JP6590660B2 - 電子写真用導電性部材、プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置 - Google Patents
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Description
また、本発明者らの検討によれば、特許文献2の帯電用シートを用いた場合、感光体への注入帯電は抑制できていた。しかし、帯電用シートと感光体とが接触して形成している、放電の起こる微小空隙領域が、感光体の膜厚ムラや感光体に残留した外添剤やトナー等の粉体により変化しやすい。そのため、微小空隙領域が変化すると、放電領域が変わり、電位ののり易さが変わってしまう。その結果、放電ムラによって、感光体には電位ムラが生じやすくなる。
(A)下記構造式(1)で示される構造;
(B)下記構造式(2)で示される構造および下記構造式(3)で示される構造のいずれか一方または両方の構造;
(C)下記構造式(4)で示される構造。
構造式(2)中、r及びsは、各々独立に、1.0以上の数を表す。
構造式(3)中、R31及びR32は、各々独立に、炭素数3以上、8以下の2価の炭化水素基を表し、m及びnは、各々独立に、1.0以上の数を表す。
構造式(4)中、R41は、炭素数6以上、9以下の2価の炭化水素基を表し、kは、1.0以上の数を表す。
(A)下記構造式(1)で示される構造;
(B)構造式(2)で示される構造および構造式(3)で示される構造のいずれか一方または両方の構造;
(C)構造式(4)で示される構造。
構造式(2)中、r及びsは、各々独立に、1.0以上の数を表す。
構造式(3)中、R31及びR32は、各々独立に、炭素数3以上、8以下の2価の炭化水素基を表す。m及びnは、各々独立に1.0以上の数を表す。
構造式(4)中、R41は、炭素数6以上、9以下の2価の炭化水素基を表す。kは、1.0以上の数を表す。
本発明に係る電子写真用の導電性部材において、導電性の基体の上に形成される層は、図2に示す弾性層と表面層の2層構造の他、弾性層と表面層の間に中間層を配置した3層構造(不図示)、または、中間層を複数配置した多層構造(不図示)とすることができる。
表面層は、ウレタン結合を有する重合体を含む。そして、該重合体は、下記(A)、(B)および(C)からなる3つの構造群から選択される少なくとも2つ構造を分子内に有する。
(A)下記構造式(1)で示される構造;
(B)下記構造式(2)で示される構造および下記構造式(3)で示される構造のいずれか一方または両方の構造;
(C)下記構造式(4)で示される構造。
構造式(2)中、r及びsは、各々独立に、1以上の数を表す。
構造式(3)中、R31及びR32は、各々独立に、炭素数3以上、8以下の2価の炭化水素基を表し、m及びnは、各々独立に、1.0以上の数を表す。
構造式(4)中、R41は、炭素数6以上、9以下の2価の炭化水素基を表し、kは、1.0以上の数を表す。
表面層の体積抵抗率は、1.0×1010Ω・cm以上、1.0×1016Ω・cm以下である。HH環境で、導電性部材の表面層から感光体への注入帯電量が増加することから、表面層中の水分或いは表面層中に不純物として含まれる低分子化合物が、イオン導電剤のように振るまい、注入帯電を促進していると考えられる。よって表面層のイオン導電性を低下させること、つまり絶縁性を高めることで注入帯電が抑えられる。HH環境にて、帯電ローラと感光体との間に周速差を設けるプロセスで感光体を帯電させる最も注入帯電しやすい状況においても、表面層を構成する重合体の体積抵抗率が、1.0×1010Ω・cm以上、1.0×1016Ω・cm以下であれば、感光体の電位ムラに起因する画像不良を発生させない。なお安定した画像濃度で出力を維持するための注入帯電量の目安としては、50V以下である。
本発明に係る電子写真用導電性部材の表面層の表面から深さ1μmの位置におけるユニバーサル硬度は、1.0N/mm2以上、7.0N/mm2以下である。当該ユニバーサル硬度は、表面層の表面に当接させた圧子を、毎秒1μmの速度で押し込み、圧子を表面から深さ1μm押し込んだ時点で測定されるものである。なお、本明細書においては、「ユニバーサル硬度(t=1μm位置)」と記載する場合がある。当該ユニバーサル硬度を上記の数値範囲内とすることによって、画像形成枚数が増加しても、感光体の傷や摩耗が少なく、画像不良や帯電ローラの端部での電荷のリークが発生し難い。
本発明に係るウレタン結合を有する重合体は、(A)ポリオール化合物、(B)ポリイソシアネート化合物を用いて製造することができる。通常、ポリウレタンの合成は、以下の(1)及び(2)の如き方法が用いられる。
(1)ポリオール成分とポリイソシアネート成分を混合し、反応させるワンショット法、(2)一部のポリオールとイソシアネートを反応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマーと低分子ジオール、低分子トリオールの如き鎖延長剤とを反応させる方法。
ポリオールは公知のポリカーボネートポリオール及びポリエステルポリカーボネート共重合ポリオールから選ばれる。ポリカーボネートポリオールとしては、例えば以下のものが挙げられる。ポリノナメチレンカーボネートジオール、ポリ(2−メチル−オクタメチレン)カーボネートジオール、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール、ポリペンタメチレンカーボネートジオール、ポリ(3−メチルペンタメチレン)カーボネートジオール、ポリテトラメチレンカーボネートジオール、ポリトリメチレンカーボネートジオール、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンカーボネート)ジオール、ポリ(2−エチル−2−ブチル−トリメチレン)カーボネートジオール、及びこれらのランダム/ブロック共重合体。
ポリイソシアネートは一般的に用いられる公知のものから選ばれ、例えば以下のものが挙げられる。トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックジフェニルメタンポリイソシアネート、水添MDI、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等。この中でもトルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックジフェニルメタンポリイソシアネートの如き芳香族イソシアネートがより好適に用いられる。
本発明において、本発明の効果が損なわれない程度に、必要に応じてその他添加剤を加えても良い。添加剤としては、延長剤、架橋剤、顔料、難燃化剤などの低分子ポリオール、シリコーン添加剤、触媒としてアミン類、スズ錯体等を加えても良い。本発明においては、シリコーン添加剤を表面層に添加した場合、表面層の高抵抗化や、滑り性を付与し、注入帯電の抑制や耐摩耗性を向上させるため、特に好ましい。ただし、3級アミノ基を有するポリオールや四級アンモニウム基やスルホン酸基及びスルホン酸塩基のようなイオン性官能基を有するポリオールは共重合体のモノマーとして用いない方が良い。これらの官能基は極性が高いため、用いた場合、重合体の体積抵抗率が低くなり、注入帯電しやすくなるためである。
導電性部材の表面層は導電性を有することが望ましい。導電性の付与手段としてはイオン導電剤や導電性微粒子の添加が挙げられるが、安価であり電気抵抗値の環境変動が少ない導電性粒子が好適に用いられる。導電性粒子としてはカーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等の金属酸化物系導電性粒子、アルミニウム、鉄、銅、銀等の金属系導電性粒子を挙げることができる。また、これら導電性粒子は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
導電性部材の表面層は、本発明の効果を損なわない範囲で有機系化合物である粗さ調整用樹脂粒子または無機系化合物である粗さ調整用粒子を含有してもよい。有機系化合物である粗さ調整用樹脂粒子の例としては高分子化合物からなる粒子が挙げられる。高分子化合物の中でも、粒子としたとき、硬度が小さくて変形しやすく、表面層のバインダー樹脂中に均一に存在させるという観点から、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂及びシリコーン樹脂の粒子が好ましい。無機系化合物である粗さ調整用粒子として、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、マイカ、ゼオライト及びベントナイト等の粒子を挙げることができる。これらの粒子は1種を使用しても、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、これらの粒子には、表面処理、変性、官能基や分子鎖の導入、コーティング等が施されていても構わない。
帯電ローラの導電性の基体としては、鉄、銅、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金又はニッケル等で形成されている金属性(合金製)の基体(例えば、円柱状の金属)を用いることができる。
帯電ローラの導電性の弾性層は、例えば高分子弾性体に導電剤を分散して成形される。高分子弾性体としては、以下のものが挙げられる。エピクロルヒドリンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、EPM(エチレン・プロピレンゴム)、EPDM(エチレン・プロピレンゴム)、NBR(ニトリルゴム)、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム等の合成ゴム;天然ゴム、イソプレンゴム;SBS(スチレン・ブタジエン・スチレン−ブロックコポリマー)、SEBS(スチレン・エチレンブチレン・スチレン−ブロックコポリマー)等の熱可塑性エラストマー等。高分子弾性体としては特にエピクロルヒドリンゴムが好適に用いられる。エピクロルヒドリンゴムは、ポリマー自体が中抵抗領域の導電性を有し、導電剤の添加量が少なくても良好な導電性を発揮することができる。また、弾性層中の位置による電気抵抗のバラツキも小さくすることが出来るので、高分子弾性体として好適に用いられる。
本発明に係る導電性部材は、帯電部材としてプロセスカートリッジ及び電子写真装置に組み込むことができる。本発明に係るプロセスカートリッジは、電子写真感光体と、該電子写真感光体に接触して配置されている帯電部材とを有し、電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、該帯電部材が前記電子写真用の導電性部材であることを特徴とするプロセスカートリッジである。本発明に係る電子写真画像形成装置は、電子写真感光体と、該電子写真感光体に接触して配置されている帯電部材とを有する電子写真画像形成装置であって、該帯電部材が前記電子写真用の導電性部材であることを特徴とする電子写真画像形成装置である。
1.弾性ローラ1〜4の製造例
2.表面層形成用原料の用意及び製造
2−1.原料ポリオールの用意または製造例
2−2.原料イソシアネートの用意
2−3.水酸基末端ウレタンプレポリマーC−1〜C−14の製造例
2−4.イソシアネート基末端プレポリマーD−1〜D−9の製造例
2−5.粗さ調整用樹脂粒子E−1〜E−5の用意
2−6.シリコーン添加剤F−1〜F−3の用意
3.表面層形成用塗料液G−1〜G−35の製造例。
(弾性ローラ1の作製)
直径6mm、長さ252.5mmの円柱形、鋼製の基体(表面をニッケルメッキ加工したもの、以下「芯金」という。)に、熱硬化性接着剤(メタロックN−33、(株)東洋化学研究所製)を塗布し、温度80℃で30分間乾燥させた後、さらに120℃で1時間乾燥させたものを「導電性の基体」として使用した。下記の表1に示す種類及び量の各材料を加圧式ニーダーで混練してA練りゴム組成物1を得た。
エピクロルヒドリンゴム(CG−102)を、エピクロルヒドリンゴム(EO−EP−AGE三元共重合物、EO/EP/AGE=73mol%/23mol%/4mol%)に変更した以外は、弾性ローラ1の作製の場合と同様にして作製した。
四級アンモニウム塩を、アデカサイザーLV70(株式会社ADEKA製)2質量部に変更した以外は、弾性ローラ1の作製の場合と同様にして作製した。
弾性ローラ1で用いたものと同様の芯金に、プライマー(商品名:DY35−051、東レダウコーニング社製)を塗布し、温度150℃で30分間焼き付けたものを導電性の基体として使用した。この導電性の基体を金型に配置し、下記の表3に示す種類及び量の各材料を混合した付加型シリコーンゴム組成物を、金型内に形成されたキャビティに注入した。
〔2−1.原料ポリオールの用意または製造例〕
以下に本発明のポリウレタン表面層を得るための合成例を示す。
本製造例における数平均分子量(Mn)の測定に用いた装置、並びに条件は以下の通りである。
測定装置:HLC‐8120GPC(東ソー株式会社製)
カラム:TSKgel Super HZMM(東ソー株式会社製)×2本
溶媒:THF(20mmol/Lトリエチルアミン添加)
温度:40℃
THFの流速:0.6ml/min
なお測定サンプルは0.1質量%のTHF(テトラヒドロフラン)溶液とした。更に検出器としてRI(屈折率)検出器を用いて測定を行った。
下記表4に示す16種類の原料ポリオールであるA−1からA−16は市販品を購入した。また原料ポリオールA−17及びA−18に関しては、合成した。
窒素雰囲気下、1,3−プロパンジオール100.0g、アジピン酸49.4g、エチレンカーボネート69.5gを混合加熱し、200℃に昇温しながら、反応系から生成されるエチレングリコール及び水を留去した。エチレングリコール及び水が留去された後に、チタンテトライソプロポキシド15ppm加え、さらに266.7Paの減圧下で重縮合反応を進めた。反応液を室温まで冷却し、原料ポリオールA−17を得た。得られた原料ポリオールA−17の数平均分子量は2030であった。
原料ポリオールA−18は、下記表5に記載の出発原料を用いたこと以外は、原料ポリオールA−17の場合と同様の方法で作製した。原料ポリオールA−18の数平均分子量は2040であった。
下記表6に示す原料イソシアネートを用意した。
[水酸基末端ウレタンプレポリマーC−1の合成]
窒素雰囲気下、下記表7に記載の材料を温度90℃で3時間加熱撹拌して反応させた。その後、得られた反応物にメチルエチルケトン(MEK)を加え、固形分50質量部の溶液として、水酸基末端ウレタンプレポリマーC−1を作製した。
水酸基末端ウレタンプレポリマーC−2〜C−14は、下記表8に記載の出発原料を用いて、水酸基末端ウレタンプレポリマーC−1の合成の場合と同様の方法で作製した。
[イソシアネート基末端プレポリマーD−1の合成]
窒素雰囲気下、下記表9に記載の材料を温度90℃で3時間加熱撹拌して反応させた。その後、得られた反応物にメチルエチルケトン(MEK)を加え、固形分50質量部の溶液とし、イソシアネート基末端プレポリマーD−1を作製した。
イソシアネート基末端プレポリマーD−2〜D−9は、下記表10に記載の種類及び量の出発原料を用いて、イソシアネート基末端プレポリマーD−1の合成の場合と同様の方法で作製した。
下記表11に示す粗さ調整用樹脂粒子を用意した。
下記表12に示すシリコーン添加剤を用意した。
[3−1.表面層形成用塗料液G−1の調製]
表面層形成用塗料液G−1の材料として下記表13に記載の種類及び量の材料を反応容器内に加え、撹拌した。次に、総固形分比が30質量%となるようにメチルエチルケトン(MEK)を加えた後、サンドミルにて混合した。次いで、MEKを加えて液の粘度を6〜10cpsの範囲内に調整して、表面層形成用塗料G−1を作製した。
表面層形成用塗料液G−2〜G−25は、下記表14に記載の種類及び量の出発原料を用いて、表面層形成用塗料液G−1の調製の場合と同様の方法で作製した。
表面層形成用塗料液G−26〜G−35は、以下の方法で作製した。まず、下記表14に記載の水酸基末端ウレタンプレポリマー、イソシアネート基末端プレポリマー、カーボンブラックを、表面層形成用塗料液G−1の調製の場合と同様の方法で、混合した。次に、シリコーン添加剤或いは粗さ調整用樹脂粒子を加え、サンドミルにて10分間混合した。その後、MEKを加えて液の粘度を6〜10cpsの範囲内に調整して、表面層形成用塗料を作製した。
[1.帯電ローラの製造]
弾性ローラ1を、その長手方向を鉛直方向にして、その上端部を把持して、表面層形成用塗料液G−1中に浸漬(ディッピング)して、弾性ローラ1の表面に塗料液を塗工した。ディッピングは浸漬時間が9秒間、ローラの引き上げ速度は、初期速度が20mm/s、最終速度は2mm/s、その間は時間に対して直線的に速度を変化させて行った。得られた塗工物を常温で30分間風乾し、次いで80℃に設定した熱風循環乾燥機中で1時間乾燥し、更に160℃に設定した熱風循環乾燥機中で1時間乾燥させた。このようにして、弾性層上に膜厚21μmの表面層を形成した帯電ローラ1を得た。帯電ローラ1を以下の測定または評価に供した。
本実施例で得られた表面層については、熱分解装置(商品名:パイロホイルサンプラーJPS‐700、(日本分析工業社製)及びGC/MS装置(商品名:Focus GC/ISQ、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)を用い、熱分解温度を590℃、キャリアガスとしてヘリウムを使用し、分析を行った。その結果、得られたフラグメントピークから、構造式(1)で示される構造と構造式(2)で示される構造とを有することが確認された。分析結果を表15−1に示す。
表面層の表面から深さ1μmの位置におけるユニバーサル硬度を、ユニバーサル硬さ計にて測定した。測定には超微小硬度計(商品名:フィッシャースコープ(FISCHERSCOPE)HM−2000、ヘルムートフィッシャー社製)を用いた。具体的な測定条件を以下に示す。
測定圧子:ビッカース圧子(面角136°、ヤング率1140GPa、ポアソン比0.07、圧子材料ダイアモンド)
測定環境:温度23℃、相対湿度50%
最大試験荷重:1.0mN
荷重条件:最大試験荷重に30秒で達する速度で、時間に比例して荷重を印加した。
本評価においては、圧子が、表面層の表面から深さ1μmに押し込まれた時点における荷重Fと、その際の圧子と表面層との接触面積Aとを用いて、下記計算式(1)によりユニバーサル硬度を算出した。
計算式(1)
ユニバーサル硬度(N/mm2)=F/A
評価結果を「表面硬度1」として表15−2に示す。
帯電ローラ1の表面層の表面の算術平均粗さRaを測定した。測定はJIS B0601:1982に基づき、表面粗さ測定器(商品名:サーフコーダーSE3400、小坂研究所社製)を用いて行った。先端半径2μmのダイヤモンド製接触針を用い、測定スピードは0.5mm/s、カットオフ周波数λcは0.8mm、基準長さは0.8mm、評価長さは8.0mmとした。測定箇所は、軸方向3点×周方向3点の計9箇所とし、各測定点において各々粗さ曲線を測定してRaの値を算出し、それらの9点のRaの平均値を帯電ローラのRaの値とした。その結果、帯電ローラ1のRaは0.69μmであった。評価結果を「表面粗さ」として表15−2に示す。
表面層の表面の、粗さ調整用樹脂粒子に由来する凸部におけるマルテンス硬度は、ユニバーサル硬さ計を用いて測定した。具体的には、超微小硬度計(商品名:ピコデンターHM−500、ヘルムートフィッシャー社製)を用いた。測定条件を以下に示す。
測定圧子:四角錐圧子(角度136°、ベルコビッチタイプ)
圧子材料:ダイヤモンド
測定環境:温度23℃、相対湿度50%
荷重速度および除荷速度:1mN/50秒
計算式(2)
マルテンス硬度HM(N/mm2)= F(N)/試験荷重下での圧子の表面積(mm2)
なお、本評価は、実施例1において行っておらず、表面層中に粗さ調整用樹脂粒子を含む、実施例29〜35および比較例7に係る導電性部材について行った。評価結果を「表面硬度2」として表15−2または表26に示す。
表面層中の表面に凸部を生じさせている粗さ調整用樹脂粒子の平均粒子径は、FIB−SEMを用いて測定した。具体的には、FIB−SEM(商品名:デュアルビームSEM Helios600、FEI社製)を用いた。具体的な測定手法を以下に示す。
導電ローラに対してカッターの刃を当て、x軸方向(ローラ長手方向)および、y軸方向(x軸に直交するローラの横断面における円形断面の接線方向)に各5mmの長さで切片を切り出した。切り出した切片をFIB−SEM装置を用い、加速電圧10kV、倍率1000倍で、z方向(x軸に直行するローラの横断面における直径方向)から観察を行った。次に、ガリウムイオンビームを用いイオンビーム電流量20nAで、z方向に200nm間隔で表面から20μmの深さまで計100枚の断面像を撮影した。断面像にて観察される各粗し粒子に対して、粒子径が最大となる粒径を該粒子の粒子径とし、粒子20個の粒径の平均値を、平均粒子径とした。
なお、本評価は、実施例1において行っておらず、表面層中に粗さ調整用の樹脂粒子を含む、実施例29〜35および比較例7に係る導電性部材について行った。評価結果を表27に示す。
表面層の膜厚は、表面層の軸方向3箇所、円周方向3箇所、計9箇所における断面を、光学顕微鏡または電子顕微鏡で観察して測定し、その平均値を表面層の「膜厚」とした。評価結果を「膜厚」として表15−2に示す。
表面層の体積抵抗率は、原子間力顕微鏡(AFM)(Q−scope250:Quesant社)を用いて、導電性モードによって測定した。帯電ローラの表面層から、マニュピレーターを用いて、幅2mm、長さ2mmのシートを切り出した。なお、表面層からのシートの切り出しは、該シートの一方の表面が、表面層の表面を含むように行った。次いで、該シートの弾性層に接していた面に白金を厚さ10nmに蒸着した。次に白金を蒸着を施した面に直流電源(6614C:Agilent社)64を接続して10Vを印加し、表面層にはカンチレバーの自由端を接触させ、AFM本体を通して電流像を得た。無作為に選んだ100箇所の表面における電流値を測定し、測定された低電流値の上位10箇所の電流値から平均電流値を算出した。平均電流値、シートの平均膜厚、及びカンチレバーの接触面積から体積抵抗率を算出した。なおシートの平均膜厚は、切り出したシート断面の10箇所において光学顕微鏡または電子顕微鏡を用いて測定し、その平均値を採用した。
[測定条件]
測定モード:contact
カンチレバー:CSC17
測定範囲:10nm×10nm
スキャンレイト:4Hz
印加電圧:10V。
帯電ローラが感光体に対して従動して回転する場合に発生する注入帯電量の評価を、以下のようにして行った。プロセスカートリッジ(商品名:「HP 36A(CB436A)」、HP社製)に帯電ローラ1を組み込み、帯電ローラ1の位置から感光体の周方向に90度回った位置であって感光体から2mm離れた位置に表面電位計プローブ(商品名:MODEL555P−1、トレックジャパン(株)社製)を配置した。このプロセスカートリッジをレーザービームプリンター(商品名:HP LaserJet P1505 Printer、HP社製)に挿入し、高温高湿(温度30℃、相対湿度80%)環境下で、電子写真感光体の回転速度を半速にし、帯電ローラ1にDC−500Vの電圧を印加した際の感光体中央部の表面電位(帯電量)を測定した。測定した感光体1周目の波形の平均値を「注入帯電量」と定義した。なお安定した画像濃度で出力を維持するための注入帯電量の目安としては、50V以下である。この結果を「注入帯電評価 通常」として表15―2に示す。
電子写真装置として、レーザービームプリンター(商品名:HP LaserJet P1505 Printer、HP社製)を用意した。このレーザービームプリンターは、A4サイズの紙を縦方向に出力可能である。また、このレーザープリンターのプリントスピードは23枚/分であり、画像解像度は600dpiである。上記レーザービームプリンター用のプロセスカートリッジ(商品名:「HP 36A(CB436A)」、HP社製)に付属の帯電ローラを取り外して、その代わりに帯電ローラ1を組み込み、そのプロセスカートリッジを上記レーザービームプリンターに装填した。このレーザービームプリンターを用いて、低温低湿(温度15℃、相対湿度10%)環境下で、A4サイズの紙上にサイズが4ポイントのアルファベット「E」の文字を、印字率が1%となるように印字する画像を2000枚形成した。なお、電子写真画像の形成は、1枚出力する毎に7秒間かけて電子写真感光体の回転を停止させる、いわゆる、間欠モードで行った。間欠モードでの画像出力は、連続して電子写真画像の形成を行う場合と比較して、帯電ローラと電子写真感光体との摺擦回数が多くなるため、帯電ローラにとってより過酷な評価条件と言える。このようにして2000枚の画像の出力を終えた後、ハーフトーン画像(感光体の回転方向に垂直方向に幅1ドットの横線が、当該回転方向に2ドットの間隔で描かれた画像)を出力し、得られた画像を以下の基準で評価した。評価結果を「放電特性評価」として表15−2に示す。
A:出力画像上、目視で白ポチは認められない。
B:出力画像上、わずかに白ポチが認められる。
C:出力画像上、全域にわたって白ポチが認められる。
プロセスカートリッジ(商品名:「HP 36A(CB436A)」、HP社製)に帯電ローラ1を組み込み、そのプロセスカートリッジをレーザービームプリンター(商品名:HP LaserJet P1505 Printer、HP社製)に装填した。このレーザービームプリンターを用いて、低温低湿(温度15℃、相対湿度10%)環境下で、A4サイズの紙上に、電子写真感光体の回転方向に対して、垂直方向に幅2ドット、間隔118スペースの横線が描かれるような画像を2000枚形成した。なお、電子写真画像の形成は、1枚出力する毎に10秒間かけて電子写真感光体の回転を停止させる、いわゆる、間欠モードで行った。間欠モードでの画像出力は、連続して電子写真画像の形成を行う場合と比較して、帯電ローラと電子写真感光体との摺擦回数が多くなるため、感光体の摩耗に対しては、より厳しい評価である。
ランク1:縦線状の画像ムラが発生しない。
ランク2:縦線状の画像ムラが軽微に発生する。
ランク3:軽微な縦線状の画像ムラが帯電ローラピッチで発生しているが、実用上問題のないレベルである。
帯電ローラが感光体の回転に対して順方向に10%の周速差を持って回転するギアを帯電ローラ1に取り付けた。付属の帯電ローラ及びクリーニングブレードを取り除いたプロセスカートリッジ(商品名:「HP 36A(CB436A)」、HP社製)に帯電ローラ1を組み込んだ。このプロセスカートリッジを、レーザービームプリンター(商品名:HP LaserJet P1505 Printer、HP社製)に装填し、前記「7.注入帯電量の評価」の場合と同様にして初期注入帯電量の評価を行った。なお安定した画像濃度で出力を維持するための注入帯電量の目安としては、50V以下である。この結果を「注入帯電評価(クリーナーレス)初期」として表15−2に示す。
前記「10.初期注入帯電量の評価(クリーナーレス)」の場合と同様にして、レーザービームプリンターを準備した。このレーザービームプリンターを用いて、高温高湿(温度30℃、相対湿度80%)環境下で、A4サイズの紙上にサイズが4ポイントのアルファベット「E」の文字を、印字率が1%となるように印字する画像を2000枚形成した。なお、電子写真画像の形成は、1枚出力する毎に7秒間かけて電子写真感光体の回転を停止させる、いわゆる、間欠モードで行った。間欠モードでの画像出力は、連続して電子写真画像の形成を行う場合と比較して、帯電ローラと電子写真感光体との摺擦回数が多くなるため、帯電ローラにとってより過酷な評価条件と言える。このようにして2000枚の画像の出力を終えた後、前記「7.注入帯電量の評価」の場合と同様にして、耐久後注入帯電量評価(クリーナーレス)を行った。なお安定した画像濃度で出力を維持するための注入帯電量の目安としては、50V以下である。この結果を「注入帯電評価(クリーナーレス)耐久後」として表15−2に示す。
実施例2〜35において表15−1に記載の表面層形成用塗料(G−2〜G−35)に変更した以外は、実施例1と同様にして帯電ローラ2〜37を作製した後、実施例1と同様にして各測定及び評価を実施した。結果を表15−2に示す。
実施例1と同様にして弾性層上に膜厚21μmの表面層を形成した。これに、波長254nmの紫外線を積算光量が9000mJ/cm2になるように照射し、帯電ローラ38を作製した。紫外線の照射には低圧水銀ランプ(ハリソン東芝ライティング(株)製)を用いた。得られた帯電ローラから表面層を含む弾性層を切り出し、表面層の最表面に白金蒸着を行い、走査型電子顕微鏡(商品名:S−4800、日立ハイテクノロジー社製)を用いて、縦2.0μm×横2.0μmの領域を40000倍で観察、写真撮影を行ったところ、導電性微粒子が露出していることが確認された。実施例1と同様にしてこの帯電ローラを評価した。結果を表15−2に示す。
表15−1に記載の弾性ローラ1に変更した以外は、実施例1と同様にして帯電ローラ39〜41を作製した後、実施例1と同様にして評価した。結果を表15−2に示す。
窒素雰囲気下、下記表16に記載の材料を温度90℃で3時間加熱撹拌し反応させた。それ以外は、実施例1と同様にして、表面層形成用塗料液G−36を作製した。表面層形成用塗料液G−1を表面層形成用塗料液G−36に変更した以外は実施例1と同様にして、帯電ローラ51を作製し、評価した。結果を表26に示す。
表面層形成用塗料液G−37及びG−38は、表17に記載の出発原料を用いて、表面層形成用塗料液G−1と同様の方法で作製した。表面層形成用塗料液G−1を表面層形成用塗料液G−37またはG−38に変更した以外は、実施例1と同様にして帯電ローラ52及び53を作製し、実施例1と同様にして評価した。結果を表26に示す。
[1.水酸基末端ウレタンプレポリマーC−15の合成]
下記表18に記載の材料に変更した以外は、水酸基末端ウレタンプレポリマーC−1の合成の場合と同様にして合成した。
下記表19に記載の材料に変更した以外は、イソシアネート基末端プレポリマーD−1の合成の場合と同様にして合成した。
下記表20に記載の材料に変更した以外は、表面層形成用塗料液G−1の調製の場合と同様の方法で作製した。
表面層形成用塗料液G−1を表面層形成用塗料液G−39に変更した以外は、実施例1と同様にして帯電ローラ54を作製し、実施例1と同様に評価した。結果を表26に示す。
表面層形成用塗料液G−1に下記表21記載の添加剤H−1を2質量部加え、混合し表面層形成用塗料液G−40を作製した。表面層形成用塗料液G−1を表面層形成用塗料液G−40に変更した以外は、実施例1と同様にして帯電ローラ55を作製し、実施例1と同様に評価した。結果を表26に示す。
表面層形成用塗料液G−1に、添加剤H−2を3質量部加えて混合し、表面層形成用塗料液G−41を作製した。表面層形成用塗料液G−1を表面層形成用塗料液G−41に変更した以外は、実施例1と同様にして帯電ローラ56を作製し、実施例1と同様に評価した。結果を表26に示す。
表面層形成用塗料液G−1に、粗さ調整用樹脂粒子E−5を34.8質量部加えた以外は、表面層形成用塗料液G−26と同様に表面層形成用塗料液G−42作製した。表面層形成用塗料液G−1を表面層形成用塗料液G−42に変更した以外は、実施例1と同様にして帯電ローラ57を作製し、実施例1と同様に評価した。結果を表26に示す。
また、粗さ調整用の樹脂粒子の表面層中における平均粒径の評価結果を表27に示す。
[1.イソシアネート基末端プレポリマーD−11の合成]
下記表22に記載の材料に変更した以外は、イソシアネート基末端プレポリマーD−1と同様にしてイソシアネート基末端プレポリマーD−11を合成した。
下記表23に記載の材料に変更した以外は、表面層形成用塗料液G−1と同様の方法で表面層形成用塗料液G−43を作製した。
表面層形成用塗料液G−1を表面層形成用塗料液G−43に変更した以外は、実施例1と同様にして帯電ローラ58を作製し、実施例1と同様に評価した。結果を表26に示す。
[1.イソシアネート基末端プレポリマーD−12の合成]
下記表24に記載の材料に変更した以外はイソシアネート基末端プレポリマーD−1と同様にしてイソシアネート基末端プレポリマーD−12を合成した。
下記表25に記載の材料に変更した以外は、表面層形成用塗料液G−1と同様の方法で表面層形成用塗料液G−44を作製した。
表面層形成用塗料液G−1を表面層形成用塗料液G−44に変更した以外は、実施例1と同様にして帯電ローラ59を作製した後、実施例1と同様に評価した。結果を表26に示す。
12:帯電部材(帯電ローラ)
13:トナー担持体
14:トナー供給部材
15:現像器
16:転写部材(転写ローラ)
17:クリーナー容器
18:クリーニングブレード
19:定着器
110:ピックアップローラ
111:転写材(紙)
112:レーザー発生装置
113:トナー
R1:電子写真感光体の回転方向
R2:トナー担持体の回転方向
R3:トナー供給部材の回転方向
Claims (8)
- 導電性の基体、導電性の弾性層および表面層をこの順に有する電子写真用の導電性部材であって、
該表面層は、体積抵抗率が、1.0×1010Ω・cm以上、1.0×1016Ω・cm以下であり、表面から深さ1μmの位置におけるユニバーサル硬度が、1.0N/mm2以上、7.0N/mm2以下であり、かつ、ウレタン結合を有する重合体を含み、
該重合体は、下記(A)、(B)および(C)からなる3つの構造群から選択される少なくとも2つ構造を分子内に有することを特徴とする電子写真用の導電性部材:
(A)下記構造式(1)で示される構造;
(B)下記構造式(2)で示される構造および下記構造式(3)で示される構造のいずれか一方または両方の構造;
(C)下記構造式(4)で示される構造;
[構造式(1)中、R11、R12及びR13は、炭素数3以上9以下の2価の炭化水素基を表す。但し、R11及びR12は、互いに異なり、R13は、R11及びR12の一方と同じである。p及びqは、各々独立に、1.0以上の数を表す。
構造式(2)中、r及びsは、各々独立に、1.0以上の数を表す。
構造式(3)中、R31及びR32は、各々独立に、炭素数3以上、8以下の2価の炭化水素基を表す。m及びnは、各々独立に、1.0以上の数を表す。
構造式(4)中、R41は、炭素数6以上、9以下の2価の炭化水素基を表す。kは、1.0以上の数を表す。]。 - 前記重合体が、前記構造式(1)で示される構造と、前記構造式(2)及び(3)で示される構造の少なくとも一方の構造と、を有する請求項1に記載の電子写真用の導電性部材。
- 前記重合体が、前記構造式(1)で示される構造と、前記構造式(2)で示される構造と、を有する請求項1に記載の電子写真用の導電性部材。
- 前記表面層が、個数平均粒子径が3μm以上、30μm以下の粒子を含み、その表面に該粒子由来の凸部を有し、かつ、該凸部における荷重が0.04mNに到達した時のマルテンス硬度が10.0N/mm2以下である請求項1〜3の何れか一項に記載の電子写真用の導電性部材。
- 前記表面層が、個数平均粒子径が10nm以上、100nm以下の導電性微粒子を含み、該導電性微粒子の一部が該表面層の表面に露出している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真用の導電性部材。
- 電子写真感光体と、該電子写真感光体に接触して配置されている帯電部材とを有し、電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、該帯電部材が請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子写真用の導電性部材であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 電子写真感光体と、該電子写真感光体に接触して配置されている帯電部材とを有する電子写真画像形成装置であって、該帯電部材が請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子写真用の導電性部材であることを特徴とする電子写真画像形成装置。
- 前記帯電部材が前記電子写真感光体と速度差を持って移動される構成であることを特徴とする請求項7に記載の電子写真画像形成装置。
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