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JP6584907B2 - ポリオレフィン系スパンボンド不織布 - Google Patents
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JP6584907B2 - ポリオレフィン系スパンボンド不織布 - Google Patents

ポリオレフィン系スパンボンド不織布 Download PDF

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Description

本発明は、衛生材料に適した燃焼時二酸化炭素発生量を抑制したスパンボンド不織布に関する。
近年、使い捨てオムツの普及はめざましく、年々使用量が増加している。一方で大量に普及したことから廃棄時の焼却処分における有害物質発生等の環境問題を引き起こしている。その中で地球温暖化への影響から排出量削減が強く望まれている二酸化炭素は燃焼の最終生成物である事から削減が難しいのが現状である。
他方、この焼却への対策として、埋め立てによって自然分解する生分解性樹脂も存在するが、大量に使用されるオムツ全てを置き換え、埋め立てによって処分することは困難であるため、廃棄方法は焼却が重要な位置を占めているのが現状である。
また、排気量そのものを削減する方法として、再生利用が行われているが、再生利用はまだ一部でしか採用されておらず、再利用を重ねるごとに強度等の物性が落ち、最終的に焼却されることとなるため、二酸化炭素排出の根本的な解決とはならない。以上の様な二酸化炭素排出問題を解決するため、二酸化炭素量を抑制する化合物を樹脂に配合する方法(例えば、以下の特許文献1、2参照)が提案されている。
特許文献1や2では、二酸化炭素の発生を抑制する化合物を樹脂に添加して製造したポリエチレンフィルムについての記載がされている。しかし、特許文献1や2に記載している様な添加剤は通常フィルム生産工程で凝集を起こし、ゲル化(フィッシュアイ)や、繊維生産工程では糸切れを発生させる原因となる。特に繊維中における添加剤の凝集は繊維断面積が小さいため、紡糸時の繊維生産工程において曳糸性に顕著に影響する。
また、二酸化炭素発生量抑制剤の様な添加剤を添加すると通常繊維中の結晶配向性は抑制され、繊維・不織布の強度は低下するものである。更に添加剤の凝集が発生していると凝集箇所から繊維が破断し布の破断に繋がり不織布としての強度・伸度(タフネス)は低下する。
国際公開第2011/037238号 特開2013−122020号公報
本発明が解決しようとする課題、二酸化炭素発生量抑制剤を、繊維を構成するポリオレフィン系樹脂中に均一に分散し、かつ、紡糸条件を最適化することにより該繊維の結晶配向性・布タフネスを維持し、さらに燃焼時二酸化炭素発生量を抑制したポリオレフィン系スパンボンド不織布を提供することである。
本発明の不織布に添加する二酸化炭素発生量抑制剤は、耐熱性が良く、紡糸時に繊維内に直接混練することができ、また、繊維を構成するポリオレフィン系樹脂中に均一に分散されることで、凝集を引き起こすことがなく、繊維生産工程における曳糸性が良好となり、糸切れが発生することなく高紡速の繊維を得ることができ、強度の強い繊維を形成することが可能となる。更に該二酸化炭素発生量抑制剤は、繊維を構成するポリオレフィン系樹脂中へ添加しても該繊維の結晶配向性を低下することはなく、逆に紡糸条件を制御することで向上させることができ、該繊維さらには形成される不織布の強伸度を向上させることができる。高強伸度を有する不織布は、生産上の工程安定性や着用時の破断を抑制する効果を有するため衛生材料として好適に使用することができるが、本発明により、二酸化炭素発生抑制効果をも有するものとなった。すなわち、本発明は下記の通りのものである。
[1]ポリオレフィン系樹脂の繊維から構成されるポリオレフィン系スパンボンド不織布であって、該ポリオレフィン系樹脂に、粒子径150nm〜250nmの二酸化炭素発生量抑制剤が分散され、0.03〜0.30重量%で含有されており、かつ、該二酸化炭素発生量抑制剤が、酸化マグネシウム、アルミノケイ酸塩、及びチタン酸化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記不織布。
[2]前記不織布の引張強度が20〜180N/50mmであり、引張伸度が20〜70%であり、かつ、タフネス指数が40〜100である、[1]に記載のポリオレフィン系スパンボンド不織布。
[3]前記不織布を構成する繊維の平均単糸繊度が0.7〜3.0dtexであり、かつ、前記不織布の目付が8〜60g/mである、[1]又は[2]に記載のポリオレフィン系スパンボンド不織布。
[4]前記ポリオレフィン系樹脂に分散助剤がさらに含有されている、[1]〜[3]のいずれかに記載のポリオレフィン系スパンボンド不織布。
]前記分散助剤が、脂肪酸金属塩、高分子界面活性剤、及び両親媒性脂質からなる群から選ばれる少なくとも1種である、[]に記載のポリオレフィン系スパンボンド不織布。
]前記ポリオレフィン系樹脂がポリプロピレンである、[1]〜[]のいずれかに記載のポリオレフィン系スパンボンド不織布。
][1]〜[]のいずれかに記載のポリオレフィン系スパンボンド不織布を含む衛生材料。
通常、繊維を構成する樹脂に添加剤を添加することは、添加剤凝集により、繊維生産工程で糸切れを発生させる原因となるし、また、繊維中の結晶配向性は抑制され、繊維・不織布の強度・伸度(タフネス)も低下する。これに反し、本発明の不織布は、二酸化炭素発生量抑制剤の粒子がポリオレフィン系樹脂の繊維中に均一分散しているため、タフネス指数が向上し、燃焼時二酸化炭素発生量も抑制され、かつ、強伸度を有するため、生産上の工程安定性や着用時の破断を抑制する効果を有し、衛生材料として好適に利用可能である。
以下、本発明の実施形態について詳述する。
本実施形態の不織布を構成する繊維は、ポリオレフィン系樹脂であり、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、それらのモノマーと他のα−オレフィンとの共重合体などの樹脂が挙げられる。前記ポリオレフィン系樹脂は何れでも構わない。
例えばポリプロピレンは、一般的なチーグラナッタ触媒により合成されるポリマーでもよいし、メタロセンに代表されるシングルサイト活性触媒により合成されたポリマーであってもよい。また、エチレンランダム共重合ポリプロピレンであってもよい。他のα−オレフィンとしては、炭素数3〜10のもの、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキサン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどが挙げられる。なかでも風合い、強度、寸法安定性からホモポリプロピレンを主成分とするものであることが好ましい。
また、前記ポリオレフィン系樹脂には、他の添加剤、例えば、核剤、難燃剤、無機充填剤、顔料、滑材、着色剤、耐熱安定剤、帯電防止剤等を添加してもよい。
ポリプロピレンの場合、MFRとして下限が好ましくは20g/10分以上、より好ましくは30g/10分超、さらに好ましくは40g/10分超、特に好ましくは53g/10分超であることができる。上限は好ましくは85g/10分以下、より好ましくは70g/10分以下、さらに好ましくは60g/10分以下である。本明細書中、MFRは、JIS−K7210「プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の試験方法」の表1、試験温度230℃、試験荷重2.16kgに準じて測定したものである。
本実施形態のスパンボンド不織布は以下の方法で製造されうる。ポリオレフィン系樹脂を溶融押出し、多数の紡糸孔を有する紡糸口金から糸条として吐出させる。次いで吐出された糸条を5℃〜20℃に制御した冷風をあて冷却しながら牽引装置により牽引する。牽引装置より出た糸条を搬送コンベア上に堆積させ不織ウェブとして搬送する。搬送中の不織布ウェブを積層し、多層積層の不織ウェブとしてもよい。目的に応じて、本発明のスパンボンド(S)不織布をメルトブローン(M)繊維と積層してもよく、SM、SMS、SMMS、SMSMSと積層した構造であってもよい。
紡糸温度は好ましくは190℃以上260℃以下、より好ましくは200℃以上255℃以下、さらに好ましくは205℃以上230℃以下、特に好ましくは210℃以上225℃以下である。紡糸温度が260℃以下であれば、樹脂分解物による紡口表面の汚れが少なく、さらに樹脂の粘度が低くなることによる糸切れの発生を抑制することができる。他方、紡糸温度が190℃以上であれば、樹脂の粘度が高くなることによる糸切れの発生を抑制し、さらに紡糸時の紡口内圧力が高くなることによる樹脂漏れなどを抑制することができる。
ポリオレフィン系スパンボンド繊維で構成された不織ウェブを接合して不織布となす場合の接合手段としては、フラットカレンダーロールプレス、エンボスロールプレス等のカレンダー加熱接着方法、その他加熱接着方法では、熱風循環型、熱風貫通型、赤外線ヒーター型、不織布の両面に熱風を吹き付ける方法、あるいは加熱気体中に導入する方法等、各種の加熱する方法が用いられる。また、非加熱方式では、ニードルパンチ法、水流交絡接着等が用いられる。衛生材料に好適に用いる柔らかさと適度な強度、及び伸度を有する不織布を得る観点から、エンボスロールプレスが好ましい。
エンボスロールプレスでは、金属エンボスロールと金属フラットロールの組合せの一対のロールに通して加工することが生産性の面から好ましい。不織ウェブの形態保持や最終的に得られる不織布の強度の観点から、エンボス面積率は好ましくは5〜30%、より好ましくは5〜20%、さらに好ましくは6〜15%である。また、エンボスの深さは深いほど、不織布の柔らかさを得ることが可能であり、好ましくは0.2〜2.0mm、更に好ましくは0.7〜1.5mmである。エンボス形状は特に限定することはないが、円形状、楕円形状、ダイヤ形状、矩形状であることが好ましく、これらの形状により、衛生材料に好適に用いる柔らかさと適度な強度、及び伸度を有する不織布を得ることができる。
不織布の引張強度は好ましくは20N/50mm以上180N/50mm以下であり、かつ、引張伸度は好ましくは20%以上70%以下である。また、タフネス指数は以下の式(1):
タフネス指数=引張強度(N/50mm)×引張伸度(%)/目付 ...式(1)
で算出され、好ましくは40以上100以下であり、より好ましくは45以上80以下であり、さらに好ましくは50以上70以下である。
引張強度、引張伸度、及びタフネス指標がこの範囲であると、不織布の加工性の面や衛生材料として使用に適した範囲となる。タフネス指数が当範囲から外れると、工程上での布破断や、皺発生等の不具合が発生し易くなるおそれがある。
また不織布を構成する繊維の繊度について制限はなく、通常のスパンボンド不織布に使用される繊維の繊度は生産性や風合いの点から、好ましくは0.7〜3.0dtex程度、より好ましくは1.0〜2.8dtex、さらに好ましくは1.2〜2.5dtexである。
不織布の目付は、好ましくは8g/m以上60g/m以下、より好ましくは10g/m以上40g/m以下、さらに好ましくは10g/m以上30g/m以下である。8g/m以上であれば衛生材料に使用される不織布としての強度を満足し、他方、60g/m以下であれば衛生材料として使用される不織布の柔軟性を満足し、外観的に厚ぼったい印象を与えない。
不織布には親水化剤が含有されていてもよい。使用される親水化剤は、人体への安全性、工程での安全性等を考慮して、高級アルコール、高級脂肪酸、アルキルフェノール等のエチレンオキサイドを付加した非イオン系活性剤、アルキルフォスフェート塩、アルキル硫酸塩等のアニオン系活性剤等の単独又は混合物が好ましく用いられる。
親水化剤を含有させる方法として、通常、希釈した親水化剤を用いて、浸漬法、噴霧法、コーティング(キスコーター、グラビアコーター)法等の既存の方法が採用でき、必要により予め混合した親水化剤を、水等の溶媒で希釈して塗布することが好ましい。
親水化剤を水等の溶媒で希釈して塗布すると、乾燥工程を必要とする場合がある。その際の乾燥方法としては、対流伝熱、伝導伝熱、放射伝熱等を利用した既知の方法が採用でき、熱風や赤外線による乾燥、熱接触による乾燥方法等を用いることができる。
親水化剤の付着量は、要求される性能によって異なるが、通常、繊維に対して0.05重量%以上1.00重量%以下の範囲が好ましく、より好ましくは0.15重量%以上0.8重量%以下、さらに好ましくは0.2重量%以上0.6重量%以下である。付着量がこの範囲にあると、衛生材料のトップシートとしての親水性能を満足し、加工適正も良好となる。
本実施形態のポリオレフィン系スパンボンド不織布は、燃焼時二酸化炭素発生量を抑制することができ、使用後焼却廃棄している衛生材料に好適に使用することができる。衛生材料としては使い捨てオムツ、生理用ナプキン、失禁パット等に好適に使用することができ、表面のトップシート、外側のバックシートに使用することができる。
本実施形態のポリオレフィン系スパンボンド不織布は、好ましくは150〜250nmの粒子径の二酸化炭素発生量抑制剤の粒子が該不織布を構成するポリオレフィン系樹脂中に均一分散している。該粒子系は、より好ましくは150〜200nmである。該粒子径が150nm以上であれば二酸化炭素発生量を抑制する効果を発現し、250nm以下であれば凝集を引き起こすことがなく、紡糸工程において糸切れを発生することがない。該繊維に均一分散している二酸化炭素発生量抑制剤の添加量は0.03〜0.30重量%が好ましく、より好ましくは0.05〜0.25重量%、さらに好ましくは0.10〜0.20重量%である。添加量が多すぎると、紡糸時糸切れを発生させる原因となる。特に繊維中における添加剤の凝集は繊維断面積が小さいため、紡糸時の繊維生産工程において曳糸性に顕著に影響する。他方、添加量が0.03重量%未満では、二酸化炭素発生量抑制効果が発現しないおそれがある。
本願明細書中、二酸化炭素発生量抑制剤とは、二酸化炭素を化学的又は物理的に吸着する物質であればいかなるものでも構わないが、例えば、金属水酸化物、金属酸化物、アルミノケイ酸塩、チタン酸化合物、リチウムシリケート、シリカゲル、アルミナ、活性炭が挙げられる。
前記金属水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等が挙げられる。
前記金属酸化物としては、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛等が挙げられる。
前記アルミノケイ酸塩としては、非晶質アルミノシリケート、天然ゼオライト、合成ゼオライト等が挙げられる。
前記チタン酸化合物としては、チタン酸バリウム、オルソチタン酸バリウム等が挙げられる。
前記ポリオレフィン系樹脂には分散助剤をさらに添加してもよい。該分散助剤は、脂肪酸金属塩、高分子界面活性剤、両親媒性脂質のうち少なくとも1種であることができる。
例えば、微小なカプセル状のリポソームによって二酸化炭素発生量抑制剤及びポリオレフィン系樹脂の結晶核剤を内包し、ポリオレフィン系樹脂中に効率よく均一分散させることができる。
また、二酸化炭素抑制剤と分散助剤とを、分散処理、超臨界流体処理、超音波照射、撹拌処理等の方法で混合し、得られた二酸化炭素発生量抑制剤と分散助剤との混合物を、樹脂に添加することにより、樹脂との相溶性が低い二酸化炭素発生量抑制剤を凝集させずに、該樹脂に均一に分散させることができ、高い二酸化炭素の吸収効果を有する二酸化炭素発生量抑制樹脂を得ることができる。
本実施形態のポリオレフィン系スパンボンド不織布における、二酸化炭素発生量抑制効果としては30%以上が好ましく、より好ましくは40%以上、さらに好ましくは50%以上である。この範囲の二酸化炭素発生量抑制効果であれば、地球温暖化への影響から望まれている二酸化炭素削減効果と言える。
本実施形態のポリオレフィン系スパンボンド不織布の製造においては、二酸化炭素発生量抑制剤が繊維中に均一に分散されているので、曳糸性が良く、紡糸工程において繊維の糸切れが発生しにくい。更に繊維の結晶配向性は低下しておらず、逆に紡糸条件を特定範囲で制御することで結晶配向性を向上させることができるため、得られる繊維さらには形成される不織布の強伸度を向上させることができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例のみに限定されるものではない。
尚、実施例及び比較例において使用した各種特性の評価方法は下記のとおりであり、得られた物性を以下の表1に示す。
1.平均単糸繊度(dtex)
不織布のCD方向に5等分して1cm角の試験片を採取し、キーエンス社製マイクロスコープVHX−700Fで繊維の直径を各20点ずつ測定し、その平均値を算出した。
2.目付(g/m
JIS−L1906に準じ、MD方向20cm×CD方向5cmの試験片を不織布のCD方向に採取位置が均等になるように5枚採取して質量を測定し、その平均値を単位面積あたりの重量に換算して目付(g/m)として求めた。
3.引張強度(N/5cm)、引張伸度(%)、タフネス指標
JIS L−1906に準じ、CD方向均等になる様に、CD方向5cm、MD方向20cmの試験片を不織布のCD方向に採取位置が均等になるように5枚採取して、引張試験機で、つかみ間隔10cm、引張速度30cm/分で測定した。MD方向各5点の試料を測定し、測定値を平均して引張強度と引張伸度を算出した。タフネス指数は以下の式(1):
タフネス指数=引張強度(N/5cm)×引張伸度(%)/目付(g/m) ...式(1)
により算出した。
4.二酸化炭素発生量抑制剤の平均粒子径
粒度分布計(Particle Sizing System Co.製 NICOMP 380ZLS型)を用いて測定した。
5.二酸化炭素発生量抑制剤の分散性
凝集する目安として剤粒子の大きさは400nm以上とし、超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡 S-5500(株式会社 日立ハイテクノロジーズ社製)明視野STEMにて20000倍率の繊維断面を観察した。400nm以上のサイズの塊が無ければ分散性を「良」、あれば「悪」として評価した。
6.二酸化炭素発生量抑制効果
<低温熱分解物の調製>
一般的な自治体焼却炉で使用されているストーカ炉を想定し、各実施例で得られた二酸化炭素発生量抑制不織布と、二酸化炭素発生量抑制を含有しないポリオレフィン不織布とをTG/DTA装置で雰囲気ガス窒素/空気、測定範囲30〜400℃、昇温速度10℃/分、ガス流量200mL/分条件で処理し低温熱分解物を得た。
<不織布の二酸化炭素発生量抑制効果の測定>上記で調製した熱分解物10mgをJIS−K7217に準じ、空気下800℃で10分間燃焼させ、その際に発生した二酸化炭素を、熱伝導度検出器を備えたガスクロマトグラフで定量測定した。二酸化炭素発生量抑制剤を含有しないポリオレフィン不織布から発生した二酸化炭素量と各実施例で得られた不織布から発生した二酸化炭素量との差の割合から二酸化炭素削減効果を算出した。
〔実施例1〕
MFRが60g/10分(JIS−K7210に準じ、温度230℃、荷重2.16kgで測定)のポリプロピレン樹脂に平均粒子径200nmのアルミノケイ酸ナトリウムからなる二酸化炭素発生量抑制剤を純分で(ポリプロピレン樹脂に対し)0.03重量%になる様に添加した。この二酸化炭素発生量抑制剤を添加したポリプロピレン樹脂をスパンボンド法により、単孔吐出量0.88g/min・Hole、紡糸温度215℃で押出し、このフィラメント群をエアジェットによる高速気流牽引装置を使用して牽引し、移動捕集面に向けて押し出し、平均単糸繊度2.45dtexの不織布ウェブを得た。
次いで、得られたウェブを、フラットロールとエンボスロール(パターン仕様:直径0.425mm円形、千鳥配列、横ピッチ2.1mm、縦ピッチ1.1mm、圧着面積率6.3%)の間に通して温度140℃と線圧35kgf/cmで繊維同士を接着し、目付20g/mのスパンボンド不織布を得た。
〔実施例2〕
平均粒子径200nmのアルミノケイ酸ナトリウムからなる二酸化炭素発生量抑制剤を純分で0.09重量%となる様に、実施例1と同様にして平均単糸繊度2.45dtex、目付20g/mのスパンボンド不織布を得た。
〔実施例3〕
平均粒子径200nmのアルミノケイ酸ナトリウムからなる二酸化炭素発生量抑制剤を純分で0.15重量%となる様に、実施例1と同様にして平均単糸繊度2.00dtex、目付20g/mのスパンボンド不織布を得た。
〔実施例4〕
平均粒子径200nmのアルミノケイ酸ナトリウムからなる二酸化炭素発生量抑制剤を純分で0.30重量%となる様に、実施例1と同様にして平均単糸繊度2.45dtex、目付20g/mのスパンボンド不織布を得た。
〔実施例5〕
平均粒子径200nmのアルミノケイ酸ナトリウムからなる二酸化炭素発生量抑制剤を純分で0.15重量%となる様に、実施例1と同様にして平均単糸繊度3.00dtex、目付20g/mのスパンボンド不織布を得た。
〔実施例6〕
平均粒子径200nmのアルミノケイ酸ナトリウムからなる二酸化炭素発生量抑制剤を純分で0.15重量%となる様に、実施例1と同様にして平均単糸繊度1.40dtex、目付30g/mのスパンボンド不織布を得た。
〔実施例7〕
平均粒子径200nmのアルミノケイ酸ナトリウムからなる二酸化炭素発生量抑制剤を純分で0.15重量%となる様に、実施例1と同様にして平均単糸繊度0.07dtex、目付20g/mのスパンボンド不織布を得た。
〔実施例8〕
平均粒子径200nmのアルミノケイ酸ナトリウムからなる二酸化炭素発生量抑制剤を純分で0.15重量%となる様に、実施例1と同様にして平均単糸繊度2.45dtexの不織布ウェブを得た。次いで得られた不織布ウェブを、フラットロールとエンボスロール(パターン仕様:直径0.425mm円形、千鳥配列、横ピッチ2.1mm、縦ピッチ1.1mm、圧着面積率6.3%)の間に通して温度137℃と線圧15kgf/cmで繊維同士を接着し、目付8g/mのスパンボンド不織布を得た。
〔実施例9〕
平均粒子径200nmのアルミノケイ酸ナトリウムからなる二酸化炭素発生量抑制剤を純分で0.15重量%となる様に、実施例1と同様にして平均単糸繊度2.45dtexの不織布ウェブを得た。次いで得られた不織布ウェブを、フラットロールとエンボスロール(パターン仕様:直径0.425mm円形、千鳥配列、横ピッチ2.1mm、縦ピッチ1.1mm、圧着面積率6.3%)の間に通して温度143℃と線圧15kgf/cmで繊維同士を接着し、目付60g/mのスパンボンド不織布を得た。
〔実施例10〕
平均粒子径200nmのアルミノケイ酸ナトリウムからなる二酸化炭素発生量抑制剤を純分で0.15重量%となる様に、実施例1と同様にして平均単糸繊度2.45dtexの不織布ウェブを得た。次いで得られた不織布ウェブを、フラットロールとエンボスロール(パターン仕様:直径0.425mm円形、千鳥配列、横ピッチ2.1mm、縦ピッチ1.1mm、圧着面積率6.3%)の間に通して温度130℃と線圧15kgf/cmで繊維同士を接着し、目付20g/mのスパンボンド不織布を得た。
〔実施例11〕
平均粒子径200nmの酸化マグネシウムからなる二酸化炭素発生量抑制剤を純分で0.10重量%となる様に、実施例1と同様にして平均単糸繊度2.45dtex、目付20g/mのスパンボンド不織布を得た。
〔実施例12〕
平均粒子径200nmのチタン酸バリウムからなる二酸化炭素発生量抑制剤を純分で0.10重量%となる様に、実施例1と同様にして平均単糸繊度2.45dtex、目付20g/mのスパンボンド不織布を得た。
〔実施例13〕
MFRが26g/10分(JIS−K7210に準じ、温度190℃、荷重2.16kgで測定)の高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂に平均粒子径200nmのアルミノケイ酸ナトリウムからなる二酸化炭素発生量抑制剤を純分で0.10重量%となる様に添加し、実施例1と同様にして平均単糸繊度2.45dtex、目付20g/mのスパンボンド不織布を得た。
〔実施例14〕
平均粒子径150nmのアルミノケイ酸ナトリウムからなる二酸化炭素発生量抑制剤を純分で0.09重量%となる様に、実施例1と同様にして平均単糸繊度2.45dtex、目付20g/mのスパンボンド不織布を得た。
〔実施例15〕
平均粒子径250nmのアルミノケイ酸ナトリウムからなる二酸化炭素発生量抑制剤を純分で0.09重量%となる様に、実施例1と同様にして平均単糸繊度2.45dtex、目付20g/mのスパンボンド不織布を得た。
〔比較例1〕
平均粒子径200nmのアルミノケイ酸ナトリウムからなる二酸化炭素発生量抑制剤を純分で0.02重量%となる様に、実施例1と同様にして平均単糸繊度2.45dtex、目付20g/mのスパンボンド不織布を得た。以下の表1に実施例1〜15で得られた不織布の各種特性の評価結果とともに、比較例1で得られた不織布の各種特性の評価結果を示す。比較例1の二酸化炭素発生量抑制剤添加量0.02重量%では、二酸化炭素発生量削減効果が25%と低い値であった。
〔比較例2〕
MFRが60g/10分(JIS−K7210に準じ、温度230℃、荷重2.16kgで測定)のポリプロピレン樹脂を使用し実施例1と同様にして平均単糸繊度2.45dtex、目付20g/mのスパンボンド不織布を得た。比較例2では二酸化炭素発生量抑制剤を添加していないため、抑制効果が発現しなかった。
〔比較例3〕
平均粒子径200nmのアルミノケイ酸ナトリウムからなる二酸化炭素発生量抑制剤を純分で0.35重量%となる様に、実施例1と同様にして平均単糸繊度2.45dtex、目付20g/mのスパンボンド不織布を得たが、二酸化炭素発生量抑制剤の含有量が高すぎたため、紡糸時の糸切れが多く、品位の悪い不織布となった。
〔比較例4〕
平均粒子径100nmのアルミノケイ酸ナトリウムからなる二酸化炭素発生量抑制剤を純分で0.09重量%となる様に、実施例1と同様にして平均単糸繊度2.45dtex、目付20g/mのスパンボンド不織布を得た。比較例4では二酸化炭素発生量抑制剤の平均粒子径が150nm未満であったため、二酸化炭素発生量抑制効果が33%と低い値であった。
〔比較例5〕
平均粒子径400nmのアルミノケイ酸ナトリウムからなる二酸化炭素発生量抑制剤を純分で0.09重量%となる様に、実施例1と同様にして平均単糸繊度2.45dtex、目付20g/mのスパンボンド不織布を得た。比較例5では二酸化炭素発生量抑制剤の平均粒子径が250nmを超えたため、紡糸時の糸切れが多く、品位の悪い不織布となった。
Figure 0006584907
本発明の不織布は、二酸化炭素発生量抑制剤の粒子がポリオレフィン系樹脂の繊維中に均一分散しているため、タフネス指数が向上し、燃焼時二酸化炭素発生量も抑制され、かつ、強伸度を有するため、生産上の工程安定性や着用時の破断を抑制する効果を有し、衛生材料として好適に利用可能である。

Claims (7)

  1. ポリオレフィン系樹脂の繊維から構成されるポリオレフィン系スパンボンド不織布であって、該ポリオレフィン系樹脂に、粒子径150nm〜250nmの二酸化炭素発生量抑制剤が分散され、0.03〜0.30重量%で含有されており、かつ、該二酸化炭素発生量抑制剤が、酸化マグネシウム、アルミノケイ酸塩、及びチタン酸化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記不織布。
  2. 前記不織布の引張強度が20〜180N/50mmであり、引張伸度が20〜70%であり、かつ、タフネス指数が40〜100である、請求項1に記載のポリオレフィン系スパンボンド不織布。
  3. 前記不織布を構成する繊維の平均単糸繊度が0.7〜3.0dtexであり、かつ、前記不織布の目付が8〜60g/mである、請求項1又は2に記載のポリオレフィン系スパンボンド不織布。
  4. 前記ポリオレフィン系樹脂に分散助剤がさらに含有されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリオレフィン系スパンボンド不織布。
  5. 前記分散助剤が、脂肪酸金属塩、高分子界面活性剤、及び両親媒性脂質からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項に記載のポリオレフィン系スパンボンド不織布。
  6. 前記ポリオレフィン系樹脂がポリプロピレンである、請求項1〜のいずれか1項に記載のポリオレフィン系スパンボンド不織布。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載のポリオレフィン系スパンボンド不織布を含む衛生材料。
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