JP6674191B2 - 耐震壁、及び耐震壁構築方法 - Google Patents
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しかし、ブロック積みは、柱梁架構の構面内において、ブロックの挿通孔に縦筋を挿通させながら落とし込む作業となるため、積み上げ高さが高くなると施工性が低下する。更に、正面視が矩形に形成されたブロックは、上面と下面が横方向へ直線状に形成されているため、上面と下面の摩擦力だけでは上下のブロックがずれてしまい、地震時等の横荷重を受けることができない。
ブロック積みで耐震壁を構築する技術には、例えば特許文献1がある。
また、ブロックは、厚さ方向へ合わせた状態で上下に貫通する貫通孔を形成する凹部を有しているため、壁体の表側と裏側から、凹部を合わせて縦鉄筋を囲み、形成された貫通孔にグラウトを充填することでブロック壁を構築することができる。この結果、積み上げ高さが高くなっても縦筋が配筋でき、施工性の低下を抑制することができる。
ここに、第1ブロックは、内部に上下方向へ貫通する貫通孔を有し、積み上げ面となる上面及び下面が両端部から中央部に向かって傾斜する傾斜平面を備えており、貫通孔を孔軸方向へ分離するように分割されていない。このため、縦鉄筋を貫通孔に挿入させて落とし込み、傾斜平面同士を上下に重ねて積層できる。
これにより、ブロックを合わせて貫通孔を形成する必要がなく、耐震壁の高さ方向の中間位置までは、従来通り容易に構築することができる。
この結果、積み上げ高さが高くなっても縦筋が配筋でき、また施工性の低下を抑制することができる。
ここに、第1ブロックは、内部に上下方向へ貫通する貫通孔を有し、積み上げ面となる上面及び下面が、両端部から中央部に向かって傾斜する傾斜平面を備え、貫通孔を孔軸方向へ分離するように分割されていない。第1耐震壁は、耐震壁全体の高さの中段(半分程度)まで、落とし込み方式で構築される。
ここに、第2ブロックは、合わせた状態で上下に貫通する貫通孔を形成する凹部を有し、積み上げ面となる上面及び下面が、両端部から中央部に向かって傾斜する傾斜平面を備え、表側のブロックと裏側のブロックに分割されている。第2耐震壁は、耐震壁の中段以上から最上段まで、横方向から縦筋を挟んで積層されて構築される。
これにより、第1耐震壁と第2耐震壁の積み上げ面となる上面及び下面が、両端部から中央部に向かって傾斜する傾斜平面を備えた第1ブロックと第2ブロックにより構築されるので、上面及び下面を介して、支圧として第1ブロックと第2ブロックに横荷重を負担させることができる。
また、厚さ方向に分割された第2ブロックにより、第2耐震壁が、横方向から積層されて構築されるので、積み上げ高さが高くなった状態でも縦筋が配筋でき、また施工性の低下を抑制できる。
一態様に係る耐震壁は、壁体と、前記壁体の一方の側面に半割ブロックを積層させて構築されるブロック壁と、を備えた耐震壁であって、前記半割ブロックは、積み上げ面となる上面及び下面が両端部から中央部に向かって傾斜した傾斜平面と、前記壁体と対向する面の端部及び中央部に形成された凹部と、を備え、前記ブロック壁は、前記中央部の凹部と前記壁体とで形成される第1貫通孔と、前記半割ブロックを前記壁体の面内方向に沿って対向させて前記端部の凹部と前記壁体とで形成される上下に貫通する第2貫通孔と、を備え、第1貫通孔及び前記第2貫通孔へ鉄筋が挿通されて形成された、耐震壁。
本発明の第1実施形態に係るブロック10について、図1(A)〜(C)を用いて説明する。ここに、図1(A)はブロック10の斜視図を、(B)と(C)は、(A)を接合面28で接合する前のブロック12A、12Bの斜視図をそれぞれ示している。
ブロック10の中央部には、上下に貫通する挿通孔(貫通孔)14が形成されている。挿通孔14は、図示しない縦鉄筋が挿通される貫通孔であり、ブロック12Aの凹部16Aと、ブロック12Bの凹部16Bで形成される。
これにより、地震時等の横荷重を、上面18及び下面20に形成された傾斜平面を介して、支圧としてブロック10に直接負担させることができる。
この結果、積み上げ高さが高くなっても縦鉄筋を容易に挿通でき、施工性の低下を抑制することができる。
また、接合面28A、28Bが、ブロック12A、12Bの正面24A、24Bと平行な構成の場合で説明した。しかし、これに限定されることはなく、接合面28A、28Bが、ブロック12A、12Bの正面26A、26Bと傾斜していてもよい。これにより、接合面の表面積を増やすことができる。
本発明の第2実施形態に係る耐震壁30について、図2〜図6を用いて説明する。
図2は、耐震壁30の正面図、図3(A)、(B)はブロック36、56の斜視図、図4(A)〜図5(B)は、耐震壁30の構築手順を示す斜視図である。図6は耐震壁30の圧縮力の伝達を模式的に示す正面図である。
積み重ね(積み上げ)に際しては、上面44と下面46の傾斜平面同士が上下に重ねられる。これにより、下部耐震壁38を正面視したとき、傾斜平面同士が上下に重ねられて波形に連続している。この波形は、ブロック36、56の高さの間隔をあけて、上下方向に複数形成されている。
なお、図示は省略するが、ブロック36の上面44及び下面46が、両側面36R、36Lから中央部に向かって、中央部が厚くなる方向へ直線状に傾斜する形状でもよい。
下部耐震壁38の正面視において、縦目地となるブロック36の両側面36R、36Lには、上面44及び下面46と交差する方向に、半円筒状の凹部54R、54Lが形成されている。凹部54R、54Lには、縦鉄筋52が挿通される。
ここに、縦鉄筋52は、柱梁架構22の高さの半分程度の長さを有し、梁34Dの上面に上方へ向けて取付けられており、上端部は開放されている。
ブロック56は、ブロック36を、横方向に半ブロック分ずらせて積層した場合に発生する、両端部の半ブロック分の隙間に積層される。
これにより、下部耐震壁38の最下段をより安定させることができる。
この結果、積み上げ高さが高くなっても、縦鉄筋53が配筋でき、また施工性の低下を抑制することができる。
下部耐震壁38は、ブロック36、56で積層される、ここに、ブロック36は、縦筋挿通孔42の孔軸方向へ分離するように、厚さ方向に分割されていない。このため、ブロックを合わせて縦筋挿通孔42を形成する必要がなく、縦鉄筋52を縦筋挿通孔42に挿入させて、落とし込み方式で、傾斜平面同士を上下に重ねて積層できる。
これにより、耐震壁30の高さ方向の中間位置程度までは、従来通り容易に構築することができる。
先ず、図2に示すように、柱梁架構22の構面内に、下部耐震壁38が構築される。
具体的には、縦鉄筋52が、梁34Dの上面から突出して取付けられる。縦鉄筋52の長さは、例えば、耐震壁30の高さの半分程度の長さ(耐震壁30の高さによって定まる作業性を考慮した適切な長さ)とされる。
具体的には、縦鉄筋53が梁34Uの下面から突出して取付けられる。縦鉄筋53の下端部は縦鉄筋52の上端部と接合され、上下方向に連続した縦鉄筋とされる。縦鉄筋52と縦鉄筋53が接合された状態では、落し込み方式を採用できないので、ブロック36は積層できない。
図6に示すように、耐震壁30を構成するブロック10、36、56の上面18、44、58、及び下面20、46、60には、両端部から中央部に向かって、若しくは一方の端部から他方の端部へ向かって、傾斜する傾斜平面が設けられている。この傾斜平面は、耐震壁30を正面視したとき、傾斜平面同士が上下に重ねられて波形に、横方向へ連続している。この波形は、ブロック36、14の高さの間隔をあけて、上下方向に複数形成されている。
この結果、柱梁架構22の水平耐力及び剛性を高くすることができる。
本発明の第3実施形態に係る耐震壁70について、図7を用いて説明する。
図7は、耐震壁70の構築段階を示す斜視図である。
図7に示すように、耐震壁70は、既存の壁76を有し、壁76の一方の側面に、第1実施形態で説明した半割のブロック12A、12Bを積層した構成である。ブロック12A、12Bは、厚さ方向に分割された形状であり、分割された形状のまま、上面18A、20Bと下面20A、20Bの傾斜面同士を、横方向に半ブロック分ずらせて積層されている。
なお、ブロック12A、12Bを、横方向に半ブロック分ずらせて積層した場合に発生する、両端部の半ブロック分の隙間には、第2実施形態で説明したブロック56を、厚さ方向へ分割したブロック(図示省略)を積層すれば良い。
なお、壁76は、新設の壁であっても良い。また、壁76は、鉄筋コンクリート壁、レンガ壁、ブロック壁、各種ボードを用いた乾式壁等であってもよい。また、壁76と耐震壁70は、一体化させても、一体化させなくてもよい。
更に、既存の壁76が無い場所であっても、隙間部にグラウト68を充填するための型枠が設置できれば、ブロック12A、12Bを上下方向に積層して、隙間部にグラウト68を充填することで耐震壁70を構築することができる。
12A、12B ブロック
14、42 縦筋挿通孔(貫通孔)
16A、16B 凹部
18、44、58 上面
20、46、60 下面
22 柱梁架構
24R、54R、66R 凹部
24L、54L、66L 凹部
32 柱
34D 下側の梁
34U 上側の梁
36 ブロック(第1ブロック)
30 耐震壁
38 下部耐震壁(第1耐震壁)
40 上部耐震壁(第2耐震壁)
56 ブロック
Claims (2)
- 上下方向に鉄筋が設けられた柱梁架構の構面に構築される第1耐震壁と前記第1耐震壁の上に構築される第2耐震壁を備えた耐震壁であって、
前記第1耐震壁は、
積み上げ面となる上面及び下面が両端部から中央部に向かって傾斜した傾斜平面と、前記傾斜平面の下端部及び上端部に形成された面取りと、を備えた第1ブロックが、前記傾斜平面を上下に重ねて積層されて構成され、
前記第2耐震壁は、
端部と中央部に凹部を備えた2つのブロックを前記第1耐震壁の面外方向に対向させ接着して形成され、積み上げ面となる上面及び下面が両端部から中央部に向かって傾斜した傾斜平面と、前記傾斜平面の下端部及び上端部に形成された面取りと、を備えた第2ブロックが、前記傾斜平面を上下に重ねて積層されて構築され、
前記第2ブロックは、
前記中央部の凹部が組み合わされて形成される上下に貫通し前記第1耐震壁の面外方向に開口していない第1貫通孔と、前記第2ブロックを前記第1耐震壁の面内方向に沿って対向させて前記端部の凹部が組み合わされて形成される上下に貫通し前記第1貫通孔と非連通とされた第2貫通孔と、を備え、第1貫通孔及び前記第2貫通孔へ前記鉄筋が挿通された、
耐震壁。 - 上下方向に鉄筋が設けられた柱梁架構の構面に第1耐震壁を構築し前記第1耐震壁の上に第2耐震壁を構築する耐震壁構築方法であって、
積み上げ面となる上面及び下面が両端部から中央部に向かって傾斜した傾斜平面と、前記傾斜平面の下端部及び上端部に形成された面取りと、を備えた第1ブロックを、前記傾斜平面を上下に重ねて積層し、前記柱梁架構の構面に、高さ方向の中段まで第1耐震壁を構築する工程と、
端部と中央部に凹部を備えた2つのブロックを前記第1耐震壁の面外方向に対向させ接着して形成され積み上げ面となる上面及び下面が両端部から中央部に向かって傾斜した傾斜平面と、前記傾斜平面の下端部及び上端部に形成された面取りと、を備えた第2ブロックを、前記傾斜平面を上下に重ねて積層して前記第1耐震壁の上に第2耐震壁を構築する工程と、を備え、
前記第2ブロックは、
前記中央部の凹部を組み合わせて形成する上下に貫通し前記第1耐震壁の面外方向に開口していない第1貫通孔と、前記第2ブロックを前記第1耐震壁の面内方向に沿って対向させて前記端部の凹部を組み合わせて形成する上下に貫通し前記第1貫通孔と非連通とされた第2貫通孔と、を備え、第1貫通孔及び前記第2貫通孔へ前記鉄筋を挿通する、
耐震壁構築方法。
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