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JP6564675B2 - ワイヤレス受信機 - Google Patents
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Description

この発明は、例えばワイヤレスマイクロホンからの電波を受けて音声信号を復調するワイヤレス受信機に関し、特に受信機の温度依存性により受信到達距離(ワイヤレスマイクロホンと受信機との組み合わせシステムの使用可能エリア)が変動するのを防止し得るワイヤレス受信機に関する。
例えばワイヤレスマイクロホンから送信されたRF変調信号(以下、RF信号と言う。)を受けて、音声信号を復調するワイヤレス受信機は、ワイヤレスマイクロホン側からのRF信号(特にFMRF信号)の送信が停止された時、もしくは前記RF信号の受信状態が悪化した場合に、聴感上不快な雑音が生成される。
このような雑音を除去するためにこの種のワイヤレス受信機には、ミュート回路(スケルチ回路とも言う。)が備えられている。
このミュート回路の一つに、受信したRF信号のレベルに応じて復調信号の信号路を開閉するRFミュート回路が提案されている。このRFミュート回路は、受信したRF信号のレベルが、予め定められた閾値よりも下回った時に、復調した音声信号の信号路を閉じて音声信号の出力を絞るように動作する。
すなわち、前記RFミュート回路を動作させるには、受信したRF信号のレベルに応じた情報(RSSI Received Signal Strength Indication:信号受信強度)を得る手段と、このRSSIの値と予め定められた閾値とを比較する比較手段とが備えられる。
しかしながら、前記RSSIの値は、RF増幅回路やローカル発振回路を含むフロントエンド等の温度に大きく依存し、したがってこの温度依存性を有するRSSIを利用する前記したミュート回路によると、ミュート回路の動作点は当然ながら前記温度によって変動することになる。このために、ワイヤレスマイクロホンとワイヤレス受信機との組み合わせシステムの受信到達距離(使用可能エリア)が、動作温度によって変動する(ばらつく)ものとなっていた。
このような温度依存性を抑えるために、前記RSSIの値を動作温度に対応して補正する等の対策を施したワイヤレス受信機が提案されており、これは次に示す先行技術文献に開示されている。
特開2006−270902号公報 特開2014−017782号公報
前記特許文献1に開示された受信機によると、温度に応じて出力電流値が変化する定電流回路を利用し、前記RSSIの温度依存性を補正するものであり、これにより温度に応じてミュート回路の動作点がばらつくのを抑えようとするものである。
また、前記特許文献2に開示された受信機によると、フロントエンドに温度に依存して利得が変化するサーミスタを含む補正回路を配置するものであり、これにより同様にRSSIの温度依存性を補正し、ミュート回路の動作点のばらつきを抑えるものである。
すなわち、これらはいずれも温度依存性を有するRSSIの出力を、同じく温度依存性を有する定電流回路やサーミスタを含む回路で補正し、補正したRSSIの値(電圧値)を比較回路に加えて、固定のミュート基準電圧(閾値電圧)と比較するものである。
図8は、この従来の受信機におけるミュート動作を説明するグラフであり、左縦軸はミュート基準電圧を、また右縦軸はRSSI電圧を示しており、横軸は動作温度を示している。そして特性aは温度依存性を補正する前のRSSIの出力特性を示しており、特性bは温度依存性を補正した後のRSSIの出力特性の例を示している。また破線で示すcは、固定のミュート基準電圧(閾値電圧)を示している。
ところで、この種のワイヤレス受信機が用いられる実用温度範囲内において、前記先行技術文献に示すように定電流回路等を用いて、前記補正前のRSSIの特性aについて、その温度特性を完全に抑えるように補正することは極めて難しい。すなわち、前記RSSIの値は補正した出力特性bに示すような勾配曲線になる例が多い。
この例によると、補正前の出力aによるミュート動作の実行温度t1に比較して、補正後の出力bによるミュート動作の実行温度はt2まで上昇し、実質的に受信到達距離は拡張される。しかしながら、補正後の出力bにおいて、温度t2ではミュート動作が実行されるものの温度t1ではミュート動作が実行されず、受信到達距離(システムの使用可能エリア)が、温度によって変動することになる。
この発明は前記した技術的な観点に基づいてなされたものであり、温度特性を有する前記RSSI出力をミュート動作に利用しつつ、温度の変化に対する受信到達距離(システムの使用可能エリア)の変動を抑制して、安定したミュート動作を保証することができるワイヤレス受信機を提供することを課題とするものである。
前記した課題を解決するためになされたこの発明に係るワイヤレス受信機は、受信したRF信号の搬送波レベルに対応したRSSI出力を得るRSSI生成回路と、温度センサーからの温度情報に基づいて、前記温度情報に対応した閾値を読み出すルックアップテーブルと、前記ルックアップテーブルから読み出された閾値に基づく値を一方の入力とし、前記RSSI生成回路からのRSSI出力を他方の入力として、前記閾値に基づく値に対して、RSSI出力が下回った時に比較出力を発生する比較回路と、前記比較回路からの比較出力に基づいて、前記RF信号を復調した音声信号の信号路を閉じて、前記音声信号の出力を遮断するミュート回路とが備えられ、前記ルックアップテーブルには、ワイヤレス受信機が利用される実用温度範囲を複数段階にわけて、複数段階にわけられた温度範囲に対応して、前記閾値がそれぞれ格納されると共に、前記ルックアップテーブルから読み出された閾値を利用して、線形補完した値を比較回路の前記一方の入力としたことを特徴とする。
そして、この発明に係るワイヤレス受信機には、前記温度センサーにサーミスタを用いた回路構成を好適に採用することができる。
また、前記したRSSI出力の温度に対する傾きと、前記ルックアップテーブルの温度情報に対応した閾値に基づく値の傾きは同じに設定される。
前記した構成のワイヤレス受信機によると、受信したRF信号の搬送波レベルに対応したRSSI出力と、ルックアップテーブルから読み出された閾値とが比較回路に供給される。そして、前記閾値に対するRSSI出力のレベルが比較されて、その比較結果に基づいてミュート回路の動作が選択される。
この場合、この発明に係るワイヤレス受信機においては、温度センサーからの温度情報に基づいて、ルックアップテーブルから適切な閾値が読み出されて、温度特性が加わったRSSI出力との比較がなされる。
したがって、前記した構成によると、ルックアップテーブルに格納された温度に応じた閾値によって、RSSI出力の温度特性を相殺することができ、結果として温度に依存しないミュート動作を実現することができる。
これにより、温度の変化に対する受信到達距離(システムの使用可能エリア)の変動を抑制した、安定したミュート動作を保証することができるワイヤレス受信機を提供することができる。
この発明に係るワイヤレス受信機の例を示したブロック図である。 図1に示すワイヤレス受信機におけるミュート制御回路の第1の例を示したブロック図である。 同じくミュート制御回路の第2の例を示したブロック図である。 図2に示すミュート制御回路の第1の動作例を示したグラフである。 図2に示すミュート制御回路の第2の動作例を示したグラフである。 図3に示すミュート制御回路の動作例を示したグラフである。 ワイヤレス受信機の受信到達距離を比較するグラフである。 従来のワイヤレス受信機におけるミュート制御回路の動作例を示したグラフである。
この発明に係るワイヤレス受信機について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
なお以下に示す例は、送信機としてのワイヤレスマイクロホンからのFMRF信号を受信して、音声信号を復調するワイヤレス受信機であり、図1はこのワイヤレス受信機の全体構成をブロック図で示している。
図1における符号1はRF増幅回路を示し、このRF増幅回路1には図示せぬ受信アンテナからのRF信号が供給される。そして、前記RF増幅回路1からのRF信号は、第1の周波数変換回路2に供給される。
この第1の周波数変換回路2には、例えばPLLシンセサイザーによる第1ローカル信号発振器(図示せず)からの信号が供給されて、前記RF信号と第1ローカル信号とにより第1の中間周波信号(第1IF信号)が生成される。すなわち、PLLシンセサイザーによる第1ローカル信号の選択により特定の受信周波数に対応した第1中間周波信号が生成されて、中間周波増幅回路3に供給される。
前記中間周波増幅回路3を介した第1IF信号は、第2の周波数変換回路4に供給される。この第2の周波数変換回路4には、第2ローカル信号発振器(図示せず)からの固定のローカル信号が供給されて、前記第1の中間周波信号(第1IF信号)と、第2ローカル信号とにより第2の中間周波信号(第2IF信号)が生成される。すなわちこのワイヤレス受信機は、ダブルスーパヘテロダイン方式を採用している。
前記第2の中間周波信号(第2IF信号)は、リミッタアンプを備えた復調回路5によって、音声信号に復調され、音声処理回路6を介してミュート回路7に供給される。このミュート回路7は、後述するミュート制御回路9からの制御信号を受けて、復調信号(音声信号)の信号路を開閉する機能を備えている。そしてミュート回路7を介した復調信号は、音声出力端子8に出力される。
一方、前記復調回路5からはFMIF信号がミュート制御回路9に供給され、このミュート制御回路9からの制御信号が前記したミュート回路7に供給される。
図2は、図1に示したミュート制御回路9の第1の構成例を示したものである。このミュート制御回路9には、図1に示した復調回路5からのFMIF信号を受けて、これをレベル検波するレベル検波回路11が備えられている。このレベル検波回路11からのレベル検波出力、すなわちRF信号の搬送波レベルに対応したRSSI出力は、コンパレータなどにより構成された比較回路12の反転入力端子に供給される。
また、前記比較回路12の非反転入力端子には、ルックアップテーブル13から読み出された閾値出力(閾値電圧)が供給される。
前記ルックアップテーブル13は、温度センサーからの温度情報に基づいて、温度情報に対応した閾値電圧を読み出す機能を有している。すなわち、この実施の形態に係る温度センサーには、図2に示すようにサーミスタTHが用いられ、このサーミスタTHに対して抵抗素子R1が直列接続されて直流電圧E1が印加されている。そしてサーミスタTHに生ずる直流電圧が温度情報として引き出され、この温度情報はA/Dコンバータ14によりデジタル変換されてルックアップテーブル13に供給される。
ルックアップテーブル13には、温度aa〜zz℃に対応する閾値電圧aa〜zzVのデータが格納されている。そして、前記比較回路12は、ルックアップテーブル13から読み出されたサーミスタTHによる温度情報に対応する閾値電圧データがD/Aコンバータ16により閾値電圧となり、この閾値電圧と前記RSSI出力とを比較する。その結果、RSSI出力が閾値電圧を下回った時に比較出力を発生させて、前記ミュート回路7に対してミュート制御信号として供給する。これにより、前記ミュート回路7は、音声信号の信号路を閉じて、前記音声信号の出力を遮断するように動作する。
図4は、図2に示すミュート制御回路9の動作例を示すものである。すなわち図4において、左縦軸はミュート基準電圧を示し、右縦軸はRSSI電圧を示しており、横軸は動作温度を示している。実線aは温度依存性を有するRSSI電圧であり、破線bはルックアップテーブル13から読み出された閾値電圧(ミュート基準電圧)を示している。このとき、実線aと破線bは同じ傾きである。
図4に示されているように、RSSI電圧(実線a)の各温度における常温からの温度ドリフト量をΔVとすると、ミュート基準電圧(破線b)をそのドリフト量と同じΔVだけ変化するように設定することで、RSSI電圧を示す実線aに対して、ミュート基準電圧を示す破線bは、いずれの温度状態においても常に一定の電位差を備えた状態になされる。
したがって、前記した設定がなされることで、温度変化によってミュート動作が変動することはなく、これにより温度の変化に対する受信到達距離(システムの使用可能エリア)のばらつきを抑制したワイヤレス受信機を提供することができる。
そして、例えばワイヤレスマイクロホン側からのRF信号の送信が停止された場合や、相互変調などの妨害等を受けて、受信周波数電波が抑圧された場合には、ミュート回路7が動作して、聴感上不快な雑音を遮断する正常なミュート動作を保証することができる。
図5は、図2に示すミュート制御回路9の他の動作例を示すものであり、図5における縦軸と横軸の関係はすでに説明した図4に示した例と同様である。
この図5に示す例は、ワイヤレス受信機が利用される実用温度範囲(図5の横軸)を、例えば5段階に分けて、5段階に分けられた温度範囲に対応して、それぞれに閾値電圧(ミュート基準電圧)b1〜b5が設定されている。
したがって、前記した設定によるとルックアップテーブル13は、小規模のもので足りることになり、データ格納数の大きなルックアップテーブル13を備えた図4に示す例に比較して、実用上において遜色のない作用効果が得られる。
図6は、ミュート制御回路9の他の動作例を示すものであり、図6における縦軸と横軸の関係はすでに説明した図4に示した例と同様である。
この図6に示す例は、ワイヤレス受信機が利用される実用温度範囲(図6の横軸)を、例えば5段階にわけて、5段階にわけられた温度範囲に対応して、それぞれに閾値電圧(ミュート基準電圧)b1〜b5が設定されている。
ただし、図6に示す閾値b1〜b5は、それぞれ直線状に傾斜する特性を有しており、これらはそれぞれに、ルックアップテーブル13から読み出された上限と下限の閾値を利用して、線形補間した値を利用するようにしている。実線aと各閾値b1〜b5は同じ傾きである。
この動作を実現するミュート制御回路9の第2の構成例が、図3に示されている。なお図3に示すブロック構成は、図2に示した構成に対して補間処理15が追加されており、その他の構成は図2と同一のため、重複する説明は省略する。
すなわち、図3におけるルックアップテーブル13には、図6に示す各閾値b1〜b5に対応する上限と下限の各閾値データが、5段階の温度範囲ごとに格納されている。例えば、閾値b1について、温度a〜d℃に対して上限閾値電圧aVと下限閾値電圧dVが格納されている。
そして、サーミスタTHを含む温度センサーにより得られる温度範囲に対応して、前記した上限と下限の閾値データが同時に読み出される。この上限と下限の閾値データは、図5に示す補間処理15において線形補間され、各温度に対応する閾値電圧(ミュート基準電圧)が算出されて、これに相当する閾値が比較回路12に供給される。
したがって、図3および図6に基づいて説明したミュート制御回路9を用いた場合においてもルックアップテーブル13は、小規模のもので足りることになり、データ格納数の大きなルックアップテーブル13を備えた図4に示す例に比較して、実用上において遜色のない作用効果が得られる。
図7はこの発明に係るワイヤレス受信機と従来のワイヤレス受信機について、動作温度と受信到達距離との関係を表したものである。なお図7の縦軸は受信到達距離(使用可能エリア)を示し、横軸は動作温度を示している。
そして特性aは、図8の特性aに対応した温度依存性を補正する前のRSSIの出力を利用する従来のワイヤレス受信機による受信到達距離を示している。また特性bは、図8の特性bに対応した温度依存性を補正した後のRSSIの出力を利用する従来のワイヤレス受信機による受信到達距離を示している。
さらに特性cは、例えば図4の特性bに対応した閾値電圧(ミュート基準電圧)を備えたこの発明に係るワイヤレス受信機の受信到達距離を示している。
従来例として示したワイヤレス受信機によると、特性aおよびbに示すように高温域において、受信到達距離が低下する。これは高温域においてRSSI電圧が低下して、固定のミュート基準電圧を下回り、ミュート回路が早く動作するためである。
これに対して、この発明に係るワイヤレス受信機によると、特性cに示されているように、実用温度範囲内において、受信到達距離にはほとんど変化が見られない。
これは温度情報に基づいて、ルックアップテーブルから適切な閾値電圧(ミュート基準電圧)を読み出し、実質的にRSSI出力の温度特性を相殺するように作用させた結果である。これにより、温度変化に対する受信到達距離の変動を抑制し、安定したミュート動作を保証することができるワイヤレス受信機を提供することができる。
なお、前記した実施の形態においては、ワイヤレスマイクロホンからのRF信号を受信復調するワイヤレス受信機に基づいて説明したが、この発明に係るワイヤレス受信機は、RF信号の送信源が前記した特定なものに限られることなく、RF信号を受信復調する他のワイヤレス受信機に採用しても、同様の作用効果を得ることができる
また、実施の形態に示すレベル検波回路11や比較回路12はデジタル処理による構成に置き換えることもできる。
1 RF増幅回路
2 第1周波数変換回路
3 中間周波増幅回路
4 第2周波数変換回路
5 復調回路
6 音声処理回路
7 ミュート回路
8 音声出力端子
9 ミュート制御回路
11 レベル検波回路(RSSI生成回路)
12 比較回路
13 ルックアップテーブル
14 A/Dコンバータ
15 補間処理
16 D/Aコンバータ
TH 温度センサー(サーミスタ)

Claims (3)

  1. 受信したRF信号の搬送波レベルに対応したRSSI出力を得るRSSI生成回路と、 温度センサーからの温度情報に基づいて、前記温度情報に対応した閾値を読み出すルックアップテーブルと、
    前記ルックアップテーブルから読み出された閾値に基づく値を一方の入力とし、前記RSSI生成回路からのRSSI出力を他方の入力として、前記閾値に基づく値に対して、RSSI出力が下回った時に比較出力を発生する比較回路と、
    前記比較回路からの比較出力に基づいて、前記RF信号を復調した音声信号の信号路を閉じて、前記音声信号の出力を遮断するミュート回路と、
    が備えられ、
    前記ルックアップテーブルには、ワイヤレス受信機が利用される実用温度範囲を複数段階にわけて、複数段階にわけられた温度範囲に対応して、前記閾値がそれぞれ格納されると共に、前記ルックアップテーブルから読み出された閾値を利用して、線形補完した値を比較回路の前記一方の入力としたことを特徴とするワイヤレス受信機。
  2. 前記温度センサーに、サーミスタを用いたことを特徴とする請求項1に記載のワイヤレス受信機。
  3. 前記RSSI出力の温度に対する傾きと、前記ルックアップテーブルの温度情報に対応した閾値に基づく値の傾きは同じであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワイヤレス受信機。
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