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JP6618806B2 - クレーン装置 - Google Patents
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Description

本発明は、クレーン装置に関する。
従来、ワイヤーロープの中間部分を、吊具側の昇降シーブとクレーンクラブ側の固定シーブとの間に交互に掛け回していき、ワイヤーロープの一方の端部を、巻取りドラムの一方端側の外周面に固定すると共に、他方の端部を、巻取りドラムの他方端側の外周面に固定し、巻取りドラムの回転によりワイヤーロープを巻き取り又は巻き戻し、吊具を昇降させるクレーン装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなクレーン装置、すなわち、1つのドラムにワイヤーロープを1条巻きする1条巻きドラムを備えたクレーン装置にあっては、大きな吊荷重を分散するために、昇降シーブ及び固定シーブが多数設けられる。また、一端側のワイヤーロープと他端側のワイヤーロープの張力を釣り合わせるためのイコライザシーブが通常設けられ、このクレーン装置では、真ん中の固定シーブがイコライザシーブに相当する。
特開平9−12281号公報(図8(B))
このような1条巻きドラムで複数の昇降シーブを昇降させるには、ワイヤーロープを長くせざるを得ず、ドラムが大型化してしまう。そこで、大型化を避けるべく、1つのドラムにワイヤーロープを2条巻きすることが考えられる。この2条巻きとは、1本のワイヤーロープの両端部を隣接してドラムに固定することによりワイヤーロープの一方側と他方側をドラムから延出させ、ドラムが回転することによりワイヤーロープの一方側の上にワイヤーロープの他方側を2層に重ねて巻いていく巻き方である(2条巻きに関しては詳しくは後述)。このような2条巻きの場合、イコライザシーブをどこに配置するかが問題となる。また、2条巻きによりドラムを小型化できるが、この場合、ドラムから送り出されたワイヤーロープの昇降シーブに対する傾斜角(ドラムから昇降シーブを見た方向の傾斜角)が小さくなる。従って、シーブへ掛け回すワイヤーロープが、ドラムから昇降シーブへ掛け回すワイヤーロープと干渉しやすくなる(2条巻き及びロープ同士の干渉に関しては詳しくは後述)。
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、小型化を図りつつ、ワイヤーロープの干渉を防止できるクレーン装置を提供することを目的とする。
本発明によるクレーン装置は、1本のワイヤーロープの両端部が固定されることによりワイヤーロープの一方側と他方側が延出し、回転することによりワイヤーロープの一方側の上にワイヤーロープの他方側を2層に重ねて巻き取り又は巻き戻しを行って吊具を昇降させる2条巻きドラムと、2条巻きドラムを回転可能に支持する支持部側に固定された固定側軸と、固定側軸に回転可能に支持された複数の固定シーブと、吊具側に固定された昇降側軸と、昇降側軸に回転可能に支持された複数の昇降シーブと、を備え、ワイヤーロープは、昇降シーブと固定シーブとに交互に掛け回されており、昇降側軸又は固定側軸に回動可能に支持され、ワイヤーロープの中間部分が掛けられることによりワイヤーロープの一方側と他方側の張力を釣り合わせるイコライザを設け、イコライザに掛けられているワイヤーロープ間の距離が、当該イコライザと同軸に位置する他のシーブに掛け回されたワイヤーロープ間の距離より小さいことを特徴としている。
このようなクレーン装置によれば、1本のワイヤーロープの両端部が固定されワイヤーロープの一方側の上にワイヤーロープの他方側が2層に重ねて巻き取られる2条巻きが採用されるため、ドラムを小型化できる。また、イコライザが、昇降シーブを回転可能に支持する昇降側軸又は固定シーブを回転可能に支持する固定側軸に回動可能に設けられるため、既存の軸を利用でき、新たな軸や設置場所が別途必要とされず、装置を小型化できる。また、イコライザに掛けられているワイヤーロープ間の距離が、当該イコライザと同軸に位置する他のシーブに掛け回されたワイヤーロープ間の距離より小さいため、ドラムからの昇降シーブへ掛け回すワイヤーロープと、イコライザに掛けられているワイヤーロープとの間の距離が長くなり、ワイヤーロープの干渉を防止できる。
このように、イコライザに掛けられているワイヤーロープ間の距離を、当該イコライザと同軸に位置する他のシーブに掛け回されたワイヤーロープ間の距離より小さくする構成としては、具体的には、イコライザは、シーブ式であり、イコライザシーブの直径が、当該イコライザと同軸に位置する他のシーブの直径より小さい構成が挙げられる。このような構成によれば、その構造を非常に簡易にできる。
本発明によれば、小型化を図りつつ、ワイヤーロープの干渉を防止できるクレーン装置を提供できる。
本発明の実施形態に係るクレーン装置を備えたクレーン設備を正面側から示す斜視図である。 図1の正面図である。 図1の左側面図である。 主トロリ及び補トロリを示す斜視図である。 主トロリを示す右側面図である。 主トロリのワイヤーロープの掛け回しの構成を示す斜視図である。 イコライザによる作用・効果を説明するための図である。 イコライザを同軸に位置する昇降シーブと同径とした場合の作用・効果を説明するための図である。 2条巻きを説明するためのドラムの一部拡大断面図である。 補トロリのワイヤーロープの掛け回しの構成を示す斜視図である。 他のイコライザを用いた場合の説明図である。
以下、本発明によるクレーン装置の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係るクレーン装置を備えたクレーン設備を正面側から示す斜視図、図2は、図1の正面図、図3は、図1の左側面図、図4は、主トロリ及び補トロリを示す斜視図、図5は、主トロリを示す右側面図、図6は、主トロリのワイヤーロープの掛け回しの構成を示す斜視図、図7は、イコライザによる作用・効果を説明するための図、図8は、イコライザを同軸に位置する昇降シーブと同径とした場合の作用・効果を説明するための図、図9は、2条巻きを説明するためのドラムの一部拡大断面図である。
図1に示すように、クレーン設備100は、造船所のドックに採用されるものであり、種々の吊り上げ対象物を昇降させるためのクレーン装置を備える。クレーン装置は、ここでは、橋形クレーン1であり、例えばガントリークレーンやゴライアスクレーンと呼ばれるものである。ドック3を間に挟んだ基礎部4,5上には、橋形クレーン1を走行させるためのレール6,7が、基礎部4,5に沿ってそれぞれ敷設される。これらのレール6,7は、橋形クレーン1を走行させるための軌道である。なお、ドック3は、例えば建造中又は点検整備中の船を配置するものであるが、ドック3がない場合の港湾等に対しても本実施形態の橋形クレーン1を適用できる。
図1〜図3に示すように、橋形クレーン1は、基礎部4,5上にそれぞれ配置された一対の脚部8,9と、一対の脚部8,9同士に架け渡されたガーダ10と、を備えると共に、ガーダ10に沿って移動可能な主トロリ11及び補トロリ12を備える。なお、以降の説明において、レール6,7の延在方向であり橋形クレーン1の走行方向となる方向を前後方向と呼び、ガーダ10の延在方向で前後方向に交差しトロリ11,12の横行方向となる方向を左右方向と呼ぶ。
一対の脚部8,9は、レール6,7に対応してそれぞれ設けられており、各々の剛性は異なっている。脚部8は、脚部9よりも剛性が高い剛脚として機能し、脚部9は、脚部8よりも剛性が低い揺脚として機能する。
脚部8,9の下端部には、レール6,7に沿って走行するための走行装置13がそれぞれ設けられる。走行装置13は、脚部8,9に対して、前後に2個ずつ設けられ、一つの走行装置13には、例えば16個の車輪が配置されている。走行装置13及び車輪の数量は特に限定されず、その他の数量でも良い。そして、走行装置13がレール6,7上を移動することによって、橋形クレーン1が前後方向に走行可能となっている。
ガーダ10は、断面が略台形状を成し左右方向に延びる梁10a,10b(図4参照)を前後方向に並設し、各左右端部を連結部10c,10dで連結したダブルボックス型のガーダである。
図1及び図4に示すように、ガーダ10の梁10a,10bの上端面の前後方向外側の縁上には、主トロリ用レール16がそれぞれ設けられ、梁10a,10bの上端面の前後方向内側の縁上には、補トロリ用レール17がそれぞれ設けられる。主トロリ用レール16は、主トロリ11を横行させるための軌道であり、補トロリ用レール17は、補トロリ12を横行させるための軌道である。
主トロリ11は、貨物等の吊り上げ対象物を昇降させるためのものであり、図1、図3〜図5に示すように、左右方向視において橋形を成しており、前後方向に延在する支持台(支持部)20と、図4及び図5に示すように、支持台20の前後方向両端から下方に張り出す一対の脚部21,21と、を備える。支持台20は、ガーダ10の天面10eよりも上方に配置され、支持台20とガーダ10の天面10eとの間には、補トロリ12の左右方向の横行を可能とする空間が形成される。脚部21の下端部には、複数の車輪が設けられた横行装置23が設けられ、横行装置23が主トロリ用レール16上を移動することによって、主トロリ11が左右方向に横行可能となっている。
この主トロリ11には、図1〜図3に示すように、通路部30を介して運転室31が連結されている。運転室31は、運転士がトロリ操作等を含むクレーン動作の全ての操作を行う部屋であり、クレーン操作が行いやすいように、ガーダ10の下面より下方に位置している。なお、運転室31は、主トロリ11に連結されていなくても良く、例えば、ガーダ10の端部の下面に取り付けられてもよい。なお、図5においては、図が煩雑になるのを避けるために、通路部30及び運転室31は描かれていない。
補トロリ12は、吊り上げ対象物を単独で、若しくは、主トロリ11と共働して昇降させるためのものであり、図4に示すように、小型の支持台24と、支持台24の前後方向両端から下方に短尺に張り出す一対の脚部25,25と、を備える。脚部25の下端部には、主トロリ11と同様な横行装置23が設けられ、横行装置23が補トロリ用レール17上を移動することによって、左右方向に横行可能となっており、主トロリ11の下を通過可能となっている。
図1〜図5に示すように、主トロリ11の支持台20上には、駆動源の駆動により正逆回転することによって、吊り上げ対象物の昇降作業に使用されるワイヤーロープの巻き取り又は巻き戻しを行う2条巻きドラム50が、前後方向に2台並設される。この2条巻きドラム50は、図6及び図9に示すように、1本のワイヤーロープ60の両端部を隣接してドラムに固定することにより、ワイヤーロープ60の一方側であり下層に巻かれる下層側のワイヤーロープ60aと、ワイヤーロープ60の他方側であり上層に巻かれる上層側のワイヤーロープ60bとを、ドラムから延出(導出)させ、ドラムの正転(一方向への回転)によりワイヤーロープ60の一方側60aの上にワイヤーロープ60の他方側60bを2層に重ねて巻き取っていく2条巻きを行い、ドラムの逆転により2条巻きを巻き戻すものである。そして、このワイヤーロープ60の巻き取り又は巻き戻しに応じて吊具90(図5参照)が昇降することになる(詳しくは後述)。
図6に示すように、2条巻きドラム50の軸線方向中央を間に挟んだ両側の部分は、2条巻きをそれぞれ行うための領域となっており、両領域には、ワイヤーロープ60を巻き取るためのロープ溝50a,50bが螺旋状に形成されている。ロープ溝50a,50bは、図9に示すように、ワイヤーロープ60の一方側であり下層側となるワイヤーロープ60aを案内する(収容し係合させる)ためのものである。そして、ワイヤーロープ60の他方側であり上層側となるワイヤーロープ60bは、下層側の隣接するワイヤーロープ60a,60a同士の間上に巻き付けられる。
なお、図9において、ハッチングが施されていない白抜きのワイヤーロープ60x,60zは、ワイヤーロープ60の一方側60a及び他方側60bの始端側を2条巻きドラム50に複数回巻いて当該2条巻きドラム50に固縛している部分である。ハッチングが施されているワイヤーロープ60の一方側60a及び他方側60bは、ワイヤーロープ揚程下限時のロープ出の位置(ドラムからロープが出る位置;ドラムからロープが延出する位置)のワイヤーロープを示している。そして、この状態からワイヤーロープ60(60a,60b)の巻き取りが始められると、ワイヤーロープ60の一方側60a及び他方側60bは、仮想線で示すように図示右側から左側へ向かって巻かれていく。
図6に示すように、2条巻きドラム50の片側の領域のロープ溝50aは例えば右螺旋(右螺子)であり、もう片側(反対側)の領域のロープ溝50bは例えば左螺旋(左螺子)である。2条巻きドラム50を正転させてワイヤーロープ60をロープ溝50a,50bに巻き取っていくと、両側の領域のワイヤーロープ60のロープ出の位置が接近していく。2条巻きドラム50を逆転させてワイヤーロープ60を巻き戻していくと、両側の領域のワイヤーロープ60のロープ出の位置が離間していくようになっている(その逆も可)。なお、前側の2条巻きドラム50と上側の2条巻きドラム50では、ここでは、前後方向に対向する位置のそれぞれの螺旋は逆螺旋となっている。
次に、このようなワイヤーロープ60が掛け回される複数種のシーブに関して説明する。
図5及び図6に示すように、主トロリ11の一対の脚部21,21の前後方向外側には、外側に張り出すようにフロートシーブ51a,51bが設けられる。これらのフロートシーブ51a,51bは、ドラムの片側の領域の2条巻きに対応してそれぞれ設けられている。フロートシーブ51a,51bは、左右方向の内側から外側へ向かって並び、2条巻きドラム50の軸線に平行な方向(左右方向)へ延びるように設置された軸51xに回転可能に支持される。従って、全部で4個のフロートシーブ51a,51bが左右方向に一列に並設される。左右方向内側のフロートシーブ51aには、2条巻きドラム50からのワイヤーロープ60の一方側60aが掛け回され、左右方向外側のフロートシーブ51bには、2条巻きドラム50からのワイヤーロープ60の他方側60bが掛け回される。これらのフロートシーブ51a,51bは、2条巻きドラム50によるワイヤーロープ60の巻き取り又は巻き戻しに応じて、軸51xに案内されながら横滑りするように移動し、ワイヤーロープの一方側60a、他方側60bをそれぞれガイドする。なお、ワイヤーロープ60の一方側60aのこれ以降の掛け回し経路、及び、ワイヤーロープ60の他方側60bのこれ以降の掛け回し経路については後述する。
主トロリ11の一対の脚部21,21の前後方向外側で、上記フロートシーブ51a,51bの下方且つ脚部21,21寄りの位置には、左右方向に延びるように固定側軸53xが固定されている。そして、この固定側軸53xに、左右方向の内側から外側へ向かって、固定シーブ53a,53bが回転可能に支持されている。これらの固定シーブ53a,53bは、ドラムの片側の領域の2条巻きに対応してそれぞれ設けられている。従って、全部で4個の固定シーブ53a,53bが左右方向に一列に並設される。
吊具90側にあっては、その上部側に、左右方向に延びるように昇降側軸52xが固定されている。そして、この昇降側軸52xに、左右方向の内側から外側へ向かって、昇降シーブ52a,52b,52cが回転可能に支持されている。これらの昇降シーブ52a,52b,52cは、ドラムの片側の領域の2条巻きに対応してそれぞれ設けられている。従って、吊具90は、左右方向に一列に並ぶ6個の昇降シーブ52a,52b,52cに吊り下げられることになる。
次に、フロートシーブ51a、51bからのワイヤーロープ60の掛け回し経路について説明する。なお、説明の都合上、ここでは、前側の2条巻きドラム50に対して説明する。
図6に示すように、内側のフロートシーブ51aからのワイヤーロープ60の一方側60aは、昇降シーブ52a〜52cと固定シーブ53a,53bとに交互に掛け回されていく。具体的には、ワイヤーロープ60の一方側60aは、内側の昇降シーブ52aの前側から下部に掛け回されて後側から出ていき、内側の固定シーブ53aの後側から上部に掛け回されて前側から出ていき、外側の昇降シーブ52cの前側から下部に掛け回されて後側から出ていき、外側の固定シーブ53bの前側から上部に掛け回されて後側から出ていき、真ん中の昇降シーブ52bの後側から下部に掛け回されて前側から出ていき、ワイヤーロープ60の他方側60bとして、外側のフロートシーブ51bを経て、2条巻きドラム50に至る掛け回し経路となる。
なお、図6においては、フロートシーブ51a,51bと、固定シーブ53a,53bとが、前後方向にかなり離れているように見えるが、実際には、図5に示すように、前後方向において近接配置されている。
そして、図5に示すように、前後両方の吊具90,90に、前後方向に長尺な吊ビ−ム91(図1〜図3も参照)の両端が連結され、吊ビ−ム91に吊り上げ対象物が連結されることで、吊り上げ対象物を昇降できる。
ここで、図6に示すワイヤーロープ60の掛け回し経路にあっては、外側の昇降シーブ52cが、ワイヤーロープ60の中間部分が掛け回されることによりワイヤーロープ60の一方側60aと他方側60bの張力を釣り合わせるためのイコライザシーブ52cとして機能する。
そして、特に本実施形態においては、図5〜図7に示すように、イコライザシーブ52cの直径が、当該イコライザシーブ52cと同軸に位置する他の昇降シーブ52a,52bの直径より小さくなっている。
ここで、前述したように、フロートシーブ51a,51bと、固定シーブ53a,53bとは、図5に示すように、前後方向において近接配置されているため、イコライザシーブ52cを、当該イコライザシーブ52cと同軸の他の昇降シーブ52a,52bと同径の図8に示すイコライザシーブ(昇降シーブ)52dとした場合には、ワイヤーロープ60rとワイヤーロープ60s(図6参照)とが接触・干渉する虞がある。すなわち、この場合には、図6に示すように、2条巻きドラム50からの昇降シーブ52(各昇降シーブを総称して昇降シーブ52と呼ぶ)へ掛け回すワイヤーロープ、ここでは、2条巻きドラム50から外側のフロートシーブ51bを経由し真ん中の昇降シーブ52bに掛けられるワイヤーロープ(図6〜図8におけるワイヤーロープ60r)と、他の昇降シーブ52a,52bと同径のイコライザシーブ52d(図8参照)に掛け回されるワイヤーロープ、ここでは、イコライザシーブ52dと内側の固定シーブ53aとに掛けられる図8に示すワイヤーロープ60tとの間の距離が短く、例えば風や吊荷の振れ等によりワイヤーロープが振れると、図8に点線で示す範囲Yのあたりでワイヤーロープ同士、ここでは、ワイヤーロープ60rとワイヤーロープ60tとが接触・干渉する虞がある。
しかしながら、本実施形態にあっては、図6及び図7に示すように、イコライザシーブ52cの直径が、当該イコライザシーブ52cと同軸に位置する他の昇降シーブ52a,52bの直径より小さくされている。従って、図7に示すように、イコライザシーブ52cに掛け回されたワイヤーロープ間の距離D1が、当該イコライザシーブ52cと同軸に位置する他の昇降シーブ52a,52bに掛け回されたワイヤーロープ間の距離D2より小さくなる。その結果、2条巻きドラム50からの昇降シーブ52bへ掛け回すワイヤーロープ60rと、イコライザシーブ52cに掛け回すワイヤーロープ(イコライザシーブ52cと内側の固定シーブ53aとに掛けられるワイヤーロープ)60sとの間の距離が長くなり、ワイヤーロープ60rとワイヤーロープ60sの干渉を防止できる。
また、本実施形態においては、イコライザとして、同軸に位置する他の昇降シーブ52a,52bの直径より小さい直径のイコライザシーブ52cを用いているだけなので、その構成は非常に簡易である。
図10は、補トロリのワイヤーロープの掛け回しの構成を示す斜視図である。図1〜図4に示す補トロリ12にあっては、主トロリ11で前後の2箇所にあった2条巻きドラム50と同様な2条巻きドラム50が、支持台24(図4参照)上の中央の1箇所に搭載される。そして、この補トロリ12では、フロートシーブ51a,51b及び軸51xがなく、2条巻きドラム50からのワイヤーロープ60(60a,60b)が、支持台24の開口を通して垂下し、図10に示すように、昇降シーブ52a〜52cに対して直接掛け回される形態となっている。
そして、この補トロリ12にあっても、2条巻きドラム50の他の昇降側軸52x、昇降シーブ52a,52b、イコライザシーブ52c、固定側軸53x、固定シーブ53a,53b、及び、これらに掛け回されるワイヤーロープ60(60a,60b)の構成は、前述した主トロリ11の場合と同様なため、同一の符号を付し、ここでの説明は省略する。
このような補トロリ12にあっても、主トロリ11の場合と同様に、図7に示すように、イコライザシーブ52cに掛け回されたワイヤーロープ間の距離D1が、当該イコライザシーブ52cと同軸に位置する他の昇降シーブ52a,52bに掛け回されたワイヤーロープ間の距離D2より小さいため、2条巻きドラム50からの昇降シーブ52bへ掛け回すワイヤーロープ60rと、イコライザシーブ52cに掛け回すワイヤーロープ60sとの間の距離が長くなり、ワイヤーロープ60rとワイヤーロープ60sの干渉を防止できる。
また、主トロリ11の場合と同様に、同軸に位置する他の昇降シーブ52a,52bの直径より小さい直径のイコライザシーブ52cを用いているため、ワイヤーロープ60rとワイヤーロープ60sの干渉を防止する構造が簡易となっている。
図11は、他のイコライザを用いた場合の説明図である。ここでは、図6、図7及び図10に示すシーブ式のイコライザ52cに代えて、天秤式のイコライザ54が用いられている。
イコライザ54は、昇降側軸52xに回動可能に支持され、軸線方向視において三角形状の短尺な平板に構成される。昇降側軸52xは、イコライザ54の重心より1つの頂点側(図示下方側)にずれて位置する共に、他の2頂点側に、ワイヤーロープ60の中間部分がそれぞれ連結される。すなわち、ワイヤーロープ60はイコライザ54に掛け回されてはおらず、2頂点側に掛けられた状態となっている。そして、イコライザ54は、ワイヤーロープ60の一方側60aと他方側60bの張力が釣り合うように、昇降側軸52x周りを揺動(回動)する。
このようなイコライザ54にあっても、図6及び図7に示す主トロリ11側のイコライザシーブ52c、図10に示す補トロリ12側のイコライザシーブ52cの場合と同様に、イコライザ54に掛けられているワイヤーロープ間の距離D1が、イコライザ54と同軸に位置する他の昇降シーブ52a,52bに掛け回されたワイヤーロープ間の距離D2より小さいため、2条巻きドラム50からの昇降シーブ52bへ掛け回すワイヤーロープ60rと、イコライザ54に掛けられているワイヤーロープ60sとの間の距離が長くなり、ワイヤーロープ60rとワイヤーロープ60sの干渉を防止できる。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記実施形態においては、イコライザ52c,54を左右方向の外側に配置しているが、内側や真ん中に配置しても良い。また、イコライザ52c,54は、昇降側軸52xではなく固定側軸53xに設けるようにしても良い。この場合も、イコライザ52c,54に掛けられているワイヤーロープ間の距離D1が、イコライザ52c,54と同軸に位置する他の固定シーブ53a,53bに掛け回されたワイヤーロープ間の距離D2より小さいため、2条巻きドラム50からの昇降シーブへ掛け回すワイヤーロープと、イコライザ52c,54に掛けられているワイヤーロープとの間の距離が長くなり、ワイヤーロープの干渉を防止できる。このように、イコライザ52c,54を固定側軸53xに設けた場合も、左右方向の位置は、外側、内側、真ん中の何れでも良い。また、ここでは、2条巻きドラム50の片側の領域において、昇降シーブを2個、固定シーブを2個、イコライザを1個とした場合を例示しているが、昇降シーブを4個、固定シーブを4個、イコライザを1個とした場合にも適用でき、また、昇降シーブを6個、固定シーブを6個、イコライザを1個とした場合にも適用でき、要は、昇降シーブを偶数個、固定シーブを昇降シーブと同数の偶数個、イコライザを1個の場合に適用するのが好適である。
また、上記実施形態においては、大重量に対応すべく、1つの2条巻きドラム50の両側でそれぞれ2条巻きを行うようにしているが(2条巻きを2箇所で行っているが)、2条巻きが1箇所しかない2条巻きドラムにも適用できる。
また、上記実施形態においては、造船所のドックに採用されている大型の橋形クレーンを例示したが、より小型の橋形クレーンに対しても適用可能であり、さらには、橋形クレーン以外の各種クレーン装置に対して適用可能である。
1…橋形クレーン(クレーン装置)、50…2条巻きドラム、52a,52b…昇降シーブ、52c…イコライザシーブ(イコライザ)、52x…昇降側軸、53a,53b…固定シーブ、53x…固定側軸、54…イコライザ、60…ワイヤーロープ、60a…ワイヤーロープの一方側、60b…ワイヤーロープの他方側、90…吊具、D1…イコライザに掛けられているワイヤーロープ間の距離、D2…シーブに掛け回されたワイヤーロープ間の距離。

Claims (2)

  1. 1本のワイヤーロープの両端部が固定されることにより前記ワイヤーロープの一方側と他方側が延出し、回転することにより前記ワイヤーロープの一方側の上に前記ワイヤーロープの他方側を2層に重ねて巻き取り又は巻き戻しを行って吊具を昇降させる2条巻きドラムと、
    前記2条巻きドラムを回転可能に支持する支持部側に固定された固定側軸と、
    前記固定側軸に回転可能に支持された複数の固定シーブと、
    前記吊具側に固定された昇降側軸と、
    前記昇降側軸に回転可能に支持された複数の昇降シーブと
    記ワイヤーロープは、前記昇降シーブと前記固定シーブとに交互に掛け回されており、
    前記昇降側軸又は前記固定側軸に回動可能に支持され、前記ワイヤーロープの中間部分が掛けられることにより前記ワイヤーロープの一方側と他方側の張力を釣り合わせるイコライザシーブと、備え
    前記イコライザシーブの直径が、当該イコライザシーブと同軸に位置する他のシーブの直径より小さいことを特徴とするクレーン装置。
  2. 前記イコライザシーブは、前記昇降側軸に回転可能に支持され、前記昇降シーブのうち前記2条巻きドラムからのワイヤーロープが掛け回される昇降シーブに隣接して配置されることを特徴とする請求項1記載のクレーン装置。
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