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JP6738179B2 - 吸収性物品 - Google Patents
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JP6738179B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収性物品に関する。
使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッドなどの吸収性物品は、通常、使用者の肌に直接触れ得る状態で使用される。また、使用者の肌に触れ得る部分には、肌触りを良くするために透液性不織布が配置されている。一般的に、このような透液性不織布は、尿などの水分の透過性を高めるために親水性である。そのため、親水性の透液性不織布は、水分の透過性には優れるものの、軟便、母乳などのように水分、油分を含む排泄物に対しては、目詰まりを発生することが多かった。
そこで、このような軟便を吸収、保持する性能を高めた吸収性物品が提案されている。例えば、特許文献1には、少なくとも、表面側に配置されるトップシートと、裏面側に配置されるバックシートと、前記シート間に介在された吸収体とを具備することにより物品本体が構成され、該物品本体の臀部当接部に排泄物を収納保持する便ポケットを設けて成る使い捨ての吸収性物品において、前記便ポケットの開口部をメッシュシートにより被覆して成る吸収性物品が記載されている(特許文献1(請求項1)参照)。
また、特許文献2には、おむつとその使用者の股との間に配置されるシートであり、少なくとも前記シートの周縁を除く領域に、厚み方向を切断した複数の切断部を有し、互いに隣接する前記切断部どうしの間に、前記股からの排泄物が付着することで前記おむつ側に落ち込むように変位する変位部が形成され、前記変位部は間隔をあけて複数配置されているおむつ用補助シートが記載されている(特許文献2(請求項1)参照)。
特開2006−136702号公報 特開2014−226385号公報
従来、水分、油分を含む排泄物を吸収する性能を高める方法として、トップシートに孔を開ける方法、排泄物を一時的に閉じ込めておく空間を設ける方法などがとられている。しかしながら、根本的な解決には至っておらず、使用時に横漏れを発生する問題があった。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、トップシートに物理的な加工を施すことなく、軟便、母乳などの水分および油分を含有する排泄物を効率よく吸収できる吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明の吸収性物品は、透液性不織布と、不透液性シートと、これらの間に配置された吸収体とを有し、前記透液性不織布を構成する繊維が、親油化セルロース系繊維を含有することを特徴とする。親油化セルロース系繊維は、セルロース骨格を有するため親水性が高く、かつ、親油化されているため油分に対する親和性も高い。よって、この親油化セルロース系繊維を含有する透液性不織布をトップシートに使用することで、軟便、母乳などの水分および油分を含有する排泄物を効率よく吸収できる吸収性物品が得られる。
前記透液性不織布を構成する繊維は、前記親油化セルロース系繊維と合成樹脂繊維とを含有し、前記透液性不織布を構成する繊維中の前記親油化セルロール系繊維の含有率が、5質量%〜40質量%であることが好ましい。前記親油化セルロール系繊維は、油剤により表面処理されたセルロース系繊維が好適である。前記透液性不織布は、エアスルー不織布であり、その目付けが15g/m〜40g/mであることが好ましい。
本発明によれば、軟便、母乳などの水分および油分を含有する排泄物を効率よく吸収できる吸収性物品が得られる。
本発明の吸収性物品の一例の模式的平面図。 図1のV−V線断面図。
本発明の吸収性物品は、透液性不織布と、不透液性シートと、これらの間に配置された吸収体とを有する。
[透液性不織布]
前記透液性不織布とは、液体を透過し得る不織布である。前記透液性不織布は、不織布を構成する繊維として、親油化セルロース系繊維を含有することを特徴とする。親油化セルロース系繊維を含有する透液性不織布は、水分および油分のいずれに対しても親和性が高く、これらの水分および油分を容易に透過できる。よって、親油化セルロース系繊維を含有する透液性不織布を使用することで、軟便、母乳などの水分および油分を含有する排泄物を効率よく吸収できる吸収性物品が得られる。
(親油化セルロース系繊維)
前記親油化セルロース系繊維とは、セルロース骨格を有し、繊維表面が親油化(疎水化)処理された繊維である。前記親油化セルロース系繊維は、セルロース骨格を有するため親水性に優れている。また、親油化セルロース系繊維は、親油化されているため油分に対する親和性も高められている。
前記親油化セルロース系繊維は、水に対する接触角が81°以上が好ましく、より好ましくは90°以上であり、125°以下が好ましく、より好ましくは121°以下である。親油化セルロース系繊維の水に対する接触角が、81°以上であれば体液中の水分を吸収することによってセルロース繊維が膨潤することが抑制され、繊維間の空隙が維持され、体液の透過速度が向上し、125°以下であれば液の透過速度が良好となる。なお、親油化処理がされていないセルロース系繊維の水に対する接触角は、10°以下である。
前記親油化セルロール系繊維としては、親油性が高められたセルロース系繊維であれば特に限定されないが、例えば、親油化剤で表面処理されたセルロース系繊維が挙げられる。親油化剤により表面処理することで、セルロース系繊維の親油性(疎水度)を容易に調整することができる。
前記セルロース系繊維としては、天然セルロース繊維、再生セルロース繊維、半合成セルロース繊維が挙げられる。天然セルロース繊維としては、綿、麻、木材パルプなどが挙げられる。再生セルロース繊維としては、レーヨン、ポリノジック、キュプラ、リヨセルが挙げられる。半合成セルロース繊維としては、ジアセテート繊維、トリアセテート繊維が挙げられる。これらの中でも、再生セルロース繊維が好ましく、レーヨンがより好ましい。
前記親油化剤としては、セルロース系繊維の親油性を高めることができる化合物であれば特に限定されない。前記親油化剤としては、セルロース系繊維の水酸基に結合し、疎水性基(親油性基)を導入し得る化合物;親油性を有し、セルロース系繊維の表面を被覆し得る化合物;が挙げられる。つまり、親油化セルロース系繊維としては、水酸基と親油化剤とが結合し、疎水性基が導入されたセルロース系繊維;表面が親油化剤で被覆されたセルロース系繊維が挙げられる。
前記疎水性基としては、炭素数4〜26個のアルキル基、炭素数6〜20個のアリール基、炭素数7〜26個のアラルキル基;などが挙げられる。前記疎水性基を導入し得る化合物としては、分子中に、水酸基と反応し得る官能基と、前記疎水性基とを有する化合物が挙げられる。このような化合物として、例えば、疎水性基を有するカルボン酸、疎水性基を有するアミンなどが挙げられる。
前記セルロース系繊維の表面を被覆し得る化合物としては、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、シリコン系油剤、フッ素系油剤などが挙げられる。前記脂肪酸塩としては、炭素数8〜35の脂肪酸の塩が挙げられ、ラウリン酸バリウム、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどが挙げられる。前記脂肪酸エステルとしては、炭素数8〜35個の脂肪酸とアルコールとのエステルが挙げられ、グリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルなどが挙げられる。前記脂肪酸アミドとしては、炭素数8〜35の脂肪酸とアミンとのアミドが挙げられ、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミドなどが挙げられる。前記シリコン系油剤としては、シリコーンオイルが挙げられ、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサンなどが挙げられる。
セルロース系繊維を親油化剤で処理する方法としては、セルロース系繊維を、親油化剤を含有する溶液に浸漬した後、乾燥させる方法;シート化したセルロース系繊維に親油化剤または親油化剤を含有する溶液をスプレーする方法;シート化したセルロース系繊維に親油化剤をロールで転写する方法;などが挙げられる。
前記セルロース系繊維の表面を被覆し得る化合物を用いる場合、この化合物の使用量は、所望とするセルロース系繊維の親油性に応じて適宜調節すればよい。なお、前記化合物の付与量は、セルロース系繊維100質量部に対して、0.05質量部以上、15質量部以下が好ましい。
前記親油化セルロース系繊維の繊度は、1.0dtex以上が好ましく、より好ましくは1.2dtex以上、さらに好ましくは2.0dtex以上であり、20dtex以下が好ましく、より好ましくは18dtex以下、さらに好ましくは15dtex以下である。繊度が1.0dtex以上であれば、不織布の機械的強度が高くなり、使用時の破れの発生が抑制され、20dtex以下であれば、不織布の風合いが良好となる。
前記親油化セルロース系繊維の平均繊維長は、2mm以上が好ましく、より好ましくは4mm以上、さらに好ましくは10mm以上であり、200mm以下が好ましく、より好ましくは180mm以下、さらに好ましくは150mm以下である。平均繊維長が、2mm以上であれば目詰まりによる液の透過速度の低下が抑制され、200mm以下であれば液の透過速度と固形分の濾過性能の両立が可能となる。平均繊維長は、JIS L 1015(2010)のステープルダイヤグラム法(A法)によって測定する。
(合成樹脂繊維)
前記透液性不織布を構成する繊維は、前記親油化セルロース系繊維に加えて、合成樹脂繊維を含有することが好ましい。合成樹脂繊維を含有させることで、不織布の物性を容易に制御できる。
合成樹脂繊維としては、特に限定されないが、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維などのポリオレフィン繊維;ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリトリメチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維などのポリエステル繊維;ポリアミド6繊維、ポリアミド66繊維などのポリアミド繊維;ポリアクリロニトリル繊維などのアクリル繊維;ポリビニルアルコール繊維;ポリウレタン繊維;ポリ塩化ビニル繊維;などが挙げられる。前記合成樹脂繊維としては、熱融着性を有するものが好ましい。熱融着性を有する合成樹脂繊維を含有することで、熱的な接着法により繊維同士を融着させることができる。
前記合成樹脂繊維は、単層構造でもよいし、2層以上の多層構造を有していてもよい。多層構造を有する繊維としては、第1成分からなる芯部および第2成分からなる鞘部から構成される芯鞘型繊維であることが好ましい。第1成分と第2成分との組合せとしては、ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド/ポリウレタン、ポリエチレン/ポリプロピレンなどが挙げられる。
前記合成樹脂繊維が疎水性繊維である場合、親水化処理が施されていてもよい。合成樹脂繊維を親水化することで、透液性不織布全体の親水度(疎水度)をより高度に制御できる。
前記合成樹脂繊維の繊度は、1.0dtex以上が好ましく、より好ましくは1.2dtex以上、さらに好ましくは1.5dtex以上であり、20dtex以下が好ましく、より好ましくは18dtex以下、さらに好ましくは15dtex以下である。繊度が1.0dtex以上であれば体液の濾過速度が高くなり、漏れの発生を抑制でき、20dtex以下であれば不織布の風合いが良好となる。
前記合成樹脂繊維の平均繊維長は、2mm以上が好ましく、より好ましくは3mm以上、さらに好ましくは4mm以上であり、200mm以下が好ましく、より好ましくは180mm以下、さらに好ましくは150mm以下である。合成樹脂繊維の平均繊維長が2mm以上であれば体液の濾過速度に優れた不織布の作製が可能となり、200mm以下であれば不織布作製の作業効率が良好となる。
合成樹脂繊維を用いる場合、前記透液性不織布を構成する繊維中の前記親油化セルロール系繊維の含有率は、5質量%以上が好ましく、より好ましくは7質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上であり、40質量%以下が好ましく、より好ましくは35質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。前記親油化セルロール系繊維の含有率が5質量%以上であれば透液性不織布の親油性(疎水性)が高く、油分の透過性が向上し、40質量%以下であれば透液性不織布の親水性が高く、水分の透過性が向上する。
(不織布)
前記透液性不織布の種類としては、ポイントボンド不織布、エアスルー不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、エアレイド不織布などが挙げられ、これらの中でもエアスルー不織布が好ましい。エアスルー不織布は、繊維間の隙間が多く、固形分の透過性に優れる。
前記透液性不織布の目付けは、15g/m以上が好ましく、より好ましくは18g/m以上、さらに好ましくは20g/m以上であり、40g/m以下が好ましく、より好ましくは35g/m以下、さらに好ましくは30g/m以下である。目付けが15g/m以上であれば不織布の引張強さが高くなり、使用時に破れることが抑制され、40g/m以下であれば固形分の透過性が良好となる。
前記透液性不織布は、不織布全体にわたって親油化セルロース系繊維を含有してもよいし、特定の部分にのみ親油化セルロース系繊維を含有させてもよい。不織布の特定の部分に親油化セルロース系繊維を含有させる場合、少なくとも透液性不織布の吸収性物品の幅方向略中央部に相当する部分に親油化セルロース系繊維を配置することが好ましい。具体的には、吸収性物品の幅方向において、透液性不織布の一方端から他方端までの距離を100%としたとき、一方端からの距離が20%〜80%(より好ましくは30%〜70%、さらに好ましくは40%〜60%)の範囲に親油化セルロース系繊維を配置する。なお、一方端からの距離が50%の地点が幅方向中央部である。
前記親油化セルロース系繊維と親水性処理を施した合成繊維樹脂を含有する不織布は、水に対する接触角が39°以上が好ましく、より好ましくは42°以上であり、97°以下が好ましく、より好ましくは90°以下である。不織布の水に対する接触角が39°以上であれば、油分を含んだ液の透過性がより良好となり、97°以下であれば、尿など油分を含まない液の透過性がより良好となる。
前記透液性不織布は必要に応じて、切れ目や貫通孔を形成してもよいが、切れ目や貫通孔を有さないことが好ましい。なお、本発明で使用する透液性不織布は、親油化セルロース系繊維を含有することで、微細な固形分に対する透過性も向上している。そのため、透液性不織布に貫通孔を設けなくとも、吸収性物品の軟便などに対する吸収性に優れる。
[吸収体]
前記吸収体は、体液を吸収し得る。前記吸収体は、少なくとも一層の吸収層から構成される。吸収層は、吸水性材料として、吸水性樹脂粉末を含有するものが好ましい。前記吸収層は、吸水性材料として、さらに、吸水性繊維を含有してもよい。前記吸水性樹脂粉末としては、従来吸収性物品に使用されているものが使用できる。前記吸水性樹脂粉末には、防腐剤、防かび剤、抗菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、芳香剤、消臭剤、無機質粉末及び有機質繊維状物などの添加剤を含むことができる。前記吸水性繊維としては、例えば、パルプ繊維、セルロース繊維、レーヨン、アセテート繊維が挙げられる。前記吸収層は、吸水性樹脂粉末に加えて、繊維基材を含有してもよい。前記繊維基材としては、熱融着繊維などを挙げることができる。熱融着性繊維は、保形性を高めるために使用される。熱融着繊維の具体例としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維や複合繊維などが用いられる。吸水性材料として、吸水性樹脂粉末のみを含有する吸収層は、薄型化が可能である。繊維基材を含有する吸収層は、体液の分散性に優れる。
前記吸収層は、例えば、粉砕したパルプ繊維やセルロース繊維等の親水性繊維集合層に粒状の吸水性樹脂粉末を混合したものを、ティッシュペーパーなどの紙シートまたは液透過性不織布シートに固定する、あるいはこれらの液透過性不織布シートで包み、長方形、砂時計型、ひょうたん型、羽子板型等の所定形状に成形することにより得られる。
前記吸水層および吸収体の平面視形状は特に限定されず、例えば、長方形型、砂時計型、ひょうたん型、羽子板型などが挙げられる。また、吸収体は、前記吸水層の他に、吸水性樹脂粉末を固定するための接着剤層を有していてもよい。
[不透液性シート]
不透液性シートは、吸収性物品の最も外面側に配置されるものであり、体液等が外部に漏れ出すことを防止する。不透液性シートとしては、例えば、疎水性繊維(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン)にて形成された撥水性または不透液性の不織布(例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、SMS(スパンボンド・メルトブロー・スパンボンド)不織布)や、撥水性または不透液性のプラスチックフィルムが利用され、不透液性シートに到達した体液が、吸収性物品の外側にしみ出すのを防止する。不透液性シートにプラスチックフィルムが利用される場合、ムレを防止して着用者の快適性を向上するという観点からは、透湿性(通気性)を有するプラスチックフィルムが利用されることが好ましい。また、さらなる拡散性付与、形状安定性のために、プラスチックフィルムと、吸収体との間に紙シートを配置してもよい。
[吸収性物品]
次に、本発明の吸収体の具体的な適用例について説明する。本発明の吸収体を使用し得る吸収性物品としては、例えば、吸収パッド、使い捨ておむつ、生理用ナプキンなどの人体から排出される体液を吸収するために用いられる吸収性物品が挙げられる。
前記吸収性物品が、吸収パッド、生理用ナプキンである場合、例えば、トップシート(透液性不織布)とバックシート(不透液性シート)との間に、吸収体が配置される。吸収パッド、生理用ナプキンの形状としては、略長方形、砂時計型、ひょうたん型などが挙げられる。また、必要に応じて、前記透液性のトップシートの幅方向両側に不透液性のサイドシートが設けられていてもよい。サイドシートは、トップシートの幅方向両側の上面に接合され、接合点より幅方向内方のサイドシートは、吸収体の両側縁に沿って一対の立ち上がりフラップを形成する。
前記吸収性物品が使い捨ておむつである場合、使い捨ておむつとしては、例えば、後背部または前腹部の左右に一対の止着部材が設けられ、当該止着部材により着用時にパンツ型に形成する展開型使い捨ておむつ;前腹部と後背部とが接合されることによりウエスト開口部と一対の脚開口部とが形成されたパンツ型使い捨ておむつ;などが挙げられる。
吸収性物品が、使い捨ておむつである場合、使い捨ておむつは、例えば、内側シート(透液性不織布)と外側シート(不透液性シート)とからなる積層体が前腹部と後背部とこれらの間に位置する股部とからなるおむつ本体を形成し、前記股部に吸水体が配置されていてもよい。また、使い捨ておむつは、例えば、トップシート(透液性不織布)とバックシート(不透液性シート)との間に、吸収体が配置された積層体からなり、この積層体が前腹部と後背部とこれらの間に位置する股部とを有していてもよい。なお、前腹部、後背部、股部とは、使い捨ておむつを着用の際に、着用者の腹側に当てる部分を前腹部と称し、着用者の尻側に当てる部分を後背部と称し、前腹部と後背部との間に位置し着用者の股間に当てる部分を股部と称する。前記内側シートは、親水性または撥水性であることが好ましく、前記外側シートは、撥水性であることが好ましい。
吸収性物品には、吸収体の両側縁部に沿って、立ち上がりフラップが設けられていることが好ましい。立ち上がりフラップは、例えば、吸収体の上面の幅方向両側縁部に設けられてもよく、吸収体の幅方向両外側に設けられてもよい。立ち上がりフラップを設けることにより、体液の横漏れを防ぐことができる。立ち上がりフラップは、トップシートの幅方向両側に設けられたサイドシートの内方端が立ち上げられて、形成されてもよい。前記立ち上がりフラップおよびサイドシートは、撥水性であることが好ましい。
次に、本発明の吸収性物品について、吸収パッドを例に挙げ、図1、2を参照して説明する。図1は、吸収パッドの平面図を表す。図2は、図1の吸収パッドのV−V断面図を表す。なお、図では、矢印Bを幅方向とし、矢印Aを長手方向と定義付ける。また、矢印A,Bにより形成される面上の方向を、平面方向と定義付ける。
吸収パッド1は、透液性不織布からなるトップシート2と、不透液性シートからなるバックシート3と、これらの間に配置された吸収体4とを有している。トップシート2は、着用者の股部の肌に面するように配置され、尿等の液体の排泄物を透過する。トップシート2を通過した尿等の排泄物は、吸収体4に取り込まれ吸収される。バックシート3は、排泄物が外部へ漏れるのを防いでいる。
トップシート2の幅方向Bの両側縁には、吸収パッド1の長手方向Aに延在するサイドシート5が接合している。サイドシート5は、液不透過性のプラスチックフィルムや撥水性不織布等により構成される。サイドシート5には、吸収パッド1の幅方向内方端に起立用弾性部材6が設けられている。吸収パッド1の使用時には、起立用弾性部材6の収縮力によりサイドシート5の内方端が着用者の肌に向かって立ち上がり、これにより尿等の排泄物の横漏れが防止される。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の変更、実施の態様は、いずれも本発明の範囲内に含まれる。
[親油化セルロース系繊維]
親油化セルロース系繊維としては、セルロール系繊維を親油化剤で処理したもの(水酸基と親油化剤とが結合し、疎水性基が導入されたセルロース系繊維)を用いた。この親油化セルロース系繊維は、平均繊維長が4cm、繊度が2.2dtex、水に対する接触角が121°であった。
(接触角)
繊維の水に対する接触角は、自動微小接触角測定装置(協和界面科学社製、型式「MCA−2」)を使用し、蒸留水を繊維表面上に滴下したときの繊維と水滴との接触角を測定数5で測定し、平均値を求めた。
[透液性不織布]
エアスルー不織布
親油化セルロース系繊維と合成樹脂繊維(芯鞘型複合繊維、芯部:ポリエチレンテレフタレート、鞘部:ポリエチレン)とを混合し、これらをスクリーンコンベア上に堆積させてウェブを作製した。このウェブにエアスルー方式で熱処理を行い、繊維同士を融着させて、不織布を作製した。なお、親油化セルロース系繊維の含有率、不織布の目付けは、表1に示す値となるように調整した。
ポイントボンド不織布
親油化セルロース系繊維と合成樹脂繊維(芯鞘型複合繊維、芯部:ポリエチレン、鞘部:ポリエチレンテレフタレート)とを混合し、これらをスクリーンコンベア上に堆積させてウェブを作製した。このウェブにエンボスロールで熱処理を行い、繊維同士を融着させて、不織布を作製した。なお、親油化セルロース系繊維の含有率、不織布の目付けは、表1に示す値となるように調整した。
スパンレース不織布
親油化セルロース系繊維と合成樹脂繊維(芯鞘型複合繊維、芯部:ポリエチレン、鞘部:ポリエチレンテレフタレート)とを混合し、これらをスクリーンコンベア上に堆積させてウェブを作製した。このウェブに高圧水流を吹付けて繊維同士を交絡させて、不織布を作製した。なお、親油化セルロース系繊維の含有率、不織布の目付けは、表1に示す値となるように調整した。
得られた透液性不織布について、引張強さを評価した。
(引張強さ)
透液性不織布の引張強度は、JIS L 1913(2010)に準じて測定した。具体的には、各透液性不織布から、幅50mm、長さ250mmの試験片を、たて方向(MD)およびよこ方向(CD)にそれぞれ5枚切り出した。引張試験機(テンシロン万能材料試験機「RTG−1210」、エー・アンド・デイ社製)を用いて、各試験片の引張強さ(最大荷重時の強さ)を測定した。測定条件は、チャック間隔170mm、引張速度200mm/minとした。5枚の試験片の引張強さの平均値を求め、下記の評価基準で評価した。
○:5N以上
△:3N以上、5N未満
×:3N未満
透液性不織布の評価結果を表1に示した。表1に示したように、不織布の目付けが20g/m以上であれば、引張強さが優れていた。
次に、前記透液性不織布を用いた吸水性物品について、疑似軟便の吸収性を評価した。
(漏れ評価)
市販の吸収性パッド(リブドゥコーポレーション社製、サラケア(登録商標)パッド ビッグ(全吸収量1100ml))のトップシートを、前記透液性不織布に変更し、試験用の吸収性物品を作製した。作製した吸収性物品を、約10°の傾斜を有する台に載置した。この吸収性物品の略中央部に測定治具を置いた。前記測定治具は、アクリル製板(10cm×10cm)の中央に開口(内径2.54cm)が設けられ、この開口部分に垂直にアクリル製円筒部材(内径2.54cm)が取り付けられている。前記測定治具は、アクリル製板の下面を、吸収性物品の透液性不織布に当接させた。この測定治具の円筒に、疑似軟便(トマトジュース)100mlを投入し、1分後に測定治具を取り上げた。疑似軟便の吸収度合いおよび疑似軟便の吸収性物品外部への漏れの有無を目視にて観察し、下記の評価基準で評価した。
○:外部への漏れなし、かつ、疑似軟便が全て吸収されている。
△:外部への漏れがある、または、透液性不織布上に疑似軟便が残存している。
×:外部への漏れがあり、かつ、透液性不織布上に疑似軟便が残存している。
吸収性物品の評価結果を表1に示した。
Figure 0006738179
吸収性物品No.1〜8を比較すると、透液性不織布中の親油化セルロース系繊維の含有率が5質量%〜40質量%であれば、疑似軟便の吸収性に優れていた。吸収性物品No.9〜14を比較すると、目付けが15g/m以上であれば不織布の引張強さが良好となり、目付けが40g/m以下であれば疑似軟便の吸収性に優れていた。吸収性物品No.4、15および16を比較すると、エアスルー不織布が最も疑似軟便の吸収性に優れていた。
本発明の吸収性物品は、例えば、人体から排出される体液を吸収する用途に好適に使用でき、特に失禁パッド、使い捨ておむつ、生理用ナプキンなどとして好適に利用できる。
1:吸収パッド(吸収性物品)、2:トップシート(透液性不織布)、3:バックシート(不透液性シート)、4:吸収体、5:サイドシート、6:起立用弾性部材

Claims (6)

  1. 透液性不織布と、不透液性シートと、これらの間に配置された吸収体とを有する吸収性物品であって、
    前記透液性不織布を構成する繊維が、親油化セルロース系繊維と合成樹脂繊維とを含有し、
    前記透液性不織布を構成する繊維中の前記親油化セルロース系繊維の含有率が、10質量%〜40質量%であり、
    前記透液性不織布が、エアスルー不織布であり、その目付けが15g/m 2 〜40g/m 2 であることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記親油化セルロース系繊維の繊度が、1.0dtex〜20dtexである請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記親油化セルロー系繊維が、油剤により表面処理されたセルロース系繊維である請求項1または2に記載の吸収性物品。
  4. 前記セルロース系繊維が、再生セルロース繊維である請求項3に記載の吸収性物品。
  5. 前記再生セルロース繊維が、レーヨンである請求項4に記載の吸収性物品。
  6. 前記親油化セルロース系繊維の平均繊維長が、2mm〜200mmである請求項1に記載の吸収性物品。
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