本実施形態に係る分散液の製造方法は、水性成分と油性成分とを合流させる合流ステップと、合流ステップで合流させる前の水性成分、合流ステップで合流させる前の油性成分、及び合流ステップで水性成分と油性成分とを合流させた後の流体のうち1つ又は2つ以上を孔径が0.1mm以上3mm以下の細孔に流通させる細孔流通ステップとを有する。そして、油性成分は、油剤と、下記一般式(I)乃至(III)で表される化合物の群から選ばれる1種又は2種以上の水溶性溶剤と、界面活性剤及び水性成分と合流させたときに界面活性剤を形成する界面活性剤前駆体のうち少なくとも一方とを含有する。
なお、界面活性剤前駆体とは、油性成分のうち、水性成分中のアルカリ成分により中和されることによりアニオン界面活性剤を成す成分、或いは、水性成分中の酸成分により中和されることによりカチオン界面活性剤を成す成分である。
(EOはエチレンオキシド基、POはプロピレンオキシド基、及びBOはブチレンオキシド基をそれぞれ表す。p1、p2、p3、q1、q2、q3、r1、r2、及びr3はそれぞれ平均付加モル数を表す。1≦p1+p2+p3≦20、0≦q1+q2+q3≦10、及び0≦r1+r2+r3≦10、並びに1≦p1+p2+p3+q1+q2+q3+r1+r2+r3≦40である。EO、PO、及びBOは、ランダム状又はブロック状に付加している。)
(EOはエチレンオキシド基、POはプロピレンオキシド基、及びBOはブチレンオキシド基をそれぞれ表す。s、t、及びuはそれぞれ平均付加モル数を表す。1≦s≦70、0≦t≦70、及び0≦u≦10、並びに1≦s+t+u≦100である。EO、PO、及びBOは、ランダム状又はブロック状に付加している。R1は炭素数が2以上5以下の炭化水素基である。)
(EOはエチレンオキシド基、POはプロピレンオキシド基、及びBOはブチレンオキシド基をそれぞれ表す。v1、v2、w1、w2、x1、及びx2はそれぞれ平均付加モル数を表す。1≦v1+v2≦10、0≦w1+w2≦9、及び0≦x1+x2≦9、並びに1≦v1+v2+w1+w2+x1+x2≦10である。EO、PO、及びBOは、ランダム状又はブロック状に付加している。R2は及びR3は、それぞれ独立して、炭素数が1以上4以下の炭化水素基である。nは1以上4以下の数である。)
一般に、化粧料や医薬品等の分野において用いられる分散液では、使用感等の観点から、微細な粒子が分散していることが望まれる。これに対し、本実施形態に係る分散液の製造方法によれば、油性成分に、特定の構造を有する水溶性溶剤と、界面活性剤及び水性成分と合流させたときに界面活性剤を形成する界面活性剤前駆体のうち少なくとも一方とを含有させ、合流させる前の水性成分、合流させる前の油性成分、及びそれらを合流させた後の流体のうち1つ又は2つ以上を孔径が0.1mm以上3mm以下の細孔に流通させることにより、微細な粒子が分散した分散液を製造することができる。
これは、本実施形態に係る分散液の製造方法では、合流ステップにおける合流前の水性成分、合流ステップにおける合流前の油性成分、及び合流ステップにおける水性成分と油性成分との合流後の流体のうち1つ又は2つ以上を孔径が0.1mm以上3mm以下の細孔に流通させるため、油性成分と水性成分との合流時又は合流後の乱流による攪拌効果により、油性成分中に存在した界面活性剤が分散に寄与することなく水性成分中に拡散することが効果的に抑制され、その結果、界面活性剤が油水界面に効率的に供給され、加えて、油性成分に含有された特定の構造を有する水溶性溶剤が油水の界面張力を著しく低下させることによるものと考えられる。
なお、ホモミキサー等を用いた従来の分散液の製造方法では、仮に油性成分に同様の水溶性溶剤及び界面活性剤等が含有されていても同様の効果を得ることはできない。これは、油性成分が剪断場に到達する前に、水溶性溶剤及び界面活性剤のいずれもが水性成分中に拡散してしまうためであると考えられる。
以下、詳細に説明する。
本実施形態に係る分散液の製造方法は、合流ステップと細孔流通ステップとを有する。
[合流ステップ]
合流ステップでは、液体の水性成分と液体の油性成分とを合流させる。
(水性成分)
水性成分は、調製が簡便であるという観点から水のみで構成されていることが好ましいが、それ以外に、例えば、水に塩等の溶質を溶解した水溶液や水と水溶性溶媒との混合液であってもよい。その場合、水性成分における水の含有量は、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上、より更に好ましくは98質量%以上である。水溶性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールなどの炭素数1以上6以下のアルコール等が挙げられる。
また、水性成分は、界面活性剤前駆体を中和するアルカリ成分や酸成分を含有してもよい。
前記アルカリ成分としては、例えば、アルカリ金属の水酸化物、アンモニア、アルカノールアミン等が挙げられ、これらは界面活性剤前駆体を中和してアニオン界面活性剤を形成する。
前記酸成分としては、例えば、リン酸、塩酸などの鉱酸、カルボン酸やアミノ酸などの有機酸が挙げられ、これらは界面活性剤前駆体を中和してカチオン界面活性剤を形成する。
(油性成分)
油性成分は、油剤と、特定の構造を有する水溶性溶剤と、界面活性剤及び界面活性剤前駆体のうち少なくとも一方とを含有する。
<油剤>
油剤としては、20℃において液体である液体油及び20℃において固体である固体脂が挙げられる。油性成分は、油剤として、液体油のみを含有していても、また、固体脂のみを含有していても、更に、それらの両方を含有していても、いずれでもよい。なお、固体脂を用いる場合には、油性成分を固体脂の融点以上の温度に加温して融解させる。
液体油としては、例えば、液体の高級アルコール、液体のエステル油、液体の炭化水素油、液体のシリコーン油、液体のジアルキルエーテル、液体の油脂、液体の機能性油剤、液体の香料等が挙げられる。これらのうち、微細な粒子の分散液を得る観点からは、液体の高級アルコール、液体のエステル油、液体の炭化水素油、及び液体のシリコーン油が好ましく、液体の高級アルコール、液体のエステル油、及び液体の炭化水素油がより好ましく、液体の高級アルコール及び液体のエステル油が更に好ましく、液体の高級アルコールがより更に好ましい。液体油は、揮発性であっても、また、不揮発性であっても、どちらでもよい。
液体の高級アルコールとしては、例えば、飽和若しくは不飽和の直鎖又は分岐鎖の液体のアルコールが挙げられる。液体の高級アルコールは、微細な粒子の分散液を得る観点から、飽和のアルコールが好ましく、同様の観点から、分岐鎖のアルコールが好ましい。液体の高級アルコールの炭素数は、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは8以上、より好ましくは10以上、更に好ましくは12以上、より更に好ましくは16以上、より更に好ましくは18以上であり、同様の観点から、好ましくは22以下である。具体的には2−オクチルドデカン−1−オールが挙げられる。
液体のエステル油としては、例えば、液体のネオペンチルグリコールジ脂肪酸エステル、エチレングリコールジ脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、脂肪酸ジグリセライド、脂肪酸トリグリセライド等の液体の脂肪酸グリセライド等が挙げられる。液体のエステル油は、微細な粒子の分散液を得る観点から、ネオペンチルグリコールジ脂肪酸エステルが好ましい。
液体のエステル油のアシル基は、微細な粒子の分散液を得る観点から、直鎖又は分岐鎖のものが好ましく、直鎖のものがより好ましい。液体のエステル油のアシル基の炭素数は、同様の観点から、好ましくは6以上、より好ましくは8以上であり、同様の観点から、好ましくは22以下、より好ましくは18以下、更に好ましくは16以下、より更に好ましくは14以下、より更に好ましくは12以下である。好ましい液体のエステル油としては、微細な粒子の分散液を得る観点から、ジカプリン酸ネオペンチルグリコールが挙げられる。
液体の炭化水素油としては、例えば、液体パラフィン、スクアレン、スクアラン等が挙げられる。液体の炭化水素油は、微細な粒子の分散液を得る観点から、直鎖又は分岐鎖の炭化水素が好ましく、分岐鎖の炭化水素がより好ましく、同様の観点から、飽和又は不飽和の炭化水素が好ましく、飽和の炭化水素がより好ましい。液体の炭化水素油の炭素数は、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは16以上、より好ましくは22以上、更に好ましくは28以上であり、同様の観点から、好ましくは50以下、より好ましくは40以下、更に好ましくは32以下である。好ましい炭化水素油としては、微細な粒子の分散液を得る観点から、スクアランが挙げられる。
液体のシリコーン油としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルポリシロキサン、メチルフェニルシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、シリコーン樹脂、アミノ変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、グリセリル変性シリコーン、シリコーンワックスが挙げられる。液体のシリコーン油は、微細な粒子の分散液を得る観点から、これらから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、ジメチルポリシロキサンがより好ましい。
液体のジアルキルエーテルとしては、例えば、飽和若しくは不飽和の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基(好ましい炭素数は8以上22以下)を有するエーテル等が挙げられる。液体の油脂としては、例えば、大豆油、ヤシ油、パーム核油、アマニ油、綿実油、ナタネ油、キリ油、ヒマシ油などの植物油等が挙げられる。
液体の機能性油剤としては、例えば、液体のセラミド、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルなどの有機紫外線吸収剤、1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−イソステアリルオキシ−2−プロパノールなどの液体のスフィンゴ脂質等が挙げられる。液体の香料としては、従来から使用されている一般的なものが挙げられる。
固体脂としては、例えば、固体のセラミド、固形パラフィン、固体の高級アルコール、ワセリン、固体のシリコーン、硬化油、固体の香料等が挙げられる。固体脂は、微細な粒子の分散液を得る効果が顕著な観点から、固体のセラミド又は固体の香料が好ましく、固体のセラミドがより好ましい。
固体のセラミドとしては、例えば、分散安定性が良好であるN−(2−ヒドロキシ−3−ヘキサデシロキシプロピル)−N−2−ヒドロキシエチルヘキサデカナミド等が挙げられる。
固形パラフィンとしては、例えば、JIS K 2235に記載されているパラフィンワックスやマイクロクリスタリンワックス、セレシン、軟ロウ、日本薬局方のパラフィン等が挙げられる。
固体の高級アルコールとしては、例えば、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、アラキディルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられる。固体のシリコーンとしては、例えば、アルキル変性シリコーン、高分子シリコーン・アルキル共変性アクリル樹脂等が挙げられる。
硬化油としては、例えば、原料油がヤシ油やパーム油や牛脂である硬化油等が挙げられる。固体の香料としては、例えば、メントールやセドロール等が挙げられる。
油剤は、以上に列挙した液体油及び固体脂の群から選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。
油剤は、微細な粒子の分散液を得る観点から、ヘテロ原子を含む1種又は2種以上の官能基を有することが好ましい。かかる官能基としては、例えば、エステル基、アミド基、水酸基、エーテル基、カルボニル基等が挙げられ、微細な粒子の分散液を得る観点から好ましくは、エステル基、アミド基又は水酸基である。
油性成分における油剤の含有量は、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは8質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%、より更に好ましくは20質量%以上、より更に好ましくは30質量%以上、より更に好ましくは40質量%以上であり、また、同様の観点から、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、更に好ましくは80質量%以下、より更に好ましくは60質量%以下、より更に好ましくは50質量%以下である。
油剤として固体脂を用いる場合の油性成分における油剤の含有量は、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下である。
<水溶性溶剤>
油性成分は、油剤と、下記一般式(I)乃至(III)で表される化合物の群から選ばれる1種又は2種以上の水溶性溶剤を含有する。
(EOはエチレンオキシド基、POはプロピレンオキシド基、及びBOはブチレンオキシド基をそれぞれ表す。p1、p2、p3、q1、q2、q3、r1、r2、及びr3はそれぞれ平均付加モル数を表す。1≦p1+p2+p3≦20、0≦q1+q2+q3≦10、及び0≦r1+r2+r3≦10、並びに1≦p1+p2+p3+q1+q2+q3+r1+r2+r3≦40である。EO、PO、及びBOは、ランダム状又はブロック状に付加している。)
(EOはエチレンオキシド基、POはプロピレンオキシド基、及びBOはブチレンオキシド基をそれぞれ表す。s、t、及びuはそれぞれ平均付加モル数を表す。1≦s≦70、0≦t≦70、及び0≦u≦10、並びに1≦s+t+u≦100である。EO、PO、及びBOは、ランダム状又はブロック状に付加している。R1は炭素数が2以上5以下の炭化水素基である。)
(EOはエチレンオキシド基、POはプロピレンオキシド基、及びBOはブチレンオキシド基をそれぞれ表す。v1、v2、w1、w2、x1、及びx2はそれぞれ平均付加モル数を表す。1≦v1+v2≦10、0≦w1+w2≦9、及び0≦x1+x2≦9、並びに1≦v1+v2+w1+w2+x1+x2≦10である。EO、PO、及びBOは、ランダム状又はブロック状に付加している。R2は及びR3は、それぞれ独立して、炭素数が1以上4以下の炭化水素基である。nは1以上4以下の数である。)
一般式(I)で表される水溶性溶剤において、p1+p2+p3は、1以上20以下であるが、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは3以上、より好ましくは5以上、更に好ましくは6以上であり、また、同様の観点から、好ましくは15以下、より好ましくは10以下である。
q1+q2+q3は、0以上10以下であるが、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは1以上、より好ましくは3以上、更に好ましくは4以上であり、また、同様の観点から、好ましくは8以下、より好ましくは6以下である。
r1+r2+r3は、0以上10以下であるが、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは1以上、より好ましくは2以上であり、また、同様の観点から、好ましくは6以下、より好ましくは4以下である。
p1+p2+p3+q1+q2+q3+r1+r2+r3は、1以上40以下であるが、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは5以上、より好ましくは10以上、更に好ましくは12以上であり、また、同様の観点から、好ましくは30以下、より好ましくは20以下である。
EO、PO、及びBOは、ランダム状又はブロック状に付加しているが、微細な粒子の分散液を得る観点から、EO及びPOがランダム状又はブロック状に付加し且つ末端にBOがブロック状に付加した下記一般式(IV)で表される化合物の群から選ばれる1種又は2種以上の水溶性溶剤が好ましい。
(EOはエチレンオキシド基、POはプロピレンオキシド基、及びBOはブチレンオキシド基をそれぞれ表す。p1、p2、p3、q1、q2、q3、r1、r2、及びr3はそれぞれ平均付加モル数を表す。1≦p1+p2+p3≦20、1≦q1+q2+q3≦10、及び1≦r1+r2+r3≦10、並びに3≦p1+p2+p3+q1+q2+q3+r1+r2+r3≦40である。EO及びPOは、ランダム状又はブロック状に付加している。)
一般式(IV)で表される水溶性溶剤において、p1+p2+p3は、1以上20以下であるが、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは3以上、より好ましくは5以上、更に好ましくは6以上であり、また、同様の観点から、好ましくは15以下、より好ましくは10以下である。
q1+q2+q3は、1以上10以下であるが、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは3以上、より好ましくは4以上であり、また、同様の観点から、好ましくは8以下、より好ましくは6以下である。
r1+r2+r3は、1以上10以下であるが、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは2以上であり、また、同様の観点から、好ましくは6以下、より好ましくは4以下である。
p1+p2+p3+q1+q2+q3+r1+r2+r3は、3以上40以下であるが、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは5以上、より好ましくは10以上、更に好ましくは12以上であり、また、同様の観点から、好ましくは30以下、より好ましくは20以下である。
一般式(II)で表される水溶性溶剤において、sは、1以上70以下であるが、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは2以上、より好ましくは5以上、更に好ましくは10以上、より更に好ましくは15以上、より更に好ましくは25以上、より更に好ましくは28以上であり、また、同様の観点から、好ましくは50以下、より好ましくは40以下、更に好ましくは35以下、より更に好ましくは32以下である。
油剤として固体脂を用いる場合のsは、微細な粒子の分散液を得る観点から、より好ましくは10以下、更に好ましくは3以下である。
tは、0以上70以下であるが、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは1以上、より好ましくは5以上、更に好ましくは10以上、更に好ましくは15以上、より更に好ましくは25以上、より更に好ましくは28以上であり、また、同様の観点から、好ましくは50以下、より好ましくは40以下、更に好ましくは35以下、より更に好ましくは32以下である。
油剤として固体脂を用いる場合のtは、微細な粒子の分散液を得る観点から、より好ましくは10以下、更に好ましくは5以下、より更に好ましくは1以下である。
uは0以上10以下であるが、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは5以下、より好ましくは1以下、更に好ましくは0である。
s+t+uは、1以上100以下であるが、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは2以上であり、また、同様の観点から、好ましくは80以下、より好ましくは70以下、更に好ましくは64以下である。
油剤として固体脂を用いる場合のs+t+uは、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは20以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは3以下である。
EO、PO、及びBOは、ランダム状又はブロック状に付加している。
R1の炭素数は、2以上5以下であるが、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは4以下である。
一般式(III)で表される水溶性溶剤において、v1+v2は、1以上10以下であるが、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは1以上、より好ましくは2以上、更に好ましくは3以上であり、また、同様の観点から、好ましくは10以下、より好ましくは7、更に好ましくは5以下である。
w1+w2は、0以上9以下であるが、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは5以下、より好ましくは1以下、更に好ましくは0である。
x1+x2は0以上9以下であるが、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは5以下、より好ましくは1以下、更に好ましくは0である。
v1+v2+w1+w2+x1+x2は、1以上10以下であるが、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは2以上、より好ましくは3以上であり、また、同様の観点から、好ましくは7以下、より好ましくは5以下である。
EO、PO、及びBOは、ランダム状又はブロック状に付加している。
R2及びR3の炭素数は、1以上4以下であるが、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは2以上であり、また、同様の観点から、好ましくは3以下である。
nは、1以上4以下であるが、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは2以上であり、また、同様の観点から、好ましくは3以下である。
水溶性溶剤は、一般式(I)乃至(III)で表される化合物の群から選ばれる1種又は2種以上であるが、微細な粒子の分散液を得る観点から、一般式(I)乃至(III)で表される化合物の群から選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。
油性成分における水溶性溶剤の含有量は、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは4質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは20質量%以上、より更に好ましくは30質量%以上、より更に好ましくは40質量%以上であり、また、同様の観点から、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは75質量%以下、より更に好ましくは70質量%以下、より更に好ましくは60質量%以下、より更に好ましくは50質量%以下である。
油性成分における油剤の含有量に対する水溶性溶剤の含有量の質量比(水溶性溶剤/油剤)は、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.3以上、より更に好ましくは0.5以上、より更に好ましくは0.8以上であり、また、同様の観点から、好ましくは9以下、より好ましくは8以下、更に好ましくは5以下、より更に好ましくは3.5以下、より更に好ましくは2以下、より更に好ましくは1.5以下、より更に好ましくは1.2以下である。
<界面活性剤>
油性成分は、更に、界面活性剤及び水性成分と合流させたときに界面活性剤を形成する界面活性剤前駆体のうち少なくとも一方を含有する。従って、油性成分は、界面活性剤のみを含有していても、また、界面活性剤前駆体のみを含有していても、更に、それらの両方を含有していても、いずれでもよい。
界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、及びカチオン界面活性剤が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸等のポリオキシエチレンエーテルエステル型ノニオン界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンエーテル型ノニオン界面活性剤;ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の多価アルコール脂肪酸エステル型ノニオン界面活性剤;アルキルグリコシド等の多価アルコールアルキルエーテル型ノニオン界面活性剤;脂肪酸モノアルカノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルポリオキシエチレン脂肪酸アミド等の含窒素型ノニオン界面活性剤が挙げられる。
ノニオン界面活性剤は、これらのうち、微細な粒子の分散液を得る観点から、ポリオキシエチレンエーテルエステル型ノニオン界面活性剤、ポリオキシエチレンエーテルエステル型ノニオン界面活性剤、ポリオキシエチレンエーテル型ノニオン界面活性剤、多価アルコール脂肪酸エステル型ノニオン界面活性剤、多価アルコールアルキルエーテル型ノニオン界面活性剤及び含窒素型ノニオン界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、ポリオキシエチレンエーテルエステル型ノニオン界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上がより好ましく、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びポリオキシ脂肪酸から選ばれる1種又は2種以上が更に好ましく、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油から選ばれる1種又は2種以上がより更に好ましい。
ポリエチレン硬化ヒマシ油のポリエチレンオキシドの平均付加モル数は、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは1モル以上、より好ましくは10モル以上、更に好ましくは20モル以上であり、同様の観点から、好ましくは100モル以下、より好ましくは70モル以下、更に好ましくは50モル以下、より更に好ましくは30モル以下である。
ノニオン界面活性剤のHLBは、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは7以上、より好ましくは8以上、更に好ましくは9以上、より更に好ましくは10以上、より更に好ましくは12以上であり、また、同様の観点から、好ましくは20以下、より好ましくは18以下、更に好ましくは16以下、より更に好ましくは15以下である。なお、HLBは、「乳化・可溶化の技術」工学図書(株)(昭59−5−20)p.8−12に記載の計算式に基づいて求められる。より具体的には、多価アルコール脂肪酸エステル型ノニオン界面活性剤の場合、式:〔HLB〕=20(1−S/A)(式中、Sはエステルのケン化価、Aは脂肪酸の酸価を示す)に基づいて求められる。
ポリオキシエチレンエーテルエステル型ノニオン界面活性剤の場合、式:〔HLB〕=(E+P)/5(式中、Eはエチレンオキシド含量(質量%)、Pはアルコール含量(質量%)を示す)に基づいて求められる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテルの場合、式:〔HLB〕=E/5(式中、Eは前記と同じ)に基づいて求められる。ここで、酸価、ケン化価は、JISK0070−1992により求めることができる。
これら以外のノニオン界面活性剤の場合、式:〔HLB〕=7+11.71log(Mw/Mo)(式中、Mwは界面活性剤の親水性基の分子量、Moは界面活性剤の疎水性基の分子量、logは底が10の対数を示す)に基づいて求められる。
ノニオン界面活性剤として、HLBの異なる2種の界面活性剤A及び界面活性剤Bを併用する場合、それぞれのHLBをHLBA及びHLBBとすると、両者を混合したノニオン界面活性剤のHLBは、それぞれの質量分率(質量%)をWA、WBとすると、式:〔HLB〕=[(WA×HLBA)+(WB×HLBB)]÷(WA+WB)に基づいて求められる。また、ノニオン界面活性剤として3種類以上の界面活性剤を併用する場合、前記と同様にしてそれらを混合したノニオン界面活性剤のHLBを求めることができる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸エステル塩、アルケニル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩等の硫酸エステル型アニオン界面活性剤;アルキルベンゼンスルホン酸塩、スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸アルキルエステル塩、第2級アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸、α−スルホ脂肪酸エステル塩、アシルイセチオン酸塩、N‐アシル‐N‐メチルタウリン塩などのスルホン酸型アニオン界面活性剤;脂肪酸塩、エーテルカルボン酸塩、アルケニルコハク酸塩、N‐アシルアミノ酸塩等のカルボン酸型アニオン界面活性剤;アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩等のリン酸エステル型アニオン界面活性剤が挙げられる。
アニオン界面活性剤は、これらのうち、微細な粒子の分散液を得る観点から、カルボン酸型アニオン界面活性剤が好ましく、脂肪酸塩又はアルキルエーテルカルボン酸塩がより好ましく、脂肪酸塩が更に好ましい。
脂肪酸塩の炭素数は、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは8以上、より好ましくは12以上、更に好ましくは16以上であり、同様の観点から好ましくは22以下、より好ましくは20以下である。
脂肪酸塩のアルキル鎖は、微細な粒子の分散液を得る観点から、直鎖が好ましい。
脂肪酸塩としては、具体的には、例えば、ヤシ油脂肪酸、オレイン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等の塩が挙げられる。
脂肪酸塩は、これらのうち、微細な粒子の分散液を得る観点から、ヤシ油脂肪酸、オレイン酸、ラウリン酸、若しくはミリスチン酸のナトリウム塩又はカリウム塩が好ましく、ヤシ油脂肪酸若しくはオレイン酸のナトリウム塩又はカリウム塩がより好ましく、オレイン酸のナトリウム塩又はカリウム塩が更に好ましく、オレイン酸カリウムがより更に好ましい。
カチオン界面活性剤としては、例えば、アミド基、エステル基又はエーテル基で分断されていてもよい炭素数12以上28以下の炭化水素基を有する4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、3級アミン若しくは2級アミンの鉱酸又は有機酸の塩が挙げられる。また、3級アミン又は2級アミンとしては、微細な粒子の分散液を得る観点から、下記一般式(V)で表される化合物が挙げられる。
(R4はヒドロキシル基で置換されていてもよい炭素数1以上22以下の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示し、R5、R6 、R7、R8 及びR9は、同一又は相異なって、水素原子又はヒドロキシル基で置換されていてもよい炭素数1以上22以下の炭化水素基を示し、Xは−O−又は−CO−O−(但し、カルボニル基はR4と結合する)を示す。)
ここで、一般式(V)中、R4 の炭素数は、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは8以上、より好ましくは12以上、更に好ましくは18以上であり、また、同様の観点から、好ましくは22以下、より好ましくは20以下である。R5、R6 、R7、R8 及びR9は、カチオン界面活性剤の入手性の観点及び微細な粒子の分散液を得る観点から、水素原子が好ましい。Xは、カチオン界面活性剤の入手性の観点及び微細な粒子の分散液を得る観点から、−O−が好ましい。
具体的には、4級アンモニウム塩としては、例えば、セチルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、ベヘニルトリメチルアンモニウム塩、オクダデシロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩等のモノ長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩や、ジステアリルジメチルアンモニウム塩、ジイソテトラデシルジメチルアンモニウム塩等のジ長鎖アルキルジメチルアンモニウム塩等が挙げられる。3級アミン塩としては、例えば、ステアリルジメチルアミン、ベヘニルジメチルアミン、オクタデシロキシプロピルジメチルアミン、ジメチルアミノプロピルステアリン酸アミドの塩酸塩、クエン酸又は乳酸塩等のモノ長鎖アルキルジメチルアミン塩等が挙げられる。2級アミン塩としては、例えば、1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−イソステアリルオキシ−2−プロパノール若しくは1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−(12‐ヒドロキシステアリルオキシ)−2−プロパノールの塩酸塩、グルタミン酸、クエン酸、又は乳酸塩等のアミン塩が挙げられる。
カチオン界面活性剤は、これらのうち、液体油の油剤を用いて微細な粒子の分散液を得る観点から、アミド基、エステル基又はエーテル基で分断されていてもよい炭素数12以上28以下の炭化水素基を有する4級アンモニウム塩が好ましく、ジ長鎖アルキルジメチルアンモニウム塩がより好ましく、塩化ジ長鎖アルキルジメチルアンモニウムが更に好ましい。
ジ長鎖アルキルジメチルアンモニウム塩の各アルキル基の炭素数は、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは8以上、より好ましくは12以上、更に好ましくは16以上であり、同様の観点から、好ましくは22以下、より好ましくは20以下である。
ジ長鎖アルキルジメチルアンモニウム塩の各アルキル基の炭素数は同じでも異なっていても構わないが、微細な粒子の分散液を得る観点から同一が好ましい。
カチオン界面活性剤は、固体脂の油剤を用いて微細な粒子の分散液を得る観点から、1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−イソステアリルオキシ−2−プロパノールの塩、及び1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−(12‐ヒドロキシステアリルオキシ)−2−プロパノールの塩が好ましく、1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−イソステアリルオキシ−2−プロパノールの塩がより好ましい。
中和してアニオン界面活性剤を形成する界面活性剤前駆体としては、例えば、水性成分に含有されたNa+やK+を対イオンとして前記アニオン界面活性剤を形成するカルボン酸、スルホン酸、リン酸エステル等が挙げられる。これらのうち、界面活性剤前駆体として好ましいのは、微細な粒子の分散液を得る観点から、前記の好ましいカルボン酸型アニオン界面活性剤を形成するものであり、より好ましくは前記の好ましい脂肪酸塩、又はアルキルエーテルカルボン酸塩を形成するものであり、更に好ましくは前記の脂肪酸塩を形成するものである。
中和してカチオン界面活性剤を形成する界面活性剤前駆体としては、例えば、水性成分に含有された酸成分と反応して前記カチオン界面活性剤を形成するアミン化合物等が挙げられる。これらのうち、液体油の油剤を用いて微細な粒子の分散液を得る観点からは、前記の好ましい4級アンモニウム塩を形成するものが好ましく、前記の好ましいジ長鎖アルキルジメチルアンモニウム塩を形成するものがより好ましく、前記の塩化ジ長鎖アルキルジメチルアンモニウムを形成するものが更に好ましい。固体脂の油剤を用いて微細な粒子の分散液を得る観点からは、1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−イソステアリルオキシ−2−プロパノールの塩を形成するものが好ましく、1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−イソステアリルオキシ−2−プロパノールのグルタミン酸塩を形成するものがより好ましい。
界面活性剤は、微細な粒子の分散液を得る観点から、以上に列挙したノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、及びカチオン界面活性剤の群から選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。pHによって分散性が影響を受けにくいという観点からはノニオン界面活性剤が好ましく、分散物の安定性の観点からはアニオン界面活性剤が好ましく、肌に塗布する用途で用いる場合における肌への親和性の観点からはカチオン界面活性剤が好ましい。
油性成分における界面活性剤及び界面活性剤前駆体の含有量は、少量の界面活性剤で微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下、より更に好ましくは12質量%以下、より更に好ましくは10質量%以下であり、また、水性成分に油性成分を分散させる観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましく4質量%以上、より更に好ましくは6質量%以上、より更に好ましくは8質量%以上である。
なお、水性成分にも界面活性剤を含有させてもよいが、水性成分におけるその含有量は、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは2質量%以下、より好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下であり、実質0質量%であってもよく、0.1質量%以上であってもよい。
<自己乳化性>
油性成分は、微細な粒子の分散液を得る観点から、水性成分に対して自己乳化性を有することが好ましい。ここで、自己乳化性の有無は、次のようにして判断することができる。
まず、水性成分90mlと油性成分10mlとをそれぞれ計量する。次いで、注射針(外径:1.58mm、内径:0.25mm)を用いて油性成分を10ml/minの速度で水性成分中に投入する。なお、このとき、注射針の先端を水性成分に浸した状態とし、また、攪拌を行わない。油性成分の全量を投入した後、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置、例えば、LA−910(堀場製作所社製)を用い、レーザー散乱/回折法により分散液にける粒子の体積基準の平均分散粒径を測定する。そして、測定した平均分散粒径が注射針の内径0.25mm以下の場合には「自己乳化性が有る」と判断し、一方、0.25mmより大きい場合には「自己乳化性が無い」と判断する。
(水性成分と油性成分との合流)
合流ステップにおいて、合流前の水性成分の流量は、乱流による効果を高めて、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは0.1L/h以上、より好ましくは1L/h以上、更に好ましくは2L/h以上、より更に好ましくは2.5L/h以上であり、また、合流後の混合性を高めて、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは300L/h以下、より好ましくは200L/h以下、更に好ましくは100L/h以下、より更に好ましくは30L/h以下、より更に好ましくは20L/h以下、より更に好ましくは10L/h以下、より更に好ましくは4L/h以下、より更に好ましくは3L/h以下である。合流前の油性成分の流量は、乱流による効果を高めて、微細な粒の分散液を得る観点から、好ましくは0.01L/h以上、より好ましくは0.1L/h以上であり、更に好ましくは0.2L/h以上であり、また、合流後の混合性を高めて、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは150L/h以下、より好ましくは100L/h以下であり、更に好ましくは50L/h以下、より更に好ましくは2L/h以下、より更に好ましくは1L/h以下、より更に好ましくは0.5L/h以下、より更に好ましくは0.3L/h以下である。
合流ステップにおいて、合流前の水性成分の油性成分に対する流量比(水性成分の流量/油性成分の流量)は、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは1以上、より好ましくは2以上であり、更に好ましくは5以上であり、また、分散液における油剤の含有量を高める観点から、好ましくは200以下、より好ましくは100以下、更に好ましくは50以下、より更に好ましくは25以下、より更に好ましくは15以下である。水性成分と油性成分との混合質量比は、粒子の平均粒子径が小さいO/W型の分散液を得る観点から、好ましくは1以上、より好ましくは2以上、更に好ましくは5以上であり、また、分散液における油剤の含有量を高める観点から、好ましくは200以下、より好ましくは100以下、更に好ましくは50以下、より更に好ましくは25以下、より更に好ましくは15以下である。
合流ステップにおいて、合流前の水性成分の温度は、好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上、更に好ましくは15℃以上であり、また、好ましくは95℃以下、より好ましくは90℃以下、更に好ましくは85℃以下、より更に好ましくは60℃以下、より更に好ましくは50℃以下である。合流前の油性成分の温度は、好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上であり、また、好ましくは95℃以下、より好ましくは90℃以下であり、更に好ましくは85℃以下、より更に好ましくは50℃以下である。合流前の水性成分の温度と油性成分の温度とは、同一であっても、異なっていても、どちらでもよいが、微細な粒子の分散液を得る観点から同一であることが好ましい。
合流ステップにおいて、合流前の水性成分及び油性成分のいずれの粘度も、送液を良好に行う観点から、それらを合流させるときのそれぞれの温度において、好ましくは0.1mPa・s以上、より好ましくは1mPa・s以上、更に好ましくは5mPa・s以上であり、また、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは1000mPa・s以下、より好ましくは500mPa・s以下、更に好ましくは300mPa・s以下である。水性成分の粘度と油性成分の粘度とは、同じであっても、また、異なっていても、どちらでもよい。水性成分及び油性成分の粘度は、ブルックフィールド型(B型)回転粘度計を用い、ローターNo.3を標準使用し(粘度が測定できない場合は、ローターをNo.1、2、又は4に変更する。)、回転数30r/min及び測定時間1分間の条件により測定される。
合流ステップにおいて、水性成分と油性成分との合流の態様は特に限定されるものではない。
水性成分と油性成分とを合流させる際の衝突の態様(角度)としては、例えば、両方を正面衝突させて合流させる態様、一方を他方に直交する方向から衝突させて合流させる態様、一方を他方に斜め後方から衝突させて合流させる態様、一方を他方に斜め前方から衝突させて合流させる態様、一方を他方に沿うように接触させて合流させる態様が挙げられる。
また、水性成分と油性成分との合流させる際の合流方式の態様(数等)としては、例えば、両方をそれぞれ複数の方向から衝突させて合流させる態様、一方を他方に複数の方向から衝突させて合流させる態様、一方を他方の全周から衝突させて合流させる態様が挙げられる。両方をそれぞれ複数の方向から衝突させて合流させる態様では、微細な粒子の分散液を得る観点から、それぞれ好ましくは2方向以上の方向から衝突させることが好ましく、また、上限は特にないが生産性の観点から、それぞれ4方向以下の方向から衝突させることが好ましい。一方を他方に複数の方向から衝突させて合流させる態様では、一方を好ましくは2方向以上の方向から他方に衝突させることが好ましく、また、上限は特にないが、生産性の観点から、一方を4方向以下の方向から他方に衝突させることが好ましい。
これらのうち、合流させる際の衝突の態様としては、微細な粒子の分散液を得る観点から、水性成分に対し、直交する方向又は斜め後方から油性成分を衝突させる態様が好ましく、合流方式の態様としては、微細な粒子の分散液を得る観点から、水性成分の全周から油性成分を衝突させて合流させる態様が好ましい。
[細孔流通ステップ]
細孔流通ステップでは、合流ステップで合流させる前の水性成分、合流ステップで合流させる前の油性成分、及び合流ステップで水性成分と油性成分とを合流させた後の流体のうち1つ又は2つ以上を細孔に流通させる。ここで、「合流させる前」とは合流直前を意味する。
従って、合流前の水性成分と合流前の油性成分とのいずれをも細孔に流通させず、合流後の流体のみを細孔に流通させる第1の態様であってもよい。合流前の油性成分を細孔に流通させず、合流前の水性成分と合流後の流体とをそれぞれ細孔に流通させる第2の態様であってもよい。合流前の水性成分を細孔に流通させず、合流前の油性成分と合流後の流体とをそれぞれ細孔に流通させる第3の態様であってもよい。
また、合流前の水性成分と合流前の油性成分とをそれぞれ細孔に流通させ、合流後の流体を細孔に流通させない第4の態様であってもよい。合流前の水性成分のみを細孔に流通させ、合流前の油性成分と合流後の流体とのいずれをも細孔に流通させない第5の態様であってもよい。合流前の油性成分のみを細孔に流通させ、合流前の水性成分と合流後の流体とのいずれをも細孔に流通させない第6の態様であってもよい。
更に、合流前の水性成分、合流前の油性成分、及び合流後の流体のいずれをも細孔に流通させる第7の態様であってもよい。
これらのうち、微細な粒子の分散液を得る観点から、合流ステップにおける水性成分と油性成分との合流後の流体を細孔に流通させる第1〜3及び7の態様が好ましい。
細孔の横断面形状は、微細な粒子の分散液を得る観点から、円形であることが好ましいが、半円形、楕円形、半楕円形、正方形、長方形、台形、平行四辺形、星形、不定形等の非円形であってもよい。細孔の横断面形状は、長さ方向に沿って同一形状であることが好ましい。
細孔の延びる方向は、微細な粒子の分散液を得る観点から、水性成分の流動方向及び/又は油性成分の流動方向と同一であることが好ましい。
細孔の孔径は、0.1mm以上3mm以下であるが、高い生産性を得る観点から、好ましくは0.2mm以上であり、また、乱流の発生により微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは1.0mm以下、より好ましくは0.50mm以下、より好ましくは0.45mm以下、より好ましくは0.30mm以下、更に好ましくは0.25mm以下である。ここで、細孔の孔径は、細孔の横断面形状が円形の場合には直径であるが、細孔の横断面形状が非円形の場合には等価水力直径(4×流路面積/断面長)である。
細孔の長さは、圧力損失を高めて水性成分と油性成分との混合性を高める観点から、好ましくは0.05mm以上、より好ましくは0.1mm以上、更に好ましくは0.3mm以上であり、また、水性成分と油性成分とを合流後に瞬時に混合し、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは5mm以下、より好ましくは3mm以下、より好ましくは2mm以下、更に好ましくは1mm以下、より更に好ましくは0.8mm以下である。
細孔の流路面積は、過大な圧力損失が生じて機器に障害をもたらすことを防ぐ観点から、好ましくは0.01mm2以上、より好ましくは0.03mm2以上であり、また、圧力損失を高めて水性成分と油性成分との混合性を高める観点から、好ましくは7mm2以下、より好ましくは2mm2以下、更に好ましくは1mm2以下、更に好ましくは0.5mm2以下、より更に好ましくは0.15mm2以下、より更に好ましくは0.1mm2以下、より更に好ましくは0.05mm2以下である。
細孔の長さの孔径に対する比(長さ/孔径)は、乱流の発生により微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは0.15以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.5以上、より更に好ましくは1以上、より更に好ましくは2以上であり、また、同様の観点から、好ましくは40以下、より好ましくは20以下、更に好ましくは10以下、より更に好ましくは5以下、より更に好ましくは3以下である。
細孔流通ステップにおいて、合流ステップにおける水性成分と油性成分との合流後の流体を細孔に流通させる方法としては、水性成分と油性成分とを液溜め部で一旦合流させ、それらが混在状態となった流体を細孔に流通させてもよいが、微細な粒子の分散液を得る観点から、水性成分と油性成分との合流部を細孔の直前に設けるか、又は細孔内で合流させることが好ましい。
細孔流通ステップにおいて、合流ステップにおける水性成分と油性成分との合流後の流体を細孔に流通させるときの流量は、圧力損失を高めて微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは0.1L/h以上、より好ましくは1L/h以上、更に好ましくは2.0L/h以上、より更に好ましくは2.5L/h以上であり、また、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは300L/h以下、より好ましくは200L/h以下、更に好ましくは100L/h以下、より更に好ましくは30L/h以下、より更に好ましくは15L/h以下、より更に好ましくは10L/h以下、より更に好ましくは5L/h以下、より更に好ましくは3.5L/h以下である。
細孔流通ステップにおいて、微細な粒子の分散液を得る観点から、水性成分と油性成分とを乱流条件で細孔に流通させることが好ましい。このときのレイノルズ数は、細孔流通後の水性成分と油性成分との撹拌効率を高める観点から、好ましくは1000以上、より好ましくは2000以上であり、また、同様の観点から、好ましくは150000以下、より好ましくは100000以下である。ここで、レイノルズ数は、細孔内の平均流速u(m/s)、細孔径d(m)、流体の粘度μ(Pa・s)、及び流体の密度ρ(kg/m3)の値を用いた一般的な配管流れのレイノルズ数算出式(レイノルズ数Re=duρ/μ)により求めることができる。
細孔流通ステップにおいて、微細な粒子の分散液を得る観点から、合流ステップにおける水性成分と油性成分との合流後の流体を、細孔に流通させて流路拡大部に流出させることが好ましい。これにより両成分による乱流が発生することで粒子を微小化することができる。特に、水性成分と油性成分との合流後の流体を、孔径が0.1mm以上3mm以下の細孔に流通させる場合、細孔流通後に流路拡大領域で、両成分を乱流により撹拌させることにより、油性成分から油水界面に界面活性剤がより効率的に供給される。その結果、少ない界面活性剤量で微細な粒子の分散液を得ることができる。
流路拡大部の流路の横断面形状は、微細な粒子の分散液を得る観点から、円形であることが好ましいが、半円形、楕円形、半楕円形、正方形、長方形、台形、平行四辺形、星形、不定形等の非円形であってもよい。流路拡大部の横断面形状は、長さ方向に沿って同一形状であることが好ましいが、長さ方向に沿って異なる形状が含まれていてもよい。
流路拡大部は、微細な粒子の分散液を得る観点から、細孔から最大流路径を有する部分までコーン形状に拡大するように形成されていることが好ましい。このコーン拡大角は、好ましくは90°以上、より好ましくは100°以上、更に好ましくは110°以上であり、また、好ましくは180°以下、より好ましくは170°以下、更に好ましくは150°以下、より更に好ましくは130°以下である。
流路拡大部の最大流路径は、微細な粒子の分散液を得る観点から、細孔の孔径の好ましくは3倍以上、より好ましくは5倍以上であり、また、好ましくは50倍以下、より好ましくは40倍以下、更に好ましくは20倍以下、より更に好ましくは15倍以下である。ここで、流路拡大部の最大流路径は、流路の横断面形状が円形の場合には直径であるが、流路の横断面形状が非円形の場合には等価水力直径である。
細孔流通ステップにおいて、細孔を流通した後の分散液を必要に応じて冷却する。その結果、油剤が液体油である場合には、液体粒子が分散した分散液(乳化物)が得られ、油剤が固体脂である場合には、固体粒子が分散した分散液が得られる。
製造される分散液における粒子の平均粒子径は、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは細孔の孔径の1/100以下、より好ましくは1/200以下、更に好ましくは1/300以下、より更に好ましくは1/500以下、より更に好ましくは1/900以下、より更に好ましくは1/3000以下、より更に好ましくは1/5000以下、より更に好ましくは1/7000以下、より更に好ましくは1/8000以下であり、また、生産性の観点から、好ましくは1/20000以上、より好ましくは1/15000以上、更に好ましくは1/11000以上、より更に好ましくは1/10000以上、より好ましくは1/9000以上、より更に好ましくは1/8000以上、より更に好ましくは1/6000以上、より更に好ましくは1/3000以上、より更に好ましくは1/2000以上、より更に好ましくは1/1700以上である。具体的には、分散液における粒子の平均粒子径は、分散液の安定性の観点から、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下、更に好ましくは3μm以下、より更に好ましくは2μm以下、より更に好ましくは1μm以下、より更に好ましくは0.5μm以下、より更に好ましくは0.3μm以下、より更に好ましくは0.15μm以下、より更に好ましくは0.1μm以下、より更に好ましくは0.05μm以下であり、また、生産性の観点から、好ましくは0.02μm以上、より好ましくは0.03μm以上、更に好ましくは0.04μm以上、より更に好ましくは0.05μm以上、より更に好ましくは0.07μm以上、より更に好ましくは0.1μm以上である。ここで、分散液における粒子の平均粒子径は、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置、例えば、LA−910(堀場製作所社製)を用い、レーザー散乱/回折法により測定される粒子のメジアン径である。
製造される分散液における油剤の含有量は、分散液における油剤の含有量を高める観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.6質量%以上、より好ましくは0.8質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは3質量%以上であり、また、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、より更に好ましくは8質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、より更に好ましくは2質量%以下、より更に好ましくは1.5質量%以下、より更に好ましくは1.2質量%以下である。
製造される分散液における水溶性溶媒の含有量は、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは2質量%以上、より更に好ましくは2.5質量%以上、より更に好ましくは3質量%以上であり、また、同様の観点から、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下であり、更に好ましくは10質量%以下、より更に好ましくは8質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下、より更に好ましくは4質量%以下である。
製造される分散液における界面活性剤の含有量は、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、より更に好ましくは0.3質量%以上、より更に好ましくは0.4質量%以上、より更に好ましくは0.6質量%以上であり、また、少ない界面活性剤で同様の観点から、好ましくは2質量%以下、より好ましくは1.5質量%以下であり、更に好ましくは1質量%以下である。
製造される分散液における水の含有量は、分散液に油剤を含有させる観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは90質量%以上であり、また、同様の観点から、好ましくは99質量%以下、より好ましくは98質量%以下、更に好ましくは97質量%以下、より更に好ましくは96質量%以下、より更に好ましくは92質量%以下である。
本実施形態に係る分散液の製造方法における水性成分と油性成分との分散操作は、微細な粒子の分散液を得る観点から、後述する方法で求められるセグリゲーション指数(Segregation index(Xs))が、好ましくは0.15以下、より好ましくは0.1以下、更に好ましくは0.05以下、より更に好ましくは0.01以下、更に好ましくは0.0003以下となる条件で行うのがよい。下限については特にないが、0.0001以上であれば充分であり、0.001以上であってもよい。
ここで、セグリゲーション指数(Xs)は、本実施形態に係る分散液の製造方法おける水性成分と油性成分との混合攪拌効果を示すものであり、値が小さいほど混合性が高いことを示す。学術的に混合器の混合性能評価に汎用的に用いられる指標であり、Villermaux/Dushman reactionを用いて下記式(iv)から導出することができる。なお、本反応系の詳細については、P. Guichardon and L. Falk, Chemical Engineering Science 55 (2000) 4233-4243に記載されている。
具体的には、まず、混合により反応する2つの水溶液として、0.171N硫酸とほう酸緩衝液とをそれぞれ準備する。ほう酸緩衝液の組成は、ほう酸0.045mol/L、水酸化ナトリウム0.045mol/L、よう素酸カリウム0.00313mol/L、及びよう化カリウム0.0156mol/Lとする。そして、この2液を混合すると、下記の中和反応(A)と、よう素が生成する酸化還元反応(B)とが同時に進行する。なお、2液の混合は、混合後の状態でアルカリが過剰となる条件で実施する。
以上の本実施形態に係る分散液の製造方法によれば、油性成分に、油剤と、特定の構造を有する水溶性溶剤と、界面活性剤及び水性成分と合流させたときに界面活性剤を形成する界面活性剤前駆体のうち少なくとも一方とを含有させ、合流させる前の水性成分、合流させる前の油性成分、及びそれらを合流させた後の流体のうち1つ又は2つ以上を孔径が0.1mm以上3mm以下の細孔に流通させることにより、微細な粒子が分散した分散液を製造することができる。
図1は、本実施形態に係る分散液の製造方法に用いることができる分散液製造システムAの一例を示す。
この分散液製造システムAは、第1の構成のマイクロミキサー100と流体供給系等の付帯部とで構成されている。
図2及び3は、第1の構成のマイクロミキサー100を示す。この第1の構成のマイクロミキサー100では、上記第1の態様、つまり、合流前の水性成分と合流前の油性成分とのいずれをも細孔に流通させず、合流後の流体のみを細孔に流通させる態様により分散液を製造する。
第1の構成のマイクロミキサー100は、流体流路部110と、その下流側に連続して設けられた流体合流縮流部120と、更にその下流側に連続して設けられた流体流出部130とを備える。
流体流路部110は、小径管111と大径管112とを有する。大径管112は小径管111を収容しており、それらは長さ方向を共通にし且つ同軸に配置されている。これにより、流体流路部110には、小径管111内部に第1流路111aが構成され、また、大径管112内部で且つ小径管111外部に第2流路112aが構成されている。なお、小径管111内の第1流路111aは装置一端に設けられた水性成分供給部101に連通しており、また、大径管112内の第2流路112aは装置側面に設けられた油性成分供給部102に連通している。
小径管111の外形及び孔の横断面形状は、特に限定されるものではなく、例えば、円形、半円形、楕円形、半楕円形、正方形、長方形、台形、平行四辺形、星形、不定形等であってもよい。大径管112の孔の横断面形状も、特に限定されるものではなく、小径管111と同様、例えば、円形、半円形、楕円形、半楕円形、正方形、長方形、台形、平行四辺形、星形、不定形等であってもよい。但し、小径管111の外形及び孔並びに大径管12の孔のいずれの横断面形状も円形であることが好ましい。また、小径管111と大径管112とは、横断面形状が対称となり且つ同軸となるように設けられていることが好ましい。従って、小径管111と大径管112とは、図3に示すように、第1流路111aの横断面形状が円形で且つ第2流路112aの横断面形状がドーナツ型形状となるように設けられた構成であることが好ましい。
小径管111の外形及び孔のいずれの横断面形状も、後述の管端部分111bを除いて、長さ方向に沿って同一形状であることが好ましい。大径管112の孔の横断面形状も、小径管111の管端部分111bに対応する部分を除いて、長さ方向に沿って同一形状であることが好ましい。
小径管111の外形及び孔のいずれの横断面形状も円形である場合、その外径D1は、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは1.6mm以上、より好ましくは2mm以上であり、また、同様の観点から、好ましくは25mm以下、より好ましくは15mm以下、更に好ましくは4mm以下である。小径管111の内径D2、つまり、第1流路111aの流路径は、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは0.8mm以上、より好ましくは1mm以上であり、また、同様の観点から、好ましくは20mm以下、より好ましくは10mm以下、更に好ましくは3mm以下である。大径管112の孔の横断面形状が円形である場合、その内径D3は、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは1.8mm以上、より好ましくは4mm以上であり、また、同様の観点から、好ましくは50mm以下、より好ましくは20mm以下、更に好ましくは6mm以下である。また、小径管111と大径管112と間の第2流路112aの隙間Δは、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.3mm以上、更に好ましくは0.5mm以上、より更に好ましくは0.7mm以上であり、また、同様の観点から、好ましくは12.5mm以下、より好ましくは6mm以下、更に好ましくは1mm以下である。
小径管111の下流側の管端部分111bは、図2に示すように、その外周部がテーパ形状に形成されていることが好ましく、厚さ方向の横断面形状が内周側で尖った尖塔形状に形成されていることがより好ましい。
大径管112の管内壁と小径管111の管端部分111bとの間に構成される第2流路112aの一部分となる隙間δは流体流動方向で均一であることが好ましい。その隙間δは、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは0.02mm以上、より好ましくは0.05mm以上、更に好ましくは0.1mm以上、より更に好ましくは0.2mm以上であり、また、同様の観点から、好ましくは12.5mm以下、より好ましくは6mm以下、更に好ましくは1mm以下、より更に好ましくは0.3mm以下である。
流体合流縮流部120には、小径管111の管端前方に流体合流域121が構成されており、その流体合流域121に連続して細孔122が穿孔されている。流体合流域121では、第1流路111aを流通した水性成分と第2流路112aを流通した油性成分とが合流し、細孔122では、流体合流域121で合流した直後の水性成分及び油性成分が流通する。
流体合流域121は、特に限定されるものではないが、微細な粒子の分散液を得る観点から、図2に示すように、細孔122に向かって収束した先細ったコーン形状に形成されていることが好ましい。このコーン収束角θ1は、好ましくは90°以上、微細な粒子の分散液を得る観点から、より好ましくは100°以上、更に好ましくは110°以上であり、また、好ましくは180°以下、より好ましくは170°以下、更に好ましくは130°以下である。コーン収束角θ1は、後述の流路拡大部131のコーン拡大角θ2と同一であることが好ましい。流体合流域121の小径管111の管端、つまり、流体流路部110の終端から細孔122までの距離Lは、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは0.02mm以上、より好ましくは0.2mm以上、更に好ましくは0.3mm以上であり、また、好ましくは20mm以下、より好ましくは3mm以下、更に好ましくは1mm以下である。
細孔122の横断面形状、延びる方向、孔径d、長さl、流路面積s、及び長さlの孔径dに対する比(長さl/孔径d)は既述の通りである。
流体流出部130は、細孔122の前方に流路拡大部131が構成されている。流路拡大部131には、細孔122を流通した流体が流出する。なお、流路拡大部131は装置他端に設けられた分散液回収部103に連通している。
流体流出部130の流路の横断面形状、形状、コーン拡大角θ2、及び流路拡大部131の最大流路径D4は既述の通りである。
マイクロミキサー100は、各々、金属やセラミックス、樹脂等で形成された複数の部材で構成されていてもよく、そして、それらの部材の組合せによって流体流路部110、流体合流縮流部120、及び流体流出部130が構成されていてもよい。
なお、上記第1の構成のマイクロミキサー100では、1本の小径管111を大径管112に収容した構成としたが、特にこれに限定されるものではなく、図4(a)及び(b)に示すように、複数本の小径管111を大径管112に収容した構成であってもよい。
このマイクロミキサー100は、図1に示すように、第1流路111aに連通した水性成分供給部101に、水性成分貯槽41aから延びた水性成分供給管42aが接続されている。水性成分供給管42aには、水性成分を流通させる第1ポンプ43a、水性成分の流量を検知する第1流量計44a、及び水性成分の夾雑物を除去する第1フィルタ45aが上流側から順に介設されており、第1流量計44aと第1フィルタ45aとの間の部分に水性成分の圧力を検知する第1圧力計46aが取り付けられている。第1ポンプ43a、第1流量計44a、及び第1圧力計46aのそれぞれは、流量コントローラ47に電気的に接続されている。
第2流路112aに連通した油性成分供給部102には、油性成分貯槽41bから延びた油性成分供給管42bが接続されている。油性成分供給管42bには、油性成分を流通させる第2ポンプ43b、油性成分の流量を検知する第2流量計44b、及び油性成分の夾雑物を除去する第2フィルタ45bが上流側から順に介設されており、第2流量計44bと第2フィルタ45bとの間の部分に油性成分の圧力を検知する第2圧力計46bが取り付けられている。第2ポンプ43b、第2流量計44b及び第2圧力計46bのそれぞれは、流量コントローラ47に電気的に接続されている。
流量コントローラ47は、水性成分の設定流量及び設定圧力の入力が可能に構成されていると共に演算素子が組み込まれており、水性成分の設定流量情報、第1流量計44aで検知された流量情報及び第1圧力計46aで検知された圧力情報に基づいて第1ポンプ43aを運転制御する。同様に、流量コントローラ47は、油性成分の設定流量及び設定圧力の入力も可能に構成されており、油性成分の設定流量情報、第2流量計44bで検知された流量情報及び第2圧力計46bで検知された圧力情報に基づいて第2ポンプ43bを運転制御する。
流路拡大部131に連通した分散液回収部103からは分散液回収管48が延びて分散液回収槽49に接続されている。
次に、この分散液製造システムAの動作について説明する。
分散液製造システムAが稼働すると、第1ポンプ43aは、連続相となる水性成分を、水性成分貯槽41aから水性成分供給管42aを介し、第1流量計44a及び第1フィルタ45aを順に経由させて流体流路部110の小径管111の第1流路111aに継続的に供給する。第1流量計44aは、検知した水相の流量情報を流量コントローラ47に送る。また、第1圧力計46aは、検知した第1圧力計46aの圧力情報を流量コントローラ47に送る。
第2ポンプ43bは、分散相となる油性成分を、油性成分貯槽41bから油性成分供給管42bを介し、第2流量計44b及び第2フィルタ45bを順に経由させて流体流路部110の大径管112と小径管111との間の第2流路112aに継続的に供給する。第2流量計44bは、検知した油相の流量情報を流量コントローラ47に送る。また、第2圧力計46bは、検知した第2圧力計46bの圧力情報を流量コントローラ47に送る。
流量コントローラ47は、水性成分の設定流量情報及び設定圧力情報、並びに、第1流量計44aで検知された流量情報及び第1圧力計46aで検知された圧力情報に基づいて、水性成分の設定流量及び設定圧力がそれぞれ維持されるように第1ポンプ43aを運転制御する。それと共に、流量コントローラ47は、油性成分の設定流量情報及び設定圧力情報、並びに、第2流量計44bで検知された流量情報及び第2圧力計46bで検知された圧力情報に基づいて、油性成分の設定流量及び設定圧力がそれぞれ維持されるように第2ポンプ43bを運転制御する。
そして、マイクロミキサー100において、流体流路部110では、水性成分が第1流路111aを流通すると共に、油性成分が第2流路112aを流通する。このとき、水性成分の圧力は例えば0.01MPa以上5MPa以下である。油性成分の圧力は例えば0.01MPa以上5MPa以下である。そして、水性成分の流量設定及び圧力設定により、水性成分の流速は例えば0.05m/s以上2m/s以下とされ、また、油性成分の流量設定及び圧力設定により、油性成分の流速は例えば0.05m/s以上2m/s以下とされる。
流体合流縮流部120では、流体流路部110から流出した水性成分及び油性成分は、流体合流域121において、水性成分に対し、斜め後方から且つその全周から油性成分が衝突する態様で合流する。このとき、流体合流縮流部120では、水性成分及び油性成分を合わせた流体の流速は例えば0.05m/s以上2m/s以下である。この流速は、水性成分及び油性成分のそれぞれの流量設定及び圧力設定により制御することができる。
流体合流域121において合流した水性成分及び油性成分は細孔122を流通する過程で混合される。このとき、流体合流域121で合流させる水性成分及び油性成分の流動条件は、水性成分及び油性成分のそれぞれの流量設定及び圧力設定により制御することができる。
流体流出部130では、流路拡大部131において、細孔122を流通した水性成分及び油性成分を含む流体が流出し、水性成分と油性成分との間の対流混合により、粒子の平均粒子径が細孔122の孔径の1/10以下である分散液が製造される。
流路拡大部131に連通した分散液回収部103からは、製造された分散液が分散液回収管48を介して分散液回収槽49に回収される。このとき、マイクロミキサー100の前後の圧力損失は、微細な粒子の分散液を得る観点から、好ましくは0.01MPa以上、より好ましくは0.1MPa以上であり、また、生産性の観点から、好ましくは5MPa以下、より好ましくは3MPa以下、更に好ましくは1MPa以下、より更に好ましくは0.7MPa以下である。この圧力損失は、水性成分及び油性成分のそれぞれの流量設定及び圧力設定により制御することができる。
図5は、第2の構成のマイクロミキサー200を示す。この第2の構成のマイクロミキサー200では、上記第7の態様、つまり、合流前の水性成分と合流前の油性成分と合流後の流体とをそれぞれ細孔に流通させる態様により分散液を製造する。
この第2の構成のマイクロミキサー200は、一方の管端が水性成分供給部201及び他方の管端が油性成分供給部202とされた直線管部分210と、その直線管部分210の中央部分から分岐して直交方向に延び且つ管端が分散液回収部203とされた分岐管部分220とからなるT字管により構成されている。T字管による第2の構成のマイクロミキサー200は、装置構成が簡易であり、分解洗浄によるメンテナンスも容易である。
直線管部分210は、中央部分の流路が狭くなっており、その中央部分のうち、水性成分供給部201側が第1流路211aに、また、油性成分供給部202側が第2流路212aにそれぞれ構成されている。従って、水性成分供給部201に水性成分供給管42aが接続され、また、油性成分供給部202に油性成分供給管42bが接続される。
分岐管部分220には、管軸に沿って延びて直線管部分210内に連通した細孔222が形成されている。そして、直線管部分210の中央部、つまり、分岐管部分220への分岐部の管内が細孔222に連続する流体合流域221に構成されている。第1流路211a及び第2流路212aのそれぞれは、流路断面積、つまり、孔面積が細孔222と同一乃至同程度であることが好ましく、また、圧損を小さく抑えることができるように流路長さ、つまり、孔長さも細孔222と同一乃至同程度であることが好ましい。分岐管部分220には、細孔222に連続して流路断面積が拡大した流路拡大部231が構成されている。なお、分岐管部分220の分散液回収部203に分散液回収管48が接続される。
第2の構成のマイクロミキサー200は、水性成分の第1液と油性成分の第2液とを正面衝突させて合流させ、また、第1液及び第2液の流体合流域221に向かうそれぞれの流動方向と細孔222の延びる方向とが相互に異なる構成となっている。
なお、図5に示す第2の構成のマイクロミキサー200は、直線管部分210の中央部分の流路が狭くなった構成であるが、特にこれに限定されるものではなく、図6に示すように、流路が狭くなった部分がなく、水性成分供給部201から油性成分供給部202まで一様な流路を有する構成であってもよい。この図6に示す変形例の第2の構成のマイクロミキサー200では、上記第1の態様、つまり、合流前の水性成分と合流前の油性成分とのいずれをも細孔に流通させず、合流後の流体のみを細孔に流通させる態様により分散液を製造する。
また、図5に示す第2の構成のマイクロミキサー200は、分岐管部分220に細孔222が形成された構成であるが、特にこれに限定されるものではなく、分岐管部分に連続して細孔が形成された部材を別途接続した構成であってもよい。
図7(a)〜(c)は、第3の構成のマイクロミキサー300を示す。
この第3の構成のマイクロミキサー300は、配管経路に設けられた流体流路部310とその液流出側に連続して設けられた流体合流縮流部320とその液流出側に連続して設けられた流体流出部330とを備えている。
流体流路部310は、小径管311と大径管312とを有する。大径管312は小径管311を収容しており、それらは長さ方向を共通にし且つ同軸に配置されている。これにより、流体流路部310には、小径管311内部に第1流路311aが構成され、また、大径管312内部で且つ小径管311外部に第2流路312aが構成されている。そして、小径管311の管端が水性成分供給部(不図示)に構成され、流体流路部310の外部に露出した大径管312の管端が油性成分供給部(不図示)に構成されている。従って、水性成分供給部に水性成分供給管42aが接続され、また、油性成分供給部に油性成分供給管42bが接続される。二重管構造の流体流路部310を有するこのようなマイクロミキサー300は、装置構成が簡易であり、分解洗浄によるメンテナンスも容易である。
流体合流縮流部320は、流体流路部310の液流出端に連続して内部領域を形成している。この内部領域は、流体流路部310から流出した第1液及び第2液が接触する流体合流域321に構成されている。流体合流縮流部320には、流体合流域321に連続して設けられた細孔322が穿孔されている。細孔322は、第1流路311a及び第2流路312aの延びる方向と同一方向に延びるように形成されている。
流体流出部330は、細孔322に連続して設けられた筒状の分散液回収部303で構成されている。分散液回収部303には、細孔322に連続して流路断面積が拡大した流路拡大部331が構成されている。なお、分散液回収部303に分散液回収管48が接続される。
第3の構成のマイクロミキサー300は、第1液及び第2液の流体合流域221に向かうそれぞれの流動方向、並びに細孔322の延びる方向がいずれも同じ構成となっている。
ところで、流体流路部310から流出して流体合流域321で接触した第1液及び第2液は、最終的には細孔322により混合される。このとき、より高速な混合性能を得るためには、流体合流域321でのそれらの混在状態が、各液の微細なセグメントが構成されたものであることが好ましい。従って、第1流路311aの数はより多いことが好ましく、小径管311が1本である場合よりも、図8(a)及び(b)に示すように、小径管311が複数本である場合の方が、より高速な混合特性を得ることができる。また、このように流路311a,311bの数が3個以上ある場合、第1液及び第2液とは異なる第3液をいずれかの流路311a,311bに流通させることも可能である。
なお、この第3の構成のマイクロミキサー300において、第1流路311aに油性成分の第1液を流通させると共に、第2流路312aに水性成分の第2液を流通させて使用することもできる。
(乳化物の製造)
1.実験装置
実施例1〜23及び比較例1〜7では、上記実施形態における図1に示す分散液製造システムAに、図2及び3に示す第1の構成のマイクロミキサー100を適用したものを用いた。
実施例1〜17及び比較例1〜7では、マイクロミキサー100の構成は、小径管111の外径D1:3mm、小径管111の内径D2:2mm、大径管112の内径D3:4.71mm、小径管111と大径管112との隙間Δ:0.855mm、小径管111と大径管112との隙間δ:0.25mm、流体流路部110の終端から細孔122までの距離L:0.68mm、流体合流域121のコーン収束角θ1:120°、細孔122の孔径d:0.22mm、細孔122の長さl:0.55mm、細孔122の流路面積s:0.038mm2、細孔122の長さl/細孔122の孔径d:2.5、流路拡大部131のコーン拡大角θ2:120°、流路拡大部131の最大流路径D4:2mm、及び最大流路径D4/細孔122の孔径d:9.1であった。
実施例18〜23では、細孔122の孔径d:0.40mm、最大流路径D4/細孔122の孔径d:5.0であったことを除いて、実施例1と同じマイクロミキサー100を用いた。
2.実施例1〜23、及び比較例1〜7で用いた化合物
(1)油剤
・ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 「エステモールN−01」(日清オイリオグループ社製,IOB=0.25)
・スクアラン 「ニッコール スクアラン」(日光ケミカルズ社製,IOB=0)
・高級アルコール 「カルコール200GD」(花王社製,IOB=0.29)
・ジメチルポリシロキサン 「シリコーン KF−96−50CS」(信越化学工業社製,IOB=0)
・N−(2−ヒドロキシ−3−ヘキサデシロキシプロピル)−N−2−ヒドロキシエチルヘキサデカナミド 「ソフケアセラミドSLE」(花王社製,IOB=0.33)
(2)水溶性溶剤
・ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル 「ウィルブライドS−753」(日油社製,一般式(IV)において、p1+p2+p3=8、q1+q2+q3=5、r1+r2+r3=3、EO及びPOがランダム状に付加)
・ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル 「ユニルーブ50MB‐11」(日油社製,一般式(II)において、s=9、t=10、u=0、EO及びPOがランダム状に付加、R1がn-ブチル基)
・ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル 「ユニルーブ50MB‐26」(日油社製,一般式(II)において、s=17、t=17である以外はユニルーブ50MB‐11と同一)
・ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル 「ユニルーブ50MB‐72」(日油社製,一般式(II)において、s=30、t=30である以外はユニルーブ50MB‐11と同一)
・ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル 「ユニルーブ50MB‐168」(日油社製,一般式(II)において、s=37、t=38である以外はユニルーブ50MB‐11と同一)
・コハク酸ビスエトキシジグリコール 「ハイアクオスターDCS」(高級アルコール工業社製,一般式(III)において、v1+v2=2、w1+w2=0、及びx1+x2=0、n=2、R2及びR3がエチル基)
・ジエチレングリコールモノエチルエーテル 「シーホゾールDG−S」(日本触媒社製)
・エタノール 「エタノール 1級」(和光純薬工業社製)
・グリセリン 「化粧用濃グリセリン」 (花王社製)
・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル 「ユニルーブMB‐7」(日油社製,一般式(II)において、s=0、t=12、u=0、R1がn-ブチル基)
・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル 「ユニルーブMB‐19」(日油社製,一般式(II)においてt=24である以外はユニルーブMB‐7と同一)
・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル 「ユニルーブMB‐700」(日油社製,一般式(II)においてt=52である以外はユニルーブMB‐7と同一)
(3)界面活性剤及び界面活性剤前駆体
・ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油1 「エマノーンCH−60」(花王社製,ケン化価=44KOHmg/g、EO平均付加モル数=60、HLB=13.8)
・ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油2 「エマノーンCH−25」(花王社製,ケン化価=75KOHmg/g、EO平均付加モル数=25、HLB=10.7)
・ジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30 「シスロールDPHS」(クローダジャパン社製,HLB=5.0)
・オレイン酸 「LUNAC O‐LL‐V」(花王社製)
・塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 「バリソフトTA―100」(Evonik社製)
・1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−イソステアリルオキシ−2−プロパノール (花王社製)
3.セグリゲーション指数(Xs)の算出
実施例1〜4、8、及び10〜23、並びに比較例1〜5について、セグリゲーション指数(Xs)を次のようにして算出した。水性成分に代替するほう酸緩衝液と油性成分に代替する0.171N硫酸とをそれぞれ準備した。ほう酸緩衝液の組成は、ほう酸0.045mol/L、水酸化ナトリウム0.045mol/L、よう素酸カリウム0.00313mol/L、及びよう化カリウム0.0156mol/Lとした。これらの2液を実施例或いは比較例と同一の条件で混合し、混合1分後の溶液の波長353nmの光に対する吸光度を、分光光度計 UVmini-1240(島津製作所社製)を用いて測定した。そして、その吸光度の測定結果から上記式(iv)に従ってセグリゲーション指数(Xs)を算出した。
4.乳化物における粒子の平均粒子径の測定方法
レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置「LA−910」(堀場製作所社製)、溶媒として水を用い、相対屈折率を1.20に設定して、レーザー散乱/回折法により測定した油性成分のメジアン径を乳化物における粒子の平均粒子径とした。
5.操作と結果
<実施例1>
水性成分としてイオン交換水を準備して水性成分貯槽41aに仕込み、常温(20℃)にした。また、油性成分として、油剤である液体油のジカプリン酸ネオペンチルグリコールを45.5質量%、水溶性溶剤であるポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテルを45.5質量%、及びHLBが13.8のノニオン界面活性剤であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油1を9.0質量%それぞれ含む均一溶液を準備して油性成分貯槽41bに仕込み、常温(20℃)にした。この実施例1で用いた油性成分は、常温(20℃)において液体であり、また、水性成分のイオン交換水に対して自己乳化性を有するものであった。
分散液製造システムAを稼働させ、常温(20℃)において、水性成分/油性成分の混合質量比が91.2/8.8(=10.4)となるように、水性成分の流量を2.74L/h及び油性成分の流量を0.26L/hとし、それらをマイクロミキサー100で混合して乳化物を得た。このとき、水性成分の油性成分に対する流量比(水性成分の流量/油性成分の流量)は10.5であった。細孔122を流通する水性成分及び油性成分の合流後の流体の流量は3.0L/hであった。マイクロミキサー100の前後の圧力損失は0.4MPaであった。
得られた乳化物では、ジカプリン酸ネオペンチルグリコールの含有量が4.00質量%、ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテルの含有量が4.00質量%、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油1の含有量が0.80質量%、及びイオン交換水の含有量が91.20質量%であった。結果を表1に示す。
また、実施例1の乳化操作におけるセグリゲーション指数(Xs)は1.9×10−3であった。なお、混合1分後の[I3 −]は、波長353nmの光に対する吸光度から求めた値で3.98×10−6mol/Lであった。また、[H+]0及び[I2]はそれぞれ0.171mol/L及び3.16×10−7mol/L、並びにV混合後/V硫酸水は11.4であったので、Yは5.71×10−4であった。また、[IO3 −]0及び[H2BO3 −]0はそれぞれ0.00313mol/L及び0.045mol/Lであったので、YSTは0.294であった。これは実施例2〜4、8、及び10〜23、並びに比較例1〜5も同じである。
<実施例2〜7>
油性成分中の水性成分中の水溶性溶剤を表1に示す化合物に変更したこと、並びに合流ステップ及び細孔流通ステップを40℃で行ったこと以外は、実施例1と同様にして乳化物を得た。結果を表1に示す。なお、この実施例2〜7で用いた油性成分は、40℃において液体であり、また、水性成分のイオン交換水に対して自己乳化性を有するものであった。
<比較例1〜5>
油性成分中の水溶性溶剤を表2に示す化合物に変更したこと以外は、実施例1と同様にして乳化物を得た。結果を表2に示す。
得られた乳化物では、ジカプリン酸ネオペンチルグリコールの含有量が4.00質量%、ポリプロピレンオキシドアルキルエーテルの含有量が4.00質量%、ポリエチレンオキシド硬化ヒマシ油1の含有量が0.80質量%、及びイオン交換水の含有量が91.20質量%であった。
<実施例8〜10>
油性成分中の油剤を表3の化合物に変更したこと以外は実施例1と同様にして乳化物を得た。結果を表3に示す。なお、この実施例8〜10で用いた油性成分は、常温(20℃)において液体であり、また、水性成分のイオン交換水に対して自己乳化性を有するものであった。
<比較例6及び7>
水溶性溶剤を用いなかったこと以外はそれぞれ実施例1又は2と同様にして乳化物を得た。結果を表4に示す。
<比較例8及び9>
水性成分729.6gと油性成分70.4gとをビーカーで混合した後(水性成分/油性成分の混合質量比729.6/70.4(=10.4))、ホモミキサー「TKホモミクサーMARKII2.5」(プライミクス社製)を用い、8000r/minの回転数で1分間混合して乳化液を調製したこと以外は、それぞれ実施例1又は2と同様に行った。結果を表5に示す。
また、比較例8及び9の乳化操作におけるセグリゲーション指数(Xs)は2.3×10−1であった。なお、混合1分後の[I3 −]は、波長353nmの光に対する吸光度から求めた値で2.68×10−4mol/Lであった。また、[H+]0及び[I2]はそれぞれ0.171mol/L及び2.13×10−5mol/L、並びにV混合後/V硫酸水は20であったので、Yは6.76×10−2であった。また、[IO3 −]0及び[H2BO3 −]0はそれぞれ0.00313mol/L及び0.045mol/Lであったので、YSTは0.294であった。
<実施例11〜13>
油性成分中のノニオン界面活性剤であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油1の含有量、水性成分の流量、油性成分の流量を表6のように変更した以外は実施例1と同様に行い、乳化物を得た。結果を表6に示す。なお、この実施例11〜13で用いた油性成分は、常温(20℃)において液体であり、また、水性成分のイオン交換水に対して自己乳化性を有するものであった。
<実施例14〜17>
油性成分中の界面活性剤として表7の化合物に変更したこと以外は実施例1と同様にして乳化物を得た。結果を表7に示す。なお、実施例15では、水性成分として、中和剤である1M水酸化カリウム水溶液「1MKOH」(キシダ化学社製)を2.54質量%、及びイオン交換水を97.46質量%それぞれ含む均一溶液を用いた。また、この実施例14〜17で用いた油性成分は、常温(20℃)において液体であり、また、水性成分のイオン交換水に対して自己乳化性を有するものであった。
<実施例18〜23>
油性成分、水性成分、及びそれらの含有量、油性成分の流量及び水性成分の流量を表8のように変更したこと、並びに合流ステップ及び細孔流通ステップを80℃で行ったこと以外は実施例1と同様に行い、乳化物を得た。結果を表8に示す。なお、この実施例18〜23で用いた油性成分は、80℃において液体であり、また、水性成分に対して自己乳化性を有するものであった。
(結果考察)
油剤、特定の構造を有する水溶性溶剤、及び界面活性剤又は界面活性剤前駆体を含有する油性成分をマイクロミキサーを用いて水性成分に分散させた実施例1〜23では、得られた乳化物における粒子の平均粒子径がいずれも2.2μm以下であった。
一方、水溶性溶剤が特定の構造を有さない比較例1〜5、並びに水溶性溶剤を含まない比較例6及び7、並びにホモミキサーによって分散させた比較例8及び9では、得られた乳化物における粒子の平均粒子径がいずれも3.0μm以上であった。