JP6738179B2 - 吸収性物品 - Google Patents
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Description
前記透液性不織布とは、液体を透過し得る不織布である。前記透液性不織布は、不織布を構成する繊維として、親油化セルロース系繊維を含有することを特徴とする。親油化セルロース系繊維を含有する透液性不織布は、水分および油分のいずれに対しても親和性が高く、これらの水分および油分を容易に透過できる。よって、親油化セルロース系繊維を含有する透液性不織布を使用することで、軟便、母乳などの水分および油分を含有する排泄物を効率よく吸収できる吸収性物品が得られる。
前記親油化セルロース系繊維とは、セルロース骨格を有し、繊維表面が親油化(疎水化)処理された繊維である。前記親油化セルロース系繊維は、セルロース骨格を有するため親水性に優れている。また、親油化セルロース系繊維は、親油化されているため油分に対する親和性も高められている。
前記透液性不織布を構成する繊維は、前記親油化セルロース系繊維に加えて、合成樹脂繊維を含有することが好ましい。合成樹脂繊維を含有させることで、不織布の物性を容易に制御できる。
前記透液性不織布の種類としては、ポイントボンド不織布、エアスルー不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、エアレイド不織布などが挙げられ、これらの中でもエアスルー不織布が好ましい。エアスルー不織布は、繊維間の隙間が多く、固形分の透過性に優れる。
前記吸収体は、体液を吸収し得る。前記吸収体は、少なくとも一層の吸収層から構成される。吸収層は、吸水性材料として、吸水性樹脂粉末を含有するものが好ましい。前記吸収層は、吸水性材料として、さらに、吸水性繊維を含有してもよい。前記吸水性樹脂粉末としては、従来吸収性物品に使用されているものが使用できる。前記吸水性樹脂粉末には、防腐剤、防かび剤、抗菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、芳香剤、消臭剤、無機質粉末及び有機質繊維状物などの添加剤を含むことができる。前記吸水性繊維としては、例えば、パルプ繊維、セルロース繊維、レーヨン、アセテート繊維が挙げられる。前記吸収層は、吸水性樹脂粉末に加えて、繊維基材を含有してもよい。前記繊維基材としては、熱融着繊維などを挙げることができる。熱融着性繊維は、保形性を高めるために使用される。熱融着繊維の具体例としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維や複合繊維などが用いられる。吸水性材料として、吸水性樹脂粉末のみを含有する吸収層は、薄型化が可能である。繊維基材を含有する吸収層は、体液の分散性に優れる。
不透液性シートは、吸収性物品の最も外面側に配置されるものであり、体液等が外部に漏れ出すことを防止する。不透液性シートとしては、例えば、疎水性繊維(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン)にて形成された撥水性または不透液性の不織布(例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、SMS(スパンボンド・メルトブロー・スパンボンド)不織布)や、撥水性または不透液性のプラスチックフィルムが利用され、不透液性シートに到達した体液が、吸収性物品の外側にしみ出すのを防止する。不透液性シートにプラスチックフィルムが利用される場合、ムレを防止して着用者の快適性を向上するという観点からは、透湿性(通気性)を有するプラスチックフィルムが利用されることが好ましい。また、さらなる拡散性付与、形状安定性のために、プラスチックフィルムと、吸収体との間に紙シートを配置してもよい。
次に、本発明の吸収体の具体的な適用例について説明する。本発明の吸収体を使用し得る吸収性物品としては、例えば、吸収パッド、使い捨ておむつ、生理用ナプキンなどの人体から排出される体液を吸収するために用いられる吸収性物品が挙げられる。
親油化セルロース系繊維としては、セルロール系繊維を親油化剤で処理したもの(水酸基と親油化剤とが結合し、疎水性基が導入されたセルロース系繊維)を用いた。この親油化セルロース系繊維は、平均繊維長が4cm、繊度が2.2dtex、水に対する接触角が121°であった。
繊維の水に対する接触角は、自動微小接触角測定装置(協和界面科学社製、型式「MCA−2」)を使用し、蒸留水を繊維表面上に滴下したときの繊維と水滴との接触角を測定数5で測定し、平均値を求めた。
エアスルー不織布
親油化セルロース系繊維と合成樹脂繊維(芯鞘型複合繊維、芯部:ポリエチレンテレフタレート、鞘部:ポリエチレン)とを混合し、これらをスクリーンコンベア上に堆積させてウェブを作製した。このウェブにエアスルー方式で熱処理を行い、繊維同士を融着させて、不織布を作製した。なお、親油化セルロース系繊維の含有率、不織布の目付けは、表1に示す値となるように調整した。
親油化セルロース系繊維と合成樹脂繊維(芯鞘型複合繊維、芯部:ポリエチレン、鞘部:ポリエチレンテレフタレート)とを混合し、これらをスクリーンコンベア上に堆積させてウェブを作製した。このウェブにエンボスロールで熱処理を行い、繊維同士を融着させて、不織布を作製した。なお、親油化セルロース系繊維の含有率、不織布の目付けは、表1に示す値となるように調整した。
親油化セルロース系繊維と合成樹脂繊維(芯鞘型複合繊維、芯部:ポリエチレン、鞘部:ポリエチレンテレフタレート)とを混合し、これらをスクリーンコンベア上に堆積させてウェブを作製した。このウェブに高圧水流を吹付けて繊維同士を交絡させて、不織布を作製した。なお、親油化セルロース系繊維の含有率、不織布の目付けは、表1に示す値となるように調整した。
透液性不織布の引張強度は、JIS L 1913(2010)に準じて測定した。具体的には、各透液性不織布から、幅50mm、長さ250mmの試験片を、たて方向(MD)およびよこ方向(CD)にそれぞれ5枚切り出した。引張試験機(テンシロン万能材料試験機「RTG−1210」、エー・アンド・デイ社製)を用いて、各試験片の引張強さ(最大荷重時の強さ)を測定した。測定条件は、チャック間隔170mm、引張速度200mm/minとした。5枚の試験片の引張強さの平均値を求め、下記の評価基準で評価した。
○:5N以上
△:3N以上、5N未満
×:3N未満
市販の吸収性パッド(リブドゥコーポレーション社製、サラケア(登録商標)パッド ビッグ(全吸収量1100ml))のトップシートを、前記透液性不織布に変更し、試験用の吸収性物品を作製した。作製した吸収性物品を、約10°の傾斜を有する台に載置した。この吸収性物品の略中央部に測定治具を置いた。前記測定治具は、アクリル製板(10cm×10cm)の中央に開口(内径2.54cm)が設けられ、この開口部分に垂直にアクリル製円筒部材(内径2.54cm)が取り付けられている。前記測定治具は、アクリル製板の下面を、吸収性物品の透液性不織布に当接させた。この測定治具の円筒に、疑似軟便(トマトジュース)100mlを投入し、1分後に測定治具を取り上げた。疑似軟便の吸収度合いおよび疑似軟便の吸収性物品外部への漏れの有無を目視にて観察し、下記の評価基準で評価した。
○:外部への漏れなし、かつ、疑似軟便が全て吸収されている。
△:外部への漏れがある、または、透液性不織布上に疑似軟便が残存している。
×:外部への漏れがあり、かつ、透液性不織布上に疑似軟便が残存している。
Claims (6)
- 透液性不織布と、不透液性シートと、これらの間に配置された吸収体とを有する吸収性物品であって、
前記透液性不織布を構成する繊維が、親油化セルロース系繊維と合成樹脂繊維とを含有し、
前記透液性不織布を構成する繊維中の前記親油化セルロース系繊維の含有率が、10質量%〜40質量%であり、
前記透液性不織布が、エアスルー不織布であり、その目付けが15g/m 2 〜40g/m 2 であることを特徴とする吸収性物品。 - 前記親油化セルロース系繊維の繊度が、1.0dtex〜20dtexである請求項1に記載の吸収性物品。
- 前記親油化セルロース系繊維が、油剤により表面処理されたセルロース系繊維である請求項1または2に記載の吸収性物品。
- 前記セルロース系繊維が、再生セルロース繊維である請求項3に記載の吸収性物品。
- 前記再生セルロース繊維が、レーヨンである請求項4に記載の吸収性物品。
- 前記親油化セルロース系繊維の平均繊維長が、2mm〜200mmである請求項1に記載の吸収性物品。
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