JP6644053B2 - ニッケル粒子、その製造方法及び導電性ペースト - Google Patents
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Description
a)走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径が40nm以上150nm以下の範囲内、
b)前記ニッケル粒子中の銅元素の含有割合が0.01重量%以上2重量%以下の範囲内、
c)エネルギー分散型X線分析装置付走査透過型電子顕微鏡(STEM−EDX)を用いて電子線のスポット径が1nm以下の条件で線分析したときに、銅元素の検出カウントの10%以上60%以下が、前記ニッケル粒子の中心から径方向に±5nmの範囲内に存在している、
を備えている。
構成d)エネルギー分散型X線分析装置付走査透過型電子顕微鏡(STEM−EDX)を用いて電子線のスポット径が1nm以下の条件で線分析したときに、前記ニッケル粒子の中心から径方向に±5nmの範囲内に銅元素の検出カウントのピークトップが存在する。
I)走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径が10nm以上30nm以下の範囲内、銅元素の含有量が3重量%以上30重量%以下の範囲内である種粒子を準備する工程、
II)ニッケル塩を有機アミンに溶解させたニッケル錯体溶液を準備する工程、
III)前記種粒子と前記ニッケル錯体溶液とを混合して混合液を得る工程、
IV)前記混合液中のニッケルイオンを加熱還元し、前記種粒子を核としてニッケル粒子に成長させるとともに、該ニッケル粒子中の銅元素を拡散させて上記いずれかのニッケル粒子を得る工程、
を含んでいる。
本実施の形態に係るニッケル粒子は、ニッケル元素を主成分とし、銅元素を含有する。ここで、「ニッケル元素を主成分とする」とは、ニッケル粒子中にニッケル元素を80重量%以上、好ましくは90重量%以上99重量%以下の範囲内で含有することを意味する。本実施の形態に係るニッケル粒子は、ニッケル及び銅以外の金属を含有していてもよい。そのような金属としては、例えば、チタン、コバルト、クロム、マンガン、鉄、アルミニウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、ジルコニウム、スズ、タングステン、モリブデン、バナジウム、バリウム、カルシウム、ストロンチウム、シリコン、アルミニウム、リン等の卑金属、金、銀、白金、パラジウム、イリジウム、オスミウム、ルテニウム、ロジウム、レニウム、ネオジウム、ニオブ、ホロニウム、ディスプロヂウム、イットリウム等の貴金属、希土類金属を挙げることができる。これは、単独で又は2種以上含有していてもよく、また水素、炭素、窒素、硫黄、ボロン等の金属元素以外の元素を含有していてもよいし、これらの合金であってもよい。
本実施の形態に係るニッケル粒子は、走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径が40nm以上150nm以下の範囲内である。ニッケル粒子の平均粒子径が40nm未満であると、相対的に銅元素の含有量が多くなり、マイクロ波を吸収し難くなるため、加熱還元による粒子成長の効率が悪くなる。また、平均粒子径が40nm未満に微粒子化することにより、凝集しやすくなり、例えばMLCCの内部電極材料用の導電性ペーストとして用いる場合に、導電性ペーストの作製が困難になるばかりでなく、誘電体層の積層後の焼成時に誘電体との収縮率差が大きくなりクラック等の問題が生じやすい。一方、ニッケル粒子の平均粒子径が150nmを超えると、例えばMLCCの内部電極材料用の導電性ペーストとして用いる場合に、電極層の表面に凹凸が発生し、電極層の薄層化及び多層化が困難になったり、電気的特性を低下させたりする原因となるなど、微細化への対応が困難になる。
本実施の形態に係るニッケル粒子は、銅元素の含有割合が、0.01重量%以上2重量%以下の範囲内であり、好ましくは0.01重量%以上1.2重量%以下の範囲内である。本実施の形態のニッケル粒子中に含有される銅元素は、凝集の原因となるニッケル粒子の磁性を弱め、分散性の向上に寄与する。従って、ニッケル元素に対する銅元素の含有割合が0.01重量%未満であると、分散性の改善効果が得られない。一方、ニッケル元素に対する銅元素の含有割合が2重量%を超えると、マイクロ波を吸収し難くなるため、加熱還元による粒子成長の効率が悪くなる。それに加えて、銅元素の存在による粒子の酸化安定性の低下が生じ、さらには、MLCCの内部電極用の導電性ペースト材料として用いる場合に、脱バインダー工程において、銅の酸化が急速に起こり、クラックや層間剥離などの不具合が発生しやすくなる。
本実施の形態に係るニッケル粒子は、エネルギー分散型X線分析装置付走査透過型電子顕微鏡(STEM−EDX)を用いて電子線のスポット径が1nm以下の条件で線分析したときに、銅元素の検出カウントの10%以上60%以下が、前記ニッケル粒子の中心から径方向に±5nmの範囲内に存在している。図1では、粒子径Dのニッケル粒子10において、その中心Oより粒子径方向に±5nmの範囲内を模式的に示している。銅元素の検出カウントの10%以上60%以下が、ニッケル粒子10の中心Oから径方向に±5nmの範囲内に存在していることは、換言すれば、銅元素の40〜90%が、ニッケル粒10の中心Oから径方向に±5nmの範囲より外側に分散し、ニッケル元素と合金化した状態で存在していることを示している。このような銅元素の分散状態によって、ニッケル粒子の磁性を弱め、凝集を抑制して分散性を改善することができる。
さらに、本実施の形態に係るニッケル粒子は、上記工程a〜cに加え、さらに任意の構成dとして、STEM−EDXを用いて電子線のスポット径が1nm以下の条件で線分析したときに、ニッケル粒子10の中心Oから径方向に±5nmの範囲内(図1参照)に銅元素の検出カウントのピークトップが存在してもよい。この銅元素のピークトップは、後述するように、ニッケル粒子の製造に使用する種粒子に由来するものである。
本実施の形態に係る導電性ペーストは、上記構成a〜c、さらに必要に応じて、上記任意の構成を備えたニッケル粒子、及び有機ビヒクルを含有する。
本実施の形態で用いる有機ビヒクルとしては、例えば有機溶媒、有機バインダー、非水系高分子分散剤などを含むことができる。
例えば水と混和しない有機溶媒として、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族系炭化水素系、ヘキサン、ヘプタン、デカン、オクタン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素系、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジヒドロターピニルアセテート、イソボニルアセテート、イソボニルプロキネート、イソボニルブチレート、イソボニルイソブチレート等のエステル系、α−テルピネオール、ブチルカルビトール等の長鎖アルコール系、長鎖アルコールとカルボン酸とのエステル等が挙げられる。また、上記の有機溶媒の他に、一部が水と混和する有機溶媒、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系も使用可能である。
有機バインダーとしては、例えばメチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース等のセルロース系樹脂、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル等のアクリル酸エステル類、アルキッド樹脂、及びポリビニルアルコール等が使用できる。また、有機バインダーは、エタノール、ブタノール等の有機溶媒を添加した状態で使用してもよく、あるいは、上述の水と混和しない有機溶媒に溶解して使用してもよい。なお、有機ビヒクルの配合量は、目的とする導電性ペーストのレベリング性や垂れ性の粘度特性に応じて適宜調節することができる。
非水系高分子分散剤は、主骨格に低極性溶媒との親和性が高く、低極性基を有する高分子化合物であり、更に官能基としてアミノ基を有するものである。このような高分子化合物は、例えばポリアミド系、ポリアリルアミン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリオキシアルキレン系などの分子骨格を有するものが挙げられ、この中でも特に好ましくはポリウレタン系、ポリオキシエチレン系の分子骨格を有するものがよい。また、その分子構造は、線状の直鎖型若しくは櫛型、又は線状の主鎖に線状の側鎖が結合した三叉分岐点を有する櫛型、あるいはブロック共重合体、又はグラフト共重合体でもよいが、その分子内に2級又は3級のアミノ基を1以上有するものである。
ニッケル粒子及び有機ビヒクルを含有する導電性ペーストを調製する方法は、特に制限はない。例えば、公知の導電性ペーストの製造と同様に、各成分を混合した後、撹拌、混練などの処理を行うことにより導電性ペーストを調製できる。ここで、各成分を混合する順序の好ましい例を挙げれば、以下のとおりとなる。まず、上記構成a〜cを備えたニッケル粒子と有機溶媒のスラリーに、非水系高分子分散剤を適用する。スラリーへの非水系高分子分散剤の適用方法は、特に制限はなく、例えば、i)スラリー中に所定量の非水系高分子分散剤を添加する方法、ii)高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、ビーズミル分散機などの分散機を用い、スラリーの状態で、脂肪族1級モノアミンで被覆されたニッケル粒子を機械的に解砕し、その解砕の前又は後に、所定量の非水系高分子分散剤を添加し分散させる方法など、様々な方法が挙げられる。このようにスラリーの状態で、非水系高分子分散剤を適用することにより、非水系高分子分散剤の2級又は3級のアミノ基を、ニッケル粒子の表面に固定化された脂肪族1級モノアミンの少なくとも一部分と置換し、非水系高分子分散剤によってニッケル粒子を被覆できる。次に、スラリーに所定量の有機バインダー(有機溶媒に溶解させた状態でもよい)を添加し、混合、混練等を行うことによって、導電性ペーストを製造することができる。
本実施の形態に係るニッケル粒子の製造方法は、例えば、下記の工程I〜IVを含むことができる。
本工程は、走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径が10nm以上30nm以下の範囲内、ニッケル元素に対する銅元素の含有割合が3重量%以上30重量%以下の範囲内である種粒子を準備する工程である。
銅塩としては、例えばカルボン酸銅を用いることが好ましい。また、カルボン酸銅としては、例えば、還元過程での解離温度(分解温度)が比較的低いギ酸銅、酢酸銅などを用いることが好ましい。また、カルボン酸銅は、無水物であってもよく、水和物であってもよい。銅塩を配合することによって、種粒子の形成を促進できるとともに、種粒子の粒子径の制御が容易になる。また、工程IVで得られるニッケル粒子の分散性を改善することができる。
ニッケル塩としては、例えばカルボン酸ニッケルを用いることが好ましい。また、カルボン酸ニッケルとしては、例えば、還元過程での解離温度(分解温度)が比較的低いギ酸ニッケル、酢酸ニッケルなどを用いることが好ましい。カルボン酸ニッケルは、無水物であってもよく、また水和物であってもよい。なお、カルボン酸ニッケルに代えて、塩化ニッケル、硝酸ニッケル、硫酸ニッケル、炭酸ニッケル、水酸化ニッケル等の無機塩を用いることも考えられるが、無機塩の場合、解離(分解)が高温であるため、還元過程で高温での加熱が必要であり好ましくない。また、Ni(acac)2(β−ジケトナト錯体)、ステアリン酸イオン等の有機配位子により構成されるニッケル塩を用いることも考えられるが、これらのニッケル塩を用いると、原料コストが高くなり好ましくない。
有機アミンは、ニッケルイオンとの錯体を形成できるものであれば、特に限定されず、常温で固体又は液体のものが使用できる。ここで、常温とは、20℃±15℃をいう。常温で液体の有機アミンは、ニッケル錯体を形成する際の有機溶媒としても機能する。なお、常温で固体の有機アミンであっても、加熱によって液体であるか、又は有機溶媒を用いて溶解するものであれば、特に問題はない。
脂肪族1級モノアミンは、有機溶媒として反応を進行させることができるが、均一溶液での反応をより効率的に進行させるために、工程Iの種粒子の調製において、脂肪族1級モノアミンとは別の有機溶媒を新たに添加してもよい。使用できる有機溶媒としては、脂肪族1級モノアミンと、ニッケルイオン、銅イオンなどの金属イオンとの錯形成を阻害しないものであれば、特に限定するものではなく、例えば炭素数4〜30のエーテル系有機溶媒、炭素数7〜30の飽和又は不飽和の炭化水素系有機溶媒、炭素数8〜18のアルコール系有機溶媒等を使用することができる。また、マイクロ波照射による加熱条件下でも使用を可能とする観点から、使用する有機溶媒は、沸点が170℃以上のものを選択することが好ましく、より好ましくは200〜300℃の範囲内にあるものを選択することがよい。このような有機溶媒の具体例としては、例えばテトラエチレングリコール、n−オクチルエーテル、炭素数が20〜40の範囲内にあるポリアルファオレフィン等が挙げられる。
工程Iにおいて、種粒子を形成するための加熱還元方法は、特に制限されず、例えばオイルバスなどの熱媒体による加熱であっても、マイクロ波照射による加熱であってもよいが、均一、かつ急速な加熱が可能なマイクロ波照射による加熱が好ましい。マイクロ波の使用波長は、特に限定するものではなく、例えば2.45GHzである。
工程Iで得られる種粒子の走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径は、10nm以上30nm以下の範囲内である。種粒子の平均粒子径が10nm未満では、ハンドリング性が低下するとともに、凝集しやすくなって、核材として用いた場合に、粒子径分布がシャープなニッケル粒子を安定的に製造することが難しくなる。一方、種粒子の平均粒子径が30nmを超えると、種粒子の段階での粒子径のばらつきが大きくなって、やはり、核材として用いた場合に、粒子径分布がシャープなニッケル粒子を安定的に製造することが困難になる。また、種粒子の平均粒子径は、SEM(走査型電子顕微鏡)により試料の写真を撮影して、その中から無作為に200個を抽出してそれぞれの粒子について面積を求め、真球に換算したときの粒子径から、個数基準にて求めることができる。
本工程は、ニッケル塩を有機アミンに溶解させたニッケル錯体溶液を準備する工程である。
工程IIにおいて、ニッケル塩の種類は特に限定されず、例えば水酸化ニッケル、塩化ニッケル、硝酸ニッケル、硫酸ニッケル、炭酸ニッケル、カルボン酸ニッケル、Ni(acac)2(β−ジケトナト錯体)、ステアリン酸ニッケル等が挙げられる。これらの中でも、塩化ニッケル又はカルボン酸ニッケルが好ましく、還元過程での解離温度(分解温度)が比較的低いカルボン酸ニッケルを用いることが有利である。カルボン酸ニッケルは単独で用いてもよいし、他のニッケル塩と併用することもできる。工程IIにおけるニッケル塩としては、工程Iと同様のものを用いることができる。
工程IIにおける有機アミンとしては、工程Iと同様のものを用いることができる。
ニッケル錯体溶液中のニッケル錯体濃度は、例えば2〜11重量%の範囲内とすることが好ましく、4〜8重量%の範囲内とすることがより好ましい。本実施の形態の製造方法では、種粒子を形成する工程Iと、種粒子からニッケル粒子を成長させる工程IVを区別する多段階の反応によって、一段階の合成法に比べ、均一な粒子径を有するニッケル粒子を製造できる。一段階の合成法では、ニッケル錯体濃度が11重量%を超えると、反応性が低下するとともに、粒子径の制御が難しくなる。
本工程は、工程Iで得た種粒子と、工程IIで得たニッケル錯体溶液とを混合して混合液を得る工程である。
本工程は、工程IIIで得た混合液中のニッケルイオンを加熱還元し、前記種粒子を核としてニッケル粒子に成長させるとともに、該ニッケル粒子中の銅原子を拡散させてニッケル粒子を得る工程である。
工程IVにおける加熱方法は、特に制限されず、例えばオイルバスなどの熱媒体による加熱であってもよいが、マイクロ波照射による加熱が好ましい。マイクロ波照射によるニッケル錯体の加熱は、ニッケル錯体の均一加熱を可能とし、かつエネルギーをニッケル錯体に直接与えることができるため、急速加熱を行なうことができる。これにより、反応液全体を所望の温度に均一にすることができ、ニッケル錯体(又はニッケルイオン)の還元と成長を溶液全体において同時に生じさせ、結果として粒子径分布の狭い単分散な粒子を短時間で容易に製造することができる。マイクロ波の使用波長は、特に限定するものではなく、例えば2.45GHzである。
工程IVで得られるニッケル粒子は、上記の構成a〜cを備えたものである。なお、工程Iで得られる種粒子の平均粒子径をD1、工程IVで得られるニッケル粒子の平均粒子径をD2とすると、D1とD2の関係は、所定の粒子径のニッケル粒子を効率よく製造するという観点から、例えば2≦D2/D1であることが好ましい。それに対し、2>D2/D1である場合は、銅元素の拡散が不十分となるおそれがある。
SEM(走査型電子顕微鏡)により試料の写真を撮影して、その中から無作為に200個を抽出してそれぞれの粒子について面積を求め、真球に換算したときの粒子径を個数基準として一次粒子の平均粒子径とした。また、CV値(変動係数)は、(標準偏差)÷(平均粒子径)によって算出した。なお、CV値が小さいほど、粒子径がより均一であることを示す。
エネルギー分散型X線分析装置付走査透過型電子顕微鏡(STEM−EDX;日本電子社製、商品名;JEM−ARM200F)を用いて、ニッケル粒子に存在する元素のSTEM−EDXの線分析を行った。
松浪硝子工業(株)製スライドガラスS1112(76mm×26mm×t1.1mm)2枚をアセトンで湿らせた脱脂綿にて汚れを拭き取り乾燥させた。1枚のスライドガラス中央に導電性ペーストを0.05g秤量し、他の1枚のスライドガラスにて挟んだ後、側面からはみ出ない程度に加圧しながら刷り延ばし、スライドガラスを並行方向にスライドさせることによって平滑な塗膜面を得た。この塗膜を60℃にて3時間乾燥させた後、微細形状測定装置[(株)小坂研究所ET−200]にて、算術平均粗さRaを測定した。
<種粒子の調製>
330gのオレイルアミンに2.70gのギ酸銅四水和物と21.46gのギ酸ニッケル二水和物を加え、窒素フロー下で120℃、20分加熱することでギ酸銅とギ酸ニッケルをオレイルアミンに溶解した。
8128gのオレイルアミンに3338gの酢酸ニッケル四水和物を加え、窒素フロー下で140℃、4時間加熱することでニッケル錯体溶液を調製した。
ニッケル粒子スラリー(1−C)の10gを静置分離して上澄みを取り除いた後、ポリエステル系高分子分散剤(日本ルーブリゾール社製、商品名;Solsperse13240、2級アミノ基及び3級アミノ基を含有するポリエステル系グラフト共重合体の混合物、極性;低、水に不溶、アミン価;37mgKOH/g、酸価;7mgKOH/g)を0.094g加えて1時間振盪し、トルエンを用いて4回洗浄した。その後、トルエンをターピネオール(TP)で2回置換し、磁石で濃縮して、ニッケル粒子スラリー(1−E)を調製した。
<種粒子の調製>
実施例1と同様にして、335gのニッケル粒子スラリー(2−A)を得、トルエンとメタノールによって洗浄後、乾燥してニッケル粒子(2−B)を調製した。
6967gのオレイルアミン及び2861gの酢酸ニッケル四水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、ニッケル錯体溶液を調製した。その後、このニッケル錯体溶液にニッケル粒子(2−B)を加え、ニッケル粒子スラリー(2−C)を得、ニッケル粒子(2−D)を調製した。ニッケル粒子(2−D)の元素分析の結果、Cuの含有量は0.08重量%であった。
実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリー(2−E)を調製後、導電性ペースト(2−F)を調製した。得られた導電性ペースト(2−F)の表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0013μmであった。
<種粒子の調製>
943gのオレイルアミン、7.70gのギ酸銅四水和物及び61.30gのギ酸ニッケル二水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、960gのニッケル粒子スラリー(3−A)を調製し、トルエンとメタノールによって洗浄後、乾燥してニッケル粒子(3−B)を調製した。
4645gのオレイルアミン及び1907gの酢酸ニッケル四水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、ニッケル錯体溶液を調製した。その後、このニッケル錯体溶液にニッケル粒子(3−B)を加え、ニッケル粒子スラリー(3−C)を得、ニッケル粒子(3−D)を調製した。ニッケル粒子(3−D)の元素分析の結果、Cuの含有量は0.43重量%であった。
実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリー(3−E)を調製後、導電性ペースト(3−F)を調製した。得られた導電性ペースト(3−F)の表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0016μmであった。
<種粒子の調製>
770gのオレイルアミン、4.10gのギ酸銅四水和物及び10.73gのギ酸ニッケル二水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、778gのニッケル粒子スラリー(4−A)を得、トルエンとメタノールによって洗浄後、乾燥してニッケル粒子(4−B)を調製した。
6968gのオレイルアミン及び2860gの酢酸ニッケル四水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、ニッケル錯体溶液を調製した。その後、このニッケル錯体溶液にニッケル粒子(4−B)を加え、ニッケル粒子スラリー(4−C)を得、ニッケル粒子(4−D)を調製した。ニッケル粒子(4−D)の元素分析の結果、Cuの含有量は0.16重量%であった。
実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリー(4−E)を調製後、導電性ペースト(4−F)を調製した。得られた導電性ペースト(4−F)の表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0014μmであった。
<種粒子の調製>
330gのオレイルアミン、1.10gのギ酸銅四水和物及び22.56gのギ酸ニッケル二水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、340gのニッケル粒子スラリー(5−A)を得、トルエンとメタノールによって洗浄後、乾燥してニッケル粒子(5−B)を調製した。
9290gのオレイルアミン及び3814gの酢酸ニッケル四水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、ニッケル錯体溶液を調製後、このニッケル錯体溶液にニッケル粒子(5−B)を加え、ニッケル粒子スラリー(5−C)を得、ニッケル粒子(5−D)を調製した。ニッケル粒子(5−D)の元素分析の結果、Cuの含有量は0.03重量%であった。
実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリー(5−E)を調製後、導電性ペースト(5−F)を調製した。得られた導電性ペースト(5−F)の表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0018μmであった。
<種粒子の調製>
溶解液のマイクロ波照射による加熱の代わりに、マントルヒーターによる加熱を行ったこと以外、実施例1と同様にして、338gのニッケル粒子スラリー(6−A)を得、トルエンとメタノールによって洗浄後、乾燥してニッケル粒子(6−B)を調製した。
実施例1と同様にして、ニッケル錯体溶液を調製後、このニッケル錯体溶液にニッケル粒子(6−B)を加え、ニッケル粒子スラリー(6−C)を得、ニッケル粒子(6−D)を調製した。ニッケル粒子(6−D)の元素分析の結果、Cuの含有量は0.07重量%であった。
実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリー(6−E)を調製後、導電性ペースト(6−F)を調製した。得られた導電性ペースト(6−F)の表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0012μmであった。
<種粒子の調製>
実施例1と同様にして、333gのニッケル粒子スラリー(7−A)を得、トルエンとメタノールによって洗浄後、乾燥してニッケル粒子(7−B)を調製した。
実施例1と同様にして、ニッケル錯体溶液を調製した。このニッケル錯体溶液にニッケル粒子を加え、撹拌後、マイクロ波照射による加熱の代わりに、マントルヒーターによる加熱を行ったこと以外、実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリー(7−C)を得、ニッケル粒子(7−D)を調製した。ニッケル粒子(7−D)の元素分析の結果、Cuの含有量は0.07重量%であった。
実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリー(7−E)を調製後、導電性ペースト(7−F)を調製した。得られた導電性ペースト(7−F)の表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0015μmであった。
<種粒子の調製>
実施例1と同様にして、335gのニッケル粒子スラリー(8−A)を得、トルエンとメタノールによって洗浄後、乾燥してニッケル粒子(8−B)を調製した。
4064gのオクチルアミンに1669gの酢酸ニッケル四水和物を加え、窒素フロー下で140℃、4時間加熱することでニッケル錯体溶液を調製した。
実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリー(10−E)を調製後、導電性ペースト(10−F)を調製した。得られた導電性ペースト(10−F)の表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0018μmであった。
<ニッケル粒子の調製>
690gのオレイルアミンに60.0gの酢酸ニッケル四水和物を加え、窒素フロー下で140℃、20分加熱することによって酢酸ニッケルをオレイルアミンに溶解した。
実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリーを調製後、導電性ペーストを調製した。得られた導電性ペーストの表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0735μmであった。
<種粒子の調製>
330gのオレイルアミン、0.40gのギ酸銅四水和物及び16.89gのギ酸ニッケル二水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、340gのニッケル粒子スラリーを得、トルエンとメタノールによって洗浄後、乾燥してニッケル粒子を調製した。
9290gのオレイルアミン及び3814gの酢酸ニッケル四水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、ニッケル錯体溶液を調製後、このニッケル錯体溶液にニッケル粒子を加え、ニッケル粒子スラリーを得、ニッケル粒子を調製した。ニッケル粒子の元素分析の結果、Cuの含有量は0.01重量%であった。
実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリーを調製後、導電性ペーストを調製した。得られた導電性ペーストの表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0823μmであった。
<種粒子の調製>
660gのオレイルアミン、12.15gのギ酸銅四水和物及び10.73gのギ酸ニッケル二水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、670gのニッケル粒子スラリーを得、トルエンとメタノールによって洗浄後、乾燥してニッケル粒子を調製した。
2713gのオレイルアミン及び1113gの酢酸ニッケル四水和物を使用したこと以外、実施例1と同様にして、ニッケル錯体溶液を調製後、このニッケル錯体溶液にニッケル粒子を加え、ニッケル粒子スラリーを得、ニッケル粒子を調製した。ニッケル粒子の元素分析の結果、Cuの含有量は1.23重量%であった。
実施例1と同様にして、ニッケル粒子スラリーを調製後、導電性ペーストを調製した。得られた導電性ペーストの表面粗さを測定した結果、算術平均粗さRaは0.0767μmであった。
Claims (6)
- ニッケル粒子を製造するニッケル粒子の製造方法であって、
前記ニッケル粒子が、ニッケル元素を主成分とし、銅元素を含有するニッケル粒子であり、下記の構成a〜c;
a)走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径が40nm以上150nm以下の範囲内、
b)前記ニッケル粒子中の銅元素の含有割合が0.01重量%以上2重量%以下の範囲内、
c)エネルギー分散型X線分析装置付走査透過型電子顕微鏡(STEM−EDX)を用いて電子線のスポット径が1nm以下の条件で線分析したときに、銅元素の検出カウントの10%以上60%以下が、前記ニッケル粒子の中心から径方向に±5nmの範囲内に存在している、を備えており、
下記工程I〜IV;
I)走査型電子顕微鏡観察による平均粒子径が10nm以上30nm以下の範囲内、銅元素の含有量が3重量%以上30重量%以下の範囲内である種粒子を準備する工程、
II)ニッケル塩を有機アミンに溶解させたニッケル錯体溶液を準備する工程、
III)前記種粒子と前記ニッケル錯体溶液とを混合して混合液を得る工程、
IV)前記混合液中のニッケルイオンを加熱還元し、前記種粒子を核としてニッケル粒子に成長させるとともに、該ニッケル粒子中の銅元素を拡散させて前記ニッケル粒子を得る工程、
を含むことを特徴とするニッケル粒子の製造方法。 - 前記ニッケル粒子の粒子径の変動係数(標準偏差/平均粒子径)が0.2以下である請求項1に記載のニッケル粒子の製造方法。
- 前記ニッケル粒子は、さらに、構成d)エネルギー分散型X線分析装置付走査透過型電子顕微鏡(STEM−EDX)を用いて電子線のスポット径が1nm以下の条件で線分析したときに、前記ニッケル粒子の中心から径方向に±5nmの範囲内に銅元素の検出カウントのピークトップが存在する、を備えている請求項1に記載のニッケル粒子の製造方法。
- 前記工程IVにおける加熱還元が、マイクロ波照射によるものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のニッケル粒子の製造方法。
- 前記工程Iにおいて、前記種粒子が、ギ酸ニッケル及びギ酸銅を有機アミンに溶解させたニッケル錯体溶液をマイクロ波照射して加熱還元することによって得られるものである請求項1から3のいずれか1項に記載のニッケル粒子の製造方法。
- 前記工程IIにおいて、前記ニッケル塩がカルボン酸ニッケルであり、前記有機アミンが脂肪族1級アミンである請求項1から3のいずれか1項に記載のニッケル粒子の製造方法。
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