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JP6601726B2 - 還流式紙幣収納装置、及び紙幣取扱装置 - Google Patents
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JP6601726B2 - 還流式紙幣収納装置、及び紙幣取扱装置 - Google Patents

還流式紙幣収納装置、及び紙幣取扱装置 Download PDF

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本発明は、紙幣を収納したり釣銭として払出す入出金機能を備えた還流式紙幣収納装置、及び紙幣取扱装置の改良に関する。
投入された紙幣を受け入れる入金機能や、入金された紙幣を釣り銭や払出し金として払い出す出金機能を備えた還流式紙幣収納装置は、各種自動販売機、入出金装置、両替機等の紙幣取扱装置に装備されており、この還流式紙幣収納装置としては始業時に準備した紙幣、或いは稼働中に投入された紙幣を金種別に収納しておき、必要に応じて釣銭として払い出すように構成されたものが知られている(特許文献1)。
特許文献1には、紙幣を積載するバックアッププレートと、バックアッププレート上を上下動してバックアッププレート上に移載した紙幣を押さえる二本の押し込み部材と、各押し込み部材上に進入してきた紙幣(入金紙幣)をバックアッププレート側へ移載する紙幣収納ガイド部材と、バックアッププレート上の既積載紙幣束の最上紙幣と接して回転することによりこれを出金方向へ取り出す繰出しローラとの協働によって、紙幣を入金させたり出金させるようにした紙幣還流装置が開示されている。
バックアッププレート上に入金紙幣を送り込む手段として上側のフリクションローラと下側のストップローラとから成る分離ローラ対が用いられる。下側のストップローラの回転軸には弾性材料(ゴム)から成る薄板状の羽根を中心部から放射状に突出させたスイーパが固定されている。スイーパの羽根は、フリクションローラ、及びストップローラと干渉しない軸方向両端部等に配置されており、羽根先端部によって紙幣収納部内の紙幣後端部の浮き上がりを押さえ込むように構成されている。
しかし、スイーパをストップローラの回転軸に設けたことによって種々の不具合が発生している。
即ち、図11はスイーパを備えた従来の紙幣還流装置の構成を説明する略図である。
紙幣還流装置200は、紙幣収納部201と、紙幣収納部201の紙幣搬出入部202に配置した分離ローラ対(上側のフリクションローラ231、下側のストップローラ232)230と、バックアッププレート203上の紙幣上面に接して出金方向へ回転することにより最上部の紙幣を出金する繰出しローラ235と、紙幣収納部201と搬送経路Aとの間で紙幣を双方向へ移動させる正逆転可能な搬送ローラ群250と、分離ローラ対230、繰出しローラ235、及び搬送ローラ群250を駆動するモータ、ギヤ群等の駆動機構260と、通紙センサ265と、図示しない制御手段と、を備える。
紙幣収納部201は、上面に紙幣Pを積載し、且つ上下動可能なバックアッププレート203と、入金されてきた入金紙幣P1をバックアッププレート203上に押し込むために上下動可能であり、且つ紙幣通過用の開口を有した押し込み部材210と、バックアッププレート203の上方に位置し押し込み部材210の上下動に際して紙幣通過用の開口内を相対的に進退すると共に紙幣の搬送をガイドする紙幣収納ガイド部材220と、バックアッププレートを上昇方向へ付勢する弾性部材225と、を備える。
下側のストップローラ232の回転軸には弾性材料(ゴム)から成る薄板状の羽根253aを中心部から放射状に突出させたスイーパ253が固定されている。スイーパの羽根は、フリクションローラ231、及びストップローラ232と干渉しない軸方向両端部等に配置されており、羽根先端部によって紙幣収納部内の紙幣後端部の浮き上がりを押さえ込むように構成されている。
図11に示した入金待機ポジションでは、押し込み部材210が下降してバックアッププレート203上の紙幣束Pの最上面に接してこれを押し下げることにより、押し込み部材上に入金紙幣P1の収容空間を形成する。この状態で繰出しローラ235とフリクションローラ231を矢印で示した入金方向へ回転させることにより上記収容空間内に入金紙幣P1を収容する。続いて押し込み部材210だけを上昇させることにより、入金紙幣P1は押し込み部材に設けた紙幣通過用の開口内を相対的に通過してバックアッププレート上に積載した紙幣束P上に移載される。
押し込み部材上に新たに入金されてくる紙幣の先端が既積載紙幣の後端と衝突することを防止するためにスイーパ253が先行紙幣の後端を下向きに叩いて押え込むことにより次紙幣の進入路を確保する。
また、折れ癖や、腰の弱くなった紙幣であっても押し込み部材上に直線的な経路を経て放出することができるように、複数個のストップローラ232の軸方向中間位置にストップローラよりも大径の図示しない腰付けローラを並列配置して紙幣幅方向中央部を下向きに湾曲させつつ搬送することが行われている。
図11に示した入金待機ポジションから図示しない出金時ポジションに移行させる場合には、押し込み部材210を入金待機ポジションよりも更に上昇位置に移動させることによりバックアッププレート上の紙幣束Pの最上面を繰出しローラ235と接触させる。この状態で繰出しローラ235及びフリクションローラ231を矢印とは逆方向の繰出し方向へ回転させることにより最上部の紙幣が紙幣収納部201から外部に繰り出される。
次に、図12(a)乃至(d)はストップローラと同軸状にスイーパを設けた従来装置の問題点を示している。
図12(a)に示すように、新たに放出されてきた入金紙幣P2の先端が収納庫終端に衝突して挫屈して収縮すると、入金紙幣後端がスイーパの羽根253aの届く範囲を逸脱して入金紙幣の後端を叩くことができずに後続紙幣との衝突リスクが発生する。
図12(b)に示すように、羽根の一つが入金された直後の紙幣P1の後端を叩いたとしても、後続紙幣P2が分離ローラ対を通過する際に図示のように後続紙幣が羽根を折り曲げて羽根の回転を邪魔して叩き効果を発揮させずに入金紙幣の後端を浮き上がらせて後続紙幣との衝突リスクを発生させる。
図12(c)に示すように、押し込み部材210上に積載された入金紙幣P1の後端を羽根253aが叩き続けることにより積載紙幣の後端部と羽根の接触箇所との間で摩擦力が発生し、最上部の入金紙幣後端を収納庫内壁240との隙間Sに引き込んでしまい、収納不良が発生する。
また、図12(d)に示すようにストップローラ232に並列配置されたスイーパの羽根253aは出金搬送時になびいて変形し、出金紙幣のスムーズな分離、搬送の抵抗となる。紙幣の分離は、各ローラの摩擦力の差によってなされるが、羽根と出金紙幣との間に摩擦力が発生するのは好ましくない。
特開2013−206344公報
このように従来の還流式紙幣収納装置にあっては、分離ローラ対を構成する下側のストップローラと同軸状(同心状)、且つ並列にスイーパを配置していたことに起因した不具合、或いはスイーパによって解決できない不具合があった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、紙幣搬出入部に設けた分離ローラ対によって紙幣収納部内に紙幣を搬出入するように構成した還流式紙幣収納装置において、分離ローラ対を構成する下側のストップローラと同軸状(同心状)、且つ並列にスイーパを配置していたことに起因した不具合をなくし、更に従来のスイーパによって解決できなかった不具合を解決することを目的としている。
また、従来入金紙幣をバックアッププレート上に押し込んで収納するために使用していた紙幣収納ガイド部材220を廃止して構成のシンプル化と低コスト化を実現することができる。なお、紙幣収納ガイド部材を併用してもよい。
上記目的を達成するため、本発明に係る還流式紙幣収納装置は、紙幣搬出入部と、前記紙幣搬出入部から長手方向に沿って搬入されてきた入金紙幣を上下方向へ積載すると共に、上向きに弾性付勢された昇降自在なバックアッププレートと、前記紙幣搬出入部からの入金紙幣を一時的に保持すると共に前記バックアッププレート上に昇降して該バックアッププレート上の積載紙幣の上面を抑える紙幣保留ユニットと、前記バックアッププレートの上方に配置されると共に前記紙幣保留ユニットに設けた開口内を相対的に昇降し、前記開口を介して前記積載紙幣上面と接して搬出方向へ回転することにより該紙幣を前記紙幣搬出入部へ移行させる繰出しローラと、を備え、前記紙幣保留ユニットは、前記開口を介して対向配置された一対の固定保留部材と、前記入金紙幣を前記各固定保留部材の上方において一時的に保持する紙幣保持姿勢と、保持していた前記入金紙幣を前記各固定保留部材上に落下させる紙幣非保持姿勢との間で変位する可動保留部材と、を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、入金紙幣同士の衝突を防止する目的で使用していたスイーパを廃止することができる。
本発明の一実施形態に係わる還流式紙幣収納装置の基本構成を説明するための略図である。 図1の矢視X−X図である。 紙幣保留ユニットが入金待機ポジションにある状態を示す図である。 固定保留部材上への紙幣の移行過程を示す図である。 固定保留部材上への紙幣の移行完了状態を示す図である。 紙幣保留ユニットの下降途中の状態を示す説明図である。 紙幣保留ユニットが入金待機ポジションに復帰した状態を示す図である。 固定保留部材上に保留された入金紙幣をバックアッププレート上に移載する収納動作を示した図である。 固定保留部材上に保留された入金紙幣をバックアッププレート上に移載する収納動作を示した図である。 出金ポジションを示す説明図である。 スイーパを備えた従来の紙幣還流装置の構成を説明する略図である。 (a)乃至(d)はストップローラと同軸状にスイーパを設けた従来装置の問題点を示した図である。
以下、図示した実施の形態例に基づいて本発明を詳細に説明する。
<基本的構成、及び特徴的構成>
図1は本発明の一実施形態に係わる還流式紙幣収納装置の基本構成を説明するための正面略図であり、図2はその矢視X−X図である。
なお、本明細書において入金方向前方とは図1における左方向であり、入金方向後方とは同図における右方向である。
還流式紙幣収納装置1は、投入された紙幣を受け入れる入金機能や、収納されている紙幣を釣り銭や払出し金として払い出す出金機能を備えており、各種自動販売機、入出金装置、両替機等の紙幣取扱装置に装備される。
還流式紙幣収納装置1は、紙幣取扱装置に設けた図示しない紙幣入金部から投入された紙幣を収納方向と出金方向の双方向へ搬送可能な搬送経路Aと連通し、搬送経路Aを搬送されてきた紙幣を収納(入金)したり該搬送経路へ繰出す(出金する)手段である。本実施形態では、紙幣は、長手方向一端縁を先頭として長手方向に沿って搬送されるものとして説明する。
還流式紙幣収納装置1は、紙幣取扱装置本体側に設けた搬送経路Aから搬送されてきた紙幣を上下方向へ積層した状態で収納する紙幣収納部2と、紙幣収納部2と搬送経路Aとの間で紙幣を入金方向、及び出金方向へ双方向移動させる給紙ローラ群50(50A、50B)と、給紙ローラ群50、その他の可動部を駆動するモータ、ギヤ群等の図示しない駆動機構と、駆動機構を制御する制御手段(CPU、ROM、RAM)100と、を備える。
更に具体的には、還流式紙幣収納装置1は、紙幣搬出入部2aを備えた紙幣収納部2と、紙幣搬出入部から紙幣収納部内に長手方向に沿って搬送されてきた入金紙幣を上下方向へ積載すると共に、上向きに弾性付勢された昇降自在なバックアッププレート3と、紙幣搬出入部からの入金紙幣を一時的に保持すると共にバックアッププレート上に昇降してバックアッププレート上の積載紙幣の上面を抑える紙幣保留ユニット10と、バックアッププレートの上方に配置され、紙幣保留ユニット10に設けた開口11を介して積載紙幣上面と接して出金方向へ回転することにより積載紙幣P1を紙幣搬出入部2aへ移行させる繰出しローラ51と、紙幣搬出入部に配置されて正逆回転する上下一対の分離ローラ52と、分離ローラ対52の入金方向上流側であって該分離ローラ対(のニップ部)との間に紙幣の長手方向長よりも短い間隔を隔てて配置された上下一対の搬送ローラ60と、紙幣保留ユニットを昇降させる過程で作動させる昇降作動機構30と、を備えている。
紙幣収納部2は紙幣を収納する領域であり、紙幣収納部内と紙幣収納部外との境界には搬送経路A上の紙幣を紙幣収納部内に搬入したり、紙幣収納部内の紙幣を搬送経路に搬出する紙幣搬出入部2aを備える。
紙幣収納部2には、上面に入金してきた紙幣を積載し、且つ上下動可能なバックアッププレート3と、バックアッププレートを上方に付勢する弾性部材4と、バックアッププレート上において一体的に上下動可能であり、且つ紙幣通過用の開口11を備えた紙幣保留ユニット10と、紙幣保留ユニットを昇降作動させる昇降作動機構30が配置されている。
紙幣保留ユニット10は、開口11を介して水平方向に対向配置された一対の固定保留部材13と、入金紙幣を各固定保留部材13の上方において一時的に保持する紙幣保持姿勢(図2)と、保持していた入金紙幣を各固定保留部材上に落下させる紙幣非保持姿勢(図5)との間で変位する可動保留部材20と、を備えている。
各固定保留部材13は図2に示したようにL字型をなしており、紙幣を上面にて支持する細幅帯状の板体である底片13aと、底片の外側端縁から立ち上がった細幅帯状の板体である側片13bと、を備えている。
側片13bの上端縁には回転軸14が設けられ、回転軸14によって細幅帯状の板状体である可動保留部材20の一端縁(基端縁)が360度回動自在に支持されている。各可動保留部材20は、紙幣保持姿勢にある時には入金されてきた紙幣の幅方向両端部を支持して固定保留部材13から離隔させることができる程度の突出長を有する。一方、紙幣非保持姿勢に移行することにより支持していた入金紙幣を固定保留部材上に落下させた後では、回転軸を中心として回転する過程で固定保留部材上の入金紙幣と干渉しない程度に短尺に構成されている。また、各可動保留部材20が紙幣保持姿勢にある時に各可動保持部材間に形成される開口11の寸法は、開口内を相対的に上下動する繰出しローラ51と干渉しないように構成されている。
紙幣保留ユニット10は、昇降作動機構30によって全体的に昇降駆動される一方で、昇降する過程で可動保留部材20が回転軸を中心として正逆回転して紙幣保持姿勢と紙幣非保持姿勢との間で姿勢を変化させる。
紙幣保留ユニット10は、入金待機ポジションでは入金されてくる入金紙幣を保持する一方で、バックアッププレート上に相対的に下降した時には積載紙幣上面に圧接してこれを押さえる手段である。固定保留部材13の底片13aを下面が平坦な細幅帯状の板部材から構成し、これらを所定の間隔(開口11)を隔てて並行に対向配置させている。
昇降作動機構30は、紙幣保留ユニット10が入金待機ポジションにある時には可動保留部材20を紙幣保持姿勢に維持しておき、可動保留部材20上に入金紙幣を保留できるようにする。その後、紙幣保留ユニットを所定距離上昇させることにより可動保留部材20を下方へ回動させて紙幣非保持姿勢に移行させる。この動作により可動保持部材上に保持した入金紙幣を一対の固定保留部材13上に落下させて移行させる。
昇降作動機構30は、紙幣保留ユニット10の左右両側方に固定配置された上下方向へ伸びるラックギヤ31と、固定保留部材13に設けた軸支部によって回転自在に軸支されてラックギヤ31と常時噛合するピニオンギヤ33と、各回転軸14に軸芯を固定されることにより可動保留部材20と一体回転すると共に各ピニオンギヤ33と常時噛合する従動ギヤ35と、を備えている。
一方のピニオンギヤ33を適宜のタイミングで図示しないモータによって正逆回転させることにより紙幣保留ユニット10を全体として昇降させると共に、可動保留部材20を正逆回転させることができる。
給紙ローラ群50は、紙幣収納部2内に配置された正逆回転可能な繰出しローラ51と、紙幣搬出入部2a(或いはその近傍)に配置された上下一対の分離ローラ(フリクションローラ53、ストップローラ54)52と、分離ローラ対の上流側であって該分離ローラ対(のニップ部)との間に最短紙幣の長手方向長よりも短い導出入経路A1を隔てて配置された上下一対の搬送ローラ対(上搬送ローラ61、下搬送ローラ62)60と、を備える。
分離ローラ対52と搬送ローラ対60との間には、入金紙幣、或いは出金紙幣の通過を検知する通紙センサSが配置されており、通紙センサSからの検知信号に基づいて制御手段100が所定のタイミングで給紙ローラ群50、バックアッププレート3、紙幣保留ユニット10等を駆動する。
第1給紙ローラ群50Aは、バックアッププレート3が図10の出金ポジションに上昇している時に開口11を介してバックアッププレート3上の積載紙幣P上面に接して出金方向へ回転することにより最上部の紙幣を出金する正逆転可能な繰出しローラ51と、分離ローラ対52と、を備える。分離ローラ対52は、正逆回転する上側のフリクションローラ(上側搬送ローラ)53と、下側のストップローラ(重送防止ローラ)54、とを備える。ストップローラ54は、紙幣の繰出し時には停止しているか、或いは戻し方向に低速で回転している。
フリクションローラ(上側搬送ローラ)53とストップローラ(重送防止ローラ)54は夫々の回転軸を、例えば図示しない側板、或いは天板等に設けた軸受部により軸支され、モータ第1モータM1からの駆動力によって回転駆動される。
繰出しローラ51は、上下動するブラケット55(図1)によって回転自在且つ上下動自在に軸支されており、バックアッププレート3が出金ポジションに上昇している時にバックアッププレート上の紙幣上面の適所と接することができるように構成されている。
繰出しローラ51は、第1モータM1からの駆動力をブラケット55等によって支持された図示しないプーリやタイミングベルト等を介して伝達することにより回転駆動される。
なお、上記実施形態では、昇降作動機構30としてラックギヤ、ピニオンギヤ、従動ギヤから成る構成を示したが、これは一例に過ぎない。昇降作動機構は、モータとプーリとベルトから構成したり、ソレノイドを用いる等の種々の構成を想定できる。
<入金動作>
制御手段100は、昇降作動機構30を駆動することにより一方のピニオンギヤ33を回転させて、紙幣保留ユニット10を最下降位置に保持した入金待機ポジション(図3)と、入金待機ポジションよりも上方のエスクロ出金ポジション(図10)と、エスクロ出金ポジションよりも更に上方の図示しない最上点ポジション(図9)との間で昇降させ、且つ各ポジションにて停止させることにより、紙幣の入金(収納)、及び収納されていた紙幣の出金を夫々行う。
図3は紙幣保留ユニットが入金待機ポジションにある状態を示す図であり、図4は固定保留部材上への紙幣の移行過程を示す図であり、図5は固定保留部材上への紙幣の移行完了状態を示す図であり、図6は紙幣保留ユニットの下降途中の状態を示す説明図であり、図7は紙幣保留ユニットが入金待機ポジションに復帰した状態を示す図である。
図3に示した入金待機ポジションでは、紙幣保留ユニット10が下降して固定保留部材13の底片13aがバックアッププレート3上の紙幣束Pの最上面に接してこれを押し下げることにより、紙幣保持姿勢にある各可動保留部材20上に入金紙幣P1の収容空間を形成する。この状態でフリクションローラ53とストップローラ54とを入金方向へ回転させることにより可動保留部材20上に一枚の入金紙幣P1を収容する。
次いで、可動保留部材20上の入金紙幣を固定保留部材13上に落下させるために、図4に示すようにピニオンギヤ33を上昇方向に所定角度回転駆動して紙幣保留ユニット10を図5の一時収納ポジションまで上昇させる。この上昇過程で各ピニオンギヤ33と噛合する各従動ギヤ35は可動保留部材20を保持した入金紙幣P1を落下させる退避方向へ回動し、可動保留部材が図5のように垂下した姿勢となった時点では入金紙幣の固定保留部材上への落下が完了している。
次いで、図6に示すようにピニオンギヤ33を下降方向へ回転開始させることにより紙幣保留ユニットを図7の入金待機ポジションに復帰させることができる。
この下降中に各ピニオンギヤ33と噛合する各従動ギヤ35は可動保留部材を上昇させる方向へ回転し、図7に示した入金待機ポジションでは可動保留部材は水平な姿勢となる。
この入金紙幣の保留動作を入金紙幣一枚毎に繰り返すことにより先行紙幣と後続紙幣との衝突、干渉を防止しつつ、固定保留部材13上に保留紙幣としての入金紙幣を一枚ずつ順次積載することが可能となる。入金紙幣を固定保留部材上で保留状態とすることにより、返金のために繰出す作業を迅速化することができる。
<入金紙幣の収納動作>
図8、図9は固定保留部材上に保留された入金紙幣をバックアッププレート上に移載する収納動作を示している。
ピニオンギヤ33を駆動して紙幣保留ユニット10を図7に示した入金待機ポジションよりも所定距離上昇させるとバックアッププレート3が弾性部材4の付勢力によって上昇し、図8に示すように開口11を介して固定保留部材上の入金紙幣P1の上面に繰出しローラ51が圧接した状態となる。
図9は図8の状態よりも更に紙幣保留ユニット10を上昇させることにより、繰出しローラ51がバックアッププレート上に入金紙幣P1を移載完了した状態(入金紙幣の収納完了状態)を示している。即ち、図8の状態では入金紙幣P1の幅方向中央部だけがバックアッププレート3上の積載紙幣P上に接触しており、幅方向両端部は左右の固定保留部材の底片13aの上方に位置しており、抜けきっていない。これに対して図9のように入金紙幣P1の幅方向両端部が両固定保留部材の側片13bから完全離脱する程度に紙幣保留ユニット10を上昇させることにより、入金紙幣P1を完全にバックアッププレート上の積載紙幣P上に移載することができる。
紙幣保留ユニット10が、幅方向中央部をバックアッププレート上に圧接された状態にある入金紙幣P1の両端部を越えるために図9のように上昇してから、再び下降することにより入金紙幣の両端部上面を既積載紙幣P上に押さえ込む。
この収納動作では、可動保留部材20は入金紙幣と干渉しない位置において回転するだけであり、収納動作には関与しない。
<出金動作>
既に収納された紙幣を(お釣りとして)出金する場合は、最上位ポジション(図9)まで昇降作動機構30を駆動させる。
このポジションにおいて繰出しローラ51を繰出し方向へ回転駆動させることにより、バックアッププレート3上の収納紙幣を分離ローラ対に向けて一枚ずつ出金させることができる。
バックアッププレート3上の積載紙幣枚数が減少するのに応じて弾性部材4によってバックアッププレートが押し上げられ分離圧力を調整する。この状態で繰出しローラ51及びフリクションローラ53を繰出し方向へ回転させることにより最上部の紙幣が紙幣収納部2から外部に繰り出される。この際、重送防止手段としてのストップローラ54は回転を停止するか、或いは戻し方向へ回転することにより、重送されてきた二枚の紙幣のうちの下側紙幣を紙幣収納部2側に戻す。分離ローラ対により分離された出金紙幣はスムーズに搬送ローラ対60に受け渡される。
また、ストップローラ54の回転軸上にスイーパが存在しないので、スムーズな分離が可能となる。
更に、ストップローラ54には大径のスイーパが並列配置されていないため、出金時にバックアッププレート上の紙幣束から紙幣を一枚ずつ分離する際に弾性羽根と紙幣との間に摩擦力が悪影響を及ぼすことがない。従って、安定した分離、搬送が可能となる。
<エスクロ返却動作>
エスクロ返却動作は、収納前の現物返却(お客が入金した紙幣の現物を、取り消し命令などにより現物のまま返却する)動作であり、固定保留部材13によって取引中の現物紙幣と、既に収納された紙幣とを切り分けることができる。
図10はエスクロ出金ポジションを示している。エスクロ出金ポジションでは、図7に示した入金待機ポジションで固定保留部材の底片13a上に入金された紙幣P1が存在する状況で、取り消し命令などにより入金紙幣P1をお客に返却する場合、紙幣保留ユニット10を上昇させて、繰出しローラ51の最下部(積載紙幣上面との接触位置)よりも若干上方に位置させる。この時に、固定保留部材の底片13a上の入金紙幣P1の最上面の紙幣が適切な圧力で繰出しローラ51と接するように弾性部材4の付勢力が設定されている。
この状態で繰出しローラ51を繰出し方向へ回転駆動させることにより、底片13a上の保留紙幣を分離ローラ対に向けて一枚ずつ出金させることができる。
<特徴的な作用、効果>
本発明では、分離ローラ対を構成する一方の分離ローラに同軸状にスイーパを設けない一方で、紙幣保留ユニット10を下段側の固定保留部材13と上段側の可動保留部材20とからなる二段構造とした。入金時には入金紙幣は紙幣保持姿勢にある可動保留部材20上に一旦保持されてから固定保留部材13上に落下して保留される。このため、スイーパを設けなくても入金紙幣同志の衝突が防止される。例えば、先行入金紙幣が奧壁に衝突して挫屈したとしても、後続紙幣が入金する際にはこの先行入金紙幣は固定保留部材13上に移載されているので、衝突を回避できる。つまり、図12(a)に示した不具合を解消できる。
また、図12(b)に示した後続入金紙幣の搬送中にスイーパによる紙幣後端叩き効果が薄れるという問題も解消される。
また、スイーパを設けたことに起因して従来発生していた入金紙幣後部の引込み(図12(c))や、出金時にスイーパの羽根が搬送に対する抵抗となる不具合(図12(d))もなくなる。
従来入金紙幣をバックアッププレート上に押し込んで収納するために使用していた紙幣収納ガイド部材220を廃止して構成のシンプル化と低コスト化を実現することができるようになった。
<本発明の構成、作用、効果のまとめ>
第1の本発明に係る還流式紙幣収納装置1は、紙幣搬出入部2aと、紙幣搬出入部から長手方向に沿って搬入されてきた入金紙幣を上下方向へ積載すると共に、上向きに弾性付勢された昇降自在なバックアッププレート3と、紙幣搬出入部からの入金紙幣を一時的に保持すると共にバックアッププレート上に昇降して該バックアッププレート上の積載紙幣の上面を抑える紙幣保留ユニット10と、バックアッププレートの上方に配置されると共に紙幣保留ユニットに設けた開口11内を相対的に昇降し、開口を介して積載紙幣上面と接して搬出方向へ回転することにより該紙幣を紙幣搬出入部へ移行させる繰出しローラ51と、を備え、紙幣保留ユニット10は、開口11を介して対向配置された一対の固定保留部材13と、入金紙幣を各固定保留部材の上方において一時的に保持する紙幣保持姿勢と、保持していた入金紙幣を各固定保留部材上に落下させる紙幣非保持姿勢との間で変位する可動保留部材20と、を備えていることを特徴とする。
本発明の特徴的な構成は、紙幣保留ユニット10を下段側の固定保留部材13と上段側の可動保留部材20とからなる二段構造とした。入金時には入金紙幣は紙幣保持姿勢にある可動保留部材20上に一旦保持されてから固定保留部材13上に落下して保留される。
このため、スイーパを廃止することができ、従来スイーパを設けていたことに起因して発生していた種々の不具合を解消できる。即ち、先行入金紙幣を下側の固定保留部材13上に保留する一方で、後続入金紙幣を上側の可動保留部材20上に保持する構成としたので、先行入金紙幣と後続入金紙幣との干渉、衝突がなくなる。
また、紙幣保留ユニット10上に既に積載されている一枚目の紙幣P1は後続紙幣の搬送、積載作業中にスイーパの弾性羽根によって叩かれることがないので、弾性羽根の摩擦力によって入金方向後方(図面右方)へ引き戻されて紙幣収納部前壁2bとの間の隙間Sに落ち込む積載不良を起こすことがない。
また、スイーパの存在に起因して出金時に発生していた不具合もなくなる。
また、従来入金紙幣をバックアッププレート上に押し込んで収納するために使用していた紙幣収納ガイド部材を廃止して構成のシンプル化と低コスト化を実現することができるようになった。つまり、高さ位置が大きく変動しない繰出しローラ51に対する紙幣保留ユニットの高さ位置を大きく変化させることにより、従来の紙幣収納ガイド部材による紙幣の押し込みの役割を繰出しローラ51によって担わせることが可能となった。
なお、紙幣収納ガイド部材を繰出しローラと併用して収納動作を実現してもよい。即ち紙幣収納ガイド部材を備えた装置構成も本発明の技術的範囲に属するものである。
紙幣搬出入部2aは紙幣収納部2に設けられた入金紙幣の入口であり、且つ出金紙幣の出口に相当する領域である。分離ローラ対52は正逆回転可能であり、入金時、及び出金時に紙幣の重送を防止しつつ一枚ずつ搬送する。
第2の本発明に係る還流式紙幣収納装置は、紙幣保留ユニット10を昇降させる過程で可動保留部材20を作動させる昇降作動機構30を備え、昇降作動機構は、紙幣保留ユニットが入金待機の高さ位置にある時には可動保留部材を紙幣保持姿勢にし、可動保留部材上の入金紙幣を固定保留部材13上に落下させる際には、紙幣保留ユニットを上昇させつつ可動保留部材を紙幣非保持姿勢に移行させることを特徴とする。
紙幣保留ユニット10が入金待機位置にある時には可動保留部材は紙幣保持姿勢にあるため、可動保留部材は入金されてくる紙幣の幅方向両端部下面をガイドしながら安定した入金を可能とする。入金紙幣が可動保留部材上に入金完了して停止した後で紙幣保留ユニット全体を上昇させると、可動保留部材が紙幣非保持姿勢に移行して保持していた入金紙幣を固定保留部材上に落下させる。その後紙幣保留ユニットを下降させて入金待機位置に復帰させると可動保留部材も紙幣保持姿勢に復帰するので、固定保留部材上の既入金紙幣を隔離することができる。この状態で新たに入金されてくる紙幣は可動保留部材上に保持されるので、下方に位置する既入金紙幣との干渉の虞がなくなる。
第3の本発明に係る還流式紙幣収納装置は、昇降作動機構30は、固定保留部材13上で保留された状態にある入金紙幣を出金する際には、該入金紙幣上面が繰出しローラ51と接するまで紙幣保留ユニットを上昇させることを特徴とする。
紙幣保留ユニット上に保留された紙幣は、バックアッププレート上に収納するか否か未定であり、返金(出金)される可能性もある。返金の有無が確定するまで入金紙幣は固定保留部上に保留状態となり、返金が確定した場合には紙幣保留ユニットを上昇させて保留紙幣上面と繰出しローラを接触させた上で繰出しローラを駆動して返金のための作業を実施する。返金しない場合には固定保留部材上の保留紙幣(束)をバックアッププレート上へ移載する作業を実施する。
第4の本発明に係る還流式紙幣収納装置は、昇降作動機構30は、固定保留部材13上に保留された状態にある入金紙幣をバックアッププレート3上に収納する際には、繰出しローラ下部が固定保留部材よりも相対的に下方へ位置するように紙幣保留ユニット10を上昇させることを特徴とする。
従来の紙幣収納ガイド部材による紙幣の押し込みの役割を繰出しローラ51によって担わせることが可能となった。
本発明に係る還流式紙幣収納装置は、各種自動販売機、入出金装置、両替機等の各種の紙幣取扱装置に適用することができる。
1…還流式紙幣収納装置、2…紙幣収納部、2a…紙幣搬出入部、2b…紙幣収納部前壁、3…バックアッププレート、4…弾性部材、10…紙幣保留ユニット、11…開口、13…固定保留部材、13a…底片、13b…側片、14…回転軸、20…可動保留部材、30…昇降作動機構、31…ラックギヤ、33…ピニオンギヤ、35…従動ギヤ、50…給紙ローラ群、51…繰出しローラ、52…分離ローラ対、53…フリクションローラ、54…ストップローラ、55…ブラケット、60…搬送ローラ対、61…上搬送ローラ、62…下搬送ローラ、100…制御手段

Claims (5)

  1. 紙幣搬出入部と、前記紙幣搬出入部から長手方向に沿って搬入されてきた入金紙幣を上下方向へ積載すると共に、上向きに弾性付勢された昇降自在なバックアッププレートと、前記紙幣搬出入部からの入金紙幣を一時的に保持すると共に前記バックアッププレート上に昇降して該バックアッププレート上の積載紙幣の上面を抑える紙幣保留ユニットと、前記バックアッププレートの上方に配置されると共に前記紙幣保留ユニットに設けた開口内を相対的に昇降し、前記開口を介して前記積載紙幣上面と接して搬出方向へ回転することにより該紙幣を前記紙幣搬出入部へ移行させる繰出しローラと、を備え、
    前記紙幣保留ユニットは、
    前記開口を介して対向配置された一対の固定保留部材と、
    前記入金紙幣を前記各固定保留部材の上方において一時的に保持する紙幣保持姿勢と、保持していた前記入金紙幣を前記各固定保留部材上に落下させる紙幣非保持姿勢との間で変位する可動保留部材と、を備え、
    前記紙幣保留ユニットを昇降させる過程で前記可動保留部材を作動させる昇降作動機構を備え、
    前記昇降作動機構は、
    前記紙幣保留ユニットが入金待機の高さ位置にある時には前記可動保留部材を前記紙幣保持姿勢にし、
    前記可動保留部材上の前記入金紙幣を前記固定保留部材上に落下させる際には、前記紙幣保留ユニットを上昇させつつ前記可動保留部材を前記紙幣非保持姿勢に移行させることを特徴とする還流式紙幣収納装置。
  2. 前記可動保留部材は、回転軸によって支持された一対の板状体を有し、
    前記一対の板状体は、
    前記紙幣保持姿勢にある時には入金されてきた紙幣の幅方向の両端部を支持して前記固定保留部材から離隔させることができる程度の突出長を有し、
    前記紙幣非保持姿勢に移行することにより支持していた入金紙幣を前記固定保留部材上に落下させた後では、前記回転軸を中心として回転する過程で前記固定保留部材上の入金紙幣と干渉しない程度の短尺な突出長になることを特徴とする請求項1に記載の環流式紙幣収納装置。
  3. 前記昇降作動機構は、
    前記固定保留部材上で保留された状態にある前記入金紙幣を出金する際には、該入金紙幣上面が前記繰出しローラと接するまで前記紙幣保留ユニットを上昇させることを特徴とする請求項1又は2に記載の還流式紙幣収納装置。
  4. 前記昇降作動機構は、
    前記固定保留部材上に保留された状態にある前記入金紙幣を前記バックアッププレート上に収納する際には、前記繰出しローラ下部が前記固定保留部材よりも相対的に下方へ位置するように前記紙幣保留ユニットを上昇させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の還流式紙幣収納装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の還流式紙幣収納装置を備えたことを特徴とする紙幣取扱装置。
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