炭化物、および、窒化物の1種類以上、特には、FeS2構造のSr3Al2O6、または、Ca3Al2O6を用いるものであって、その発光中心を、上記(5)と同様とするもの。
(7)母体結晶に、スピネル構造のMgAl2O4、および、CaAl2O4、コランダム構造のAl2O3、および、β‐アルミナ構造のSrMgAl10O17の中から選ばれた、少なくとも、1種の金属酸化物、または、複合酸化物を用いるものであって、その発光中心を、上記(5)と同様とするもの。
(8)母体結晶に、Y、Ba、および、Mgの中から選ばれた、少なくとも1種の金属の酸化物と、Siの酸化物の複合体を、少なくとも主成分とする母体材料、特には、Y2SiO5、BaSi2O5、および、Ba3MgSi2O8の中から選ばれた、少なくとも1種の複合酸化物を用いるものであって、その発光中心を、上記(5)と同様とするもの。
(9)母体結晶に、メリライト型構造のCaYAl3 O7 、Ca2 Al2 SiO7 、Ca2(Mg,Fe)Si2 O7 、Ca2 B2 SiO7 、CaNaAlSi2 O7 、Ca2 MgSi2 O7 、(Ca,Na)2 (Al,Mg)(Si,Al)2 O7 、および、Ca2 (Mg,Al)(Al,Si)SiO7 の酸化物のうちの1種類以上からなる母体材料を用いるものであって、その発光中心を、上記(5)と同様とするもの。
(10)母体結晶に、MN2O4で表される化合物(M、および、Nは、Mg,Sr,Ba,Znの群、および、Ga,Alの群からそれぞれ選ばれた、少なくとも1つ以上の金属元素)で構成される酸化物、且つ、Mで表わされ金属元素に対する発光中心元素のモル%を0.001〜20%としたものを用いるもの、特には、MgGa2O4、ZnGa2O4、ZnAl2O4、SnZn2O4、BaAl2O4、MgAl2O4で表される酸化物、さらには、母体材料が、スピネル構造を有する化合物で構成されるものにおいて、擬スピネルまたは逆スピネル構造を含む酸化物であって、その発光中心を、上記(5)と同様とするもの。
(11)MN2O4で表される化合物(MおよびNは、Mg,Sr,Ba,Znの群、および、Ga,Alの群からそれぞれ選ばれた、少なくとも1つ以上の金属元素)で構成される酸化物を母体材料とし、M、または、Nに対して、0.0001〜20モル%の格子欠陥を有するもの。
(12)母体結晶に、(A)一般式xM1O・yAl2O3・zSiO2(式中のM1はCa、Ba、または、Srであって、その一部がNa、K、および、Mgの中の少なくと一種で置き換えられていてもよく、x、y、および、zは1以上の数である)で示されるアルミノケイ酸塩、(B)一般式xM2O・yAl2O3(式中のM2は、Ca、または、Baであって、その一部が、Mg、および、Laの少なくとも一方に置き換えられていてもよい。x、および、yは、前記同様。)で示されるアルミン酸塩、(C)一般式xM3O・ySiO2(式中のM3は、Ca、または、Srであって、その一部が、Na、Mg、Zn、Be、Mn、Zr、Ce、および、Nbの中から選ばれた少なくとも一種で置き換えられていてもよい。x、および、yは前記同様。)、または、Ba2MgSiO7で示されるケイ酸塩、(D)一般式xM4O・yM54O11(式中のM4は、Ca、Ba、または、Sr、M5は、Ta、および、Nbの中の少なくとも1種であり、x、および、yは前記と同じ意味をもつ)で示されるタンタル酸、または、ニオブ酸塩、(E)一般式xM5O・yGa2O3(式中のM5は、Ca、Ba、または、Srであって、その一部は、Laにより置き換えられていてもよい。x、および、yは前記同様。)で示されるガリウム酸塩、および、ZrO2の中から選ばれた、少なくとも一種の酸化物、特には、一般式xSrO ・y A l 2 O 3 ・z S i O 2( 式中のSrの一部が、N a 、K 、および、M g の中の少なくとも一種で置き換えられていてもよい。x 、y 、および、z は1 以上の数である。)、一般式xSrO・ySiO 2( 式中のSrの一部が、N a 、M g 、Z n 、B e 、M n 、Z r 、C e 、および、N b の中から選ばれた、少なくとも一種で置き換えられていてもよい。x 、および、y は上記同様。)、または、一般式 xSrO・yM4 O11( 式中のMは、Ta 、および、Nb の中の少なくとも一種であり、x、および、yは上記同様。)で表される組成をもつストロンチウム複合酸化物からなる母体材料、さらには、xSrO・yAl2O3・zSiO2として、(Sr,K2,N a2 ) Al4 Si14 O36、( Sr,Na ) ( Mg,Fe,Al,Ti) (Si,Al)2O6、(Sr,Na)2(Al,Mg,Fe)(Si,Al)2O7、Sr2 (Mg,Al)(Al,Si)SiO7、Sr2Al2SiO7、SrNa2Al4Si4O16などを挙げることができ、かっこ内の元素は互いに置き換えることができるもの。
特にに発光強度の大きいものは、Sr(Ta,Nb)4O11、Sr(Zn,Mn,Fe,Mg)Si2O6、Sr2(Mg,Al)(Al,Si)SiO7、Sr2Al2SiO7、Sr2MgSi2O7、Sr2Na4CeFeNb2S8O28、および、SrMgSi2O6としたもの、さらには、SrGa12O19、SrLaGa3O7であるもの。
組成式、SrMgAl6O11、SrLaAl3O7、または、SrYAl3O7で示されるストロンチウム、および、アルミニウム含有複合金属酸化物を母体材料とし、ユーロピウムを発光中心としたもの。
(13)発光中心に、少なくとも、ユーロピウム(Eu)を含み、組成式( 1 )(Eu1−xA’x)yB’1−yAl2O4、または、組成式(2)(Eu1−xA’x)B’1−yMgAl10O17{式中、A’は、希土類金属、B’は、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、または、カルシウム(Ca)のいずれかのアルカリ土類金属を示し、0 ≦ x ≦0.99 、0.001≦y≦0.550である}で表される発光体であるもの。
(14)母体結晶に、一般式xBaO・yAl2O3・zSiO2(式中のBaは、その一部が、Na、K、および、Mgの中の少なくとも一種で置き換えられていてもよく、x、y、および、zは1以上の数である)、xBaO・yAl2O3(式中のBaはその一部が、Mgで置き換えられていてもよく、x、および、yは前記同様。)、または、xBaO・ySiO2(式中のBaはその一部が、Mg、Fe、Mn、Zn、および、Beの中の少なくとも一種で置き換えられていてもよく、x、および、yは前記同様。)で表わされる組成をもつバリウムの複合酸化物の中から選ばれた、少なくとも一種の酸化物であって、
ここで、xBaO・yAl2O3・zSiO2で表わされるものとしては、例えば、Ba2(Mg,Al)(Al,Si)SiO7、Ba2Al2SiO7、BaAl2Si2O8、BaNaAlSi2O7、
xBaO・yAl2O3で表わされるものとしては、例えば、BaAl8O13、BaMgAl6O11、
xBaO・ySiO2で表わされるものとしては、例えば、Ba(Zn,Mn,Fe,Mg)Si2O6、Ba2(Mg,Fe)Si2O7、Ba2BeSi2O7、Ba2MgSi2O7、Ba2MgSiO7、などがあり、
特に発光強度の大きいものは、Ba2Al2SiO7、Ba2MgSi2O7、BaAl2Si2O8、BaAl8O13であるもの。
(14)(Ca1−pPrp)qBa1−qTiO3(0.0001≦p≦0.05,0.005≦q≦0.995)からなる発光材料、さらに、正方晶構造のチタン酸バリウムの結晶相および斜方晶構造のチタン酸カルシウムの結晶相が混在してなる混相を含み、その混相を構成する金属イオンの一部が、Prイオンに置換されている発光材料、特に、サイズの異なる複数の結晶相を有し、チタン酸バリウムの結晶相は大きい粒子サイズであり、チタン酸カルシウムの結晶相は小さい粒子サイズで構成されているとともに、小さい粒子サイズの結晶相は大きい粒子サイズの結晶相の粒子間に均一に分散している発光材料、また、強誘電性正方晶のBa1−xCaxTiO3:Pr固溶体(0<x<0.25)と、常誘電性の斜方晶のBa1−yCayTiO3:Pr固溶体(0.9<y<1)とからなる混相である発光材料、及び、[(1−x)BaTiO3−xCaTiO3]:Pr (xが、0.01≦x≦0.9)、特には、(xが、0.4≦x≦0.8)、もしくは、(xが、0.01≦x≦0.35)の発光材料を用いることができる。
(15)少なくともAlO4様構造、および、SiO4様構造の四面体構造を有する複数の分子が、その四面体構造の頂点の原子を共有して結合することにより形成された母体構造の空間に、アルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの少なくとも一方が挿入された基本構造を有し、母体構造は、さらに、非対称性のフレームワーク構造を有しており、 その空間に挿入されたアルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの少なくとも、一方の一部が、希土類金属イオンおよび遷移金属イオンの少なくとも一種の金属イオンに置換されていて、且つ、その基本構造は、MxN1−xAl2Si2O8(ただし、式中MおよびNは、2価の金属イオンであり、少なくとも一種類は、Ca,Sr,Ba,Mg,またはMnであり、0≦x≦0.8である。)で示され、Ca0.985Eu0.01Dy0.005Al2Si2O8、Ca0.995Dy0.005Al2Si2O8、Ca0.97Eu0.01Nd0.02Al2Si2O8、Ca0.93Eu0.02Dy0.05Al2Si2O8、Sr0.97Eu0.01Dy0.02Al2Si2O8、Ba0.97Eu0.01Dy0.02Al2Si2O8、Ca0.8Sr0.17Eu0.01Ho0.02Al2Si2O8、Sr0.17Ba0.80Eu0.01Ho0.02Al2Si2O8、Sr0.17Ba0.80Eu0.01Dy0.02Al2Si2O8、Mg0.2Sr0.77Eu0.01Dy0.02Al2Si2O8、または、Ba0.2Sr0.77Eu0.01Dy0.02Al2Si2O8で示される組成を有する応力発光材料。
(16)一般式CaM1Al3O7で表される正方相構造の酸化物(M1は、Y、La、または、Gdを表す。)と、Eu2+とを含み、その酸化物の原料から形成される不純物相をさらに含んでいる応力発光材料、特には、そのM1で表される原子が欠損している格子欠陥構造である酸化物の結晶をさらに含む応力発光材料。
(17)母体結晶に、金属酸化物、金属窒化物、および、金属硫化物からなる群より選択される、少なくとも1つの化合物を含み、特には、その金属酸化物が、アルミン酸、および、アルミノケイ酸からなる群より選択される、少なくとも1つの化合物を用い、その発光中心を、遷移金属(ただし希土類金属を除く)、Si、および、Snのうち、少なくとも一つの元素をさらに含み、その元素の少なくとも一部が、母体材料に非固溶状態で含有されてなり、さらには、その元素が、粒子状で、且つ、母体材料(母体結晶)の表面に存在して、その元素の含有量が、0.1〜90モル%、特には、10〜90モル%、もしくは、0.1〜10モル%であって、その元素が、Zr、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Hf、Nb、Mo、Ta、および、Wからなる群より選択される少なくとも1つの金属としたもの。
(18)(ZnO)0.6(MnS)0.4−x(MnTe)x(0.001≦x≦0.05)、特には、ウルツ鉱型構造の酸化亜鉛の結晶相、立方晶、または、ウルツ鉱型構造の硫化亜鉛の結晶相、および、立方晶の酸化マンガンの結晶相の中から選択される少なくとも2種類以上の結晶相が混在してなる混相を含み、その混相を構成する金属イオンの一部が、Teイオンに置換されている応力発光材料。さらには、サイズの異なる複数の結晶相を有し、酸化マンガンの結晶相は大きい粒子サイズであり、硫化亜鉛の結晶相、および、酸化亜鉛の結晶相は、小さい粒子サイズで構成されているとともに、小さい粒子サイズの結晶相は、大きい粒子サイズの結晶相の粒子間に均一に分散していて、中でも、赤色発光を示し、且つ、発光強度が負荷さ有れる機械的な外力の大きさに比例する、応力発光材料。
(19)単斜晶のLiSrPO4:Eu2+を含有する応力発光材料。特には、六方晶のLiSrPO4:Eu2+を更に含有する発光体、単斜晶のLiSrPO4:Eu2+からなる発光体、または、斜方晶のLiBaPO4からなる母体構造に形成された空間に、発光中心としてユウロピウム(Eu)のイオンが挿入されたLiBaPO4:Eu2+であって、その発光中心の含有量が2.0〜3.5モル%であるLiBaPO4:Eu2+からなる発光体。
(20)アルカリ土類金属酸化物とアルミニウム酸化物とから構成され、かつこの中のアルカリ土類金属イオンの組成比を欠損させたアルカリ土類金属欠損型であって、式MxAl2O3+x、MxQAl10O16+x、Mx1Qx2Al2O3+x1+x2、または、Mx1Qx2LAl10O16+x1+x2[式中のM、Q、および、Lは、それぞれMg、Ca、Sr、または、Baであり、xは0.8≦x≦0.99、x1、および、x2は0.8≦(x1+x2)≦0.99を満たす数である]で表わされる化合物を主成分とする非化学量論的組成を有するアルミン酸塩の少なくとも一種からなり、かつ機械的エネルギーによって励起されたキャリアーが基底状態に戻る際に発光する格子欠陥をもつ物質、または、この母体物質中に希土類金属イオン、および、遷移金属イオンの中から選ばれた少なくとも一種の金属イオンを発光中心の中心イオンとして含む物質からなる高輝度応力発光材料。特には、格子欠陥をもつアルミン酸塩からなる物質が、化学量論的組成比から、アルカリ土類金属イオンが1〜20モル%少なく、かつこの物質中に、希土類金属イオン、および、遷移金属イオンの中から選ばれた少なくとも一種の金属イオン0.01〜10モル%を、発光中心の中心イオンとして含む高輝度応力発光材料。
(21)一般式xM1Al・(1−x)M2A2(式中のM1、および、M2は、Zn、Mn、Cd、Cu、Eu、Fe、Co、Ni、Mg、および、Caの中から選ばれる少なくとも一種の原子であり、A1、および、A2は、カルコーゲンの中から選ばれる少なくとも一種の原子であって、M1A1とM2A2とは異なったものであり、xは、0よりも大きく1よりも小さい数である。)で表わされる複合半導体結晶、特には、その複合半導体結晶が、ウルツ鉱型構造とせん亜鉛鉱型構造との共存構造を有する高輝度応力発光材料。
(22)結晶構造が単斜晶である第1のアルミン酸塩を含有している応力発光材料であって、第1のアルミン酸塩の母体材料が、α−SrAl2 O4 であり、3種類以上の金属イオンが欠陥中心の中心イオンとしてその母体材料に添加されており、添加された中心イオンが、少なくともα−SrAl2O4のSrサイトを置換しており、中心イオンとしては、Srよりもイオン径が小さいものおよび大きいものの両方が添加されており、Srよりもイオン径が小さい金属イオンが、Euである高輝度応力発光材料、特には、結晶構造が単結晶ではない第2のアルミン酸塩を含有せず、中心イオンの添加により、母体材料の自発分極性を有する結晶構造中に、格子欠陥が形成され、さらには、結晶構造中にトンネル構造を有していて、そのトンネル中に配置する元素がイオン結合で配置されている高輝度応力発光材料、さらに、Srよりもイオン径が小さい金属イオンとして、Mg、Na、Zn、Cu、Eu、Tm、Ho、Dy、Sn、Mn、Nd、Pr、Caからなる群より選択される少なくとも一種が用いられ、Srよりもイオン径が大きい金属イオンとして、Ba、および/または、Kが用いられる高輝度応力発光材料、および、α−SrAl2O4のSrサイトを置換している金属イオンは、Srを基準として、0.1〜40モル%で添加されていること、全金属イオンの添加量が化学量論よりも少ないこと、中心イオンが、α−SrAl2 O4 のAlサイトを置換していること、中心イオンとして添加される金属イオンが、Alよりもイオン径が小さいものであって、Si、Bが用いられること、中心イオンとして添加される金属イオンが、Alよりもイオン径が大きいものであって、Ga、Inが用いられること、 中心イオンとして添加され、α−SrAl2 O4 のAlサイトを置換している金属イオンは、Alを基準として0.1〜20モル%で添加されること、中心イオンとして添加される金属イオンとして、価数の異なる金属イオンを少なくとも2種以上添加すること、材料の歪エネルギー密度に比例して発光することなどをその特徴として持つ、高輝度応力発光材料。
(23)MN(PO3)4(式中、Mは1価の金属イオンであり、Nは3価の金属イオンである。)で表される構造を母体構造とし、上記のMまたはNの一部が、希土類イオンまたはIII族金属イオンの少なくとも一方によって置換されている応力発光材料。
(24)多面体構造の複数の分子によって形成される母体構造の空間に、アルカリ土類金属イオンが挿入された基本構造を有し、その空間に挿入された、アルカリ土類金属イオンの一部が、Ceイオンによって置換されている応力発光材料であって、その基本構造が、自発歪を有し、その多面体構造の分子が、四面体構造の、AlO4、およびSiO4のうちの少なくとも1つを含んでおり、その基本構造が、一般式 MxN1−xAl2Si2O8 で示され(ただし、式中、MおよびNは、2価の金属イオンであって、少なくとも1つは、CaまたはSrであり、0≦xである。)、その応力発光材料は、Ca0.2Sr0.77Ce0.005Dy0.02Al2Si2O8、Ca0.2Sr0.79Ce0.005Tb0.005Al2Si2O8、Ca0.995Ce0.005Al2Si2O8Ca0.97Ce0.03Al2Si2O8、Ca0.2Sr0.77Ce0.03Al2Si2O8、または、Ca0.8Sr0.17Ce0.03Al2Si2O8で示される組成を有する応力発光材料。
(25)一般式MN(PO3)4(式中、Mは、Naイオンであり、Nは、Laイオンである。)で表される構造を母体構造とし、そのMの一部が、希土類イオン、または、III族金属イオンの少なくとも一方によって置換されており、そのMの一部と置換される希土類イオンは、Eu、Dy、Ce、およびTbからなる群より選択される希土類のイオンであり、そのMの一部と置換されるIII族金属イオンは、Tlイオンである応力発光材料。
その「透明な樹脂J2」には、各種の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、もしくは電離放射線硬化性樹脂を用いる。
さらには、上記の熱可塑性樹脂、もしくは熱硬化性樹脂に、シリコンパウダー微粒子やフッ素パウダー微粒子を分散させたものを用いることもできる。
ここで、応力発光材料の耐水性を向上するため、「応力発光材料」、または、「応力発光材料層A0〜A3」に表面処理を施すことも好適である。
ビニル基を有する、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等、エポキシ基を有する、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン等、スチリル基を有する、P−スチリルトリメトキシシラン等、アクリル基を有する、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等、メタクリル基を有する、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等、イソシアネート基を有する、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等、さらには、トリメチルシリルクルロライド、ヘキサメチルジシラザン、BSTFA(N、O―ビスートリメチルシリルートリフルオロアセトアミド)、トリエチルシリルクロライド、クロロメチルトリメチルシラン、トリメチルシリルアセチレン、ヘキサメチルジシラン、N、N´−ビストリメチルシリル尿素などを用いることができる。
「応力発光材料層A0〜A3」の厚さは、1.0μm〜100μm、特には、3.0μm〜30μmとするが、この厚さを、1.0μm未満とすると、その発光強度が不十分となり、100μmを超えると、「スレッドSL0〜SL3」の剛性の調整が困難となる。
ワイヤーからはがされた「湿紙」がフェルトに移され、圧力をかけてさらに水分を絞るプレス装置に入って、数本のロールからなるロールプレス処理が施されることとなる。ここで、「湿紙」に十分なプレスを行うことにより、密度の高い「紙」とすることができる。
針葉樹材(エゾマツと、トドマツの混合材)チップを、リファイナーによって解繊し、濾水度600ml(叩解度。カナディアン・スタンダードによる。)の未漂白機械パルプの懸濁液(1)を得た。この懸濁液(1)を、酢酸緩衝液でpH4,0に調整し、またパルプ濃度を3%に調整した後、シングルディスクリファイナ−(叩解機)で、濾水度が300mlになるまで叩解し、適宜な「混入タイプのサイジング剤」を適宜な割合で添加し、「紙パルプ繊維」を含む、懸濁液(2)とした。
この「応力発光材料層A0」に、「所定の基材B0」である、「縦×横×厚さ」が、「2mm×107mm×3μm」の直方体を成す、ポリエチレンテレフタレートフィルムを、積層し、100℃の加熱、及び、10MPaの加圧により、圧着して、「縦×横×厚さ」が、「2mm×107mm×13μm」となる、実施例1の「スレッドSL0」を得た。(図4参照。)
この加熱、及び、加圧の際に、「スレッドSL0」に、その厚さ方向の変形を加えて、「20mm周期で、深さ方向に20μmのたわみを有する形状とした。(図4参照。図4の直方体状の『スレッドB0』を、一旦、形成し、さらに、図3の『スレッドSL0』のような断面形状に変形して、その高低差を20μmとしたという意味。)
さらに、上記した、懸濁液(2)を用いて、角型手抄きシートマシンにて、まず、坪量30g/m2となるように「湿紙(1)」を作成し、この「湿紙(1)」の上の所定の位置に、実施例1の「スレッドB0」を、その「所定の基材B0」と「湿紙(1)」が接するようにして重ね、その「湿紙(1)」及び「スレッドSL0」を覆うように、再び、懸濁液(2)を重ねて、「用紙Y1」の坪量が、60g/m2となるように、「湿紙(2)」を作製した。(この処理が、『スレッド』の『抄き込み』工程、すなわち、『抄紙工程におけるスレッドの抄き込み』処理となる。乾燥処理を見越して『所定の厚さ』とすることを意味する。)
次いで、ドラム式乾燥器にて、120℃×2分間の乾燥処理、及び、ロールプレス処理を施し、20℃50%条件で、24時間調湿した後ヨコ×タテが、210mm×107mmのサイズに断裁して、坪量60g/m2である、本発明の実施例1の「偽造防止用紙G1」を得た。(図1〜及び図4参照。図4の『製紙工程』の一部のみを採用している。図1において、変形した『スレッドSL0』の最も高い部分が、『スレッド露出部分G3』として露出し、それ以外の部分は、その上を『懸濁液(2)』が覆って、『スレッド露出部分G3』となっている。図1〜図3は、いずれも模式図であって、『スレッド埋設部分G2』及び『スレッド露出部分G3』をそれぞれ4か所、及び3か所のみ設けている図を示している。)
この実施例1の「偽造防止用紙G1」を、「底のサイズが、縦150mm×横250mmのかまぼこ型」であって、その突出部の曲率半径が100mmの「治具(最表面を鏡面仕上げしたステンレス製。)」の、その突出部の曲面上に、「偽造防止用紙に対する所定の外力負荷」として、手の指で押し当てたところ、「偽造防止用紙G1」が変形し、特に、治具の突出部の頂点付近に対応する部分が「緑色」に発光し、目視にて視認することができ(特に、『スレッド露出部分G3』からの発光が強く視認された。)、この「偽造防止用紙G1」の真正性を確認できた。(評価状況は図示せず。以下、同様。)
このことは、「偽造防止用紙G1」に対する所定の外力負荷(手の指で押し当て)によって、「紙パルプ繊維」が「偽造防止用紙G1」内で変形を生じ、その「紙パルプ繊維」の変形が「スレッドSL0」に伝わり、且つ、「スレッドSL0」の「応力発光材料層A0」の所定の部位に、「スレッドSL0」のその変形に対応した変形応力が発生するとともに、その所定の部位からその変形応力に応じた強度を有する所定波長の光(「緑色の光」)が発光して、その所定波長の光が視認可能となったものと考えられた。
(実施例2)
実施例1において、母体材料であるSr3Al2O6に、発光中心となるEuを1%、ホウ酸を1%添加し、さらに、セルロース系樹脂を、「母体材料/樹脂」の重量比で1/2(体積比は1/5)となる。)となるように混合し、所定のセラミックス基板上に重ねた状態で「所定の成形型」に入れて、水素添加アルゴン還元雰囲気中で、1300℃で、4時間焼成して、そのセラミックス基板上にて、「縦×横×厚さ」が、「2mm×107mm×2.0μm」の直方体を成す「応力発光材料層A0」を得た。(図4参照。)
この「応力発光材料層A0」に、「所定の基材B0」である、「縦×横×厚さ」が、「2mm×107mm×3μm」の直方体を成す、ポリエチレンテレフタレートフィルムを、積層し、100℃の加熱、及び、10MPaの加圧により、圧着して、そのセラミックス基板を剥離し、「縦×横×厚さ」が、「2mm×107mm×5μm」となる、実施例2の「スレッドSL0」を得た。(図4参照。セラミックス板は図示していない。)
このときの「スレッドSL0」の剛性は、実施例1の「用紙Y1」の剛性の1/5であった。
そして、実施例1に実施した「スレッドSL0」の変形処理を施さず、「湿紙(1)」の表面の所定の位置に、周期10mmで、深さ20μmの凹みを連続して一直線上に設け(『スレッドB0』が挿入される方向。)、その上に、実施例2の「スレッドSL0」を重ね、その上に、懸濁液(2)を被せたこと以外は、実施例1と同様にして、本発明の実施例2の「偽造防止用紙G1」を得た。(図1〜及び図4参照。図4の『製紙工程』の一部のみを採用している。図1において、湿紙(1)の凹み部分に重ねた『スレッドSL0』の部分が、『懸濁液(2)』に覆われ、『スレッド埋設部分G2』となっており、それ以外の部分は、『スレッド露出部分G3』となっている。)
この実施例2の「偽造防止用紙G1」を、実施例1と同様に評価したところ、実施例1と同様の良好な結果を得るとともに、この実施例2の「スレッドSL0」は、剛性が低く、湿紙(1)に重ねて、懸濁液(2)で覆うのみで、所望の形状とすることができ(加熱、加圧処理による変形処理が不要であるという意味。)、「スレッドSL0」の抄き込み処理が非常に容易であると感じられたこと、及び、この「偽造防止用紙G1」の剛性が、その紙面内において、より均一であり、種々の加工適性やプリンター適性に優れると推察された。
(実施例3)
実施例1において、実施例1の「スレッドSL0」の「応力発光材料層A0」の露出面に対して、その焼成後の冷却段階(予熱利用。)において、下記、表面処理剤をスプレー方式により塗布し、且つ、その露出面の100〜200℃の予熱にて、表面処理剤を乾燥し、被膜形成、且つ、固着させて(これが、『所定の表面処理』となる。)、「応力発光材料層A0」の耐水性、及び、それを構成する「応力発光材料」の耐水性を向上させたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3の「スレッドSL0」、及び、その「スレッドSL0」を「用紙Y1」に抄き込んだ、本発明の実施例3の「偽造防止用紙G1」を得た。
〈表面処理剤〉
3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン(シリル化剤) 5部
イソプロパノール 20部
メチルエチルケトン 10部
キシレン 35部
ブチルセルソルブ 30部
この実施例3の「偽造防止用紙G1」と、実施例1の「偽造防止用紙G1」を、JIS K 6404−9:1999における「水浸試験」に準じて行う「試験」を用いて、その「半減時間」を評価したところ、実施例1の「偽造防止用紙G1」の「半減時間」の2倍の時間を経過しても、実施例3の「偽造防止用紙G1」の発光強度が半減せず、実施例3の「偽造防止用紙G1」の「半減時間」が、実施例1の「偽造防止用紙G1」の「半減時間」の2倍上あり、耐水性が向上したと判断され、より偽造防止性に優れると思われた。
(実施例4)
実施例1において、
「応力集中係数αが2以上となる部位を有する形状」を持つ「空洞」をあらかじめ設けた「焼成用型」として、その「空洞の形」を、
「縦×横×厚さ」が、「2mm×107mm×10μm」の「基本形状」に対して、その一方の表面に、「楔(くさび)形」をした凹みを設け、図7のような「形状」とした、ステンレスを内貼りした金属製の「焼成用型1」、及び、このような「楔形」の凹みを設けるためのプレス金型を準備した。
その他は、実施例1と同様にして、縦2mm×横107mm×厚さ10μmの「基本形状」に対して、その一方の表面に、所定の部位として、「楔(くさび)形」をした凹みである「所定の形状の切欠け部K1(底辺10μmで2辺が11μmの二等辺三角形を、上面と下面に持つ、三角柱の形)」(図7の中で、『底辺』が『所定の部位S1』となる。この『部位S1』が、『応力集中係数α=2.0以上』である『所定の部位S1』となっている。)を、「碁盤の目」状に設けた、本発明の実施例4の「スレッドSL1(『応力発光材料層A1』と『所定の基材B0』との積層体)」、及び、その「スレッドSL1」を「用紙Y1」に抄き込んだ、本発明の実施例4の「偽造防止用紙G1」を得た。
(実施例5)
まず、「焼成用型」の「空洞の形」を、縦30mm×横100mm×厚さ10mmの「形」とした、ステンレスを内貼りした金属製の「焼成用型2」を準備した。
この「微粒子」を、レーザー回折法で粒径を管理しつつ、空気分級式で、1000回転/分のステンレス製分級ロータを装備した分級機にて分級し、粒径分布幅1〜5μm、平均粒径D50=3.0μmの「微粒子P1」を得た。
次いで、下記、「応力発光材料含有インキ組成物」(これらの混合物を、その『微粒子P1』の形状に変化を与えないように、マグネチックスターラーを用いて1時間撹拌し、『微粒子P1』を『透明な樹脂J2』に『分散』させたもの。)を、5.0μm厚さのポリエチレンテレフタレートシート「所定の基材B0」の上に、ステンレススクリーン印刷方式を用いて、10.0μm厚さで塗布し、乾燥して、その「適宜な基材」を剥離し、6.0μmの厚さを有する本発明の実施例5の「応力発光材料層A3」とし、5mm幅で500mの長さにスリットして(『スレッドリボン』状となっている。)、本発明の実施例5の「スレッドSL3」を得た。(この『応力発光材料層A3』は、『応力発光材料を組成とする微粒子P1』を、『所定の透明な樹脂J2』に分散してなる『応力発光材料層A3』となっており、且つ、『応力発光材料』の『形状』は、その『微粒子P1』の『形状』であり、応力集中係数αが2以上となる部位S1を有する『形状』となっている。)
〈応力発光材料1含有インキ組成物〉
・「微粒子P1」 30部
・「透明な樹脂J2」:アクリル樹脂(透過率95%) 50部
・トルエン 10部
・ブチルセルソルブ 10部
この実施例5の「スレッドSL3」を用いて、図4の「製紙工程」において、「用紙Y1」に抄き込み(このとき、実施例2のごとく、湿紙(1)の表面に、同様の「凹み」を設ける方法を採用した。)、用紙サイズ210mm×107mmに断裁して、本発明の実施例5の「偽造防止用紙G1」を得た。
さらに、プラスチックの曲げ特性の求め方(曲げ試験方法。JIS K 7171 2008、ISO178 2003)に準じて(『試験機』と『試験方法』を採用。『試験片』の『サイズや形状』は、規格に準じていない。)、3点法により、この実施例5の「偽造防止用紙G1」の一方の面(表面)を下方に向け、「スレッドSL3」の両端部に位置する箇所をそれぞれ支点で支え、中央部を裏面から押し下げるように、2mm/分の試験速度で、「偽造防止用紙G1」に対して、「所定の外力負荷」として、その面に垂直な方向に、30kPaの「変形応力」を掛けたところ、「偽造防止用紙G1」がその方向に「たわむ(湾曲する)『変形』」を起こし、その「変形」によって、「スレッドSL3」及び、「応力発光材料層A3」も「変形」し、そして、「応力発光材料層A3」の中の「微粒子P1」の「所定の部位S1」に「変形応力」が集中し、同時に、その「所定の部位S1」からその「変形応力」に応じた発光強度を有する所定波長の光(「緑色の光」)が発光して、所定波長の光(「緑色の光」)が視認可能となった。
また、この実施例5の「応力発光材料層A3」を、「底のサイズが、縦30mm×横100mmのかまぼこ型」であって、その曲率半径が60mmの「治具(最表面を鏡面仕上げしたステンレス製。)」の、その突出部の曲面上に、「所定の外力負荷」として、手の指で押し当てたところ、「応力発光材料層A3」が変形し、特に、治具の突出部分(頂点)付近に対応する部分が、その「変形」によって、「緑色」に発光して、目視にて視認することができ、本発明の実施例5の「偽造防止用紙G1」の真正性を確認できた(評価状況は図示せず。)。
(実施例6)
実施例4において、「切欠け部K1」を、周期0.4mm間隔の碁盤目状に設けて、「所定の文字の画線部」を埋め尽くして、「所定のパターン」の「表示」となる、「縦10mm×横20mmの大きさで、『間』を20mm開けた、『真』と『正』」を表すものとし、「応力発光材料層A2」として、本発明の実施例6の「スレッドSL2」とした。(図7参照。『文字』の『画線部』の幅は、2mmであった。この2つの文字の中心が、『応力発光材料層A2』の中心に位置するように配置した。『模式的』に示してある『切欠け部K1』が、『所定の文字』を表すように配置されることとなる。この『配置等』は示していない。)
具体的には、このときの、「所定のパターン」の「表示」、例えば、「縦10mm×横20mm」の文字「真」の、幅2mmの「画線」内を、碁盤目状に設けた、多数の「切欠け部K1」で埋め尽くして形成し、この「切欠け部K1」の「底辺(所定の部位S1)」の「発光」によって、観察者には、「『真』の文字」を「『光』の文字」として視認できるものとした。
実施例1において、「応力発光材料」を含めず、代用として、「適宜なセラミックス材料」を用いて「スレッド用紙」を作製し、比較例1とした。
G2 スレッド埋設部分
G3 スレッド露出部分
Y1 用紙
A0〜A3 応力発光材料層
B0 基材
SL0〜SL3 スレッド
J2 透明な樹脂
P1 微粒子
S1 所定の部位
K1 切欠け部
Claims (5)
- 少なくとも紙パルプ繊維、及び、スレッドからなる偽造防止用紙であって、
前記スレッドは、所定の基材の上に、応力発光材料を含む応力発光材料層が設けられた、帯状の形態を成し、且つ、前記スレッドは、前記偽造防止用紙の抄紙工程において抄き込まれており、
前記偽造防止用紙に対する所定の外力負荷によって、前記スレッドが、前記偽造防止用紙内で変形を生じると同時に、
前記応力発光材料層が変形を生じて、前記応力発光材料層の所定の部位に、前記スレッドの前記変形に対応した変形応力が発生するとともに、前記所定の部位から前記変形応力に応じた発光強度を有する所定波長の光が発光して、前記所定波長の光が視認可能であり、
前記応力発光材料層の組成は、前記応力発光材料で構成され、前記応力発光材料層の表面に、前記所定の部位として、所定の形状の切欠け部及び/または凹部を有し、前記所定の部位における応力集中係数αが2以上となっていることを特徴とする偽造防止用紙。 - 少なくとも紙パルプ繊維、及び、スレッドからなる偽造防止用紙であって、
前記スレッドは、所定の基材の上に、応力発光材料を含む応力発光材料層が設けられた、帯状の形態を成し、且つ、前記スレッドは、前記偽造防止用紙の抄紙工程において抄き込まれており、
前記偽造防止用紙に対する所定の外力負荷によって、前記スレッドが、前記偽造防止用紙内で変形を生じると同時に、
前記応力発光材料層が変形を生じて、前記応力発光材料層の所定の部位に、前記スレッドの前記変形に対応した変形応力が発生するとともに、前記所定の部位から前記変形応力に応じた発光強度を有する所定波長の光が発光して、前記所定波長の光が視認可能であり、
前記応力発光材料層は、前記応力発光材料を組成とする微粒子を、所定の透明な樹脂に分散してなり、且つ、前記応力発光材料の前記微粒子の形状は、応力集中係数αが2以上となる部位を有する形状であって、前記部位が、前記応力発光材料層の所定の部位となることを特徴とする偽造防止用紙。 - 請求項1、又は、2に記載の前記偽造防止用紙において、
前記スレッドの剛性は、前記偽造防止用紙の剛性の1/10〜50/10であることを特徴とする偽造防止用紙。 - 請求項1から3の何れかの請求項に記載の前記偽造防止用紙において、
前記応力発光材料に、前記応力発光材料の耐水性を向上するための、所定の表面処理が施されていることを特徴とする偽造防止用紙。 - 請求項1から4の何れかの請求項に記載の前記偽造防止用紙において、
前記所定波長の光が、所定のパターンを表示するものとして視認可能となることを特徴とする偽造防止用紙。
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