以下、図面を参照して本発明に係る貫通電極基板、貫通電極基板の製造方法、並びに貫通電極基板を用いたインターポーザ及び半導体装置について説明する。但し、本発明の貫通電極基板、貫通電極基板の製造方法、並びに貫通電極基板を用いたインターポーザ及び半導体装置は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、本実施の形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、説明の便宜上、上方又は下方という語句を用いて説明するが、上下方向が逆転してもよい。
〈実施形態1〉
図1乃至図8を用いて、本発明の実施形態1に係る貫通電極基板10の構成、貫通電極基板10の側壁120の形状、基準点320、及び角度θ1及び角度θ2の導出方法について説明する。
[貫通電極基板10の構成]
図1及び図2を用いて、貫通電極基板10の構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る貫通電極基板の概要を示す平面図である。また、図2は、本発明の一実施形態に係る貫通電極基板のA−A’断面図である。図1に示すように、本発明の実施形態1に係る貫通電極基板10では、基板100に貫通孔110が設けられている。また、図2に示すように、貫通電極基板10は、基板100及び貫通電極200を有する。
基板100は、上面102及び下面104を有する。また、基板100には、上面102と下面104とを貫通する貫通孔110が設けられており、基板100は貫通孔110内部に上面102と下面104とを接続する側壁120を有する。
側壁120は、貫通孔110の開口端部126から基板100の上面102に平行な方向(基板100の平面方向)に突出し、頭頂部124を備える凸形状122を有している。つまり、貫通孔110の孔径は上面102又は下面104から頭頂部124に向かって徐々に小さくなる直線形状を有している。換言すると、互いに対向する側壁120の間隔は、上面102及び下面104から頭頂部124に向かって徐々に狭くなっている。
凸形状122の頭頂部124における貫通孔110の孔径は、他の箇所よりも小さい。つまり、互いに対向する頭頂部124は、貫通孔110の孔径が他の箇所よりも小さい位置に設けられている。図1に示す貫通孔110では、平面視において、頭頂部124は貫通孔110における最も小さい孔径(内径)に相当する。ここで、図2では、頭頂部124がある一点を示す構造を例示したが、この構造に限定されない。例えば、後述するように、互いに対向する側壁120が平行となる領域を頭頂部124ということもできる。
貫通電極200は貫通孔110に配置され、上面102に配置された配線210と下面104に配置された配線220とを電気的に接続する。貫通電極基板10において、貫通電極200はシード層202及びめっき層204を有する。貫通電極200と同様に、配線210はシード層212及びめっき層214を有する。また、配線220はシード層222及びめっき層224を有する。
図2では、シード層202及びめっき層204の厚さが開口端部126から頭頂部124に向かって徐々に薄くなっている。上面102側の側壁120及び下面104側の側壁120の各々に形成されたシード層202は頭頂部124において接続されていてもよく、逆に頭頂部124付近で途切れていてもよい。一方、上面102側の側壁120及び下面104側の側壁120の各々に形成されためっき層204は頭頂部124において互いに接続されている。つまり、めっき層204は頭頂部124において一定上の膜厚で形成されている。
[貫通電極基板10の側壁120の形状]
図3を用いて、配線210及び配線220を安定して接続する貫通電極200を得るための側壁120の形状(貫通孔110の形状)について説明する。つまり、貫通電極200の良好な付き回り性を得るための側壁120の条件について説明する。
まず、貫通孔110において、互いに対向する頭頂部124を結ぶ長さL1の線分310を基準として、上下方向に対称な正方形300を仮定する。正方形300の1辺の長さはL1である。次に、正方形300の1つの角を基準点320として定義する。そして、基準点320から貫通孔110の外側、つまり基準点320から頭頂部124の反対方向に向けて延長する直線のうち、貫通孔110の基準点320に対向する側壁120側の開口端部126に位置する第1接点330を通って延びる第1接線340を定義する。換言すると、第1接線340は、基準点320から基準点320に対向する側壁120側の貫通孔110内部に接する、ということもできる。ここで、第1接点330と基準点320との鉛直方向の距離はL2である。
また、図1に示すように、平面視において基準点320から第1接線340とは反対方向に延びて開口端部126に位置する第2接点360を通る第2接線370を定義する。換言すると、第2接線370は、平面視において第1接線340とは反対方向に延び、貫通孔110内部に接する、ということもできる。上記では、貫通孔110内部として貫通孔110の開口端部126を指しているが、これに限定されない。例えば、後述するように、貫通孔110内部が側壁120であってもよい。
上記のように、第1接線340の鉛直方向350に対する角度をθ1と定義し、第2接線370の鉛直方向350に対する角度をθ2と定義する。これらの角度θ1及び角度θ2は、例えばスパッタリング法などの成膜方法によってシード層202を形成する際に、貫通孔110に対して斜め方向から入射されたスパッタリング原子が基準点320に到達し得る角度に相当する。
角度θ1及び角度θ2が小さく、アスペクト比(貫通孔110の孔径に対する貫通孔110の深さの比率)が過剰に大きい場合、シード層202の付き回り性が悪くなってしまう。つまり、配線210及び配線220の安定した電気的接続(以降、「上下配線の安定した電気的接続」という)を得ることが難しくなり、最悪の場合、配線210と配線220とが絶縁状態になってしまう。したがって、上下配線の安定した電気的接続を確保するためには、角度θ1及び角度θ2の合計を一定以上の角度にする必要がある。一方で、角度θ1及び角度θ2が大きい場合、上面102及び下面104における貫通孔110の孔径が大きくなる。つまり、アスペクト比が小さくなり、微細パターンを形成することが困難になる。したがって、上下配線の安定した電気的接続に加え、微細化を実現するためには、角度θ1及び角度θ2を一定の範囲内にすることが好ましい。
そこで、発明者らが上下配線の安定した電気的接続と微細化との両立を鋭意検討した結果、角度θ1及び角度θ2を以下に示す範囲にすることで、上下配線の安定した電気的接続と微細化との両立が実現することを見出した。つまり、貫通電極材料の付き回り性が良好な高アスペクト比の貫通孔を得ることができることを見出した。より具体的には、角度θ1及び角度θ2を[数1]に示す範囲にすることで上下配線の安定した電気的接続を実現することができ、角度θ1及び角度θ2を[数2]に示す範囲にすることで、さらに微細化を実現することができる。ここで、上下配線の安定した電気的接続を実現することを目的とする場合は、少なくとも角度θ1及び角度θ2を[数1]に示す範囲にすればよい。
[数1]
θ1+θ2≧26.5°
[数2]
θα≦θ1<26.5°
ここで、θαは互いに対向する頭頂部124間の距離L1と、基準点320と第1接点330との鉛直方向の距離L2と、を用いて以下の式で表される。
[数3]
θα=tan-1(L1/L2)
なお、線分310は、平面視における貫通孔110の中心(又は、平面視において頭頂部124によって描かれる環状形状の中心)を含む任意の断面において、互いに対向する側壁120の距離(基板100の面方向の距離)が他よりも短い箇所における線分に相当していてもよい。又は、線分310は、平面視において環状に描かれる頭頂部124の中心を通り、当該中心を基準に対向する頭頂部124を結ぶ線分のうち、他よりも短い線分に相当していてもよい。又は、線分310は、平面視における貫通孔110の中心を含む任意の断面において、最も孔径が狭い箇所の距離を示す線分に相当してもよい。
また、線分310を基準として、上下方向に対称な正方形300は、線分310が正方形300の面積を2等分するように左右方向(基板100の面方向)に正方形300を貫通する、ということもできる。又は、正方形300は線分310によって長辺の長さがL1、短辺の長さが(L1)/2の長方形に分断される、ということもできる。
ここで、図1に示す平面視において、第1接線340は上記の線分310と重畳している。ただし、第1接線340と線分310とは必ずしも平面視において重畳する必要はなく、第1接線340が線分310とずれて定義されてもよい。また、図3では、第1接点330が下面104と側壁120との境界付近に位置する構造を例示したが、この構造に限定されない。第1接点330は、基準点320が定義された側の側壁120に対向する側壁120上に定義されてもよい。図3では、頭頂部124に対して下面104側に位置する基準点320から、下面104側の開口端部126に位置する第1接点330に延びる第1接線340を例示したが、上面102側に対しても上記と同様の手法で基準点、接点、及び接線を定義することができる。
[基準点320について]
図4乃至図7を用いて、貫通電極基板10の基準点320について説明する。ここでは、基準点320の説明の便宜上、図3に示す貫通孔110とは異なる形状の貫通孔110Aに対して貫通電極を形成する場合について例示する。ただし、貫通孔110Aの互いに対向する頭頂部124A間の距離は貫通孔110と同様にL1である。図4及び図5は、本発明の一実施形態に係る貫通電極基板において、貫通電極基板の一方及び他方の面側からシード層を形成する工程を示す断面図である。また、図6は、本発明の一実施形態に係る貫通電極基板において、シード層上にめっき層を形成する工程を示す断面図である。また、図7は、本発明の一実施形態に係る貫通電極基板において、貫通電極が完成した状態を示す断面図である。
図4に示すように、貫通孔110Aが形成された基板100に対して、下面104側からスパッタリング法によりシード層202A、222を形成する。シード層202A、222は貫通孔110Aの下面104側の側壁120A及び下面104に形成される。図4に示す断面視において、シード層202Aはシード層端部229まで形成される。
次に、図5に示すように、貫通孔110Aが形成された基板100に対して、上面102側からスパッタリング法によりシード層202B、212を形成する。シード層202B、212は貫通孔110Aの上面102側の側壁120B及び上面102に形成される。図5に示す断面視において、シード層202Bはシード層端部228まで形成される。
次に、図6に示すように、シード層202(202A及び202B)、212、222上にめっき層204(204A及び204B)、214、224を形成する。めっき層204、214、224の形成はシード層202、212、222に通電する電解めっき法によって行われる。めっき層204、214、224はシード層202、212、222から等方的に形成される。つまり、めっき層204Aはシード層端部229からD1方向及びD2方向に等方的に形成され、めっき層204Bはシード層端部228からD3方向及びD4方向に等方的に形成される。なお、シード層端部228、229はシード層の膜厚が薄いため側壁120A、120Bの面方向の抵抗値が高くなり、特にめっき形成初期において形成速度が遅くなる。したがって、シード層端部228、229を起点としためっき層204A、204Bの形成速度は、上面102及び下面104にそれぞれ形成されたシード層212、222を起点としためっき層214、224の形成速度に比べて遅くなる。
ここで、めっき層204AがD1方向に進んでシード層端部229に対向する側壁120Aから成長するめっき層204Aに到達し、めっき層204BがD3方向に進んでシード層端部228に対向する側壁120Bから成長するめっき層204Bに到達すると、貫通孔110Aがめっき層204A及び204Bによって塞がれてしまう。貫通孔110Aがめっき層204によって塞がれてしまうと、めっき層204で塞がれた箇所の内部には新たなめっき液が供給されず、めっき層204の成長が進まなくなる。
ここで、上下配線の安定した電気的接続を実現する貫通電極200を得るためには、上記のように貫通孔110Aがめっき層204によって塞がれてしまう前に、シード層端部229からD2方向に成長するめっき層204Aと、シード層端部228からD4方向に成長するめっき層204Bと、が接続される必要がある。つまり、シード層端部228、229間の距離をL1以下にする必要がある。換言すると、シード層端部228、229の位置が図3に示す基準点320の位置と一致する、又はシード層端部228、229の位置が基準点320よりも頭頂部124側に位置する場合に、貫通孔110Aがめっき層204によって塞がれてしまう前にめっき層204Aとめっき層204Bとを接続することができる。
上記のように少なくともシード層202を基準点320まで形成することで、図7に示すように上下配線の安定した電気的接続を実現する貫通電極200を得ることができる。ここで、図4乃至図7に示すように、互いに対向する側壁120A、120Bの頭頂部124Aが平行である場合、線分310は平行な頭頂部124の中点に位置するように仮定されてもよい。
[角度θ1及び角度θ2の導出方法]
上記の[数1]及び[数2]における角度θ1及び角度θ2の導出方法について説明する。ここで、従来の貫通電極基板において、スパッタリング法によって形成されたシード層の薄膜の付き回り性を示す断面図を図35に示す。図35に示すように、基板900の上面902及び下面904に対して直交する従来の貫通孔910に対して、一般的なスパッタリング法を用いてシード層912、922を形成すると、成膜条件によって多少の変動はあるものの、シード層912、922が形成されるシード層端部929の深さL4は概ね貫通孔910の孔径L3に対して約2倍であることが判っている。つまり、一般的なスパッタリング法によると、アスペクト比が2の付き回り性を得ることが判明していた。図35において、本発明の接線に相当する線の鉛直方向に対する角度θ2αは以下の式から求められる。
[数4]
θ2α=tan-1(1/2)≒26.5°
つまり、一般的なスパッタリング法では、基板に対してさまざまな角度を有するスパッタリング原子(成膜材料)が飛来するが、貫通孔における成膜端部(成膜限界)は上記の条件によって制限される。つまり、貫通孔内部のある基準点にスパッタリング原子を到達させるためには、基準点から互いに対向する2つの開口端部へ延びる2つの接線のなす角(例えば、図3に示すθ1+θ2)が26.5°以上であればよい。ここで、従来の構造よりも高いアスペクト比を得るためには、少なくともθ1を26.5°未満にすることが好ましい。同様に、高いアスペクト比を得るためには、θ1をθα以上にすることが好ましい。
以上のように、本発明の実施形態1に係る貫通電極基板10によると、上下配線の安定した電気的接続を実現する貫通電極200を得ることができるため、信頼性の高い貫通電極基板を提供することができる。
図8は、本発明の一実施形態に係る貫通電極基板において、側壁の形状を説明するための断面図である。図3では、正方形300の角の基準点320に基づいて角度θ1及び角度θ2の導出した。一方で、図8では、第1接線340は頭頂部124から第1接点330を通って延びており、第2接線370は頭頂部124から第2接点360を通って延びている。また、図8では、第2接線370は側壁120に沿って頭頂部124から開口端部126へ延びているが、開口端部126に第2接点360を定義した。
図8に示すように、頭頂部124に基づいて角度θ1及び角度θ2の導出を行うことで、シード層202を頭頂部124まで形成することができるため、より安定した上下配線の電気的接続を得ることができる。ここで、図8では、頭頂部124がある一点を示す構造を例示したが、この構造に限定されない。例えば、図4乃至図7に示すように、互いに対向する側壁120が平行となる領域を頭頂部124ということもできる。図4乃至図7に示すように、互いに対向する側壁120A、120Bの頭頂部124Aが平行である場合、第1接線340及び第2接線370は、それぞれ平行な頭頂部124の中点(基準点)と第1接点330及び第2接点360とを通る直線として定義される。
〈実施形態1の変形例〉
図9乃至図11を用いて実施形態1の変形例について説明する。実施形態1の変形例では、実施形態1とは異なる側壁120の形状及び角度θ1及び角度θ2の導出方法について説明する。
図9は、本発明の一実施形態の変形例に係る貫通電極基板の断面図である。図9に示すように、貫通電極基板11の側壁120Cは開口端部126Cから頭頂部124Cに向かって貫通孔110Cの内部の方向に凹形状を有している。つまり、側壁120Cは、開口端部126Cから頭頂部124Cに向かって鉛直方向に対する傾斜角が大きくなっている。貫通電極基板11は図9に示すような側壁120Cを有することで、スパッタリング原子が届きにくい頭頂部124C付近の側壁120Cに対して、スパッタリング原子が成膜されやすくなる。貫通孔110Cに対して直進性が非常に高い一部のスパッタリング原子は、貫通孔110Cを通過してしまうが、貫通電極基板11によると、頭頂部124C付近の側壁120Cは鉛直方向に対して傾斜角が大きいため、上記の直進性が高いスパッタリング原子を頭頂部124C付近の側壁120Cに成膜することができる。したがって、上面102C側のシード層202Cと下面104側のシード層202Dとを近づけることができるため、より安定した上下配線の電気的接続を得ることができる。
図10は、本発明の一実施形態の他の変形例に係る貫通電極基板の断面図である。図10に示すように、貫通電極基板12の側壁120Eは開口端部126Eから頭頂部124Eに向かって貫通孔110Eの内部の方向に凸形状を有している。つまり、側壁120Eは、開口端部126Eから頭頂部124Eに向かって鉛直方向に対する傾斜角が小さくなっている。また、貫通電極基板12では、シード層202E、202Fが頭頂部124E付近にも形成されている。貫通電極基板12は図10に示すような側壁120Eを有することで、例えば上面102側から飛来したスパッタリング原子が頭頂部124Eを越えて頭頂部124Eよりも下面104E側に成膜されやすくなる。したがって、シード層202Eとシード層202Fとが頭頂部124Eで途切れることが抑制され、シード層202E、202Fを頭頂部124E付近に形成することができる。
図11は、図10に示す貫通電極基板において、側壁の形状を説明するための断面図である。図3では、第2接点360が開口端部126に位置していた。一方で図11では、第2接点360Gは側壁120Gに位置している。図11に示す場合でも、まず貫通孔110Gにおいて、互いに対向する頭頂部124Gを結ぶ長さL5の線分310Gを基準として、上下方向に対称な正方形300Gを仮定する。正方形300Gの1辺の長さはL5である。次に、正方形300Gの1つの角を基準点320Gとして定義する。
そして、基準点320Gから貫通孔110Gの外側、つまり基準点320Gから頭頂部124Gの反対方向に向けて延長する直線のうち、貫通孔110Gの基準点320Gに対向する側壁120G側の開口端部126Gに位置する第1接点330Gを通って延びる第1接線340Gを定義する。ここで、第1接点330Gと基準点320Gとの鉛直方向の距離はL6である。また、図3に示す実施形態1と同様に、平面視において基準点320Gから第1接線340Gとは反対方向に延びて側壁120Gに位置する第2接点360Gを通る第2接線370Gを定義する。第1接線340Gの鉛直方向350Gに対する角度をθ1と定義し、第2接線370Gの鉛直方向350Gに対する角度をθ2と定義する。
上記のように、第2接点360Gは開口端部126Gだけでなく、側壁120Gに位置していてもよい。また、第2接点360Gと同様に、第1接点330Gも開口端部126Gに限定されず、側壁120Gに位置していてもよい。
図12乃至図29を用いて、本発明の実施形態2に係るインターポーザ20の構成及び製造方法について説明する。実施形態2では、インターポーザ20の貫通電極基板として実施形態1で説明した貫通電極基板10を用いた例について説明する。
図12は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの概要を示す平面図である。また、図13は、本発明の一実施形態に係るインターポーザのB−B’断面図である。図12及び図13に示すように、本発明の実施形態2に係るインターポーザ20は、上面501及び下面502を有し、上面501と下面502とを貫通する貫通孔520が設けられた基板500と、貫通孔520の内部に配置され、上面501と下面502とを接続する貫通電極510とを有する。
図13において、貫通電極510はシード層511及びめっき層512を含み、シード層511は貫通孔520の側壁504上に配置され、めっき層512はシード層511上に配置される。めっき層512を電解めっき法で形成する場合、シード層511に通電することでめっき層512を形成する。また、シード層511はめっき層512が基板100中に拡散することを抑制する材料を用いる。貫通孔520の形状は図2に示す貫通孔110と同様に、貫通孔520の開口端部506から側壁504に備えられた頭頂部508に向かって徐々に孔径が小さくなる形状である。貫通孔520の形状には、図7に示す貫通孔110A、図9に示す貫通孔110C、又は図10に示す貫通孔110Eの形状を適用することができる。
基板500の上面501側には、第1絶縁層540と第1配線550とが配置されている。第1絶縁層540には、基板500の上面501及び貫通電極510の一部の上に配置され、貫通電極510の一部を露出する開口部541が設けられている。つまり、第1絶縁層540は、少なくとも一部が貫通電極510に接し、他の一部が外部に露出されるように配置されている。第1配線550は、第1絶縁層540上及び開口部541内部に配置され、貫通電極510と電気的に接続される。また、第1配線550は、第1絶縁層540上及び貫通電極510上に配置されたシード層551と、シード層551上に配置されためっき層552とを含む。ここで、第1絶縁層540及び第1配線550を第1配線構造体ということもできる。
また、基板500の下面502側にも上面501側と同様に、第2絶縁層560と第2配線570とが配置されている。第2絶縁層560には、基板500の下面502及び貫通電極510の一部の上に配置され、貫通電極510の一部を露出する開口部561が設けられている。つまり、第2絶縁層560は、少なくとも一部が貫通電極510に接し、他の一部が外部に露出されるように配置されている。第2配線570は、第2絶縁層560上及び開口部561内部に配置され、貫通電極510と電気的に接続される。また、第2配線570は、第2絶縁層560上及び貫通電極510上に配置されたシード層571と、シード層571上に配置されためっき層572とを含む。ここで、第2絶縁層560及び第2配線570を第2配線構造体ということもできる。
基板500としては、ガラス基板を使用することができる。また、ガラス基板の他にも、石英基板、サファイア基板、樹脂基板などの絶縁基板、シリコン基板、炭化シリコン基板、化合物半導体基板などの半導体基板、ステンレス基板などの導電性基板を使用することができる。また、基板に使用する材料として、熱膨張係数が2×10-6[/K]以上17×10-6[/K]以下の範囲の材料を使用することができる。また、これらが積層されたものであってもよい。基板500の厚さは、特に制限はないが、例えば、100μm以上800μm以下の厚さの基板を使用することができる。基板100の厚さは、より好ましくは、200μm以上400μm以下であるとよい。上記の基板の厚さの下限よりも基板が薄くなると、基板のたわみが大きくなる。その影響で、製造過程におけるハンドリングが困難になるとともに、基板上に形成する薄膜等の内部応力により基板が反ってしまう。また、上記の基板の厚さの上限よりも基板が厚くなると貫通孔の形成工程が長くなる。その影響で、製造工程が長期化し、製造コストも上昇してしまう。
シード層511は、下地の基板500と密着性がよい導電材料を使用することができる。例えば、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)これらの化合物、あるいはこれらの合金などを使用することができる。特に、めっき層512が銅(Cu)を含む場合、シード層511は、Cuの拡散を抑制する材料を使用することができ、例えば窒化チタン(TiN)、窒化モリブデン(MoN)、窒化タンタル(TaN)等を使用してもよい。ここで、シード層511の厚さは、特に制限はないが、例えば、50nm以上400nm以下の範囲で適宜選択することができる。
めっき層512は、シード層511との密着性が良く、電気伝導度が高い導電材料を使用することができる。例えば、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、スズ(Sn)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)等の金属またはこれらを用いた合金などから選択することができる。めっき層512は貫通孔520内部の側壁504に沿って配置されている。つまり、貫通孔520の内部には空洞が設けられている。ただし、上記の構造に限定されることはなく、貫通孔520内部がめっき層512によって充填されていてもよい。又は側壁504に沿って配置されためっき層512の内側の領域に樹脂材料などの充填材料が配置されていてもよい。
第1絶縁層540及び第2絶縁層560は、ガスや水分を透過する性質を有する樹脂層を使用することができる。樹脂層としては、上記のポリイミドの他に、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリアミド、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、液晶ポリマー、ポリアミドイミド、ポリベンゾオキサゾール、シアネート樹脂、アラミド、ポリオレフィン、ポリエステル、BTレジン、FR−4、FR−5、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、シンジオタクチック・ポリスチレン 、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルニトリル、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテルポリサルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミドなどを用いることができる。上記の樹脂は単体で用いられてもよく、2種類以上の樹脂を組み合わせて用いられてもよい。また、上記の樹脂に、ガラス、タルク、マイカ、シリカ、アルミナ等、無機フィラーを併用して用いてもよい。ここで、第1絶縁層540及び第2絶縁層560に使用する樹脂は、応力緩和を目的として、常温にて1×109[dyne/cm2]以下のヤング率を有する樹脂を使用してもよい。
また、第1絶縁層540及び第2絶縁層560は樹脂層に限定されず、無機絶縁層を使用することもできる。無機絶縁層としては、酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(SiN)、酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、シリコンカーバイト(SiC)、窒化シリコンカーバイト(SiCN)、炭素添加シリコンオキサイド(SiOC)などを使用することができる。ここで、第1絶縁層540及び第2絶縁層560として、上記の無機絶縁層を単層で使用してもよく、積層で使用してもよい。また、第1絶縁層540及び第2絶縁層560として、樹脂層と無機絶縁層とを積層してもよい。
また、第1絶縁層540及び第2絶縁層560として、フィルム状樹脂を用いることができる。フィルム状樹脂とは、1μm以上100μm以下のフィルムであり、基板に形成する前からフィルム状となっている樹脂である。フィルム状樹脂は、シート状樹脂又はラミネート状樹脂ということもできる。
シード層551、571は、下地の第1絶縁層540及び第2絶縁層560と密着性がよい導電材料を使用することができる。例えば、シード層511と同様に、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)これらの化合物、あるいはこれらの合金などを使用することができる。特に、めっき層552、572が銅(Cu)を含む場合、シード層551、571は、Cuの拡散を抑制する材料を使用することができ、例えば窒化チタン(TiN)、窒化モリブデン(MoN)、窒化タンタル(TaN)等を使用してもよい。ここで、シード層551、571の厚さは、特に制限はないが、例えば、20nm以上1μm以下の範囲で適宜選択することができる。また、シード層551、571の厚さは、より好ましくは100nm以上300nm以下であるとよい。
めっき層552、572は、シード層551、571との密着性が良く、電気伝導度が高い導電材料を使用することができる。例えば、めっき層512と同様に、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、スズ(Sn)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)等の金属またはこれらを用いた合金などから選択することができる。
以上のように、実施形態2に係るインターポーザ20によると、上下配線の安定した電気的接続を実現する貫通電極510を得ることができるため、信頼性の高いインターポーザを提供することができる。また、第1絶縁層540及び第2絶縁層560がガスや水分を透過するため、貫通孔520内部の空洞に含まれるガスや水分を外部に放出しやすくなる。したがって、貫通電極510の酸化を抑制することができ、インターポーザ20を構成する材料から放出されるガスが充満し、貫通孔520内部の内圧が上昇することに起因する破裂などの問題を抑制することができる。
[貫通電極基板の製造方法]
図14乃至図29を用いて、本発明の実施形態2に係るインターポーザ20の製造方法を説明する。図14乃至図29において、図13に示す要素と同じ要素には同一の符号を付した。ここで、貫通電極基板としてガラス基板を使用したガラスインターポーザの製造方法について説明する。
図14は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、基板内部にレーザ光を照射する工程を示す断面図である。図14では、フェムト秒レーザを基板500に照射することで、貫通孔を形成したい領域の基板の材料を変質させ、エッチングする方法について説明する。ここで、光源600から出射されたレーザ光601は基板500の上面501側から入射され、基板500の内部の貫通孔を形成したい領域で焦点を結ぶ。レーザ光601が焦点を結んだ位置では、高いエネルギーが基板500に供給され、基板の材料が変質する。例えば、図13に示すように、開口端部506から側壁504に備えられた頭頂部508に向かって徐々に孔径が小さくなる形状の貫通孔520を形成したい場合、レーザ光601の焦点サイズを変化させながら光源600を基板の板厚方向に走査すればよい。
上記では、変質層を形成する方法としてフェムト秒レーザを用いた製造方法を例示したが、フェムト秒レーザ以外の方法で変質層を形成することができる。例えば、波長λのパルスレーザをレンズで集光することで変質層を形成してもよい。
上記のレーザのパルス幅、波長、及びエネルギー等は、基板に用いられる材質の組成及び吸収係数等に応じて適宜設定される。例えば、ガラス基板に変質層を形成する場合、パルスレーザのパルス幅は1ナノ秒(nsec)以上200nsec以下の範囲とするとよい。パルス幅が下限よりも短いと、高価なレーザ発振器が必要となり、パルス幅が上限よりも長いと、レーザパルスの尖頭値が低下して加工性が低下するという問題が生じる。また、パルスレーザの波長λは、535nm以下とするとよい。波長λが上限よりも長いと、照射スポットが大きくなるため、微小孔を形成することが困難になる、及び熱の影響で照射スポットの周囲が割れやすくなるという問題が生じる。
図15は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、基板内部に変質領域を形成する工程を示す断面図である。図15に示すように、上記のレーザ照射によって基板500には上面501及び下面502から基板500の内部に向かって径が小さくなる変質領域503が形成される。変質領域503は所望の貫通孔の形状に合わせて、適宜形状を変更することができる。ここで、変質領域503の領域が後の貫通孔520になるため、所望の貫通孔520の大きさに合わせて変質領域を調整すればよい。
ここで、変質領域について詳しく説明する。上記のように、ガラス基板のレーザ光が照射された領域では、光化学的な反応が起きる。その結果、レーザ光が照射された領域では、E´センターや非架橋酸素などの欠陥、及び/又は、レーザ照射による急熱・急冷によって発生した、高温度域における疎なガラス構造が生成される。上記の欠陥及び疎なガラス構造は、レーザ光の照射を行っていない領域のガラス基板に比べて所定のエッチング液に対してエッチングされやすくなる。
図16は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、薬液を使用して基板の変質領域をエッチングする工程を示す断面図である。基板500を薬液611に浸漬させると、変質領域503には微小な孔や微小な溝が形成されるため、変質領域503は変質していない領域と比べて薬液によるエッチングレートが早い。つまり、基板500全体を薬液611に浸漬させることで変質領域503が選択的に又は変質していない領域に比べて早い速度でエッチングされる。図16では、容器610に入れられた薬液611に基板500を浸漬することで上面501側及び下面502側の両面側からエッチングを行う方法を示す。
ここで、エッチングに使用する薬液611は、変質領域503以外の領域に対して変質領域503を選択的又は早いエッチングレートでエッチングできる薬液を用いる。例えば、基板500がガラス基板であれば、フッ酸(HF)、バッファードフッ酸(BHF)、界面活性剤添加バッファードフッ酸(LAL)などを使用することができる。エッチングに使用する薬液は基板の材質によって適宜選択することができる。また、エッチングの方法は浸漬させる方法以外にも、スピンコート式のエッチング方法でもよい。スピンコート式のエッチングを行う場合は、片面ずつ処理を行う。ここで、エッチング液、エッチング時間、エッチング処理温度については、形成された変質領域503の形状や、目的とする貫通孔の加工形状に応じて適宜選択されてもよい。
図17は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、基板に貫通孔を形成する工程を示す断面図である。上記の薬液611を使用したエッチングによって変質領域503を除去することで、上面501側の第1側壁504A及び下面502側の第2側壁504Bによって囲まれた貫通孔520を形成する。図17に示すように、第1側壁504Aと第2側壁504Bとの間に他の領域よりも突出した頭頂部508が設けられている。ここで、貫通孔520の平面視における形状には特に制限はなく、例えば円形でもよく、それ以外にも矩形や多角形であってもよい。もちろん、角に丸みを帯びた矩形や多角形であってもよい。
ここで、図14乃至図17では、基板500において貫通孔を形成したい領域にレーザ光を照射して変質領域を形成し、薬液によってウェットエッチングすることで貫通孔を形成する方法を説明したが、この方法に限定されない。例えば、高出力のレーザを基板500に照射し、基板を融解することで貫通孔を形成してもよい。例えば、ガラス基板を加工するレーザとしてはCO2レーザなどを使用することができる。
図18は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、基板の一方の面側から貫通孔内部にシード層を形成する工程を示す断面図である。図18に示すように、基板500の設けられた貫通孔520に対して、上面501及び第1側壁504Aに第1シード層511Aを形成する。ここで、図13に示すシード層511のうち、上面501及び第1側壁504Aに形成されるシード層511を第1シード層511Aという。
第1シード層511Aは、例えば、Cu、Ti、Ta、W等の金属またはこれらを用いた合金の単層または積層を使用することができ、真空蒸着法又はスパッタリング法等のPVD法により形成することができる。第1シード層511Aに使用する材料は、後に第1シード層511A上に形成するめっき層512と同じ材質を選択することができる。ここで、第1シード層511Aは、好ましくは20nm以上1μm以下の膜厚で形成するとよい。また、第1シード層511Aは、より好ましくは100nm以上300nm以下の膜厚で形成するとよい。
図19は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、基板の他方の面側から貫通孔内部にシード層を形成する工程を示す断面図である。図19に示すように、基板500の設けられた貫通孔520に対して、下面502及び第2側壁504Bに第2シード層511Bを形成する。ここで、図13に示すシード層511のうち、下面502及び第2側壁504Bに形成されるシード層511を第2シード層511Bという。
第2シード層511Bは、第1シード層511Aと同様に、Cu、Ti、Ta、W等の金属またはこれらを用いた合金の単層または積層を使用することができ、真空蒸着法又はスパッタリング法等のPVD法により形成することができる。第2シード層511Bに使用する材料は、後に第2シード層511B上に形成するめっき層512と同じ材質を選択することができる。つまり、第1シード層511Aと同様の材料を選択することができる。ここで、第2シード層511Bは、好ましくは20nm以上1μm以下の膜厚で形成するとよい。また、第2シード層511Bは、より好ましくは100nm以上300nm以下の膜厚で形成するとよい。
ここで、第1シード層511A及び第2シード層511Bは、頭頂部508に形成されていなくてもよい。つまり、第1シード層511Aを頭頂部508よりも上面501側の第1端部まで形成し、第2シード層511Bを頭頂部508よりも下面502側の第2端部まで形成してもよい。このとき、第1シード層511A及び第2シード層511Bから露出された頭頂部508の側壁に沿った長さ、つまり、第1端部から第2端部までの側壁に沿った長さが、互いに対向する頭頂部508間の距離よりも短くなるように第1シード層511A及び第2シード層511Bを形成する。この場合、以下で説明するめっき層512が第1端部及び第2端部の各々から頭頂部508に向かって形成されることで、第1シード層511A及び第2シード層511Bは電気的に接続される。
図20は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、シード層上にめっき層を形成する工程を示す断面図である。図20に示すように、まず、第1シード層511A及び第2シード層511B(以降、両者を併せてシード層511という)上にフォトレジストを塗布した後に、露光及び現像を行うことによりレジストパターン630を形成する。レジストパターン630は、少なくとも貫通孔520を露出するように形成される。次に、シード層511に通電することで電解めっきを行い、レジストパターン630から露出しているシード層511上にめっき層512を形成する。
図21は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、レジストマスクを除去する工程を示す断面図である。図21に示すように、めっき層512を形成した後に、レジストパターン630を構成するフォトレジストを有機溶媒により除去する。なお、フォトレジストの除去には、有機溶媒を用いる代わりに、酸素プラズマによるアッシングを用いることもできる。
図22は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、めっき層から露出したシード層をエッチングする工程を示す断面図である。図22に示すように、レジストパターン630によって覆われ、めっき層512が形成されなかった領域のシード層511を除去する。
ここで、図20乃至図22の工程において、貫通孔520の内部に形成される貫通電極510及び貫通電極510に接続された上面501及び下面502上の配線とは電気的に独立した配線を上面501及び下面502上に形成することもできる。具体的には、貫通電極510から電気的に独立した配線を形成したい領域が開口されたレジストパターン630を形成し、その領域のシード層511を露出させ、めっき層512を形成し、めっき層512が形成されていない領域のシード層511を除去する。これによって、図20乃至図22の工程で形成された貫通電極510と同じ工程で配線を形成することができる。
図23は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、貫通電極基板の上面に形成された配線を露出する開口部が設けられた絶縁層を形成する工程を示す断面図である。ここで、第1絶縁層540として、感光性ポリイミドを使用した方法について説明する。図23に示すように、第1絶縁層540として感光性ポリイミドをスピンコート法等の塗布法を使用して基板500の上面501上に塗布し、フォトマスクを用いて露光し、現像することで、貫通電極510の少なくとも一部を露出する開口部541を形成する。
開口部541を形成した後に、塗布した第1絶縁層540を硬化させるために熱硬化処理を行う。熱硬化処理は、使用する第1絶縁層540のガラス転移温度以下に設定することが好ましい。ガラス転移温度を越す温度で硬化させると、開口部541の形状が変形してしまい、設計寸法よりも開口径が大きくなるなどの問題が発生するからである。例えば、第1絶縁層540として感光性ポリイミドを使用した場合、感光性ポリイミドのガラス転移温度が280℃であれば、250℃で熱処理を行うことが好ましく、例えば、250℃、1時間、窒素雰囲気下で熱処理を行うとよい。なお、熱硬化の処理に限らず、この工程以降の熱処理は、感光性ポリイミドのガラス転移温度を越えないようにして行うことが好ましい。
ここで、第1絶縁層540として塗布法によって樹脂材料を形成する絶縁層の代わりに、フィルム状樹脂を貼り付けることで得られる絶縁層を用いてもよい。フィルム状樹脂は基板に形成する前からフィルム状の形状を保持しているため、貫通孔520上に形成しても樹脂が貫通孔520内部にほとんど落ち込むことなく貫通孔520の端部を覆って中空構造を形成することができる。第1絶縁層540としてフィルム状樹脂を用いた場合、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程によって開口部541を形成することができる。又は、レーザ等のエネルギー線を用いて樹脂を昇華させることで開口部541を形成してもよい。
図24は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、絶縁層及び開口部に露出された配線上にシード層を形成する工程を示す断面図である。図24に示すように、第1絶縁層540上及び開口部541の内部で露出された貫通電極510上に、シード層551を形成する。シード層551は、例えば、Cu、Ti、Ta、W等の金属またはこれらを用いた合金の単層または積層を使用することができ、PVD法(真空蒸着法およびスパッタリング法等)又はCVD法等により形成することができる。シード層551に使用する材料は、後にシード層551上に形成するめっき層552と同じ材質を選択することができる。ここで、シード層551は、好ましくは20nm以上1μm以下の膜厚で形成するとよい。また、シード層551は、より好ましくは100nm以上300nm以下の膜厚で形成するとよい。
図25は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、シード層上にめっき層を形成する工程を示す断面図である。図25に示すように、シード層551上にフォトレジストを塗布した後に、露光及び現像を行うことにより配線パターンを形成したい領域が開口されたレジストパターン680を形成する。次に、シード層551に通電することで電解めっきを行い、レジストパターン680から露出しているシード層551上にめっき層552を形成する。
図26は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、シード層上のレジストマスクを除去する工程を示す断面図である。図26に示すように、めっき層552を形成した後に、レジストパターン680を構成するフォトレジストを有機溶媒により除去する。なお、フォトレジストの除去には、有機溶媒を用いる代わりに、酸素プラズマによるアッシングを用いることもできる。
図27は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、めっき層から露出したシード層をエッチングする工程を示す断面図である。図27に示すように、レジストパターン680によって覆われ、めっき層552が形成されなかった領域のシード層551を除去(エッチング)することで、各々の配線を電気的に分離する。シード層551のエッチングによって、めっき層552の表面もエッチングされて薄膜化されるため、この薄膜化の影響を考慮してめっき層552の膜厚を設定することが好ましい。この工程におけるエッチングとしては、ウェットエッチングやドライエッチングを使用することができる。また、この工程によって、貫通電極510上及び第1絶縁層540上にシード層551及びめっき層552を含む第1配線550が形成される。
図28は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、貫通電極基板の下面に形成された配線を露出する開口部が設けられた絶縁層を形成する工程を示す断面図である。図28に示す第2絶縁層560は、第1絶縁層540と同じ材料及び方法で形成することができる。開口部541と同様にして、第2絶縁層560には、貫通電極510の少なくとも一部を露出する開口部561が形成される。
図29は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、貫通電極基板の下面側にシード層及びめっき層を形成する工程を示す断面図である。ここでは、図24乃至図27に示す工程と同じ処理を行うことで、基板500の下面502側に第2配線570を形成する。
以上のように、実施形態2に係るインターポーザ20の製造方法によると、貫通孔520内部の側壁504に対するシード層511の付き回り性を向上させることができる。したがって、貫通孔側壁に対する付き回り性を向上させるためにシード層の形成方法を工夫する必要がなくなり、従来の成膜装置及び成膜プロセスを用いてシード層を形成することができる。
〈実施形態3〉
実施形態3では、実施形態1に示す貫通電極基板10又は実施形態2に示すインターポーザ20を用いて製造される半導体装置について説明する。以下の説明では、実施形態1に示す貫通電極基板10を用いた半導体装置について説明するが、貫通電極基板10をインターポーザ20に置き換えてもよい。
図30は、本発明の一実施形態に係る貫通電極基板を用いた半導体装置を示す断面図である。半導体装置1000は、3つの貫通電極基板1310、1320、1330が積層され、例えば、DRAM等の半導体素子が形成されたLSI基板1400に接続されている。貫通電極基板1310は、第1配線550、第2配線570等で形成された接続端子1511、1512を有している。これらの貫通電極基板1310、1320、1330はそれぞれが異なる材質の基板から形成された貫通電極基板であってもよい。接続端子1512は、LSI基板1400の接続端子1500とバンプ1610により接続されている。接続端子1511は、貫通電極基板1320の接続端子1522とバンプ1620により接続されている。貫通電極基板1320の接続端子1521と、貫通電極基板1330の接続端子1532と、についても、接続端子がバンプ1630により接続する。バンプ1610、1620、1630は、例えば、インジウム、銅、金等の金属を用いる。
なお、貫通電極基板を積層する場合には、3層に限らず、2層であってもよいし、さらに4層以上であってもよい。また、貫通電極基板と他の基板との接続においては、バンプによるものに限らず、共晶接合など、他の接合技術を用いてもよい。また、ポリイミド、エポキシ樹脂等を塗布、焼成して、貫通電極基板と他の基板とを接着してもよい。
図31は、本発明の一実施形態に係る貫通電極基板を用いた半導体装置の別の例を示す断面図である。図31に示す半導体装置1000は、MEMSデバイス、CPU、メモリ等の半導体チップ(LSIチップ)1410、1420、および貫通電極基板1300が積層され、LSI基板1400に接続されている。
半導体チップ1410と半導体チップ1420との間に貫通電極基板1300が配置され、バンプ1640、1650により接続されている。LSI基板1400上に半導体チップ1410が載置され、LSI基板1400と半導体チップ1420とはワイヤ1700により接続されている。この例では、貫通電極基板1300は、それぞれ機能の異なる複数の半導体チップを積層することで、多機能の半導体装置を製造することができる。例えば、半導体チップ1410を3軸加速度センサとし、半導体チップ1420を2軸磁気センサとすることによって、5軸モーションセンサを1つのモジュールで実現した半導体装置を製造することができる。
半導体チップがMEMSデバイスにより形成されたセンサなどである場合には、センシング結果がアナログ信号により出力されるようなときがある。この場合には、ローパスフィルタ、アンプ等についても半導体チップまたは貫通電極基板1300に形成してもよい。
図32は、本発明の一実施形態に係る貫通電極基板を用いた半導体装置のさらに別の例を示す断面図である。上記2つの例(図30、図31)は、3次元実装であったが、この例では、2次元と3次元との併用実装に適用した例である(2.5次元という場合もある)。図32に示す例では、LSI基板1400には、6つの貫通電極基板1310、1320、1330、1340、1350、1360が積層されて接続されている。ただし、全ての貫通電極基板が積層して配置されているだけでなく、基板面内方向にも並んで配置されている。これらの貫通電極基板はそれぞれが異なる材質の基板から形成された貫通電極基板であってもよい。
図32の例では、LSI基板1400上に貫通電極基板1310、1350が接続され、貫通電極基板1310上に貫通電極基板1320、1340が接続され、貫通電極基板1320上に貫通電極基板1330が接続され、貫通電極基板1350上に貫通電極基板1360が接続されている。なお、図32に示す例のように、貫通電極基板1300を複数の半導体チップを接続するためのインターポーザとして用いても、このよう2次元と3次元との併用実装が可能である。例えば、貫通電極基板1330、1340、1360などが半導体チップに置き換えられてもよい。
上記のように製造された半導体装置1000は、例えば、携帯端末(携帯電話、スマートフォンおよびノート型パーソナルコンピュータ等)、情報処理装置(デスクトップ型パーソナルコンピュータ、サーバ、カーナビゲーション等)、家電等、様々な電気機器に搭載される。
以下、本発明の実施形態1に係る貫通電極基板及びその比較例の貫通電極基板を作製し、貫通電極の付き回り性を評価した結果について具体的に説明する。ここで、表1乃至表6に示す実施例は、実施形態1に係る貫通電極基板のさまざまな形状の実施例における貫通電極の付き回り性の評価結果であり、比較例は実施形態1に類似し、各実施例に対応した形状の貫通電極基板における貫通電極の付き回り性の評価結果である。なお、実施例では、貫通電極基板として板厚が400μmのガラス基板を用いた。
以下に示す実施例1乃至実施例3では、実施形態1に係る貫通電極基板と同様の貫通孔110に対して形成しためっき層の付き回り性を評価した結果を表1乃至表3に示す。ここで、表1乃至表3に示す各パラメータについて図33を用いて説明する。点Pは図8における頭頂部124に相当する。点Cは、図8における第1接点330に相当する。点Aは、図8における第2接点360に相当する。点Oは、点Pから鉛直方向に延びる直線と線分AC(点A及び点Cを結ぶ線分)との交差点に相当する。点Bは、点Pに対向する頭頂部124から鉛直方向に延びる直線と線分ACとの交差点に相当する。また、角APOの角度をθ1とし、角CPOの角度をθ2とした。
ここで、点Aが開口端部126付近に存在しない場合、つまり第2接点360が貫通孔110内部の側壁120に位置する場合は、頭頂部124から第2接点360を通過して延びる直線(第2接線370)と基板100の上面102(又は下面104)との交差点を点Aと定義した。また、点Aと同様に、点Cが開口端部126付近に存在しない場合、つまり第1接点330が貫通孔110内部の側壁120に位置する場合は、頭頂部124から第1接点330を通過して延びる直線(第1接線340)と基板100の上面102(又は下面104)との交差点を点Cと定義した。
表1乃至表3に実施例及び比較例に対して、実施形態1に示す方法でシード層及びめっき層を形成し、めっき層の付き回り性を評価した結果を示す。表1乃至表3における各パラメータについて、図33を用いて説明する。
深さPOは線分POの長さを示し、貫通孔110の開口端部126から頭頂部124までの鉛直方向の距離を示す。貫通孔110が上下に対称な形状を有している場合は、深さPOは貫通孔110の深さの半分に相当する。開口端径ACは線分ACの長さを示し、貫通孔110の開口端部126における孔径に相当する。拡張径AOは線分AOの長さを示し、貫通孔110の側壁120を角度θ1だけ傾けることによって拡張された開口端部126の長さに相当する。中心幅OBは線分OBの長さを示し、貫通孔110の互いに対向する頭頂部124の距離に相当する。ここで、頭頂部124が基板100の板厚方向にずれた位置に存在する場合、貫通孔110の径が最も小さい箇所を中心幅OBとした。角度θは角APCの角度を示し、上記で定義したθ1とθ2とを合計した角度である。
めっき層付き回り性の評価は、シード層をスパッタリング法で約1.1μm形成し、シード層上にめっき層を電解めっき法で約8μm形成したサンプルに対して行われた。めっき層付き回り性の評価はX線透過検査によって得られたX線透過像を観察することで行われた。めっき層付き回り性の評価において、『○』は貫通孔110の側壁120の全域にめっき層が形成されていることを意味する。また、『△』は貫通孔110の側壁120の一部にめっき層が形成されていない領域が存在するが、実使用上問題がないレベルの付き回り性が得られていることを意味する。また、『×』はめっき層が貫通孔110の内部で上下方向に途切れてしまっている、又はかろうじて上下方向につながっているが実使用において信頼性上問題が発生し得るレベルの付き回り性であることを意味する。
めっき層付き回り性の『○』、『△』、又は『×』の判定は、同一形状の貫通孔110を有する同一基板に形成された100個の貫通孔110に対してX線透過検査を行い、観察者が最も付き回り性が悪いと判断した貫通孔110に対する判定結果である。
なお、実施例1乃至実施例3において、シード層及びめっき層の形成条件は以下の通りである。
[シード層形成のスパッタリング条件]
シード層は、Ti層及びCu層の積層構造である。Ti層は、基板100との密着性を向上させる役割をもつ。Ti層及びCu層の形成条件はそれぞれ下記の通りである。
Ti層の形成条件:
スパッタリングガス:Ar
スパッタリング圧力:0.5Pa
スパッタリングガス流量:30sccm
スパッタリング電力:3.0W/cm2
ターゲット−基板間距離:60mm
膜厚:100nm
Cu層の形成条件:
スパッタリングガス:Ar
スパッタリング圧力:0.3Pa
スパッタリングガス流量:30sccm
スパッタリング電力:5.0W/cm2
ターゲット−基板間距離:60mm
膜厚:1μm
[めっき層形成の電解めっき条件]
めっき層はCu層の単層構造である。めっき層は上記のシード層に下記の条件で通電を行うことで形成した。
電流密度 1A/dm2 給電時間2900sec
膜厚:8μm
[実施例1]
実施例1及び比較例1のサンプルに対してめっき層付き回り性を評価した結果を表1に示す。実施例1では、中心幅OBの設計値を61.5μmに固定し、開口端径ACの設計値を90.0μm、95.0μm、98.0μm、100.0μmとして形成した貫通孔110に対してめっき層付き回り性を評価した。ここで、開口端径ACが大きくなるほど、θ(θ1+θ2)が大きくなる。
表1に示すように、角度θが26.2°以上の実施例1−1、1−2、1−3において、良好なめっき層の付き回り性が確認された。特に、角度θが[数1]の条件を満たす場合、具体的には実施例1−1、1−2では、側壁120及び頭頂部124の全域にめっき層が形成されており、非常に良好なめっき層の付き回り性が確認された。一方で、角度θが24.8°であり、[数1]の条件から1°以上角度θが小さい比較例1−1では、めっき層が貫通孔110の内部で上下方向に途切れてしまっていた。
ここで、めっき層の付き回り性において、『△』と『○』との境界条件である実施例1−2の基板におけるシード層及びめっき層の膜厚は以下に示す通りである。基板100の上面102及び下面104に形成されたシード層は約1.1μmであった。また、貫通孔110内部において最もシード層の膜厚が薄い箇所(図33における頭頂部124付近)のシード層の膜厚は約100nmであった。基板100の上面102及び下面104に形成されためっき層は約8μmであった。また、貫通孔110内部の頭頂部124におけるめっき層の膜厚は、上面102及び下面104に形成されためっき層に比べて若干薄い程度だった。
[実施例2]
実施例2及び比較例2のサンプルに対してめっき層付き回り性を評価した結果を表2に示す。実施例2では、中心幅OBの設計値を24.2μmに固定し、開口端径ACの設計値を90.0μm、93.0μm、95.0μm、98.0μmとして形成した貫通孔110に対してめっき層付き回り性を評価した。
表2に示すように、角度θが26.1°以上の実施例2−1、2−2、2−3において、良好なめっき層の付き回り性が確認された。特に、角度θが[数1]の条件を満たす場合、具体的には実施例2−1、2−2では、側壁120及び頭頂部124の全域にめっき層が形成されており、非常に良好なめっき層の付き回り性が確認された。一方で、角度θが25.3°であり、[数1]の条件から1°以上角度θが小さい比較例2−1では、めっき層が貫通孔110の内部でかろうじて上下方向につながっているが実使用において信頼性上問題が発生し得るレベルであった。
[実施例3]
実施例3及び比較例3のサンプルに対してめっき層付き回り性を評価した結果を表3に示す。実施例3では、中心幅OBの設計値を2.1μmに固定し、開口端径ACの設計値を90.0μm、93.0μm、95.0μmとして形成した貫通孔110に対してめっき層付き回り性を評価した。
表3に示すように、角度θが26.2°以上の実施例3−1、3−2において、良好なめっき層の付き回り性が確認された。特に、角度θが[数1]の条件を満たす場合、具体的には実施例3−1では、側壁120及び頭頂部124の全域にめっき層が形成されており、非常に良好なめっき層の付き回り性が確認された。一方で、角度θが25.4°であり、[数1]の条件から1°以上角度θが小さい比較例3−1では、めっき層が貫通孔110の内部でかろうじて上下方向につながっているが実使用において信頼性上問題が発生し得るレベルであった。
以下に示す実施例4乃至実施例6では、実施例1乃至実施例3とは形状の異なる貫通孔110Aに対して形成しためっき層の付き回り性を評価した結果を表4乃至表6に示す。ここで、表4乃至表6に示す各パラメータについて図34を用いて説明する。図34は図33と類似しているが、互いに対向する頭頂部124Aがシード層端部228からシード層端部229にかけて平行な形状を有しており、点Pがシード層端部228に定義されている点において、図33と相違する。つまり、図34は図4乃至図7に示す貫通孔110Aと同様の形状である。ここで、図34において、シード層端部228からシード層端部229までの距離は線分OBの長さと同じになるように設定された。図34は、点Pがシード層端部228に定義されていることを除いては図33と同様なので、詳細な説明は省略する。
[実施例4]
実施例4及び比較例4のサンプルに対してめっき層付き回り性を評価した結果を表4に示す。実施例4では、中心幅OBの設計値を61.5μmに固定し、開口端径ACの設計値を90.0μm、95.0μm、98.0μm、100.0μmとして形成した貫通孔110Aに対してめっき層付き回り性を評価した。
表4に示すように、角度θが26.2°以上の実施例4−1、4−2、4−3において、良好なめっき層の付き回り性が確認された。特に、角度θが[数1]の条件を満たす場合、具体的には実施例4−1、4−2では、側壁120A、120B、及び頭頂部124Aの全域にめっき層が形成されており、非常に良好なめっき層の付き回り性が確認された。一方で、角度θが24.8°であり、[数1]の条件から1°以上角度θが小さい比較例4−1では、めっき層が貫通孔110Aの内部で上下方向に途切れてしまっていた。
[実施例5]
実施例5及び比較例5のサンプルに対してめっき層付き回り性を評価した結果を表5に示す。実施例5では、中心幅OBの設計値を24.2μmに固定し、開口端径ACの設計値を90.0μm、93.0μm、95.0μm、98.0μmとして形成した貫通孔110Aに対してめっき層付き回り性を評価した。
表5に示すように、角度θが26.1°以上の実施例5−1、5−2、5−3において、良好なめっき層の付き回り性が確認された。特に、角度θが[数1]の条件を満たす場合、具体的には実施例5−1、5−2では、側壁120A、120B、及び頭頂部124Aの全域にめっき層が形成されており、非常に良好なめっき層の付き回り性が確認された。一方で、角度θが25.3°であり、[数1]の条件から1°以上角度θが小さい比較例5−1では、めっき層が貫通孔110Aの内部でかろうじて上下方向につながっているが実使用において信頼性上問題が発生し得るレベルであった。
[実施例6]
実施例6及び比較例6のサンプルに対してめっき層付き回り性を評価した結果を表6に示す。実施例6では、中心幅OBの設計値を2.1μmに固定し、開口端径ACの設計値を90.0μm、93.0μm、95.0μmとして形成した貫通孔110Aに対してめっき層付き回り性を評価した。
表6に示すように、角度θが26.2°以上の実施例6−1、6−2において、良好なめっき層の付き回り性が確認された。特に、角度θが[数1]の条件を満たす場合、具体的には実施例6−1では、側壁120A、120B、及び頭頂部124Aの全域にめっき層が形成されており、非常に良好なめっき層の付き回り性が確認された。一方で、角度θが25.4°であり、[数1]の条件から1°以上角度θが小さい比較例6−1では、めっき層が貫通孔110Aの内部でかろうじて上下方向につながっているが実使用において信頼性上問題が発生し得るレベルであった。
以上のように、実施例1乃至実施例6に示しためっき層付き回り性の評価結果からも、本発明の実施形態1に係る貫通電極基板において、貫通電極となるめっき層の良好な付き回り性が得られることが確認された。したがって、実施例1乃至実施例6に示した貫通電極基板によると、上下配線の安定した電気的接続を実現する貫通電極を得ることができるため、信頼性の高い貫通電極基板を提供することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。