以下、本発明に係る車両用シートについて、添付の図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、車両用シート又はその構成要素に関し、「左右」とは、シート幅方向を意味するものとし、車両用シートに着座した乗員から見て、左方向を矢印Lで示し、右方向を矢印Rで示す。また、車両用シート又はその構成要素に関し、前方を矢印Frで示し、後方を矢印Rrで示し、上方を矢印Upで示し、下方を矢印Dnで示す。
図1には、本発明の一実施形態に係る車両用シート10が示されている。図1に示すように、この車両用シート10は、自動車の運転席又は助手席に設けられるタイプのものである。
車両用シート10は、床部(車体フロア)12に固定される左右のシート脚部14L、14Rと、これらのシート脚部14L、14Rに取り付けられ前後方向に延びる左右のレール16L、16Rと、これらの左右のレール16L、16Rに前後方向にスライド可能に支持されたシートクッション18と、このシートクッション18の後端から立ち上げられるシートバック20と、シートバック20の上端に設けられるヘッドレスト22とを備える。
シートクッション18は、乗員が着座する着座部24と、この着座部24の左右の両端から上方に膨らむ左右のクッション部サイドサポート26L、26Rとを有する。
シートバック20は、乗員の胴体を支える背凭れ下部28と、この背凭れ下部28の左右の両端から前方に膨らむ左右の下部サイドサポート30L、30Rと、背凭れ下部28の上部に設けられ乗員の肩周辺を支える背凭れ上部32と、この背凭れ上部32の左右の両端から前方に膨らむ左右の上部サイドサポート34L、34Rとを有する。
図2には、車両用シート10(図1参照)の骨組みとなるシートフレーム36が示されている。図2に示すように、シートフレーム36は、前後方向に延びる左右のレール16L、16Rに支持されたシートクッションフレーム38と、このシートクッションフレーム38に取り付けられたシートバックフレーム40と、このシートバックフレーム40の上部に取り付けられたヘッドレストフレーム42とを備える。
シートバックフレーム40は、シート幅方向に延びる下部バックフレーム44と、この下部バックフレーム44の両端から上方に延びる左右の側部バックフレーム46L、46Rと、これら側部バックフレーム46L、46Rの上端同士を互いに繋ぐ上部バックフレーム48とを有する。
上部バックフレーム48の上方には、乗員の肩の後方に位置するショルダーサポート部64がヘッドレストフレーム42の一部として設けられている。以下、ショルダーサポート部64が取り付けられたヘッドレストフレーム42の詳細について説明する。
図3、図4及び図7に示すように、上部バックフレーム48には、ヘッドレストフレーム42を取り付けるための左右の取付部50L、50Rがシート幅方向に互いに離間して設けられている。ヘッドレストフレーム42は、取付部50L、50Rに対して着脱可能とされている。
左側の取付部50Lは、略円筒形状を呈する胴体部52と、この胴体部52の上端に設けられた頭部54と、頭部54に設けられてヘッドレストフレーム42を支持するための支持部56とを含む。右側の取付部50Rは、略円筒形状を呈する胴体部58と、この胴体部58の上端に設けられた頭部60とを含む。
ヘッドレストフレーム42は、ヘッドレストフレーム本体62と、ヘッドレストフレーム本体62に取り付けられたショルダーサポート部64とを備える。ヘッドレストフレーム本体62は、左右の取付部50L、50Rにそれぞれ形成された孔50La、50Raに抜き差し可能な左右一組の脚部66L、66Rと、これら脚部66L、66Rから上方に延びるベース部68と、ベース部68に設けられた支持プレート70とを有する。ベース部68と左右の脚部66L、66Rとは、1つのフレームが下方に開口した略U字形状に折り曲げられることにより形成されている。
ベース部68は、左右の脚部66L、66Rの上端から上方に延びシート幅方向内側に傾斜する左右の傾斜部72L、72Rと、これら傾斜部72L、72Rの上端から上方に延びる左右の支柱部74L、74Rと、これら支柱部74L、74Rの上端同士を互いに繋ぐ頂部76とを有する。
ショルダーサポート部64は、ベース部68からシート幅方向に延びている。詳細には、ショルダーサポート部64は、乗員の左肩の後方に位置するサポート部78Lと、乗員の右肩の後方に位置するサポート部78Rと、これらサポート部78L、78Rを互いに連結する中間連結部80とを備える。これらサポート部78L、78R及び中間連結部80は、1つのフレームによって連続して形成されている。
左側のサポート部78Lは、中間連結部80の一端からシート幅方向外側(左側)に向かって延びる上部フレーム82Lと、上部バックフレーム48の左端部近傍で折り返される連結部(折り返し部)84Lと、連結部84Lからシート幅方向内側(右側)に向かって延びる下部フレーム86Lとを含む。上部フレーム82Lの右端部(シート幅方向内側の端部)には、上方に向かって折り曲げられた上側被接合部88Lが形成されている。下部フレーム86Lの右端部(シート幅方向内側の端部)には、上方に向かって折り曲げられた下側被接合部90Lが形成されている。
同様に、右側のサポート部78Rは、中間連結部80の他端からシート幅方向外側(右側)に向かって延びる上部フレーム82Rと、上部バックフレーム48の右端部近傍で折り返される連結部(折り返し部)84Rと、連結部84Rからシート幅方向内側に向かって延びる下部フレーム86Rとを含む。上部フレーム82Rの左端部(シート幅方向内側の端部)には、上方に向かって折り曲げられた上側被接合部88Rが形成されている。下部フレーム86Rの左端部(シート幅方向内側の端部)には、上方に向かって折り曲げられた下側被接合部90Rが形成されている。
各上側被接合部88L、88Rはベース部68に取り付けられ、下側被接合部90Lは脚部66Lに取り付けられ、下側被接合部90Rは脚部66Rに取り付けられている。
図5には、ショルダーサポート部64を有するヘッドレストフレーム42を上方から見下ろした状態が示されている。左側のサポート部78Lについては、上側被接合部88L及び下側被接合部90L(ベース部68に取り付けられた部位)よりも、連結部84L(シート幅方向外側に位置する部位)の方が、前方に位置している。
同様に、右側のサポート部78Rについては、上側被接合部88R及び下側被接合部90R(ベース部68に取り付けられた部位)よりも、連結部84R(シート幅方向外側に位置する部位)の方が、前方に位置している。
次に、上述したことをさらに詳細に説明する。
図3及び図4に示すように、ヘッドレストフレーム42は、ヘッドレスト22の主骨格となるヘッドレストフレーム本体62と、上部サイドサポート34L、34R(図1参照)の骨格となるショルダーサポート部64とを備える。
ヘッドレストフレーム本体62とショルダーサポート部64とは互いに別部材であって、ヘッドレストフレーム本体62にショルダーサポート部64が溶接されることによってヘッドレストフレーム42が形成されている。
このように、ヘッドレストフレーム本体62とショルダーサポート部64とが別部材であると、ヘッドレストフレーム本体62の成形とショルダーサポート部64の成形とを別々に行うことができる。そのため、ヘッドレストフレーム42を単一の部材で構成する場合よりも、ヘッドレストフレーム42を容易に成形することができる。
ヘッドレストフレーム本体62を構成する左右の脚部66L、66Rは、上下方向(シート高さ方向)に延在した状態でシート幅方向に互いに離間している。これら脚部66L、66R及びベース部68は、線状部材を曲げ加工することによって一体的に成形されている。線状部材としては、鉄、鉄合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属材料で構成されたパイプ又はワイヤが用いられる。
図3、図4及び図6Aに示すように、左側の脚部66Lのうちシート幅方向内側(右側)の上側部分には、複数の係合溝92と、これら係合溝92よりも下方に位置する1つのストッパ溝94とが設けられている。
複数の係合溝92は、上下方向に等間隔に設けられている。図6Aに示すように、各係合溝92は、脚部66Lの軸線と直交する方向に延在した第1平面92aと、第1平面92aに連なり脚部66Lの軸線に沿って延在した第2平面92bと、第2平面92bの下端から下方に向かってシート幅方向内側(右側)に傾斜した傾斜面92cとによって形成されている。ストッパ溝94は、横断面が略U字状に形成されている。
図6A及び図6Bに示すように、左側の取付部50Lの頭部54には、支持部56を収容する収容室96と、収容室96に連通してシート幅方向外側に開口する開口部98とが形成されている。支持部56は、収容室96内にシート幅方向にスライド可能に配設された板状部100と、板状部100に設けられた状態で開口部98から露出する操作部102と、係合溝92に挿入可能な係合部104と、板状部100に設けられた付勢部材106とを有する。
板状部100には、脚部66Lが挿通する挿通孔108が形成されている。操作部102は、手指によって操作可能な程度の大きさに形成されており、板状部100よりも上方に膨出している。係合部104は、横断面が四角形状であって、挿通孔108内に位置した状態で板状部100に固定されている。また、係合部104は、板状部100とともにスライドすることによって、係合溝92に挿入された係合位置と、係合溝92から離脱した係合解除位置とに変位する。
付勢部材106は、収容室96を構成するシート幅方向内側の壁面と板状部100との間に配設されており、板状部100を操作部102側に付勢する。これにより、係合位置にある係合部104が係合解除位置に変位することを抑えることができる。付勢部材106は、コイルばねで構成されている。ただし、付勢部材106は、ゴム等の弾性部材や板ばね等であってもよい。
このような取付部50Lに脚部66Lを取り付ける場合、操作部102を板状部100側に押圧して係合部104を係合解除位置に変位させた状態で脚部66Lを取付部50Lの孔50Laに挿入する。そして、所定の係合溝92が係合部104と同じ高さ位置に到達した際に操作部102の押圧を解放する。そうすると、付勢部材106の付勢力によって板状部100が操作部102側に変位し、係合部104が係合位置に変位して係合溝92に挿入される。
この状態で、係合部104は、第1平面92aに接触するとともに第2平面92bに押し付けられる。そして、脚部66Lの下方への変位が係合部104によって規制される。これにより、ヘッドレストフレーム42は、取付部50L、50Rによって支持される。
また、係合部104が係合溝92に挿入された状態で脚部66L(ヘッドレストフレーム42)を上方に引き上げると、係合部104は傾斜面92cに押圧されて係合解除位置に変位する。そのため、操作部102を操作することなく、脚部66Lを上方に引き上げて係合部104を下方の係合溝92に挿入させることができる。これにより、簡易な操作によって、ヘッドレストフレーム42の高さ位置を変更することができる。
そして、複数の係合溝92よりも下方に位置するストッパ溝94に係合部104が挿入されると、脚部66Lの取付部50Lに対する上下方向の変位が規制されるため、脚部66Lが取付部50Lの孔50Laから抜け出ることを阻止することができる。
脚部66Lを取付部50Lから取り外す場合には、操作部102を板状部100側に押圧し、係合部104を係合解除位置に変位させてストッパ溝94から離脱させた状態で脚部66Lを上方に引き上げる。これにより、脚部66Lを取付部50Lの孔50Laから抜き出すことができる。
図3及び図4に示すように、右側の脚部66Rのうちシート幅方向内側の上側部分には、複数の係合溝92と、これら係合溝92よりも下方に位置する1つのストッパ溝94とが設けられている。脚部66Rの係合溝92及びストッパ溝94は、脚部66Lの係合溝92及びストッパ溝94と同様に構成されている。
図3等の例では、右側の取付部50Rには、支持部56が設けられていない。しかしながら、両方の脚部66L、66Rに複数の係合溝92及びストッパ溝94を形成している。そのため、ヘッドレストフレーム42は、取付部50Lと取付部50Rの位置が左右逆である場合であってもこれら取付部50L、50Rに装着することができる。
取付部50Rは、取付部50Lと同様に構成してもよい。この場合、各取付部50L、50Rに支持部56が設けられるため、ヘッドレストフレーム42をより安定的に支持することができる。
図7及び図8に示すように、ベース部68を構成する左右の傾斜部72L、72Rは、上方に向かって互いに近接し、左右の支柱部74L、74Rは、互いに平行に延在している。また、各傾斜部72L、72R及び各支柱部74L、74Rは、上方に向かって前方に傾斜している(図9参照)。支持プレート70は、左右の支柱部74L、74Rの間に位置した状態で各支柱部74L、74R及び頂部76のそれぞれに接合されている。
ショルダーサポート部64は、成形性及び軽量化の観点より、線状部材を曲げ加工することによって一体的に成形されている。線状部材としては、鉄、鉄合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属材料で構成されたパイプ又はワイヤが用いられる。ショルダーサポート部64を線状部材で成形する場合、線状部材の端部は丸みを帯びた形状に加工される。
具体的には、線状部材としてパイプを用いる場合には、その端部に潰し加工又はスウェージング加工が施される。線状部材としてワイヤを用いる場合には、その端部に潰し加工又は切削加工が施される。これにより、線状部材の端部によって車両用シート10のクッション材114(図11B参照)が損傷することを防止できる。
ショルダーサポート部64は、上部バックフレーム48に対して上方に離間している。これにより、ショルダーサポート部64が上部バックフレーム48に接触して音が発生することを抑制できる。
ショルダーサポート部64を構成する一組のサポート部78L、78Rは、ヘッドレストフレーム本体62の左右両側に設けられている。各サポート部78L、78Rは、脚部66L、66Rよりも前方に位置している(図3及び図9参照)。
左側のサポート部78Lは、傾斜部72Lに溶接されて左側(シート幅方向外側)に延出した上部フレーム82Lと、脚部66Lに溶接されて左側(シート幅方向外側)に延出した下部フレーム86Lと、上部フレーム82Lと下部フレーム86Lの左端部同士を互いに連結する連結部84Lとを有する。
上部フレーム82Lは、傾斜部72Lに沿って延在した上側被接合部88Lと、上側被接合部88Lの下端からシート幅方向外側に向かって下方に傾斜した上部フレーム本体89Lとを含む。上側被接合部88Lは、正面視で傾斜部72Lに重なるように設けられている。具体的には、上側被接合部88Lは、正面視で傾斜部72Lからはみ出さないように設けられている。
図3、図7及び図9において、上側被接合部88Lは、傾斜部72Lに対してシート幅方向外側から直線状に溶接されている。そのため、上側被接合部88Lが傾斜部72Lに対して溶接されることによって形成された上側溶接部(上側溶接ビード)110Lは、上側被接合部88Lのシート幅方向外側に位置する。
下部フレーム86Lは、脚部66Lに沿って延在した下側被接合部90Lと、下側被接合部90Lの下端からシート幅方向外側に向かって下方に傾斜した下部フレーム本体91Lとを含む。下側被接合部90Lは、正面視で脚部66Lに重なるように設けられている。具体的には、下側被接合部90Lは、正面視で脚部66Lからはみ出さないように設けられている。
下側被接合部90Lは、脚部66Lに対してシート幅方向内側から直線状に溶接されている。そのため、下側被接合部90Lが脚部66Lに対して溶接されることによって形成された下側溶接部(下側溶接ビード)112Lは、下側被接合部90Lのシート幅方向内側に位置する。下側溶接部112Lは、最も上方に位置する係合溝92よりも上方に位置している。そのため、最も上方に位置する係合溝92をヘッドレストフレーム42の支持に用いることができる。
上部フレーム本体89Lと下部フレーム本体91Lとは、上下方向に互いに離間している。換言すれば、上部フレーム本体89Lと下部フレーム本体91Lとの間には、隙間が形成されている。そのため、上部フレーム本体89Lと下部フレーム本体91Lとが互いに接触して雑音が発生することを抑制できる。また、上部フレーム本体89Lと下部フレーム本体91Lとの間隔は、シート幅方向外側に向かうほど狭くなっている。これにより、ショルダーサポート部64の小型化を図ることができる。
サポート部78Lでは、上部フレーム本体89Lと下部フレーム本体91Lとの間隔が最も広くなる位置に上側溶接部110Lと下側溶接部112Lが形成されている。そのため、ショルダーサポート部64の剛性を向上させることができる。
右側のサポート部78Rと左側のサポート部78Lとは、左右対称に形成されている。すなわち、サポート部78Rは、傾斜部72Rに溶接されて右側に延出した上部フレーム82Rと、脚部66Rに溶接されて右側に延出した下部フレーム86Rと、上部フレーム82R及び下部フレーム86Rの右端部同士を互いに連結する連結部84Rとを有する。
上部フレーム82Rは、傾斜部72Rに沿って延在した上側被接合部88Rと、上側被接合部88Rの下端からシート幅方向外側に向かって下方に傾斜した上部フレーム本体89Rとを含む。上側被接合部88Rは、正面視で傾斜部72Rに重なるように設けられている。具体的には、上側被接合部88Rは、正面視で傾斜部72Rからはみ出さないように設けられている。
上側被接合部88Rは、傾斜部72Rに対してシート幅方向外側から直線状に溶接されている。そのため、上側被接合部88Rが傾斜部72Rに対して溶接されることによって形成された上側溶接部(上側溶接ビード)110Rは、上側被接合部88Rのシート幅方向外側に位置する。
下部フレーム86Rは、脚部66Rに沿って延在した下側被接合部90Rと、下側被接合部90Rの下端からシート幅方向外側に向かって下方に傾斜した下部フレーム本体91Rとを含む。下側被接合部90Rは、正面視で脚部66Rに重なるように設けられている。具体的には、下側被接合部90Rは、正面視で脚部66Rからはみ出さないように設けられている。
下側被接合部90Rは、脚部66Rに対してシート幅方向内側から直線状に溶接されている。そのため、下側被接合部90Rが脚部66Rに対して溶接されることによって形成された下側溶接部(下側溶接ビード)112Rは、下側被接合部90Rのシート幅方向内側に位置する。
上部フレーム本体89Rと下部フレーム本体91Rとは、上下方向に互いに離間している。換言すれば、上部フレーム本体89Rと下部フレーム本体91Rとの間には、隙間が形成されている。そのため、上部フレーム本体89Rと下部フレーム本体91Rとが互いに接触して雑音が発生することを抑制できる。また、上部フレーム本体89Rと下部フレーム本体91Rとの間隔は、シート幅方向外側に向かうほど狭くなっている。これにより、ショルダーサポート部64の小型化を図ることができる。
サポート部78Rでは、上部フレーム本体89Rと下部フレーム本体91Rとの間隔が最も広くなる位置に上側溶接部110Rと下側溶接部112Rが形成されている。そのため、ショルダーサポート部64の剛性を向上させることができる。
中間連結部80は、支持プレート70よりも下方において、上部フレーム82Lの右端と上部フレーム82Rの左端とを互いに連結し、左右の上側溶接部110L、110Rよりも前方に位置している。
また、中間連結部80は、中間連結部80と同じ高さ位置でベース部68よりも前方に位置している(図7参照)。これにより、中間連結部80と同じ高さ位置で中間連結部80をベース部68よりも後方に位置させた場合と比較して、ショルダーサポート部64を小型化及び軽量化することができる。ただし、中間連結部80は、中間連結部80と同じ高さ位置でベース部68よりも後方に位置していてもよい。
このようなヘッドレストフレーム42では、左右の上部フレーム82L、82R(上側被接合部88L、88R)の間隔は、左右の下側フレーム(下側被接合部90L、90R)の間隔よりも狭い。そして、比較的間隔の狭い上部フレーム82L、82R同士を互いに連結するように中間連結部80を設けているので、ショルダーサポート部64を小型化できる。
ショルダーサポート部64は、左右の下部フレーム86L、86R同士を互いに連結するように構成してもよい。この場合、ショルダーサポート部64の剛性をさらに向上させることができる。また、この場合、左右の上部フレーム82L、82R同士を互いに連結している中間連結部80を省略してもよい。
また、ヘッドレストフレーム42では、左右の上側溶接部110L、110Rがショルダーサポート部64の上端(中間連結部80)よりも下方に設けられ、左右の下側溶接部112L、112Rがショルダーサポート部64の下端(連結部84L、84R)よりも上方に設けられている。そのため、ショルダーサポート部64の小型化を図ることができる。
また、左右の上側溶接部110L、110Rの間隔が左右の下側溶接部112L、112Rの間隔よりも狭く、上側溶接部110L、110Rが下側溶接部112L、112Rよりも前方に位置している。
次に、車両用シート10の製造方法の一例について説明する。
まず、図10Aに示すように、シートバック202に着脱可能にショルダーサポート機能を有しないヘッドレスト204が取り付けられた車両用シート200を準備する(変更前車両用シート準備工程)。
次に、図10Bに示すように、車両用シート200の表皮材206及びクッション材208を除去し、シートフレーム210を取り出す(シートフレーム取り出し工程)。なお、本実施形態では、シートバックフレーム40とヘッドレストフレーム212とが別体の表皮材206によって覆われている車両用シート200を例示したが、シートバックフレーム40とヘッドレストフレーム212とが単一の表皮材によって一体的に覆われている車両用シートを用いてもよい。
また、シートバックフレーム40からヘッドレストフレーム212を取り外す。このヘッドレストフレーム212は、ショルダーサポート部64が取り付けられる前のヘッドレストフレーム本体62と同一の構成を有している。
続いて、図10Cに示すように、ショルダーサポート機能を有するヘッドレストフレーム42を準備する(ヘッドレストフレーム準備工程)。このヘッドレストフレーム42は、ショルダーサポート機能を有しないヘッドレストフレーム212と同一の構成のヘッドレストフレーム本体62を有している。そのため、左右の脚部66L、66Rの間隔は、取付部50Lの孔50Laと取付部50Rの孔50Raの間隔に一致する。
そして、図11Aに示すように、ショルダーサポート機能を有するヘッドレストフレーム42の脚部66L、66Rを取付部50L、50Rに装着し、ヘッドレストフレーム42付きのシートフレーム36を得る(ヘッドレストフレーム取付工程)。
次に、図11Bに示すように、シートバック20にクッション材114を取り付けることによりシート基体116を得る(クッション材取付工程)。
続いて、図11Cに示すように、シート基体116を表皮材118で覆うことによりショルダーサポート機能を有する車両用シート10を得る(表皮取付工程)。
なお、上記の説明では、車両用シート200からクッション材208及び表皮材206を除去することによりシートフレーム36を準備したが、シートフレーム36を製造することにより準備してもよい。
以上のような車両用シート10によれば、ヘッドレストフレーム42は、ショルダーサポート機能を有しないヘッドレストフレーム212と同様の構成であるヘッドレストフレーム本体62に対してショルダーサポート部64を取り付けることにより完成する。そのため、ショルダーサポート機能を有しないヘッドレストフレーム212をショルダーサポート機能を有するヘッドレストフレーム42の部品(ヘッドレストフレーム本体62)として利用することができ、部品の共用化ができる。
これにより、ショルダーサポート機能を有するヘッドレストフレーム42の左右の脚部66L、66Rの間隔とショルダーサポート機能を有しないヘッドレストフレーム212の左右の脚部の間隔とを一致させることができる。そのため、ショルダーサポート機能を有しないヘッドレストフレーム212が取り外された取付部50L、50Rに対して、ショルダーサポート機能を有するヘッドレストフレーム42を装着することができる。従って、ショルダーサポート機能を有しないヘッドレストフレーム212をショルダーサポート機能を有するヘッドレストフレーム42に容易に交換することができる。
また、ショルダーサポート機能を有しないヘッドレストフレーム212とショルダーサポート機能を有するヘッドレストフレーム42との間で、取付部50L、50Rが設けられたシートバックフレーム40を共用化することができるため、部品点数を少なくできる。
車両用シート10では、ショルダーサポート部64は、左右の上側被接合部88L、88R及び左右の下側被接合部90L、90Rがヘッドレストフレーム本体62に取り付けられている(溶接されている)。また、ショルダーサポート部64は、左右のサポート部78L、78Rが中間連結部80を介して一体的に形成されることによりなる。
そのため、左側のサポート部78Lは、左側の上側被接合部88L及び下側被接合部90Lのみならず、右側の上側被接合部88R及び下側被接合部90Rに支えられているといえる。同様に、右側のサポート部78Rは、右側の上側被接合部88R及び下側被接合部90Rのみならず、左側の上側被接合部88L及び下側被接合部90Lに支えられているといえる。
仮に、中間連結部80が無い場合、左側のサポート部78Lは、左側の上側被接合部88L及び下側被接合部90Lのみに支持される。そのため、サポート部78Lの取付強度は低くなる。右側のサポート部78Rの取付強度も同様である。一方、左右のサポート部78L、78Rが連続して形成されていれば支持される部位が増えるため、ショルダーサポート部64のヘッドレストフレーム本体62に対する取付強度は高くなる。
また、ベース部68を構成する左右の支柱部74L、74Rは頂部76により連結される。そのため、ベース部68の剛性が高くなる。
図5において、左側のサポート部78Lについては、上側被接合部88L及び下側被接合部90Lよりも、連結部84Lの方が前方に位置している。同様に、右側のサポート部78Rについては、上側被接合部88R及び下側被接合部90Rよりも、連結部84Rの方が前方に位置している。すなわち、左右のサポート部78L、78Rは、平面視でそれぞれ斜め前方に延びている。そのため、ショルダーサポート部64は、乗員の肩を包み込むように支持することができる。
車両用シート10によれば、左右の下部フレーム86L、86R及び左右の上部フレーム82L、82Rのそれぞれをヘッドレストフレーム本体62に溶接している。そのため、ショルダーサポート部64をヘッドレストフレーム本体62に対して強固に取り付けることができるとともにヘッドレストフレーム42の剛性を向上させることができる。
車両用シート10では、中間連結部80が支持プレート70の下方に位置しているので、ショルダーサポート部64を小型化できる。また、中間連結部80は、下側溶接部112L、112Rよりも上方に設けられているため、ヘッドレストフレーム42を取付部50L、50Rに装着する際に中間連結部80と取付部50L、50Rとが干渉することを回避しつつヘッドレストフレーム42を小型化できる。
本実施形態に係る車両用シート10は、自動車に搭載されるものに限定されず、例えば、電車や飛行機等に搭載される車両用シートであってもよいことは言うまでもない。
本発明に係る車両用シートは、上述の実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。