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JP6715543B2 - エアーコンプレッサの制御方法 - Google Patents
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JP6715543B2 - エアーコンプレッサの制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、他のエアーコンプレッサに連結して圧縮運転できるように構成されたエアーコンプレッサと、複数台のエアーコンプレッサを連結して圧縮運転する際の各エアーコンプレッサの制御方法に関するものである。
釘打機やネジ打機などのエアー工具に向けて圧縮エアーを供給する機器としてエアーコンプレッサが一般的に知られており、建築現場などの各種工事現場で広く用いられている。
例えば建築現場では、エアー駆動式の釘打機やネジ打機などが一般的に使用され、その動力供給機器としてエアーコンプレッサが使用される。エアーコンプレッサは、生成した圧縮エアーをタンクに貯留するとともに、減圧弁を介して所定圧力に減圧して出力する。減圧弁を介して出力された所定圧力の圧縮エアーは、エアーホースを介してエアー工具に供給される。
釘打機をはじめとするエアー工具は、エアーコンプレッサから圧縮エアーの供給を受けることで、はじめて使用することができる。ところが、エアーコンプレッサを単独で(すなわち一台で)使用する場合には、エアー工具の使用状況や圧縮エアーの消費状況によっては、エアータンクの圧力がすぐに足りなくなってしまい、エアー工具を使った作業の継続性が損なわれるといった問題があった。
そこで、このような問題を解決するために、エアーコンプレッサをもう一台用意して、二台のエアーコンプレッサのエアータンクを連結用ホースを介して相互連結する、といった方法が提案され従来より実施されている。二台のエアーコンプレッサを相互連結することでエアータンクの容量が増え、大量の圧縮エアーを消費する作業に対応可能になり、作業量が大幅にアップするといったメリットが得られる。
複数台のエアーコンプレッサを使って連結運転する場合には、理想的には、例えば各エアーコンプレッサにおけるモータの停止・再起動のタイミング等を同期させることが望ましい(理想的な一形態)と言えるが、実際には次のような問題があった。
各エアーコンプレッサには、それぞれ、圧縮エアーを生成するための動力源であるモータと、エアータンクの圧力値などを計測するためのセンサと、当該センサでの計測結果等に基づいてモータを制御するためのプロセッサなどが設けられている。そして、複数台のエアーコンプレッサを使って連結運転する場合には、各エアーコンプレッサにおいて個別にモータ制御を行っている。すなわち、複数台のエアーコンプレッサを利用した連結運転におけるモータ制御は、各エアーコンプレッサが具備するセンサ等を使って別個独立に行われる。
ところが、モータ制御に用いられるセンサの精度には、エアーコンプレッサごとに不可避的な誤差(計測精度のバラつき)がある。したがって、連結運転する複数のエアーコンプレッサの設定圧力範囲の上限値(モータが停止するときの圧力値)と下限値(モータが再起動するときの圧力値)が、たとえ同じ値に設定されていたとしても、センサ精度のバラつき等により、モータの停止・再起動のタイミングは同期することはない。すなわち、連結運転する複数のエアーコンプレッサにおいて、モータの停止・再起動のタイミングが理想に反して僅かにずれることになる。
したがって、例えばモータが早めに停止する方のエアーコンプレッサでは、圧力値が上限に達してモータが既に停止しているにもかかわらず、僅かに遅れて停止する他方のエアーコンプレッサから更に加圧されるため、早めに停止した方のエアーコンプレッサにおいて安全弁等が破壊に至る恐れがあるなどの問題が生じる。
また、複数台のエアーコンプレッサの間でモータ再起動のタイミングがずれることで、複数のエアーコンプレッサに対する負荷は均等にはならず、常に一部のエアーコンプレッサに偏って負荷が加わり、より多くの疲労が蓄積されることになる。したがって、複数台のエアーコンプレッサを使って従来の方法で連結運転する場合には、一部のエアーコンプレッサ(動作時間の多いエアーコンプレッサ)において寿命が短くなり、故障や不具合が発生する頻度が高まるといった偏りの問題がある。
上述した従来技術の問題点に鑑み、本発明の目的は、エアーコンプレッサ単体として使用できるとともに、他のエアーコンプレッサと連結して使用することもできるエアーコンプレッサであって、連結運転する場合にエアーコンプレッサを適切に制御できるように構成された新たなエアーコンプレッサと、連結運転する場合に複数台のエアーコンプレッサを適切に制御することを可能にする制御方法を提供することにある。
上記目的は、他のエアーコンプレッサに連結して圧縮運転できるように構成されたエアーコンプレッサであって、
圧縮エアーを貯留するためのエアータンクと、
他のエアーコンプレッサに接続された圧縮エアー用流路を接続するための接続部と、
エアーコンプレッサに関する機器情報を他のエアーコンプレッサとの間で無線通信により送受信して共有するための無線通信部と、
共有する機器情報に基づいて自己のエアーコンプレッサ及び/又は他のエアーコンプレッサを制御するための制御手段と、
を有するエアーコンプレッサによって達成される。
なお、上記の「共有する機器情報に基づいて自己のエアーコンプレッサ及び/又は他のエアーコンプレッサを制御する」には、例えば、
・当該エアーコンプレッサが、共有する機器情報に基づいて、自己だけを制御する態様、
・当該エアーコンプレッサが、共有する機器情報に基づいて、自己のみならず他のエアーコンプレッサをも制御する態様、
・当該エアーコンプレッサが、共有する機器情報に基づいて、他のエアーコンプレッサを制御する態様、
などが含まれる。
制御は、具体的にはエアーコンプレッサが具備するプロセッサによって行われる。
また上記目的は、複数台のエアーコンプレッサを連結して圧縮運転する際の制御方法であって、
(a) 無線通信部を具備する複数台のエアーコンプレッサを相互に無線接続するステップと、
(b) エアーコンプレッサに関する機器情報を、複数台のエアーコンプレッサの間で無線通信により送受信して共有するステップと、
(c) 共有する機器情報に基づいて複数台のエアーコンプレッサを制御するステップと、
を含むエアーコンプレッサの制御方法によって達成される。
なお、上記ステップ(c)の制御では、マスタースレーブ方式を採用し、いずれか一台のエアーコンプレッサが、いわゆるマスター機となって、そのプロセッサが一台または二台以上のエアーコンプレッサを中央制御的にコントロールしてもよい。この場合、マスター機以外のエアーコンプレッサは、いわゆるスレーブ機として機能する。
あるいは、複数台のエアーコンプレッサのそれぞれがいわゆるマスター機となって、各機のプロセッサが自己を制御してもよい。この場合には、各エアーコンプレッサは単に自己を制御するにとどまり、何れか一のエアーコンプレッサが他のエアーコンプレッサを制御することまではしない。
上記ステップ(c)の制御では、例えば、
複数台のエアーコンプレッサが具備する圧縮エアー生成用のモータが停止している場合に、共有する前記機器情報に基づいて前記モータの起動が必要か否かを判断し、
前記モータの起動が必要と判断した場合に、複数台のエアーコンプレッサが具備するモータを、所定の起動タイミングに従ってそれぞれ起動させる。
なお、ここでいう「起動」には再起動も含まれる。
また、上記ステップ(c)の制御では、
複数台のエアーコンプレッサが具備する圧縮エアー生成用のモータが起動している場合に、共有する前記機器情報に基づいて、前記モータの停止が必要か否かを判断し、
前記モータの停止が必要と判断した場合に、複数台のエアーコンプレッサが具備するモータをそれぞれ停止させる。
上記ステップ(c)の制御では、例えば、
各エアーコンプレッサで生成される圧縮エアーの圧力値を、共有する前記機器情報に基づいて監視し、
何れか一のエアーコンプレッサでの圧力値と、他のエアーコンプレッサでの圧力値との差が、所定値を超えた場合に、前記一のエアーコンプレッサとの無線接続を解除する。
上記ステップ(c)の制御では、例えば、
共有する前記機器情報に基づいて、何れかのエアーコンプレッサに異常が発生していないか否かを判断し、
何れかのエアーコンプレッサにおいて異常が発生したと判断した場合に、
(1) そのエアーコンプレッサに関する機器情報を無視する、
(2) そのエアーコンプレッサとの無線接続を解除する、
(3) そのエアーコンプレッサを停止させる、
(4) すべてのエアーコンプレッサを停止させる、
の何れかの処理を実行させる。
上記ステップ(c)の制御では、例えば、
共有する前記機器情報に基づいて、エアーコンプレッサのユーザに対する警告や報知が必要か否かを判断し、
ユーザに対する警告や報知が必要か否かを判断した場合には、共有する前記機器情報に基づいて、エアーコンプレッサのユーザが所持する携帯型通信端末に対して警告や報知を無線通信により送信する。
本発明のエアーコンプレッサは、複数台のエアーコンプレッサの間で機器情報を送受信して共有するための無線通信部と、共有する機器情報に基づいて自己のエアーコンプレッサ及び/又は他のエアーコンプレッサを制御するための制御手段と、を有している。
このように、各エアーコンプレッサの機器情報を複数台のエアーコンプレッサの間で共有することで、連結運転を行う場合に、モータ制御用のセンサ精度等のバラつきに関係なく、所望のタイミングで、各エアーコンプレッサを動作させたり停止させることなどが可能になる。すなわち、連結運転を行う場合に、各エアーコンプレッサの動作や停止のタイミングを遅延なく正確に制御できるようになる。またこれにより、連結運転を行う場合の問題点であった「一部のエアーコンプレッサにより多くの疲労が蓄積する」といった問題を解決することが可能になる。
また本発明では、各エアーコンプレッサが、無線通信を利用して機器情報を共有するようになっている。機器情報の共有は、通信用ケーブル等を利用した有線通信により行うことも可能ではあるが、有線の場合には、通信用ケーブルなどの部品の脱着を殆ど毎回行う必要が発生するため、機器の故障率が高くなるといった問題がある。また、エアーコンプレッサの使用環境は石膏や木くず等の粉じんが発生することが必然なため、コネクタなどのハードウェアに対して接触不良を招く可能性が高くなり、また、誤動作が起きる確率が高くなるという問題がある。さらに、通常の使用態様として2台連結での使用が想定されるが、3台以上の複数台連結を想定すると、有線通信の場合には配線コストが嵩むといった問題がある。これに対し本発明では、機器情報を、有線ではなく、無線により送受信するので、これらの問題が生じることが無いという格別の効果が達成される。
本発明の制御方法では、無線通信部を具備する複数台のエアーコンプレッサを相互に無線接続させて、各エアーコンプレッサの機器情報を複数台のエアーコンプレッサの間で無線通信により共有させ、そして、共有する機器情報に基づいて複数台のエアーコンプレッサを制御するようになっている。
これにより上述した効果と同様に、連結運転を行う場合に、各エアーコンプレッサの動作や停止のタイミングを遅延なく正確に制御できるようになる。
また、連結運転を行う場合の問題点であった「一部のエアーコンプレッサにより多くの疲労が蓄積する」といった問題を解決することが可能になる。
また、共有する機器情報を、有線ではなく無線により送受信するので、有線通信の場合に起こりうる「機器の故障」や「接触不良」、「誤動作」、「配線コストが嵩む」などの問題が生じることが無い。
また本発明の制御方法では、共有する機器情報に基づいてモータの起動が必要か否かを判断し、モータの起動が必要と判断した場合に、複数台のエアーコンプレッサが具備するモータを、所定の起動タイミングに従ってそれぞれ起動させる。
このように、共有する機器情報に基づいて、各エアーコンプレッサのモータの起動タイミングを制御することで、センサ精度のバラつきなどに関係なく、理想的なタイミングで各モータを起動させることができる。
なお、所定の起動タイミング(理想的な起動タイミング)は、必ずしも一定のタイミングに限定されるものではなく、その具体例としては、例えば次の(1)〜(4)に例示するような起動タイミングが挙げられる。
(1) すべてのエアーコンプレッサにおいてモータを同時に起動させる。
(2) 複数台のエアーコンプレッサにおいて、モータを順次一定間隔のディレー方式で起動させる。
(3) 一部(一または二以上)のエアーコンプレッサにおいてモータを先行して起動させ、他のコンプレッサについては、一定の圧力上昇が確認された場合にモータを起動させる。
(4) 一部(一または二以上)のエアーコンプレッサにおいてモータを先行して起動させ、他方のコンプレッサについては、一定の圧力上昇が確認された場合に、モータを順次一定間隔のディレー方式で起動させる。
上記(1)の起動タイミングによれば、すべてのエアーコンプレッサのモータを同時に起動させるので、いち早く所望の設定圧力に到達できるようになる。
上記(2)の起動タイミングによれば、すべてのモータが一斉に起動した場合に陥る可能性がある電力不足を回避することが可能になる。
上記(3)の起動タイミングによれば、連結用ホースなどの連結不備を防止できるようになる。(連結不備があれば、エアー漏れによって圧力が上昇しないため。)
上記(4)の起動タイミングによれば、すべてのモータが一斉に起動した場合に陥る可能性がある電力不足を回避できるとともに、併せて連結不備を防止できるようになる。
また本発明の制御方法では、共有する前記機器情報に基づいてモータの停止が必要か否かを判断し、モータの停止が必要と判断した場合に、複数台のエアーコンプレッサが具備するモータをそれぞれ停止させる。
このように、共有する機器情報に基づいて、各エアーコンプレッサのモータの停止タイミングを制御することで、センサ精度のバラつきなどに関係なく、理想的なタイミングで各モータを停止させることができる。
なお、所定の停止タイミング(理想的な停止タイミング)は、必ずしも一定のタイミングに限定されるものではなく、好ましくは、例えば複数台のエアーコンプレッサのモータを同時に停止させるのがよい。
また本発明の制御方法では、共有する前記機器情報に基づいて、各エアーコンプレッサで生成される圧縮エアーの圧力値を監視し、何れか一のエアーコンプレッサでの圧力値と、他のエアーコンプレッサでの圧力値との差が、所定値を超えた場合に、前記一のエアーコンプレッサとの無線接続を解除する。
これにより、不完全連結等が原因で連結運転を行うことができないエアーコンプレッサ早期に判別することができ、また、機器情報を共有するエアーコンプレッサ(連結運転可能なコンプレッサ)のグループから、そのような連結運転不可コンプレッサを機能的に排除することが可能になる。
また本発明の制御方法では、共有する前記機器情報に基づいて、何れかのエアーコンプレッサに異常が発生していないか否かを判断し、
何れかのエアーコンプレッサにおいて異常が発生したと判断した場合に、
(1) そのエアーコンプレッサに関する機器情報を無視する、
(2) そのエアーコンプレッサとの無線接続を解除する、
(3) そのエアーコンプレッサを停止させる、
(4) すべてのエアーコンプレッサを停止させる、
の何れかの処理を実行する。
これにより、機器の異常(不具合)が原因で連結運転を行うことができないエアーコンプレッサを早期に判別することができ、また、機器情報を共有するエアーコンプレッサ(連結運転可能なコンプレッサ)のグループから、そのような異常コンプレッサを機能的に排除することが可能になる。
また本発明の制御方法では、共有する機器情報に基づいて、ユーザに対する警告や報知が必要か否かを判断し、ユーザに対する警告や報知が必要か否かを判断した場合には、共有する機器情報に基づいて、エアーコンプレッサのユーザが所持する携帯型通信端末に対して警告や報知を無線通信により送信する。
これにより、エアーコンプレッサ間での無線通信だけでなく、例えば一般的な携帯型通信端末(ユーザが所持するスマートフォンなど)とも無線による連携が可能となる。また、例えばエアータンク間を完全連結していない状態で運転した場合の警告などをユーザの携帯型通信端末に送信する等、携帯型通信端末との無線通信を利用して連結運転を支援することが可能となる。
本発明に係るエアーコンプレッサ(1台のエアーコンプレッサ)の機能的構成を概略的に示すブロック図である。 複数台のエアーコンプレッサの一例として、2台のエアーコンプレッサA,Bを連携させる連結運転の概要を示す図である。 図2に示す実施形態に対応するブロック図であって、2台のエアーコンプレッサA,Bの連結運転時における機能的構成を概略的に示している。 複数台の一例として、3台のエアーコンプレッサA,B,Cを利用した連結運転の概要を示す図である。 複数台のエアーコンプレッサを利用して連結運転を行う際に実行するペアリング処理の一例を示すフローチャートである。 複数台のエアーコンプレッサの間で共有する機器情報の更新処理の一例を示すフローチャートである。 複数台のエアーコンプレッサの連結運転時におけるモータ起動処理の一例を示すフローチャートである。 複数台のエアーコンプレッサの連結運転時におけるモータ停止処理の一例を示すフローチャートである。 複数台のエアーコンプレッサの連結が不完全な場合の処理の一例を示すフローチャートである。 連結運転している何れかのエアーコンプレッサに何らかの異常が発生した場合の処理の一例を示すフローチャートである。 複数台のエアーコンプレッサの一例として、3台のエアーコンプレッサA,B,Cを連携させるとともに、これらのエアーコンプレッサに携帯型通信端末を連携させる、連結運転の概要を示す図である。
(エアーコンプレッサの構成)
図1に基づいて、本発明に係るエアーコンプレッサの構成について説明する。
図1は、本発明に係るエアーコンプレッサ(1台のエアーコンプレッサ)の機能的構成を概略的に示すブロック図である。
本実施形態のエアーコンプレッサは、従来装置と同様に単独で圧縮運転(圧縮エアーを生成するための運転)ができることは勿論のこと、後述するとおり、他のエアーコンプレッサに対して連結用ホース(圧縮エアー用流路)を介して連結させて圧縮運転させることもできる。なおこの出願では、エアーコンプレッサを、必要に応じて「コンプレッサ」または「機器」と略称する。
このコンプレッサは、図1に示すとおり、主として、
・圧縮エアーを生成するための圧縮装置1と、
・生成した圧縮エアーを貯留するためのエアータンク3と、
・圧縮装置を電子的に施錠・解錠するためのセキュリティー装置8と、
を有している。
セキュリティー装置8は、圧縮装置1のプロセッサ29に電気的に接続されている。セキュリティー装置8のセキュリティー機能が設定されている状態では、圧縮装置1は電子的に施錠され、該圧縮装置を自由に作動させることができない。また、セキュリティー装置8のセキュリティー機能が解除されている状態では、圧縮装置1を自由に作動させることができる。
エアータンク3には、接続口41と、減圧弁43と、カプラ45が設けられている。
接続口41には連結用ホース(圧縮エアー用流路)を接続することができ、この連結用ホースを介して、他のコンプレッサのエアータンクに連結することができる。連結用ホースを介して他のコンプレッサに連結した場合には、後述するとおり連結運転を行うことが可能である。連結運転とは、複数台のコンプレッサを連結状態にして連携・協動させて(すなわち機能的に一体化させて)圧縮エアーを生成することをいう。
コンプレッサのカプラ45には、エアー工具に接続されたエアーホースを接続する。エアータンク3内の圧縮エアーは、減圧弁43を介して所定圧力に減圧して出力され、カプラ45及びエアーホースを介してエアー工具へ供給される。
また、エアータンク3には、貯留する圧縮エアーの圧力を計測する圧力センサ5が設けられている。エアータンク3が具備する圧力センサ5は、後述する圧縮装置のプロセッサ29に電気的に接続されている。圧力センサ5による計測結果(計測値)は、プロセッサ29に送信され、モータ13の停止や再起動などの各種制御に利用される。
このエアータンク3の上には、圧縮装置1がカバーに覆われた状態で載置固定されている。圧縮装置1を支えるエアータンク3は、一般的に2本のボンベからなり、並列状態で配置されている。
圧縮エアーを生成するための圧縮装置1は、主として、
・圧縮エアーを生成するための動力源であるモータ13と、
・モータ13により駆動するピストン等を備えるエアー圧縮部15と、
・プロセッサ29からの制御を受けてモータ13を駆動するための駆動回路19と、
・モータ13の出力や負荷等を検出するための検出回路21と、
・入力電力から必要な出力電力を生成するための電源回路23と、
・他のコンプレッサとの間で機器情報を共有するための無線通信を行う通信部25と、
・電源のON/OFF操作や各種モードの切り替えなどに用いられる操作部27と、
・圧縮装置が具備する各部の電子制御などを担うプロセッサ29を
有している。
モータ13は、例えば家庭用電源や仮設の商用電源などの一般的な交流電源(すなわち外部電源)を主電源として駆動する。モータ13が駆動し、そのモータシャフトが回転することで、エアー圧縮部15のピストンが往復動する。
エアー圧縮部15は、主として、シリンダと、当該シリンダに対し往復動するピストンを有している。加圧運転時にエアー圧縮部15のピストンが往復動することで、シリンダ内でエアーが圧縮され、圧縮エアーが生成される。生成された圧縮エアーは流路31を介してエアータンク3に送り込まれて貯留される。
駆動回路19は、プロセッサ29、電源回路23、モータ13のそれぞれに電気的に接続されている。この駆動回路19は、プロセッサ29からの制御信号(モータ起動指示信号やモータ停止指示信号など)を受けて、この制御信号に基づいてモータ13を駆動する。モータ駆動用の電力は、例えば、電源回路23と駆動回路19を介して外部のAC電源から供給される。
検出回路21は、プロセッサ29およびモータ13に電気的に接続されており、モータの出力、モータに対する負荷、モータの電流値などを検出する役割を担う。検出回路21による検出結果(検出値)は、プロセッサ29に送信され、モータ13の制御などに利用される。
電源回路23は、プロセッサ29に電気的に接続されており、また、駆動回路19を介してモータ13に電気的に接続されている。また、電源回路23には、図示しない電源コードが接続されており、その先端の電源プラグを外部のAC電源に接続することで、当該AC電源が電源回路23に電気的に接続される。この電源回路23は、AC電源12からの入力電力から、モータ13の駆動に必要とされる出力電力を生成する。
操作部27はプロセッサ29に電気的に接続されている。この操作部27は、電源のON/OFFや各種モードの切り替えなどに用いられる。この操作部27には、電源のON/OFFスイッチのほか、モータの起動や停止を指示するためのモータ用スイッチや、後述する連結運転モードと単独運転モードを手動で切り替えるための切り替えスイッチ(電源モード切替手段)などが設けられている。連結運転モードは、連結用ホースを介して連結された一又は二以上の他のコンプレッサと連携・協動して、圧縮エアーを生成する。単独運転モードでは、(他のコンプレッサと連携することなく)コンプレッサが単独で圧縮エアーを生成する。
通信部25(無線通信部)は、無線通信用のアンテナを具備し、プロセッサ29に電気的に接続されている。この通信部25は、一又は二以上の他のコンプレッサと連携して圧縮運転を行う場合に機能する部分であって、当該他のコンプレッサとの間で機器情報を共有するために当該機器情報を無線により送受信する役割などを担っている。通信部25を介して送受信する機器情報は、他のコンプレッサとの間で共有する情報であって、自己及び/又は他のコンプレッサ(すなわち連結運転を行う複数台のコンプレッサの全部または一部)の各種制御に利用される。
プロセッサ29は、図1に示すとおり、電源回路23、駆動回路19、その他の各部に直接的または間接的に電気的に接続されている。
本実施形態において、プロセッサ29、電源回路23、駆動回路19の組合せは、コントローラ7(制御手段)を構成している。コントローラ7は、全体としてコンプレッサを制御する役割を担っており、連結運転の場合には、共有する機器情報に基づいて、モータの起動・停止や他のコンプレッサとの無線通信などを制御するようになっている。
なお、共有する機器情報に基づいた(共有する機器情報を利用した)コンプレッサの制御の具体例としては、
・複数台のコンプレッサを利用した連結運転時におけるモータ起動処理(再起動処理を含む)とモータ停止処理、
・複数台のコンプレッサの連結が不完全な場合の処理、
・連結運転している何れかのコンプレッサに異常(不具合)が発生した場合の処理、
などが挙げられる。
(複数台のエアーコンプレッサを利用した連結運転の概要)
次に、図2及び図3に基づいて、複数台のコンプレッサを利用した連結運転(エアー圧縮機能を連携させる運転)の概要について説明する。
図2は、複数台の一例として、2台のコンプレッサA,Bを利用した連結運転の概要を示している。同図に例示する実施形態において、コンプレッサA,Bは、それぞれ、図1に示す機能的構成を具備している。
図3は、図2に示す実施形態に対応するブロック図であって、2台のコンプレッサA,Bの連結運転時における機能的構成を概略的に示している。
例示するコンプレッサA,Bを利用して連結運転を行う場合には、コンプレッサA,Bのエアータンクを、連結用ホースを利用して連結状態にする。このようにコンプレッサA,Bのエアータンクを連結することで、コンプレッサA,Bのエアータンクが機能的に一体化する。つまり、外観上は複数であるエアータンク(コンプレッサA側のタンクとB側のタンク)が、連結用ホースによって連結されることで、機能的にひとつのエアータンクを構成する。
このようにコンプレッサA,Bを連結させた状態で圧縮運転を行う場合には、通信部を利用してコンプレッサA,Bの間で無線接続(ワイヤレス接続)を確立するとともに、両者の間で無線通信を実行して機器情報の共有を行う。
コンプレッサA,Bが連結運転を行うときには、コンプレッサA,Bの間で無線通信を実行して上記の機器情報を共有するとともに、その共有する機器情報を利用して、各コンプレッサを制御する。
なお、この出願で言及する「機器情報」とは、
例えば、連結運転を行う各コンプレッサにおける
・エアータンクの圧力値、
・モータ運転状態(モータの停止、モータの起動、モータの出力などの状況)、
・異常発生やその異常内容(不具合の発生やその内容)、
・セキュリティー状態(セキュリティー装置8による電子的な施錠または解錠の状態)、
などに関する情報が挙げられる。
つまり、機器情報とは、個々のコンプレッサにおける挙動や状態、センサによる検出結果などに関する情報である。
また、「機器情報の共有」とは、連結運転を行うすべてのコンプレッサ(図2に示す実施形態の場合ではコンプレッサA,B)の機器情報を、各コンプレッサが把握することをいう。
すなわち、機器情報の共有とは、連結運転を行う各コンプレッサが、自己および他のコンプレッサに関する機器情報を等しく把握する(相違なく同じ情報を持っている)ことをいう。
したがって、連結運転を行うすべてのコンプレッサが持っている機器情報(共有する機器情報)に相違はなく、また、相違が生じないようにリアルタイムで更新される。
連結運転モードにおいて共有機器情報を使って各種制御を実行するにあたっては、例えばいわゆるマスタースレーブ方式を採用して、何れか一のコンプレッサを「マスター」として機能させるとともに、他のコンプレッサを「スレーブ」として機能させて、後述する各種制御を実行してもよい。すなわち、何れか一のコンプレッサが、連結運転を行う複数台のコンプレッサの全体を中央制御的にコントロールすることが可能である。
また、このマスタースレーブ方式を採用して各種制御を実行する場合には、マスター機のコンプレッサのコントローラにより、自機の各部を直接的に制御するとともに、無線通信により各スレーブ機の各部を直接的に制御してもよい。
あるいは、マスターのコンプレッサのコントローラにより、マスター機の各部を制御するとともに、無線通信によりスレーブ機のコントローラに制御信号を送信することにより各スレーブ機の各部を間接的に制御してもよい。
また、連結運転モードにおける制御方法は、必ずしも上述したようなマスタースレーブ方式に限定されるものではなく、連結運転を行う個々のコンプレッサを実質的に「マスター」として機能させてもよい。その場合、各コンプレッサは、リアルタイムで更新される共有機器情報(各コンプレッサで共有している機器情報)に基づいて、自機の各部を所定のタイミングで制御する。すなわち、各コンプレッサが、共有する機器情報を使って、(他のコンプレッサに従属することなく)自己のモータ等を制御するようにしてもよい。
複数のエアーコンプレッサの間で実行される無線通信の方式、すなわち機器情報を共有するための無線通信の方式は特に限定されず、その具体例としては例えば、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信規格や、Wi-Fi(登録商標)などの無線LANといったものが挙げられる。
なお、図2及び図3に示す実施形態は、複数台の一例として、2台のコンプレッサA,Bの間で無線通信により機器情報を共有し連結運転を行っているが、3台以上のコンプレッサの間で無線通信により機器情報を共有し連結運転を行うことも可能である。例えば、3台のコンプレッサA,B,Cの間で無線通信により機器情報を共有し連結運転を行う場合には、図4に例示するような機能的構成で無線通信を行って機器情報を共有するとともに、連結運転を行うことが可能である。
以下、複数台のコンプレッサの具体例として、図2及び図3に示す2台のコンプレッサA,Bを挙げ、これらのコンプレッサを利用して連結運転を行う際の各種処理について説明する。
(ペアリングの処理)
本発明を利用して、複数台のコンプレッサで連結運転を行う場合には、当該複数台のコンプレッサの間で無線接続(ワイヤレス接続)、すなわちペアリングが確立していることが前提となる。
以下、図5に基づいて、連結運転を行う複数台のコンプレッサを無線接続させるためのペアリング処理について説明する。
図5は、複数台のコンプレッサを利用して連結運転を行う際に実行するペアリング処理の一例を示すフローチャートである。
なお、以下の説明では、図2及び図3に示すとおり、複数台のコンプレッサのエアータンクが連結用ホースで連結されていることを前提とする。
ペアリング処理を実行するにあたって、はじめにコンプレッサのユーザは、各コンプレッサの電源をONにセットする。電源が投入されると、各コンプレッサは単独運転モード(一台のコンプレッサ単体で圧縮運転を行うモード)でスタンバイする<図5のステップS101>。
次に、コンプレッサのユーザが、例えば操作部に設けられたペアリング開始スイッチ(単独運転モードから連結運転モードへの切り替えスイッチ)等を操作すると、その操作に反応して、各コンプレッサのコントローラが、通信部による通信圏内(無線通信が可能な圏内)にペアリング可能なコンプレッサがあるか否かを判断する<S101>。すなわち、通信圏内にあるペアリング可能機器を検索する。
ステップS101での検索の結果、ペアリング可能なコンプレッサを検出した場合には<S101のYes>、通信部25を介して、そのコンプレッサ(相手機)に対し自機の機器情報を送信するとともに、相手機からその機器情報を受信する<S103>。
次に、各コンプレッサは、自機(自己側のコンプレッサ)の機器情報と、相手機(相手側のコンプレッサ)から得た機器情報に基づいて、ペアリング成立のための所定の条件を満たすか否かについて判断する<S105>。ここでいう「所定の条件」の具体例としては、例えば、次の表1に列挙するような条件の何れか一または二以上の組み合わせが挙げられる。
これらの条件の何れか一または二以上の組み合わせが満たされるか否かについて、各コンプレッサのコントローラ7が、共有する機器情報に基づいて判断する<S105>。
そして、例えばステップS101の処理から一定時間内に、「所定の条件を満たす」と判断した場合には<S105のYes>、各コンプレッサは、相手機に対してペアリングを要求するとともに、相手機からのペアリング要求を承諾する<S107>。
以上の処理を経て、連結用ホースで連結した複数台のコンプレッサの間でペアリングが成立し<S109>、互いの機器情報を共有するための準備が整う。すなわち、無線接続(ワイヤレス接続)が確立され、各コンプレッサの運転モードは、単独運転モードから連結運転モードに切り替わる。
以後、各コンプレッサは連結運転モードにて後述する各種制御を実行しつつ圧縮運転を行い<S111>、ペアリングが解除された場合には<S113のYes>、再びもとの単独運転モードに切り替わる。
なお、上述したペアリング方法の変形例としては、例えば、過去にペアリングが成立して機器情報の共有を行うなどして相手機の機器IDが自機に登録されている場合には、(次回以降のペアリング処理では)当該相手機が通信圏内に入ると同時に、自動でペアリングが成立するようにしてもよい。
また、コンプレッサの電源を遮断して一定時間経過するなどの条件を満たした場合に、ペアリングを自動でリセット(すなわち無線接続を自動で切断)することも可能である。
(複数台のエアーコンプレッサの間で共有する機器情報の更新処理)
次に、図6に基づいて、複数台のコンプレッサの間で共有する機器情報の更新処理について説明する。
図6は、複数台のコンプレッサの間で共有する機器情報の更新処理の一例を示すフローチャートである。
連結運転モードにて圧縮運転を行っているときは(単独モードでの圧縮運転時と同様に)、各コンプレッサにおける圧力値等の各種機器情報(個別機器情報)は、時間の経過とともに変化する。
一方で、ペアリング成立後の連結運転モードでは、共有する機器情報(共有機器情報)に基づいて各コンプレッサを制御するので、各コンプレッサにおいてリアルタイムで当該共有機器情報を更新する必要がある。
そこで、一例として図6に示すように、連結運転モードの間は、(ペアリングが解除されるまで)自機と相手機との間で個別機器情報の送受信を繰り返して<図6のステップS201, S203>、共有機器情報を更新し続ける<S205, S207のNo>。これにより、連結運転を行う複数台のコンプレッサは、自機および他機の機器情報を等しく共有し、常に最新の(すなわち現状がリアルタイムで反映された)機器情報に基づいてコンプレッサを制御することが可能になる。
(複数台のエアーコンプレッサの連結運転時におけるモータ起動処理)
次に、図7に基づいて、複数台のエアーコンプレッサの連結運転時におけるモータ起動処理について説明する。
図7は、複数台のエアーコンプレッサの連結運転時におけるモータ起動処理の一例を示すフローチャートである。
なお、ここで説明する「起動」には再起動も含まれる。
連結運転モードで圧縮運転を行っている間、各コンプレッサのモータが停止しているときには、コンプレッサのコントローラ7は、リアルタイムで更新される共有機器情報に基づいて、ペアリングしている各コンプレッサのモータを起動(再起動を含む)させる必要があるか否かについて判断する<図7のステップS301>。
例えば、機器情報を共有する複数台のコンプレッサ(ペアリングしているコンプレッサ)の何れか一台において、「モータ起動指示信号」が検出された場合には、連結運転する(ペアリングしている)全てのコンプレッサのモータを起動させる必要があると判断する。
ここでいう「モータ起動指示信号」とは、例えば、
(1)コンプレッサのモータが停止している状態であって、且つ、圧力センサによる検出値がモータ停止圧力値以下の状態において、操作部に設けられたモータ起動スイッチを押す等の起動操作を行った場合(但しセキュリティーが有効で電子的に施錠されているコンプレッサの場合はセキュリティーが解除されている事等の条件が加味される)、
(2)エアータンク内圧力がモータ停止圧力値に達する等してモータがすでに停止しており、且つ、モータ再起動圧力値以下にまでエアータンク内圧力が低下した場合、
等にコンプレッサのコントローラが発信する「モータの起動を指示する信号」を示す。
このモータ起動指示信号は何れかのコンプレッサで発信される。
そして、何れか一台のコンプレッサにおいて、「モータ起動指示信号」が検出された場合には、機器情報の一部として他のコンプレッサに無線送信されるので、当該他のコンプレッサにおいても同時にそれを把握することができる。
なお、上記の説明で「モータ停止圧力値」とは、作動しているモータを停止させる基準となる圧力値である。圧力センサ5による検出値がモータ停止圧力値以下になると、それを監視するコントローラ7からの指示を受けて、モータが停止する。
また、上記の説明で「モータ再起動圧力値」とは、停止しているモータを再起動させる基準となる圧力値である。圧力センサ5による検出値がモータ再起動圧力値以上になると、それを監視するコントローラ7からの指示を受けて、モータが再起動する。
そしてステップS301において、連結運転するコンプレッサのモータの起動が必要だと判断された場合には<S301のYes>、連結運転する各コンプレッサは、複数台のエアーコンプレッサが具備するモータを、所定の起動タイミングに従ってそれぞれ起動させる<S303>。
ここでいう「所定の起動タイミング」とは、必ずしも一定のタイミングに限定されず、その具体例としては、例えば次の(1)〜(4)に例示するような起動タイミングが挙げられる。
(1) すべてのコンプレッサにおいてモータを同時に起動させる。
(2) 複数台のコンプレッサにおいて、モータを順次一定間隔のディレー方式で起動させる。
(3) 一部(一または二以上)のコンプレッサにおいてモータを先行して起動させ、他のコンプレッサについては、一定の圧力上昇が確認された場合にモータを起動させる。
(4) 一部(一または二以上)のコンプレッサにおいてモータを先行して起動させ、他方のコンプレッサについては、一定の圧力上昇が確認された場合に、モータを順次一定間隔のディレー方式で起動させる。
上記(1)の起動タイミングによれば、すべてのエアーコンプレッサのモータを同時に起動させるので、いち早く所望の設定圧力に到達できるようになる。
上記(2)の起動タイミングによれば、すべてのモータが一斉に起動した場合に陥る可能性がある電力不足を回避することが可能になる。
上記(3)の起動タイミングによれば、連結用ホースなどの連結不備を防止できるようになる。
上記(4)の起動タイミングによれば、すべてのモータが一斉に起動した場合に陥る可能性がある電力不足を回避できるとともに、併せて連結不備を防止できるようになる。
以上の処理を経て、各コンプレッサのモータを起動させたら、ペアリングが解除された場合を除いて、後述するモータ停止処理を実行に移る<S305のNo>。すなわち、ペアリングが解除されるまでの間、連結運転するコンプレッサの間では、共有する機器情報に基づいてモータの停止と再起動が繰り返される。
(複数台のエアーコンプレッサの連結運転時におけるモータ停止処理)
次に、図8に基づいて、複数台のコンプレッサの連結運転時におけるモータ停止処理について説明する。
図8は、複数台のコンプレッサの連結運転時におけるモータ停止処理の一例を示すフローチャートである。
連結運転モードで圧縮運転を行っている間、各コンプレッサのモータが作動しているときには、コンプレッサのコントローラは、リアルタイムで更新される共有機器情報に基づいて、ペアリングしている各コンプレッサのモータを停止させる必要があるか否かについて判断する<図8のステップS401>。
例えば、機器情報を共有する複数台のコンプレッサ(ペアリングしているコンプレッサ)の何れか一台において、「モータ停止指示信号」が検出された場合には、連結運転する(ペアリングしている)全てのコンプレッサのモータを停止させる必要があると判断する<S401のYes>。
ここでいう「モータ停止指示信号」とは、例えば、
(1)操作部27に設けられたモータ停止スイッチを押す等の停止操作を行った場合、
(2)エアータンク内圧力がモータ停止圧力値迄達したと圧力センサ5が検出した場合、
等にコンプレッサのコントローラ7が発信する「モータの停止を指示する信号」を示す。このモータ停止指示信号は何れかのコンプレッサで発信される。
そして、何れか一台のコンプレッサにおいて、「モータ停止指示信号」が検出された場合には、機器情報の一部として他のコンプレッサに無線送信されるので、当該他のコンプレッサにおいても同時にそれを把握することができる。
そしてステップS401において、連結運転するコンプレッサのモータの停止が必要だと判断された場合には<S401のYes>、連結運転する各コンプレッサは、複数台のエアーコンプレッサが具備するモータを、連動して停止させる<S403>。すなわち、すべてのコンプレッサのモータを、遅延を生じることなく、一斉に且つ同時に停止させる。
以上の処理を経て、各コンプレッサのモータを停止させたら、ペアリングが解除された場合を除いて、後述するモータ起動処理を実行に移る<S405のNo>。すなわち、ペアリングが解除されるまでの間、連結運転するコンプレッサの間では、共有する機器情報に基づいてモータの再起動と停止が繰り返される。
(複数台のエアーコンプレッサの連結が不完全な場合の処理)
次に、図9に基づいて、複数台のコンプレッサの連結が不完全な場合の処理について説明する。
図9は、複数台のコンプレッサの連結が不完全な場合の処理の一例を示すフローチャートである。
コンプレッサの連結が不完全な場合とは、例えば、コンプレッサの接続部に対する連結用ホースの接続が不完全で、コンプレッサのエアータンク同士が機能的に連結されていない(機能的に一体化していない)場合などをいう。
連結モードで圧縮運転を行っている間、コンプレッサのコントローラは、共有機器情報に基づいて、自機のエアータンクの圧力値と、他機のエアータンクの圧力値とを、監視(比較)する<図9のステップS501>。
そして、各コンプレッサの圧力値差が、基準値ΔPを超えたと判断したときは<S503のYes>、そのコンプレッサとのペアリングを解除する<S505>。
具体的には、例えば2台のコンプレッサで連結運転を行っている場合には、両機の圧力値差が、所定の基準値ΔPを超えたと判断したときは、両機のペアリングを解除する。以後は、各コンプレッサは、単独運転モードに切り替わる。
また、例えば3台以上のコンプレッサで連結運転を行っている場合には、何れか一のエアーコンプレッサでの圧力値と、他のエアーコンプレッサでの圧力値との差が、所定の基準値ΔPを超えたと判断したときに、当該「一のエアーコンプレッサ」とのペアリングを解除する。つまり、連結運転を行うペアリング対象から当該「一のエアーコンプレッサ」を除外し、残りの「複数の他のエアーコンプレッサ」の間でペアリングによる連結運転を継続する。
(連結運転している何れかのエアーコンプレッサに異常が発生した場合の処理)
次に、図10に基づいて、連結運転している何れかのエアーコンプレッサに何らかの異常が発生した場合の処理について説明する。
図10は、連結運転している何れかのエアーコンプレッサに何らかの異常が発生した場合の処理の一例を示すフローチャートである。
連結モードで圧縮運転を行っている間、コンプレッサのコントローラ7は、共有機器情報を監視し、当該機器情報に基づいて、何れかのコンプレッサに異常が発生していないか否かを判断する<図10のステップS601>。
ここいでいう「異常」とは不具合等を含む意味であり、その具体例としては、モータ或いはコントローラの温度が上昇して上限設定値を超えた場合、コントローラがモータのロック状態や圧力センサ、通信部等の異常を検出した場合、電源電圧が上限或いは下限設定値を超えた場合などが挙げられる。これらの異常は、圧力センサ5や検出回路21などの各種センサ・各種検出回路からの信号に基づいて、プロセッサ29において検知することができる。また、各種センサ・各種検出回路からの信号は、各コンプレッサのプロセッサ29において検知されるだけでなく、共有する機器情報の一部として、他のコンプレッサに送信される。したがって、何れか一のコンプレッサにおいて異常が生じた場合には、その異常を他のコンプレッサにおいて把握することができる。
そして、コンプレッサのプロセッサ29において「連結運転を行っている何れかのコンプレッサにおいて異常が発生した」と判断した場合には<S601のYes>、コントローラ7が、その異常発生コンプレッサとのペアリングを解除する<S603>。
なお、何れかのコンプレッサにおいて異常が発生した場合の処理は、特に限定されるものではなく、例えば、下記の(1)〜(4)に例示するような処理の何れかを実行させることが可能である。
(1) 異常が発生したコンプレッサに関する機器情報を無視する。
(2) 異常が発生したコンプレッサとのペアリング(無線接続)を解除する。
(3) 異常が発生したコンプレッサの動作を停止させる。
(4) 異常が発生したコンプレッサだけでなく、すべてのコンプレッサを停止させる。
なお、上記(1)の「無視する」とは、具体的には、コンプレッサの各種制御を実行するにあたって、異常が発生したコンプレッサに関する機器情報を考慮に入れない(参照しない)ことを意味する。
(その他の実施形態)
上述した実施形態では、図2に例示するように、各コンプレッサは他のコンプレッサとの間で無線通信を実行して機器情報の送受信を行っているが、各コンプレッサが無線通信を行う相手機は、必ずしも、コンプレッサに限定されず、例えば、コンプレッサのユーザが所持する携帯型通信端末が含まれてもよい。
すなわち、図11に示すように、機器情報を共有する複数台のコンプレッサは、コンプレッサのユーザが所持する携帯型通信端末との間で無線通信を行うことも可能である。そのような携帯型通信端末の具体例としては、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、スマートウォッチ、ウェアラブルコンピュータなどが挙げられる。
具体的には例えば、各コンプレッサのコントローラが、共有する前記機器情報に基づいて、コンプレッサのユーザに対する警告や報知が必要か否かを判断し、ユーザに対する警告や報知が必要か否かを判断した場合には、共有する機器情報に基づいて、ユーザが所持する携帯型通信端末に対して警告や報知を無線通信により送信することも可能である。
1 圧縮装置
3 エアータンク
5 圧力センサ
7 コントローラ(制御手段)
8 セキュリティー装置
13 モータ
15 エアー圧縮部
19 駆動回路
21 検出回路
23 電源回路
25 操作部
27 表示部
29 プロセッサ
31 流路
41 接続口
43 減圧弁
45 カプラ

Claims (6)

  1. 複数台のエアーコンプレッサが具備するエアータンクを連結ホースによって相互連結し、これらのエアータンクが機能的にひとつのエアータンクを構成する状態で圧縮運転する際の制御方法であって、
    (a) 無線通信部を具備する複数台のエアーコンプレッサを相互に無線接続するステップと、
    (b) エアーコンプレッサに関する機器情報を、複数台のエアーコンプレッサの間で無線通信により送受信して共有するステップと、
    (c) 共有する機器情報に基づいて複数台のエアーコンプレッサを制御するステップと、
    を含むエアーコンプレッサの制御方法。
  2. 前記ステップ(c)の制御において、
    複数台のエアーコンプレッサが具備する圧縮エアー生成用のモータが停止している場合に、共有する前記機器情報に基づいて前記モータの起動が必要か否かを判断し、
    前記モータの起動が必要と判断した場合に、複数台のエアーコンプレッサが具備するモータを、所定の起動タイミングに従ってそれぞれ起動させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のエアーコンプレッサの制御方法。
  3. 前記ステップ(c)の制御において、
    複数台のエアーコンプレッサが具備する圧縮エアー生成用のモータが起動している場合に、共有する前記機器情報に基づいて、前記モータの停止が必要か否かを判断し、
    前記モータの停止が必要と判断した場合に、複数台のエアーコンプレッサが具備するモータをそれぞれ停止させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のエアーコンプレッサの制御方法。
  4. 前記ステップ(c)の制御において、
    各エアーコンプレッサで生成される圧縮エアーの圧力値を、共有する前記機器情報に基づいて監視し、
    何れか一のエアーコンプレッサでの圧力値と、他のエアーコンプレッサでの圧力値との差が、所定値を超えた場合に、前記一のエアーコンプレッサとの無線接続を解除する、
    ことを特徴とする請求項2に記載のエアーコンプレッサの制御方法。
  5. 前記ステップ(c)の制御において、
    共有する前記機器情報に基づいて、何れかのエアーコンプレッサに異常が発生していないか否かを判断し、
    何れかのエアーコンプレッサにおいて異常が発生したと判断した場合に、
    (1) そのエアーコンプレッサに関する機器情報を無視する、
    (2) そのエアーコンプレッサとの無線接続を解除する、
    (3) そのエアーコンプレッサを停止させる、
    (4) すべてのエアーコンプレッサを停止させる、
    の何れかの処理を実行することを特徴とする請求項1に記載のエアーコンプレッサの制御方法。
  6. 前記ステップ(c)の制御において、
    共有する前記機器情報に基づいて、エアーコンプレッサのユーザに対する警告や報知が必要か否かを判断し、
    ユーザに対する警告や報知が必要か否かを判断した場合には、共有する前記機器情報に基づいて、エアーコンプレッサのユーザが所持する携帯型通信端末に対して警告や報知を無線通信により送信する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のエアーコンプレッサの制御方法。
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