以下、適宜図面を参照しながら、本発明に係るインクジェットプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)のいくつかの実施形態について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。また、本明細書において「インクジェットプリンタ」とは、従来公知のインクジェット技術による印刷方法、例えば、二値偏向方式あるいは連続偏向方式などの連続方式や、サーマル方式、あるいは圧電素子方式などの各種のオンデマンド方式を利用したプリンタ全般をいう。
(第1実施形態)
図1は、プリンタ10の右側方を一部切り欠いた斜視図である。図2は、プリンタ10のフロントカバー13を開いた状態の正面図である。なお、以下の説明では、左、右、上、下とは、プリンタ10の正面にいるユーザから見た左、右、上、下をそれぞれ意味することし、プリンタ10からユーザに近づく方を前方、遠ざかる方を後方とする。また、図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を表す。図面中の符号X、Y、Zは、それぞれ左右方向、前後方向、上下方向を表す。ただし、これは説明の便宜上の方向に過ぎず、プリンタ10の設置形態を何ら限定するものではない。
プリンタ10は、光硬化型のプリンタである。プリンタ10は、開口11を有するケーシング12と、開口11を開閉自在に覆うフロントカバー13とを備えている。フロントカバー13は、後端を軸にして回転可能なように、ケーシング12に支持されている。フロントカバー13が後端を軸にして上方に開かれることにより、ケーシング12の内部空間と外部空間とが連通される。ケーシング12は、装置本体の一例である。ケーシング12の内部空間は、上下方向Zに延びる仕切り部材15により、左右方向Xに第1エリア16と第2エリア17とに区分けされている。第1エリア16は、仕切り部材15の左側に位置する空間である。被印刷物25aへの印刷は、第1エリア16で行われる。第2エリア17は、仕切り部材15の右側に位置する空間である。第2エリア17の前側には、クリーニング機構30と廃インク機構40とが配置されている。第2エリア17の後側には、制御装置50が配置されている。
ケーシング12の上方には、ガイドレール18が配置されている。ガイドレール18は、ケーシング12に固定され、第1エリア16と第2エリア17とにわたって左右方向Xに延びている。ガイドレール18には、キャリッジ19が摺動自在に設けられている。キャリッジ19は、キャリッジ移動機構(図示せず)により、ガイドレール18に沿って左右方向Xに往復移動する。キャリッジ移動機構は、ガイドレール18の右端および左端に配置された一対のプーリ(図示せず)と、無端状のベルト(図示せず)と、キャリッジモータ(図示せず)と、を備えている。キャリッジ19は、一対のプーリに巻き掛けられたベルトに固定されている。一方のプーリにはキャリッジモータが連結されている。キャリッジモータは、制御装置50と電気的に接続されており、制御装置50によって制御される。キャリッジモータが駆動するとプーリが回転し、ベルトが走行する。これにより、キャリッジ19がガイドレール18に沿って左右方向Xに移動する。
キャリッジ19には、6つのインクヘッド22と、2つの紫外線ランプ23とが搭載されている。インクヘッド22は、下方に開口したノズル22a(図3参照)を有している。インクヘッド22は、被印刷物25aに向かってノズル22aからインクを吐出するように構成されている。第1実施形態では、6つのインクヘッド22がインライン配列で配置されている。6つのインクヘッド22は左右方向Xに並んでいる。6つのインクヘッド22は、それぞれ、可撓性を有するインクチューブ(図示せず)によって、インクカートリッジ21と連通されている。
プリンタ10は、6つのインクヘッド22と連通された6つのインクカートリッジ21を備えている。6つのインクカートリッジ21には、それぞれ、紫外線硬化型のインク(UVインク)が貯留されている。UVインクは、典型的には重合性化合物と重合開始剤とを含んでいる。UVインクは、紫外線で硬化するため、いったんプリンタ10や床面などに付着してしまうと、例えば水性インクやエコソルベント系インクに比べて落ちにくい性質がある。したがって、ここに開示される技術の適用がより効果的である。インクカートリッジ21には、それぞれ、シアンインク(C)、マゼンタインク(M)、イエローインク(Y)、ブラックインク(K)、ホワイトインク(WH)、グロスインク(GL)が貯留されている。なお、第1実施形態ではインクカートリッジ21が6つであるが、インクカートリッジ21の数は、例えば5つ以下であってもよいし、7つ以上であってもよい。インクカートリッジ21は、ホワイトインクおよび/またはグロスインクを備えていなくてもよい。
2つの紫外線ランプ23は、被印刷物25aに向かってインクを硬化させるための紫外線を照射するように構成されている。紫外線ランプ23は、6つのインクヘッド22の左右両端に1つずつ配置されている。2つの紫外線ランプ23は、左右方向Xにインクヘッド22と並んでいる。紫外線ランプ23が照射する光は、インクを硬化可能な紫外線波長を有している。紫外線ランプ23は、例えばLED(Light Emitting Diode)や、蛍光灯(低圧水銀灯)、高圧水銀灯などである。なお、第1実施形態では紫外線ランプ23が2つであるが、紫外線ランプ23の数は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。紫外線ランプ23は、インクヘッド22の左あるいは右のみに配置されていてもよい。紫外線ランプ23は、例えばインクヘッド22とは別のキャリッジに搭載されていてもよく、ケーシング12の壁面などに直接的または間接的に設けられていてもよい。
プリンタ10は、所謂、フラットベットタイプのプリンタである。キャリッジ19の下方には、テーブル25が配置されている。テーブル25は被印刷物25aが載置される台である。被印刷物25aの素材は、普通紙やインクジェット用印刷紙などの紙類はもちろんのこと、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)共重合体などの樹脂類、アルミニウムやステンレス鋼などの金属類、カーボン、陶器、セラミック、ガラス、ゴム、皮革などであってもよい。
テーブル25は、テーブル移動機構26によって、前後方向Yに移動可能に構成されている。テーブル移動機構26は、テーブル25をインクヘッド22に対して前後方向Yに相対移動させるように構成されている。テーブル移動機構26は、2本のスライドレール26a、26bと、搬送部材26cと、前後移動用モータ(図示せず)とを備えている。2本のスライドレール26a、26bは、前後方向Yに沿って平行に延びている。搬送部材26cは、スライドレール26a、26bに対して摺動自在に設けられている。搬送部材26cの上方には、テーブル25が支持されている。前後移動用モータは、制御装置50と電気的に接続されており、制御装置50によって制御される。前後移動用モータが駆動すると、スライドレール26a、26bに沿って搬送部材26cが移動する。これにより、テーブル25が前後方向Yに移動する。
図3は、クリーニング機構30の一例を示す模式図である。例えばインクヘッド22のノズル22aに埃が付着したり、インク溶媒の蒸発によってインクの硬化や増粘が発生したりすると、ノズル22aからインクが適切に吐出されなくなり、印刷不良が生じてしまう。そこで、クリーニング機構30は、ノズル22aに付着した付着物(例えば、埃やインクの硬化物など)を取り除くように構成されている。
クリーニング機構30は、キャリッジ19のホームポジションHP(図2参照)の位置において、キャリッジ19の下方に配置されている。クリーニング機構30は、キャップ31と、キャップ移動機構32と、吸引ポンプ33と、を備えている。キャップ31は、インクヘッド22の下面にあるノズル22aを覆うためのものである。これにより、ノズル22aとキャップ31との間に密閉空間が形成される。キャップ31の数は、典型的にはインクヘッド22の数と同じであり、ここでは6つである。キャップ移動機構32は、キャップ31を支持し、キャップ31を上下方向Zへ移動させる機構である。キャップ移動機構32は、例えばキャップ移動用モータ(図示せず)を備えている。キャップ移動用モータは、制御装置50と電気的に接続されており、制御装置50によって制御される。これにより、キャップ31は、ノズル22aを覆うキャップ位置と、ノズル22aから離隔した離隔位置と、に移動可能に構成されている。なお、図3には、キャップ31がキャップ位置にある状態、すなわち、ノズル22aにキャップ31が装着された状態を示している。
プリンタ10の停止中などで印刷が行われていないとき、キャリッジ19はホームポジションHPで待機する。このとき、キャップ31は、キャップ移動機構32によってキャップ位置に位置づけられている。これにより、インクヘッド22のノズル22aがキャップ31で覆われて、ノズル22aでのインクの乾燥が抑制される。
吸引ポンプ33は、ノズル22a内のインクを吸引するためのものである。吸引ポンプ33は、制御装置50と電気的に接続されており、制御装置50によって制御される。廃インク経路34は、キャップ31から廃インク機構40へと廃インクを導く第1の廃インク流路である。廃インク経路34は、例えば可撓性を有するインクチューブである。廃インク経路34の数は、典型的にはインクヘッド22の数と同じであり、ここでは6つである。吸引ポンプ33は、廃インク経路34の中途部分に配置されている。
インクヘッド22のノズル22aがキャップ31で覆われた状態において、吸引ポンプ33が駆動されると、キャップ31を介してノズル22a内のインクが吸引される。これにより、印刷に使用されない廃インクがキャップ31に排出される。また、インクヘッド22のノズル22aがキャップ31で覆われた状態において、インクヘッド22が駆動されると、キャップ31内でインクが吐出される。これにより、印刷に使用されない廃インク(例えばノズル22a内のインク)がキャップ31に排出される。キャップ31は、廃インク経路34によって廃インク機構40に連通されている。キャップ31内に排出された廃インクは、廃インク経路34を通って、廃インク機構40に送られる。
図4は、一実施形態に係る廃インク機構40の側面図である。図5は、廃インクタンク43を取り外した状態の側面図である。廃インク機構40は、ケース41と、漏斗42と、廃インクタンク43と、第1検出部44と、第2検出部49とを備えている。第1検出部44は、廃インクタンク43の有無を検出する検出装置の一例である。第2検出部49は、廃インクタンク43の交換時期を検出する検出装置の一例である。第1検出部44と第2検出部49とは、いずれも光学式の検出装置である。ただし、第2検出部49は必須ではなく、省略することもできる。また、第2検出部49は、廃インクタンク43の交換時期を検出する機能にかえて、あるいは、廃インクタンク43の交換時期を検出する機能に加えて、第1検出部44と同様に廃インクタンク43の有無を検出する機能を有していてもよい。
ケース41は、廃インクタンク43の三方、すなわち、上方と左方と下方とを囲むように配置されている。ケース41は、例えば、銅、ステンレス鋼、アルミニウムなどの金属製である。ケース41は、下壁41aと横壁41bと上壁41cとを備えている。下壁41aは、第2エリア17の下面に沿って左右方向Xに延びている。横壁41bは、下壁41aから上方に延びている。横壁41bは、仕切り部材15(図2参照)に沿うように配置されている。上壁41cは、横壁41bの上方から右方向に延びている。上壁41cは、第1隔壁41c1と第2隔壁41c2とで構成されている。第1隔壁41c1と第2隔壁41c2とは、上下方向Zおよび左右方向Xに沿って延びている。第1隔壁41c1と第2隔壁41c2とは、前後方向Yに隣り合うように互いに平行に配置されている。第1隔壁41c1は、第2隔壁41c2よりも前方に配置されている。
下壁41aにはトレイ41dが載せ置かれている。下壁41aのXY面は、トレイ41dの底面よりも広い。トレイ41dは、廃インクタンク43の載置位置をユーザに示す目印となる。トレイ41dは、例えば、廃インクタンク43から廃インクがオーバーフローしたり、ユーザが誤って廃インクタンク43を倒してしまい廃インクタンク43から廃インクが流出したりしたときに、廃インクを受ける容器である。トレイ41dは、下壁41aから延びた第2立壁41b2に沿ってスライド自在に設けられている。トレイ41dは、上下方向Zに移動可能に構成されている。
漏斗42は、廃インク経路34から廃インクを受け入れるように構成されている。漏斗42は、廃インク機構40において、廃インク経路34から廃インクタンク43へと廃インクを導く第2の廃インク流路である。漏斗42は、例えば、銅、ステンレス鋼、アルミニウムなどの金属製や、ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコン、フッ素系樹脂などの樹脂製である。漏斗42は、固定部42aによって上壁41cに取り付けられている。漏斗42は、上壁41cの内部空間を上下方向Zに貫いている。
漏斗42は、上方に向かって内径が大きくなる円錐部42bと、円錐部42bから下方に延びる筒状の管部42cとを備えている。漏斗42の円錐部42bの上端部の内径は、廃インク経路34の外径よりも大きい。漏斗42の円錐部42bには、廃インク経路34の一端が挿入される。管部42cの下端部42eは、流出口の一例である。管部42cの下端部42eは、廃インクタンク43の上面(後述する首部43hの上端)よりも下方に位置している。管部42cの下端部42eは、廃インクタンク43の挿入される方向の前方側(図4の左側)に向かって下降傾斜するように斜めにカットされている。管部42cの下端部42eは、下側に行くほど図4の左側に向かうように傾斜している。管部42cの下端部42eは、廃インクタンク43の挿入される方向の後方側(図4の右側)に向かって開放されている。漏斗42の管部42cは、廃インクタンク43の首部43hに挿入される。
廃インクタンク43は、廃インクを収集する容器である。廃インクタンク43は、廃液タンクの一例である。廃インクタンク43は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコン、フッ素系樹脂などの樹脂製である。廃インクタンク43は、黒色で遮光性を有していてもよい。廃インクタンク43は、扁平な直方体形状である。廃インクタンク43は、一対の幅広面43wと、一対の幅狭面43nとを備えている。幅広面43wは、左右方向Xに沿って配置されている。幅狭面43nは、前後方向Yに沿って配置されている。ただし、廃インクタンク43は、例えば、円筒形状、立方体形状、袋体形状などであってもよい。廃インクタンク43は、筒状の首部43hを有する。首部43hには、上方に向けて開口された開口43h1が形成されている。首部43hの上端は、廃インクタンク43の平坦な上面と略同一の高さに設定されている。首部43hは、漏斗42の下方に配置されている。首部43hの内径は、漏斗42の管部42cの外径よりも大きい。首部43hには、漏斗42の管部42cが挿入される。
第1実施形態において、廃インクタンク43はプリンタ10の内部に配置されている。廃インクタンク43がプリンタ10の内部に置かれる場合、プリンタ10を操作するユーザからは廃インクタンク43が見えにくく、廃インクタンク43が所定の位置に置かれているか否かが目視で判別しにくい。また、プリンタ10はUVインクを使用するため、硬化したインクが廃インクタンク43の内面に付着したり、あるいは、廃インクタンク43自体が黒色で遮光性を有していたりすることがある。この場合、ユーザには廃インクタンク43に収集されたインクの量が目視で確認しにくい。したがって、ここに開示される技術の適用がより効果的である。ただし、廃インクタンク43はプリンタ10の外部に配置されていてもよい。
第1検出部44は、スイング部材45とセンサ48とを備えている。ここでは、スイング部材45とセンサ48とが、いずれも第1隔壁41c1に取り付けられている。ただし、スイング部材45とセンサ48とは必ずしも同一部材に取り付けられている必要はなく、センサ48は、例えば横壁41bの上部などに取り付けられていてもよい。
スイング部材45は、固定部45aによって第1隔壁41c1に取り付けられている。スイング部材45は、固定部45aを支軸として、円状の軌道で重力方向に揺動可能なように構成されている。スイング部材45は、制御装置50には接続されておらず、ユーザが廃インクタンク43を設置する動作によって揺動される。スイング部材45は、変位部材の一例である。スイング部材45は、例えば、銅、ステンレス鋼、アルミニウムなどの金属製である。スイング部材45は、側面視において、コの字状に屈曲した形状に形成されている。スイング部材45は、第1横アーム部45uと、縦アーム部45sと、第2横アーム部45dとを備えている。第1横アーム部45uは、固定部45aによって上壁41cに取り付けられている。図5に示すように、第1横アーム部45uは、廃インクタンク43を取り外した状態のときに固定部45aから左方向に延びている。縦アーム部45sは、廃インクタンク43を取り外した状態のときに、第1横アーム部45uから下方に延びている。第2横アーム部45dは、廃インクタンク43を取り外した状態のときに、縦アーム部45sから右方向に延びている。第1横アーム部45uと第2横アーム部45dとは、平行である。第1横アーム部45uと縦アーム部45sとは、垂直である。縦アーム部45sと第2横アーム部45dとは、垂直である。第1横アーム部45uと縦アーム部45sと第2横アーム部45dとは、それぞれ平板状である。
図4に示すように、廃インクタンク43を取り付けたときに、スイング部材45の第2横アーム部45dの側の壁45eは、廃インクタンク43の幅狭面43nと接触している。前後方向Yにおいて、スイング部材45の壁45eは、廃インクタンク43と線接触している。これにより、廃インクタンク43が設置されているときには、固定部45aと廃インクタンク43とによってスイング部材45が支持される。したがって、スイング部材45は、自重に抗して第1の位置で静止する(図4参照)。一方、廃インクタンク43が取り外されたときには、固定部45aを支軸としてスイング部材45が揺動する。そして、スイング部材45は、自重と釣り合う第2の位置で静止する(図5参照)。
スイング部材45は、インク受け部46の他、センサ48によって検出される遮蔽部47が設けられている。遮蔽部47は、インク受け部46と物理的に一体に構成されており、常時一緒に変位する。インク受け部46は、スイング部材45の第2横アーム部45dに設けられている。遮蔽部47は、スイング部材45の縦アーム部45sに設けられている。遮蔽部47は、被検出部の一例である。
インク受け部46は、第2横アーム部45dと、それぞれ第2横アーム部45dの左壁、右壁、前壁、後壁から上方に向かって延びる壁45s、45e、46a、46aとにより構成されている。インク受け部46は、液体受け部の一例である。インク受け部46は、廃インクタンク43が取り外されたときに、スイング部材45の自重によって漏斗42の下端部42eの直下に配置されるように構成されている。廃インクタンク43が取り外された際、インク受け部46は、典型的には水平となる。このとき、インク受け部46のXY面は、漏斗42の管部42cの下端部42eの平面視面積よりも大きい。言い換えれば、インク受け部46の前後方向Yの長さは、漏斗42の管部42cの下端部42eの前後方向Yの長さよりも長い。また、インク受け部46の左右方向Xの長さは、漏斗42の管部42cの下端部42eの左右方向Xの長さよりも長い。これにより、インク受け部46は、廃インクタンク43が取り外されたときに、漏斗42の管部42cから滴り落ちるインクを受け止めて、プリンタ10の内部でのインクの漏れを的確に防止する。また、インク受け部46は、壁45s、45e、46aによってインク受け部46からのインクの流出を防止する。
インク受け部46の下面、すなわち、第2横アーム部45dの表面には、パット46dが載せ置かれている。パット46dは、インク吸収性の材料で構成されている。パット46dの素材は、例えば、ポリオレフィンなどの樹脂類である。パット46dは、典型的には多孔質体、例えばスポンジである。ただし、パット46dは必須ではなく、省略することもできる。
遮蔽部47は、側面視において、円を四等分した形状、言い換えれば中心角が90°の扇形の形状に形成されている。遮蔽部47は、廃インクタンク43が取り外されたときに、スイング部材45の自重によってセンサ48よりも下方に移動するように構成されている。遮蔽部47は、スイング部材45の揺動に伴い、固定部45aを支軸として円状の軌道で揺動する。遮蔽部47は、廃インクタンク43が配置されたときに、上方に移動して、センサ48に近づくように構成されている。
センサ48は、遮蔽部47の揺動に基づいて、廃インクタンク43の有無を検出可能なように構成されている。センサ48は、制御装置50と電気的に接続されており、制御装置50によって制御される。センサ48は、第1隔壁41c1に取り付けられている。センサ48としては、周知のものを利用することができる。センサ48は、例えば透過型や反射型のフォトセンサである。フォトセンサは応答時間が早いため、廃インクタンク43の有無をリアルタイムで精度よく検出することができる。センサ48が透過型のフォトセンサである場合、センサ48は、発光部48aと受光部48bとを備える。
センサ48では、発光部48aから受光部48bに向かって光が照射される。遮蔽部47は、センサ48の発光部48aと受光部48bとの間に介在可能なように構成されている。スイング部材45の揺動に伴って、遮蔽部47が発光部48aと受光部48bとの間に配置されると、発光部48aから受光部48bに向かう光が遮られる。受光部48bで受光される光の量(受光量)は、受光部48bから制御装置50に入力される。第1検出部44では、この遮光量の値に基づいて、廃インクタンク43が載置されているか否かが検出される。
第2検出部49は、付勢ばね49aと遮蔽部49bとセンサ49cとを備えている。付勢ばね49aの一端は、遮蔽部49bを介してトレイ41dに連結されている。付勢ばね49aは、トレイ41dを上方に付勢している。付勢ばね49aは、例えば、つる巻きばねである。付勢ばね49aの弾性力は、廃インクタンク43の自重と所定量の廃インクの重さとを合計した弾性力と釣り合うように調整されている。付勢ばね49aは、付勢部材の一例である。遮蔽部49bは、側面視でL字の形状に形成されている。遮蔽部49bは、付勢ばね49aとトレイ41dとの間に介在している。センサ49cは、廃インクタンク43の交換時期を検出可能なように構成されている。センサ49cは、制御装置50と電気的に接続されており、制御装置50によって制御される。センサ49cは、下壁41aから上方向に向かって延びている第1立壁41b1に取り付けられている。第1立壁41b1は、横壁41bおよび第2立壁41b2と平行に延びている。センサ49cとしては、周知のものを利用することができる。センサ49cは、例えば透過型や反射型のフォトセンサである。センサ49cは、例えばセンサ48と同様に、透過型のフォトセンサであり、図示しない発光部と受光部とを備えている。センサ49cは、遮蔽部49bが発光部と受光部との間に介在可能なように構成されている。
廃インクタンク43がトレイ41dに載置されていないとき、および、廃インクタンク43に所定量の廃インクが収集されていないときには、付勢ばね49aの弾性力によって遮蔽部49bが上方に押し上げられている(図5参照)。この時点では、遮蔽部49bは、センサ49cの発光部と受光部との間に配置されている。そのため、発光部から受光部に向かう光は、遮蔽部49bによって遮られている。一方、廃インクタンク43に徐々に廃インクが溜まっていき、廃インクタンク43に所定量の廃インクが収集されたとき、遮蔽部49bは、付勢ばね49aの弾性力に抗し、廃インクタンク43の自重と所定量の廃インクの重さによって押し下げられる(図4参照)。これにより、遮蔽部49bは、センサ49cよりも下方に移動して、センサ49cの発光部と受光部との間から脱する。このことにより、センサ49cの発光部から受光部に向かう光の量(受光量)が増加する。受光量の情報は、センサ49cの受光部から制御装置50に入力される。第2検出部49では、この受光量の値に基づいて、廃インクタンク43の交換時期を検出することができる。
制御装置50は、プリンタ10の各部の動作を制御する。制御装置50は、典型的にはコンピュータである。制御装置50は、例えば、印刷データを受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、CPUが実行するプログラムを格納したROM(read only memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、上記プログラムや各種データを格納するメモリなどの記憶装置とを備えている。
図6は、制御装置50の構成を示すブロック図である。制御装置50は、メイン制御部51と、第1判定部52と、第2判定部53と、印刷開始制御部54と、通知部55と、を備えている。ただし、廃インク機構40が第2検出部49を備えていない場合、第2判定部53は省略することができる。制御装置50の各部は、相互に通信可能に構成されている。制御装置50の各部は、プロセッサによって行われるものであってもよいし、回路に組み込まれたものであってもよい。
メイン制御部51は、印刷動作を制御する。メイン制御部51は、キャリッジ移動機構のキャリッジモータと、テーブル移動機構26の前後移動用モータと、に通信可能に接続されており、被印刷物25aとインクヘッド22との相対的な位置関係を制御している。メイン制御部51は、インクヘッド22と通信可能に接続されており、被印刷物25aに対するインクの吐出を制御している。メイン制御部51は、紫外線ランプ23と通信可能に接続され、紫外線ランプ23の起動と停止を制御している。メイン制御部51は、センサ48の発光部48aと通信可能に接続されており、発光部48aからの光の出射を制御している。
メイン制御部51は、クリーニング機構30のキャップ移動機構32と吸引ポンプ33とに通信可能に接続されており、クリーニング動作を制御する。メイン制御部51は、例えば、長時間の休止後に印刷を再開する場合に、クリーニング動作を行うように構成されていてもよい。メイン制御部51は、例えば、ユーザが画像に印刷不良が生じていることを認識した場合に、ユーザからの指示を受けて、クリーニング動作を行うように構成されていてもよい。
第1判定部52は、センサ48の受光部48bと通信可能に接続されている。第1判定部52には、受光部48bから受光量が入力される。第1判定部52は、発光部48aから出射される光の量(出射量)と、受光部48bで受光される光の受光量との差分から、遮蔽部47によって遮られる光の量(遮光量)を算出する。第1判定部52は、この遮光量の値から、廃インクタンク43が載置されているか否かを判定するように構成されている。例えば、遮光量が予め定められた基準値以下である場合には、廃インクタンク43が設置されていない、すなわち、廃インクタンク43が取り外されていると判定する。一方、遮光量が予め定められた基準値を超える場合には、廃インクタンク43が設置されていると判定する。
第2判定部53は、センサ49cの受光部と通信可能に接続されている。第2判定部53には、センサ49cの受光量が入力される。第2判定部53は、このセンサ49cの受光量から、廃インクタンク43に所定量の廃インクが収集されているか否かを判定するように構成されている。第2判定部53は、例えば、センサ49cの受光量が相対的に小さい第1の状態である場合には、廃インクタンク43に所定量の廃インクが収集されていない、と判定する。言い換えれば、第2判定部53は、廃インクを収容する余剰のスペースが廃インクタンク43に残っている、と判定する。一方、センサ49cの受光量が相対的に大きい第2の状態である場合には、第2判定部53は、廃インクタンク43に所定量の廃インクが収集されている、と判定する。
印刷開始制御部54は、第1判定部52と第2判定部53との判定結果に基づいて、プリンタ10の状態を制御するように構成されている。印刷開始制御部54は、例えば、第1判定部52で廃インクタンク43が設置されていると判定された場合には、プリンタ10を、印刷開始が可能な印刷待機状態とする。一方、印刷開始制御部54は、第1判定部52で廃インクタンク43が設置されていないと判定された場合には、プリンタ10を、印刷開始が不可能な状態とする。言い換えれば、印刷開始制御部54は、廃インクタンク43が設置されない限り、プリンタ10で印刷を行えないようにロックする。また、印刷開始制御部54は、例えば、第2判定部53で廃インクタンク43に所定量の廃インクが収集されていると判定された場合には、プリンタ10の停止状態を解除しない。言い換えれば、印刷開始制御部54は、廃インクタンク43に廃インクを収集する余裕がない場合には、プリンタ10で印刷を行えないようにロックする。これにより、廃インクタンク43が設置されていない状態、および/または、廃インクタンク43が満タンの状態でユーザが印刷の開始を指示したとしても、プリンタ10は稼働しない。そのため、廃インクがトレイ41dやプリンタ10の内部に撒き散らされることを防ぐことができる。
通知部55は、第1判定部52と第2判定部53との判定結果に基づいて、ユーザにエラーを通知するように構成されている。例えば、廃インクタンク43が設置されていないと判定された場合に、エラーを通知する。例えば、廃インクタンク43に所定量の廃インクが収集されていると判定された場合に、廃インクタンク43が満タンである旨を通知する。通知部55は、例えば、プリンタ10に設けられた表示画面(図示せず)に文字やイラストなどで廃インクタンク43が設置されていない旨および/または廃インクタンク43が満タンである旨を表示してもよいし、警告音などの音声によって廃インクタンク43が設置されていない旨および/または廃インクタンク43が満タンである旨を通知してもよい。これにより、ユーザは廃インクタンク43が設置されていないことおよび/または廃インクタンク43が満タンであることを認識することができる。また、ユーザは、印刷開始時に廃インクタンク43が所定の位置に置かれているかを都度確認したり、印刷動作中に廃インクタンク43内の廃インクの量を気にしたりする必要がなくなる。このため、ユーザの作業負担を軽減することができる。
図7は、廃インクタンク43を配置する際の側面図である。なお、図7では説明で使用する主要な符号のみを示している。図7に矢印で示すように、プリンタ10の内部に廃インクタンク43を配置するとき、ユーザは、トレイ41dの下面に沿って、首部43hの側から廃インクタンク43を挿入する。第1実施形態では、漏斗42の管部42cの下端部42eが斜めにカットされている。このため、廃インクタンク43をトレイ41dに挿入する際に、廃インクタンク43の首部43hと漏斗42の管部42cとの干渉が生じにくい。廃インクタンク43の首部43hを、漏斗42の管部42cの下端部42eに形成されている開口端に沿わせるようにトレイ41dに挿入することで、廃インクタンク43がトレイ41dに配置された状態において管部42cが首部43hに配置される。
トレイ41dに廃インクタンク43を挿入することにより、廃インクタンク43の幅狭面43nがスイング部材45の壁45eと接触する。廃インクタンク43をさらに奥へと挿入していくと、スイング部材45が上方へと押し上げられ、固定部45aを支軸として揺動される。そして、廃インクタンク43がトレイ41dの中に載置されると、図4に示すように、スイング部材45は、廃インクタンク43に支持されて第1の位置で静止する。これに伴って、第1検出部44では、発光部48aと受光部48bとの間に遮蔽部47が配置される。その結果、第1判定部52により、廃インクタンク43が設置されていると判定される。また、第2検出部49では、発光部と受光部との間に遮蔽部49bが配置される。その結果、第2判定部53により、廃インクタンク43に新たな廃インクを収集する余裕があると判定される。したがって、印刷開始制御部54により、プリンタ10の停止状態は解除される。プリンタ10の停止状態が解除された状態で、ユーザが印刷の開始を指示すると、プリンタ10が稼働して被印刷物25aへの印刷が行われる。
プリンタ10で印刷やクリーニング動作などを行うと、廃インクタンク43に徐々に廃インクが溜まっていく。そして、廃インクタンク43に所定量の廃インクが収集されたとき、第2検出部49では、トレイ41dが第2立壁41b2に沿って下方にスライドすると共に、遮蔽部49bが下方に移動して、発光部と受光部との間から脱する。その結果、第2判定部53により、廃インクタンク43が満タンであると判定される。このことにより、たとえユーザが印刷の開始を指示しても、印刷開始制御部54により、プリンタ10の停止状態が継続されることとなる。したがって、ユーザは、印刷を行うためには、廃インクタンク43を取り外して、廃インクタンク43に収集された廃インクを廃棄するか、あるいは廃インクタンク43を交換する必要がある。
廃インクタンク43を取り外すとき、ユーザは、上記とは逆にトレイ41dの下面に沿って廃インクタンク43を抜き取る。これにより、スイング部材45の壁45eと廃インクタンク43との接触が解消される。すると、スイング部材45は固定部45aを中心として揺動し、図5に示すように、やがて自重と釣り合う第2の位置で静止する。これに伴って、遮蔽部47はセンサ48よりも下方に移動して、発光部48aと受光部48bとの間に介在しなくなる。その結果、第1判定部52により、廃インクタンク43が設置されていないと判定される。また、印刷開始制御部54により、プリンタ10の停止状態が継続される。また、通知部55により、ユーザにはエラーが通知される。
以上のように、第1実施形態のプリンタ10では、インク受け部46と遮蔽部47とがいずれもスイング部材45に設けられ、一体に構成されている。これにより、廃インクタンク43の周辺の構造を簡素化して、部品点数や組み付け工数を削減することができる。また、プリンタ10の製造コストを低減することができる。さらに、シンプルな制御が可能となり、制御装置50の負荷を軽減することができる。
第1実施形態では、スイング部材45は、ケーシング12に廃インクタンク43が設置されたときに廃インクタンク43と接触する壁45eを有し、壁45eが廃インクタンク43に押されることにより、上記第2の位置から上記第1の位置に移動するように構成されている。これにより、スイング部材45を移動させるための移動機構が不要となる。よって、プリンタ10の構造をより簡素化することができる。
第1実施形態では、ケーシング12は軸45aを有し、スイング部材45は、軸45aに揺動可能に支持されている。これにより、スイング部材45を駆動する揺動機構が不要となる。よって、プリンタ10の構造をより簡素化することができる。
第1実施形態では、軸45aは水平方向に延び、スイング部材45は、ケーシング12に廃インクタンク43が設置されていないときに、スイング部材45の自重によって、インク受け部46が流出口42eの直下に配置される位置に保たれるように構成されている。自重を利用することにより、スイング部材45をよりシンプルな構成とすることができる。このため、廃インクタンク43の着脱時に廃インクが垂れることを防止する効果と、プリンタ10の構成を簡素化する効果と、をより高いレベルで両立することができる。
第1実施形態では、ケーシング12は、スイング部材45およびセンサ48の両方を支持する単一の部材41cを有する。スイング部材45とセンサ48とを同一の部材に取り付けることにより、遮蔽部47とセンサ48との組み付け誤差を低減することができるので、検出精度を向上することができる。
以上、第1実施形態に係るインクジェットプリンタ10について説明した。しかし、本発明に係るインクジェットプリンタは、これに限定されない。
例えば上記した第1実施形態では、スイング部材45の壁45eの外面と廃インクタンク43の幅狭面43nとが、いずれも平坦であったが、これには限定されない。例えば、廃インクタンク43が円筒形状で、周面が曲面状である場合には、スイング部材45の壁45eの外面が、これに対応する凹部を有していてもよい。スイング部材45の壁45eの外面と廃インクタンク43の幅狭面43nとは、互いに嵌合する形状に形成されているとよい。
例えば上記した第1実施形態では、廃インクタンク43が取り外されたときに、スイング部材45が自重と釣り合う第2の位置で静止するように構成されていたが、これには限定されない。例えば、スイング部材45は、バネなどの付勢部材によって第2の位置に位置するように付勢されていて、ユーザによって廃インクタンク43が設置されたときに、付勢部材の付勢力に抗して第1の位置へ移動するように構成されていてもよい。
例えば上記した第1実施形態では、第1検出部44が光学式のセンサ48を備え、第2検出部49が付勢ばね49aと光学式のセンサ49cとを備えていたが、これには限定されない。第1検出部44は、例えば、遮蔽部47の揺動角を直接検出可能な角度センサや、遮蔽部47の位置を検出可能な位置センサなどであってもよい。第2検出部49は、例えば非接触式のセンサであってもよいし、接触式のセンサであってもよい。
(第2実施形態)
図8は、第2実施形態に係る廃インク機構40Aの側面図である。廃インク機構40Aは、第2検出部59を備えている。廃インク機構40Aは、第2検出部59を除き、第1実施形態の廃インク機構40と同じ構成である。第2実施形態において、第2検出部59は、廃インクタンク43の有無を検出する2つ目の検出装置である。第2検出部59は、下壁41aに設けられ、上方に突出している。第2検出部59は、接触式のセンサである。第2検出部59は、例えば、重量センサなどであってもよい。このように、廃インクタンク43の有無を検出する2種類の検出装置を備えることで、例えば片方の検出装置が故障するなどして何らかの不具合を生じた場合にも、廃インクタンク43の有無を正しく検出することができる。第2検出部59は、制御装置50と電気的に接続されている。第2検出部59の上方には、トレイ41dが配置されている。
トレイ41dに廃インクタンク43が載置されていない場合、第2検出部59はトレイ41dと非接触の状態となっている。一方、トレイ41dに廃インクタンク43が載置されると、トレイ41dは、廃インクタンク43の自重によって押し下げられる。そのため、第2検出部59はトレイ41dと接触した状態となる(図8参照)。第2検出部59では、この第2検出部59とトレイ41dとの接触状態に基づいて、廃インクタンク43が載置されているか否かが検出される。
ただし、第2検出部59は、第1実施形態に係る廃インク機構40の第2検出部49と同様に、廃インクタンク43の交換時期を検出するように構成されていてもよい。例えば、第2検出部49と同様に付勢ばね49aを有しており、付勢ばね49aの弾性力が、廃インクタンク43の自重と所定量の廃インクの重さとを合計した弾性力と釣り合うように調整されていてもよい。この場合、トレイ41dに廃インクタンク43が挿入された時点では、トレイ41dと第2検出部59とが非接触の状態となっている。そして、廃インクタンク43に所定量の廃インクが収集された際に、初めてトレイ41dと第2検出部59とが接触した状態となる。このように、付勢ばね49aの弾性力を調整することで、第2検出部59により廃インクタンク43の交換時期を検出することもできる。
例えば、上記した第1実施形態では、プリンタ10が紫外線ランプ23を備えていたが、紫外線ランプ23は必須ではなく、省略することもできる。その場合、インクカートリッジ21には、UVインク以外のインクが貯留されていてもよい。
また、上記した第1実施形態では、プリンタ10のキャリッジ19が左右方向Xに移動し、テーブル25が前後方向Yに移動するように構成されていたが、これには限定されない。キャリッジ19とテーブル25との移動は相対的なものであり、そのどちらが左右方向Xまたは前後方向Yに移動してもよい。また、例えば、テーブル25は移動不能に配置され、キャリッジ19が左右方向Xおよび前後方向Yの両方向に移動可能なように構成されていてもよい。
例えば上記した第1実施形態では、プリンタ10が、所謂、フラットベットタイプであり、廃インク機構40および廃インクタンク43がプリンタ10の内部に配置されていたが、これには限定されない。図9は、所謂、Roll-to-Rollタイプのプリンタ60である。プリンタ60は、被印刷物として、ロール状のメディアを搬送する。プリンタ60では、廃インク機構40および廃インクタンク43がプリンタ60の外部に配置されている。
(第3実施形態)
図10はプリンタ90の斜視図である。図11は、図10の右端部分を拡大した部分拡大図である。なお、図11では、後述する右サイドカバー90Rの構造を簡略化して示している。また、図面中の方向を表す符号の意味は、上記した第1実施形態と同じである。以下、第1実施形態と異なる点について主に説明する。
プリンタ90は、上記した図9と同様に、所謂、Roll-to-Rollタイプである。プリンタ90は、プラテン98と、ガイドレール99と、キャリッジ91と、インクヘッド93と、右サイドカバー90Rと、クリーニング機構97と、廃インク経路95と、送液ポンプ94と、廃インク機構100と、制御装置96と、を備えている。
プラテン98には、印刷時に被印刷物(メディア)92が載置される。プラテン98は、左右方向Yに延びている。プラテン98の表面には、円筒状のグリットローラ98Gが設けられている。グリットローラ98Gは、その上面部を露出させた状態でプラテン98に埋設されている。グリットローラ98Gは、フィードモータ(図示せず)によって駆動される。グリットローラ98Gは、被印刷物92を前後方向Yに移動させる搬送機構の一例である。プラテン98の上方には、ガイドレール99、キャリッジ91、およびインクヘッド93が配置されている。なお、ガイドレール99、キャリッジ91、およびインクヘッド93の構成は、上記した第1実施形態のガイドレール18、キャリッジ19、およびインクヘッド22と同様であってよい。キャリッジ91は、キャリッジモータ(図示せず)により、ガイドレール99に沿って左右方向Xに往復移動する。これにより、インクヘッド93もキャリッジ91と共に左右方向Xに移動する。インクヘッド93は、プラテン98上の被印刷物92に向かってノズルからインクを吐出する。
右サイドカバー90Rは、プラテン98よりも右方に配置されている。右サイドカバー90Rは、装置本体の一部を構成している。プリンタ10の停止中などで印刷が行われていないとき、インクヘッド93を搭載したキャリッジ91は、右サイドカバー90Rの内部で待機する。右サイドカバー90Rの内部には、インクヘッド93に連通するインクカートリッジ(図示せず)と、制御装置96と、送液ポンプ94と、廃インク経路95の一部と、インクヘッド93のクリーニング動作を行うクリーニング機構97と、が配置されている。右サイドカバー90Rの内部には、洗浄液を貯留する洗浄液タンク(図示せず)や、洗浄液の供給装置(図示せず)などがさらに配置されていてもよい。
クリーニング機構97の構成は特に限定されない。クリーニング機構97は、例えば第1実施形態と同様の構成を備え、インクヘッド93のノズルの開口をキャップ(図示せず)で覆った状態で送液ポンプ94を駆動してノズル内のインクを吸引する、第1クリーニング動作が可能なように構成されていてもよい。クリーニング機構97は、例えばフラッシングボックス(図示せず)を備え、インクヘッド93のノズルからフラッシングボックスに向かってインクを吐出する第2クリーニング動作が可能なように構成されていてもよい。廃インク経路95は、クリーニング動作によって排出されたインク(廃インク)を廃インク機構100へと導く廃インク流路の一例である。廃インク経路95は、例えば可撓性を有するインクチューブである。送液ポンプ94は、廃インク経路95の中途部分に配置されている。送液ポンプ94は、廃インクを廃インク機構100に送る送液装置の一例である。クリーニング動作によって排出されたインク(廃インク)は、廃インク経路95を通って廃インク機構100に送られる。
図12は、廃インク機構100の斜視図である。図13は、廃インク機構100のVIII−VIII線断面図である。なお、図12および図13は、廃インク機構100に、空き容量のある廃インクタンク110が装着されている状態(以下、「装着状態」ともいう。)を表している。図14は、廃インクタンク110が装着されていない状態(以下、「未装着状態」ともいう。)の断面図である。図15は、廃インクタンク110が満タンになった状態(以下、「満タン状態」ともいう。)の断面図である。
廃インク機構100は、右サイドカバー90Rの外部に配置されている。廃インク機構100は、画像印刷以外の目的(例えば、上記した第1および/または第2クリーニング動作)で、インクヘッド93から排出された廃インクを収集するものである。廃インク機構100は、廃インクタンク110と、固定部材300と、漏斗160と、位置調整部材500と、第2付勢ばね140と、支持部材200と、シャッター部材400と、第1付勢ばね150と、検出部材120と、被検出部材130と、を備えている。
固定部材300は、プリンタ90の右サイドカバー90Rに取り付けられている。固定部材300は、右サイドカバー90Rに廃インク機構100を固定するためのものである。固定部材300は、左壁310と、右壁320と、一対の横壁330と、第1取り付け部340と、第2取り付け部350と、を備えている。左壁310と右壁320とは、左右方向Xに対向配置されている。一対の横壁330は、前後方向Yに対向配置されている。前方側の横壁330は、左壁310の前端と右壁320の前端とを接続している。後方側の横壁330は、左壁310の後端と右壁320の後端とを接続している。横壁330は、正面視において、左上方の部分が切り欠かれた略L字形状である。このことにより、廃インク機構100の少なくとも一部が右サイドカバー90Rよりも下方に配置され、プリンタ90の左右方向Xにおけるコンパクト化が図られている。
図11に示すように、右壁320には、2つの受け孔321が形成されている。2つの受け孔321は、前後方向Yに所定の間隔を空けて形成されている。2つの受け孔321は、同じ高さ位置に形成されている。2つの受け孔321は、それぞれ上下方向Zに延びる長孔である。また、図11および図12に示すように、一対の横壁330には、それぞれ、受け孔331が形成されている。2つの受け孔331は、それぞれ上下方向Zに延びる長孔である。2つの受け孔331は、同じ高さ位置に形成されている。2つの受け孔331は、2つの受け孔321よりも低い位置に形成されている。
第1取り付け部340は、前方側の横壁330に形成されている。第1取り付け部340は、前方側の横壁330から後方に延びている。第1取り付け部340の右側面には、後述する検出部材120が取り付けられている。第2取り付け部350は、右壁320から左方に向かって水平に延びている。第2取り付け部350の左端は、下方に向かって略直角に折り曲げられている。図16は、第2取り付け部350の左端部分の周辺を拡大した部分拡大図である。図16に示すように、第2取り付け部350の左端部分には開口352が形成されている。開口352は、後述するシャッター部材400に取り付けられた被検出部材130が、シャッター部材400の移動により進入可能なように構成されている。第2取り付け部350の左端には、後述する第1付勢ばね150の右端が取り付けられている。第2取り付け部350のXY面には、上下方向Zに貫通した貫通口351が形成されている。貫通口351の上方には漏斗160が配置されている。
漏斗160は、固定部材300の右壁320に取り付けられている。漏斗160は、右壁320に固定されている。漏斗160は、右サイドカバー90Rの右方に配置されている。漏斗160は、上記した第1実施形態の漏斗42と同様であってよい。漏斗160の入側開口161は、上方を向いている。入側開口161は、廃インク経路95の下端95eと連通されている。入側開口161には、廃インク経路95から廃インクが流入する。漏斗160の出側開口162は、下方を向いている。出側開口162は、廃インクタンク110の開口111aよりも上方に位置している。装着状態のときには、出側開口162から廃インクタンク110へと廃インクが注がれる。出側開口162は、流出口の一例である。
位置調整部材500は、固定部材300の後方側の横壁330に取り付けられている。詳しくは、後方側の横壁330の右側面に取り付けられている。位置調整部材500は、固定部材300に対する上下方向Zの位置が調整可能なように構成されている。位置調整部材500は、固定部材300に取り付けられた検出部材120の位置が調整可能なように構成されている。位置調整部材500は、固定部材300に対する支持部材200およびシャッター部材400の上下方向Zの位置を調整することで、固定部材300に取り付けられた検出部材120に対する、シャッター部材400に取り付けられた被検出部材130の上下方向Zの位置を調整可能なように構成されている。
図17は、位置調整部材500の斜視図である。なお、図17には、図12に示す状態から前後方向Yを反転させた状態で位置調整部材500を示している。位置調整部材500は、横壁501と、上壁540と、吊り下げ部550と、を備えている。横壁501は、後方側の横壁330に沿って上下方向Zに延びている。上壁540は、横壁501の上端から後方に延びている。吊り下げ部550は、横壁501から前方に突出している。吊り下げ部550には、第2付勢ばね140の上端が取り付けられている。位置調整部材500は、第2付勢ばね140を吊り下げ支持している。
横壁501には、2つのスライド孔510が形成されている。2つのスライド孔510は、それぞれ上下方向Zに延びる長孔である。2つのスライド孔510には、それぞれ、ボルト530が挿通されている。位置調整部材500は、ボルト530によって固定部材300に取り付けられている。ボルト530は、スライド孔510に沿って上下方向Zにスライド自在に取り付けられている。これにより、位置調整部材500は、固定部材300に対して上下方向Zにスライド自在に構成されている。上壁540には、調整ねじ520が取り付けられている。調整ねじ520は、位置調整部材500をユーザが手動で下方に押し下げるためのものである。これにより、位置調整部材500の上下方向Zの位置を微調整することが容易となる。
支持部材200は、固定部材300に取り付けられている。支持部材200は、固定部材300の内部、すなわち、左壁310と右壁320と一対の横壁330とに囲まれた空間、に配置されている。支持部材200は、廃インクタンク110を支持している。
図18は、支持部材200の斜視図である。なお、図18には、図12に示す状態から左右方向Xを反転させた状態で支持部材200を示している。支持部材200は、底壁210と、左壁220と、一対の横壁230と、段差部250と、吊り下げ部240と、を備えている。底壁210は、固定部材300の左壁310、右壁320、および横壁330と垂直に延びている。底壁210は、第2取り付け部350のXY面と平行に延びている。左壁220および横壁230は、底壁210から上方に延びている。左壁220は、固定部材300の左壁310に沿って左壁310と平行に延びている。一対の横壁230は、左右方向Xに対向配置されている。一対の横壁230は、それぞれ、固定部材300の横壁330に沿って、横壁330と平行に延びている。
底壁210は、左側底壁211と、一対の右側底壁212と、で構成されている。左側底壁211は、底壁210の左側の部分である。左側底壁211は、前方側の横壁230の下端と、後方側の横壁230の下端と、を接続している。一対の右側底壁212は、底壁210の右側の部分である。一対の右側底壁212は、前後方向Yに間隔を空けて配置されている。前方側の右側底壁212は、前方側の横壁230の下端から後方に延びている。後方側の右側底壁212は、後方側の横壁230の下端から前方に延びている。一対の右側底壁212の間には、廃インクタンク110の首部111が取り付けられている。廃インクタンク110は、右側底壁212の上面に支持されている。
左壁220の前端および後端には、それぞれ、突出部221が形成されている。前端の突出部221は、前方に延びている。後端の突出部221は、後方に延びている。2つの突出部221は、それぞれ、固定部材300の横壁330に形成された2つの受け孔331に摺動自在に嵌入されることで、固定部材300と支持部材200とが連結されている。支持部材200は、突出部221を支点として、右方の部分が下方に傾動可能なように構成されている。具体的には、支持部材200の右方部分と左方部分とが同じ高さに位置する水平位置から、支持部材200の右方部分が左方部分よりも下方に位置する傾斜位置へと変位可能なように構成されている。これにより、例えば支持部材200の全体を下方に移動させる場合に比べて、支持部材200の一部を精度よく下方へ移動させることができる。また、プリンタ90の構成をより簡素化することができ、一層の低コスト化を図ることができる。さらに、例えば支持部材200の左右方向Xで下方への移動量が揃うように、複数の第1付勢ばねの位置調整を行う必要がないため、簡便である。
また、一対の横壁230の右端には、それぞれ、右方に突出した突出部231が形成されている。2つの突出部231は、2つの突出部221よりも高い位置にある。2つの突出部231は、それぞれ、固定部材300の右壁320に形成された受け孔321に摺動自在に嵌入されることで、固定部材300と支持部材200とが連結されている。支持部材200が傾動して、支持部材200の水平からの傾きが大きくなると、突出部231は固定部材300に当接する。このため、支持部材200は傾動の範囲が規制され、過度に傾くことがない。このことにより、支持部材200に取り付けられた廃インクタンク110を安定的に保持することができる。
段差部250は、一対の右側底壁212の右端にそれぞれ形成されている。段差部250は、底壁210よりも上下方向Zの位置が高い。段差部250は、廃インクタンク110の首部111を右側から支えて、廃インクタンク110を安定的に保持するためストッパとして機能する。例えば、支持部材200が傾動したり、あるいは、廃インクタンク110が傾いて取り付けられたりしたときには、廃インクタンク110の首部111が段差部250に当接する。これにより、廃インクタンク110を安定的に保持することができる。
吊り下げ部240は、後方側の横壁230に形成されている。吊り下げ部240は、左右方向Xの中央よりも右側に形成されている。吊り下げ部240は、後方側の横壁230から後方に向かって延びている。吊り下げ部240には、取り付け孔241が形成されている。取り付け孔241には、第2付勢ばね140の下端が取り付けられている。これにより、支持部材200は、第2付勢ばね140を介して、固定部材300に吊り下げ支持されている。
第2付勢ばね140は、上下方向Zに沿って配置されている。上記の通り、第2付勢ばね140の上端は、位置調整部材500に取り付けられ、第2付勢ばね140の下端は、支持部材200に取り付けられている。第2付勢ばね140は、支持部材200の右側の部分を位置調整部材500の側(固定部材300の側、上側)に付勢している。第2付勢ばね140は、支持部材200を上方に付勢できるものであればよい。第2付勢ばね140は、例えばつる巻きばねである。第2付勢ばね140は、例えばゴム等の弾性部材で構成されていてもよい。付勢ばね49aの弾性力は、支持部材200、シャッター部材400、および廃インクタンク110の自重と、満タン状態の廃インクの重さと、を合計した弾性力と釣り合うように調整されている。第2付勢ばね140は、第2付勢部材の一例である。
シャッター部材400は、支持部材200に取り付けられている。シャッター部材400は、底壁410と、左壁420(図13参照)と、右壁430と、一対の横壁440と、を備えている。底壁410は、支持部材200の底壁210に沿って延びている。左壁420と右壁430とは、左右方向Xに対向配置されている。左壁420は、底壁410の左端から上方に延びている。右壁430は、底壁410の右端から上方に延びている。一対の横壁440は、前後方向Yに対向配置されている。一対の横壁440は、底壁410の前端および後端からそれぞれ上方に延びている。左壁420には、第1付勢ばね150の左端が取り付けられている。右壁430の左側面には、被検出部材130が取り付けられている。右壁430の右側面は、支持部材200に廃インクタンク110が支持されたときに廃インクタンク110と当接する。右壁430は、支持部材200に廃インクタンク110が支持されたときに廃インクタンク110と当接する壁の一例である。右壁430は、装着状態のときに、廃インクタンク110によって左方に押される。
底壁410には、スライド孔450が形成されている。スライド孔450は、左右方向Xに延びている。スライド孔450にはボルト460が挿通されている。ボルト460は、スライド孔450に沿って左右方向Xにスライド自在に設けられている。これにより、シャッター部材400は、支持部材200に左右方向Xにスライド自在に取り付けられている。シャッター部材400は、支持部材200が固定部材300に対して傾動したときに、支持部材200と共に傾動する。シャッター部材400は、変位部材の一例である。
第1付勢ばね150は、左右方向Xに沿って配置されている。上記の通り、第1付勢ばね150の左端は、シャッター部材400の左壁420に取り付けられ、第1付勢ばね150の右端は、固定部材300の第2取り付け部350に取り付けられている。第1付勢ばね150は、シャッター部材400を右方に付勢している。すなわち、第1付勢ばね150は、シャッター部材400を漏斗160の出側開口162に近づける方向に付勢している。第1付勢ばね150は、シャッター部材400を出側開口162の方に付勢できるものであればよい。第1付勢ばね150は、例えばつる巻きばねである。第1付勢ばね150は、例えばゴム等の弾性部材で構成されていてもよい。第1付勢ばね150は、シャッター部材400が左方にスライドするのに伴って、左方に伸長する。第1付勢ばね150は、第1付勢部材の一例である。
図14に示すように、シャッター部材400は、未装着状態のときに、漏斗160の出側開口162の直下に配置される。つまり、未装着状態のときは、平面視で、漏斗160の出側開口162とシャッター部材400の底壁410とが重なっている。未装着状態のとき、底壁410は、インク受け部として機能する。底壁410は、インク受け部の一例である。インク受け部は、底壁410のうち平面視で漏斗160の出側開口162と重なる部分を含んでいれば足りるが、底壁410と左壁420と右壁430と一対の横壁440とによって構成されていてもよい。底壁410には、第1実施形態と同様に、インク吸収性のパットなどが載せ置かれていてもよい。インク受け部は、漏斗160の出側開口162から滴り落ちるインクを受け止めて、プリンタ90の周囲へのインクの漏れを防止する。インク受け部は、液体受け部の一例である。
図13に示すように、支持部材200に廃インクタンク110が支持されると、シャッター部材400は、廃インクタンク110によって左方に押され、スライド孔450に沿って左方にスライドする。このとき、シャッター部材400は、支持部材200の底壁210の上面に沿ってスライドする。シャッター部材400は、底壁410が相対的に右方に位置する右位置から、底壁410が相対的に左方に位置する左位置へと変位する。
検出部材120は、固定部材300の第1取り付け部340に取り付けられている。検出部材120は、第1実施形態と同様に、透過型のフォトセンサである。検出部材120は、発光部121と、発光部121に対向配置された受光部122と、を備えている。発光部121および受光部122は、制御装置96と電気的に接続されている。検出部材120は、センサの一例である。
被検出部材130は、シャッター部材400の右壁430の左側面に取り付けられている。被検出部材130は、板状部材である。被検出部材130は、側面視において、左下方の部分が切り欠かれた台形状である。本実施形態では、廃インクタンク110の状態に応じて、シャッター部材400が左右方向Xおよび上下方向Zに変位する。シャッター部材400の変位に伴って、被検出部材130の位置が変化することで、検出部材120に対する被検出部材130の位置関係が変化する。被検出部材130は、被検出部の一例である。検出部材120と被検出部材130とは、廃インクタンク110の装着状態、および、廃インクタンク110の満タン状態を共に検出するための検出装置の一例である。
図19は、廃インクタンク110の斜視図である。廃インクタンク110は、収集された廃インクを貯留する容器である。廃インクタンク110の材質や形状などは、第1実施形態の廃インクタンク43と同様であってよい。廃インクタンク110は、首部111を有する。首部111には、上方に向けて開口された開口111aが形成されている。開口111aの面積は、漏斗160の出側開口162の平面視の面積よりも大きい。側面視において、首部111は略T字状の形状である。首部111には、前後方向Yにそれぞれ突出した一対の上側突出部113が形成されている。上側突出部113には、下方に突出した突起部114が形成されている。突起部114は、廃インクタンク110の重心よりも上方に形成されている。
図20に示すように、廃インクタンク110に空き容量があるとき、支持部材200は、右方と左方とが同じ高さに位置する水平位置にある。廃インクタンク110は、支持部材200の右側底壁212に突起部114を接触させることにより、支持部材200に支持されている。廃インクタンク110の開口111aは、略水平である。図21に示すように、廃インクタンク110に満タン状態まで廃インクが収集されると、支持部材200の右方が左方よりも下方に位置する傾斜位置へと変位する。廃インクタンク110では、突起部114が廃インクタンク110自身の重心よりも上方に形成されている。このため、支持部材200が傾斜位置に変位すると、廃インクタンク110は突起部114を支点として傾動する。これにより、支持部材200が傾斜位置にあるときも、廃インクタンク110の開口111aが略水平である姿勢が保持される。したがって、廃インクタンク110の傾きを防いで、廃インクタンク110からの廃インクの漏れを防止することができる。
制御装置96は、プリンタ90の各部の動作を制御する。制御装置96の構成は、例えば第1実施形態の制御装置50と同様であってよい。図10に示すように、制御装置96は、メイン制御部961と、判定部962と、印刷開始制御部963と、通知部964と、動作中断部965と、を備えている。
メイン制御部961は、印刷動作やクリーニング動作を制御する。メイン制御部961は、キャリッジモータと、フィードモータと、に通信可能に接続されており、被印刷物92とインクヘッド93との相対的な位置関係を制御している。メイン制御部961は、インクヘッド93と通信可能に接続されており、被印刷物92あるいはフラッシングボックスに対する、インクの吐出を制御している。メイン制御部961は、発光部121と通信可能に接続されており、発光部121からの光の出射を制御している。メイン制御部961は、送液ポンプ94と通信可能に接続されており、廃インクタンク110への廃インクの送液を制御している。
判定部962は、受光部122と通信可能に接続されている。判定部962には、受光部122から受光量が入力される。判定部962は、第1実施形態の第2判定部53と同様に、受光量に基づいて、被検出部材130が検出される状態(検出状態)であるか、被検出部材130が検出されない状態(非検出状態)であるか、を判定する。判定部962は、空き容量のある廃インクタンク110が装着され、印刷可能な状態であるか否かを判定する。判定部962はさらに、受光量の経時変化に基づいて、未装着状態の状態と、満タン状態と、を判定するように構成されていてもよい。判定部962は、例えば印刷動作に伴って、受光量が徐々に増加していき、最終的に発光部121から出射される光の量(出射量)と略同じになった場合には、廃インクタンク110が満タンの状態であると判定してもよい。判定部962は、上記以外の場合に、未装着状態であると判定してもよい。判定部962は、例えば、受光量が略ゼロの状態から、瞬時に(典型的には数秒〜数十秒以内、例えば5秒以内)に、発光部121から出射される光の量(出射量)と略同じになった場合には、廃インクタンク110が取り外された未装着状態であると判定してもよい。
印刷開始制御部963は、判定部962の判定結果に基づいて、プリンタ90の停止状態の解除を制御するように構成されている。印刷開始制御部963は、例えば、判定部962で被検出部材130が検出状態であると判定された場合には、プリンタ10の停止状態を解除する。一方、印刷開始制御部963は、判定部962で被検出部材130が非検出状態であると判定された場合には、プリンタ10の停止状態を解除しない。印刷開始制御部963の構成は、例えば第1実施形態の印刷開始制御部54と同様であってよい。通知部964は、判定部962の判定結果に基づいて、ユーザにエラーを通知するように構成されている。通知部964の構成は、例えば第1実施形態の通知部55と同様であってよい。
動作中断部965は、判定部962で被検出部材130が非検出状態であると判定された場合に、印刷動作やクリーニング動作または中断して、廃インクの収集を見合わせるように構成されている。動作中断部965は、例えば、インクヘッド93からのインクの吐出を停止したり、駆動している送液ポンプ94を停止したりするように構成されていてもよい。これにより、万が一、廃インクタンク110が誤って取り外された場合や、あるいは、廃インクタンク110が満タン状態となった場合には、廃インクの収集が中断される。したがって、廃インクがプリンタ90の周囲(例えば床面)に撒き散らされて、ユーザの環境を汚してしまうことを防ぐことができる。
以下、上記構成の廃インク機構100の動作について説明する。図14に示すように、未装着状態では、第2付勢ばね140の弾性力によって、支持部材200の右側の部分が上方に押し上げられている。このため、支持部材200およびシャッター部材400は、略水平な状態で固定部材300に吊り下げ支持されている。すなわち、シャッター部材400は、水平位置に位置している。また、シャッター部材400は、第1付勢ばね150の弾性力によって右位置に位置している。なお、シャッター部材400が水平位置かつ右位置にある状態は、「第2の位置」の一例である。シャッター部材400が第2の位置にあるとき、シャッター部材400の底壁410は、漏斗160の出側開口162の直下に位置している。シャッター部材400は、漏斗160から滴り落ちるインクを受け止めるインク受け部として機能する。
また、シャッター部材400が第2の位置にあるとき、被検出部材130は、平面視で支持部材200の右側底壁212と重なっている。被検出部材130は、漏斗160の下方に位置している。被検出部材130は、検出部材120よりも右方に位置している。被検出部材130は、発光部121と受光部122との間は位置していない。被検出部材130は、検出部材120で検出不可能な位置にある。よって、発光部121から出射された光は、被検出部材130に遮られることなく、受光部122に到達する。受光部122で受光される光の量(受光量)は、制御装置96に入力される。制御装置96では、受光量に基づいて、被検出部材130が検出されない状態(非検出状態)であることが検知される。
廃インクタンク110の取り付けは、例えばユーザによって行われる。ユーザは、空き容量がある(例えば空の状態の)廃インクタンク110の首部111を、支持部材200の一対の右側底壁212の間に挿入する。これにより、廃インクタンク110の首部111は、支持部材200の右側底壁212の上面ならびに段差部250の左側面および右壁430の右側面で支持される。廃インクタンク110は、その開口111aが漏斗160の出側開口162と対向するように取り付けられる。また、廃インクタンク110の首部111を、支持部材200の一対の右側底壁212の間に挿入することにより、シャッター部材400が固定部材300の左壁310側(図14左側)に移動し、シャッター部材400の右壁430に取り付けられた被検出部材130が、第2取り付け部350における左端部分に貫通形成された開口352に侵入し、検出部材120の発光部121と受光部122との間に配置される。
図13に示すように、空き容量がある廃インクタンク110が装着されても、第2付勢ばね140の弾性力によって、支持部材200およびシャッター部材400の略水平な状態は維持される。すなわち、シャッター部材400は、水平位置に位置している。一方、廃インクタンク110が装着されると、支持部材200は、廃インクタンク110に押され、第1付勢ばね150の弾性力に抗して左方にスライドする。これにより、シャッター部材400は、右位置から左位置へとスライドする。シャッター部材400は、漏斗160の出側開口162と対向しない位置に移動する。これに伴って、被検出部材130も、左方にスライドする。なお、シャッター部材400が水平位置かつ左位置にある状態は、「第1の位置」の一例である。
また、シャッター部材400が第1の位置にあるとき、被検出部材130は、平面視で支持部材200の左側底壁211と重なっている。被検出部材130は、検出部材120の発光部121と受光部122との間に位置している。被検出部材130は、検出部材120で検出可能な位置にある。よって、発光部121から出射された光は被検出部材130によって遮られ、受光部122に到達しない。これにより、受光部122の受光量が減少する。例えば、受光部122の受光量が略ゼロとなる。制御装置96では、受光量に基づいて、被検出部材130が検出される状態(検出状態)であることが検知される。
図15に示すように、廃インクタンク110には、クリーニング動作を繰り返すことで徐々に廃インクが溜まっていく。すると、支持部材200の右側の部分が、第2付勢ばね140の弾性力に抗して、徐々に下方へと押し下げられる。具体的には、廃インクの重さによって、支持部材200が、突出部221を支点として少しずつ下方に傾動する。支持部材200およびシャッター部材400は、水平位置から傾斜位置に少しずつ変位する。支持部材200が、廃インクの重さによって少しずつ傾くことで、支持部材200が急激に傾いた反動で廃インクタンク110から廃インクが飛び出すことを防止することができる。これに伴って、被検出部材130も徐々に下方へ移動する。なお、シャッター部材400が傾斜位置かつ左位置にある状態は、「第3の位置」の一例である。
廃インクタンク110に所定量の廃インクが収集され、満タン状態になったとき、シャッター部材400は第3の位置にある。このとき、被検出部材130は、発光部121と受光部122との間から脱している。被検出部材130は、検出部材120よりも下方に位置している。被検出部材130は、検出部材120で検出不可能な位置にある。よって、発光部121から出射された光は、被検出部材130に遮られることなく、受光部122に到達する。制御装置96では、受光量に基づいて、被検出部材130が検出されない状態(非検出状態)であることが検知される。
そして、例えばユーザによって、満タン状態の廃インクタンク110が支持部材200から外されると、廃インク機構100は、未装着の状態(図14)に戻る。すなわち、支持部材200およびシャッター部材400は、第2付勢ばね140の弾性力によって、水平位置に戻る。また、シャッター部材400は、第1付勢ばね150の弾性力によって自動的に右方に移動し、右位置に戻る。シャッター部材400は、第2の位置に移動し、漏斗160の出側開口162の直下に戻る。これに伴って、被検出部材130は、漏斗160の下方に戻る。
第3実施形態のプリンタ90では、右サイドカバー90Rは、シャッター部材400をスライド自在に支持すると共に、廃インクタンク110が着脱可能に取り付けられる支持部材200を有する。これにより、シャッター部材400を左方に移動させるスライド機構が不要となる。よって、プリンタ90の構造をより簡素化することができる。
第3実施形態のプリンタ90は、シャッター部材400に取り付けられた一端部と、右サイドカバー90Rに直接的または間接的に取り付けられた他端部とを有し、シャッター部材400を右方、すなわち、底壁410を漏斗160の出側開口162に近づける方向に付勢する第1付勢ばね150をさらに備える。シャッター部材400は、右サイドカバー90Rに廃インクタンク110が設置されていないときに、第1付勢ばね150の付勢力によって、底壁410が漏斗160の出側開口162の直下に配置される位置に保たれるように構成されている。シャッター部材400が自動で漏斗160の出側開口162の直下に戻ることで、例えばユーザが手動でシャッター部材400を閉める場合に比べて、ユーザの作業負担を軽減することができる。また、シャッター部材400の閉め忘れによって、漏斗160から廃インクが滴り落ち、プリンタ90の周囲が汚れることを的確に防止することができる。
第3実施形態のプリンタ90では、シャッター部材400は、支持部材200に取り付けられた廃インクタンク110に所定量の廃インクが収集されたときに第3の位置に変位するように構成されている。被検出部材130は、シャッター部材400が上記第3の位置に移動したときに第3の検出位置に移動するように構成されている。制御装置96は、検出部材120の検出結果に基づいて、被検出部材130が上記第3の検出位置にあるときに廃インクタンク110に所定量の廃インクが収集されていると判定する。プリンタ90では、シャッター部材400が第1〜第3の3つの位置に変位し、1組の検出部材120および被検出部材130によって、廃インクタンク110の有無(装着されているか否か)と、廃インクタンク110の交換時期(満タンが否か)と、の両方を判定することができる。言い換えれば、プリンタ90に空き容量のある廃インクタンク110が装着された印刷可能な状態であるか否かを判定することができる。したがって、例えば第1実施形態のように、廃インクタンクの有無を検出するセンサと、廃インクタンクの交換時期を検出するセンサと、を個別に設ける場合に比べて、低コスト化を図ることができる。
第3実施形態のプリンタ90では、右サイドカバー90Rは、支持部材200の少なくとも一部が上下方向に変位可能なように支持部材200を支持する固定部材300を有する。また、プリンタ90では、支持部材200に取り付けられた下端部と、右サイドカバー90Rに直接的または間接的に取り付けられた上端部とを有し、支持部材200を上方に付勢する第2付勢ばね140をさらに備える。シャッター部材400は、廃インクタンク110に所定量の廃インクが収集されると、支持部材200の少なくとも一部が下方に移動することにより、第2付勢ばね140の付勢力に抗して上記第1の位置から上記第3の位置へと変位するように構成されている。これにより、例えばインクヘッド93からのインクの吐出や送液ポンプ94の回転量などに基づいて所定量の廃インクが収集されたか否かを推測する場合に比べて、廃インクタンク110の満タン状態を精度よく判定することができる。また、シャッター部材400とシャッター部材400を支持する支持部材200とは、廃インクの重さによって水平位置から傾斜位置に少しずつ変位する。このため、支持部材200が急激に傾くことがない。したがって、支持部材200が傾いた反動で廃インクタンク110から廃インクが飛び出すことを防止することができる。
第3実施形態のプリンタ90では、右サイドカバー90Rは、固定部材300に対して上下方向の位置調整が可能なように固定部材300に取り付けられ、第2付勢ばね140の上端部が取り付けられた位置調整部材500を有する。検出部材120は、固定部材300に取り付けられている。これにより、例えば使用する第2付勢ばね140の弾性力の違いに応じて、検出部材120の位置を容易に微調整することができる。具体的には、検出部材120と被検出部材130との上下方向Zの位置関係を微調整することができる。よって、第2付勢ばね140の個体差に左右されることなく、被検出部材130を検出部材120によって的確に検出することができる。
第3実施形態のプリンタ90では、クリーニング機構97は、廃インク経路95に向けて液体を送る送液ポンプ94を有する。制御装置96は、シャッター部材400が上記第2の位置または上記第3の位置にあるときに送液ポンプ94を停止する動作中断部965を備える。これにより、廃インクを回収している途中で、例えば、ユーザによって廃インクタンク110が誤って取り外されたり、廃インクタンク110が満タン状態となったりした場合には、廃インクの収集が中断される。したがって、廃インクを廃インクタンク110で受けられなかったり、廃インクタンク110から廃インクが溢れたりすることが回避される。その結果、廃インクがプリンタ90の周囲(例えば床面)に撒き散らされて、ユーザの環境を汚してしまうことを防ぐことができる。
以上、第3実施形態に係るインクジェットプリンタ90について説明した。しかし、本発明に係るインクジェットプリンタは、これに限定されない。
例えば上記した第3実施形態では、制御装置96が送液ポンプ94を駆動して、廃インクを廃インク機構100に送るように構成されていたが、これには限定されない。廃インク機構100は、例えば、制御装置96とは異なる第2の制御装置に通信可能に接続されていて、当該第2の制御装置が、送液ポンプ94の駆動と停止を制御するように構成されていてもよい。
例えば上記した第3実施形態では、支持部材200が固定部材300に傾動可能に支持されており、支持部材200が、廃インクタンク110に収集された廃インクの重さによって傾動するように構成されていた。しかし、これには限定されない。例えば、支持部材200は、廃インクの重さによって、水平な状態を維持したまま、下方へ移動するように構成されていてもよい。その場合、支持部材200の左右方向Xにそれぞれ第2付勢ばね140を設けてもよい。また、支持部材200が水平な状態を維持したまま上下方向Zに沿って移動するようにガイドを設けてもよい。
例えば上記した第3実施形態では、検出部材120が、発光部121と、発光部121に対向配置された受光部122と、を備えていたが、これには限定されない。検出部材120は、例えば、発光部121と受光部122とが同じ側に配置されたセンサや、被検出部材130の接触を検出する接触式のセンサなどであってもよい。また、第1実施形態と同様に、検出部材120は、2つ以上であってもよい。また、例えば上記した第3実施形態では、プリンタ90に空き容量のある廃インクタンク110が装着された状態のときに検出状態となり、廃インクタンク110の未装着時および満タン時に非検出状態となっていたが、検出状態と被検出状態とは逆であってもよい。
また、位置調整部材500、第2付勢ばね140、第1付勢ばね150は必ずしも必須ではなく、省略することもできる。廃インク機構100は、上記部材のうちの少なくとも1つを備えていない構成であってもよい。
(第4実施形態)
図22は、廃インク機構600の要部斜視図である、図23は、廃インク機構600の概略断面図である。なお、図22および図23は、廃インク機構600に、空き容量のある廃インクタンク610が装着されている状態(装着状態)を表している。また、図22では、後述する漏斗670および横壁622の上側部分の図示を省略している。図24は、廃インクタンク610が装着されていない状態(未装着状態)の要部斜視図である。図25は、廃インク機構600に廃インクタンク610を装着するときの要部斜視図である。なお、図面中の方向を表す符号の意味は、上記した第1実施形態ないし第3実施形態と同じである。以下、第3実施形態と異なる点について主に説明する。
廃インク機構600は、固定部材630と、支持部材620と、廃インクタンク610と、漏斗670と、シャッター部材640と、検出部材650と、被検出部材660と、を備えている。廃インク機構600は、シャッター部材640と、それを固定するための支持部材620の構成、ならびに、検出部材650および被検出部材660の配置以外、第3実施形態と同様であってもよい。また、廃インク機構600は、第3実施形態の位置調整部材500、第2付勢ばね140、および第1付勢ばね150をさらに備えていてもよい。
固定部材630は、第3実施形態と同様に、プリンタ90の右サイドカバー90Rに取り付けられている。固定部材630には、受け孔631が形成されている。支持部材620は、第3実施形態と同様に、固定部材630に取り付けられている。支持部材620は、底壁621と、一対の横壁622と、を備えている。廃インクタンク610は、第3実施形態と同様に、底壁621の上面(支持面)621aおよび段差部621sの左側面で支持されている。
一対の横壁622は、前後方向Yに対向配置されている。一対の横壁622は、底壁621の前端および後端からそれぞれ上方に延びている。一対の横壁622の右端には、それぞれ、右方に突出した突出部625が形成されている。突出部625は、受け孔631に嵌入されている。また、一対の横壁622には、第3実施形態とは異なり、それぞれ、切り欠き溝623と、保持部624と、が形成されている。切り欠き溝623は、底壁621よりも上方に形成されている。詳しくは、切り欠き溝623は、廃インクタンク610が支持されている底壁621の上面(支持面)621aよりも上方に形成されている。切り欠き溝623は、左右方向Xに延びている。切り欠き溝623には、後述するシャッター部材640の突出部641Aが嵌入される。保持部624は、切り欠き溝623よりも左方に形成されている。切り欠き溝623と保持部624とは、同じ高さ位置に形成されている。保持部624は、後述するシャッター部材640のスライド部641をスライド可能に支持する。保持部624は、上下方向Zの上方部分と下方部分とが内側(スライド部641と接する側)に向かって突出し、上下方向Zの中央部分が凹んでいる。
シャッター部材640は、支持部材620に取り付けられている。シャッター部材640は、第3実施形態とは異なり、スライド部641と、右壁642と、を備えている。スライド部641は、平面視で平板状である。スライド部641は、支持部材620の底壁621と平行に延びている。スライド部641は、底壁621よりも上方に配置されている。スライド部641の右端には、2つの突出部641Aが形成されている。2つの突出部641Aは、スライド部641から前方および後方に、言い換えれば、支持部材620の切り欠き溝623が形成されている側に、それぞれ突出している。突出部641Aは、支持部材620の切り欠き溝623に嵌入されている。スライド部641は、切り欠き溝623の下面(移動面)623aに沿って移動する。スライド部641は、支持部材620により、左右方向Xにスライド可能に支持されている。装着状態のとき、スライド部641は、廃インクタンク610よりも左方に位置している。装着状態のとき、シャッター部材640は、第3実施形態と同様に、左位置に位置している。
右壁642は、スライド部641の右端から下方に延びている。右壁642の下端は、底壁621に接している。装着状態のとき、右壁642は、廃インクタンク610と当接する。右壁642は、支持部材200に廃インクタンク610が支持されたときに廃インクタンク610と当接する壁の一例である。装着状態のとき、廃インクタンク610の開口610aの真上には、漏斗670の出側開口672が位置している。
検出部材650は、ブラケット680(図24参照)を介して、支持部材620の後方側の横壁622に取り付けられている。検出部材650は、発光部651と、受光部652と、を備えている。被検出部材660は、スライド部641から上方に延びるように立設されている。スライド部641が左右方向Xにスライドすることで、被検出部材660を、検出部材650に近づく方向と、検出部材650から遠ざかる方向とに変位させることができる。
第3実施形態では、ボルト460がスライド孔450に沿って左右方向Xにスライド自在に設けられ、これによって、シャッター部材400が支持部材200に対して左右方向Xにスライド自在に構成されていた。これに対し、第4実施形態では、一対の横壁622に設けられた保持部624により、シャッター部材640のスライド部641がスライド可能に支持されている。また、第3実施形態では、シャッター部材400の右壁430の左側面に、被検出部材130が取り付けられていた。これに対し、第4実施形態では、漏斗670の出側開口672から漏れ出た廃インクを受ける部分であるスライド部641の一部が屈曲し、被検出部材660が上方に延びるように立設されている。
図24に示すように、未装着状態では、第3実施形態と同様に、シャッター部材640が右位置に位置している。また、シャッター部材640のスライド部641が漏斗670の出側開口672の直下に位置している。被検出部材660は、検出部材650によって検出不可能な位置にある。スライド部641は、インク受け部として機能する。図25に示すように、ユーザは、廃インクタンク610を装着するときに、シャッター部材640の右方から支持部材620に廃インクタンク610を挿入する。これにより、支持部材620に廃インクタンク610が装着されると、シャッター部材640の右壁642が廃インクタンク610によって左方に押される。すると、シャッター部材640のスライド部641は、支持部材620の切り欠き溝623に沿って、左方にスライドする。シャッター部材640は、右位置から左位置に変位する。これに伴って、被検出部材660も、左方にスライドする。これにより、被検出部材660は、検出部材650によって検出可能な位置に移動する。
第4実施形態のプリンタ90では、支持部材620は、廃インクタンク610を支持する支持面621aと、支持面621aよりも上方に位置し、変位部材640をスライド可能に支持するスライド支持面623aと、を有する。支持面621aは、廃インクタンク610と接触するため、廃インクで汚れやすい。例えば支持面621aに付着した廃インクを放置すると、廃インクが増粘したり固化したりする。シャッター部材640の移動面623aを支持面621aよりも上方とすることで、増粘したり固化したりした廃インクでシャッター部材640の動きが阻害され難くなる。したがって、シャッター部材640をより安定してスライドさせることができる。また、シャッター部材640に立設された被検出部材660を、検出部材650に対して適切に変位させることができ、廃インクタンク610の装着状況を精度よく検出することができる。
以上、いくつかの実施形態に係るインクジェットプリンタについて説明した。しかし、本発明に係るインクジェットプリンタは、これに限定されない。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。請求の範囲に記載の技術には、上記に例示した実施形態を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、上記した実施形態の一部を組み合わせたり、他の変形態様に置き換えたりすることも可能であり、上記した実施形態に他の変形態様を追加することも可能である。また、その技術的特徴が必須なものとして説明されていなければ、適宜削除することも可能である。
例えば上記した第1実施形態ないし第4実施形態では、廃インクタンク43、110、610に収集される液体が、インクヘッド22、93から排出されたインクであったが、これには限定されない。収集される液体は、例えばインクヘッド22のノズル22aなどを洗浄するための洗浄液や、機能性有機物溶液、薬剤、樹脂液など、インク以外の液体であってもよい。
例えば、上記した第1実施形態ないし第4実施形態では、インクヘッド22、93がキャリッジ19に搭載され、左右方向Xに往復移動(シャトル移動)しながら印刷が行われる、所謂、シャトルタイプ(シリアルタイプ)のプリンタ10、60、90について説明したが、これには限定されない。ここに開示される技術は、例えば被印刷物25a、92と同じかそれよりも長い幅のラインヘッドを備え、当該ラインヘッドが固定された状態で印刷が行われる、所謂、ラインタイプのプリンタにも同様に適用することができる。
さらに、ここに開示される技術は様々なタイプのインクジェットプリンタに適用することができる。また、プリンタ10は独立したプリンタとして単独で使用されるものに限定されず、他の装置と組み合わせたものであってもよい。例えば、プリンタ10は被印刷物25aをカットするカッティングヘッドを備えていてもよい。
また、上記した第1実施形態ないし第4実施形態では、インクジェットプリンタを例に挙げて説明したが、廃インク機構40、40A、100、600は、インクジェットプリンタ以外にも、例えば、インクジェット方式を採用する種々の製造装置、電子デバイスの製造装置、三次元造形装置(所謂、3Dプリンタ)、計測機器、薬剤吸入器など、広範囲に適用可能である。