JP6691809B2 - 映像投影システム - Google Patents
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Description
映像投影ユニットを備える映像投影システムにおいて用いられ、映像被投影体以外の物体に設置される光学素子であって、
前記映像投影ユニットから投影された映像光が結像しない、光学素子が提供される。
映像投影ユニットと、前記光学素子とを備える、映像投影システムであって、
前記映像投影ユニットから投影された映像光が、前記光学素子上に結像しない、映像投影システムが提供される。
前記光学素子が前記反射型透明スクリーン以外の物体に設置され、前記映像投影ユニットから投影された映像光が前記光学素子上に結像しないことが好ましい。
前記光学素子が前記透過型透明スクリーン以外の物体に設置され、前記映像投影ユニットから投影された映像光が前記光学素子上に結像しないことが好ましい。
本発明による光学素子は、映像投影ユニットを備える映像投影システムにおいて用いられ、映像被投影体(スクリーン等)以外の物体に設置されるものであり、映像投影ユニットから投影された映像光が結像しない機能を有するものである。光学素子上に映像光が結像しないため、映像光を結像させたくない物体(壁や天井等)に光学素子を設置することで、観察者が当該物体上の不要な像を視認するのを防止できる。その結果、良好な演出が可能となる。光学素子を用いる映像投影システムについては下記で詳述する。
本発明による映像投影システムは、映像投影ユニットと、映像被投影体以外の物体に設置された上記の光学素子とを備えるものである。このような映像投影システムを用いることで、映像投影ユニットから投影された映像光が上記の光学素子上に結像しないため、観察者が当該物体上の不要な像を視認するのを防止でき、良好な演出が可能となる。
映像投影システムで用いられる投影ユニットは、下記の映像被投影体上に映像を投影できるものであれば特に限定されず、例えば、市販のリアプロジェクターやフロントプロジェクターを用いることができる。
映像投影システムで用いられる映像被投影体は、投影ユニットより投影された映像光を結像する投影面を有するものである。映像被投影体としては、プロジェクター用の透明スクリーンや白色スクリーン等が挙げられ、透明スクリーンを用いることが好ましい。上記の光学素子を透明スクリーン以外の物体(壁や天井等)上に設置することで、投影光が光学素子上に結像せず、観察者が当該物体上の不要な像を視認するのを防ぐことができる。
映像被投影体として用いる透明スクリーンについて、以下で詳述する。透明スクリーンは、バインダと、微粒子とを含む光拡散層を備えるものであることが好ましい。当該透明スクリーンは、光拡散層のみからなる単層構成であってもよいし、保護層、基材層、粘着層、および反射防止層等の他の層をさらに備える複層構成の積層体であってもよい。また、当該透明スクリーンは、ガラスや透明パーティション等の支持体を備えてもよい。当該透明スクリーンは、光源から出射される投影光を異方的に拡散反射することにより投影光の視認性と透過光の視認性とを両立できる。
光拡散層は、バインダと、微粒子とを含んでなる。微粒子としては下記の光反射性微粒子光反射性微粒子を好適に用いることができる。このような微粒子を用いることで、光拡散層内で光を異方的に拡散反射させて、光の利用効率を高めることができる。
これらの有機系バインダ、無機系バインダは必要に応じて溶剤をさらに含むものであって良い。溶剤としては、有機溶剤に限定されず、一般の塗料組成物に用いられる溶剤が使用可能である。例えば、水をはじめとする親水性溶媒も使用可能である。また、本発明のバインダが液体である場合は溶剤を含有しなくてもよい。
光反射性微粒子は、どのような形状であってもよく、略球状であってもよく、薄片状であってもよい。光反射性微粒子の形状が略球状である場合、一次粒子のメジアン径は好ましくは0.1〜2500nmであり、より好ましくは0.2〜1500nmであり、さらに好ましくは0.5〜500nmである。光反射性微粒子の一次粒子のメジアン径が上記範囲内であると、透過視認性を損なわずに投影光の十分な拡散効果が得られることで、透明スクリーンに鮮明な映像を投影することができる。なお、本発明において、光反射性微粒子の一次粒子のメジアン径(D50)は、動的光散乱法により粒度分布測定装置(大塚電子(株)製、商品名:DLS−8000)を用いて測定した粒度分布から求めることができる。
(正反射率)
分光測色計(コニカミノルタ(株)製、品番:CM−3500dを用いて測定した。適切な溶媒(水またはメチルエチルケトン)に分散させた光反射性微粒子をスライドガラス上に膜厚が0.5mm以上になるように塗布、乾燥させた。得られた塗膜付きガラス板について、ガラス面の法線に対して45度の角度でガラス面から塗膜部へ光を入射したときの正反射率を測定した。
基材層は、上記の光拡散層を支持するための層であり、透明スクリーンの強度を向上させることができる。基材層は、透明スクリーンの透過視認性や所望の光学特性を損なわないような透明性の高い材料、例えばガラスまたは樹脂を用いて形成することが好ましい。このような樹脂としては、例えば、上記の光拡散層と同様の透明性の高い樹脂を用いることができる。また、上記した樹脂を2種以上積層した複合フィルムまたはシートを使用してもよい。なお、基材層の厚さは、その強度が適切になるように材料に応じて適宜変更することができ、例えば、10〜1000μmの範囲としてもよい。
保護層は、透明スクリーンの表面側(観察者側)に積層されるものであり、耐光性、耐傷性、および防汚性等の機能を付与するための層である。保護層は、透明スクリーンの透過視認性や所望の光学特性を損なわないような樹脂を用いて形成することが好ましい。このような樹脂としては、例えば、紫外線・電子線によって硬化する樹脂、即ち、電離放射線硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂に熱可塑性樹脂と溶剤を混合したもの、および熱硬化型樹脂を用いることができるが、これらの中でも電離放射線硬化型樹脂が特に好ましい。
粘着層は、透明スクリーンにフィルムを貼付するための層である。粘着層は、透明スクリーンの透過視認性や所望の光学特性を損なわないような粘着剤組成物を用いて形成することが好ましい。粘着剤組成物としては、例えば、天然ゴム系、合成ゴム系、アクリル樹脂系、ポリビニルエーテル樹脂系、ウレタン樹脂系、シリコーン樹脂系等が挙げられる。合成ゴム系の具体例としては、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリイソブチレンゴム、イソブチレン−イソプレンゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレンブロック共重合体が挙げられる。シリコーン樹脂系の具体例としては、ジメチルポリシロキサン等が挙げられる。これらの粘着剤は、1種単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、アクリル系粘着剤が好ましい。
反射防止層は、透明スクリーンの最表面での反射や、外光からの映りこみを防止するための層である。反射防止層は、透明スクリーンの少なくとも片面側、好ましくは表面側(観察者側)に積層されるものであってもよく、両面に積層されるものであってもよい。特に透明スクリーンとして用いる際には観察者側に積層するのが好ましい。反射防止層は、透明スクリーンの透過視認性や所望の光学特性を損なわないような樹脂を用いて形成することが好ましい。このような樹脂としては、例えば、紫外線・電子線によって硬化する樹脂、即ち、電離放射線硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂に熱可塑性樹脂と溶剤を混合したもの、および熱硬化型樹脂を用いることができるが、これらの中でも電離放射線硬化型樹脂が特に好ましい。また、反射防止層の表面には、目的に応じて、凹凸構造、プリズム構造、マイクロレンズ構造等の微細構造を付与することもできる。
本発明による透明スクリーンは、上記の各層以外にも、従来公知の様々な機能性層を備えてもよい。機能性層としては、染料や着色剤等を含んだ光吸収層、プリズムシート、マイクロレンズシート、フレネルレンズシート、およびレンチキュラーレンズシート等の光拡散層、紫外線および赤外線等の光線カット層等が挙げられる。
透明スクリーンの製造方法は、光拡散層を形成する工程を含むものである。光拡散層を形成する工程は、混練工程と製膜工程からなるからなる押出成型法、キャスト成膜法、グラビア塗工、マイクログラビア塗工、バー塗工、スライドダイ塗工、スロットダイ塗工、デイップコート、スプレー法等を含む塗布法、射出成型法、カレンダー成型法、ブロー成型法、圧縮成型法、セルキャスト法など公知の方法により成型加工でき、押出成型法、射出成型法、塗布法を好適に用いることができる。
(1)ヘイズ
濁度計(日本電色工業(株)製、品番:NDH−5000)を用い、JIS K7136に準拠して測定した。
(2)全光線透過率
透明光散乱体の全光線透過率を、濁度計(日本電色工業(株)製、品番:NDH−5000)を用い、JIS K7361−1に準拠して測定した。
(3)写像性
写像性測定器(スガ試験機(株)製、品番:ICM−1T)を用い、JIS K7374に準拠して、光学くし幅0.125mmで測定した時の像鮮明度(%)の値を写像性とした。像鮮明度の値が大きい程写像性が高く、透明スクリーンを透過して見える像が鮮明である。
(4)フロント側の壁における輝度
フロント側の壁における輝度は以下のように測定した。すなわち、暗室において透明スクリーンを設置し、映像投影ユニットとしてプロジェクター(AddTronTechnology(株)製、QUMI Q6)を、透明スクリーンの法線方向に30cm離れたフロント側に設置した。さらに、透明スクリーンの法線方向に90cm離れたフロント側に白色板を設置した。つづいて、二次元色彩輝度計(コニカミノルタ(株)製、型番:CA−2000)を、フロント側の白色板の法線方向35cm離れたプロジェクター側に45度傾けて設置し、プロジェクターにて透明スクリーンに白無地画像を投影したときの白色板における輝度を測定した(図5参照)。
(5)リア側の壁における輝度
リア側の壁における輝度は以下のように測定した。すなわち、暗室において、フロント側の壁における輝度測定時と同様に透明スクリーン及び映像投影ユニットを設置し、透明スクリーンの法線方向に90cm離れたリア側(透明スクリーンを挟んでプロジェクターと反対側)に白色板を設置した。つづいて二次元色彩輝度計を、白色板の法線方向に35cm離れた透明スクリーン側に45度傾けて設置し、プロジェクターにて透明スクリーンに白無地画像を投影したときの白色板における輝度を測定した(図5参照)。
(6)天井における輝度
天井における輝度は以下のように測定した。すなわち、暗室において、フロント側の壁における輝度測定時と同様に透明スクリーン、映像投影ユニット、白色板及び二次元色彩輝度計を設置し、白色板の上部天井にさらに白色板を設置した。つづいて、プロジェクターにて透明スクリーンに白無地画像を投影し、天井に設置した白色板における輝度を、二次元色彩輝度計によって測定した。
まず、直線偏光板(偏光度99.82%、単体透過率:40%、(株)ポラテクノ製、商品名:SHC−125U、接着層付き)に、光軸を45度傾けて1/4波長板(帝人化成(株)製、商品名:ピュアエースRM)を貼合して、積層体を得た。この積層体の1/4波長板側に、さらに光学用粘着フィルム(パナック(株)製、商品名PD−S1)を介して反射板(東レ(株)製、メタルミーTS50)を積層して、光学素子を得た。
光学素子を透明スクリーンのフロント側の壁上に設置した以外は、実施例1と同様にして、映像投影システムを作製した(図3の実施形態)。続いて、実施例1と同様に映像投影ユニットから映像光を透明スクリーンに向けて投影した。透明スクリーンを反射した光による光学素子を設置した壁上の不要な像を、観察者が視認できるか否かを下記の基準により目視で評価した。また、光学素子を設置しなかった場合のフロント側の壁における輝度は8.5cd/cm2であり(比較例3)、光学素子を設置した場合のフロント側の壁における輝度は0.4cd/cm2であり、反射光が大幅に吸収されていることが確認された。
光学素子を天井に設置した以外は、実施例1と同様にして、映像投影システムを作製した(図4の実施形態)。続いて、実施例1と同様に映像投影ユニットから映像光を透明スクリーンに向けて投影した。透明スクリーンを反射した光による光学素子を設置した天井上の不要な像を、観察者が視認できるか否かを下記の基準により目視で評価した。また、光学素子を設置しなかった場合の天井における輝度は10.8cd/cm2であり(比較例4)、光学素子を設置した場合の天井における輝度は0.5cd/cm2であり、反射光が大幅に吸収されていることが確認された。
反射板を積層しなかった以外は、実施例1と同様にして、光学素子を得た。次に、実施例1と同様にして、映像投影システムを作製した。続いて、実施例1と同様に映像投影ユニットから映像光を透明スクリーンに向けて投影した。透明スクリーンを透過した光による光学素子を設置したリア側の壁上の不要な像を、観察者が視認できるか否かを下記の基準により目視で評価した。また、光学素子を設置しなかった場合のリア側の壁における輝度は72.7cd/cm2であり(比較例1)、光学素子を設置した場合のリア側の壁における輝度は13.7cd/cm2であり、透過光が吸収されていることが確認された。
実施例1で作製した光学素子を、壁と天井を備える部屋の壁上に設置し、実施例1で用いた映像投影ユニットから映像光を、光学素子を設置した壁に向けて直接投影した。映像光による光学素子を設置した壁上の不要な像を、観察者が視認できるか否かを下記の基準により目視で評価した。また、光学素子を設置しなかった場合の壁における輝度は84.0cd/cm2であり(比較例2)、光学素子を設置した壁における輝度は1.2cd/cm2であり、直接白無地画像を投影しているにもかかわらず投影光が吸収されていることが確認された。
実施例4で作製した光学素子を、壁と天井を備える部屋の壁上に設置し、実施例1で用いた映像投影ユニットから映像光を、光学素子を設置した壁に向けて直接投影した。映像光による光学素子を設置した壁上の不要な像を、観察者が視認できるか否かを下記の基準により目視で評価した。また、光学素子を設置しなかった場合の壁における輝度は84.0cd/cm2であり(比較例2)、光学素子を設置した壁における輝度は16.3cd/cm2であり、直接白無地画像を投影しているにもかかわらず投影光が吸収されていることが確認された。
光学素子を設置しなかった以外は、実施例1と同様にして映像投影システムを作製した。続いて、実施例1と同様に映像投影ユニットから映像光を透明スクリーンに向けて投影した。透明スクリーンを透過した光によるリア側の壁上の不要な像を、観察者が視認できるか否かを下記の基準により目視で評価した。また、リア側の壁における輝度は72.7cd/cm2であった。
光学素子を設置しなかった以外は、実施例5と同様にして、実施例1で用いた映像投影ユニットから映像光を、光学素子を設置しなかった壁に向けて投影した。映像光による光学素子を設置しなかった壁上の不要な像を、観察者が視認できるか否かを下記の基準により目視で評価した。また、光学素子を設置しなかった壁における輝度は84.0cd/cm2であった。
光学素子を設置しなかった以外は、実施例2と同様にして映像投影システムを作製した。続いて、実施例2と同様に映像投影ユニットから映像光を透明スクリーンに向けて投影した。透明スクリーンを反射した光によるフロント側の壁上の不要な像を、観察者が視認できるか否かを下記の基準により目視で評価した。また、フロント側の壁における輝度は8.5cd/cm2であった。
光学素子を設置しなかった以外は、実施例3と同様にして映像投影システムを作製した。続いて、実施例3と同様に映像投影ユニットから映像光を透明スクリーンに向けて投影した。透明スクリーンを反射した光による天井の不要な像を、観察者が視認できるか否かを下記の基準により目視で評価した。また、天井における輝度は10.8cd/cm2であった。
○:観察者は、光学素子を設置した物体(天井や壁等)上に不要な像を視認できなかった。
△:観察者は、光学素子が設置した物体(天井や壁等)上に不要な像を僅かに視認できたが、像は薄かった。
×:観察者は、光学素子が設置しなかった物体(天井や壁等)上に不要な像を視認できた。
12、22、32 映像被投影体
13、23、33 光学素子
14、24、34 映像光
15、25、35 観察者
Claims (9)
- 映像投影ユニットと、映像被投影体として透明スクリーンと、前記映像被投影体以外の物体に設置された光学素子とを備える、映像投影システムであって、
前記光学素子が、円偏光板を備え、
前記映像投影ユニットから投影された映像光が、前記透明スクリーンで結像し、
前記映像投影ユニットから投影された映像光のうちの前記透明スクリーンを透過した光または前記透明スクリーンで反射した光が、前記光学素子上に結像しない、映像投影システム。 - 前記透明スクリーンが反射型透明スクリーンである、請求項1に記載の映像投影システム。
- 前記透明スクリーンが透過型透明スクリーンである、請求項1に記載の映像投影システム。
- 前記透明スクリーンのヘイズ値が35%以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の映像投影システム。
- 前記透明スクリーンの少なくとも片面側に反射防止層をさらに備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の映像投影システム。
- 前記光学素子が、反射板をさらに備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の映像投影システム。
- 前記円偏光板が、直線偏光板と1/4波長板とからなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の映像投影システム。
- 前記円偏光板が、前記直線偏光板と前記1/4波長板の間に接着層をさらに備える、請求項7に記載の映像投影システム。
- 前記光学素子が、前記円偏光板と前記反射板との間に接着層をさらに備える、請求項6に記載の映像投影システム。
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